Applications for the novel hydrogels isolated cochleates formulations, their preparation and biological related molecule administered

申请号 JP2000594446 申请日 2000-01-24 公开(公告)号 JP2002535267A 公开(公告)日 2002-10-22
申请人 バイオデリバリー サイエンス インコーポレーテッド; ユニバーシティ オブ メディシン アンド デンティストリ オブ ニュージャージー; 发明人 レイラ ザリフ; ツオ ジン; イグナシオ セガッラ; ラファエル マニーノ;
摘要 (57)【要約】 【課題】 小型脂質主体コクレエートを製造する方法が提供される。 【解決手段】 コクリエートは 水 溶性2相ポリマー溶液に懸濁されたリポソームから誘導され、相分離による極性分子主体構造の差動的分配を可能とする。 Ca2+またはZn2+などの正に荷電した分子で処理したリポソーム含有2相ポリマー溶液は、1ミクロンよりも小さな粒子サイズのコクリエート沈殿物を形成する。 この方法は 生物 学的関連分子を含むコクリエートを製造するために使用してもよい。 小型コクリエートは有効な治療法を得るために、経口または粘膜から投与してもよい。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 a)リポソームの水溶性懸濁液を準備し、 b)該リポソーム懸濁液をポリマーAと混合し、 c)ポリマーBを含む溶液中に該リポソーム/ポリマーA懸濁液を添加し、その際、ポリマーAとポリマーBは非相溶性であり、それによって2相ポリマー系を形成し、 d)該2相ポリマー系へカチオン成分の溶液を添加し、かつ、 e)該2相ポリマー系を洗浄してポリマーを除去する 工程を含む脂質主体コクリエートを製造する方法。
  • 【請求項2】 前記リポソーム/ポリマーA懸濁液の添加を注入により行う、
    請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 前記リポソームは負に荷電した脂質を含む脂質から形成される、請求項1または請求項2記載の方法。
  • 【請求項4】 前記負に荷電した脂質はホスファチジルセリンである、請求項3記載の方法。
  • 【請求項5】 前記脂質は少量の他の脂質を含む、請求項3または請求項4記載の方法。
  • 【請求項6】 前記他の脂質は両性イオン性脂質の群から選択される、請求項5記載の方法。
  • 【請求項7】 前記他の脂質はカチオン性脂質の群から選択される、請求項5
    記載の方法。
  • 【請求項8】 前記他の脂質は生物学的に活性な分子と水素結合を形成することが可能である脂質の群から選択される、請求項5記載の方法。
  • 【請求項9】 前記中性脂質はPEG化した脂質である、請求項8記載の方法。
  • 【請求項10】 前記ポリマーAはデキストランおよびポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項11】 前記2相ポリマー系中のポリマーAの濃度は、2〜20w/
    v%の濃度範囲である、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項12】 前記ポリマーBはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、フィコール、ポリビニルメチルエーテルおよびポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項13】 前記2相ポリマー系中のポリマーBの濃度は、2〜20w/
    w%の範囲である、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項14】 前記2相ポリマー溶液は、デキストラン/ポリエチレングリコール、デキストラン/ポリビニルピロリドン、デキストラン/ポリビニルアルコール、デキストラン/フィコールおよびポリエチレングリコール/ポリビニルメチルエーテルからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項15】 前記カチオン成分は、2またはそれ以上の多価イオンを含む、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項16】 前記カチオン成分は、2またはそれ以上の多価金属イオンを含む、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項17】 前記金属イオンは無機酸の塩として添加し、好ましくは、その際、該塩は塩化カルシウム、塩化亜鉛または塩化コバルトである、請求項16
    記載の方法。
  • 【請求項18】 前記脂質コクリエートは、小型コクリエートである、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項19】 前記コクリエートのサイズは1ミクロンより小さい、請求項18記載の方法。
  • 【請求項20】 前記コクリエートは小さな単層リポソームを使用して形成する、請求項18記載の方法。
  • 【請求項21】 前記リポソームの水溶性懸濁液は生物学的関連分子を含み、
    それによって、該コクリエートもまた生物学的関連分子を含む、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項22】 前記生物学的関連分子と脂質の混合物を含む薄膜を形成し、
    小さな単層リポソームの水溶性懸濁液を形成する水溶性相と該薄膜を接触させることによって、リポソーム懸濁液を形成する予備的工程を含む、請求項21記載の方法。
  • 【請求項23】 前記生物学的関連分子は水溶性相中に存在する、請求項21
    記載の方法。
  • 【請求項24】 前記脂質の薄膜を生物学的関連分子を含む水溶性相と接触させて、リポソームの水溶性懸濁液を形成するリポソーム形成予備的工程を含む、
    請求項23記載の方法。
  • 【請求項25】 空リポソームの懸濁液を生物学的関連分子と混合して、前記リポソーム懸濁液を形成する予備的工程を含む、請求項21記載の方法。
  • 【請求項26】 前記生物学的関連分子は電荷を有する、請求項23記載の方法。
  • 【請求項27】 前記生物学的関連分子は正に荷電されている、請求項26記載の方法。
  • 【請求項28】 生物学的関連分子は負に荷電されている、請求項26記載の方法。
  • 【請求項29】 前記負に荷電されている分子はポリヌクレオチドである、請求項28記載の方法。
  • 【請求項30】 前記ポリヌクレオチドはDNAである、請求項29記載の方法。
  • 【請求項31】 a)界面活性剤・脂質混合物を含む水溶性懸濁液を準備し、 b)該界面活性剤・脂質懸濁液をポリマーAと混合し、 c)該界面活性剤・脂質/ポリマーA懸濁液をポリマーBを含む溶液中に添加し、その際、ポリマーAおよびポリマーBは非相溶性であり、それによって、2
    相ポリマー系を形成し、 d)該2相ポリマー系にカチオン成分を添加し、かつ、 e)該2相ポリマー系を洗浄してポリマーを除去する 工程を含む脂質主体コクリエートを製造する方法。
  • 【請求項32】 前記界面活性剤はオクチルグルコシドである、請求項31記載の脂質主体コクリエートの製造方法。
  • 【請求項33】 前記コクリエートは生物学的に活性な分子を含む、請求項3
    1記載の脂質主体コクリエートの製造方法。
  • 【請求項34】 前記生物学的に活性な分子は電荷を有する、請求項33記載の方法。
  • 【請求項35】 前記生物学的に活性な分子は正に荷電されている、請求項3
    3記載の方法。
  • 【請求項36】 前記生物学的に活性な分子は負に荷電されている、請求項3
    3記載の方法。
  • 【請求項37】 前記負に荷電されている分子はポリヌクレオチドである、請求項36記載の方法。
  • 【請求項38】 前記ポリヌクレオチドはDNAである、請求項37記載の方法。
  • 【請求項39】 前記生物学的に活性な分子は工程aにて添加される、請求項31記載の方法。
  • 【請求項40】 前記生物学的関連分子は薬剤、ポリヌクレオチド、ポリペプチドおよび抗原からなる群から選択される、請求項21または請求項33記載の方法。
  • 【請求項41】 前記生物学的関連分子は、抗ウイスル剤、麻酔薬、抗菌剤、
    抗真菌剤、抗癌剤、免疫抑制剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤、精神安定薬、および血管拡張薬からなる群から選択される薬剤である、請求項40記載の方法。
  • 【請求項42】 前記薬剤は、アンホテリシンB、アシクロビル、アドリアマイシン、カバマゼピン、メルファラン、ニフェジピン、インドメタシン、ナプロキセン、エストロゲン、テストステロン、ステロイド、フェニトイン、エルゴタミン、カナビノイド、ラパマイシン、プロパニジッド、プロポフォール、アルファジオン、エチノマイシン、硝酸ミコナゾール、テニポシド、タキソールおよびタキソテレからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである、請求項41記載の方法。
  • 【請求項43】 前記洗浄工程は、2相ポリマー系を遠心分離してコクリエート沈殿物を分離し、ポリマーを含む上清を除去し、洗浄用緩衝液中に沈殿物を再懸濁し、洗浄沈殿物を遠心分離し、かつ、所望により再懸濁と遠心分離工程を1
    回またはそれ以上に繰り返すことを含む、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項44】 前記洗浄用緩衝液は溶解したカチオン成分を含む、請求項4
    3記載の方法。
  • 【請求項45】 前記カチオン成分は2またはそれ以上の多価イオンを含む、
    請求項44記載の方法。
  • 【請求項46】 前記2またはそれ以上の多価イオンは金属イオンである、請求項45記載の方法。
  • 【請求項47】 前記金属イオンはカルシウムおよび亜鉛から選択される、請求項46記載の方法。
  • 【請求項48】 前記カチオン成分は洗浄用緩衝液中に少なくとも1mMの濃度で存在する、請求項43から47のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項49】 請求項1〜48により調製された、生物学的関連分子を含むコクリエート。
  • 【請求項50】 1ミクロン以下の平均粒子サイズを有する、請求項49記載の生物学的関連分子を含むコクリエート。
  • 【請求項51】 前記生物学的関連分子は薬剤、ポリヌクレオチド、ポリペプチドおよび抗原からなる群から選択される、請求項49記載のコクリエート。
  • 【請求項52】 前記生物学的関連分子は、抗ウイスル剤、麻酔薬、抗菌剤、
    抗真菌剤、抗癌剤、免疫抑制剤、ステロイド系抗炎症薬、非ステロイド系抗炎症薬、精神安定薬、および血管拡張剤からなる群から選択される薬剤である、請求項51記載のコクリエート。
  • 【請求項53】 前記薬剤は、アンホテリシンB、アシクロビル、アドリアマイシン、カバマゼピン、メルファラン、ニフェジピン、インドメタシン、ナプロキセン、エストロゲン、テストステロン、ステロイド、フェニトイン、エルゴタミン、カナビノイド、ラパマイシン、プロパニジッド、プロポフォール、アルファジオン、エキノマイシン、硝酸ミコナゾール、テニポシド、タキソールおよびタキソテレからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである、請求項52記載のコクリエート。
  • 【請求項54】 前記生物学的関連分子を宿主へ送達する方法において使用する、請求項49〜53記載のコクリエートまたは請求項1〜48のいずれかに記載の方法の生産物。
  • 【請求項55】 ヒトまたは動物の体の治療方法に使用するか、あるいは生物学的関連分子を宿主へ送達する組成物の製造における請求項49〜54記載のコクリエートまたは請求項1〜48記載の方法の生産物の使用。
  • 【請求項56】 請求項49〜54のいずれか記載のコクリエートまたは請求項1〜48のいずれか記載の生産物のヒトまたは動物への投与を含む治療方法。
  • 【請求項57】 前記投与は粘膜または全身性経路による請求項55記載の使用または請求項56記載の方法。
  • 【請求項58】 前記投与は、経口、経鼻、眼内、肛門内、膣内、非経口または肺内から選ばれる粘膜経路である、請求項57記載の使用または方法。
  • 【請求項59】 前記経路は経口である、請求項57記載の使用または方法。
  • 【請求項60】 前記投与はエアロゾルによって行なう、請求項58記載の使用または方法。
  • 【請求項61】 前記投与は全身性であり、静脈内、筋肉内、皮下、経皮または皮内から選択される経路による、請求項57記載の使用または方法。
  • 【請求項62】 請求項49〜54のいずれかに記載のコクリエートまたは請求項1〜48のいずれかに記載の方法の生産物、および担体を含む組成物。
  • 【請求項63】 請求項49〜54のいずれかに記載のコクリエートまたは請求項1〜48のいずれかに記載の方法の生産物、および薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】

    本発明は脂質主体コクリエート(渦巻形)送達システムの新規な調製方法、脂質主体コクリエート送達システムから誘導される薬学的製剤、および生物学的関連分子の有効な全身および粘膜投与を達成するためのこれらの薬学的製剤の使用に関する。

    【0002】

    【従来の技術】

    経口経路にて投与される生物学的関連分子の性能は、いくつかの要因に依存する。 生物学的関連分子は、該生物学的関連分子が活性輸送機構のための生物学的膜を通って移送されるためには、消化液中に溶解しなければならないか、あるいは小腸のパイエル板を通り、かつ、リンパ系を通って吸収され得る適当に小さな粒子サイズでなければならない。 粒子サイズは経口投与が達成されるべき場合には重要なパラメーターである(Couvreur P. et al, Adv. Drug Delivery Review
    s 10:141-162, 1993) 。

    【0003】 薬剤を経口にて投与する性能における第1の問題は、タンパク分解酵素から薬剤を保護することである。 理想的な手法とは、薬剤を疎性物質中に組み入れて 、水溶性液体がこのシステムを通過できないようにすることである。 脂質主体コクリエートは、この目的を達成できる理想的なシステムである。

    【0004】 コクリエートの利点は数多い。 コクリエートは非水溶性構造を有し、したがって、それらは: a)脂質が酸化されないから、より安定である; b)凍結乾燥して貯蔵され得る;それは室温で長期間、貯蔵される潜在性をもたらし、全世界への輸送や投与に先立つ貯蔵において長所となるであろう; c)凍結乾燥後ですら、その構造を維持する;一方、リポソーム構造は凍結乾燥によって破壊される; d)コクリエート構造の脂質2相中への生物学的関連分子の有効な組み入れを示す; e)コクリエートが解離するにつれて、インビボにて生物学的関連分子を低放出する潜在性を有する; f)担体として作用する脂質2相を有し、かつ動物および植物細胞膜に見られる単純脂質から構成される;それため脂質は非毒性である; g)容易に、かつ安全に製造される; h)所定量および割合の薬剤または抗原から構成される一定の製剤として製造され得る。

    【0005】 コクリエート構造は大型単層小胞の調製における中間物質として、D. Papahad
    jopoulosによって最初に調製されている(米国特許第4,078,052 号参照) 。 ワクチンとしてタンパクまたはペプチド分子を送達するコクリエートの使用は、米国特許第5,840,707 号に記載されている。 しかし、これらの特許のいずれにも粒子の大きさの重要性または小さなサイズのコクリエートによって仲介される生物学的関連分子の有効な経口投与については言及していない。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】

    したがって、本発明の目的は1ミクロンより小さい粒子サイズを有するヒドロゲル単離コクリエートを得る方法を提供することにある。 さらに、該方法は治療に有効な量のヒドロゲル単離コクリエート中で少なくとも1つの生物学的関連分子を渦巻形とすることを必要とする工程を含む。

    【0007】 「生物学的関連分子」とは、生物の生命過程において役割を果たすものである。 この分子は有機物または無機物、モノマーまたはポリマー、宿主生物にとって内因性またはそうでないもの、天然に産生またはインビトロ合成のものなどであってもよい。 すなわち、その例としては、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、毒素、殺菌剤、静菌剤、補因子、酵素、ポリペプチド、ポリペプチド凝集体、ポリヌクレオチド、脂質、炭水化物、ヌクレオチド、澱粉、顔料、脂肪酸、ホルモン、
    サイトカイン、ウイルス、オルガネラ、ステロイドおよび他の多環状構造物、糖類、金属、代謝毒物、薬剤などが挙げられる。

    【0008】 これらおよび他の目的は、渦巻形の生物学的関連分子を提供することによって達成される。 その際、生物学的関連分子・コクリエートは下記成分を含む。 a)生物学的関連分子 b)負に荷電した脂質、および c)カチオン成分 その際、渦巻形の生物学的関連分子の粒子サイズは、1ミクロンより小さく、さらに生物学的関連分子は、好ましくは薬剤である。

    【0009】 本発明は、さらに、生物学的に有効な量の上記したコクリエートを宿主に経口投与する方法を提供する。 好ましい態様では、生物学的関連分子・コクリエートは経口から投与される。

    【0010】

    【課題を解決するための手段】

    本発明は新規な方法を使用して小型コクリエートを生産して、薬剤の有効な経口投与を達成する方法を提供する。 この新規な方法は、ともに水溶性である2種のポリマー溶液間の非相溶性に基づく。 ポリマーの水溶性2相系は、有機溶媒の必要性がないこと、マイルドな表面張、および水溶性ポリマーの生体適合性などの多くの利点を有することから、タンパク精製においてよく使用されている(
    PA Albertsson in "Partition of cell particles and macromolecules", 3rd
    edition, Wiley NY 1986;および"Separation using aqueous Phase System" D.
    Fischer Eds, Plenum, NY, 1989参照)。 例えば、タンパクなどの大きな極性分子は、PEGのそれに似た物理的特性をもつポリマー相中よりも、デキストランのそれに似た物理的特性をもつポリマー相中でより高い濃度に分配することが公知である(D. Forciniti, CK Hall, MR Kula, Biotechnol. Bioeng. 38,
    986, 1991 )。

    【0011】 本発明では、小型脂質主体コクリエート粒子およびこれらから誘導した該粒子中に組み込まれた生物学的関連分子を含む製剤の調製方法を提供する。 コクリエート粒子は脂質2相/カチオンの交互配列から形成されている。 生物学的関連分子は脂質2相または脂質2相間の空間のいずれかに組み込まれている。 小型コクリエートの調製方法の1つは、1)小型単層リポソームまたは生物学的関連分子負荷リポソームの懸濁液を調製し、2)該リポソーム懸濁液をポリマーAと混合し、3)ポリマーAが非相溶性であって、ポリマーの水溶性2相系となる他のポリマーB中へ、好ましくは注入によってリポソーム/ポリマーA懸濁液を添加し、4)工程3の2相系へカチオン塩溶液を添加して、カチオンがポリマーB中へ、次いで、リポソーム/ポリマーAからなる粒子中へ拡散し、小型コクリエートを形成し、5)ポリマーを洗い出し、生理的緩衝液または適当な薬学的ビヒクル中へ空または薬剤負荷コクリエートを再懸濁することを含む。

    【0012】 小型コクリエートを調製する第2の方法は、界面活性剤と生物学的関連分子とカチオンを含む。 この方法は下記工程を含む。 a)界面活性剤・脂質混合物を含む水溶性懸濁液を準備し、 b)該界面活性剤・脂質懸濁液をポリマーAと混合し、 c)ポリマーBを含む溶液中に該界面活性剤・脂質/ポリマーA懸濁液を添加し、その際、ポリマーAとポリマーBは非相溶性であり、それによって2相ポリマー系を形成し、 d)該2相ポリマー系へカチオン成分の溶液を添加し、かつ、 e)該2相ポリマー系を洗浄して、ポリマーを除去する。

    【0013】 凍結乾燥手法が適用されて、凍結乾燥した生物学的関連分子・コクリエート複合体は、全身、皮膚または粘膜からの投与のために、柔らかいあるいは固いゼラチンカプセル、タブレットまたは他の用量形態中に充填され得る。

    【0014】 この方法は、生物学的関連分子の有効な経口投与を可能とする狭いサイズ範囲をもつ小型粒子となる。 生物学的関連分子は脂質2相およびその中間のいずれか、あるいは双方へ分配し、生物学的関連分子はインビボで粒子の解離によってコクリエート粒子から放出される。 投与の別な経路は、筋肉内、皮下または静脈内などの全身性、または鼻内、眼内、膣内、肛門内、非経口または内などの粘膜からであってもよい。 適当な用量は、例えば、実験室動物または臨床試験での用量反応実験から、および患者の体重、吸収率、半減期、疾患の重症度などを考慮して決定され得る。 用量回数、日々の用量および治療過程は個々人により異なるであろう。 他の投与経路は皮膚、経皮膚、また皮膚内である。

    【0015】 本発明の新規な方法の第1工程は、小さなリポソームの調製であり、超音波または微細流動化、または他の関連方法(例えば、Liposome Technology, Liposom
    e Preparation and Related Techniques, Edited by Gregory Gregoriadis,Vol.
    I, 2nd Edition, CRC Press, 1993) によって達成され得る。

    【0016】 好ましくは注入によるポリマーB中へのポリマーA/リポソーム懸濁液の添加は、適当な制御速度、例えば、0.1ml/分〜50ml/分、好ましくは1〜
    10ml/分の速度でシリンジポンプを使用して機械的に行い得る。

    【0017】 本発明の脂質は非毒性脂質であり、動物および植物細胞膜に見出される単純脂質が挙げられるが、これらに限定されない。 好ましくは、脂質は負に荷電した脂質、より好ましくは、負に荷電したホスホリピド、およびさらに好ましくは、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸およびホスファチジルグリセロールの群からの脂質である。 この脂質もまた、少量の両性イオン性脂質、カチオン性脂質、またはPEG化した脂質などの生物学的関連分子と水素結合を形成することが可能な中性脂質を含む。

    【0018】 本発明のポリマーAおよびBは、水溶性2相系を形成することができる全ての生物学的適合性ポリマーの群からなる。 例えば、ポリマーAはデキストラン20
    0,000〜500,000、ポリエチレングリコール(PEG)3,400〜
    8,000で挙げられるが、これらに限定されない。 ポリマーBはポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、フィコール30,00
    0〜50,000、ポリビニルメチルエーテル(PVMB)60,000〜16
    0,000、PEG3,400〜8,000が挙げられるが、これらに限定されない。 ポリマーAの濃度は、ポリマーの性質に依存して最終濃度2〜20w/w
    %の範囲である。 ポリマーBにおいても同じ濃度が適用され得る。 適当な2相系の例としては、4〜10w/w%PEG3,400〜8,000中、5〜20w
    /w%デキストラン200,000〜500,000であるデキストラン/PE
    G、10〜20w/w%PVP10,400〜20,000中、10〜20w/
    w%デキストラン200,000〜500,000であるデキストラン/PVP
    、3〜15w/w%PVA10,000〜60,000中、3〜15w/w%デキストラン200,000〜500,000であるデキストラン/PVA、10
    〜20w/w%フィコール30,400〜50,000中、10〜20w/w%
    デキストラン200,000〜500,000であるデキストラン/フィコール、6〜15w/w%PVME60,000〜160,000中、2〜10w/w
    %PEG3,500〜35,000であるPEG/PVMEがある。

    【0019】 生物学的関連分子は水溶性媒体において疎水性である有機分子であってもよい。 この生物学的関連分子は薬剤であってもよく、薬剤は抗ウイルス剤、麻酔薬、
    炎症剤、抗菌剤、抗癌剤、免疫抑制剤、ステロイド系炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤、精神安定剤、または血管拡張剤であってもよい。 その例としては、アンホテリシンB、アシクロビル、アドリアマイシン、カバマゼピン、メルファラン、ニフェジピン、インドメタシン、ナプロキセン、エストロゲン、テストステロン、ステロイド、フェニトイン、エルゴタミン、カナビノイド、ラパマイシン、プロパニジッド、プロポフォール、アルファジオン、エチノマイシン、硝酸ミコナゾール、テニポシド、タキソールおよびタキソテレが挙げられる。

    【0020】 生物学的関連分子はシクロスポリン、アンジオテンシンI、IIおよびIII 、エンケファリンおよびその類似体、ACTH、抗炎症性ペプチドI、II、III 、ブラジキニン、カルシトニン、b−エンドルフィン、ジノルフィン、ロイコキニン、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、インシュリン、ニューロキニン、
    ソマトスタチン、サブスタンスP、チロイド分泌ホルモン(TRH)およびバソプレシンなどのペプチドであってもよい。

    【0021】 生物学的関連分子は抗原であってもよいが、該抗原はタンパク抗原に限定されない。 抗原はまた炭水化物またはDNAなどのポリヌクレオチドであってもよい。 抗原性タンパクの例としては、インフルエンザまたはセンダイウイルスからの外皮糖タンパク、動物細胞膜タンパク、植物細胞膜タンパク、細菌性膜タンパクおよび寄生虫膜タンパクが挙げられる。

    【0022】 生物学的関連分子は公知方法によって起源である粒子、細胞、組織または生体から抽出される。 生物学的関連分子の生物活性は維持される必要はない。 しかし、いくつかの例(例えば、タンパクが膜溶融またはリガンド結合活性または免疫系によって認識される複合構成を有する場合)では、生物活性を維持することが望ましい。 これらの例では、膜タンパクの生物活性を破壊しない界面活性剤を含む抽出緩衝液が使用される。 適当な界面活性剤としては、コール酸塩、デオキシコール酸塩などのイオン性界面活性剤、またはツイーン(Tween) 、BRIGまたはトリトン(Triton)などの異種ポリオキシエチレン界面活性剤が挙げられる。

    【0023】 この方法を使用すると、生物活性を保持して抗原、より具体的にはタンパクのリポソーム中への再構築、および終局的にはコクリエートとの有効な解離を可能とする。 これは、生物学的活性形において抗原の有効な再構成に悪影響を与える有機溶媒、超音波、または極端なpH、温度、または圧力を避けることができる。

    【0024】 ヒドロゲル単離コクリエートは種々の生物学的関連分子の組み合わせを適当に含んでいてもよい。 小型コクリエートの生成(生物学的関連分子とともに、あるいは該分子なしで)はリポソームを含む水溶性2相ポリマー溶液へ正に荷電した分子を添加して達成される。 コクリエートを製造する上記手法では、正に荷電した分子は、多価カチオンであり、より具体的にはコクリエート生成を誘導することができる2価カチオンである。 好ましい態様では、2価カチオンとしては、Ca++、Zn++
    、Ba++およびMg++あるいは2価イオンを生成可能な他の要素または負に荷電した脂質とキレートおよび架橋できる多数の正電荷を有する他の構造物が挙げられる。 リポソーム含有溶液への正に荷電した分子の添加もまた、水溶液からコクリエートを沈殿させるために使用される。

    【0025】 コクリエート構造物を単離し、ポリマー溶液を除去するために、コクリエート沈殿物は正に荷電した分子、より具体的には2価カチオンを含む緩衝液で繰返して洗浄される。 洗浄緩衝液への正に荷電した分子の添加は、コクリエート構造が洗浄工程を通じて維持され、これらが沈殿物のままであることを確証する。

    【0026】 コクリエートが懸濁される媒体は、塩化カルシウム、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムおよび炭酸ナトリウムなどの塩を含むことができる。 この媒体はツイーン80またはBRIGまたはトリトンなどのポリマーを含むことができる。 生物学的関連分子・コクリエートは生物学的に許容される適当なビヒクル(例、2
    価カチオン含有緩衝液)中に希釈して製造される。

    【0027】 コクリエート粒子は腸溶性である。 コクリエート粒子はゼラチンカプセル内に配置することができ、このカプセルは腸溶性被覆され得る。

    【0028】 本発明の調製法では、ある種の疎水性物質が生物学的関連分子の経口投与における増大した吸収性能をもたらすために添加され得る。 これらの物質は好ましくは長鎖カルボン酸、長鎖カルボン酸エステル、長鎖カルボン酸アルコールおよびこれらの混合物からなる群から選択される。 疎水性物質はリポソーム生成前に、
    最初に、あるいは乳化液などの脂肪性ビヒクルの形態として、後の工程で脂質に添加することができる。

    【0029】 当業者は、本発明を実施して治療をなし遂げるために、最も有効な治療手段を決定することができる。 多くの権威ある文書や参考文献の全て、例えば、"Goodm
    an & Gillman's, The Pharmaceutical Basis for Therapeutics", (6th Ed., Go
    odman et al., eds., MacMillan Publ. Co., New York, 1980)を参照することができる。

    【0030】 ここに実施例でもって本発明が説明されるが、これらは本発明を限定するように考慮されるべきものではない。 実施例中、断りのないかぎり、全ての割合、パーセントおよび量は重量によるものである。

    【0031】

    【実施例】

    実施例1. カルシウムにより沈殿したジオレオイルホスファチジルセリンから空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS, Avanti Polar Lipids, Alabaster,
    AL, USA)のクロロホルム溶液(10mg/ml)を丸底フラスコに入れ、ブチ(B
    uchi)回転式蒸発器を使用して、35℃で乾燥して薄膜とした。 この回転式蒸発器は0.2μmのフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封して、次いで冷却され、浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com., Inc.) 中で超音波処理した。 超音波処置は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から平均直径が35.7±49.7nmであることを示す。

    【0032】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で、40w/w%デキストラン500,000(Sigma)と混合した。 この混合物を次いで、15w/w%PEG−8,000(Sigma )〔PEG
    8000/(懸濁液A)〕中へ磁性攪拌しつつ、シリンジで注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100
    mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0033】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2および150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 この懸濁液に渦巻きを作り(vortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から、コクリエートの平均直径が407.2±85nmであることを示す(図2b)。

    【0034】 実施例2. カルシウムにより沈殿したジオレオイルホスファチジルセリンと1,2−ジステアロイル−sn−グリセロール−3−ホスホエタノールアミン−
    n−(ポリ(エチレングリコール)−5000、DSPE−PEG)の混合物からの空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:小型単層小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)と1,2−ジステアロイル−s
    n−グリセロール−3−ホスホエタノールアミン−n−(ポリ(エチレングリコール)−5000)、(DSPE−PEG、Avanti Polar Lipids, Alabaster,
    AL, USA)のクロロホルム溶液(重量比、DOPS:DSPS−PEG=100:
    1)を丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、35℃で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg脂質/
    mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き 、窒素で封して、次いで冷却された浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com., Inc.) 中で超音波処理した。 超音波処置は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率100
    0の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0035】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A
    )〕中へシリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,0
    00rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0036】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液を使用して再構築した。 位相差光学顕微鏡は均一で非常に小さい針状のコクリエートの生成を示す。

    【0037】 実施例3. カルシウムにより沈殿したジオレオイルホスファチジルセリンとn
    −オクチル−β−D−グルコ−ピラノシドの混合物からの空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:小型単層小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液を丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、35℃で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜をn−オクチル−β−D−グルコ−ピラノシド(OCG)溶液1mg/mlで、DOPS:OCGの重量比、1
    0:1にて水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で簡単に超音波処理した。

    【0038】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得た懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜
    1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0039】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 位相差光学顕微鏡は均一で非常に小さい針状のコクリエートの生成を示す。

    【0040】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液を使用して再構築した。 位相差光学顕微鏡は均一で非常に小さい針状のコクリエートの生成を示す。

    【0041】 実施例4. カルシウムにより沈殿したアンホテリシンB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからのAmB負荷小型単層小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とAmBメタノール溶液(0.5mg/ml)をモル比、10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、40℃で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が明るい黄色になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで続けた。

    【0042】 工程2:AmB−負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0043】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)からAmB・コクリエートの平均直径は407.3±233.8nmであったことを示す(図2a)。

    【0044】 実施例5. カルシウムにより沈殿したドキソルビシン(DXR)負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層DXR負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)と(DXR)のメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を25mg
    脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が明るいピンクになり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0045】 工程2:DXR負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液5mlは2/1v/vデキストラン/
    リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000(Sigma)
    と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8
    000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(1
    00mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0046】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、
    Coulter N4 Plus)から小型DXR・コクリエートの生成を確認した。

    【0047】 実施例6. カルシムにより沈殿したシクロスポリンA(CSPA)負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層CSPA負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とCSPAのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
    10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg
    脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0048】 工程2:CSPA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000(Sigma )〔PEG8000
    /(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100m
    M)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0049】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別な洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小型CSPA−コクリエートの生成を確認した。

    【0050】 実施例7. カルシウムにより沈殿したネルフィナビール(NVIR)負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層NVIR負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とNVIRのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
    10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg
    脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0051】 工程2:NVIR負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0052】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別な洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小型NVIR−コクリエートの生成を確認した。

    【0053】 実施例8. カルシムにより沈殿したリファミピン(RIF)負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層RIF負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とRIFのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、1
    0:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き 、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0054】 工程2:RIF負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソーム(Sigma )懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/
    (懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM
    )を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0055】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小型RIV−コクリエートの生成を確認した。

    【0056】 実施例9. カルシムにより沈殿したビタミンA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層ビタミンA負荷小胞の調製 ビタミンA(レチノール)は空気酸化に対して感受性を有し、紫外線によって不活性化される。 ビタミンAは脂質2相内に包埋されると保護される。 この組み込みは下記のようにして達成される。 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とビタミンAのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg
    脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0057】 工程2:ビタミンA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液5mlは2/1v/vデキストラン/
    リポソーム(Sigma )懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG80
    00/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100
    mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0058】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から、小型RIV−コクリエートの生成を確認した。

    【0059】 実施例10. カルシムにより沈殿した多価不飽和脂肪酸(PFA)負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 PFAは血中のコレステロール濃度制御に関与する生物学的関連分子であり、
    プログラスタンジンの前駆体である。 PFAは酸化に対して感受性を有し、食品への導入が制限される。 PFAは酸素存在下に自動酸化と呼ばれる一連の反応を受け、アルデヒドとなり、次いで魚のような不愉快な臭味や風味を有するケトンとなる。 固く包まれた脂質2相にPFAを包埋すると、自動酸化のカスケードを阻止することを助ける。 PFA・コクリエートを調製する一般的な方法は下記の通りである。

    【0060】 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層PFA負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とPFAのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、1
    0:1にて丸底フラスコに入れ、回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0061】 工程2:PFA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソーム懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A
    )〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0062】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。

    【0063】 実施例11. カルシムにより沈殿したシナモンオイル(CinO)負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層CinO−負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とCinOのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
    10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、40
    ℃で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg
    脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0064】 工程2:CinO−負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソーム懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A
    )〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0065】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。

    【0066】 実施例12. カルシムにより沈殿したDNA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層DNA−負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリンのクロロホルム溶液(10mg/ml)を丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi) 回転式蒸発器を使用して、40℃で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜をpCMV−β−gal
    −DNAのTE緩衝液の溶液(1mg/ml)で水和して、DOPS:DNAが10:1であり、10mg脂質/mlの濃度に達した。 水和懸濁液を取り除き、
    窒素で封し、次いで数分間、渦巻きを作った(vortex)。

    【0067】 工程2:DNA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、DNA/リポソーム混合物は2/1v/vデキストラン/リポソーム懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕
    中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は80
    0〜1,000rpmであった。 CaCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0068】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。

    【0069】 実施例13. カルシウムにより沈殿した空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)を丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、35℃
    で乾燥して薄膜とした。 この回転式蒸発器は0.2μmのフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10
    mg脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き 、窒素で封して、次いで冷却された浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com.
    , Inc.) 中で超音波処理した。 超音波処置は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、
    倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。

    【0070】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソームは2/1v/vデキシトラン/リポソームの懸濁液中で、40w/w%デキストラン500,000と混合した。 この混合物を次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕
    中へ磁性攪拌しつつ、シリンジで注入して懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜
    1,000rpmであった。 ZnCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0071】 攪拌を1時間続け、次いで1mM ZnCl2および150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(vortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構築した。
    レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小型コクリエートの生成を確認した。

    【0072】 実施例14. カルシウムにより沈殿したアンホテオリシンB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小型単層AmB負荷小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
    /ml)とAmBのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、1
    0:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、40℃
    で乾燥して薄膜を得た。 回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。 次工程は無菌箱内で実施した。 乾燥脂質薄膜を10mg
    脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。 水和懸濁液を取り除き、窒素で封して、次いで冷却された浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com., Inc.
    ) 中で超音波処理した。 超音波処理は懸濁液が澄んだ黄色となり(懸濁液A)、
    倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)、続けた。

    【0073】 工程2:AmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で40w/w%デキストラン500,000と混合した。 この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)
    〕中へシリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。 攪拌速度は800〜1,00
    0rpmであった。 ZnCl2溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。

    【0074】 攪拌を1時間続け、次いで1mM ZnCl2と150mM NaClを含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。 懸濁液に渦巻きを作り(v
    ortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。 上清を除去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した。 コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載される。 得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液を使用して再構築した。 レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)からAmB−Zn−コクリエートの生成を確認した。

    【0075】 実施例15. ヒドロゲル単離コクリエートの顕微鏡による観察 光学的顕微鏡の研究を、ヒドロゲル単離コクリエート生成の機械的作用の詳細を得るために、調製手法を使用して段階的に実施した。 図3a、bおよび4a〜fに見られる顕微鏡による像は、Ca2+イオンにより沈殿したAmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの各調製段階における形態上の変化を示す。 AmB/リポソーム−デキストラン混合物がPEG溶液に分散されると、相分離が図3aによって示されるように生じた。 リポソームの分配はA
    mBの黄色によって示されるように、分散デキストラン相を好んだ。 この分配は各デキストラン粒子にリポソームが単離されることを確証する。 連続相(PEG
    )中へのカルシウムイオンの添加は、分散相の沈殿生成となった。 最終産物として、小さな針状コクリエートが形成され、顕微鏡下に観察され、これらのコクリエートはEDTAの添加およびカルシウムのキレートによって単層小胞中へ開いた(図4a、b)。 針状形態は、凍結破砕後、走査電子顕微鏡によって確認されさた(図5)。 空およびAmB−Zn−沈殿ヒドロゲル単離コクリエート(図4
    c、d)および空Zn−沈殿ヒドロゲル単離コクリエート(図4e、f)において同様な顕微鏡像を得た。

    【0076】 実施例16. アンホテリシンBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートのインビトロ抗菌活性 カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の成長阻害 酵母のインビトロ感受性分析を行なったて、AmB−コクリエート、AmBアイソマー(AmBのリポソーム生成)およびAmB/DMSOの阻害および致死効果を比較した。 新しく成長するカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の5つのコロニーをYPD寒天プレートから(48時間培養物から)選択し、2m
    lの2xYPDブロス、pH5.7へ添加した。 この保存溶液のOD590を測定し、酵母密度をOD590=0.1に調節し、この懸濁液0.1mlを96ウェルプレートのそれぞれのウェルへ添加した。

    【0077】 AmB/コクリエート、AmB/DMSOおよびAmBアイソマーを96ウェルプレートへ添加して、AmB最終濃度を0.078、0.156、0.312
    5、0.625、1.25および2.5μg/mlとした。 96ウェルプレートを緩やかに攪拌しながら、37℃に加熱し、細胞密度を0、2、4、6、24および30時間に、96ウェルプレートリーダー(Molecular Devices Spectramax
    340)上で測定した。 図6はAmB・コクリエートがAmBアイソマー(AmB
    のリポソーム生成)よりも大きな成長阻害効果を有することを示す。

    【0078】 アンホテリシンBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートの抗菌効果 酵母細胞の部分標本(50μl)を96ウェルプレートから取り出し、連続的に希釈し(寒天培地上に置くために1:10000まで)、かつ、血算機(hemoc
    ytometer) を使用して計数した。 希釈酵母細胞50μlをYPD寒天プレート上に置き、37℃で24時間、加熱した。 黄色のコロニーはQuanitity One TMソフトウェアを装備したBioRad Fluor-S A Multi-Imager を使用して計数した。

    【0079】 AmBアイソマー、AmB/DMSOおよびAmB/コクリエート(0.62
    5μgAmB/ml)で処理した酵母細胞について、加熱30時間後に全細胞数に対するコロニー形成単位の割合をテストした。 その結果はAmB/コクリエートがテストした他の抗菌剤に比べて、酵母細胞に対して最も大きな致死効果を有することを示す。 AmB・コクリエートによる処理後、酵母生存率はほぼ0%であり、AmB/DMSOによる処理後、酵母生存率は12%であった。 AmBアイソマーは効果的ではなく、酵母生存率52%であった(図7)。

    【0080】 AmBコクリエートによるマクロファージ保護 マクロファージなどの粒子補足細胞は、多くの微生物感染に対する防御の第1
    線である。 しかしながら、重度のヒトへの臨床的感染を誘導する多くの微生物はマクロファージに感染し、破壊を避けることが示されている。

    【0081】 インビボにてマクロファージは細胞内取り込み機構によって、コクリエートの摂取において重要な役割を果たすことが可能である。 マクロファージはまた宿主防御および真菌類および寄生虫のクリアランスにおいて重要な役割を果たすから、マクロファージとコクリエート間の相互作用を検討することが重要である。

    【0082】 下記実施例はコクリエートがマクロファージによって摂取されることを示す。
    マクロファージへ送達された大量のAmBは非毒性であると判断され、生物学的活性形態にてマクロファージ内に残された。 AmBコクリエートは真菌感染前または後に投与された場合、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)による感染に対してマクロファージに保護をもたらした。

    【0083】 予防的用量摂取:J774A. 1マクロファージ(M)を96ウェルプレートにて、DMEM+10%FBS中、1×105細胞/mlの濃度で継代培養した。 AmBコクリエート100μl(AmBc0.2、0.6、1.25、および2.5μgAmB/ml)、フンギゾーン(Fungizone )、または空コクリエート(2、6、12.5、および25μg脂質/mlのEC)を特定濃度で添加した。 プレートを37℃で一夜、5%CO2中でインキュベートした。 24時間後、培地を取り換えた。 この工程を2回行なった。 カンジダ・アルビカンス(CA
    )を濃度2.5×103細胞/ml、マクロファージに比べて1:200の割合でプレートに添加した。 プレートを上記した条件下に一夜インキュベートした。

    【0084】 24時間インキュベートした後、プレートを取り出し、観察した。 培地を勢いよくピペットで取り出し、細胞を破砕し、この懸濁的25μlをサブロー・デキストロース寒天プレート上に置き、次いで、37℃で一夜、ドライインキュベーター中に置いた。 C. アルビカンスCFUを翌日、計数した。 図8のデータはマクロファージを負荷したAmBコクリエートが真菌細胞の殺傷に非常に効果的であることを示唆した。

    【0085】 感染後用量摂取:J774A. 1マクロファージ(M)を96ウェルプレートで継代培養し、次いで一夜、インキュベートした。 インキュベート後、マクロファージにCAを200:1の割合で感染させ、次いで、AmBc、フンギゾン(
    Fungizone)またはECを続いて特定濃度で添加した。 24時間後、細胞培養物を上記したように観察し、CFUを測定した。

    【0086】 MにCAを感染させ、続いてAmBコクリエートを投与したとき、CFU数は再びほぼ零であった。 これらの結果は、AmBコクリエートが洗い出された後、
    マクロファージがC. アルビカンス感染に対して保護されたように、マクロファージがAmBコクリエートを巻き込み、かつ集中化することを示す(図8)。

    【0087】 反対に、フンギゾーン(デオキシコール酸中のAmB)、AmBの最も一般的な臨床形状は、インビトロでマクロファージに対して極めて毒性および致死性を示した。 投与後、5時間以内にペトリ皿に大量の細胞性残骸が見られ、生きたマクロファージの徴候は見られなかった。

    【0088】 顕微鏡観察では、AmBコクリエートは検討した最高用量でもマクロファージに対して毒性を有しないことを明らかにする。 AmBコクリエートは高濃度で集積して、大きな膨張小胞となる。 マクロファージを洗浄し、再び24時間インキュベートした後、大抵の小胞は正常な形態および大きさにもどり、なお、わずかなものは著しく大きくなっていた。 わずかなマクロファージですら、拡大した小胞とともに「移動」していることが認められたた。 AmBコクリエートは小胞内に集中化し、おそらくAmBは時間とともに徐々に放出される。

    【0089】 実施例17. アンホテリシンBヒドロゲル単離コクリエートの静脈投与後のA
    mBの組織透過評価 アンホテリシンBの組織透過性は静脈投与後に評価した。 C57BL/6マウス(20〜23g)群(n=5)にAmBコクリエート(0.05mg/20m
    l)を18g1/2針サイズを有する1/2ccU100インシュリンシリンジで静脈から(0.625mgq/kg)与えた。 予定された屠殺時間(2、5、
    10、20および40分、1、2、3、4、6、8、12、24、36および4
    8時間)に動物に麻酔薬を与え、心臓穿刺して採血し、次いで安楽死させ、解剖し、目的の組織(脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、心臓、脂肪、胃、胃内容物、腸および腸内容物)を取り出し、重量測定した。 AmB分析後、試料を抽出溶媒(1
    0%メタノール、35%水、55%エタノール)と混合し、均質化し、超音波処理して、遠心分離した。 上清の部分標本90μlをマイクロバイアル中へ移送し、40℃に保持したNova−Pak C−18カラム(3.9×150mm、
    粒子サイズ4μm)のHPLCシステム中へ注入した。 アンホテリシンBは29
    %メタノール、30%アセトニトリルおよび41%2.5mM EDTAでもって流速0.5ml/分にて溶出し、408nmにて検出した。 AmB濃度は外部標準曲線により計算した。

    【0090】 図9に、AmBコクリエート1回静脈投与後の組織露出(exposure)を示す。
    肝臓、脾臓および腎臓などの主要組織では大きな透過が見られた。

    【0091】 実施例18. AmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートによって仲介されたAm
    Bの経口投与 AmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの経口投与は、一夜絶食したC57B
    L6マウス(20〜23g)へ実施例2の処方剤を胃内投与して試験した。 9匹のマウスへ用量10mg/kgにて処方剤1/10mlを投与した。 各群から3
    匹のマウスを投与後、1、6および24時間後に屠殺し、続いて器官および組織のAmB濃度を分析した。

    【0092】 組織および血液試料を以下のように処理した。 組織は抽出溶媒(H2O35%
    、メタノール10%、エタノール55%、w/w/w nv/v/v)を添加して1/20または1/10倍に希釈し、Ultra-TurrexR装置を使用して均質化した。 部分標本0.5mlを取り出し、1分間超音波処理し、4℃で、12分間、
    7260rpmにて遠心分離した。 上清をHPLCマイクロバイアルへ移送し、
    C−18、3.9×150mm、4μm粒子サイズの分析カラム上に40℃で流速0.5mlにて、30μlを注入した。 408nmで検出したAmB濃度は外部標準曲線により計算した。

    【0093】 図10は組織でのAmBの24時間、経時プロファイルを示す。 たった3時点がプロットされるにすぎないが、主要組織(肝臓、肺、脾臓および腎臓)での集積が見られる。

    【0094】 多数回用量摂取 マウスの他の2群は10日間に、10mg/kg/日を経口から多数回用量摂取を受け、1群は最後の用量後、24時間で屠殺され、他の群は最後の用量を受けた後20日に屠殺された。 予定された時点で、マウスに麻酔をかけ、致死させて、組織採取のために解剖した。 組織を1回用量摂取のように処理して、AmB
    濃度をHPLCにて測定した。 10回目の用量後、24時間で得た結果を図11
    に示し、ヒドロゲル単離コクリエートは治療濃度で胃腸管からAmBの送達を可能とすることを示す。

    【0095】 実施例19. 健康および感染マウスの生物分布と経口投与後の組織でのカンジダ・アルビカンス濃度の相関関係 図12はアンホテリシンBの組織濃度(左スケールのμg/g組織)とAmB
    ・コクリエートの経口投与後のカンジダ・アルビカンス感染の減少としての効果(右スケールのCFU/g)との関係を示す(図12)。

    【0096】 健康なマウスへ10日間連続して、10mg/kg/日を経口投与した後、A
    mBが腎臓、続いて肺、脾臓、肝臓および脳で高い濃度を示した。 これは他の組織よりもより低い濃度を示す。 これは疾患状態が異なった濃度で薬剤の薬学動態に影響することを示す。 この現象はグラフから明らかに示される。 組織中のAm
    Bは5回以上、15日間、10mg/kg/日(同じ用量)を経口投与した後のC. アルビカンス感染マウスでは健康群よりも低濃度に達する。 これは肺が最低濃度を示す標的組織である場合の分布パターンにおける変化を示す。

    【0097】 AmBコクリエート処方剤の15日間、10mg/kg/日の経口投与は、高い効果をもたらした。 腎臓組織中のCFU/gの減少はコクリエート処方剤において約3.5logである。 肺では、AmBコクリエート処方剤は完全にC. アルビカンスを皆無とし、真菌感染の肺をきれいにする。 コクリエート送達システムは感染動物に高濃度のAmBをもたらし、これはコクリエート処方剤に見られた高効率と関連し、AmBコクリエートは、全身性カンジダ症の経口治療の適切なビヒクルであることを示す。

    【0098】 さらに、経口投与したAmBコクリエートは最も高用量である50mg/kg
    ですら(AmBコクリエート10、20および50mg/kgを与えられたマウスの腎臓、GI管および他の器官で損傷は見られなかった)、非毒性であった。
    この高い濃度(50mg/kg)はカンジダ感染マウスモデルにおいて生存率1
    00%を示した最低用量(0.5mg/kg)の100倍と均等である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 図1はヒドロゲル単離コクリエートを薬剤とともに、あるいは薬剤なしで得る方法の概念図である。

    【図2】 図2aおよび2bは、レーザー光散乱によって測定したアンホテリシンB(AmB)を負荷した(図2a)、あるいは空の(図2b)ヒドロゲル単離コクリエート粒子サイズ分布(重量分析)を示す。

    【図3】 図3aおよび3bは、PEGゲル溶液中に分散させたデキストランのリポソーム混合物の顕微鏡像である。 小さな黒点は、PEG相中にデキストラン相を分散させて形成したデキストラン粒子である。 大きなオープン円は小さなデキストラン粒子の溶融によって形成される。 リポソーム分配は、AmBの黄色によって示されるようにデキストラン相を好む。 3bはCaCl2溶液によって処理した後の図3aに示される試料の顕微鏡像である。 矢印で示される円中の黒色物は、Ca2+イオンの添加によって形成されたコクリエートである。

    【図4】 図4a〜4fは、1mM CaCl2および100mM NaClを含む緩衝液で洗浄した後の図3aおよび3bに示される試料の顕微鏡像である。
    凝集体はコクリエート粒子によって形成される。 4bはEDTAの添加後の図4
    aに示される懸濁液を示す。 直径1〜2ミクロンのリポソームに対して開口し、
    コクリエート粒子の固有サイズを示すコクリエート粒子は、ミクロン以下の範囲内にある。 4cは実施例4に記載される方法に従って亜鉛で沈殿させたAmBヒドロゲル単離コクリエートを示す。 4dはEDTAで処理した後の図4cに示すコクリエートを示す。 4eは実施例3に記載される方法に従って亜鉛で沈殿させた空ヒドロゲル単離コクリエートを示す。 4fはEDTAで処理した後のコクリエートを示す。

    【図5】 図5は、凍結破壊後のヒドロゲル単離コクリエートの顕微鏡写真である。

    【図6】 図6は、0.625μgAmB/mlのAmBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートによるカンジタ・アルビカンス(Candida albicans)の成長阻害を示す。 DMSO中のAmBおよびAmBアイソマーRと対比する。

    【図7】 図7は、30時間後のカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の生存可能性へのヒドロゲル単離コクリエートの影響を示す。

    【図8】 図8は、アンホテリシンB・コクリエートとマクロファージ培養物の効果を示す。

    【図9】 図9は、アンホテリシンB・コクリエート投与後の組織でのアンホテリシンB濃度を示す。

    【図10】 図10は、AmBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートの1回投与後の組織でのAmB濃度の時間的経過を示す。

    【図11】 図11は、1回用量摂取後、24時間および多数回用量摂取後、2
    4時間の組織でのAmB濃度を示す。

    【図12】 図12は、アンホテリシンBコクリエート投与後のアンホテリシンB濃度とカンジダ・アルビカンス濃度との間の相関関係を示す。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/216 A61K 31/216 4C086 31/337 31/337 4C091 31/405 31/405 4C204 31/4174 31/4174 4C206 31/436 31/436 31/4422 31/4422 31/48 31/48 31/522 31/522 31/568 31/568 31/704 31/704 31/7042 31/7042 31/7048 31/7048 45/00 45/00 47/02 47/02 47/24 47/24 47/30 47/30 47/34 47/34 47/36 47/36 47/42 47/42 47/44 47/44 A61P 9/10 A61P 9/10 23/00 23/00 25/20 25/20 29/00 29/00 31/04 31/04 31/10 31/10 31/12 31/12 35/00 35/00 37/06 37/06 // C07D 209/26 C07D 209/26 211/90 211/90 233/60 103 233/60 103 305/00 305/00 473/18 473/18 519/00 311 519/00 311 C07J 1/00 C07J 1/00 (72)発明者 ザリフ レイラ アメリカ合衆国 NJ 07103−3000 ニ ューアーク、185 ソー、オレンジアヴェ ニュー、ユーエムディーエヌジェイ ニュ ージャージーメディカルスクール、バイオ デリバリー サイエンス インコーポレー テッド (72)発明者 ジン ツオ アメリカ合衆国 NJ 07103−3000 ニ ューアーク、185 ソー、オレンジアヴェ ニュー、ユーエムディーエヌジェイ ニュ ージャージーメディカルスクール、バイオ デリバリー サイエンス インコーポレー テッド (72)発明者 セガッラ イグナシオ アメリカ合衆国 NJ 07103−3000 ニ ューアーク、185 ソー、オレンジアヴェ ニュー、ユーエムディーエヌジェイ ニュ ージャージーメディカルスクール、バイオ デリバリー サイエンス インコーポレー テッド (72)発明者 マニーノ ラファエル アメリカ合衆国 NJ 07103−3000 ニ ューアーク、ユニバーシティハイツ、30 ベーガンストリート、ユニバーシティ オ ブ メディシン アンド デンティストリ オブ ニュージャージー Fターム(参考) 4C048 TT08 UU01 XX01 4C054 AA07 BB03 CC01 DD04 DD08 EE04 EE33 FF05 FF17 4C072 MM01 UU01 4C076 AA19 AA24 BB01 BB13 BB15 BB16 BB24 BB25 BB27 BB29 BB31 CC01 CC04 CC05 CC07 CC11 CC27 CC32 CC35 DD23 DD63 DD69 EE13 EE23 EE30 EE41 EE51 FF63 FF65 FF68 4C084 AA16 BA44 MA05 MA13 MA24 MA52 MA55 MA56 MA57 MA58 MA59 MA63 MA65 MA66 NA03 NA10 ZA04 ZA05 ZA40 ZB08 ZB11 ZB26 ZB33 ZB35 4C086 AA01 AA02 BC15 BC25 BC38 CB01 CB07 EA04 EA19 MA05 MA13 MA24 MA52 MA55 MA57 MA58 MA59 MA60 MA63 MA66 NA03 NA10 NA11 ZA04 ZA05 ZA40 ZB08 ZB11 ZB26 ZB32 ZB33 ZB35 4C091 AA02 BB02 CC03 DD01 EE04 FF01 GG01 HH01 JJ01 KK01 LL01 MM01 NN01 PA09 QQ01 4C204 BB01 CB03 DB18 EB03 FB21 GB01 4C206 AA01 AA02 CA13 DA21 FA53 GA07 MA05 MA33 MA44 MA72 MA75 MA76 MA77 MA78 MA79 MA80 MA83 MA85 MA86 NA03 NA10 NA11 ZA04 ZA05 ZA40 ZB08 ZB11 ZB26 ZB33 ZB35

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