Composition for inhibiting fibrosis

申请号 JP2002102905 申请日 2002-04-04 公开(公告)号 JP2005289813A 公开(公告)日 2005-10-20
申请人 Nippon Shinyaku Co Ltd; 日本新薬株式会社; 发明人 NISHI TOYOYUKI; SEKIDA SETSUKO; FUCHINO HIROYUKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a composition usable in treating, preventing or ameliorating diseases caused by tissue fibrosis such as nephritis. SOLUTION: This composition for inhibiting fibrosis or a food for inhibiting fibrosis comprises at least one of a plant selected from Acacia concinna (Willd.) DC., Acacia leucophloea Willd., Stryphnodendron barbatimam Mart., Anacardium giganteum Loud, Ocotea opifera Mart. and Cedrela odorata L., press juice of the plant and an extract of the plant. COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • アカシア属、ストリフノデンドロン属、アナカルディウム属、オコテア属、セデュレラ属に属する植物、又はその搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する繊維化抑制用組成物。
  • 繊維化抑制が、TGF-β誘導コラーゲン産生抑制である請求項1記載の組成物。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する抗糸球体腎炎又は抗糖尿病性腎炎用組成物。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する抗肝硬変用組成物。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する抗肺繊維症用組成物。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する繊維化抑制用食品。
  • 繊維化抑制が、TGF-β誘導コラーゲン産生抑制である請求項6記載の食品。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する抗糸球体腎炎又は抗糖尿病性腎炎用食品。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する抗肝硬変用食品。
  • 請求項1記載の植物、又はそれらより得られる搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する抗肺繊維症用食品。
  • アカシア属に属する植物がアカシア・コンシンナ(Acacia concinna (Willd.) DC.)である請求項1〜5記載の組成物。
  • アカシア属に属する植物がアカシア・ロイコフロエア(Acacia leucophloea Willd.)である請求項1〜5、又は請求項11記載の組成物。
  • ストリフノデンドロン属に属する植物がストリフノデンドロン・バルバチマム(Stryphnodendron barbatimam Mart.)である請求項1〜5、又は請求項11〜12記載の組成物。
  • アナカルディウム属に属する植物が、アナカルディウム・ギガンティウム(Anacardium giganteum Loud)である請求項1〜5、又は請求項11〜13記載の組成物。
  • オコテア属に属する植物が、オコテア・オピフェラ(Ocotea opifera Mart.)である請求項1〜5、又は請求項11〜14記載の組成物。
  • セデュレラ属に属する植物が、セデュレラ・オドラタ(Cedrela odorata L.)である請求項1〜5、又は請求項11〜15記載の組成物。
  • アカシア属に属する植物がアカシア・コンシンナ(Acacia concinna (Willd.) DC.)である請求項6〜10記載の食品。
  • アカシア属に属する植物がアカシア・ロイコフロエア(Acacia leucophloea Willd.)である請求項6〜10、又は請求項17記載の食品。
  • ストリフノデンドロン属に属する植物がストリフノデンドロン・バルバチマム(Stryphnodendron barbatimam Mart.)である請求項6〜10、又は請求項17〜18記載の食品。
  • アナカルディウム属に属する植物が、アナカルディウム・ギガンティウム(Anacardium giganteum Loud)である請求項6〜10、又は請求項17〜19記載の食品。
  • オコテア属に属する植物が、オコテア・オピフェラ(Ocotea opifera Mart.)である請求項6〜10、又は請求項17〜20記載の食品。
  • セデュレラ属に属する植物が、セデュレラ・オドラタ(Cedrela odorata L.)である請求項6〜10、又は請求項17〜21記載の食品。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、アカシア属、ストリフノデンドロン属、アナカルディウム属、オコテア属、セデュレラ属に属する植物の繊維化抑制作用に関する。
    【0002】
    【従来技術】
    TGF-βは細胞の増殖分化、組織障害後の修復や再生を調節する重要なサイトカインである。 TGF-βは、障害組織の修復に際して、白血球の局所への浸潤や血管新生を促し、さらに、細胞外マトリックス(ラミニンB1、フィブロネクチン、コラーゲン、テネイシン、及びプロテオグリカン等)の産生と沈着を亢進させる。
    【0003】
    このTGF-βによる細胞外マトリックスの産生と沈着は次の三つのメカニズムからなっている。 第一に、TGF-βは、細胞外マトリックス蛋白の遺伝子発現を促進させ、細胞外マトリクッスの蛋白の合成、分泌を増加させる。 第二に、TGF-βは合成された細胞外マトリックスを分解する蛋白分解酵素の合成を阻害し、同時に蛋白分解酵素阻害物質の合成を増加させる。 第三に、TGF-βは細胞外マトリックスに対するレセプターであるインテグリンを増加させ、細胞周囲のマトリックスの沈着を促進させる。
    【0004】
    このように、TGF-βは、繊維組織の主たる構成細胞である繊維芽細胞を始めとする各種細胞の増殖分化を調節し、かつ創傷の治療に不可欠な細胞外マトリックスの産生沈着を調節するという、生体にとって極めて重要な役割を有している。 しかし、何らかの原因により、ひとたび過剰なTGF-βの産生あるいは活性の亢進が生じ、かつ持続すると、糸球体腎炎、糖尿病性腎炎、肝硬変、繊維症等の繊維性の増殖病変、硬化性病変を引き起こす。
    【0005】
    従って、TGF-βが関与する上記の疾患の治療、予防、症状改善には、過剰なTGF-βの産生、活性の亢進の抑制、細胞マトリックスの沈着抑制することが不可欠である。
    【0006】
    アカシア属は、マメ科の双子葉植物で、500種以上が知られ、ほとんどが常緑性の大高木から小高木である。
    アカシア・コンシンナ(Acacia concinna (Willd.) DC.)は、和名をネムカズラといい、刺のある低木である。 インド、ビルマ、中国南部、ジャワに分布し、豆果は絹や毛織物の洗剤に用いられる。 また、食用にもされ、若芽は野菜になる。
    【0007】
    アカシア・ロイコフロエア(Acacia leucophloea Willd.)は、大型の落葉樹で、インドからビルマの乾燥林に分布し、アラビアゴム樹脂が採取される。 若い豆と種子は食用にされる。
    【0008】
    ストリフノデンドロン属は、マメ科の複葉植物で、熱帯アメリカに分布し、20種知られ、強壮、下痢止めに用いられる種もある。
    ストリフノデンドロン・バルバチマム(Stryphnodendron barbatimam Mart.)は、種子にグルコマンナンが含まれている。
    【0009】
    アナカルディウム属は、ウルシ科の双子葉植物で、熱帯アメリカに15種知られている。
    アナカルディウム・ギガンティウム(Anacardium giganteum Loud)は、代表的な1種である。
    【0010】
    オコテア属は、クスノキ科に属する双子葉植物で、高木又は低木である。 大部分の種は、熱帯から亜熱帯アメリカに分布し、一部がカナリア群島と南アメリカ、マダガスカル等に分布する。 約250種が知られている。
    オコテア・オピフェラ(Ocotea opifera Mart.)は、代表的な1種である。
    【0011】
    セデュレラ属は、センダン科に属する大型の高木で、東南アジアと中南米の熱帯を中心に約20種が分布する。
    セデュレラ・オドラタ(Cedrela odorata L.)は、和名をニシインドチャンチンといい、葉巻ケースや装飾用材として用いられる。 葉は食用にされる。
    【0012】
    【発明が解決しようとする課題】
    本発明の目的は、過剰のTGF-βによる繊維化により発症する、糸球体腎炎・糖尿病性腎炎、肝硬変、肺繊維症等の疾患を治療、予防、症状改善作用を有する組成物又は食品を提供することにある。
    【0013】
    【課題を解決するための手段】
    本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定の植物が強いTGF-β誘導コラーゲン産生抑制作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
    【0014】
    すなわち、本発明は、特定の植物、又はその搾汁若しくは抽出エキスのうち、少なくとも1種を含有する、繊維化抑制用組成物、TGF-β誘導コラーゲン産生抑制用組成物、抗腎炎用組成物、抗肝硬変用組成物、抗肺繊維症用組成物、繊維化抑制用食品、TGF-β誘導コラーゲン産生抑制用食品、抗腎炎用食品、抗肝硬変用食品、抗肺繊維症用食品に関する。
    【0015】
    【発明の実施の形態】
    本発明において、アカシア属、ストリフノデンドロン属、アナカルディウム属、オコテア属、セデュレラ属に属する植物が使用可能である。
    アカシア属に属する植物としては、アカシア・コンシンナ(Acacia concinna (Willd.) DC.)、又はアカシア・ロイコフロエア(Acacia leucophloea Willd.)を挙げることができる。
    ストリフノデンドロン属に属する植物としては、ストリフノデンドロン・バルバチマム(Stryphnodendron barbatimam Mart.)を挙げることができる。
    アナカルディウム属に属する植物としては、アナカルディウム・ギガンティウム(Anacardium giganteum Loud)を挙げることができる。
    オコテア属に属する植物としては、オコテア・オピフェラ(Ocotea opifera Mart.)を挙げることができる。
    セデュレラ属に属する植物としては、セデュレラ・オドラタ(Cedrela odorata L.)を挙げることができる。
    【0016】
    本発明において、上記植物(以下、単に「植物」という)は、葉、茎、芽、花、木質部、木皮部(樹皮)等の地上部および根、塊茎等の地下部、種子、果実、樹脂等全ての部位が使用可能である。
    【0017】
    植物自身を乾燥させた乾燥物、その粉砕物、又はこれを圧搾することにより得られる搾汁をそのまま、又は、湯、ジュース、ミルク等の飲料と一緒に服用できる他、定法により熱湯で適宜抽出し、その抽出液を服用することができる。
    【0018】
    植物の抽出エキスは、植物を水(熱水)あるいはアルコール等の溶媒で、定法により抽出し、濃縮乾固することにより得る。 当該エキスは、又は水、湯、ジュース、ミルク等の飲料に懸濁又は溶解して服用することができる。 また、抽出後、定法により精製してもよいし、噴霧乾燥や凍結乾燥してもよい。 これらは単独で用いても良く、2種以上混合して用いても良い。
    【0019】
    植物の服用量、又は煎じ量は、服用者の性別や年齢、症状、用いる部位等によって異なるが、成人1日当たり、植物の乾燥体1〜100gが適当であり、好ましくは、2〜20gの範囲である。 抽出エキスの場合、成人1日当たり、0.1〜10gが適当であり、好ましくは0.2〜5gの範囲である。 いずれも、1日1回、又は1日2〜4回に分割して服用することができる。
    【0020】
    本発明に係る組成物(以下、「本発明組成物」という)は、植物の植物体、搾汁、その抽出エキスを、そのまま又は生理的に許容しうる無毒性かつ不活性な担体中に、例えば0.01〜99.5%の範囲内で、好ましくは0.5〜90%の範囲内で含有させることができる。
    【0021】
    上記担体としては、固形、半固形、又は液状の希釈剤、充填剤、及びその他の処方用の助剤一種以上を用いることができる。 本発明組成物は、末剤、カプセル剤、錠剤、糖衣剤、顆粒剤、酸剤、懸濁剤、液剤、シロップ剤、ドロップ剤等あらゆる形態をとることができる。 また、注射剤の形態をとることもできる。
    【0022】
    本発明組成物は、抗腎炎作用を有する。 従って、本発明組成物は、医薬として腎炎治療剤、腎炎予防剤として用いることができる。
    【0023】
    また、本発明組成物は、食品、例えば、カレー、ピラフ、惣菜等の一般食品やドリンク、菓子に添加して、又はタブレットやカプセル、顆粒等の形態で、健康食品として用いることができる。
    【0024】
    【実施例】
    以下に、実施例、試験例を示して具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
    【0025】
    実施例1 植物エキスの調製アカシア・コンシンナの果実乾燥粉砕物1220gに、99.5%メタノールを2.0L加え、室温で3日抽出した。 抽出液を濾紙で濾過して、残さを炉別し、残さに更に99.5%メタノール2.0Lを加え、再度、室温で3日抽出した。 抽出液を濾紙で濾過し、1回目の濾液と合わせた。 この抽出液を、減圧濃縮して、アカシア・コンシンナのメタノールエキス223.41gを得た。
    【0026】
    アカシア・ロイコフロエアの樹皮乾燥粉砕物1185gに99.5%メタノールを3.0L加え、室温で3日抽出した。 抽出液を濾紙で濾過して、残さを炉別し、残さに更に99.5%メタノール1.9Lを加え、再度、室温で3日抽出した。 抽出液を濾紙で濾過し、1回目の濾液と合わせた。 この抽出液を、減圧濃縮して、アカシア・ロイコフロエアのメタノールエキス169.25gを得た。
    【0027】
    ストリフノデンドロン・バルバチマムの材乾燥粉砕物、アナカルディウム・ギガンティウムの樹皮乾燥粉砕物、オコテア・オピフェラの葉乾燥粉砕物、セデュレラ・オドラタの樹皮乾燥粉砕物についても、同様に、99.5%メタノールで抽出し、抽出液を減圧濃縮してメタノールエキスを得た。 収率は、それぞれ、2.85%、23.90%、12.89%、15.77%であった。
    【0028】
    試験例1 TGF-β誘導コラーゲン産生抑制活性試験96穴マイクロプレートに、10 4細胞/ウェルのNHDF細胞(ヒト正常皮膚由来繊維芽細胞;クラボウKF-4109)を撒き、10%FBS含有培地で、37℃、5%CO 2 、湿度95%の条件(培養条件は、以後同様)で1日培養後、0.1%BSA添加無血清培地(以下、単に「無血清培地」という)に置換し、更に1日培養した。
    次に、植物エキス(植物エキスのDMSO溶液(30mg/ml)を添加して、最終濃度10μg/mlとした)、アスコルビン酸(最終濃度50μg/ml)を含む無血清培地に置換して2時間培養後、TGF-β(最終濃度3ng/ml)を添加して6時間培養した。 これに、[ 3 H]プロリン(最終濃度5μCi/ml)を添加して更に16時間培養した。
    コントロール区として、植物エキスとTGF-βを加えた場合と同濃度のDMSOのみを添加した無血清培地に置換した培養を行った。 また、ポジティブコントロール区として、TGF-β、及び前記と同様のDMSOを添加した無血清培地に置換した培養を行った。
    培養後、細胞数を細胞測定キット(ロシュ1465−015)を用いてXTT法により計測した。 細胞に取り込まれた[ 3 H]プロリン量は、液体シンチレーションカウンターにより測定した。
    単位細胞あたり取り込まれた[ 3 H]プロリン量は、次式により算出した。
    【0029】
    【数1】

    【0030】


    TGF-β誘導コラーゲン産生抑制活性率は、次式から算出される[

    3 H]プロリン取り込み抑制率として表した。


    【0031】


    【数2】


    【0032】


    試験結果を表1に示す。


    【0033】


    【表1】


    【0034】


    表1に示すように、植物エキスを添加した場合、いずれも[

    3 H]プロリン取り込み抑制率が50%以上であり、強いTGF-β誘導コラーゲン産生抑制活性が認められた。 従って、抽出物エキスには、組織の繊維化抑制作用を有することが判明し、これに起因する、糸球体腎炎・糖尿病性腎炎、肝硬変、肺繊維症等に有効であることが確認された。


    【0035】


    【発明の効果】


    本発明組成物は、TGF-β誘導コラーゲン産生抑制作用を有することから、組織の繊維化に起因する、腎炎、肝硬変、肺繊維症等に対して、治療、予防、症状改善に利用することができる。

    QQ群二维码
    意见反馈