シロバナシマカンギク抽出物を含有する皮膚外用剤組成物 |
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申请号 | JP2014543404 | 申请日 | 2012-11-06 | 公开(公告)号 | JP6077560B2 | 公开(公告)日 | 2017-02-08 |
申请人 | 株式会社アモーレパシフィック; AMOREPACIFIC CORPORATION; | 发明人 | ファン キョン ハン; パク ジュン ソン; チェ ヒャン テ; ヨム ミョン フン; チョ ジュン チョル; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含む皮膚外用剤組成物。上記シロバナシマカンギク抽出物は、組成物の全体重量に対して0.001〜10重量%の量で含有されることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤組成物。上記組成物は、抗酸化用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。上記組成物は、抗老化用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。上記組成物は、皮膚弾力増進用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。上記組成物は、皮膚しわ改善用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。上記組成物は、保湿用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。上記組成物は、美白用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。 |
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说明书全文 | 本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を含有する皮膚外用剤組成物に関し、より詳細には、シロバナシマカンギク抽出物を含有し、皮膚抗酸化、抗老化、美白及び保湿に優れていて、皮膚に刺激感がない皮膚外用剤組成物に関する。 人間の皮膚は、年を取るにつれて、さまざまな内的、外的要因によって変化を経験する。すなわち、内的には、新陳代謝を調節する各種ホルモンの分泌が減少し、免疫細胞の機能と細胞の活性が低下し、生体に必要な免疫タンパク質及び生体構成タンパク質の生合成が減少し、外的には、オゾン層の破壊に起因して太陽光線のうち地表に到逹する紫外線の含量が増加し、環境汚染がさらに深くなるにつれて、自由ラジカル及び活性有害酸素などが増加することによって、皮膚の厚さが減少し、しわが増加し、弾力が減少するとともに、皮膚の血色が悪くなり、皮膚トラブルがしばしば発生し、しみやそばかす及び黒いしみが増加するなどさまざまな変化を起こす。 老化が進行するほど皮膚を構成する物質であるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、及び糖蛋白質の含有量及び配列が変わるかまたは減少する症状が現われ、自由ラジカル及び活性有害酸素による酸化的ストレスを受けるようになる。また、老化が進行するか、または紫外線によって、皮膚を構成する大部分の細胞では、炎症を起こすことが知られている炎症性サイトカイン(proinflammatory cytokine)を生成する酵素であるシロオキシゲナーゼ−2(Cox−2、cyclooxygenase)の生合成が増加し、これらの炎症性因子によって皮膚組職を分解する酵素であるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP、Matrix metalloproteinase)の生合成が増加し、iNOS(inducible nitric oxide synthase)によるNO(nitric oxide)生成が増加することが知られている。すなわち自然的に進行される内因性老化による細胞活性の減少及び微細炎症によって基質物質の生合成が減少し、さまざまな有害環境によるストレスの増加及び太陽光線による活性酸素種の増加のような外的要因によって分解及び変性が加速化され、皮膚基質が破壊され、薄くなり、皮膚老化の諸症状が現われる。したがって、このような老化の現象を防止し、改善させることができる活性成分について多くの研究が行われていることが現実である。 一方、体内酵素系、還元代謝、化学薬品、公害物質及び光化学反応などの各種物理的、化学的及び環境的要因などによって生成される活性酸素は、細胞構成成分である脂質、タンパク質、糖及びDNAなどに対して非選択的、非可逆的な破壊作用をすることによって、細胞老化または癌を含めた各種疾病を起こすものと知られている。また、これらの活性酸素による脂質過酸化の結果として生成される脂質過酸化物を含めたさまざまな体内過酸化物が細胞に対する酸化的破壊を起こし、各種機能障害を引き起こすことによって、さまざまな疾病の原因になったりする。したがって、このような自由ラジカルを消去することができる化合物(free radical scavengers)又は過酸化物生成抑制物質のような抗酸化剤がこれらの酸化物に起因する老化及び各種疾患の抑制又は治療剤として期待される。 本発明において、シロバナシマカンギク(Chrysanthemum Indicum var. albescens又はChrysanthemum Indicum var. albescens Makino)は、シマカンギクの変種であって、Dendranthema Indicum f. albescens、Dendranthema Indicum f. albescens(Makino)T.B.Leeなどの学名でも呼ばれる。通常、シマカンギクに対する研究は、黄色のシマカンギク(Chrysanthemum Indicum)だけに対して行われてき、上記の白いシマカンギクに対する研究は、国内外でほとんど進行されていない実情があり、シロバナシマカンギクの皮膚での効果について報告されたことがない。 これより、本発明者は、シロバナシマカンギク抽出物が皮膚外用剤組成物として使用される場合、皮膚に刺激感がなく、優れた抗酸化、抗老化、美白及び保湿効果があり、従来の黄色シマカンギク抽出物に比べて優れた効果を有することを知見し、本発明を完成した。 したがって、本発明の目的は、シロバナシマカンギク抽出物を含有し、皮膚抗酸化、抗老化、美白及び保湿に優れた皮膚外用剤組成物を提供することにある。 上記目的を達成するために、本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含有する抗酸化用皮膚外用剤組成物を提供する。 また、本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含有する抗老化用皮膚外用剤組成物を提供する。 また、本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含有する皮膚弾力増進用皮膚外用剤組成物を提供する。 また、本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含有する皮膚しわ改善用皮膚外用剤組成物を提供する。 また、本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含有する美白用皮膚外用剤組成物を提供する。 また、本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を有効成分として含有する保湿用皮膚外用剤組成物を提供する。 本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を含有することによって、皮膚に刺激感がなく、抗酸化、抗老化、皮膚美白及び皮膚保湿効果に優れた組成物を提供することができる。 図1は、 シロバナシマカンギク抽出物のHPLCを用いた成分分析結果を示すグラフである。 図2は、黄色シマカンギク抽出物のHPLCを用いた成分分析結果を示すグラフである。
本発明による皮膚外用剤組成物は、シロバナシマカンギク(Chrysanthemum Indicum var. albescens又はChrysanthemum Indicum var. albescens Makino)抽出物を有効成分として含有する。 本発明のシロバナシマカンギク抽出物は、当該技術分野における公知の方法によって収得することができ、具体的な例を挙げれば、シロバナシマカンギクを精製水で洗浄し、日光乾燥又は熱風乾燥によって乾燥させ、細末化したパウダーに、抽出溶媒として有機溶媒であるエタノール、メタノール、ブタノール、エーテル、エチルアセテート、クロロホルム、又はこれら有機溶媒と水の混合溶媒から選択されたものを使用することができ、原料の安全性を考慮すると、好ましくは、水又は30〜70%濃度のエタノールを使用する。上記で、溶媒を利用して得た抽出物を還流抽出後、濾過し、40〜45℃で減圧濃縮し、シロバナシマカンギク乾燥抽出物として収得することができる。 本発明の組成物は、上記シロバナシマカンギク抽出物を組成物の全体重量に対して0.001〜10重量%の量で含有することが好ましい。これは、上記シロバナシマカンギク抽出物の含量が0.001重量%未満なら、上記成分による効能及び効果が微弱であり、10重量%を超過すれば、皮膚安定性または剤型上の問題があるからである。 本発明の組成物は、抗酸化用皮膚外用剤組成物として使用することができ、自由ラジカル消去又は抑制によって抗酸化効果に優れている。 本発明の組成物は、抗老化用皮膚外用剤組成物として使用することができ、これは、皮膚弾力を増進させ、しわを改善させる効果に優れている。 本発明の組成物は、保湿用皮膚外用剤組成物として使用することができ、これは、皮膚障壁機能を強化させ、皮膚角質形成細胞の分化を誘導させることができる。 本発明の組成物は、美白用組成物として使用することができ、これは、チロシナーゼ活性を阻害し、メラニンの生成を抑制することによって、優れた美白効果を提供することができる。 本発明による組成物は、化粧品学又は皮膚科学的に許容可能な媒質又は基剤を含有して剤型化されることができる。これは、局所適用に適したすべての剤型であって、例えば、溶液、ゲル、固体、混練無水生成物、水相に油相を分散させて得たエマルジョン、懸濁液、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル、微細顆粒球又はイオン型(リポソーム)及び非イオン型の小胞分散剤の形態で、又はクリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレイ又はコンシルステッキの形態で提供することができる。また、泡沫(foam)の形態で、又は圧縮された推進剤をさらに含有するエアロゾル組成物の形態で使用することができる。これら組成物は、当該分野の一般的な方法によって製造することができる。 また、本発明による組成物は、脂肪物質、有機溶媒、溶解剤、濃縮剤、ゲル化剤、軟化剤、抗酸化剤、懸濁化剤、安定化剤、発泡剤(foaming agent)、芳香剤、界面活性剤、水、イオン型又は非イオン型乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、保存剤、ビタミン、遮断剤、湿潤化剤、必須オイル、染料、顔料、親水性又は親油性活性剤、脂質小胞、又は化粧品に通常使用される任意の他の成分のような化粧品学又は皮膚科学分野で通常使用される補助剤を含有することができる。上記補助剤は、化粧品学又は皮膚科学分野において一般的に使用される量で導入される。 また、本発明の組成物は、皮膚改善効果を増加させるために皮膚吸収促進物質を含有することができる。 また、本発明の組成物は、上記シロバナシマカンギク抽出物以外に本発明が目的とする抗酸化、抗老化、保湿及び美白効果を損なわない範囲内で、好ましくは上記皮膚保護効果に相乗効果を与えることができる他の成分を含有することができる。 以下、試験例及び製造例により本発明の構成及び効果をさらに具体的に説明する。しかし、これらの試験例及び製造例は、本発明に対する理解を助けるために例示の目的だけで提供されたものに過ぎず、本発明の範疇及び範囲が下記例によって制限されるものではない。 [製造例1]シロバナシマカンギク抽出物の製造 新鮮な状態で収穫したシロバナシマカンギクを精製水で洗浄し、日光乾燥を通じて乾燥させた後、細末化したパウダー100gに1000mLの70%エタノールを添加して還流抽出し、濾過した後、40〜45℃で減圧濃縮し、最終的にシロバナシマカンギク乾燥抽出物17.1gを得た。 [比較製造例1]黄色シマカンギク抽出物の製造 上記製造例1においてシロバナシマカンギクの代わりに黄色シマカンギクを使用したことを除いて、製造例1と同一の方法で製造した。 [試験例1]シロバナシマカンギクと黄色シマカンギク抽出物の成分分析 上記製造例1及び比較製造例1で製造したシロバナシマカンギク抽出物及び黄色シマカンギク抽出物のそれぞれ10mg/mLに対して、HPLCを用いた成分分析を行い、その結果を表1と図1及び図2に示す。
上記表1に示されたように、抗酸化活性物質として知られたリナリン(Linarin)が黄色シマカンギク抽出物には含有されていないが、シロバナシマカンギク抽出物に多量含有されていることが分かる。 [試験例2]抗酸化効果試験(DPPHテスト) 上記製造例1及び比較製造例1で製造したシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物の抗酸化効果を調べるために、遊離ラジカルであるDPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル;1,1-diphenyl-2-picryl hydrazyl)の還元によって(抗酸化剤は酸化される)発生する吸光度の変化を通じてDPPH酸化抑制効能を比較測定することによって、抗酸化能を評価する方法で行った。すなわち、製造例1及び比較製造例1で収得したシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物に対してDPPHの酸化が抑制され、吸光度が対照群に比べて減少する程度を測定し、対照群の吸光度に比べて50%以下の吸光度を示す濃度を有効抗酸化濃度で評価した。 100μM(inエタノール)DPPH溶液190μLと上記で収得した製造例1及び比較製造例1のシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物及び陽性対照群をそれぞれ10μLずつ入れて反応液を作って、37℃で30分間反応させた後、540nmで吸光度を測定した。上記陽性対照群としては、広く使用している合成抗酸化剤であるトロロックス(Trolox)を使用した。各物質のDPPH分析結果は、下記表2に示したとおりであり、IC50は、添加した試料によって吸光度が50%減少したときの試料濃度を意味する。
上記表2から確認することができるように、製造例1のシロバナシマカンギク抽出物は、陽性対照群として使用した合成抗酸化剤であるトロロックスと比較して類似の効能効果を示し、比較製造例1の黄色シマカンギク抽出物と比較して、2倍以上の抗酸化効能を示す。したがって、本発明によるシロバナシマカンギク抽出物は、抗酸化効果に優れていることが分かる。 [試験例3]抗老化効果−コラゲナーゼ発現抑制効能 上記製造例1及び比較製造例1で得たシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物のコラゲナーゼ生成抑制能をトコフェロール及びEGCGと比較して測定した。トコフェロール及びEGCGは、黄酸化物質として皮膚の表皮細胞を再生させて、皮膚の老化を防止する機能があるものと知られた物質である。 試験は、2.5%のウシ胎児血清が含有されたDMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Media)培地が入っている96孔平板培養器(96-well microtiter plate)にヒトの線維芽細胞を5,000細胞/孔(well)になるように入れ、90%程度成長するまで培養した。その後、無血清DMEM培地で24時間培養した後、無血清DMEM培地に溶かされた上記製造例1及び比較製造例1のシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物50ppm濃度、トコフェロール及びEGCGそれぞれを10-4モル濃度で24時間処理した後、細胞培養液を採取した。 採取した細胞培養液を商業的に利用可能なコラゲナーゼ測定器具(米国アマシャムファーマ社)を利用してコラゲナーゼ生成程度を測定した。まず、1次コラゲナーゼ抗体が均一に塗布された96−孔平板(96-well plate)に採取された細胞培養液を入れ、3時間抗原−抗体反応を恒温槽で実施した。 3時間後、発色団が結合された2次コラーゲン抗体を96−孔平板(96-well plate)に入れ、さらに15分間反応させた。15分後、発色誘発物質を入れ、室温で15分間発色を誘発させ、さらに1M硫酸を入れ、反応(発色)を中止させれば、反応液の色は、黄色を呈し、反応進行の程度によって黄色の程度が異なるように現われた。 黄色を呈する96−孔平板(96-well plate)の吸光度を吸光計を利用して405nmで測定し、下記数式1によってコラゲナーゼの合成程度を計算した。この際、組成物を処理しない群の採取された細胞培養液の反応吸光度を対照群とした。すなわち、非処理群でのコラゲナーゼの発現程度を100とし、これに対比して試験物質を処理した群でのコラゲナーゼの発現程度を求め、その結果を下記表3に示す。
コラゲナーゼの発現程度が低いほど、コラゲナーゼの発現抑制能が高くて、皮膚内のコラーゲンの分解が少なく生じ、皮膚弾力減少が阻害され、生成されるしわの量は少なくなる。上記表3に示されたように、本発明のシロバナシマカンギク抽出物は、試験管内(in vitro)でコラゲナーゼの発現を効果的に抑制し、トコフェロール及びEGCGよりもコラゲナーゼの発現抑制能に優れていることを確認することができた。特に、シロバナシマカンギク抽出物の場合、黄色シマカンギク抽出物に比べてコラゲナーゼの発現をさらに効果的に抑制することによって、皮膚内のコラーゲン分解を減少させて、皮膚弾力増進及びしわ減少のような抗老化効果に優れていることが分かった。 [試験例4]美白効果−ネズミの色素細胞を利用したメラニン生成抑制効果 上記製造例1及び比較製造例1で得たシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物のメラニン生成抑制能を公知の美白物質であるヒドロキノンと比較して測定した。 C57BL/6マウス由来のネズミの色素細胞(Mel-Ab cell)(Dooley, T. P. et al, Skinpharmacol, 7, pp 188-200)をDMEMに10%ウシ胎児血清、100nM 12−O−テトラデカノイルホルボール(tetradecanoylphorbol)−13−アセテート、1nMコレラ毒素(cholera toxin)を添加した培地で37℃、5%CO2の条件で培養した。培養されたMel−Ab細胞を0.25%トリプシン−EDTAで取り外し、24−孔プレートに105細胞/ウェル(cells/well)の濃度で細胞を培養した後、二日間から3日連続で各試験物質を加えて培養した。試験物質としては、ヒドロキノンと上記製造例1及び比較製造例1のシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物をそれぞれ25ppmの濃度にして使用した。この際、上記ヒドロキノンは、陽性対照群として使用した。次に、培養液を除去し、PBSで洗浄した後、1N水酸化ナトリウムで細胞を溶かして、400nmで吸光度を測定した後、下記数式2によってメラニン生成抑制率を計算し、その結果を下記表4に示す(Dooleyの方法)。
上記表4に示されたように、本発明のシロバナシマカンギク抽出物は、公知の美白物質であるヒドロキノンと類似な程度のメラニン生成抑制率を示すことを確認し、黄色シマカンギク抽出に比べてメラニン生成をさらに効果的に抑制することによって、美白効果に優れていることを確認することができた。 [試験例5]刺激感試験 公知の美白物質であるコウジ酸と本発明において有効成分として使用されるシロバナシマカンギク抽出物の使用性を比較するために、ちくちくしたり、ひりひりしたりするなどの刺激感に敏感なパネル15名を対象としてちくちくしたり、ひりひりしたりする刺激感の程度を実験した。 被験者にコウジ酸(kojic acid、YM chemicalを通じて購入)とシロバナシマカンギク抽出物をそれぞれ0.5mLずつ左右を無作為に変えて適用して塗布し、0.1点単位で0〜3.0の点数を付けるようにした。その結果を下記表5に示す。 〈評価基準〉 0〜0.4:刺激なし 0.5〜1.0:少し刺激がある 1.1〜2.0:普通程度の刺激がある 2.1〜3.0:刺激が激しい
上記表5から分かるように、コウジ酸の場合、ちくちくしたり、ひりひりしたりすることに対して少しの刺激があることが明らかになった。一方、本発明で使用されるシロバナシマカンギク抽出物は、ちくちくしたり、ひりひりしたりすることに対していずれもほぼ刺激がないことが確認された。したがって、本発明のシロバナシマカンギク抽出物は、コウジ酸とは異なって、刺激感がなくて、さらに良好な使用感を提供することができることを確認することができた。 [試験例6]皮膚保湿試験−ヒト角質形成細胞の分化誘導試験 上記製造例1及び比較製造例1で得たシロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物の皮膚障壁機能と皮膚保湿力を確認するために、吸光度を利用した試験を行った。 ヒト新生児角質形成細胞(HEK)(Lonza, NHEK-Neo-Neonatal Normal Human Epidermal Keratinocytes, Pooled)を培地(KBM-gold)が入っている6−孔平板培養器(6-well plate)に5×104細胞/孔(cells/well)で分注し、37℃、5%CO2で24時間培養した後、シロバナシマカンギク及び黄色シマカンギク抽出物50ppm、100ppm濃度を上記培養液に添加し、細胞が底面積の80〜90%程度成長するまで5日間培養した。この細胞を収獲(cell harvest)し、PBS(phosphate buffered saline)で洗浄した後、2%SDS(Sodium Dodecyl Sulfate)と20mM濃度のDTT(Dithiothreitol)を含有する10mM濃度のトリス−塩酸緩衝液(Tris-HCl、pH 7.4)1mLを加えて、3分間ソニケーション(sonication)を行ってから、10分間沸かした。これを1200rpmで30分間遠心分離を行い、分離した沈殿物をさらにPBS 1mLに懸濁させて、340nmでの吸光度を測定した。 これと別に、上記ソニケーション後の溶液の一部を取って、タンパク質含量を測定し、細胞分化程度の評価時に基準とした。低カルシウム(0.03mM)処理群と高カルシウム(1.2mM)処理群をそれぞれ陰性/陽性対照群とし、低カルシウム濃度に試験物質を添加し、角質形成細胞分化時に生成されるCE(Cornified Envelop)の量を測定し、細胞分化促進効果を比較した結果を下記表6に示す。
前記表6に示されたように、本発明によるシロバナシマカンギク抽出物は、角質形成細胞で分化を促進することが分かった。特に、シロバナシマカンギク抽出物の場合、黄色シマカンギク抽出物に比べて角質形成細胞の分化をさらに効果的に促進することによって、皮膚の障壁機能を強化し、皮膚保湿力を増進させることが分かった。 本発明は、シロバナシマカンギク抽出物を含有することによって、皮膚に刺激がなく、抗酸化、抗老化、皮膚美白及び皮膚保湿効果に優れた組成物を提供することができる。 |