カルコンまたはジヒドロカルコンのモノテルペン誘導体および脱色素剤としてのそれらの使用

申请号 JP2013549797 申请日 2012-01-18 公开(公告)号 JP6297333B2 公开(公告)日 2018-03-20
申请人 ピエール、ファブレ、デルモ‐コスメティーク; PIERRE FABRE DERMO−COSMETIQUE; 发明人 アン、マンドー; ステファヌ、プワニー; フランソワーズ、ベロブル;
摘要
权利要求

次式(I): (式中 は二重結合であり; R1=Hであり;そして R2=OHであるか、または は単結合であり; R1=Hであり;そして R2=Hである) で表される1種類以上の化合物を脱色素剤として含み、その量が抽出物固体100gあたり0.1〜30gである化合物含む、ヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの抽出物の美容のための使用。皮膚および/または剛毛および/または毛髪を脱色および/または薄い色にするための、請求項1に記載の使用。皮膚上の加齢によるシミを軽減および/または除去するための、請求項1に記載の使用。UVによって誘発される褐色がかった色素沈着斑または肝斑を軽減および/または除去するための、請求項1に記載の使用。活性成分として、次式(I); (式中、 は二重結合であり; R1=Hであり;そして R2=OHであるか、または は単結合であり; R1=Hであり;そして R2=Hである) で表される1種類以上の化合物を、抽出物固体100gあたり0.1〜30g含むヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの抽出物を含んでなる、化粧品または皮膚科学的組成物。薬剤として使用するための請求項5に記載の化粧品または皮膚科学的組成物。皮膚および/または剛毛および/または毛髪の脱色素のために使用するための請求項5に記載の皮膚科学的組成物。皮膚の色素沈着過剰の治療で使用するための請求項5に記載の皮膚科学的組成物。皮膚上の色素沈着斑を軽減および/または除去および/または予防するための請求項5に記載の化粧品組成物の使用。皮膚および/または剛毛および/または毛髪を脱色および/または薄い色にするための、請求項5に記載の化粧品組成物の使用。皮膚および/または剛毛および/または毛髪を脱色および/または薄い色にするための美容方法であって、皮膚および/または剛毛および/または毛髪に請求項5で定義される化粧品組成物を塗布することを含んでなる、方法。皮膚上の色素沈着斑を軽減および/または除去および/または予防するための美容方法であって、皮膚に請求項5で定義される化粧品組成物を塗布することを含んでなる、方法。次式(VI) で表される化合物。

说明书全文

本発明は、化粧品または皮膚科学的組成物中の式(I)のカルコンまたはジヒドロカルコンのモノテルペン誘導体およびそれらを含有する植物抽出物抽出物の脱色素の分野における使用に関する。

(R1=H、Me R2=H、OH)

トリヒドロキシカルコンはそれらの脱色素活性について開示されている。OH基の位置は、この活性に特に重要である。2’,4’,6’−トリヒドロキシカルコン(II)は、120μΜチロシナーゼに対するIC50(真菌チロシナーゼに対するモノフェノールオキシダーゼ活性)を示すi

驚くべきことに、そして意外にも、本発明者らは、テルペンまたはテルピネオール基でのさらなる置換(式I)によってこの活性が大幅に増強されることを証明した。この種類の分子は植物では滅多に見出されない。現在まで、一般式(I)によって表される天然に存在する組成物は:リンデラチン(III)、リンデラカルコン(IV)()およびメチル−リンデラチン(V)の3つしか文献で開示されていない。

それらは: ・コルドンキージョ(Piper aduncum)ii、葉、コショウ科(Piperaceae):(−)−メチル−リンデラチン、 ・Piper hostmannianum var. Berbicenseiii、葉(コショウ科):(−)−メチル−リンデラチン ・Lindera umbellata var. membranaceaiv、vおよびlanceavi、葉viiまたは樹皮viii、クスノキ科:(+)−リンデラチン、リンデラカルコンix、メチル−リンデラチン ・Mitrella kentii、幹の樹皮、バンレイシ科(Annonaceae):(−)−リンデラチンx から単離されている。

密接に関連した構造を有する組成物、ジムノカルコン(VI)、またはアルファ−テルピネオールピノセムブリンカルコン(alpha-terpineol pinocembrine chalcone)は、ヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバート(Helichrysum gymnocephalum(DC) Humbert)の地上部から本発明者らによって初めて単離された。

本発明者らはさらに、コルドンキージョの葉からリンデラチンを初めて単離した。

記載される生物活性に関して、(−)−リンデラチンはガン細胞株()に対して細胞毒性を示した。x(−)−メチル−リンデラチンは同様に抗プラスモジウム活性を有するiii

上記の組成物はいずれも、それらの脱色素活性について開示されてない。

したがって、本発明の第1の目的は次式(I)の1以上の分子が添加されたヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの抽出物を脱色素剤として提供する

(式中、

は単結合または二重結合である; R1=HまたはCH3である;そして R2=HまたはOHである)。

R1=Hであるのが好ましい。

好ましくは、

は二重結合であり、R1=Hであり、そしてR2=HもしくはOHであるか、または

は単結合であり、R1=HもしくはCH3であり、そしてR2=Hである。

さらに好ましくは、

は単結合であり、R1=Hであり、そしてR2=Hである。つまり、本発明に係る抽出物はリンデラチンが添加されている。

さらに好ましくは、

は二重結合であり、R1=Hであり、そしてR2=OHである。つまり、本発明に係る抽出物はジムノカルコンが添加されている。そのような抽出物は特に有利である。なぜなら、驚くべきことに、本発明者らはそのような抽出物中でジムノカルコンが経時的に安定であることを見出したからである。実際、マイケル型反応によってカルボニル基の1,4−位上にヒドロキシル基を付加すると、カルコンは不安定になり、この場合、カルコンのフラバノンへの環化は観察されなかった。そのような環化は、精製されたジムノカルコンについて観察される。したがって、好ましくは、ジムノカルコンはヘリクリサム・ジムノセファラム(Helichrysum gymnocephalum)の抽出物の形態で使用される。

本発明者らは、本発明のヘリクリサム・ジムノセファラムのそのような抽出物が、その脱色素活性に特に有利であることを示した。本発明者らはさらに、そのような活性がヘリクリサム・ジムノセファラム種に特に特異的であることを示した。なぜなら、ヘリクリサム・アレナリウム(Helichrysum arenarium)、ヘリクリサム・コルディフォリウム(Helichrysum cordifolium)およびヘリクリサム・ストエキアス(Helichrysum stoechias)の同じ条件下で調製された抽出物は、すべてフラボノイドおよびカルコンに富むが、B16ネズミメラノサイト上でのメラニンの合成のための活性の阻害を示さないからである。

好ましくは、本発明に係る抽出物は、式Iの1以上の分子を抽出物固体100gあたり0.1〜30g、好ましくは0.1〜10g、最も好ましくは0.1〜5gの量で含んでなる。

有利には、本発明に係る抽出物は、ヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバート(キク科、syn. Stenocline gymnocephala)の地上部が起源である。それは、当業者に周知の従来の工程の後に、この植物から調製される。

ヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの地上部を、植物の成長の5つの異なる段階:生長期、開花前期、開花開始期、開花期、結実期で収穫することができる。有利には、本発明に係る抽出物は、結実期、好ましくは結実期の終わりのヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの地上部が起源である。

好ましくは乾燥された植物を粉砕した後、エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソロパノール、ブタノール)、ケトン(メチルエチルケトン、ジメチルケトン、メチルイソブチルケトン)、ハロゲン化炭化素(クロロホルム、ジクロロメタン)、水またはこれらの混合物の任意の混合比での混合物であってよい有機溶媒で抽出する。

抽出は、約1/1〜約1/20の植物/溶媒比で実施され、2〜3回繰り返してもよい。抽出溶媒の温度は、室温から周囲温度を超え、関与する溶媒の沸点までの範囲であり得る。植物と溶媒との接触時間は約30分〜約72時間である。

次いで、固液分離を実施し、ここで、植物は溶媒から、例えばろ過または遠心分離によって分離される。

得られたろ液は次のいずれかである可能性がある: ・溶媒を完全に蒸発させることによって直接蒸発乾固させて、最終抽出物を得ることができる。 ・その使用目的に適合するならば、抽出溶媒中で液体として保存することができる。この場合、ろ液を、蒸発工程工程によって多少濃縮することができる。 ・濃縮することができる。目的の組成物を得るこの濃縮工程工程は、2つの非混和性溶媒間の液/液抽出、シリカ、イオン交換樹脂などの担体上への吸収などの当業者に公知の技術によって実施することができる。

抽出、固液分離とそれに続く乾燥によって得られる抽出物は、抽出乾燥材料100gあたり、0.1〜30g、好ましくは0.1〜10g、最も好ましくは0.1〜5gの式I中に含まれる組成物(複数可)の質量を含有する。抽出物が溶液中で維持される場合、液体抽出物の乾燥材料含有量は100mlあたり0.1〜80gである。

本発明の別の目的は、本発明に係る抽出物を調製するためのプロセスに関する。

本発明の別の目的は、次式(I)の1以上の分子が添加された植物起源の抽出物の美容のための使用または式(I)の分子の脱色素剤としての美容のための使用に関する。

式中、

は単結合または二重結合である; R1=HまたはCH3である;そして R2=HまたはOHである。

R1=Hであるのが好ましい。

好ましくは、

は二重結合であり、R1=Hであり、そしてR2=HもしくはOHであるか、または

は単結合であり、R1=HもしくはCH3であり、そしてR2=Hである。

さらに好ましくは、

は二重結合であり、R1=Hであり、そしてR2=OHである、つまり、本発明はジムノカルコンが添加された植物起源の抽出物の美容のための使用;またはジムノカルコン分子の美容のための使用に関する。

さらに好ましくは、

は単結合であり、R1=Hであり、そしてR2=Hである。つまり、本発明は、リンデラチンが添加された植物起源の抽出物の美容のための使用;またはリンデラチン分子の美容のための使用に関する。

最も好ましくは、本発明は、式Iの1以上の分子を抽出物乾燥材料100gあたり0.1〜30g、好ましくは0.1〜10g、最も好ましくは0.1〜5gの量で含んでなる、植物起源の抽出物の美容のための使用に関する。

式(I)の1以上の分子を含んでなる前記抽出物は、好ましくは、本発明の抽出物または:Piper hostmannianum、Piper hispidum、コルドンキージョ(Piper aduncum)、テンダイウヤク(Lindera aggregata)、クロモジ(Lindera umbellata)、ヤマコウバシ(Lindera glauca)、ラムドゥアン(Mitrella mesnyi)、Mitrella kentiiをはじめとするヘリクリサム属(Helichrysum)、コショウ属(Piper)、クロモジ属(Lindera)もしくはMitrella属に属する植物の抽出物である。

最も好ましくは、リンデラチンおよびメチル−リンデラチンは、本発明に係る化粧品において純粋な形態で、合成されたままで使用される。なぜなら、それらはそのような形態でより安定であるからである。

一方、純粋なジムノカルコンの美容のための使用を優先して、ジムノカルコンが添加されたヘリクリサム・ジムノセファラムの抽出物の美容のための使用が好まれる。なぜなら、純粋な形態よりも安定であるからである。

有利には、本発明に係る美容のための使用は、皮膚および/または剛毛および/または毛髪を脱色および/もしくは薄い色にすること、皮膚から加齢によるシミを軽減および/もしくは除去すること、またはUVによって誘発される可能性がある褐色がかった色素沈着斑もしくは肝斑を軽減および/もしくは除去することを目的とする。

脱色素剤としての式(I)の分子および/またはそれらを含有する植物抽出物はさらに、色素沈着の原因であるメラニンの産生を制御および/または阻害する良好な能を示し、それによって表皮の色素沈着過剰によるいくつかの非審美的な色素沈着斑、特に皮膚上の加齢によるシミの脱色素で利点を示す。

本発明に係る式(I)の分子は、化学もしくは生化学合成によるか、または植物抽出物抽出物から得ることができる。

式(I)の分子が: ・ジムノカルコン(式VI)(式中、

は二重結合であり、R1=Hであり、R2=OHである)、 ・リンデラチン(式III)(式中、

は単結合であり、R1=Hであり、R2=Hである)、 ・リンデラカルコン(式IV)(式中、

は二重結合であり、R1=Hであり、R2=Hである)、 ・メチルリンデラチン(式V)(式中、

は単結合であり、R1=CH3であり、R2=Hである) からなる群から選択されるのが好ましい。

分子がジムノカルコンである場合、植物源は、好ましくはヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートであり;さらに好ましくはヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの地上部であり、なお一層好ましくは、結実期に収穫されたヘリクリサム・ジムノセファラム(DC)ハンバートの地上部である。

分子がリンデラチンである場合、好ましくは化学合成によって得られる。

分子が植物起源のリンデラチンである場合、植物源は、好ましくはLindera Umbellata var. membranaceaおよびlanceaであり;さらに好ましくはその葉または樹皮である。

本発明の別の目的は、活性成分として、次式(I)の1以上の分子が添加された植物起源の抽出物、または次式(I)の1以上の分子を含んでなる化粧品もしくは皮膚科学的組成物に関する:

(式中、

は単結合または二重結合である; R1=HまたはCH3である;そして R2=HまたはOHである)。

R1=Hであるのが好ましい。好ましくは、

は二重結合であり、R1=Hであり、R2=HもしくはOHであるか、または

は単結合であり、R1=HもしくはCH3であり、R2=Hである。

さらに好ましくは、

は二重結合であり、R1=Hであり、R2=OHである。つまり、本発明は、活性成分として、ジムノカルコンが添加された植物抽出物、またはジムノカルコン分子を含んでなる化粧品または皮膚科学的組成物に関する。

さらに好ましくは、

は単結合であり、R1=Hであり、R2=Hである。つまり、本発明は、活性成分として、リンデラチンが添加された植物抽出物;またはリンデラチン分子を含んでなる化粧品または皮膚科学的組成物に関する。

最も好ましくは、本発明は、活性成分として、式Iの1以上の分子を抽出物乾燥材料100gあたり、0.1〜30g、好ましくは0.1〜10g、最も好ましくは0.1〜5gの量で含んでなる植物起源の抽出物を含んでなる本発明の化粧品または皮膚科学的組成物に関する。

有利には、前記抽出物は、本発明の抽出物または:Piper hostmannianum、Piper hispidum、コルドンキージョ(Piper aduncum)、テンダイウヤク(Lindera aggregata)、クロモジ(Lindera umbellata)、ヤマコウバシ(Lindera glauca)、ラムドゥアン(Mitrella mesnyi)、Mitrella kentiiをはじめとするヘリクリサム属(Helichrysum)、コショウ属(Piper)、クロモジ属(Lindera)またはMitrella属に属する植物の抽出物である。

本発明の別の目的は、薬剤として使用するための本発明に係る皮膚科学組成物に関する。

本発明の別の目的は、皮膚および/または剛毛および/または毛髪の脱色素のために使用される本発明による皮膚科学組成物に関する。

本発明の別の目的は、皮膚の色素沈着過剰の治療に使用される本発明に係る皮膚科学組成物に関する。

有利には、本発明による化粧品組成物は、皮膚上の色素沈着斑を軽減および/または除去および/または予防するために使用される。

有利には、本発明による化粧品組成物は、皮膚および/または剛毛および/または毛髪の脱色および/または薄い色にするために使用される。

式Iの分子および/または本発明によるそのような分子を含有する植物抽出物の使用により、結果として、皮膚の色合いを一様にすることが可能になり:これは、均一で、さらに薄く、さらに透明で、さらに明るい皮膚の色合いによって特徴づけられる。この結果、皮膚の色合いの明るさが改善される。

有利には、本発明に係る化粧品組成物は、皮膚の色合いを一様にするために使用される。

本発明に係る組成物で得られる利点は、敏感肌にとっては、その性質(乾性、普通、油性)に関係なく特に有益であり、さらに詳細には、くすんで明るさのない敏感肌に特に有益である。

有利には、本発明に係る化粧品組成物は敏感肌で使用される。

式(I)の分子および/または本発明に係る式(I)の分子を含有する植物抽出物の使用は: ・炎症を誘発するストレスによる色素沈着斑過剰などの色素沈着斑、例えばUVで誘発される褐色がかった色素沈着斑の軽減および/もしくは除去、または肝斑の軽減および/もしくは除去; ・色素沈着の原因であるメラニンの産生の軽減および/または阻害 のために有利である。

本発明に係る化粧品および/または皮膚科学的組成物は、活性成分(複数可)以外に、生理学的に許容される媒体;すなわち、皮膚および/または頭皮、粘膜、毛髪、剛毛および/または眼に適合性であるものを含有してもよい。

好ましくは、本発明に係る化粧品または皮膚科学的組成物は、活性成分として、前記組成物100gあたり10mg〜5g、さらに好ましくは100mg〜1gの量の式(I)の分子を含んでなる。

好ましくは、本発明に係る化粧品または皮膚科学的組成物は、前記組成物100gあたり、活性成分として、0.1g〜10g、さらに好ましくは1g〜5gの量の本発明の植物抽出物を含んでなる。

本発明に係る化粧品および/または皮膚科学的組成物は、有利には、化粧品および皮膚科学分野において局所または経口使用のために通常用いられる任意の投与形態で提供することができる。

好ましくは、局所形態は、特に: ・任意により、ゲル化した水性または含水アルコール溶液、 ・任意により、二相のローションタイプの分散液、 ・水中油もしくは油中水または多重エマルジョン、 ・水性ゲル の形態で提供することができ、美容液、クリーム、ゲル、軟膏、乳液、ローション、ペーストまたはフォームとして提供することができる。さらに、例えばスティックの形態を包含するエアロゾルまたは固体として適用することもできる。

本発明の利点の1つは、本発明に係る組成物が、敏感肌上でさえも、それらの性質(乾性、普通、油性)に関係なく良好な皮膚許容性を示すことである。

この組成物は、錠剤、カプセル、飲用可能な懸濁液用粉末などの経口投与形態で提供することもできる。

組成物は、意図される用途のために通常使用される任意の成分を含んでなってもよい。それらとしては、水、溶媒、無機物、動物および/または植物油、ワックス、顔料、ケミカルフィルターまたはミネラルフィルター、抗酸化剤、賦形剤、界面活性剤、安定剤、防腐剤、芳香剤、ならびに着色剤が挙げられる。

組成物は、本発明に係る脱色素活性成分を:ビタミンC誘導体、レゾルシノール誘導体、さらに詳細には4−n−ブチルレゾルシノールまたは4−(1−フェニルエチル)ベンゼン−1,3−ジオール、ヒドロキノン、アルブチン、コウジ酸およびその誘導体、トコフェロール誘導体をはじめとする当業者に周知の他の脱色素活性剤と組み合わせることもできる。

1以上の成分の選択および/または量はさらに、組成物が塗布される皮膚および/または剛毛および/または毛髪の特定の必要性によって、また本発明に係る組成物について望ましい特性および稠度によって決定される。

本発明の別の目的は、皮膚および/または剛毛および/または毛髪を脱色および/または薄い色にするための美容方法であって、本発明による化粧品組成物の皮膚および/または剛毛および/または毛髪への塗布を含んでなる美容方法に関する。

本発明の別の目的は、本発明で定義される化粧品組成物を皮膚上に塗布することを含んでなる、皮膚上の色素沈着斑を軽減および/または除去および/または予防するための美容方法に関する。

本発明の別の目的は、次式(VI)の分子に関する。

それは好ましくは化学もしくは生化学合成によって、または植物抽出物から得られる。

本発明は、本発明による化粧品および/または皮膚科学的組成物の具体的な実施形態である以下の非限定的実施例を参照して、よりよく理解されるであろう。

実施例1:ヘリクリサム・ジムノセファラムの地上部の抽出物の調製 5kgの乾燥した地上部を還流下、35Lおよび25Lの95%エタノールで2回抽出した。合わせたろ液を濃縮し、乾燥した。褐色ペーストの形態で得られた抽出物は、100gの固体あたり0.28gのジムノカルコンを含んでいた。

実施例2:化学合成によるリンデラチンの調製 参考文献xv,xviで開示される下記反応スキームにしたがった2段階合成によって、リンデラチンを得た。

分子(VII)の合成は、無水エーテル中ZnCl2およびHClガスの存在下、フロログルシノール(2,4,6−トリヒドロキシベンゼン)のヒドロシンナモニトリルとの縮合によって実施した。

リンデラチンを次いで、無水ベンゼン中、パラ−トルエンスルホン酸の存在下でのSigma Aldrichから市販されているα−フェランドレン(95%)および分子(VII)の縮合によって得た。

結果として得られるリンデラチンは、参考文献xviで開示された天然産物に対し、全ての点で同じであった。

実施例3:ヘリクリサム・ジムノセファラムの地上部からのジムノカルコンの調製: 地上部を乾燥し、粉砕した後、酢酸エチルで抽出した。そのような抽出物をヘプタン、ジクロロメタンおよびアセトンで溶出させた中圧シリカカラム上で分画し、その結果、TLC分析および同一画分を組み合わせた後に11の画分を得た。活性画分8を次いでC−18グラフト化シリカ上アセトニトリル/水+0.1%酢酸の勾配で分画し、その結果、式VIのジムノカルコンが単離された(0.02%収率/乾燥植物)。

構造データ: 陽イオンモードでのエレクトロスプレーソース質量分析法による分析によって、付加物[M+Na]+=431.3および[2M+Na]+=839.4を得た。陰イオンモードで、[M−H]=407.3が見出された。組成物の質量は、したがって408g/molであった。MS/MSで、α−テルピネオール(またはp−メント−1−エン−8−オール)に対応する152フラグメントが放出された。

一次元および二次元プロトンおよび炭素NMR分析の結果、実験式C25H28O5を有する相対的配置で構造が特定された。

NMRプロフィールは、3’位を除いて2’,4’,6’−トリヒドロキシカルコン(II)に特徴的であった。それは、8”でヒドロキシル官能基が存在するためにさらに反遮蔽されたリンデラカルコン(IV)ixとも8”、9”および10”位を除いて非常に近接していた。

実施例4:コルドンキージョの葉からのメチル−リンデラチンの調製 葉を乾燥し、粉砕した後、室温で15時間暗所での浸漬によってエタノール96(1wt/l0vol)で抽出した。この抽出物(17%収率)をヘプタン、酢酸エチルおよびメタノールで溶出させた中圧シリカカラム上で分画し、その結果、TLC分析および同一画分を組み合わせた後に21の画分を得た。画分3および4をその後アセトニトリル/水の勾配でC−18グラフト化シリカ上、分取HPLCによって分画し、その結果、式Vのメチルリンデラチンが単離された(13%収率/抽出物、2.2%/乾燥植物)。

NMRおよび質量分析データは、参考文献でメチルリンデラチンについて開示されているものと一致したii

化粧品組成物の例 実施例1:脱色素美容液 組成物 量 リンデラチン 0.1g EDTA(二)ナトリウム 0.05〜0.5g セテアリールアルコール/セテアレス33 1〜10g カプリリル(ジ)エーテル 1〜10g ステアリン酸グリセリル 1〜8g (シクロペンタ)デカメチルシロキサン 1〜10g カプリン酸カプリル酸/トリグリセリド30 70 1〜10g グリコール酸 1〜5g 水酸化ナトリウム 1〜3g 安息香酸 適量 精製水 100gにする量

実施例2:脱色クリーム 組成物 量 ヘリクリサム・ジムノセファラムの乾燥抽出物 0.5g カルボマーK 0.2〜2g 精製クロルフェネシン 0.05〜1g フェノキシエタノール 適量 セチルアルコール 0.1〜2g パルミチン酸ソルビタン 1〜8g (ポリ)ソルベート40 0.1〜2g カプリン酸カプリル酸/トリグリセリド30 70 1〜10g (p)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1〜10g (アルファ)酢酸トコフェリル 0.5g (トリ)エタノールアミン 0.8g MBBT/デシルグルコシド混合物 1〜10g 精製水 100gにする量

薬理試験:メラニン合成の阻害: メラノサイトは星状細胞であり、表皮の基底層中に少量含まれている。それらの主な機能はメラニン形成を確実にすることであり、メラニン形成とは、メラニンがメラノソームとして知られる特殊化した細胞小器官に合成されるプロセスであり、次いで隣接するケラチノサイトへとそれらの樹状伸長部を通して輸送され、分配される。このケラチノサイトとの接触は、紫外線の変異原性効果に対する表皮の保護機序である皮膚色素沈着を可能にする。各メラノサイトは約36のケラチノサイトに関連し、結果として「表皮−メラニン単位」を形成する。

メラニン形成は、チロシンを前駆体として有する一連の酵素反応および自然反応からなる。3つの主要な酵素:チロシナーゼ、ならびにチロシナーゼ関連タンパク質1および2(TRP1および2)xiがこのプロセスに関与する。

いくつかの外因性分子はメラニン形成を下方調節することが知られている。ヒドロキノンは、その活性を変えるためにチロシナーゼに対し基質を提供することによってメラニン合成を阻害するxii。ヒドロキノンを含有するアルブチンは同じように作用する。コウジ酸は、UV誘発性色素沈着過剰を阻害することによってチロシナーゼの活性を減少させるxiii。ビタミンCはチロシナーゼを阻害するが、メラニンの酸化的着色を予防することによって強力な低減剤のようにも挙動する。ビタミンAはチロシナーゼおよびTRP−2の発現を減少させるxiv

我々は、ネズミ黒色腫細胞株B16−F10に関して比色アッセイを使用することによってメラニン合成を測定するための試験を開発した。このアッセイは活性成分の脱色素力の試験を可能にする。

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