脂肪肝治療用組成物

申请号 JP2016224986 申请日 2016-11-18 公开(公告)号 JP2018080142A 公开(公告)日 2018-05-24
申请人 那須 正則; 发明人 劉 大器; 那須 正則;
摘要 【課題】脂肪肝、特に従来の食事療法、運動療法及び/又は西洋医学的治療によっては改善が見られない脂肪肝であっても有意に改善できる脂肪肝治療用組成物(漢方処方)を提供する。 【解決手段】人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)及び決明子(けつめいし)のエキスを含む脂肪肝治療用組成物。 【選択図】なし
权利要求

人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)及び決明子(けつめいし)のエキスを含む脂肪肝治療用組成物。さらに、茯苓(ぶくりょう)、大黄(だいおう)、橘皮(きつひ)、柴胡(さいこ)及び黄▲ぎ▼(おうぎ)のエキスを含む、請求項1に記載の脂肪肝治療用組成物。脂肪肝以外の疾患を伴わない脂肪肝の治療に用いる、請求項2に記載の脂肪肝治療用組成物。さらに、丹参(たんじん)、葛根(かっこん)、何首烏(かしゅう)、王不留行(おおふるぎょう)及び川▲きゅう▼(せんきゅう)のエキスを含む、請求項1に記載の脂肪肝治療用組成物。心臓血管疾患を伴う脂肪肝の治療に用いる、請求項4に記載の脂肪肝治療用組成物。さらに、杜仲(とちゅう)、枸杞子(くこし)、肉▲じゅ▼蓉(にくじゅよう)、山薬(さんやく)及び山茱萸(さんしゅゆ)のエキスを含む、請求項1に記載の脂肪肝治療用組成物。糖尿病を伴う脂肪肝の治療に用いる、請求項6に記載の脂肪肝治療用組成物。

人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)、決明子(けつめいし)、茯苓(ぶくりょう)、大黄(だいおう)、橘皮(きつひ)、柴胡(さいこ)及び黄▲ぎ▼(おうぎ)のエキスを含む脂肪肝治療用組成物。脂肪肝以外の疾患を伴わない脂肪肝の治療に用いる、請求項1に記載の脂肪肝治療用組成物。人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)、決明子(けつめいし)、丹参(たんじん)、葛根(かっこん)、何首烏(かしゅう)、王不留行(おおふるぎょう)及び川▲きゅう▼(せんきゅう)のエキスを含む脂肪肝治療用組成物。心臓血管疾患を伴う脂肪肝の治療に用いる、請求項3に記載の脂肪肝治療用組成物。人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)、決明子(けつめいし)、杜仲(とちゅう)、枸杞子(くこし)、肉▲じゅ▼蓉(にくじゅよう)、山薬(さんやく)及び山茱萸(さんしゅゆ)のエキスを含む脂肪肝治療用組成物。糖尿病を伴う脂肪肝の治療に用いる、請求項5に記載の脂肪肝治療用組成物。

说明书全文

本発明は、臨床中醫学に基づいて処方された脂肪肝治療用組成物に関する。

日本人の4人に1人が罹ると言われる肝機能障害の多くは脂肪肝である。脂肪肝は生活習慣病の1つであるが、殆どが無症状のため、健康診断や人間ドックで指摘を受けて初めて気づくケースが多い。脂肪肝は放置したままにすると肝硬変や肝炎に進行する場合がある。

脂肪肝の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法等がある。食事療法や運動療法は重要ではあるが、生活習慣を変えることが必要であり、これは患者にとってなかなか困難なことである。

西洋医学における脂肪肝の治療薬としては、ウルソデオキシコール酸(「ウルソ」と呼ばれる)、ポリエンホスファチジルコリン、ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン等が知られている。ウルソは慢性肝炎のいわゆる肝庇護剤であり、実際には脂肪肝を治療するものではない。ポリエンホスファチジルコリン、ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンも、間接的に脂肪肝を改善することを目的としており、脂肪肝自体を治療するものではない。

漢方でも脂肪肝に使用される処方が知られており、よく使われているのは「防風通聖散(ボウフウツウショウサン)」、「大柴胡湯(ダイサイコトウ)」、「桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)」等が挙げられる。しかし、これらも脂肪肝に直接効くものではなく、体質改善が主な効果であると言われている。

さらに、従来の西洋医学における薬物治療でも、漢方薬による治療でも、脂肪肝を有意に改善することはできない場合があった。

本発明は、脂肪肝、特に従来の食事療法、運動療法及び/又は薬物療法によっては改善が見られない脂肪肝であっても有意に改善できる脂肪肝治療用組成物(漢方処方)を提供することを目的とする。 さらに、本発明は、脂肪肝を複数のタイプに分け、それぞれのタイプに対してより有効な脂肪肝治療用組成物(漢方処方)を提供することを目的とする。

本発明によれば、以下の脂肪肝治療用組成物が提供される。 1.人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)及び決明子(けつめいし)のエキスを含む脂肪肝治療用組成物。 2.さらに、茯苓(ぶくりょう)、大黄(だいおう)、橘皮(きつひ)、柴胡(さいこ)及び黄▲ぎ▼(おうぎ)のエキスを含む、1に記載の脂肪肝治療用組成物。 3.脂肪肝以外の疾患を伴わない脂肪肝の治療に用いる、2に記載の脂肪肝治療用組成物。 4.さらに、丹参(たんじん)、葛根(かっこん)、何首烏(かしゅう)、王不留行(おおふるぎょう)及び川▲きゅう▼(せんきゅう)のエキスを含む、1に記載の脂肪肝治療用組成物。 5.心臓血管疾患を伴う脂肪肝の治療に用いる、4に記載の脂肪肝治療用組成物。 6.さらに、杜仲(とちゅう)、枸杞子(くこし)、肉▲じゅ▼蓉(にくじゅよう)、山薬(さんやく)及び山茱萸(さんしゅゆ)のエキスを含む、1に記載の脂肪肝治療用組成物。 7.糖尿病を伴う脂肪肝の治療に用いる、6に記載の脂肪肝治療用組成物。

本発明によれば、脂肪肝を有意に改善できる脂肪肝治療用組成物(漢方処方)が提供できる。 本発明によれば、脂肪肝を複数のタイプに分け、それぞれのタイプに対して有効な脂肪肝治療用組成物(漢方処方)を提供することができる。

本発明の脂肪肝治療用組成物(以下、本発明の組成物という)は、人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山▲ざ▼(さんざ)、沢瀉(たくしゃ)及び決明子(けつめいし)のエキスを含むことを特徴とする。 ここで、「エキス」とは、抽出物を意味する。

西洋医学においては、脂肪肝は1つのカテゴリーとして一律の薬物治療が行われることが多い。しかし漢方においては、脂肪肝は5種類に分けられ、それぞれのタイプに対して最適な処方を用いた治療が行われる。 本発明による脂肪肝の治療では、脂肪肝のタイプに応じて最適な処方を調製するが、少なくとも上記5種類の成分を含む。

5種類に分類される脂肪肝患者群のうち、本発明では、特に、次の3タイプに好適な処方を提供する。 A.標準型:脂肪肝以外に特別な罹患若しくは罹患歴のない患者群 B.心臓血管疾患型:脂肪肝以外に心臓血管疾患に罹患若しくは罹患歴のある患者群 C.糖尿病型:脂肪肝以外に糖尿病に罹患している患者群

標準型の脂肪肝に対する本発明の脂肪肝治療用組成物(以下、標準型脂肪肝用組成物という)は、上記5種類の成分に加えて、茯苓(ぶくりょう)、大黄(だいおう)、橘皮(きつひ)、柴胡(さいこ)及び黄▲ぎ▼(おうぎ)のエキスを含む。

心臓血管疾患型の脂肪肝に対する本発明の脂肪肝治療用組成物(以下、心臓血管疾患型脂肪肝用組成物という)は、上記5種類の成分に加えて、丹参(たんじん)、葛根(かっこん)、何首烏(かしゅう)、王不留行(おおふるぎょう)及び川▲きゅう▼(せんきゅう)のエキスを含む。

糖尿病型の脂肪肝に対する本発明の脂肪肝治療用組成物(以下、糖尿病型脂肪肝用組成物という)は、上記5種類の成分に加えて、杜仲(とちゅう)、枸杞子(くこし)、肉従蓉(にくじゅよう)、山薬(さんやく)及び山茱萸(さんしゅゆ)のエキスを含む。

本発明の組成物によれば、従来の治療によって改善が見られなかった脂肪肝患者に対しても、肝機能の改善が有意に認められた。 具体的には、脂肪細胞から分泌される分泌タンパク質であるアディポネクチンの血中濃度の増加や、肝細胞中に多く存在するトランスアミナーゼの血中濃度の低下が確認された。後記する試験例において詳細に説明する。

本発明の組成物は、多種類の漢方生薬を含み、各種の成分の相乗効果によって脂肪肝治療効果が得られるものである。本発明者らは、漢方薬に関する知識、経験に基づいて、本発明の組成物、即ち、漢方生薬の組み合わせを考案した。

発明者の一人である劉大器氏は、本発明の漢方処方を考案した。劉氏は、現在、世界唯一の六診・十治によるオーダーメード醫療のシステムの運用及び臨床中醫学に基づく経典栄養学研究=食餌療法(食養生による疾病の預防及び治療)において、中国を代表する研究家である。

また、もう一人の発明者である那須正則氏は、漢方生薬の調達、加工、エキス抽出及び品質管理のエキスパートである。劉氏が考案した本発明の漢方処方から、実際に患者に投与するエキスとして最適化し、本発明の組成物を完成させた。

本願の特許請求の範囲で用いた各漢方生薬の名称は、「漢方医学大辞典 1 薬物篇」(人民衛生出版社責任編集、株式会社雄渾社発行)の見出しに基づいている。下記説明からわかるように、同一の漢方生薬に幾つもの別名が付されている場合がある。従って、別名で標記された漢方生薬であっても、本発明で用いる漢方生薬と同じである。特許請求の範囲で用いた漢方生薬名と別名とを集約した表を下記に示す。

以下、本発明の組成物に用いられる漢方生薬の起源植物、主な成分、産地、性味、効能、効果、臨床応用等について個々に説明する。効能、効果、臨床応用は、個々の生薬についてのものである。生薬を組み合わせて用いた場合の効能等ではない。

1.共通に用いる成分 人参(にんじん): ・起源植物:ウコギ科植物のチョウセンニンジン(Panax ginseng)の根。 ・成分:13種類以上のパナキソサイド(ジンセノサイドともいう)を含有。主成分はサポニン ・産地:吉林・遼寧等 ・性味:甘・微苦、温。脾・経に入る ・効能:気を補い脱を固め、肺を補い脾を益し、生津、安神、益智 ・効果:人体の非特異性抵抗を高め、その発病傾向を改変し、正常に回復させることができる。

本発明の組成物に用いる人参としては、効力が高いとされている別直参(朝鮮参、高麗参とも言う)や紅人参が好ましい。

白朮(びゃくじゅつ): ・起源植物:キク科植物オオバナオケラ(Atracty-lodes Ovata DC.)の根 ・成分:主成分はアトラクチロール、アトラクチロン等 ・産地:浙江・安徽等 ・性味:甘、苦、温。脾・胃経に入る ・効能:健脾、益気、燥湿、消痰、利、止汗 ・臨床応用:脾胃虚弱、食小倦怠、消化不良、虚張、泄寫、痰飲、眩暈、水腫、黄疸、湿ひ、小便不利、自汗、胎動不安を治す

山▲ざ▼(さんざ): ・起源植物:バラ科植物オオサンザシ(Crataegus pinnatifida Bge.)、又はサンザシ(Crataegus cuneata Sieb. et Zucc.)の果実 ・成分:オオサンザシの果実はクラテゴリン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フラボノイド、ラクトン、配糖体、ビタミンC、タンニン、ビオクエルセチン等を含有する。サンザシの果実はクラテゴリン酸、クエン酸、リンゴ酸、タンニン、サポニン、ビタミンC等を含有する。 ・産地:山東・河北・河南・江蘇等 ・性味:酸・甘、微温。脾・胃・肝経に入る ・効能:消食化積、散▲お▼。胃液の消化酵素を増加させて消化を助ける、血脂をやや降下させる ・臨床応用:肉積食滞、腹痛泄瀉、細菌性赤痢、痰飲痞満呑酸、黄疸、疝気偏墜脹痛を治す。過脂肪血症の治療

沢瀉(たくしゃ): ・起源植物:オモダカ科植物サジオモダカ(Alisma orientalis(Sam.)Juzep.)の塊茎 ・成分:アリソール及びその酢酸エステル等のトリテルペノイド、精油、アルカロイド、樹脂、アスパラギン等 ・産地:福建・四川・江西 ・性味:甘、寒。腎・膀胱経に入る ・効能:利水、滲湿、泄熱、利尿、抗脂肪肝 ・臨床応用:小便不利、水腫脹満、脚気、下痢、痰飲、眩暈、淋病、尿血、白帯下を治す

決明子(けつめいし): ・起源植物:マメ科植物エビスグサ(Cassia obtusifolia L.)又は小決明(Cassia tora L.)の種子 ・成分:クリソファノール、エモジン−6−メチルエーテル、オブツシフォrイン、オブツシン、アウランチオ−オブツシン、クリソオブツシン、クリソファン酸−9−アントロン等のアントラキノン化合物、カロテン ・産地:安徽・江蘇・浙江・広西・広東・四川等 ・性味:苦、涼。肝経・腎経に入る ・効能:清肝明目、潤腸通便 ・臨床応用:目赤腫痛、羞明多涙、青盲内障、膜潰瘍、高血圧頭痛、眩暈、肝炎、習慣性便秘を治す

2.脂肪肝のタイプによって追加する成分 A.標準型に追加する漢方生薬 茯苓(ぶくりょう): ・起源植物:サルノコシカケ科植物マツホド(Poria cocos (Schw.) Wolf)の菌核を乾燥したもの ・産地:安徽、湖北、河南、雲南 ・成分:ツムロス酸、パキム酸、エブリコ酸、デヒドロエブリコ酸、ピニコリン酸等のトリテルペン成分及びβ−パキマン、エルゴステロール、レシチン等 ・性味:甘・淡、平。心・脾・腎経に入る ・効能:利水滲湿、健脾和胃、寧心安神 ・臨床応用:小便不利、水腫脹満、痰飲咳嗽、食少かん悶、下痢、めまい、心悸、失眠を治す

大黄(だいおう): ・起源植物:タデ科植物キンモンダイオウ(Rheum palmatum L.)、トウダイオウ(Rheum officinale Baill.)、鶏爪ダイオウ(Rheum tangticum Maxim. et Regel)の根及び根茎 ・成分:アントラキノン誘導体のセンノサイドA〜F、アロエエモジン、レイン、クリソファノール等。その他、フェノールのトラクリゾン、カテコールタンニンのカテコール等 ・産地:甘粛・青海・四川 ・性味:苦、寒。胃・大腸・肝経に入る ・効能:瀉熱毒、蕩積滞、行▲お▼血 ・臨床応用:実熱便秘、譫語発狂、食積停滞、腹痛瀉痢、湿熱黄疸、淋濁、溲赤、癰腫瘡瘍、暴眼赤痛を治す。吐血、衂血、血▲お▼閉経、▲ちょう▼▲か▼を治す。

橘皮(きつひ): ・起源植物:ミカン科植物ポンカン(Citrus reticulata Blanco)或いはその変種の熟した皮 ・成分:リモネン、ヘスペリジン、ネオヘスペリジン、タンゲチン、シトロミチン、5−ノルシトロミチン ・産地:四川・浙江・福建等 ・性味:辛・苦、温。脾・肺経に入る ・効能:理気、健脾、燥湿、化痰 ・臨床応用:脾胃気滞、かん腹脹満、消化不良、嘔吐、やく逆を治す。湿痰壅滞、胸膈満悶、咳嗽多痰を治す

柴胡(さいこ): ・起源植物:セリ科植物マンシュウミシマサイコ、ヒロハミシマサイコ(Bupleurum chinense DC.)又はオクミシマサイコ(Bupleurum scorzonerifolium Willd.)等の根 ・成分:マンシュウミシマサイコの根はサイコサポニンA,C,D、ルチン、アドニトール、α−スピナステロール及び精油等を含む。オクシマサイコの根はサポニン、アドニトール、α−スピナステロール及び精油等を含む。 ・産地:遼寧・甘粛・河北・河南・湖北・江蘇・四川等 ・性味:苦、微寒。肝・胆経に入る ・効能:和解表里・疏肝・升陽 ・臨床応用:上気道感染症、マラリア、発熱悪寒、胸満脇痛、肝炎、胆道感染症、胆嚢炎、月経不順、子宮脱、脱肛を治す。

黄▲ぎ▼(おうぎ): ・起源植物:マメ科植物キバナオウギ(Astragalus membranaceus(Fisch.)Bge.)又はモウコモメンズル(Astragalus mongholicus Bge.)等の根 ・成分:コリン、グリシンベタイン、クマリン、フラボノイド化合物、サポニン、アミノ酸及び微量の葉酸等 ・産地:甘粛・内蒙古及び東北各地 ・性味:甘、微温。脾・肺経に入る ・効能:補中益気、固表、利水、托膿毒、生肌 ・臨床応用:脾胃虚弱、食欲不振、倦怠、気虚血脱、崩漏、白帯下、慢性下痢、脱肛、子宮脱垂、胃下垂、腎下垂を治す。表虚自汗、盗汗に応用する。気虚水腫、慢性腎炎を治す。癰疽の長く破れずあるいは久しく潰れて癒合しないものを治す。消化性潰瘍の治療にも用いる。

B.心臓血管疾患型に追加する漢方生薬 丹参(たんじん): ・起源植物:シソ科植物タンジン(Salvia miltiorrhiza Bge.)の根 ・成分:タンシノン I. I A. B. クリプトタンシノン、ヒドロキシタンシノンII A、ジヒドロタンシノン、メタクタンシノネイト、ミルチロン、danshexinkum A. B. C.、β−シトステロール、3.4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、カテキン、ルチン、ビタミンE等 ・産地:河北・安徽・江蘇・四川等 ・性味:苦・涼。心・肝経に入る ・効能:活血▲きょ▼▲お▼、安神寧心 ・臨床応用:月経不順、閉経、産後お滞腹痛、冠動脈性心臓病、狭心症、▲ちょう▼▲か▼積聚、風湿脾痛、心悸、不眠症を治す

葛根(かっこん): ・起源植物:マメ科植物クズ(Pueraria lobata(Willd.)Ohwi)の根 ・成分:プエラリン、プエラリンキシロサイド、ダイゼイン、ダイジン等のフラボンを含み、β−シトステロール、アラキドン酸等をも含む ・産地:河南・湖南・浙江・四川 ・性味:甘・辛、平。脾・胃経に入る ・効能:解肌退熱、透疹、生津、止瀉 ・臨床応用:感冒発熱、頭痛項強、麻疹透発不暢、熱病煩渇、泄瀉、赤痢を治す。高血圧症による頸項強痛、狭心症を治す

何首烏(かしゅう) ・起源植物:タデ科植物ツルドクダミ(Polygonum multiflorum Thunb.)の塊根 ・成分:クリソファノール、エモジン、レイン、フィスシオン、クリソファン酸アントロン、レシチン等 ・産地:河南・湖北・貴州・四川・江蘇・広西等 ・性味:苦・亜麻、渋、微温。帰経は甘・腎経に入る ・効能:補肝益腎、養血渋精、血虚、目眩、鳴、不眠、鬚髪早白、腰膝軟弱、肢体麻痺、関節酸痛、夢精、滑精、崩漏、帯下、久痢、高血圧症、慢性肝炎、皮膚掻痒、潤腸通便、解毒、戴瘧、腸燥便秘、瘰癧、久瘧を治す

王不留行(おうふるぎょう) ・起源植物:ナデシコ科植物麦藍菜(Vaccaria segetalis(Neck.)Garcke)の種 ・成分:vacsegoside、vaccarin等 ・産地:河北・山東・遼寧 ・性味:苦、平。肝・胃経に入る ・効能:行血通経、下乳消腫 ・臨床応用:閉経、乳汁不通、乳腺炎、睾丸炎、癰腫疔瘡を治す

川▲きゅう▼(せんきゅう) ・起源植物:セリ科植物Ligusticum chuanxiong Hortの根茎 ・成分:精油、アルカロイド、ブチルフタライド、セダオニン酸ラクトン、フェルラ酸、フェニル酢酸メタクリレート等 ・産地:四川 ・性味:辛、温。肝・肝・心包経に入る ・効能:活血行気、散風止痛 ・臨床応用:月経不順、産後▲お▼滞腹痛、痛経、閉経、胸脇張痛、冠動脈性心臓病狭心症を治す。感冒風寒、偏正頭痛、風寒痺痛、癰疽瘡瘍、打撲傷を治す

C.糖尿病型に追加する漢方生薬 杜仲(とちゅう) ・起源植物:トチュウ科植物トチュウ(Eucommia ulmoides Oliv.)の樹皮 ・成分:ガタパーチャ、ピノレシノールジグルコシド、オイコミオール、アジュゴシドハルパギド等 ・産地:四川・陝西・湖北・河南・貴州・雲南 ・性味:甘・微辛、温。肝・腎経に入る ・効能:補肝腎、壮筋骨、安胎、降血圧 ・臨床応用:腰膝酸痛、筋骨痿弱、陰萎、尿意頻数、前兆流産、高血圧病を治す

枸杞子(くこし) ・起源植物:ナス科植物ナガバクコ(Lycium barbarum L.)又はクコ(L. chinense Mill.)の果実 ・成分:ベタイン、フィサリエン等 ・産地:寧夏・甘粛・河北等 ・性味:甘、平。肝・腎経に入る ・効能:補腎益精、養肝明目 ・臨床応用:肝腎陰虚、腰膝酸軟、めまい、視力減退、消渇遺精を治す

肉▲じゅ▼蓉(にくじゅよう) ・起源植物:ハマウツボ科植物Cistanche deserticola Y. C. Maの鱗片を帯びる肉質茎 ・成分:アルカロイド、結晶性中性物質等 ・産地:内蒙古等 ・性味:甘・鹹、温。腎・大腸経に入る ・効能:補腎陽、益精血、潤腸通便 ・臨床応用:陰萎、早泄、遺精、不孕、遺尿、腰膝酸軟、筋骨痿弱、血枯便秘を治す

山薬(さんやく) ・起源植物:ヤマノイモ科植物ナガイモ(Dioscorea batatas Decne.)の根茎 ・成分:ドーパミン、アブシシンII、コリン、タンニン及び多種のアミノ酸等 ・産地:河南・山西・河北・陝西等 ・性味:甘、平。脾・肺・腎経に入る ・効能:健脾胃、益肺腎、補虚羸 ・臨床応用:脾虚泄瀉、肺虚咳嗽、消渇、小便頻数、遺精、虚労羸痩、食少倦怠、慢性腎炎、小児遺尿、白帯下を治す

山茱萸(さんしゅゆ) ・起源植物:ミズキ科植物サンシュユ(Cornus officinalis Sieb. et Zucc.)の果肉 ・成分:モロニサイド、7−メチル−モロニサイド、スエロシド、ロガニン、コルニン、ウルソール酸、没食子酸、リンゴ酸、酒石酸、タンニン、サポニン等 ・産地:浙江・河南・安徽・陝西・山西・山東・四川等 ・性味:酸、微温。肝・腎経に入る ・効能:補益腎肝、渋精斂汗 ・臨床応用:頭暈、目眩、耳鳴、腰膝酸軟、遺精滑泄、遺尿、老人尿頻失禁、虚汗不止、月経過多、漏下不止を治す

次に、本発明の組成物の製造方法について説明する。 本発明の組成物は、具体的には、上記漢方生薬から抽出したエキスの混合物である。 各生薬を、抽出に適した大きさにし、所定の割合で混合した後にエキスを抽出する。 本発明で用いる漢方生薬のエキスは、水で抽出したエキスである。

生薬エキス抽出作業には、生薬エキスを効率よく抽出するために、混合した生薬を1つにまとめる生薬袋を用いることが好ましい。生薬袋は、生薬エキスの抽出を妨げることがなく、かつ強い力で絞っても破れない強度を有していることが必要である。

生薬袋の素材としては、例えば、医療用品04 成形用品 一般医療機器 医療ガーゼ タイプ1(綿100%) 幅30cm×長さ10mのものが好ましい。 上記素材を、適当なサイズ(例えば、幅18cm×高さ25cm)の長方形の袋に加工する。生薬を絞る作業の際には、生薬袋に強い圧力がかかるため、袋が切れないように上記素材(ガーゼ)を3重にすることが望ましい。 また、袋の口(袋の上部)を縛る紐も同様の素材を3重にし、適当なサイズ(例えば、幅1.5cm×長さ60cm)に加工することが望ましい。

エキスの抽出は、先ずカルキ成分を除去した水に12時間浸けておくことが好ましい。その後加熱し、生薬成分が十分に抽出されるまで、沸騰した状態で保持する。沸騰した状態で保持する時間は、通常5〜10時間程度であるが、適宜設定すればよい。

本発明の組成物中における各生薬エキスの配合割合は、入手できた生薬の品質等に応じて適宜調整すべきであるが、必須の生薬については、混合する各生薬の重量比で、例えば次の範囲である。 生薬名 重量比範囲 人参 1〜10、好ましくは3〜8 白朮 5〜20、好ましくは8〜15 山▲ざ▼ 10〜40、好ましくは15〜40 沢瀉 10〜30、好ましくは15〜30 決明子 5〜20、好ましくは8〜20

標準型脂肪肝の場合に追加する各生薬エキスの配合割合としては、混合する各生薬の重量比で、例えば次の範囲である。 生薬名 重量比範囲 茯苓 5〜20、好ましくは8〜20 大黄 1〜10、好ましくは2〜5 橘皮 5〜20、好ましくは5〜15 柴胡 1〜10、好ましくは3〜8 黄▲ぎ▼ 10〜30、好ましくは15〜30

心臓血管疾患型脂肪肝の場合に追加する各生薬エキスの配合割合としては、混合する各生薬の重量比で、例えば次の範囲である。 生薬名 重量比範囲 丹参 10〜30、好ましくは15〜30 葛根 5〜20、好ましくは8〜20 何首烏 5〜20、好ましくは8〜20 王不留行 5〜20、好ましくは8〜20 川▲きゅう▼ 5〜20、好ましくは8〜20

糖尿病型脂肪肝の場合に追加する各生薬エキスの配合割合としては、混合する各生薬の重量比で、例えば次の範囲である。 生薬名 重量比範囲 杜仲 10〜30、好ましくは15〜30 枸杞子 5〜20、好ましくは8〜20 肉▲じゅ▼蓉 5〜20、好ましくは8〜20 山薬 10〜30、好ましくは10〜25 山茱萸 10〜30、好ましくは10〜25

本発明の組成物には、脂肪肝治療に影響を及ぼすことがない範囲(種類及び量)で、漢方薬を含む医薬品に一般的に用いられている添加物を添加してもよい。 任意に添加してもよい添加物としては、例えば、本発明の組成物の味を調整するための甘味料が挙げられ、具体的には、蜂蜜(ほうみつ)、黒砂糖、甜菜等の天然甘味料が挙げられる。但し、糖尿病合併型脂肪肝の場合には、上記糖分の添加は不可である。

上記の任意添加成分の配合量は、脂肪肝の治療効果に影響を及ぼさない範囲であればよく、例えば、上記所定の生薬エキス全量を100重量部に対して5〜10重量部の範囲内であることが好ましい。

本発明の組成物の剤形は、経口投与可能な形態であれば特に限定されない。基本的には液剤であるが、これをフリーズドライ等の手段で粉末若しくは顆粒としてもよいし、さらに錠剤や、カプセル剤としてもよい。

本発明の組成物を液剤として経口投与する場合の投与量は特に限定されないが、通常、1日200mL程度である。1日の投与回数は特に限定されないが、例えば、朝食前と就寝前の2回、いずれも空腹時に投与することが望ましい。 また、投与後30分間程度は、食事を避けることが好ましい。 投与期間は脂肪肝の改善が見られるまでであるが、下記試験によれば、3ヶ月程度で有意な改善が見られた。

以下、本発明の組成物を製造し、実際に患者に投与したときの脂肪肝の改善状況を確認した試験例を示すことで、本発明をより具体的に説明する。

生薬エキスの抽出には、我が国において圧倒的なシェアーを誇る漢方薬抽出機である、SHOWA TSUSHO CO’LTD.社製「抽出機 HRS−705」を使用した。

実施例A:タイプA(標準型)用のエキスの製造 エキスの製造では、上記抽出機を用いて、下記の2回の抽出作業及び1回の濃縮作業を実施した。 第1回目の「生薬エキス抽出作業」は、下記表2に示すタイプA用組成物の生薬を所定の割合で混合し、生薬混合物合計120gを、生薬袋(幅18cm×高さ25cm;ガーゼを3重にして作成したもの)に入れた。この生薬袋2袋(120g×2)を5,000mlの水に12時間浸した後、生薬抽出機に投入し、サーモスイッチの抽出作動時間を180分(3時間)に設定した。

生薬抽出機は庫内温度が摂氏92℃以上になると自動的に抽出時間表示のサーモスイッチがONになり作動するようにセットした。また、庫内温度が1℃上昇するのに約80秒を要する。投入した混合水温度が12℃だったので、92℃に達してサーモスイッチが作動するまで約106分かかった。サーモスイッチが作動した後の庫内温度は最高で106℃まで上昇した。 因って、第1回目の生薬エキス抽出時間としては、作動準備に106分+生薬エキス抽出時間180分の合計286分(4時間46分)を要した。

生薬抽出機のスイッチがOFFになった時点で庫内より抽出液を3,000ml取り出した。このとき、混合生薬の袋及びエキス残液は抽出機庫内に残留させた。 第1回目の抽出では、庫外への蒸気排出量は約1,200mlであった。

第2回目の「生薬エキス抽出」は、新たに水3,000mlを庫内に追加投入し、サーモスイッチを120分に設定した。 第2回目の抽出開始時点での庫内温度は55℃だったので、サーモスイッチがONになるまでの作動準備に約50分+生薬エキス抽出に120分の合計170分(2時間50分)を要した。

上記のサーモスイッチがOFFになった時点で庫内の抽出液を全て取り出した後、生薬袋を取り出して絞り、得られた抽出液を第2回目の抽出液に加えた。 第2回目の抽出では、庫外への蒸気排出量は約800mlであり、絞った後の水分を含んだ混合生薬残滓は約600gであった。従って、第2回目の抽出で得られた抽出液量は約2,400mlであった。

濃縮作業では、第1回目と第2回目の抽出で得られた生薬エキス抽出液の合計5,400mlを抽出機に再投入し、サーモスイッチを90分に設定して抽出液を濃縮した。 濃縮作業では、約600mlの蒸気が排出されたので、最終的に約4,800mlの生薬エキス抽出液が得られた。 この生薬エキス抽出液を、アルミ製パックに100ml毎に充填した。生薬エキスが充填されたアルミ製パックは、スチームコンベンションにて100℃で40分間の加熱殺菌を施した。

実施例B:タイプB(高血圧合併型)用のエキスの製造 下記表2に示す生薬を、それぞれ表2に示す重量で用いた他は、実施例Aと同様にして、タイプB用エキス約4,800mlを得た。

実施例C:タイプC(糖尿病合併型)用のエキスの製造 下記表2に示す生薬を、それぞれ表2に示す重量で用いた他は、実施例Aと同様にして、タイプC用エキス約4,700mlを得た。

試験例 下記試験における、被験者のタイプの分類、検査データ及び所見は、東京女子医科大学 教授 医学博士栗原毅先生によるものである。

<被験者> 腹部超音波検査にて脂肪肝を認め、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ),ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)のいずれかの値が基準値20IU/Lを超えている患者15名を被験者として選定した。いずれも、食事療法、運動療法で治療効果が認められなかった患者であった。 15名の患者を、5種類の臨床中医学的な分類と、西洋医学的な観点とを考慮して下記3タイプに分類した。 タイプA:脂肪肝のみ認めた患者(3例) タイプB:高血圧を合併している患者(7例)(降圧剤を投与されており、収縮期血圧が140mmHg以上、又は拡張期血圧が90mmHg以上(日本高血圧学会ガイドライン2004年度版に基づく)の患者) タイプC:糖尿病を合併している患者(7例)(空腹時血糖値が126mg/dl以上、又は随時血糖値が200mg/dl以上(日本糖尿病学会ガイドライン2006〜2007年に基づく)の患者)

<投与方法> 各タイプに対して上記実施例A〜Cで製造したエキスを、1日2回、朝、夕、3ヶ月間経口投与した。尚、1日2回が不可能な例では、1日1回の飲料とした。 投与期間は、投与開始から3ヶ月間とした。 投与期間中、被験者には、特別な食事指導、飲酒の規制及び運動療法は一切指示せず、各被験者の自由意思に任せた。

<経過観察> 試験開始前、途中1ヶ月毎の経時的に血液検査を実施し、統計処理にて有意差を検定た。検査結果及び所見を、タイプAの被験者については下記表3、タイプBの被験者については下記表4−1及び4−2、タイプCの被験者については下記表5−1及び5−2に示す。

上記表中の検査項目は、いずれも臨床で通常用いられている検査方法で測定した。数値の単位を括弧内に示す。 総蛋白:血中総蛋白質量(g/dL) アルブミン:血中のアルブミン量(g/dL) AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(U/L) ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ(U/L) γGTP:r-グルタミルトランスペプチターゼ(U/L) HbA1c:グリコヘモグロビンA1c(%) T−Cho:総コレステロール(mg/dL) HDL−C:高密度コレステロール(mg/dL) LDL−C:低密度コレステロール(mg/dL) TG:中性脂肪(mg/dL) CT 内臓:コンピュータ断層撮影(CT)による内臓脂肪の面積(cm2) 皮下:コンピュータ断層撮影(CT)による皮下脂肪の面積(cm2) ウエスト:胴囲(cm)

<考察> 全ての被験者で、エキス服用前に比し、3ヶ月後でAST値(P=0.011)及び最高血圧値(P=0.025)が有意に低下した。 また、ALT値(P=0.066)に低下傾向が見られ、アディポネクチン値(0.063)が増加傾向を示した。 上記以外の検査値には特に変化は認めなかったが、悪化した値は無かった。 2名の被験者について、CTにて臍部での内臓脂肪面積を計測し経過を観察したところ、いずれも内臓脂肪面積が減少していた。

AST、ALTが低下したことは、肝臓の脂肪沈着の程度が軽減したことに起因すると考えられた。また、メタボリックシンドロームのマーカーであるアディポネクチン値が、上昇傾向を呈したことは、内臓脂肪の減少を表わしている。即ち、内臓脂肪細胞で産生される善玉のアディポサイトカインであるアディポネクチンが増加し、糖代謝の活性化や肥満の抑制が起きることが期待される。 肥満に関しても体重で検討したが、変動は見られなかった。体重の変動が認められなかったにも関わらず、肝臓での脂肪沈着が低下したことは、今回使用したエキスが、脂肪肝に有用であることを端的に表わしている。 各例を一例ごとに検討すると(表参照)、多くの被験者で、体重増加、あるいはHbA1c、TG(中性脂肪)が上昇していても、AST,ALTの低下が認められた。 また、敢えて食事・飲酒・運動療法等の一切の規制を設けず、被験者自信の全くの自由意思に任せた、厳しい条件下での試験であるにも関わらず、脂肪肝或いは肝機能に対する改善効果を確認できたことは、客観的事実として、現在処方されている医薬品に比べ、極めて優位な効果を有すると言える。

本発明の組成物(エキス)は、脂肪肝の治療に非常に有用である。 本発明の組成物(エキス)は、食事療法、運動療法、西洋医学的治療によって改善しない脂肪肝を治療するのに非常に有用である。 本発明の組成物(エキス)は、食事療法及び/又は運動療法を併用すれば、抜群の治療効果が期待できる。

QQ群二维码
意见反馈