Sustained release dosage forms for delivering agents to the oral cavity of a user |
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申请号 | JP2010527221 | 申请日 | 2008-09-26 | 公开(公告)号 | JP2010540560A | 公开(公告)日 | 2010-12-24 |
申请人 | ベネス, インコーポレイテッド; | 发明人 | ジェリー ビー. ジン,; ベンジャミン エフ. ロス,; | ||||
摘要 | 本発明の態様は、 口腔 、例えば口に投与できる徐放剤形を含む。 ある実施形態では、徐放剤形は、長時間にわたり溶解し、これにより中の精油成分を送達する目的で利用者の口腔に投与できる、ロゼンジまたはガムとして調製される。 ある実施形態では、徐放剤形は有益な薬剤を含み、したがって精油成分の口腔への長時間の送達を提供するだけでなく、有益な薬剤の徐放も提供する。 ある実施形態では、徐放剤形は、生体適合性の 水 不溶性ポリマー、例えばエチルセルロースと、精油成分とを含み、利用者の口腔等の水性環境に置かれたときに、長時間にわたり実質的に溶解する剤形を生成するような様式で組み合わせられる。 ある実施形態では、徐放剤形は、所望の溶解特性の剤形をさらに提供するために含まれうる、アラビアゴム等の追加的な 水溶性 薬剤を含みうる。 ある実施形態では、剤形は、口に送達するための有益な薬剤も含みうる。 | ||||||
权利要求 | 徐々に溶解するマトリックスを含む、徐放ロゼンジであり、前記マトリックスが、 (a)精油成分と、 (b)水不溶性ポリマーと; を含み、水性環境において、前記マトリックスが、長時間にわたり実質的に溶解する、徐放ロゼンジ。 前記精油成分が、精油、精油の構成成分、またはその混合物を含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記ロゼンジが、柑橘油、レモン油、ライム油、ネロリ油、オレンジ油、ミント油、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ショウズク油、桂皮油、丁子油、コリアンダー油、ユーカリ油、ウイキョウ油、レモングラス油、ニクズク油、エリオジクチオン流体エキス、甘草抽出物、およびその組み合わせからなる群より選択される油を含む精油を含む、請求項2に記載の徐放ロゼンジ。 前記ロゼンジが、テルペン、セスキテルペン、またはその組み合わせを含む精油の構成成分を含む、請求項2に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーが、エチルセルロースを含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記エチルセルロースが、約41cP〜110cPの範囲の溶液粘度を含む、請求項5に記載の徐放ロゼンジ。 前記エチルセルロースが、約90cP〜110cPの範囲の溶液粘度を含む、請求項6に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーが、実質的に均一の粒子サイズを含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーが、約1ミクロン〜約250ミクロンの範囲の平均粒子サイズ直径を含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーが、長時間にわたり完全に溶解する、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーが、断片に分解せずに溶解する、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーが、5重量%未満の水中での溶解度を含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーの精油成分に対する重量比が、約2:1〜4:1の範囲である、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーおよび前記精油成分の総重量%が、前記ロゼンジの約25〜約100%の重量%を構成する、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記ロゼンジの溶解が、約15分〜約6時間の期間にわたり生じる、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記ロゼンジの溶解により、前記精油成分の徐々の放出がもたらされる、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 水溶性薬剤をさらに含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記水溶性薬剤が、5重量%以上の水中での溶解度を含む、請求項17に記載の徐放ロゼンジ。 前記水溶性薬剤が、実質的に均一の粒子サイズを含む、請求項17に記載の徐放ロゼンジ。 前記水不溶性ポリマーの水溶性薬剤に対する重量比が、約2:1〜5:1の範囲内である、請求項17に記載の徐放ロゼンジ。 前記水溶性薬剤が、アラビアゴムを含む、請求項17に記載の徐放ロゼンジ。 前記アラビアゴムが、約1ミクロン〜約250ミクロンの範囲の平均粒子サイズ直径を含む、請求項21に記載の徐放ロゼンジ。 糖、非糖甘味剤、およびその混合物より選択される、有効な甘味化量(sweetening amount)の甘味料をさらに含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 有効な量の有益な薬剤をさらに含む、請求項1に記載の徐放ロゼンジ。 前記有益な薬剤が、代用唾液、風邪を治療するための薬剤、局所抗生物質、局所麻酔剤、ピロカルピン、ビタミンC、Zn2+源、塩化物、プロピオン酸塩、酪酸塩、n‐酪酸塩、β‐ヒドロキシ酪酸塩、安息香酸塩、蟻酸塩、硫酸塩、減食剤、5‐ヒドロキシトリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、プソイドエフェドリン、エフェドリン、フェニルプロパノールアミン、ピコリン酸クロム、アスピリン、カフェイン、ニコチン、ハーブ混合物またはその抽出物、ガラナおよびマオウ、フッ化物イオン源、およびその組み合わせからなる群のメンバーである、請求項21に記載の徐放ロゼンジ。 |
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说明书全文 | 関連出願への相互参照 この出願は、米国特許法§119(e)の下、以下の出願(これは、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益を主張する:2007年9月26日に出願され、表題「Susteined Release Dosage Forms For Delivery of Agents to an Oral Cavity of a User」の米国特許出願第11/904,420号(代理人整理番号1375−0003の下、出願)。 発明の背景 化学化合物の徐放のためのシステムは、様々な用途をもつ。 例えば、口腔等、ヒトの身体の水性環境における有益な薬剤の徐々の放出を提供するために、徐放システムが開発されている。 例えば風味付けされたロゼンジおよびガムを含む徐放システムが、口臭の症状を隠すため、および/または薬理活性薬剤を口に送達するために、開発されている。 このようなシステムは、それだけで口に投与されれば本来なら不快な味を有しうる薬理活性薬剤の送達に、特に有用である。 したがって、徐放剤形における風味付けされたロゼンジおよびガムの使用は、公知技術である。 徐放製剤からに一般的な製剤は、有益な薬剤および/または香味剤を包み込むガム基礎剤を含む。 ガム基礎剤、有益な薬剤および/または香味剤は、典型的なガムおよびロゼンジ、マウススプレー、吸入器、口内洗浄剤等、他の投与様式のものと比較して、有益な薬剤および/または香味剤が相対的に長時間にわたり徐々に口内に放出されるような様式で、調製される。 一般に、チューインガムのような製品は、中に含まれる有益な薬剤および/または香味剤を3〜15分の時間にわたり放出するように、調製される。 ある実施形態では、徐放剤形は、有益な薬剤および/または香味剤の口への送達の徐放時間をより長くするために、ロゼンジとして調製されうる。 しかし、典型的な徐放ガムおよびロゼンジに関する問題は、それらが非徐放ガムおよびロゼンジ、および/またはマウススプレー、口内洗浄剤、練り歯みがき等よりも長時間にわたり有益な薬剤および/または香味剤を口に放出するように調製されるにもかかわらず、参照される時間は、一時間以内、数時間、ひいては一日および/または一晩と比較して、なお相対的に短いことである。 さらに、このようなガムおよびロゼンジ剤形は、指定の放出時間のずっと前に味および/または有効性を失うことが多く、ロゼンジの場合には、速やかに完全溶解し、したがって有益な薬剤および/または香味剤の放出を続けるためにもはや存在しなかったり、全く溶解しなかったり、あるいは、物理的に口から除去して捨てるか飲み込まなければならない非溶解性の塊に分裂しうるが、それは望ましくない場合もある。 これは、有益な薬剤(不快な味の有益な薬剤等)が口に送達され、ロゼンジまたはガムが有益な薬剤および/または味マスキング剤を口に送達する能力を一旦失うと、その有用性が減少し、これにより利用者が絶えずガムまたはロゼンジを交換しなければならない状況で、特に問題である。 したがって、剤形が実質的に非溶解性の塊に分裂することなく、長時間にわたり徐々に溶解する、風味付けされた薬剤および/または他の有益な薬剤の口へのより長い放出時間を提供する徐放剤形への必要性が、従来技術に存在する。 本明細書に示される本発明は、これらおよび従来技術における他の必要性を満たす。 本発明の態様には、口腔、例えば口に投与できる徐放剤形が含まれる。 ある実施形態では、徐放剤形は、長時間にわたり溶解し、これにより中の精油成分を送達する目的で利用者の口腔に投与できる、ロゼンジまたはガムとして調製される。 ある実施形態では、徐放剤形は有益な薬剤を含み、したがって口腔への精油成分の長時間の送達を提供するだけでなく、有益な薬剤の徐放も提供する。 ある実施形態では、徐放剤形は、生体適合性の、水不溶性ポリマー、例えばエチルセルロースと、精油成分とを含み、それらは、利用者の口腔等の水性環境に置かれたときに長時間にわたり実質的に溶解する剤形を生成するような様式で、組み合わせられる。 ある実施形態では、徐放剤形は、所望の溶解特性の剤形をさらに提供するために含まれうる、アラビアゴム等の追加的な水溶性薬剤を含みうる。 ある実施形態では、剤形は、口に送達するための有益な薬剤も含みうる。 特に、ある実施形態においては、徐放剤形は、利用者の口腔内に置かれたときにマトリックスがゆっくり溶解し、これにより香味剤および/または有益な薬剤を、長時間、たとえば最長約15分、最長約30分、最長約1時間、最長約2時間、最長約3、時間、最長約4時間、最長約5または6時間またはそれ以上にわたり送達するように徐放剤形の様々な成分を含むマトリックスを形成するのに十分な様式で、調製される。 このような剤形を調製し、有害な状態の治療のためにそれらを口腔に投与する方法も、本明細書に提供される。 慣行にしたがい、図面の様々な特徴は縮尺どおりに示されるとは限らない。 むしろ、様々な特徴の寸法は、明確のために任意に拡大または縮小されうる。 以下の図が図面に含まれる。 定義 本発明をさらに説明する前に、本発明が記載の特定の実施形態に限定されず、当然に変化しうることが理解されなければならない。 また、当然のことながら、本明細書において用いられる用語は、特定の実施形態を説明することを目的とするにとどまり、制限を意図するものではない。 別段の定めがない限り、本明細書において用いられる全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する技術の当業者により一般に理解されるのと同じ意味を有する。 値の範囲が提供される場合には、当然のことながら、その範囲の上限および下限の間の各中間値が、別段の定めがない限り下限の小数点一桁まで、およびその明示された範囲内の任意の他の明示または中間の値が、本発明の範囲内に含まれる。 これらのより狭い範囲の上下限は、明示の範囲内の任意の特に除外された限界を除き、より狭い範囲に独立して含まれることができ、本発明の範囲内にも含まれる。 明示の範囲が限界の一方または両方を含む場合には、それらの含まれる限界の一方または両方を除外する範囲も、本発明に含まれる。 本出願の全体にわたり、様々な刊行物、特許および公開された特許出願が引用される。 本出願において参照されるこれらの刊行物、特許および公開された特許出願の開示は、参照により全体として本開示に組み込まれるものとする。 本明細書における刊行物、特許または公開された特許出願の出願人による引用は、かかる刊行物、特許または公開された特許出願の出願人による先行技術の承認ではない。 本明細書および添付の請求の範囲において使用されるところの、単数形「1つの(a)」、「および」、および「前記(the)」には、文脈から別段の解釈が要求されない限り、複数の指示物を含むことに注意しなければならない。 したがって、例えば「精油成分」への言及は、複数のそのような成分を含み、「有益な薬剤」への言及は、一つ以上の有益な薬剤および当業者に知られるその等価物への言及を含む。 請求項は、いずれかの任意の要素を除外して立案されうることにも、注意しなければならない。 したがって、この文言は、請求項要素の記述と関連した「単に」、「のみ」等のような排他的用語の使用、または「消極的」限定の使用の先行詞としての役割を果たすものとする。 本明細書および続く請求項では、以下の意義を有するものとして定義される多数の用語に言及する。 「任意の添加剤」または「任意に存在する添加剤」などにおける、「任意の」または「任意に存在する」とは、後述の成分(例えば添加剤)が存在しても存在しなくてもよく、したがって記載には成分が存在する場合と成分が存在しない場合とが含まれることを意味する。 「薬理学上許容可能」とは、生物学的または他の面で有害でない材料を意味する。 例えば、材料が、有害な生体影響を引き起こしたり、剤形製剤の他の成分のいずれと有害な様式で相互作用したりすることもなく、本発明の剤形に取り込まれうる。 「生体適合性」という用語は、「薬理学上許容可能」という用語と互換可能に使用される。 「薬理学上許容可能」という用語が、医薬賦形剤をさするために用いられるときには、賦形剤が、毒物および製造検査の必要な基準を満たしていること、および/または米国食品薬品局により用意されるInactive Ingredient Guideに含まれることが示唆される。 本明細書で用いられるところの「治療する」および「治療」という用語は、症状の重症度および/または頻度の減少、症状および/または基礎となる原因の除去、症状の発生および/またはその根本原因の防止、および有害な状態の改良または改善をさす。 したがって、例えば患者を「治療する」ことには、病気になりやすい個体における有害な状態の防止、ならびに、状態を阻害しまたは後退させることによる臨床症状のある個体の治療を伴う。 「有益な薬剤」という用語は、望ましい効果をもつ、例えば有益であると考えられる、任意の化学化合物、複合体または組成物をさす。 例えば、ある実施形態においては、有益な薬剤は、その投与が有益効果、例えば有害な生理的状態の治療において治療効果をもつ、薬剤でありうる。 ある実施形態では、有益な薬剤は、望ましい効果を生じるように、剤形の他の成分と相互作用するものである。 例えば有益な薬剤は、剤形に対してその溶解特性、その持続時間、表面特性等を高めるなどするために望ましい方向で影響を及ぼす、薬剤でありうる。 ある実施形態においては、用語は、身体、またはその一部と相互作用して、所望の状態、例えば利用者の口内の滑らかな状態を生じる薬剤も含みうる。 医薬的に活性の薬剤に関しては、「有益な薬剤」という用語は、塩類、エステル類、アミド類、プロドラッグ、活性代謝物、異性体、アナログ等を含むがこれに限定されない、本明細書に特に言及される有益な薬剤の薬理学上許容可能な誘導体も含む。 ある実施形態においては、「有益な薬剤」という用語が使用される場合、または具体的な有益な薬剤が特定される場合には、当然のことながら、有益な薬剤の薬理学上許容可能な、薬理活性の塩類、エステル類、アミド類、プロドラッグ、活性代謝物、異性体、アナログ等が、有益な薬剤自体と同様に意図される。 しかし、これも当然のことながら、ある実施形態では、有益な薬剤は、その有する効果が有益と考えられる限り、医薬的に活性の薬剤でなくても、医薬的効果を有しなくてもよい。 有益な薬剤の「有効」量または「治療上有効量」とは、所望の効果を提供する上で無毒であるが十分な薬剤の量を意味する。 「有効」である有益な薬剤の量は、個体の年齢および全身状態、具体的な活性薬剤または薬剤類等に応じて、対象により異なる。 したがって、正確な「有効量」を特定することは必ずしも可能ではない。 しかし、任意の個体のケースにおける適切な「有効」量は、ルーチン試験を用いて当業者により決定されうる。 「親水性」および「疎水性」という用語は、有機相における化合物の平衡濃度の、水相におけるそれに対する比である、分配係数Pに関して一般に定義される。 親水性化合物は、Pがオクタノールと水間の化合物の分配係数である場合に、P値が1.0未満、典型的には約0.5未満であり、疎水性化合物は、一般にPが約1.0より大きく、典型的には約5.0より大きい。 「水不溶性」という用語は、水中での溶解度が5重量%未満、例えば3重量%未満の、1重量%未満などの化合物または組成物をさし、「水溶性」という用語は、水中での溶解度が5重量%以上、例えば10重量%より大きい、15重量%より大きいなどの化合物または組成物をさす(20℃の水中で測定)。 本開示を読んだ当業者には当然のことながら、本明細書に記載し、説明される個々の実施形態はそれぞれ、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され、またはそれと容易に組み合わせられうる不連続な構成要素および特徴を有する。 列挙された任意の方法は、事象が列挙される順序、または論理的に可能な任意の他の順序で行われうる。 発明の詳細な説明 本発明の態様は、口腔、例えば口に投与できる徐放剤形を含む。 ある実施形態では、徐放剤形は、長時間にわたり溶解し、これにより中の精油成分を送達する目的で利用者の口腔に投与できる、ロゼンジまたはガムとして調製される。 ある実施形態では、徐放剤形は、口腔への精油成分の長時間の送達を提供するだけでなく、有益な薬剤の徐放も提供する。 したがって、ある実施形態では、徐放剤形は、生体適合性の、水不溶性ポリマー、例えばエチルセルロースと、精油成分とを含み、それらは、利用者の口腔等の水性環境に置かれたときに長時間にわたり実質的に溶解する剤形を産出するような様式で組み合わせられる。 ある実施形態では、徐放剤形は、所望の溶解特性の剤形をさらに提供するために含まれうる、アラビアゴム等の追加的な水溶性薬剤を含みうる。 ある実施形態では、剤形は、有益な薬剤も含みうる。 特に、ある実施形態においては、徐放剤形は、利用者の口腔内に置かれたときにマトリックスがゆっくり溶解し、これにより香味剤および/または有益な薬剤を、長時間、例えば最長約15分、最長約30分、最長約1時間、最長約2時間、最長約3、時間、最長約4時間、最長約5または6時間またはそれ以上にわたり送達するように、徐放剤形の様々な成分を含むマトリックスを形成するのに十分な様式で調製される。 このような剤形を調製し、有害な状態の治療のためにそれらを口腔に投与する方法も、本明細書に提供される。 本発明の本徐放剤形を最初に記載した後、有害な状態の治療のためのその使用を記載する。 本発明の徐放剤形を製造する方法も、提供される。 徐放剤形 すでに要説したように、本発明は、徐放剤形を提供する。 徐放剤形は、口など、口腔に投与されるために調製され、香味剤および/または有益な薬剤を口腔に提供するように、さらに構成されうる。 ある実施形態では、徐放剤形は、精油成分および/または有益な薬剤の、口への長時間にわたる徐放のために調製される。 ある実施形態では、長時間は、最長約15分または最長約6時間以上、例えば最長約30分〜最長約5時間の、最長約1または2時間〜最長約3時間または約4時間などの時間でありうる。 したがって、ある実施形態においては、本発明の徐放剤形は、ゆっくりと溶解し、したがってその個々の成分が長時間にわたり吸収および/または嚥下されることができ、その長時間にわたり剤形が溶解するとともに香味剤および/または有益な薬剤が徐々にかつ着実に中に放出されるような様式で、調製される。 生体適合性、水不溶性ポリマー ある実施形態では、本発明の徐放剤形は、生体適合性ポリマーを含む。 生体適合性であり、本発明の他の成分と組み合わせられたときに徐々に溶解する徐放マトリックスを形成できる、任意の適切なポリマーが使用されうる。 「生体適合性」とは、口腔へのポリマーの投与が、有害な生体影響を誘発せず、または体内でおよび/または剤形中の他の構成成分のいずれとも有害な相互作用を生じないことを意味する。 ある実施形態においては、生体適合性ポリマーは水不溶性である。 「水不溶性」とは、ある実施形態において、ポリマーの水中での溶解度が5重量%未満、例えば3重量%未満の、1重量%未満等であることを意味する。 ある実施形態では、生体適合性の水不溶性ポリマーは、疎水性でありうる。 ある実施形態では、生体適合性の水不溶性ポリマーは、親水性でありうる。 適切なポリマーおよびポリマーの適切な量は、所望の特性をもつ剤形組成物全体を産出するために、その分子量および/または粘度に部分的に基づいて選択されうる。 例えば、適切なポリマーおよび量は、例えば利用者の口腔内での剤形全体の溶解特性に影響を与えるなど、剤形全体にある特性を与えるように選択されるものでありうる。 特に、ある実施形態では、粘度および/または分子量および/またはポリマーの量は、口腔内で長時間にわたり徐々に溶解する剤形を産出するように構成される組成物全体に取り込むために、剤形の他の成分とともに選択されうる。 例えば、ある実施形態においては、生体適合性ポリマーおよびその量は、ポリマーが、剤形の他の成分、例えば精油および/または有益な薬剤とマトリックスを形成し、そのマトリックスは口等の水性環境に置かれたときに徐々におよび実質的に溶解され、これによりマトリックスのポリマー、精油、および/または他の成分を口内にゆっくりと放出しうるように、選択される。 したがって、「溶解する」が意味するのは、水性環境の水分がマトリックス内に吸収され、その吸収により、剤形全体が実質的に溶解され、その様々な成分が吸収および/または嚥下および/またはその他されるまでマトリックス全体が少しずつ段々小さくなっていきながら個々の成分が放出および吸収されうるように、マトリックスの成分がゆっくりマトリックスおよび/または互いから分離されうることである。 上記の文脈における「実質的」とは、剤形の大きな量が溶解すること、例えば、剤形の全重量が徐々に長時間にわたり段々少なくなっていくように、剤形の個々の成分の%重量の大部分が口内に放出され、および/または吸収および/または利用者により嚥下されることを意味する。 例えば、剤形の全重量%が、約70%または約75%、約80%または約85%など、例えば約90%、95%または98%など、99%以上を含めて、徐々に減少しうる。 これは、マトリックスが溶解せずに大部分が完全なままである、または生体適合性ポリマーおよび/または精油および/または有益な薬剤の成分の溶解されない塊または断片に分解および/または侵食され、それらの成分が非溶解の塊として嚥下されるか口腔から物理的に除去される、剤形とは対照的である。 特に、ある実施形態において、剤形が適切な生体適合性ポリマー、精油成分、および/または有益な薬剤を適切な量含む場合、水性環境に置かれたときに環境中の水分がマトリックス内にゆっくり吸収され、その吸収が剤形を湿らせるとともに、マトリックスの凝集性を溶かすように、凝集性マトリックスが形成されうる。 このような様式で、長時間の持続的投与のために精油成分が水性環境に風味を与えながらゆっくり放出され、および/または有益な薬剤がマトリックスから徐々に遊離しうる。 したがって、生体適合性ポリマーの粘度および/または分子量および/または量に部分的にもとづいて、また、剤形の他の成分とのその相互作用に部分的にもとづいて、剤形の溶解特性が制御され、細かく調整されうる。 例えば、ある実施形態において、より長い、またはより円滑な溶解速度、例えばマトリックスのより遅い溶解が望ましい場合には、比較的高い粘度/分子量の生体適合性ポリマーが、剤形マトリックスの形成に使用するために選択されうる。 ある実施形態において、より短い、またはより円滑でない溶解速度、例えばマトリックスのより遅くない溶解または分解が望ましい場合には、比較的低い粘度/分子量の生体適合性ポリマーが、剤形マトリックスの形成に使用するために選択されうる。 それ故、剤形全体の溶解特性を細かく調整するために、様々な粘度の異なる量の多様なポリマーが、剤形のマトリックスの形成に使用されうる。 例えば、ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、約1〜約160cPの範囲の溶液粘度、例えば約6〜約110cP、約41〜90cP、または約49〜約85cPの範囲の溶液粘度を含む、約3〜約120cPの範囲の溶液粘度を有しうる。 例えば、ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、低、中、中〜高、または高分子量/溶液粘度を有しうる。 従って、ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、低、中、中〜高、または高分子量ポリマーでありうる。 特に、ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、約1〜約22cPの範囲の低い溶液粘度を有し、したがって低分子量ポリマーでありうる。 ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、約23〜約49cPの範囲の中程度の溶液粘度を有し、したがって中分子量ポリマーでありうる。 ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、約50cP〜約85cPの範囲の中程度〜高い溶液粘度を有し、したがって中〜高分子量ポリマーでありうる。 ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、約86cP〜約110cPまたは最高約160cPまたはそれ以上の範囲の高い溶液粘度を有し、したがって高分子量ポリマーでありうる。 ある例示的実施形態においては、生体適合性および水不溶性ポリマーは、エチルセルロース等のセルロースポリマーである。 任意の適切な形のエチルセルロースを使用できる。 例えば、市販の適切なエチルセルロースポリマーには、Dow Chemical Company(Midland,MI)からETHOCEL(登録商標)エチルセルロースとして得られるもの、例えばETHOCEL(登録商標)Standard 4 Premium(例えば溶液粘度範囲約3〜5.5cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Standard 7 Premium(例えば溶液粘度範囲約6〜8cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Standard 10 Premium(例えば溶液粘度範囲約9〜11cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Standard 14 Premium(例えば溶液粘度範囲約12.6〜15.4cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Standard 20 Premium(例えば溶液粘度範囲約18〜22 cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Standard 45 Premium(例えば溶液粘度範囲約41〜49cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Standard 100 Premium(例えば溶液粘度範囲約90〜110cP、エトキシル含量48.0〜49.5%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Medium 50(例えば溶液粘度範囲約43〜55cP、エトキシル含量45.0〜47.0%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Medium 70(例えば溶液粘度範囲約63〜85cP、エトキシル含量45.0〜47.0%のポリマー)、ETHOCEL(登録商標)Medium 100(例えば溶液粘度範囲約90〜110cP、エトキシル含量45.0〜47.0%のポリマー)、およびETHOCEL(登録商標)HE 10(例えば溶液粘度範囲約9〜11cP、エトキシル含量49.5〜52.0%のポリマー)が含まれるがこれに限定されない。 ウッベローデ粘度計および80%トルエンおよび20%アルコールの混合溶媒を用いて全ての溶液粘度が決定される。 ある実施形態では、剤形の全体的特性を変更するために、エチルセルロース等の生体適合性および水不溶性ポリマーの平均粒子直径を変化させうる。 例えば、ある実施形態においては、剤形全体の溶解特性を制御するために、ポリマーの粒子サイズおよび/または平均粒子直径を変化させうる。 特に、より凝集性のマトリックスが所望されるような、ある実施形態においては、本発明とともに使用するためのポリマーは、実質的に均一の粒子直径を有する微粉化組成物でありうる。 より凝集性のマトリックスは、凝集性のマトリックスを有しない剤形と比較したときに、よりゆっくりおよび/または均一に溶解する剤形を提供する。 より凝集性でないマトリックスが所望されるような、ある実施形態では、ポリマーは、所望の程度の不均一性を伴う平均直径粒子サイズを有する、より粗い組成物でありうる。 このようにして、マトリックスに調製されるポリマー組成物の平均直径粒子サイズを変化させることにより、所望の溶解パターンの最終的剤形が調製できる。 例えば、より均一の平均粒子サイズを有することにより、小さな粒子に分裂するのではなく円滑に溶解する凝集性のマトリックスを伴う剤形がもたらされうる。 特に、円滑でより均一な溶解パターンと徐放マトリックスが所望される場合には、実質的に均一の平均粒子サイズ/直径の微粉化ポリマー組成物を含む、より凝集性のマトリックスが調製されうる。 したがって、ある実施形態では、水不溶性ポリマーは、単分散の粒子の集団を含む。 「単分散」という用語は、粒子が実質的に同一の大きさおよび形を有する、粒子の集団(例えば水不溶性ポリマー粒子のコロイド系)をさす。 本発明の目的においては、粒子の「単分散の」粒子の集団とは、粒子の少なくとも約60%、粒子の少なくとも約75〜90%など、例えば少なくとも約90%以上が、指定の粒子サイズの範囲内であることを意味する。 単分散粒子の集団は、直径の逸脱が10%rms(平方二乗平均)未満、例えば5%rms未満である。 それ故、ある実施形態においては、f水不溶性ポリマーは、同一の大きさのポリマー粒子の集団を含む。 「同一の大きさ」とは、粒子が基本的に同じ直径を有することを意味する。 例えば、本発明の剤形の産出のために一つ以上のポリマーを混合すること、および/またはより速やかに安定状態に達することが重要である場合など、ある実施形態では、一つ以上の(例えば二つの異なる)ポリマーの粒子サイズが、実質的に同一の大きさであればよい。 特に、ポリマーが実質的に同じ相対密度を有する二つの異なるポリマーが剤形の形成において混合される場合には、粒子サイズおよび/または平均粒子直径が、ほぼ同一であり、および/または個々の粒子サイズ分布が狭ければよい。 さらに、円滑な、より均一な溶解パターンと、徐放マトリックスが所望される場合には、実質的に均一の平均粒子サイズ/直径の微粉化ポリマー組成物を含む、より凝集性のマトリックスが調製されうる。 例えば、ある実施形態においては、剤形全体が実質的に均一に溶解し、口内で徐々に吸収または嚥下されるように長時間にわたり徐々にゆっくり溶解するマトリックスを形成するために、実質的に均一の平均粒子直径を有する適切な生体適合性、水不溶性ポリマー組成物が用いられうる。 このような実施形態では、剤形の成分は、実質的に溶解し、実質的に複数の塊に分裂しない剤形全体を産出するように、選択および調製される。 例えば、ある実施形態においては、剤形の成分は、溶解するだけでなく、完全または実質的に完全に溶解する剤形全体を産出するように、選択および調製される。 したがって、本発明とあわせて有用な生体適合性および水不溶性ポリマーの適切な平均粒子サイズおよび直径は、平均粒子直径が約1ミクロン〜約250ミクロン、例えば、25ミクロン等、約20ミクロン〜約50ミクロンを含めて、約10ミクロン〜約100ミクロンの範囲である微粉化ポリマー、例えば微粉化エチルセルロースポリマーでありうる。 ある実施形態においては、本発明の用途に適する微粉化ポリマーは、75ミクロン未満の平均粒子直径を有し、平均値が約20ミクロンであり、または50ミクロン未満の平均粒子直径を有し、平均値が約10ミクロンでありうる。 例えば、ある実施形態では、適切な水不溶性ポリマーの粒子が、微粉化され、および/または20、40、80またはそれ以上のメッシュスクリーン等のメッシュスクリーンに通されて、様々な粒子サイズの組成物が産出されうる。 例えば、ある実施形態において、より迅速な溶解速度(例えば約1時間)の剤形とすることが所望されうる場合には、本発明のポリマーが、より大きなメッシュスクリーンに通されて、平均粒子サイズが例えば約170ミクロン以上であるポリマー粒子が産出されうる。 より長い溶解速度(例えば約2時間以上)の剤形とすることが所望されうる場合には、本発明のポリマーが、より小さいメッシュスクリーンに通されて、平均粒子サイズが例えば30〜60ミクロンの間等、約80ミクロン以下であるポリマー粒子が産出されうる。 ある実施形態では、生体適合性および水不溶性ポリマーは、乳酸ポリマーでありうる。 適切な乳酸ポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマーでありうる。 例えば、適切な乳酸コポリマーは、「ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド」とも呼ばれる、乳酸とグリコール酸のコポリマーでありうる。乳酸ポリマーは、D‐乳酸またはL‐乳酸のように、鏡像異性的に純粋な形であり得、または、二つの鏡像体のラセミ混合物の形でありうる。したがって、適切な乳酸ポリマーには、ポリ(D,L‐乳酸)、ポリ(D‐乳酸)、ポリ(L‐乳酸)、ポリ(D,L‐ラクチド‐コ‐グリコリド)、ポリ(D‐ラクチド‐コ‐グリコリド)、およびポリ(L‐ラクチド‐コ‐グリコリド)が含まれる。ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)ポリマーが提供される場合には、コポリマー中のグリコール酸の量は、50モル%またはそれ以下でありうる。さらに、ポリマーとして選択される任意のポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)は、約15モル%〜約35モル%を含めて約15モル%〜約50モル%等、約1モル%〜約50モル%のグリコール酸を含みうる。それ故、セルロースポリマーは、乳酸ポリマーを本発明の文脈において徐放に適させることが可能な、任意のそのようなポリマーでありうる。さらに、適切な乳酸ポリマーおよびコポリマーは、約10,000〜125,000の範囲の平均分子量を有しうる。 ある実施形態では、放出速度調整剤または促進剤(例えばマトリックスの溶解を直接または間接的に進める要素)が、例えば香味剤および任意に他の薬剤(単数または複数)が放出される持続時間を調節するために、使用されうる。 マトリックスの溶解を進め、これによりマトリックスの成分の口腔内への放出を直接または間接的に補助することにより機能できる、適切な放出速度調整剤には、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等の水溶性セルロースポリマー類が含まれうる。 酢酸エチルおよびエタノール等の摂取可能な有機溶媒も含まれうる。 放出速度促進剤のポリマー(例えば乳酸ポリマー)に対する重量比は、約0.1:1.1〜約0.5:1を含め、約0.05:1.5〜約0.5:1.25の範囲であればよい。 精油成分 ある実施形態では、本発明の徐放剤形は、精油成分を含む。 精油成分は、任意の適切な精油、精油構成成分、およびその混合物を含みうる。 様々な精油成分が、従来技術において周知であり、利用可能である。 これらの精油成分は、個々に使用され、または、一つ、二つ、三つ、またはそれ以上の追加的な精油成分と合わせられて特定の香味混合物が産出されうる。 それ故、本発明の精油成分には、一つ以上の精油成分(例えばこのような成分の混合物)が含まれうる。 適切な精油成分は、生体適合性、水不溶性ポリマーおよび/または有益な薬剤と混合されると、口腔(例えば口)に投与されたときに徐々に溶解し、これにより精油成分(ならびに他の任意の取り込まれた成分)を口腔内に長時間にわたり放出するマトリックスを生じるものでありうる。 適切な精油成分は、例えば良い味または臭いを口内に提供し、またはそこに既に存在する不快な味または臭いをマスキングする目的で、口腔に所望の香味を与えるために選択された、薬理学上許容可能な精油および/またはその化学的成分でありうる。 ある実施形態においては、精油成分は薬理学上許容可能でありうるが、精油成分は医薬的に活性ではない。 したがって、適切な精油は、芳香植物の油細胞、腺状突起、および油または樹脂道に蓄積する天然の化合物または組成物でありうる。 例えば、本発明の剤形に含まれうる適切な精油は、柑橘油;レモン油、ライム油、ネロリ油およびオレンジ油等;ペパーミント油およびスペアミント油等のミント油;およびアニス油、ショウズク油、桂皮油、丁子油、コリアンダー油、エリオジクチオン植物抽出液、ユーカリ油、ウイキョウ油、甘草抽出物、レモングラス油、およびニクズク油等の他の油類の一つ以上でありうる。 さらに、当該技術分野で広く知られているように、精油は、本発明の剤形に単独で含まれうる多数の他の構成成分を含みうる。 例えば、適切な精油構成成分は、テルペンおよび/またはセスキテルペン等、炭化水素を含む構成成分でありうる。 本明細書で用いられるところの「テルペン」という用語は、一般に化学式C10H16の炭化水素をさし、用語が本明細書において使用される場合には、化学式CnH2n‐4のテルペンアナログ、ならびに、一つ以上の非水素置換基により置換され、および/またはN、O、またはS等のヘテロ原子を含む、テルペンおよびテルペンアナログも含みうる。 同様に、本明細書で用いられるところの「セスキテルペン」とは、一般に化学式C15H24の炭化水素をさし、化学式CnH2n‐6のセスキテルペンアナログならびにその置換および/またはヘテロ原子含有誘導体も含みうる。 前述の定義から当然のことながら、テルペンおよびセスキテルペンは、非環式、単環式、二環式、および多環式構造を含む多数の分子構造を有し得、二環式および多環式構造は、「架橋された」二環式および多環式化合物あってもなくてもよい。 しかし、一般に、香味剤としてより一般的に使用されるテルペンは、二つの二重結合および一つの環式基(例えばβ‐フェラドレン)、または一つの二重結合および架橋された二環式構造の二つの環式基(例えばβ‐ピネン)を含む。 本明細書において香味剤として都合よく使用できるテルペンおよびセスキテルペンの具体例には、テルペンd,l‐カンフェン、d‐カンフェン、l‐カンフェン、Δ3‐カレン、トランス‐β‐オシメン、シス‐β‐オシメン、トランス‐α‐オシメン、シス‐α‐オシメン、β‐ピネン、β‐フェラドレン、α‐テルピネン、β‐テルピネン、およびγ‐テルピネン;およびセスキテルペンα‐カジネン、β‐カジネン、α‐カリオフィレン、コパエン、β‐ファルネセン、イソカリオフィレン、およびイランゲンが含まれる。 したがって、任意の適切な精油成分および任意の適切な量の精油成分が含まれればよく、いずれのタイプおよび量の精油を使用するかの選択は、剤形全体の目的とする香味および/またはその目的とする用途の両方に、一部依存しうる。 例えば、剤形の目的とする用途が口渇および/または口臭の治療(例えばマスキング)である場合には、ペパーミント油および/またはスペアミント油等のミント油が用いられうる。 さらに、例えば、剤形の減食剤(diet aid)への用途が目的とされる場合には、例えば口内の食べ物の味に対する欲求を満足させるのを助けるために、柑橘油、または食べ物と関係する香味を与えうる他の油が用いられうる。 含まれる精油成分の量は、口内で所望の効果(例えば味、臭い等)を産出するだけでなく、剤形全体の所望の特性ももたらすように、容易に選択され、経験的に決定されうる。 例えば、剤形の香味の強さおよびその強度(例えば製剤全体の稠度および凝集性)の両方の調節するために、含まれる精油成分の量を変化させうる。 例えば、ポリマーおよび/または水溶性成分に対して、より低いレベルおよびより高いレベルの両方の精油成分が、より速やかに分解または侵食される、より柔軟または脆弱な(それぞれ)マトリックスを生じ、ポリマーおよび/または結合剤に対して、より等しいレベルの精油成分は、より強力な凝集性のマトリックスを生じ、したがってより遅い放出速度を提供しうる。 特に、ポリマーおよび/または結合剤成分に対して精油成分の量を増加させることにより、より凝集性の低いマトリックス(例えばポリマーが精油中で溶解する)、より迅速な分解または浸食、したがって、より速い放出速度(例えば、油および/または水溶性成分および/または有益な薬剤の)がもたらされうる。 同様に、ポリマーおよび/または結合剤成分に対して精油成分の量を低下させることにより、精油成分と結びつかない局所化された硬い剛性のポリマーのポケットを有するマトリックスがもたらされ、それ故、剤形全体の凝集性がより低く、より容易に不安定化され(例えば、場合によってマトリックスをまとめる膠としての役割を果たしうる精油成分の欠如のため)、同じくより迅速な分解または浸食、したがってより速い放出速度がもたらされうる。 したがって、ある実施形態においては、精油成分の量は、生体適合性、水不溶性ポリマーおよび水溶性成分(含まれる場合)との混合時に、口に投与されたときに徐々に溶解し、これにより口に精油成分(ならびに他の任意の取り込まれた成分)を長時間にわたりゆっくり放出する強い凝集性のマトリックスが生じるように、選択されうる。 さらに、剤形が、水溶性成分および/または有益な薬剤を含む場合には、マトリックスが溶解するとともに、精油成分が、精油成分に伴いうる少量の水溶性成分および/または有益な薬剤を放出しうる。 したがって、マトリックス全体の所望の溶解速度に影響を及ぼすために、精油成分の量を変化させうる。 水溶性薬剤 ある実施形態では、本発明の徐放剤形は、水溶性薬剤を含む。 水溶性薬剤が水不溶性ポリマーおよび/または精油成分と合わせられて、利用者の口腔内に置かれたときに長時間にわたり徐々に溶解するマトリックスを含む剤形を形成することができる限り、任意の適切な量の任意の適切な水溶性薬剤が使用されうる。 特に、ある実施形態では、本発明に従って使用される適切な量の適切な水溶性薬剤は、水溶性薬剤が生体適合性、水不溶性ポリマーおよび/または精油成分および/または有益な薬剤と合わせられたときに、口腔(例えば口)に投与されたときに長時間にわたりゆっくり溶解し、これにより剤形の個々の成分を口内に放出する剤形が産出されるように、選択されるものでありうる。 したがって、ある実施形態では、適切な水溶性薬剤は、アラビアゴムでありうる。 例えば、ある実施形態においては、アラビアゴムが、例えば剤形の形成の間に、マトリックス全体の癒合を助けるためにマトリックス組成物に加えられ、および/または剤形全体の徐々の一貫した溶解プロフィールに寄与しうる。 例えば、アラビアゴムは水溶性であるため、剤形が水性環境に置かれたときに、中のアラビアゴムが剤形のマトリックス中への水分(例えば唾液、水等)の吸収を促進でき、これにより、マトリックスがゆっくり溶解する間の剤形の徐々の溶解が促進されうる。 特に、アラビアゴム等の水溶性薬剤が、全剤形の一貫した完全な溶解および/または吸収/消費を促進する(例えば、剤形のマトリックス全体が溶解する)ような、量および様式で、剤形に含まれうる。 したがって、ある実施形態では、アラビアゴム等の水溶性薬剤が、マトリックスの製剤に微粉末として含まれうる。 例えば、適切な平均直径粒子サイズ(例えば約10ミクロンの平均直径粒子サイズ)を得るために、例えば粉砕または噴霧乾燥により、水溶性薬剤、例えばアラビアゴムの乾燥粉末が形成されうる。 例えば平均直径粒子サイズは、約1ミクロン〜約100ミクロンの範囲、例えば15ミクロンを含め、10ミクロンおよび25ミクロン等、約5ミクロンおよび50ミクロンでありうる。 ある実施形態では、平均直径粒子サイズは50ミクロン未満、25ミクロン未満、例えば10ミクロン未満であり、ある実施形態では、全体的な直径粒子サイズは均一である。 得られた水溶性薬剤、例えばアラビアゴムは、マトリックスおよび剤形全体の所望の溶解特性を提供するのを助ける量で、製剤全体に加えられうる。 それ故、ある実施形態では、水溶性薬剤は、粒子の単分散の集団を含む。 「単分散」という用語は、粒子が実質的に同一の大きさおよび形を有する、粒子の集団(例えば粒子のコロイド系)をさす。 本発明の目的においては、粒子の「単分散の」集団とは、粒子の少なくとも約75〜90%等、粒子の少なくとも約60%、例えば少なくとも約90%またはそれ以上が、指定の粒子サイズの範囲内であることを意味する。 単分散粒子の集団は、直径の逸脱が5%rms未満等、10%rms(平方二乗平均)未満である。 それ故、ある実施形態においては、水溶性薬剤は、同一の大きさの粒子の集団を含む。 「同一の大きさ」とは、粒子が基本的に同じ直径を有することを意味する。 それ故、ある実施形態では、アラビアゴム等の水溶性薬剤例が、剤形の約15%〜約20%を含めて、約10%〜約25%等、約5%〜約50%または剤形全体を占める。 ある実施形態では、水溶性薬剤のポリマーおよび精油に対する比は、約0.75:1:1を含む、約0.5:1:1〜約0.6:1:1を含む、約0.25:1:1〜約1:1:1である。 本発明の剤形全体に関しては、任意の適切な量の生体適合性、水不溶性の、精油成分および/または有益な薬剤が、剤形の製剤において使用されうる。 例えば、ある実施形態では、剤形全体は、約1%〜約25%〜最高約50%またはそれ以上の水不溶性ポリマー、約1%〜約25%〜最高50%またはそれ以上の精油成分、および約1%〜約25%または最高約50%、60%またはそれ以上の他の賦形剤、甘味料等を含みうる。 しかし、これらの量は、所望の稠度、放出速度、および溶解特性の剤形全体を産出するために変化させうる。 例えば、ある実施形態では、剤形全体における水不溶性ポリマーの総量は、約15%〜約60%等、約5%または約8%〜約80%または約90%、例えば約30%〜約40%を含めて、約25%〜約50%の範囲でありうる。 例えば、より長持ちする、より保湿性の低い、放出速度がより遅い製剤が所望される場合には、剤形の他の構成成分に対して増加した量の水不溶性ポリマーが使用されうる。 ある実施形態では、剤形全体における精油成分の総量は、10%〜約60%等、約3%または約5%〜約75%または約85%、例えば約25%〜約35%を含めて、15%〜約50%の範囲でありうる。 例えば、より湿った剤形および放出速度がより速い製剤が求められる場合には、ポリマーに対して全体的濃度のより高い精油成分が使用されうる。 ある実施形態では、剤形全体における水溶性薬剤の総量は、約5%〜約60%等、約1%未満または約3%〜約75%または約80%、例えば約20%〜約25%または約30%を含めて、約15%〜約50%の範囲でありうる。 ある実施形態において、より長持ちする、放出速度のより遅い剤形が所望される場合には、水溶性薬剤の%量は、約15%〜約20%または25%でありうる。 特に、ある実施形態においては、水不溶性ポリマーの精油成分に対する量の比は、約1:1、例えば3:1以上、4:1以上等、約2:1以上のポリマー対精油成分でありうる。 ある実施形態においては、水不溶性ポリマーの精油に対する量の比は、約10:1未満、約8:1未満、約6:1未満、約5:1未満、約4:1未満、3:1未満、約2:1未満でありうる。 ある実施形態では、精油成分の水不溶性ポリマーに対する量の比は、約1:1または約1:2、例えば1:3、例えば約1:4、約1:5、または、約1:8等の精油成分対水不溶性ポリマーでありうる。 ある実施形態では、水不溶性ポリマーの水溶性薬剤(含まれる場合)に対する量の比は、約1:1または約5:1、例えば10:1等、約8:1のポリマー対水溶性薬剤でありうる。 ある実施形態では、水溶性薬剤(含まれる場合)の水不溶性ポリマーに対する量の比は、約1:1または約1:5、例えば1:10等、約1:8の水溶性薬剤対ポリマーでありうる。 ある実施形態では、精油成分の水溶性薬剤(含まれる場合)に対する量の比は、約1:1または約2:1、例えば8:1等、約4:1の精油成分対水溶性薬剤でありうる。 ある実施形態においては、水溶性薬剤(含まれる場合)の精油成分に対する量の比は、約1:1、例えば1:4または約1:8等、約1:1または約1:2の水溶性薬剤対精油成分でありうる。 ある実施形態においては、徐放生体適合性、水不溶性ポリマー、精油成分、水溶性薬剤、および/または有益な薬剤が、錠剤、キャンディロゼンジ、半液体、半固体、トローチ、ゲル、半ゲルまたはガム等の剤形に取り込まれうる。 ある実施形態では、徐放剤形の成分(例えばポリマー、精油成分および/または水溶性薬剤および/または有益な薬剤)は、複数の層など一つ以上の層、例えば2つ、3つまたはそれ以上の層において存在しうる。 ある実施形態では、剤形の成分は別々の層において存在し、したがって剤形は、複数の別々の層、例えば2つ、3つ、4つまたはそれ以上の層を含む。 ある実施形態では、徐放剤形の成分(例えばポリマー、精油成分および/または水溶性薬剤および/または有益な薬剤)は、層において存在しないが、不均質混合物を含む。 例えば、ある実施形態では、剤形の成分(一つ以上の有益な薬剤を含みうる)は、剤形全体が精油、有益な薬剤等の徐放を提供するチューインガムであるように、チューインガム基礎剤とともに調製されうる。 したがって、ある実施形態では、本発明の剤形は錠剤ではない。 特に、剤形は、徐放マトリックスの成分がガム基礎剤と合わせられ、ガム基礎剤がガムの5重量%〜90重量%のオーダー、例えば約5重量%〜50重量%を構成する、チューインガムとして調製されうる。 ガム基礎剤と剤形の他の成分のいずれか、例えばチューインガムの生体適合性ポリマー、精油、または他の成分との間に有害な相互作用がない限り、任意の従来のガム基礎剤が使用されうる。 例えば、適切なガム基礎剤には、例えばエラストマ、エラストマ可塑剤、ワックス、脂肪類、油類、軟化剤、乳化剤、充填剤、テクスチャライザ、ならびに保存剤、着色剤、漂白剤等の種々の成分が含まれうる。 ほとんどのガム基礎剤には、少なくとも一つのエラストマ、例えば合成エラストマの、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、イソブチレン‐イソプレンコポリマー、スチレン‐ブタジエンコポリマー、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテートまたはポリビニルアルコール等、または天然ゴムならびに天然ガム(例えばチクル)を含む天然エラストマを含む。 さらに、ガムは、錠剤の形、例えば望ましい外観および滑らかな質感を提供する、迅速に溶解する着色または漂白されたフィルムの層でコートされた錠剤でありうる。 このようなフィルムコーティングは、天然および/または合成親水性ポリマー、例えばセルロース化合物、ポリエチレングリコール等で構成されうる。 ある実施形態においては、本発明のロゼンジまたはガムは、口内に良い味感を引き起こし、および/または有益な薬剤を送達するために調製されるだけでなく、例えば小さな大きさおよび/または軟らかいゴム様の稠度または柔軟な粘着性の稠度を有することにより、口内に長時間快適に維持されるように構成されうる。 例えば、軟らかい、ゴム様の、非粘着性のロゼンジまたはガムが求められる場合には、より高分子量のポリマーがマトリックスの形成に用いられうる。 しかし、ある実施形態において、柔軟な粘着性のロゼンジまたはガムが求められる場合には、低分子量の水不溶性ポリマーが、マトリックスの形成に用いられうる。 チューインガムについては、例えばマトリックスの形成におけるより高分子量のポリマーの使用は、低分子量のポリマーで調製されるガムよりも長持ちするが、それ以外の点では同一であるガムをもたらしうる。 低分子量ポリマーを使用することにより、マトリックスの全体的な強度を減少させずに、精油成分のより小さな画分を取り込むことが可能になる点に留意する必要がある。 したがって、水不溶性ポリマーの分子量を変化させることにより、および/またはエタノールまたは乳酸エチル等の摂取可能溶媒を組み込むことにより、ロゼンジまたはガムを、接着性または非接着性にしうる。 例えば、剤形における低分子量ポリマーの使用により、利用者の歯茎、歯、または歯科器具(単数または複数)に付着しうる粘着性の柔軟なロゼンジまたはガムが生じうる一方、高分子量の水不溶性ポリマーの使用により、実質的に非粘着性の軟らかいゴム様のロゼンジが生じうる。 エタノール、酢酸エチルまたは乳酸エチル等の摂取可能溶媒の取り込みは、接着をさらに増加させうる。 それ故、ある実施形態では、口内の粘膜表面に精油成分および/または有益な薬剤を送達するために、風味付けされた剤形が提供され、剤形は、粘膜表面または歯に剤形を付着させるのに役立ちうる、少なくとも一つの接着性表面を有しうる。 このような実施形態においては、剤形は、エチルセルロース等の低分子量水不溶性ポリマーを含み得、低分子量ポリマーは、5重量%水溶液を用いて25℃で決定されるところにおいて、約1〜6〜15cPの範囲の溶液粘度を有しうる。 剤形は、精油、個々のテルペンおよび個々のセスキテルペンより選択される精油成分;アラビアゴム等の水溶性成分;有益な薬剤;甘味剤等も含みうる。 有益な薬剤は、例えば抗感染剤、局所麻酔薬、局所消炎薬等、または本明細書に後述する他の有益な薬剤でありうる。 したがって、剤形は、口腔またはその中の粘膜表面に長時間にわたり有益な薬剤を放出するように設定されうる。 上の説明から推測できるように、本発明の剤形は、精油成分および/または有益な薬剤の口腔内の歯または粘膜表面への送達に有用である。 口腔内の粘膜表面への送達は、有益な薬剤が実際に経粘膜で、例えば歯茎の頬粘膜を通して送達される、全身薬物投与の文脈で用いられうる。 この実施形態においては、剤形は、徐放ロゼンジに関して上述されるようにマトリックスで構成されうるが、剤形が口内の歯または粘膜表面に付着するのを可能にするために十分に粘着性の表面を有するように調製されうる。 これは、以下に記載されるように、比較的低分子量の生体適合性ポリマーを用いることにより、および/または頬側薬物送達システムにおいて従来使用される一つ以上の接着性ポリマー、例えばポリイソブチレン、ポリイソプレン、アクリル酸ポリマーおよびコポリマー(例えば、「カルボマー」として知られるもの、ポリアルキレンオキシド(例えばポリエチレングリコールおよびそのコポリマー)、ポリビニルラクタム(例えばポリビニルピロリドン)、およびセルロース系材料(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)を取り込むことにより、達成されうる。ある実施形態では、マトリックス中に含まれない追加的なポリマーの取り込みによるのではなく、低分子量の水不溶性ポリマーを使用することにより、剤形が接着性にされうる。本発明の剤形が経粘膜送達システムとして働く場合には、経粘膜(例えば頬側)薬物送達の技術で周知のように、様々な担体および添加剤が取り込まれうる。他の添加剤には、浸透促進剤、例えばポリエチレングリコールエステル、ジオールおよびトリオールの長鎖脂肪酸エステル(例えばグリセロールモノラウレート、プロピレングリコールモノラウレート)、低級アルカノール等が含まれる。 口腔に有益な薬剤を送達することに加えて、ある実施形態では、精油の徐放がロゼンジまたはガムの中で強力な香味剤としての役割を果たし、これにより極めて有効な味のマスキングを提供する点に留意されたい。 したがって、本発明のロゼンジおよびガムは、その苦味あるいは他の不快な味が典型的なロゼンジまたはガムの形での投与を妨げている、有益な薬剤のホストを送達するために使用できる。 上記のように、ロゼンジまたはガムが口内にとどまり、香味剤および/または有益な薬剤の徐放を提供できる時間の長さは、部分的には水不溶性ポリマー、精油、および/または水溶性薬剤の適切な選択により、部分的にはポリマー、精油、および/または水溶性薬剤の相対量により、制御されうる。 例えば、有益な薬剤の味をマスキングすることが所望される場合には、ポリマー、精油、水溶性薬剤、および有益な薬剤が混合されてスラリーが形成され、キシリトール、ソルビトール等の粒状(例えば粉末)材料がスラリーに加えられ、そしてスラリーがさらに混合されて、コートされた粒状マトリックスが形成されうる。 コートされた粒状マトリックスは、錠剤または他の剤形にそのまま圧縮され、および/または最終剤形の調製の前に下記の他の賦形剤と混合されうる。 甘味料、着色剤および他の添加剤 ある実施形態では、本発明の徐放剤形は、甘味料、着色剤および/または他の添加剤の一つ以上も含みうる。 例えば、剤形の味を増強するために、一つ以上の甘味料が製剤に取り込まれうる。 公知技術の任意の甘味料が、使用されればよい。 例えば、甘味料は、糖、例えばスクロース、フラクトース、もしくはデキストロース、または、甘くするとともにカロリー摂取量ならびに虫歯または他の歯科関連疾患の可能性を減らすために調製される薬剤等の、非糖甘味剤でありうる。 本発明の剤形に取り込まれうる非糖甘味剤には、多くの周知の人工甘味剤、例えばアスパルテーム、サッカリン、サッカリン塩類(例えばナトリウムサッカリン、カルシウムサッカリン)、スクラロース、アセスルファム‐K(カリウムアセトスルファム)、ソルビトール、キシリトール、ステビオサイド、ステビオール、マンニトール、エリトリトール、ラクチトール、アリテーム、ミラキュリン、モネリン、およびタウマチンなどが含まれる。 剤形がロゼンジである場合には、甘味料は、生体適合性および水不溶性ポリマーの精油成分および/または水溶性薬剤との混合により産出されるマトリックス内に取り込まれ、または他の方法で物理的に閉じ込められうる。 剤形がガムである場合には、甘味料が剤形マトリックスと結びついても中に閉じ込められないような様式で、甘味料が剤形マトリックスと混合されうる。 したがって、剤形がロゼンジとして調製されるかガムとして調製されるかに関係なく、精油および/または含まれる有益な薬剤を長時間にわたり徐々に放出する剤形の能力には、実質的な影響はない。 さらに、剤形は、着色剤および/または他の従来の添加剤も含みうる。 一部の精油はすでに着色され、したがって剤形に所与の色合いを提供するが(例えばペパーミント油は剤形に黄色の色を与え、桂皮油は茶色の色を与える)、ある実施形態においては、この色が変えられ、および/または新しい色が剤形に加えられうる。 例えば、着色剤の添加なしで、そして、着色された香味剤の非存在下では、本発明のロゼンジおよび/またはガム剤形は、オフホワイトまたはやや濃い目であり、ある程度の半透明性を有しうる。 したがって、着色された剤形が求められる場合には、着色剤が加えられうる。 好適な着色剤には、天然着色料、例えばミネラル、植物、および/または動物源から得られる色素および染料が含まれる。 天然着色料の例には、赤色酸化第二鉄、黄色酸化第二鉄、アンナッテン、アリザリン、インジゴ、ルチン、およびクエルセチンが含まれる。 合成着色剤が使用されてもよく、FD&CまたはD&C染料、例えば、いわゆる「コールタール」染料より選択される承認された染料、例えばニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、オキサジン、チアジン、ピラゾロン、キサンテン、インジゴイド、アントラキノン、アクリジン、ローズアニリン、フタレイン、キノリン、またはその「レーキ」、すなわちそのアルミニウムまたはカルシウム塩が含まれうる。 適切な着色剤は、「GRAS」(Generally Regarded As Safe)カテゴリーの食品着色剤でありうる。 別の任意の添加剤には、放出速度調整剤、特に、水溶性高分子(例えばMC、HPC、HPMC等)および摂取可能溶媒(例えば酢酸エチル、エタノール、グリセロール、グリセロールエステル等)など、柔軟剤としても役立つ放出速度促進剤が含まれる。 さらなる任意の添加剤には、接着調整剤(接着増加剤および接着減少剤を含む)、例えば摂取可能溶媒(例えばエチルアセテートおよびエタノールは、エチルセルロースと混合されると粘着度が増加する)、鉱油および植物油(エチルセルロースと混合されると粘着度を減少させる傾向がある)、および、ヒドロゲルを形成するために典型的に使用されるポリマー、例えばエチレンビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロースアセテート、二酢酸セルロース、および他のセルロースエステルを含む、具体的ポリマーまたはポリマー組成物に応じて粘着度を増加または減少させうる追加的なポリマーおよびポリマー組成物が含まれる。 追加的な任意の添加剤には、香味安定剤(例えばデンプン)、香味希釈剤(例えば上記のような摂取可能溶媒)、pHを調節剤(例えば酸、塩基、緩衝系)、保存剤(例えば酸化防止剤、抗菌剤等)、凝集性を高め、剤形のより徐々の溶解を促進する他の結合剤(例えばポリカルボフィル、ポリエチレンオキシド、アラビアゴム、ステアリン酸)、迅速に放出および崩壊する剤形を調製するのに用いられる崩壊剤(例えばグリセロール、糖類、他のポリオール等)、潤滑剤、および充填剤(例えばマルトデキストリン、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール等)が含まれる。 ある実施形態では、本発明の剤形は、臭気シリカ等の吸収剤、またはポリエチレングリコールのような放出促進剤、例えばPEG4000等、ポリエチレングリコール300‐6000等を含まない。 口腔の組織内への(例えば口腔粘膜炎、ヘルペス、歯周疾患および口腔または歯茎の手術後の痛みを治療するための、抗炎症および/または抗生剤の投与において)、および/または口腔粘膜を通じて血流内への、有益な薬剤(含まれる場合)の浸透を増加させて、経口バイオアベイラビリティが低く、粘膜組織に容易に浸透しない有益な薬剤の全身レベルの上昇(舌下薬物投与などにおいて)を達成するために、促進剤も含まれうる。 例えば、メチルスルホニルメタン(「MSM」)が、促進剤として含まれうる。 他の有益な薬剤、治療される状態、および使用方法 ある実施形態では、本発明の徐放剤形は、一つ以上の有益な薬剤を含む。 有益な薬剤の口腔への送達により治療可能な任意の有害な状態を治療するために、任意の適切な有益な薬剤が用いられうる。 ある実施形態では、適切な有益な薬剤は、有益な結果を生じるために有効なものでありうる。 例えば、有益な薬剤は、本発明の徐放剤形において投与されたときに、少なくとも有害な状態の重症度および/または症状の頻度の低下を促進するために有効なものでありうる。 したがって有益な薬剤は、状態またはその症状をマスキング、阻害、または後退させることにより、個体において、臨床的に明らかな状態であってもなくてもよい有害な状態をマスキングおよび/または治療および/または防止できるものでありうる。 ある実施形態では、有益な薬剤は、望ましい(例えば有益な)効果を呈する、任意の化学化合物、複合体または組成物でありうる。 さらに、有益な薬剤は、塩類、エステル類、アミド類、プロドラッグ、活性代謝物、異性体、アナログ等を含むがこれに限定されない、有益な化学化合物、複合体または組成物の薬理学上許容可能な誘導体でありうる。 したがって、本発明の剤形を用いて送達されうる有益な薬剤は、鎮痛剤、麻酔剤(口内の痛む領域を麻痺させるための局所麻酔剤を含む)、抗アンギナ剤、抗関節炎剤、抗不整脈剤、抗ぜん息剤、抗BPH剤、抗癌剤、抗コリン作用剤、抗凝固剤、抗痙攣剤、抗鬱剤、抗糖尿病剤、下痢止め剤、抗癲癇薬、抗真菌剤、抗痛風剤、抗寄生虫剤、抗ヒスタミン剤、血圧降下剤、抗炎症剤、抗マラリア剤、抗菌剤(口腔内の歯茎または他の場所の感染の治療のための局所抗生物質を含む)、抗片頭痛剤、抗ムスカリン剤、制吐剤、抗腫瘍剤、抗骨粗鬆症剤、抗パーキンソン剤、抗原虫剤、止痒剤、抗精神病剤、解熱剤、抗痙攣剤、抗甲状せん剤、抗結核剤、抗潰瘍剤、抗尿失禁剤、抗ウイルス剤、抗不安剤、注意欠陥障害(ADD)および注意欠如多動性障害(ADHD)の薬、カルシウムチャネル遮断剤、強心剤、ベータ‐遮断薬、中枢神経興奮薬、向知性薬、コルチコステロイド、COX‐2阻害剤、咳および風邪薬、減食剤、利尿剤、胃腸薬、遺伝物質、ヒスタミン受容体拮抗剤、ホルモン分解薬、催眠薬、血糖降下剤、免疫抑制剤、角質溶解剤、ロイコトリエン阻害剤、脂質調節剤、マクロライド剤、分裂抑制剤、筋弛緩物質、麻薬拮抗薬、神経緩解剤、ニコチン、ビタミン、必須アミノ酸、および脂肪酸等の栄養剤;副交感神経抑制剤、鎮静剤、性ホルモン、交感神経様作動薬、精神安定剤、血管拡張剤、ビタミン、口内で所望の効果を生成する他の関連の薬剤(例えばポリマー)、およびその組み合わせを含むがこれに限定されない、任意のクラスの薬剤の一つ以上より選択されうる。 しかし、ある実施形態においては、有益な薬剤は、有益な薬剤がハーブ薬ではないという条件で、望ましい(例えば有益な)効果を呈する任意の薬剤または任意の化学化合物、複合体または組成物でありうる。 「ハーブ薬」とは、植物材料またはこれらの材料の生物学的に活性の抽出物から得られる任意の薬を意味する。 当業者には当然のことながら、前述の有益な薬剤の任意のものが、単独または互いに組み合わせて投与されうる。 組み合わせて投与される有益な薬剤は、同じ薬効分類からのもの(例えば二つの異なる減食剤)であっても、異なる薬効分類からのもの(例えば鬱血除去薬とビタミン)であってもよい。 有益な薬剤は、口腔内に(例えば局所消毒剤または麻酔薬として)局部的、局所的効果を提供するため、あるいは、口腔内の粘膜から個体の血流中へと通過することにより全身的効果を達成するために、投与されうる。 剤形中の任意の有益な薬剤の適切な量は、具体的な薬剤および目的とする一日量により決まり、5〜6等、4〜8を含めて1〜12、または2〜10の剤形が毎日消費されると推定する。 本明細書に明示的に示されない限り、当然のことながら、様々な薬剤の適切な一日量は、医薬製剤および薬理学の当業者に公知であり、および/または関連のテキストおよび文献に見つけられる。 ある実施形態においては、本発明の剤形は、口腔内の滞留時間が長い結果として効力が増加する有益な薬剤を投与するのに適し、したがって任意の具体的薬剤のより高い口腔粘膜吸収がもたらされる。 このような薬剤には、例えば、胃腸管内で分解またはその他により不安定化されるグルタチオンおよび他の薬剤;例えば歯周疾患および/または有害な全身的状態の治療における、コエンザイムQ10およびキシリトール;アスピリンおよび非ステロイド性抗炎症剤;抗吐き気薬、制吐剤、オピオイド鎮痛薬、および胃が耐えられない他の薬、および、アレルギー性症状の迅速な軽減のため等のアレルギー薬(例えばジフェンヒドラミン)が含まれる。 本発明の剤形は、成人および小児用にも、例えば成人または子供への咳および風邪薬の投与において有用である。 このようにして、成人および子供にとって嚥下するのが困難なことが多い医薬用錠剤の必要がなくなる。 含まれうる他の有益な薬剤は、口内乾燥症、口渇および/または口臭を防止に効く薬剤、ならびに感冒治療薬、局所麻酔剤、局所抗感染剤、減食剤、フルオライド放出化合物および歯科の場面で有用性がみられる他の薬剤およびニコチンである。 例えば、口内乾燥症は、口渇をもたらす状態である。 口渇は、唾液の不足から生じうる。 口内乾燥症を患う対象は、唾液腺、管路、および/またはこれらにつながる神経が何らかの形で不全であるために唾液が生成されない健康状態を有しうる。 しかし、口内乾燥症および/または口渇は、他の基礎疾患、例えばショウグレン(Sjourgren)症候群、イートン‐ランバート症候群、糖尿病の症状としても生じ、および/または他の薬物、薬の服用による副作用として、または不安、神経過敏、および/または脱水症からも生じうる。 これらの全ての状況において、これらの基礎的状態の一つ以上から生じる口渇の症状を治療するために、本発明の剤形が有用である。 特に、本発明の剤形は、単独で、または口腔内に滑らかな環境を生じさせ(例えば口の一つ以上の粘膜表面をコートすることにより)、これにより口渇を軽減するために、液体(例えば水)とともに送達されうる。 さらに、本発明の剤形は、口内乾燥症、シェーグレン症候群、イートン‐ランバート症候群、糖尿病等の基礎状態をさらに治療または防止しうる、キサンタンガム、ポリカルボフィル、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ペクチン、グアーガム等の有益な薬剤を含むように調製されてもよい。 例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キシリトール、ピロカルピン等の適切な代用唾液(saliva substitute)が、口に送達されたときに口内に滑らかな状態を生じさせるとともに、口内乾燥症の基礎疾患を治療または抑制するために、有益な薬剤として本発明の剤形に加えられうる。 さらに、風邪の治療のための有益な薬剤等の他の活性薬剤も含まれうる。 例えば、感冒治療薬として含まれうる適切な有益な薬剤には、Zn 2+源、すなわちイオン化可能亜鉛化合物;一つ以上のBビタミンと任意に組み合わせられたビタミンCを含むビタミン類;およびエキナセアおよびゴールデンシール等のハーブ抽出物が含まれるがこれに限定されない。 例えばイオン化可能亜鉛化合物は、本発明にしたがって調製および送達されると、風邪の持続期間および/または症状を抑制するため、上気道アレルギーを処置するため、栄養剤として、および口臭の治療において、例えば口臭をマスキング、抑制または除去するために、有用である。 したがって、適切なイオン化可能亜鉛化合物は、無機または有機複合体でありうる。 適切な複合体の例には、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、プロピオン酸亜鉛、酪酸亜鉛、n‐酪酸亜鉛、ベータ‐ヒドロキシ酪酸亜鉛、安息香酸亜鉛、蟻酸亜鉛、および硫酸亜鉛が含まれるが、安定性、水性環境における酸性度(したがって潜在毒性)、および本製剤における徐放への適性の理由から、酢酸亜鉛およびグルコン酸亜鉛が使用されうる。 この点に関しては、本発明の亜鉛を含むロゼンジおよび/またはガムの長時間放出特性は、従来技術で公知のものより優れている。 特に、従来の亜鉛ロゼンジは、吸収されるまでに数分しか持続せず、したがって最大限の治療効果を発揮する時間枠が限られている。 しかし、本発明の有益な薬剤を含むロゼンジおよびガムは、亜鉛化合物が放出される時間を最大化するだけでなく、多くの亜鉛含有化合物の不快な苦味を最小限にするように調製される。 さらに、風邪の治療では、イオン化可能亜鉛化合物と他の感冒治療薬、例えばビタミンC、ハーブ薬、鬱血除去薬等との組み合わせも有用である。 一般に、本発明の剤形におけるイオン性亜鉛(すなわちZn 2+ )の量は、約1mg〜約50mgの範囲、典型的には約15mg〜約35mgの範囲等、約5mg〜約40mgの範囲である(これらの範囲は、イオン化亜鉛がグルコン酸亜鉛の約12.8重量%を構成する限りで、約12.8mg〜約640mg、典型的には約64mg〜約512、例えば約192mg〜約448mgのグルコン酸亜鉛に対応する)。 口臭の治療においては、精油成分自体が香味剤の役割を果たすことができ、口臭を長時間マスキングまたは減少できる限り、剤形が有益な薬剤を含む必要はない。 しかし、イオン化可能亜鉛化合物等の追加的な有益な薬剤の取り込みも、口臭を防止するために役立ちうる。 特に、精油成分または香味剤が口臭に伴う臭気をマスキングする一方で、上述のように酢酸亜鉛またはグルコン酸亜鉛等の亜鉛化合物、および、口臭を生じる働きをしうる任意の揮発性硫黄化合物と結合することにより作用しうる。 口臭を抑制または除去するための他の薬剤が、剤形に組み込まれてもよく、問題の特定の原因(例えば口の感染、鼻または副鼻洞の状態、胃腸障害、糖尿病等)を標的としてもしなくてもよい。 例えば、トリクロサンまたはフェノール等の抗感染剤が、含まれうる。 公知技術のブレスミントおよび他の口臭清涼剤とは対照的に、本剤形は、香味剤および口臭治療のための任意の一つ以上の追加的な有益な薬剤を含み、最長数時間またはそれ以上の間、口臭を減じうる。 さらに、非糖甘味料が含まれる場合には、剤形は良い甘味を長時間維持でき、なおかつ虫歯を促進しない。 さらに、剤形は、例えば咽頭炎の痛みを減らすための、局所麻酔剤、および/または、例えば咽頭炎に関連する細菌など、任意の細菌またはウイルスを除去するための、局所抗感染剤を含みうる。 例えば、本発明の製剤からは、抗ウイルス剤を含み、ウイルス性疾患の予防および/または治療のために送達されうる。 ある場合には、精油はそれ自体が抗ウイルス剤として働き、ウイルス感染等の有害な状態の治療のため、例えば単純ヘルペスウイルス1および2(HSV1、HSV2)、HIV、アデノウイルス(ADV)またはサイトメガロウイルス(CMV)感染、ウイルス性肝炎(A、B、C、D、E、F、および/またはG型肝炎等)、エプスタイン‐バー、黄熱ウイルス等の治療のために送達されうる。 例えば、ペパーミントは、抗疱疹剤として有効であることが示されており、ヘルペスの予防および/または治療のため、および/またはその症状の軽減のため(例えばヘルペスの軽減のため)に送達されうる。 例えば、Schuhmacher,J. Reichling,およびP. Schnitzler,Herpes simplex virus type 1&2 incidence & severity is increasing,especially in acyclovir treated immunocompromised individuals. Phytomedicine,Vol 10,Issues 6‐7,2003,Pages 504‐510を参照。 他の抗疱疹剤も含まれうる。 ある場合においては、剤形は、抗ウイルスの有益な薬剤、例えばアシクロビル、アモキシリン、抗結核薬、アロプリノール、アミトリプチリン(または他の抗鬱薬)、アミオダロン(または他の抗不整脈性薬)、アトモキセチン、アザチオプリン、ブリブジン、ファムシクロビル、ガンシクロビル、ハロセン、ホルモン避妊薬、イソニアジド(INH)、リファンピシン、ピラジナミド、ケトコナゾール(または他の抗真菌剤)、ロラタジンまたは他の抗ヒスタミン剤)ミノサイクリン、メトトレキセート(または他の免疫抑制剤)、メチルドパ(または他の血圧降下剤)、ミノサイクリン、ニフェジピン、ニトロフラントイン、パラセタモール、ペンシクロビル、フェニトイン、バルプロン酸(または他の抗癲癇薬)、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ジドブジン(または他の抗レトロウイルス剤、例えばHIVに対するもの)等を含みうる。 局所麻酔剤も含まれうる。 局所麻酔剤には、例えば、メントール、ベンゾカイン、ブピバカイン、ブタンベンピクレート、クロルプロカイン、コカイン、ジブカイン、ジメチソキン、ジクロニン、エチドカイン、ヘキシルカイン、ヘキシルレゾルシノール、ケタリン(ketarine)、リドカイン、メピバカイン、フェノール、フェノラート、プラモキシン、プロカイン、ロパバカイン(ropavacaine)、テトラカイン、トリペレナミン、キシロカイン、およびその薬理学上許容可能な塩類(例えば塩酸ジメチソキン、塩酸プラモキシン)が含まれ、代表的な抗感染剤には、アミルメタクレゾール、ベンザルコニウム、セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、デキリニウム(dequilinium)、ドミフェン、ジクロロベンジルアルコール、フェノール、およびチロシシン(tyrothicin)が含まれる。 もちろん、酢酸亜鉛またはグルコン酸亜鉛等の亜鉛イオン源も、そのような化合物が治療的活性を呈する限り、咽頭炎の痛みを減少させるための本発明のロゼンジまたはガムに取り込まれうる。 当然のことながら、これらの剤形は、多くの場合には潰瘍または病変(例えばヘルペス感染に伴うもの)として現れうる口の局所ウイルスに伴う、または舌の様々な障害に伴う痛みを治療および/または減少するのにも有用である。 したがって、本発明の剤形は、ヘルペスおよび口腔粘膜炎を含む口腔潰瘍を治療するのにも有用でありうる。 ヘルペスおよび口腔粘膜炎を治療または防止するための抗炎症剤および抗生物質の使用は、軟膏および口内洗浄剤は患部組織と薬剤の接触が限定されるため、従来困難とされてきた。 これに対して本発明の剤形は、有益な薬剤(例えばデキサメサゾン)の患部組織との長時間の接触を提供でき、これにより潰瘍が回復するのに必要な時間を減少させうる。 口腔潰瘍の治療においては、上に挙げられるような局所麻酔剤も、本発明の剤形に都合よく取り込まれうる。 減食剤が、本発明の剤形の有益な薬剤としてさらに含まれうる。 減食剤の添加なしでも、本発明の剤形が減量を促進できる点に留意する必要がある。 例えば、食品香料または柑橘タイプの精油が本発明の徐放製剤に含まれる場合には、香料は口内で食品の味を模倣しうる。 しかし、減食剤の取り込みは、減量をさらに増強しうる。 減食剤には、機序に関係なく、個体が摂食量を減らすのを助ける任意の薬剤が含まれうる。 したがって、本明細書の用途の減食剤は、食欲を抑え、「満腹」感を与え、および/または代謝を増加させうる。 本剤形を用いて任意の減食剤が個体に投与されうるが、例示的な減食剤には、5‐ヒドロキシトリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、プソイドエフェドリン、エフェドリン、フェニルプロパノールアミン、ピコリン酸クロム、アスピリン、ベンゾカイン、カルニチン、およびカフェインが含まれる。 一定のハーブ調合薬、混合物、および抽出物も、適切な減食剤であり、これにはガラナおよびマオウが含まれるがこれに限定されない。 さらに、有益な薬剤は、健康な歯および歯茎を促進するもの、または「歯科」の場面でその他の有用性をもつものでありうる。 例えば、フッ化物イオン源を有益な薬剤として取り込むことにより、フルオライド放出剤形が調製されうる。 フルオライド放出薬剤は周知であり、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、およびフッ化第一スズを含む。 キシリトールはフルオライドの作用を強化できるため、フルオライドを含む剤形は甘味料としてキシリトールを含みうる。 また、上述の局所麻酔剤は、口内に感覚の鈍化を提供して、歯茎の状態または障害と関係する歯痛または他の痛み、または歯科処置の後にありうる痛みまたは不快を軽減しうる。 含まれうる別の有益な薬剤は、ニコチンであり、これは遊離塩基またはその酸付加塩の形でありうる。 禁煙の補助として、ニコチンが、主に遊離塩基の苦い不快な味を弱めるために酸付加塩の形で、ガムおよび他の薬物送達システムに取り込まれている。 本発明の精油成分は、香味成分を含みうるため、本剤形は、本発明の剤形に取り込まれ、長時間にわたり遊離塩基(または塩)として放出されうる、ニコチン等の多様な有益な薬剤に関して、極めて有効な味のマスキングを提供する。 塩基は薬物の塩の形よりも粘膜を通過して容易に送達されるため、本発明は、特に剤形がロゼンジである場合に、低用量のニコチンの送達を可能にする。 適切なガムおよびロゼンジは、2mg、4mg、または10mgのニコチンを含みうる。 すなわち、本発明のロゼンジは、約5mg未満、例えば0.25〜1.5mgを含めて、0.1〜2mgのニコチンを含みながら、所望の治療効果を提供しうる。 ニコチンを含む剤形については、ニコチンが酸付加塩の形でない限り、薬物の揮発性を減少させる賦形剤(例えばマンニトール、微結晶性セルロース、コロイダルシリカ)にニコチンを取り込み、または分散させることが望ましいであろう。 味のマスキングを提供するために、甘味料も含まれうる。 上述した任意の甘味料が使用されうるが、ニコチンロゼンジにおける適切な甘味料は、スクラロースである。 上の説明は、本発明のある剤形を「ロゼンジ」と呼ぶが、当然のことながら、この用語には、ある程度の接着性を有しても有しなくてもよいロゼンジタイプの剤形が含まれる。 この点に関して、本発明の適切な剤形は、実質的に平らであり、口腔内に滑らかな状態を生じさせるとともに、有益な薬剤、例えば上述の任意の局所抗感染剤を含む抗感染剤、前述のものを含む局所麻酔剤、または抗炎症剤を送達するために歯茎または歯に付着しうる。 本発明の剤形に有益な薬剤として含まれうる抗炎症剤には、例えば、NSAIDS(非ステロイド性抗炎症剤)、例えばケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ベノキサプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、ブチブフェン、フェンブフェンおよびチアプロフェン酸;アセチルサリチル酸アパゾン、ジクロフェナク、ジフェンピラミド、ジフルニサル、エトドラク、フルフェナム酸、インドメタシン、ケトロラック、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ナブメトン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダク、およびトルメチン、およびコルチコステロイド類、例えばヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン‐21‐モノエステル類(例えばヒドロコルチゾン‐21‐アセテート、ヒドロコルチゾン‐21‐ブチレート、ヒドロコルチゾン‐21‐プロピオナート、ヒドロコルチゾン‐21‐バレレート等)、ヒドロコルチゾン‐17,21‐ジエステル類(例えばヒドロコルチゾン‐17,21‐ジアセテート、ヒドロコルチゾン‐17‐アセテート‐21‐ブチレート、ヒドロコルチゾン‐17,21‐ジブチレート等)、アルクロメタゾン、デキサメサゾン、フルメタゾン、プレドニソロン、メチルプレドニゾロン、クロベタゾール、ベタメサゾンフルオシノニド、モメタゾン、トリアムシノロンアセトニド等が含まれる。 塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝物、異性体、またはアナログが薬理学上許容可能であり、少なくともある程度の所望の活性を維持するという条件で、任意の有益な薬剤は、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝物、異性体、アナログ等の形でありうる。 本明細書の有益な薬剤の塩類、エステル類、アミド類、プロドラッグ、代謝物、アナログ、および他の誘導体は、有機合成化学の当業者に公知であり、例えばJ. March,Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure,4th Edition(New York:Wiley‐Interscience,1992)により説明される、標準的な方法を用いて調製できる。 例えば、遊離塩基の酸との反応を伴う従来の方法論を用いて、遊離塩基の形の有益な薬剤から、酸付加塩が調製される。 酸付加塩を調製するための好適な酸には、有機酸類、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ニッケイ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、サリチル酸等、ならびに無機酸類、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の両方が含まれる。 酸付加塩は、適切な塩基での処置により、遊離塩基に再転換されうる。 逆に、活性薬剤に存在しうる酸部分の塩基性塩の調製は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン等の薬理学上許容可能な塩基を用いて、同様の方法で行われうる。 エステル類の調製は、カルボニル炭素でのRO −部分の求核攻撃を伴う従来のエステル化反応を介した、カルボン酸基の転換を伴う。 エステル類は、必要に応じて、従来の水素化分解または加水分解処置を用いて、遊離酸に再転換されうる。 アミド類は、適切なアミン反応物を用いてエステル類から調製され、または、アンモニアまたは低級アルキルアミンとの反応により無水物または酸塩化物から調製されうる。 プロドラッグおよび活性代謝物も、当業者に公知または関連の文献に記載の技術を用いて調製されうる。 プロドラッグは、個体の代謝系により修飾されるまで治療的に不活性の化合物を生じる、部分の共有結合により、典型的に調製される。 有益な薬剤の他の誘導体およびアナログは、有機合成化学の当業者に公知の標準的な技術を用いて調製され、または関連の文献を参照して演繹されうる。 さらに、キラル活性薬剤は、異性体的に純粋な形であり、または異性体のラセミ混合物として投与されうる。 したがって、一態様では、本発明は、本発明の剤形を口に投与することにより、対象の口腔(例えば口)内に所望の効果または状態を生じる方法を目的とする。 例えば、ある実施形態では、本発明は、利用者の口腔内に精油成分を送達する方法を提供する。 他の実施形態においては、本発明は、本発明の剤形を口に投与することにより、対象における上述のもののような有害な状態をマスキング、治療、防止、または他のやり方で改善する方法を提供し、剤形は、上述のもののような有益な薬剤を含む。 ある実施形態では、本発明は、口内に精油成分を送達する、および/または本発明の剤形を口に投与することにより、中の有害な状態をマスキング、治療、防止または他のやり方で改善する、両方法を目的とする。 それ故、ある実施形態では、口腔、例えばヒト個体等の個体の口への有益な薬剤の投与において、本開示の剤形を使用する方法が提供される。 投与は、有益な薬剤が口腔内でその所望の効果を呈するように、局所的であればよい。 投与は全身的であってもよく、その場合には、有益な薬剤の送達は経粘膜である。 すなわち有益な薬剤が口腔の粘膜内層から血流中へと通過した後、全身的に所望の効果を示す。 一実施形態においては、方法は、口内で、例えば口臭の治療において、香味剤の徐放を提供する。 ある実施形態では、風邪を治療する方法が提供される。 ある実施形態では、咽頭炎を治療する方法が提供される。 ある実施形態では、減量を促進する方法が提供される。 ある実施形態では、個体の禁煙を補助する方法が提供される。 ある実施形態では、口内の粘膜表面に有益な薬剤を送達する方法が提供される。 したがって、ある実施形態においては、本発明の方法は、25℃で5重量%水溶液を用いて決定される約90〜110cPの範囲の溶液粘度を有するエチルセルロース等のエチルセルロースの混合物と;精油、個々のテルペンおよび個々のセスキテルペンより選択される精油成分であり、エチルセルロースの香味剤に対する重量比が約1:1.5〜1.5:1の範囲である、精油成分と;有益な薬剤、例えばイオン化可能亜鉛化合物、局所麻酔剤、減食剤、ニコチン、または本明細書に記載の他の有益な薬剤とを含む剤形の、治療を必要とする個体への投与を含む。 上述のように、甘味剤も含まれうる。 例えば、ある実施形態では、対象の口腔(例えば口)に精油成分を送達し、および/または中の有害な状態をマスキング、治療、防止、または他のやり方で改善する方法が提供され、水不溶性ポリマー、精油成分、および/または有効な量の有益な薬剤を含む本発明の剤形が、利用者の口に投与される。 剤形は、ロゼンジまたはガムの形であればよく、精油成分および/または有益な薬剤の有効量、ならびに精油および/または水溶性成分のタイプは、口内に良い味および/または香りを提供できるロゼンジまたはガムを提供するように選択され、有益な薬剤が含まれる場合には、その量は、ロゼンジまたはガムが中に置かれたときに有害な状態を効果的にマスキング、治療、防止、または他のやり方で改善するように、選択される。 したがって、所望される場合には、例えば望ましくない状態を改善するために、有効な量の有益な薬剤が口腔に送達される剤形に含まれうる。 例えば、口内乾燥症、口渇、口臭、風邪をマスキングおよび/または治療するための薬剤、局所抗生物質、局所麻酔剤、ピロカルピン、ビタミンC、Zn2+源、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、プロピオン酸亜鉛、酪酸亜鉛、n‐酪酸亜鉛、β‐ヒドロキシ酪酸亜鉛、安息香酸亜鉛、蟻酸亜鉛、硫酸亜鉛、減食剤、5‐ヒドロキシトリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、プソイドエフェドリン、エフェドリン、フェニルプロパノールアミン、ピコリン酸クロム、アスピリン、カフェイン、ニコチン、ハーブ混合物またはその抽出物、ガラナおよびマオウ、フッ化物イオン源、およびその組み合わせ等の有益な薬剤が有益な量、剤形に含まれうる。 しかし、剤形は有益な薬剤を含みうるが、ある実施形態においては、有益な薬剤は、ハーブ薬、ハーブ混合物、またはそのような材料の抽出物ではない。 このようにして、ある実施形態においては、口渇、口内乾燥症、口臭、風邪、感染、咽頭炎、肥満症、喫煙依存、虫歯および/またはその他のそのような状態の症状をマスキング、治療、防止および/または改善する方法が提供される。 特に、上述の方法に従った使用のための剤形には、約1ミクロン〜約250ミクロンの範囲の平均粒子サイズ直径を有する水不溶性ポリマーが含まれ、および/またはポリマーの粘度が、場合によっては約90cP〜約110cPの範囲でありうる。 例えば、ある実施形態では、水不溶性ポリマーはエチルセルロースを含みうる。 さらに、ある実施形態では、ロゼンジまたはガムの精油成分は、柑橘油、レモン油、ライム油、ネロリ油、オレンジ油、ミント油、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ショウズク油、桂皮油、丁子油、コリアンダー油、ユーカリ油、ウイキョウ油、レモングラス油、ニクズク油、エリオジクチオン流体エキス、甘草抽出物、またはその組み合わせ等の精油を含みうる。 ある実施形態においては、剤形の生体適合性、水不溶性ポリマーの、精油成分に対する重量比は、約1:5〜2:1の範囲でありうる。 さらに、ある実施形態では、水溶性成分が剤形のロゼンジまたはガムに含まれ、これには、エチルセルロース、精油成分、および水溶性成分の組み合わせにより、対象の口内に置かれたときにマトリックス組成物が精油および/または有益な薬剤を対象の口内に徐々に放出しながらゆっくり溶解し、これにより口内で良い味または香りを生成し、または口中の有害な状態を改善するなど、所望の効果を生成するマトリックス組成物が形成されるように、十分な量のアラビアゴム等が含まれうる。 したがって、ある実施形態では、本発明の剤形には、上述の有益な薬剤が含まれうる。 ある実施形態では、本発明の剤形は、有益な薬剤が、植物材料および/またはかかる材料の生物学的に活性の抽出物から得られる薬等のハーブ薬でないという条件で、上述の有益な薬剤を含みうる。 しかし、ある実施形態では、剤形は、水不溶性ポリマー、精油成分を含み、水溶性成分または他の添加剤を含みうるが、有益な薬剤を含まない。 特に、ある実施形態では、本発明の剤形は、植物材料および/またはかかる材料の生物学的に活性の抽出物から得られる薬等のハーブ薬を含まない。 製造の方法 ある実施形態では、生体適合性ポリマー、精油成分、および/または水溶性成分、および/または有益な薬剤、および/または甘味料、着色剤、本明細書に記載の他の添加剤を含む任意の追加的な成分を一緒に混合することにより、本発明の剤形が調製されうる。 剤形(例えばロゼンジ)の特定の有益な薬剤または他の成分が、保護された環境、低い温度、または低い湿度を必要としない限り、混合は一般に室温および周囲湿度で行われうる。 上記のように、ポリマーの精油および水溶性成分(含まれる場合には)に対する適切な重量比を用いた成分の混合により、ロールまたはシートに形成されうる柔軟な剤形が生じる。 典型的には24時間にわたり組成物を固まらせた後、ロールの切断またはシートの打ち抜きにより、ロゼンジがつくられる。 好ましい実施形態においては、成分の混合物が圧縮されて、ロゼンジが形成される。 例えば、混合物が、二つの部分からなるロゼンジ形の型において圧縮されればよく、混合物が型の下半分の凹部に加えられた後、上半分がこれと合わせられて、混合物を圧縮するために圧力がかけられる。 ある実施形態においては、かけられる圧力は、約50トルまたは約100トル〜約500トルまたはそれ以上を含めて、25トルおよびそれ以上等の、15トルまたはそれ以上等、10トルを超える。 しかし、ある実施形態では、かけられる圧力は、約8トルまたはそれ以下等の、約9トルまたはそれ以下等、10トル未満であり、例えば3トルまたはそれ以下を含めて、5トルまたはそれ以下などである。 圧縮ロゼンジは、5時間以上のオーダーで長時間口内に完全なままとどまるように作られうる。 しかし、当然のことながら、本プロセスは、例えば香味剤(単数または複数)および/または賦形剤の比率を変化させることにより、より迅速に分解する圧縮ロゼンジを提供するように調整されうる。 やや粘着性のロゼンジ、例えば有益な薬剤の送達のために頬粘膜に付着する剤形が所望される場合には、粘着性の表面を提供することにより接着強さをロゼンジに与えるために、低分子量水不溶性ポリマーが用いられることを除いて、同じ手順がとられる。 代替的または追加的に、本明細書の他所に記載されるように、所望の接着度を提供するために、一つ以上の接着性ポリマーがロゼンジ製剤に取り込まれうる。 まず上述のように湿式マトリックスを調製することにより、すなわち水不溶性ポリマーと香味剤を混合することにより、チューインガムが調製されうる。 それから、本明細書に前述したように、マトリックスが、任意の追加的な成分、例えば甘味料、着色剤、または他の添加剤とともに、選択されたチューインガム基礎剤と混合される。 混合は、任意の適切な混合デバイス、例えばリボンブレンダを用いて行われうる。 そして、得られたチューインガムが、所望の大きさのストリップまたは錠剤に製造される。 こうして調製された剤形は、貯蔵寿命を促進し、香味剤の安定性を最大化する様式で、個々にパッケージされる。 これらの要請から、空間およびロゼンジの露出表面積の両方が最小化され、使用されるパッケージ材は蒸気に対する透過性が非常に低いものである、パッケージ設計となる。 プラスチックが透過性の低い材料である、プラスチック張りの箔が最適である。 理想的には、香味の減少を最小限にするために、パッケージ材がロゼンジ表面の少なくとも85%と接触しているべきであり、有機蒸気を伝達しないパッケージ材が最適である。 例えば、ポリ(塩化ビニリデン)等のポリオレフィン材料、ポリエチレン(低密度およびより高密度ポリエチレンを含む)、ポリプロピレン、およびそのコポリマーが、適切なパッケージ材である。 本発明の剤形は、あらゆる形および大きさで調製されればよく、本発明はこの点に関して制限されない。 異なる用途に、異なる形および大きさが所望されうる。 しかし、典型的な寸法は、ロゼンジで0.4''x0.5''x0.2''のオーダーであり、ロゼンジの重量は一般に約0.4〜0.8gの範囲である。 チューインガムでは、寸法は一般にやや異なり、平らで細長いストリップおよび/または大きな錠剤が好まれることが多い。 当然のことながら、本発明がその特定の実施形態とともに記載されているが、以上の記載ならびに以下の実施例は、本発明を例示するものであり、範囲を制限するものではない。 本発明の範囲内の他の態様、利点および修正は、本発明が関連する当業者に明白となる。 以下の実施例は、本発明にしたがって実施形態を製作し使用する方法の完全な開示および記載を当業者に提供するために提示され、発明者らがその発明と考えるものの範囲を制限することを意図しない。 使用される数(例えば量、温度等)に関しては、正確さを確保する努力がなされているが、ある程度の実験誤差および逸脱は考慮されるべきである。 特に明記しない限り、部分は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏であり、圧力は大気圧またはその付近である。 (実施例1) ヒト被験者の口内環境においては、口内で2時間後にロゼンジは完全に溶解し、これにより精油成分および他の成分を口腔の水性環境に放出した。 剤形の構成成分は、以下を含んだ:
ヒト被験者の口内環境においては、口内で2時間後にロゼンジは完全に溶解し、これにより精油成分、亜鉛、および他の成分を口腔の水性環境に放出した。 剤形の構成成分は、以下を含んだ:
ヒト被験者の口内環境においては、口内で2時間後にロゼンジは完全に溶解し、これにより精油成分、亜鉛、および他の成分を口腔の水性環境に放出した。 剤形の構成成分は、以下を含んだ:
第1週:1日目(月曜日)に、対象は、歯の舌側および頬側表面の研磨を受けた後、全ての歯の表面にプラークがないことを確認するために、プラークインデックス試験を受けた。 その後彼らは、二つの研究物品AまたはBの一方に割り当てられ、その使用方法について指示を受けた。 研究物品A:対象がテスト物品A(DENTIVA(商標))に割り当てられた場合には、一つのDENTIVA(商標)を、朝食後、昼食後、夕食後の1日3回使用し、ロゼンジを少なくとも1時間、咀嚼したり噛み砕いたりせずに口内にとどめるように指示された。 使用したDENTIVA(商標)製剤は、上の表IIに記載されるものと同一である。 研究物品B:対象がテスト物品B(LISTERINE(登録商標))に割り当てられた場合には、20mlのマウスリンス製品を30秒間、朝または晩に、処方された歯磨き処置の後、使用するように指示された。 木曜日‐4日目:4日目(木曜日)の朝に、対象は、指示にしたがって舌側だけを歯磨きし、指示に従ってから(ロゼンジをとるかLISTERINE(登録商標)でうがいをする)、歯科医院に戻った。 歯科医院で彼らは、染色液を受け、修正されたTureskyスコアリングシステムを用いてプラーク増強が検査された。 第2週:第一週と同じ処置が繰り返されたが、今回は他方のテスト物品を受けた。 結果:上顎および下顎PIスコアが、患者およびテスト物品につき平均され、下表IVに示される。 平均して、各患者は、DENTIVA(商標)を使用したとき、それからLISTERINE(登録商標)を使用したときに、バイオフィルム蓄積がほぼ1点低かった。 下表IIIを参照。
(実施例6) このように長持ちするロゼンジは、ロゼンジが口内にある時間が延びる分、バイオフィルムおよび細菌の減少が大きくなるという点で、有用でありうる。 精油を伴う典型的なマウスウォッシュまたは精油を伴うキャンディまたはガムは、十分な精油の滞留時間が短くなりうるが、それはバイオフィルムおよび細菌を減らす能力を大幅に減少させる。 本発明の上述のロゼンジは、長持ちするロゼンジの中の成分のレベルにより、これを克服した(本明細書において約1時間〜2時間の溶解速度で調製される)。 (実施例7) (実施例8)
(実施例10) ヒト被験者の口内環境においては、口内で2時間後にロゼンジは完全に溶解し、これにより精油成分、亜鉛、および他の成分を口腔の水性環境に放出した。 剤形の構成成分は、以下を含んだ: 本発明が、その具体的な実施形態に関して記載されているが、当業者には当然のことながら、本発明の真の精神と範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われ、等価物が代用されうる。 さらに、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセスステップまたはステップを、本発明の目的、精神および範囲に適応させるために、多くの修正が行われうる。 そのような修正は全て、本明細書に添付の請求の範囲内であるものとする。 |