生薬配合経口液剤組成物

申请号 JP2008513086 申请日 2007-04-25 公开(公告)号 JPWO2007125653A1 公开(公告)日 2009-09-10
申请人 興和株式会社; 发明人 俊樹 薄井; 俊樹 薄井; 泰弘 新川; 泰弘 新川;
摘要 低温及び高温条件下で安定な生薬配合経口液剤の提供。次の成分(A)〜(D):(A)人参、ショウキョウ、タイソウ、シャクヤク、トウキ、及びケイヒから選ばれる1種又は2種以上の生薬(B)ショ糖 脂肪酸 エステル(C)モノグリセリン脂肪酸エステル(D)グリチルリチン酸又はその塩を含有することを特徴とする経口液剤組成物。
权利要求
  • 次の成分(A)〜(D):
    (A)人参、ショウキョウ、タイソウ、シャクヤク、トウキ、及びケイヒから選ばれる1種又は2種以上の生薬(B)ショ糖脂肪酸エステル(C)モノグリセリン脂肪酸エステル(D)グリチルリチン酸又はその塩を含有することを特徴とする経口液剤組成物。
  • 成分(A)の原生薬換算値としての含有量を1とした場合の成分(B)、成分(C)、及び成分(D)の含有量がそれぞれ0.00004〜0.02の範囲内である請求項1記載の経口液剤組成物。
  • 成分(A)の原生薬換算値としての含有量が5〜25質量%であり、成分(B)の含有量が0.001〜0.1質量%であり、成分(C)の含有量が0.001〜0.1質量%であり、成分(D)の含有量が0.001〜0.1質量%である請求項1又は2記載の経口液剤組成物。
  • 说明书全文

    本発明は、低温及び高温条件下における安定性が良好な生薬配合経口液剤組成物に関する。

    人参、シャクヤク等の生薬は、滋養強壮等の作用を有することから、例えばドリンク剤などとして広く用いられている。 ところが、生薬の中にはに対する溶解性が低い成分も多く含まれていることから、沈殿が生じる等の問題がある。 かかる問題を解決するため、非イオン性界面活性剤に代表される可溶化剤を配合する技術が報告されている。 例えば、特許文献1には、ペオニフロリン含有液体組成物では、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルを配合すると長期間安定になることが記載されている。 特許文献2には、ジンセノサイド類を可溶化するには、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤及び油成分の組み合わせがよいことが記載されている。 特許文献3には、生薬抽出物に、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤及び油成分を配合し、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の配合量を、ポリグリセリン脂肪酸エステル1質量部に対して6分の1〜1質量部とした可溶化液体組成物が記載されている。 また、特許文献4には、生薬エキスに、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物を配合することが記載されている。

    特開2000−247890号公報

    特開2002−193825号公報

    特開2002−128703号公報

    特公平5−9408号公報

    しかしながら、生薬成分配合液剤の保存安定性は、前記特許文献1及び2のように、配合される生薬成分によっても大きく相違し、特に複数の生薬成分を配合した経口液剤の安定化は困難である。 また、流通過程においては、40℃以上もの高温になることもあり、また5℃もの低温になることもあることから、低温条件下及び高温条件下のいずれの条件下で保存した場合でも沈殿が生じない安定な経口液剤の開発が望まれていた。
    従って、本発明は、低温及び高温条件下における安定性が良好な生薬配合経口液剤組成物を提供することにある。

    そこで本発明者は、生薬成分を配合した液剤の安定性について検討してきたところ、ショ糖脂肪酸エステルと、モノグリセリン脂肪酸エステルと、グリチルリチン酸又はその塩とを組み合せて配合すれば、高温条件下だけでなく低温条件下でも長期間沈殿を生じず、安定な経口液剤が得られることを見出し、本発明を完成した。

    すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D):
    (A)人参、ショウキョウ、タイソウ、シャクヤク、トウキ、及びケイヒから選ばれる1種又は2種以上の生薬(B)ショ糖脂肪酸エステル(C)モノグリセリン脂肪酸エステル(D)グリチルリチン酸又はその塩を含有することを特徴とする経口液剤組成物を提供するものである。

    本発明の経口液剤組成物は、低温及び高温条件のいずれにおいても長期間沈殿を生じることなく安定である。 従って、本発明の経口液剤組成物は、夏期及び冬期のいずれにおいても安定に流通させることができる。

    本発明において使用される生薬成分(A)は、人参、ショウキョウ、タイソウ、シャクヤク、トウキ、及びケイヒから選ばれる1種又は2種以上である。 ここで人参としては、ウコギ科のオタネニンジンの根の抽出物が用いられる。 ショウキョウとしては、ショウガ科のショウガの根茎の抽出物が用いられる。 タイソウとしては、クロウメモドキ科のナツメの果実の抽出物が用いられる。 シャクヤクとしては、ボタン科のシャクヤクの根の抽出物が用いられる。 トウキとしては、セリ科のトウキの根の抽出物が用いられる。 ケイヒとしては、クスノキ科のシナモンカシアの樹皮の抽出物が用いられる。 生薬成分(A)としては、抽出物を用いるのが好ましい。 抽出物の形態は特に限定されず、例えば乾燥エキス、流エキス、軟エキスなどが挙げられるが、本発明においては流エキス、又は軟エキスを用いるのが好ましい。 なお、これらの抽出物を得るための抽出溶媒としては、水、エタノールが挙げられる。

    これらの生薬成分(A)は、本発明の経口液剤組成物中に1種又は2種以上を配合することができるが、人参を配合し、これに必要に応じて他の前記生薬成分を配合するのが好ましく、さらには人参及びショウキョウを配合し、これに必要に応じてタイソウ、シャクヤク、トウキ、及びケイヒから選ばれる1種又は2種以上を配合するのが好ましい。

    これらの生薬成分(A)の原生薬換算値としての合計の含有量は、特に制限されるものではないが、薬理効果の点から、本発明の経口液剤組成物中の5〜25質量%、さらに10〜25質量%、特に15〜25質量%であるのが好ましい。

    本発明において使用されるショ糖脂肪酸エステル(B)としては、ショ糖C 14 −C 18脂肪酸エステルが好ましい。 ショ糖脂肪酸エステルの市販品としては、DKエステルSS(第一工業製)が挙げられる。 本発明の経口液剤組成物における生薬成分(A)とショ糖脂肪酸エステル(B)の含有量の相対質量比率は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中における生薬成分(A)の含有量(原生薬換算値)を1とした場合に、ショ糖脂肪酸エステル(B)の含有量を0.00004〜0.02の範囲内とすることが好ましい。 また、ショ糖脂肪酸エステル(B)の含有量は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中の0.001〜0.1質量%、さらに0.005〜0.04質量%、特に0.01〜0.02質量%であるのが好ましい。

    本発明において使用されるモノグリセリン脂肪酸エステル(C)としては、モノグリセリンC 14 −C 18脂肪酸エステルが好ましい。 モノグリセリン脂肪酸エステルの市販品としては、ポエムM−100(理研ビタミン製)が挙げられる。 本発明の経口液剤組成物における生薬成分(A)とモノグリセリン脂肪酸エステル(C)の含有量の相対質量比率は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中における生薬成分(A)の含有量(原生薬換算値)を1とした場合に、モノグリセリン脂肪酸エステル(C)の含有量を0.00004〜0.02の範囲内とすることが好ましい。 また、モノグリセリン脂肪酸エステル(C)の含有量は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中の0.001〜0.1質量%、さらに0.005〜0.04質量%、特に0.01〜0.02質量%であるのが好ましい。

    本発明においてグリチルリチン酸又はその塩(D)には、グリチルリチン酸そのもののほか、その薬学的に許容される塩が含まれ、塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルキル土類金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。 グリチルリチン酸又はその塩(D)としては、例えばグリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウムなどが例示される。 本発明においては、沈殿防止効果の観点からグリチルリチン酸二カリウムが好ましい。 グリチルリチン酸又はその塩は、ショ糖脂肪酸エステル及びモノグリセリン脂肪酸エステルと組み合せて配合することにより、特に低温条件下での沈殿防止効果を奏する。 本発明の経口液剤組成物における生薬成分(A)とグリチルリチン酸又はその塩(D)の含有量の相対質量比率は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中における生薬成分(A)の含有量(原生薬換算値)を1とした場合に、グリチルリチン酸又はその塩(D)の含有量を0.00004〜0.02の範囲内とすることが好ましい。 また、グリチルリチン酸又はその塩(D)の含有量は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中の0.001〜0.1質量%、さらに0.005〜0.04質量%、特に0.01〜0.02質量%であるのが好ましい。

    本発明の経口液剤組成物における上記各成分の含有量の相対質量比率は、特に制限されるものではないが、生薬成分の沈殿発生防止の点から、本発明の経口液剤組成物中における生薬成分(A)の含有量(原生薬換算値)を1とした場合に、ショ糖脂肪酸エステル(B)、モノグリセリン脂肪酸エステル(C)、グリチルリチン酸類(D)の含有量をそれぞれ0.00004〜0.02の範囲内とすることが好ましい。

    本発明の経口液剤組成物には、さらに他の薬効成分、甘味剤、pH調整剤、抗酸化剤、着色剤、香料、矯味剤、保存料、水などを配合することができる。
    他の薬効成分としては、アロエ、ウイキョウ、ウコン、ウヤク、エンゴサク、エイジツ、オウギ、オウセイ、オンジ、ガラナ、クコシ、ジオウ、トチュウ、アマロゲンチン、オウゴン、オウバク、オウレン、ガジュツ、カスカラサグラダ、カッコウ、カスカリラノキ、カノコ草、カロウコン、キキョウ、キジツ、キョウニン、キハダ、クコ、クジン、ケイガイ、ケツメイシ、ケンゴシ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、コウジン、コウブシ、コウボク、ゴオウ、ゴシツ、ゴシュユ、ゴミシ、コロンボ、コンズランゴ、サイコ、サンシシ、サフラン、サンショウ、サンズコン、ジオウ、シコン、ジシュユ、シソシ、シャゼン(オオバコ)、ジャ香、ショウマ、セイヒ、セキショウコン、セネガ、センキュウ、センコツ、センタウリウム草、センブ� ��、センボウ、センソ、センナ、ソウジュツ、ソウハクヒ、ソヨウ、ダイオウ、大蒜、チモ、チレッタ草、チンピ、トウヒ、トウニン、トコン、ニガキ、ビャクシャク、ビャクジュツ、ベラドンナコン、ヘノポジ油、ヤクチ、ユウタン、ヨモギ、ニガヨモギ、苦味チンキ、ホップ、ホミカ、ボウイ、マオウ、モクツウ、モッコウ、ヨクイニン、リュウタン、リンドウ、ルソンカ、レンギョウ、ロクジョウ、及び、ローヤルゼリー等が挙げられる。
    甘味剤としては、ショ糖、乳糖、果糖、ブドウ糖、ハチミツ、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、サッカリン及びその塩、アスパルテーム、アセスルファムK、ステビア抽出物等が挙げられる。
    pH調整剤としては、pHを4〜7、特に5〜6に調整できるものが挙げられる。
    抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸及びその塩、エリソルビン酸及びその塩、エデト酸及びその塩、亜硫酸水素ナトリウム、没食子酸プロピル等が挙げられる。
    着色剤としては、例えばタール色素、三二酸化鉄、カラメル等が挙げられる。
    香料としては、例えばアップルフレーバー等が挙げられる。
    矯味剤としては、例えばクエン酸及びその塩、L−グルタミン酸及びその塩、ポビドン、l−メントール等が挙げられる。
    保存剤としては、例えば安息香酸及びその塩、パラベン等が挙げられる。

    本発明の経口液剤組成物は、前記の原料を混合して水溶液の形態にすることにより製造することができる。 本発明により得られる液剤組成物は、配合される生薬等の薬理作用により、例えば滋養強壮用の経口液剤組成物などとして利用できる。

    次に実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

    実施例1
    精製水20mLに、人参エキス(人参エキス・日本粉末製)450mg(原生薬換算値3000mg)、シャクヤクエキス(シャクヤクエキス−A・日本粉末製)125mg(原生薬換算値500mg)、トウキエキス(トウキ軟エキス・アルプス薬品製)151.5mg(原生薬換算値500mg)、ショウキョウエキス(ショウキョウ流エキス・日本粉末製)0.5mL(原生薬換算値500mg)、タイソウエキス(タイソウ流エキス・日本粉末製)1.0mL(原生薬換算値1000mg)、ケイヒエキス(ケイヒ流エキス・日本粉末製)0.5mL(原生薬換算値500mg)、ショ糖脂肪酸エステル(DKエステルSS・第一工業製)5.0mg、モノグリセリン脂肪酸エステル(ポエムM-100・理研ビタミン製)5.0mg、グリチルリチン酸二カリウム(グリチルリ チン酸二カリウム・アルプス薬品製)5.0mg、クエン酸30mgを加え、攪拌溶解した。 これにクエン酸ナトリウムを加えpH5.5に調節し、さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mL(比重:1.05)として経口液剤を製造した。

    比較例1
    表1の処方に従い、モノグリセリン脂肪酸エステルを加えない他は実施例1と同様に経口液剤を製造した。

    比較例2
    表1の処方に従い、ショ糖脂肪酸エステルを加えない他は実施例1と同様に経口液剤を製造した。

    比較例3
    表1の処方に従い、グリチルリチン酸二カリウムを加えない他は実施例1と同様に経口液剤を製造した。

    比較例4
    表1の処方に従い、モノグリセリン脂肪酸エステル及びショ糖脂肪酸エステルに代替し、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルを加える他は実施例1と同様に経口液剤を製造した。

    試験例 実施例1及び比較例1〜4で得られた経口液剤を製造直後並びに5℃及び60℃で1ヶ月間暗所保存した後、各経口液剤の外観安定性を目視にて評価した。 外観安定性は、沈殿が生じなかったものを○、沈殿が生じたものを×で示した。 結果を表1に示す。

    ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル及びグリチルリチン酸二カリウムを配合した人参及びシャクヤク等の生薬含有経口液剤(実施例1)においては、5℃1ヶ月及び60℃1ヶ月の双方で沈殿を認めず、外観安定性が良好であった。 一方、実施例1からモノグリセリン脂肪酸エステル(比較例1)、ショ糖脂肪酸エステル(比較例2)、グリチルリチン酸二カリウム(比較例3)を配合しない経口液剤では、5℃1ヶ月で沈殿を認めた。 また、比較例1及び2では、60℃1ヶ月でも沈殿を認めた。 さらに、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステルのかわりにポリエチレングリコール脂肪酸エステルを配合した経口液剤(比較例4)においては5℃1ヶ月で沈殿を認めた。

    以上より、人参、シャクヤク等の生薬を配合した経口液剤にショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル及びグリチルリチン酸類を配合することにより、低温及び高温条件下の双方において外観安定性が良好な生薬配合経口液剤を得ることができた。

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