【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】本発明はよもぎを用いてよもぎエキス剤を調製する方法およびそのよもぎエキス剤を用いてよもぎ灸をすえることができる皮膚電極型電子よもぎ灸器に関し、特に、よもぎから薬理作用を奏する成分を抽出してよもぎエキス剤を調製し、前記よもぎエキス剤を用いてよもぎ灸をすえる患部を簡単に治療できるよもぎエキス剤の調製方法および電子よもぎ灸器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のモグサを用いたよもぎ灸治療方法は、間接方式と直接方式とに区分できる。 既存のよもぎ灸治療方式では、モグサ束を焼く時に煙が発生し、治療の都度、モグサ束に火を点けなければならないだけでなく、治療中にモグサ束が倒れて火傷を負う危険性もあった。 【0003】そして、治療後には、治療部位から燃え残りのモグサ束の灰を掃除しなけれならず、また、治療する間、治療者が患者の傍らで監視しなければならないので、治療者の立場から見れば多くの時間がかかり、そのために診療費が高くなるという等の問題点があった。 【0004】最近では、前記問題点を改善するために、 よもぎ灸で治療する時に用いられるモグサ束の代わりに簡便で衛生的に使用できるよもぎエキス剤の技術開発が要求されつつある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、前記の問題点を解消するために案出したものであって、単純な溶媒の処理過程によりモグサからよもぎエキスを抽出してモグサが有する生薬成分を含むよもぎエキス剤を抽出し調製する方法を提供することにその目的がある。 【0006】また、本発明は、モグサから抽出および調製したよもぎエキス剤を液体透過性膜に注入することにより、よもぎ灸用パッドに、よもぎエキス剤を注入した液体透過性膜を保持させ、望む部位に皮膚電極型電子よもぎ灸器を付着することにより、容易によもぎ灸治療できる電子よもぎ灸器を提供することに他の目的がある。 【0007】また、本発明は、モグサから抽出および調製したよもぎエキス剤を患部に塗布し、それを電子式発熱手段により間接的に加熱することにより、モグサの生薬成分が皮膚の中へ自然と浸透できるようにする電子よもぎ灸器を提供することにさらに他の目的がある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、メタノールを溶媒として用いて幼いモグサから数回にわたってよもぎメタノールを抽出し、濃縮させてよもぎメタノールエキスを抽出する段階と、そのよもぎメタノールエキスを特定の溶媒で希釈または加工してよもぎエキス剤を調製する段階とよりなるものである。 【0009】本発明の請求項2に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項1の構成に加えて、よもぎメタノールエキス抽出段階が、幼いモグサに少量の薬剤を混合して作製する薬剤混合よもぎを原料として用いてよもぎメタノールエキスを抽出することを特徴とするものである。 【0010】本発明の請求項3に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項2の構成に加えて、前記薬剤混合よもぎを、肉桂、乾薑、丁香、木香、独活、細辛、びゃくし、雄黄、蒼朮、沒薬、乳香、川椒、大蒜、黄蝋、硫黄のうちの少なくとも一つを混合して作製することを特徴とするものである。 【0011】本発明の請求項4に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項1の構成に加えて、前記よもぎエキス剤の調製段階が、よもぎメタノールエキスに含まれている水分を蒸発させた後、その乾燥したよもぎメタノールエキスを2倍ないし5倍のエタノールで希釈してよもぎエキスチンキ剤を調製することを特徴とするものである。 【0012】本発明の請求項5に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項1の構成に加えて、前記よもぎエキス剤の調製段階が、よもぎメタノールエキスに含まれている水分を蒸発させた後、その乾燥したよもぎメタノールエキスを粉末に加工し、その粉末に賦形剤を混合してよもぎエキスローション剤を調製することを特徴とするものである。 【0013】本発明の請求項6に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、メタノールを溶媒として用いて幼いモグサから数回にわたってよもぎメタノールを抽出し、濃縮させてよもぎメタノールエキスを抽出する段階と、その抽出されたよもぎメタノールエキスを水に懸濁させた後、酢酸エチルを混ぜてから分別蒸留器で分別蒸留することによりよもぎ酢酸エチル分画物を抽出する段階と、 その抽出されたよもぎ酢酸エチル分画物を特定の溶媒で希釈または加工して、その抽出物からよもぎエキス剤を調製する段階とよりなることを特徴とするものである。 【0014】本発明の請求項7に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項6の構成に加えて、前記よもぎエキス剤の調製段階が、よもぎ酢酸エチル分画物に含まれている水分を蒸発させた後、その乾燥したよもぎ酢酸エチル分画物を2倍ないし5倍のエタノールで希釈してよもぎエキスチンキ剤を調製することを特徴とするものである。 【0015】本発明の請求項8に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項6の構成に加えて、前記よもぎエキス剤の調製段階が、よもぎ酢酸エチル分画物に含まれている水分を蒸発させた後、その乾燥したよもぎ酢酸エチル分画物を粉末に加工し、その粉末に賦形剤を混合してよもぎエキスローション剤を調製することを特徴とするものである。 【0016】本発明の請求項9に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、メタノールを溶媒として用いて幼いモグサから数回にわたってよもぎメタノールを抽出し、濃縮させてよもぎメタノールエキスを抽出する段階と、その抽出したよもぎメタノールエキスを水に懸濁させた後、 ジクロロメタンを混ぜてから分別蒸留器で分別蒸留することにより、分別蒸留器の下部に分離されたよもぎジクロロメタン分画物を抽出する段階と、そのよもぎジクロロメタン分画物が抽出されてから残っている成分に再び酢酸エチルを混ぜた後、再び分別蒸留器で分別蒸留することにより、その分別蒸留器の上部に分離されたよもぎ酢酸エチル分画物を抽出する段階と、その抽出されたよもぎジクロロメタン分画物とよもぎ酢酸エチル分画物とを混合してから濃縮させ、その濃縮された混合物を特定の溶媒で希釈または加工してその混合物からよもぎエキス剤を調製する段階とよりなることを特徴とするものである。 【0017】本発明の請求項10に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項9の構成に加えて、前記よもぎエキス剤の調製段階が、よもぎジクロロメタン分画物とよもぎ酢酸エチル分画物との混合物に含まれている水分を蒸発させた後、その乾燥した混合物を2倍ないし5倍のエタノールで希釈してよもぎエキスチンキ剤を調製することを特徴とするものである。 【0018】本発明の請求項11に記載のよもぎエキス剤の調製方法は、請求項9の構成に加えて、前記よもぎエキス剤の調製段階が、よもぎジクロロメタン分画物とよもぎ酢酸エチル分画物との混合物に含まれている水分を蒸発させてから、その乾燥した混合物を粉末に加工し、その粉末に賦形剤を混合してよもぎエキスローション剤を調製することを特徴とするものである。 【0019】本発明の請求項12に記載の電子よもぎ灸器は、電力を供給すると一定の温度で発熱する発熱手段と、その発熱手段を下部で固定および支持しながら発熱手段から発生された熱を皮膚に間接的に伝える第1熱伝達媒体を備える発熱体固定手段と、発熱手段および発熱体固定手段の上部と側面とを囲むハウジングを形成して発熱手段の熱が上部と側面とへ分散することを遮断する断熱手段と、第1熱伝達媒体を通して発熱手段から熱が伝えられて間接的に加熱され、第1熱伝達媒体と結合または分離自由に固定される第2熱伝達媒体と、患部を覆う所定の広さの合成樹脂パッドを備えて発熱体固定手段に着脱するよもぎ灸用パッド手段とを備えることを特徴とするものである。 【0020】本発明の請求項13に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、前記発熱手段が、正の温度係数PTCを有するセラミック抵抗発熱体で構成されることを特徴とするものである。 【0021】本発明の請求項14に記載の電子よもぎ灸器は、請求項13の構成に加えて、前記セラミック抵抗発熱体が、炭酸バリウムBaCO 3と炭酸ストロンチウムSrCO 3と酸化イットリウムY 2 O 3と二酸化チタンTiO 2と二酸化ケイ素SiO 2とを混合し、焼結した一定の温度の領域でキュリー点が形成される正の温度係数抵抗体を用いることを特徴とするものである。 【0022】本発明の請求項15に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、前記発熱手段が、高分子性物質に電気良導体を混合した導電性高分子発熱体で構成されることを特徴とするものである。 【0023】本発明の請求項16に記載の電子よもぎ灸器は、請求項15の構成に加えて、前記導電性高分子発熱体が、ポリエチレンまたはゴムなどの高分子物質にカーボンブラックを混合して作製されることを特徴とするものである。 【0024】本発明の請求項17に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、前記発熱手段に電力を供給するための電線を電気的に接続する固定板をさらに備えることを特徴とするものである。 【0025】本発明の請求項18に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、前記第1熱伝達媒体の中央部分に着脱式よもぎ灸用パッド手段と結合および分離させるための第1ボタン接触手段が形成され、前記発熱手段と固定板とに第1ボタン接触手段を案内するための通孔が形成されていることを特徴とするものである。 【0026】本発明の請求項19に記載の電子よもぎ灸器は、請求項18の構成に加えて、着脱式よもぎ灸用パッド手段が、第2熱伝達媒体の中央部分に第1熱伝達媒体の第1ボタン接触手段と結合または分離自由な第2ボタン接触手段が形成され、合成樹脂パッドの中央部分に第2ボタン接触手段を案内するための通孔が形成されていることを特徴とするものである。 【0027】本発明の請求項20に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、着脱式よもぎ灸用パッド手段が、液体を透過させることができる性質を有する液体透過膜が合成樹脂パッドの下部に付着され、よもぎエキス剤の注入が可能であるように構成されていることを特徴とするものである。 【0028】本発明の請求項21に記載の電子よもぎ灸器は、請求項20の構成に加えて、液体透過膜がスポンジ膜で構成されることを特徴とするものである。 【0029】本発明の請求項22に記載の電子よもぎ灸器は、請求項20の構成に加えて、着脱式よもぎ灸用パッド手段が、合成樹脂パッドの下面に、皮膚側へ開口する所定の深さの端遮溝を形成し、第2熱伝達媒体および液体透過膜を挿入することができることを特徴とするものである。 【0030】本発明の請求項23に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、合成樹脂パッドがスポンジゴム板で構成されることを特徴とするものである。 【0031】本発明の請求項24に記載の電子よもぎ灸器は、請求項12の構成に加えて、着脱式よもぎ灸用パッド手段が、合成樹脂パッドと皮膚との粘着力を増大させるために、合成樹脂パッドの皮膚接触面に粘着剤が塗り付けられていることを特徴とするものである。 【0032】本発明の請求項25に記載の電子よもぎ灸器は、二つの電極端子を備え、その二つの電極端子から電力が供給されると一定の温度で発熱する発熱手段と、 その発熱手段を安着させることができるように上側へ開口した安着溝が備えられているケースを形成し、そのケースを用いて発熱手段を下部で安全に固定および支持しながら、発熱手段から発生された熱を皮膚に間接的に伝える発熱体固定手段と、ここに発熱体固定手段は、発熱手段から絶縁させるために、安着溝の内部は絶縁物質でコーティングされ、安着溝の上部は発熱手段を安着させた状態で絶縁物質で成形され形成されており、発熱手段および発熱体固定手段の上部と側面とを囲むハウジングを形成して発熱手段の熱が上部と側面とへ分散することを遮断する断熱手段とを含むことを特徴とするものである。 【0033】本発明の請求項26に記載の電子よもぎ灸器は、請求項25の構成に加えて、前記発熱手段が、ニクロム線発熱体と、そのニクロム線発熱体の温度によってニクロム線発熱体へ供給される電流を断続して発熱温度を一定の範囲内に維持させるスイッチング手段とより構成されることを特徴とするものである。 【0034】本発明の請求項27に記載の電子よもぎ灸器は、請求項25の構成に加えて、前記発熱手段が、炭酸バリウムBaCO 3と炭酸ストロンチウムSrCO 3と酸化イットリウムY 2 O 3と二酸化チタンTiO 2と二酸化ケイ素SiO 2とを混合し、焼結した一定の温度の領域でキュリー点が形成される正の温度係数抵抗体を用いることを特徴とするものである。 【0035】本発明の請求項28に記載の電子よもぎ灸器は、請求項25の構成に加えて、前記発熱体固定手段が、ケースの安着溝の反対側に皮膚側へ開口する所定の深さの端遮溝を形成して、よもぎエキス剤を注入することができるように構成されていることを特徴とするものである。 【0036】本発明の請求項29に記載の電子よもぎ灸器は、請求項28の構成に加えて、前記発熱体固定手段が、その下面と皮膚との接着力を増大させるために、ケースの皮膚の接触面に着脱式両面テープが付着されていることを特徴とするものである。 【0037】本発明の請求項30に記載の電子よもぎ灸器は、請求項29の構成に加えて、前記発熱体固定手段が、その下面と皮膚との接触面積を広げるためにケースの側面下部のエッジに沿って庇を形成し、皮膚との接着力を増大させるために庇の皮膚接触面に着脱式両面テープが付着されていることを特徴とするものである。 【0038】本発明の請求項31に記載の電子よもぎ灸器は、請求項25の構成に加えて、前記断熱手段が、ハウジングと皮膚との接触面積を広げるためにハウジングの側面下部のエッジに沿って庇を形成し、皮膚との接着力を増大させるために庇の皮膚接触面に着脱式両面テープが付着されていることを特徴とするものである。 【0039】本発明の請求項32に記載の電子よもぎ灸器は、請求項31の構成に加えて、前記断熱手段が、薄いスポンジ材質で構成されていて、断熱性が増大されることを特徴とするものである。 【0040】 【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施の形態を図面に基づき詳しく説明する。 図1は、本発明によるよもぎエキス剤の調製方法の一つの実施の形態のフローチャートであって、よもぎメタノールエキス抽出段階S101とよもぎエキス剤の調製段階S102−S10 5とを含む。 【0041】図1に示しているように、よもぎメタノールエキス抽出段階S101では、容器に幼いモグサと有機溶媒のメタノールを入れてよもぎメタノールを抽出し、抽出されたよもぎメタノールを濃縮させてよもぎメタノールエキスを得る。 【0042】よもぎエキス剤の調製段階S102、S1 03では、抽出されたよもぎメタノールエキスからよもぎエキス剤を調製する。 この時に得られるよもぎエキス剤は、色はあるが、皮膚に塗った後にかすが残っていない形態である。 特に、よもぎメタノールエキスに含まれている水分を蒸発S102させてから、その乾燥したよもぎメタノールエキスを2倍ないし5倍のエタノールで希釈S103することによって、皮膚に塗ることができるよもぎエキスチンキ剤が調製できる。 【0043】また、前記よもぎエキス剤の調製段階S1 04、S105では、前記抽出されたよもぎメタノールエキスから水分を蒸発させてから、その乾燥したよもぎメタノールエキスを粉末に加工S104し、該粉末にワセリン、流動パラフィン、イソステアリン酸、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ポリビニルアルコールブロック共重合体などのような賦形剤を混合S1 05することによって、ローションのような形態で皮膚に塗ることができるよもぎエキスローション剤が調製できる。 【0044】図2は本発明によるよもぎエキス剤の調製方法の他の実施の形態のフローチャートであって、よもぎメタノールエキスの抽出段階S201とよもぎ酢酸エチル分画物の抽出段階S202とよもぎエキス剤の調製段階S203−S206とを含む。 【0045】図2を図1と比べて見ると、よもぎメタノールエキスの抽出段階S201で抽出されたよもぎメタノールエキスを水に懸濁して酢酸エチルを混ぜた後、分別蒸留器で分別蒸留することにより、よもぎ酢酸エチル分画物を抽出する段階であるよもぎ酢酸エチル分画物の抽出段階S202がさらに含まれていることがわかる。 このようなよもぎ酢酸エチル分画物の抽出段階S202 から酢酸エチル混合物を分別蒸留器で分別蒸留すれば、 混合した成分間の比重差により分別蒸留器の上部にはよもぎのフェノール性成分が抽出され、下部には精油成分が抽出される。 【0046】よもぎエキス剤の調製段階S203−S2 06では、抽出物からよもぎエキス剤を得る。 この時に得られるよもぎエキス剤も、色はあるが、皮膚に塗った後にカスが残っていない形態である。 【0047】特に、よもぎエキス剤の調製段階S20 3、S204では、よもぎ酢酸エチル分画物に含まれている水分を蒸発S203させてから、その乾燥したよもぎ酢酸エチル分画物を2倍ないし5倍のエタノールで希釈S204することによって、皮膚に塗ることができる液状形態のよもぎエキスチンキ剤を調製できる。 【0048】また、前記よもぎエキス剤の調製段階S2 05、S206では、よもぎ酢酸エチル分画物から水分を蒸発させてから粉末に加工しS205、その粉末に賦形剤を混合S206することにより、皮膚に塗ることができるローションのような形態のよもぎエキスローション剤を調製できる。 【0049】図3は本発明によるよもぎエキス剤の調製方法のさらに他の実施の形態のフローチャートであって、よもぎメタノールエキスの抽出段階S301とよもぎジクロロメタン分画物の抽出段階S302とよもぎ酢酸エチル分画物の抽出段階S303とよもぎエキス剤の調製段階S304−S308とを含む。 【0050】図3を図2と比べて見ると、よもぎメタノールエキスの抽出段階S301から抽出されたよもぎメタノールエキスを水に懸濁してジクロロメタンを混ぜた後、その混合物を分別蒸留器で分別蒸留することにより、よもぎジクロロメタン分画物を抽出する段階であるよもぎジクロロメタン分画物の抽出段階S302がさらに含まれていることがわかる。 このようなよもぎジクロロメタン分画物の抽出段階S302では、前記ジクロロメタン混合物を分別蒸留器で分別蒸留すれば、混合された成分間の比重差により分別蒸留器の下部にはよもぎの精油成分のシネオールと脂肪酸などが含まれているよもぎジクロロメタン分画物が抽出され得る。 【0051】よもぎエキス剤の調製段階S304−S3 08では、抽出されたよもぎジクロロメタン分画物とよもぎ酢酸エチル分画物とを混合し濃縮S304させてから、その濃縮された混合物からよもぎエキス剤を得る。 この時に得られるよもぎエキス剤も、色はあるが、皮膚に塗った後にカスが残っていない形態である。 【0052】特に、よもぎエキス剤の調製段階S30 5、S306では、よもぎジクロロメタン分画物とよもぎ酢酸エチル分画物との濃縮混合物に含まれている水分を蒸発S305させてから、その乾燥した混合物を2倍ないし5倍のエタノールで希釈S306することによって、皮膚に塗ることができるよもぎエキスチンキ剤を調製できる。 【0053】また、よもぎエキス剤の調製段階S30 7、S308では、よもぎジクロロメタン分画物とよもぎ酢酸エチル分画物との濃縮混合物から水分を蒸発させてから粉末に加工しS307、その粉末に賦形剤を混合S308することにより、ローションのような形態で皮膚に塗ることができるよもぎエキスローション剤を調製できる。 【0054】図1ないし図3にそれぞれ示されているよもぎエキス剤の調製方法で行われるよもぎメタノールエキスの抽出段階は、図では示していないが、一般に、幼いモグサにメタノールを入れて密閉し、常温で24時間が経過してから、1次的によもぎメタノールを抽出し、 その1次的によもぎメタノールが抽出されたら、残っている幼いモグサに再びメタノールを入れて密閉し、常温で24時間が経過してから、2次的によもぎメタノールを抽出し、2次的によもぎメタノールが抽出されたら、 残っている幼いモグサに再びメタノールを入れて密閉し、70−80℃で加熱し、3時間が経過してから、3 次的によもぎメタノールを抽出し、3回にわたってそれぞれ抽出されたよもぎメタノールを混合し濃縮することによって、よもぎメタノールエキスを抽出する。 【0055】また、上記よもぎメタノールエキスの抽出段階では、幼いモグサに少量の薬剤を混合して作製する薬剤混合よもぎすなわち、肉桂、乾薑、丁香、木香、独活、細辛、びゃくし、雄黄、蒼朮、沒薬、乳香、川椒、 大蒜、黄蝋、硫黄のうち少なくとも一つまたはそれ以上を混合したものを原料として用いることによって、混合された薬剤とよもぎとにより灸よもぎの薬理作用を倍加させることができる。 【0056】図4は本発明による電子よもぎ灸器の第1 の実施の形態を示している分解状態斜視図であり、図5 は図4の組立状態斜視図であり、図6は図5のA−A' 線の拡大断面図である。 【0057】図4、図5、図6で示されたように、電子よもぎ灸器は、外部電力を供給するための電力供給手段と、電力が供給されると一定の温度で発熱する発熱手段と、その発熱手段を下部で固定および支持しながら発熱手段から発生された熱を皮膚に間接的に伝える第1熱伝達媒体を備える発熱体固定手段と、発熱手段および発熱体固定手段の上部と側面とを囲むハウジングを形成することにより、発熱手段の熱が上部と側面とに分散することを遮断する断熱手段と、第1熱伝達媒体を通して発熱手段から熱が伝えられて間接的に加熱され、第1熱伝達媒体と結合または分離自由に固定される第2熱伝達媒体と合成樹脂パッドとを備えて発熱体固定手段に着脱されるよもぎ灸用パッド手段とを含む。 【0058】すなわち、電力供給手段は、外部電力を供給するための電源接続用プローブ4と電線3、プローブ4および電線3を介して連結された二つの電極端子2 a、2bを含む。 【0059】発熱手段は、二つの電極端子2a、2bを上部と下部とにそれぞれ接続し、その電極端子を介して供給される電流により一定の温度で発熱する発熱体1を含む。 この時、発熱体は、正の温度係数(PTC;Posi tive Temperature Coefficient)を有するセラミック抵抗発熱体または導電性高分子発熱体で構成できる。 ここで、セラミック抵抗発熱体は、炭酸バリウムBaCO 3と炭酸ストロンチウムSrCO 3と酸化イットリウムY 2 O 3と二酸化チタンTiO 2と二酸化ケイ素SiO 2とを混合し焼結して作製することができ、(Ba 0.8 S r 0.2 ) 0.996 Y 0.00 4 TiO 3 +0.5 wt SiO 2になるように各炭酸バリウムBaCO 3と炭酸ストロンチウムSrCO 3と酸化イットリウムY 2 O 3と二酸化チタンT iO 2と二酸化ケイ素SiO 2との混合比率を決定できる。 また、導電性高分子発熱体は、ポリエチレンまたはゴムなどの高分子物質にカーボンブラックなどの電気良導体を混合して作製することができる。 この時、導電性高分子発熱体は、高分子物質と電気良導体との混合比率に応じて電気的特性、発熱温度、融点などが定められる。 従って、導電性高分子発熱体は、混合比率を調整することによって発熱温度を調節できる抵抗体である。 【0060】断熱手段は、発熱体の上部と側面とを囲むハウジングを形成し、発熱体に連結された電線を引き出すことができる電線案内溝7aを側面の所定の位置に形成したケース7を含む。 【0061】また、発熱体固定手段は、発熱体から発生される熱を皮膚に伝えるための第1熱伝達媒体6と、発熱体に外部電線を電気的に接続するために実施するハンダ付け作業を容易に行う固定板5とを含む。 第1熱伝達媒体6は、その中央部分に着脱式よもぎ灸用パッド手段との結合および分離のための第1ボタン接触手段6aを形成し、固定板5は、第1ボタン接触手段6aを案内して第1熱伝達媒体を容易に固定するための通孔5aをそれぞれ形成する。 そして、発熱体1にも第1ボタン接触手段6aを案内するための通孔1aを形成することが望ましい。 従って、第1熱伝達媒体6は第1ボタン接触手段6aが二つの通孔5a、1aに沿って案内されて固定板5と発熱体1とに順に結合し、発熱体から発生される熱が伝えられる。 【0062】また、着脱式よもぎ灸用パッド手段は、スポンジゴム板の形態であって、よもぎ灸治療する患部を覆うことができるように所定の広さの皮膚との接触面を有する合成樹脂パッド8と、ゴムパッド8を間に置き、 第1熱伝達媒体6と結合または分離自由に形成された第2熱伝達媒体9と、その第2熱伝達媒体9に付着されるものであって、スポンジ材質を用いてよもぎエキス剤を注入できる液体透過膜10とを含む。 第2熱伝達媒体9 は、その中央部分に第1熱伝達媒体6の第1ボタン接触手段6aと結合または分離自由な第2ボタン接触手段9 aが形成されており、皮膚と接触させるための接触面を有する合成樹脂パッド8には、その中央部分に第2ボタン接触手段を案内するための通孔8aが形成されている。 従って、第2熱伝達媒体9は、第2ボタン接触手段9aが合成樹脂パッド8の通孔8aに沿って案内されることにより、合成樹脂パッド8を固定させ、再び第1熱伝達媒体6の第1ボタン接触手段6aに結合することにより、第2熱伝達媒体9にも熱が伝えられる。 【0063】また、合成樹脂パッド8の下部には、皮膚が接触される側へ開口する端遮溝8bが形成されており、第2熱伝達媒体9および液体透過膜10を下部から上部へ挿入し、液体透過膜10の上部と側面とを囲む深さまで挿入することができる。 従って、第2熱伝達媒体9と液体透過膜10の上部およびエッジとをスポンジゴム板が取り囲むことにより、合成樹脂パッド全体に均等に熱が伝えられ、患部のまわりまで熱の伝逹が容易に行われる。 【0064】また、着脱式よもぎ灸用パッド手段は、よもぎエキス剤を注入できるスポンジ膜で形成される液体透過膜10を備え、第2熱伝達媒体9により間接的に加熱されるように合成樹脂パッド8の端遮溝8bに挿入し、その液体透過膜10によもぎエキス剤を注入する。 従って、スポンジ膜に注入されたよもぎエキス剤によってよもぎ灸をすえることができる。 この時、着脱式よもぎ灸用パッド手段は、液体透過膜10によもぎエキス剤を望む量だけ任意に注入することにより、繰り返して使うこともでき、場合によっては、第1ボタン接触手段6 aおよび第2ボタン接触手段9aを用いて着脱自由に一回用として製作することもできる。 【0065】また、着脱式よもぎ灸用パッド手段には、 合成樹脂パッドと皮膚との粘着力を増大させるために、 合成樹脂パッドの皮膚接触面に粘着剤11を付着することもできる(図5参照)。 【0066】このように構成された電子よもぎ灸器と、 本発明により調製されたよもぎエキス剤とを用いたよもぎ灸治療動作を見ると、第2熱伝達媒体9の第2ボタン接触手段9aを合成樹脂パッド8の通孔8aへ案内して第2熱伝達媒体9と合成樹脂パッド8とを結合させた後、その第2熱伝達媒体9に液体透過膜10を付着し、 合成樹脂パッド8の皮膚接触面のまわりに粘着剤11を付着することにより、着脱式よもぎ灸用パッド手段を形成する。 そして、液体透過膜10に望む量だけのよもぎエキス剤を注入すれば、液体透過膜10はスポンジ材質より構成されるため、液状のよもぎエキス剤を含むようになる。 その後、形成された着脱式よもぎ灸用パッド手段を、よもぎ灸をすえる患部に置けば、粘着剤11が皮膚と接触することにより合成樹脂パッド8が患部に固定される。 【0067】そして、着脱式よもぎ灸用パッド手段の第2熱伝達媒体9と第1熱伝達媒体6との各ボタン接触手段6a、9aを用いて、着脱式よもぎ灸用パッド手段と発熱体固定手段とを結合させれば、電子よもぎ灸器が、 電子よもぎ灸用パッド手段の上に固定される。 その後に、よもぎ灸器のプローブ4を通して電源に連結して電圧を印可すれば、電子よもぎ灸器の内部の二つの電極端子2a、2bを介して発熱体1に電流が流れて発熱し、 発熱体が発熱することにより液体透過膜に注入されたよもぎエキス剤が溶け、その溶けたモグサ成分が皮膚に浸透することによりよもぎ灸の効果を得ることができる。 その後、電子よもぎ灸器は、特定の温度(例えば100 ℃)の以前までは正の温度係数の抵抗特性を有する。 この時、発熱体1は構成する物質の混合比率に応じて既に定められた一定の温度で発熱する。 従って、皮膚に塗ったモグサの生薬成分が皮膚組織へ浸透してよもぎの薬理作用と発熱体の温熱作用とが奏されるので、簡単によもぎ灸を用いて治療できる。 【0068】図7は本発明による電子よもぎ灸器の第2 の実施の形態の分解状態斜視図であり、図8ないし図1 0はそれぞれ図7の組立過程を順に示している斜視図であり、図11は図10のB−B'線の拡大断面図であって、図に示されているように、二つの電極端子を備え、 その電極端子から電力が供給されれば一定の温度で発熱する発熱手段と、その発熱手段を定着させることができるように上側へ開口する安着溝が設けられているケースを備え、発熱手段を下部で固定および支持し、発熱手段から発生された熱を上部または皮膚に間接的に伝えるために、ケースの安着溝の上部を絶縁物質で成形された発熱体固定手段と、発熱手段および発熱体固定手段の上部と側面とを囲むハウジングを形成して発熱手段の熱が上部と側面とへ分散することを遮断する断熱手段とを含む。 【0069】電力供給手段は、外部電源から電力を供給するために電源接続用プローブ24および電線23と、 プローブ24および電線23を介して連結した二つの電極端子22a、22bとを含む。 【0070】発熱手段は、二つの電極端子22a、22 bを上部と下部とにそれぞれ備え、電極端子22a、2 2bを介して供給される電流により一定の温度に発熱する正の温度係数(Positive Temperature Coefficien t;以下PTCと称する)抵抗体21を備えている。 【0071】PTC抵抗体21は、炭酸バリウムBaC O 3と炭酸ストロンチウムSrCO 3と酸化イトリウムY 2 O 3と二酸化チタンTiO 2と二酸化ケイ素SiO 2とを混合し焼結して作製することができ、(Ba 0.8 S r 0.2 ) 0.996 Y 0.004 TiO 3 +0.5 wt SiO 2)になるように各炭酸バリウムBaCO 3と炭酸ストロンチウムSrCO 3と酸化イトリウムY 2 O 3と二酸化チタンTi O 2と二酸化ケイ素SiO 2との混合比率を決定できる。 また、温熱治療およびよもぎ灸治療時に、人体に有害でない40℃−60℃の温度領域でキュリー点が形成されるようにバリウムBaとストロンチウムSrとのモル比を調整することによって、発熱温度が調節できる抵抗体でもある。 この時、発熱温度を可変領域に設定する理由は、人の体質に応じて人体が望むよもぎ灸の温度がそれぞれ違うためである。 【0072】そして、図では示されていないが、発熱手段は、前記PTC抵抗体に代えてニクロム線発熱体を使用できることはもちろんであり、このような場合は、ニクロム線発熱体の温度変化によって前記ニクロム線発熱体へ供給される電流を断続して発熱温度を一定の範囲内に維持させるスイッチング手段をさらに構成し得る。 【0073】発熱体固定手段であって、発熱手段を定着させることができるように上側へ開口する安着溝を備え、PTC抵抗体の表面全体を囲む形態で、PTC抵抗体に連結した電線を引き出すことができる電線案内溝を側面の所定位置に形成したケース体を備え、PTC抵抗体21をケース体に定着させた後、PTC抵抗体21の表面を囲む形態として絶縁物質28で成形され、PTC 抵抗体21から発生される熱を皮膚に間接的に伝える耐熱性材質のケース25が備えられる。 そのケース25 は、特に、熱に強い耐熱性樹脂でケース体を作り、それをシリコン材質の絶縁物質でコーティングすることによって、ケース体が皮膚に直接接触する時、PTC抵抗体21から皮膚を絶縁することができる。 また、前記ケース25は、その下面と皮膚との接着力を増大させるために、着脱式両面テープ27bを付着して使用できる。 また、その下面と皮膚との接触面積を広げるために、側面下部のエッジに沿って庇25aを形成し、その庇25a にも皮膚との接着力を増大させるために着脱式両面テープ27bを付着して使用できる。 また、前記発熱体固定手段は、前記ケース25の安着溝の反対側には皮膚側へ開口する所定の深さの端遮溝(図では符号で示せず)が形成され、よもぎエキス剤を挿入できるように構成されている。 【0074】断熱手段であって、PTC抵抗体21の上部と側面とを囲む形態で、ケース25に上部から密着して組み立てられることにより、PTC抵抗体21から発生される熱が外部へ分散することを遮断する着脱式ホルダー26が備えられる。 ホルダー26は、薄いスポンジ材質を用いて断熱性を増大させたものであって、皮膚との接触面積を広げるために、側面下部のエッジに沿って庇26aを形成し、その庇26aにも皮膚との接着力を増大させるために着脱式両面テープ27aを付着したものを使用し得る。 【0075】本発明による電子よもぎ灸器は、電子よもぎ灸器へ印加される電圧を調節する本体(図示せず)に連結することができ、該本体に多数の電子よもぎ灸器のプローブを連結することができる連結端子を備えることにより、多数の電子よもぎ灸器を同時に使うことも可能である。 また、前記本体とよもぎ灸器との間に連結コンセントや分電箱を連結することにより、より多くのよもぎ灸器を同時に使うことができ、よもぎ灸器の使用範囲を広げることもできる。 【0076】以上のように本発明による電子よもぎ灸器とよもぎエキス剤とを用いるよもぎ灸治療方法において、まず、よもぎ灸をすえる部位によもぎエキス剤を塗ってから、その上に電子よもぎ灸器を置けば、電子よもぎ灸器の両面テープ27a、27bが皮膚に接触されると共に固定される。 その後、電子よもぎ灸器のプローブ24を介して電源に連結すれば、電子よもぎ灸器の内部の二つの電極端子22a、22bを介してPTC抵抗体21に電流が流れることによりPTC抵抗体が発熱する。 この時、PTC抵抗体21は既定のモル比に応じて既に定められた一定の温度で発熱する。 従って、皮膚に塗ったモグサの生薬成分が皮膚組織へ浸透することにより、よもぎの薬理作用と発熱体の温熱作用とが奏されるので、簡単によもぎ灸を用いて治療できる。 【0077】 【発明の効果】上述したように、本発明によれば、心電図を記録する時、多数の皮膚電極を四肢と胸廓に付着させる方式と同様に、よもぎ灸をすえる部位によもぎエキス剤を含有する着脱式よもぎ灸用パッド手段を付着した後、発熱部の電線とボタン接触させ、電源に接続して使うことにより、簡便によもぎ灸を用いて治療することができるという利点がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明によるよもぎエキス剤の調製方法の第1の実施の形態のフローチャートである。 【図2】 本発明によるよもぎエキス剤の調製方法の第2の実施の形態のフローチャートである。 【図3】 本発明によるよもぎエキス剤の調製方法の第3の実施の形態のフローチャートである。 【図4】 本発明による電子よもぎ灸器の第1の実施の形態の分解状態の斜視図である。 【図5】 図4の組立状態の斜視図である。 【図6】 図5のA−A'線の拡大断面図である。 【図7】 本発明による電子よもぎ灸器の第2の実施の形態の分解状態の斜視図である。 【図8】 図7の組立過程を順に表している斜視図である。 【図9】 図7の組立過程を順に表している斜視図である。 【図10】 図7の組立過程を順に表している斜視図である。 【図11】 図10のB−B'線の拡大断面図である。 【符号の説明】 1 : 発熱体 3、23 : 電線 4、24 : プローブ 2a、2b、22a、22b : 電極端子 5 : 固定板 1a、5a : 通孔 6 : 第1熱伝達媒体 6a : 第1ボタン接触手段 7、25 : ケース 8 : 合成樹脂パッド 8b : 端遮溝 9 : 第2熱伝達媒体 9a : 第2ボタン接触手段 10 : 液体透過膜 11 : 粘着剤 21 : PTC抵抗体 25a、26a : 庇 26 : 着脱式ホルダー 27a、27b : 着脱式両面テープ 28 : 絶縁物質 フロントページの続き (72)発明者 ボン・クワン・ジョ 大韓民国プサン・シティ、ヘウーンデ− ク、チュン−1−ドン1763番、ヘウーン デ・ドン−イル・アパートメント・ナンバ ー102−101 |