【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はメガネフレームに関し、特に、反射材を具えたメガネフレームに関するものである。 【0002】 【従来技術およびその問題点】近年、夜間のジョギング、散歩中等における交通事故が増加している。 このため、交通安全協会等では、夜間にジョギング等を行う場合には反射材を取り付けた衣類、帽子、靴等を身に付けるように指導している。 【0003】しかしながら、現在市場に提供されている反射材は、合成樹脂製、金属製のテープ式のものがほとんどであるため、取り付けられる衣類等がスポーツ用のものに限定されてしまう。 このため、スポーツ用の衣類等を身に付けていない散歩中の老人等が事故に巻き込まれるケースが後を立たない。 したがって、夜間にジョギング、散歩等を行う多くの人々を交通事故から守るためには、それらの多くの人々が簡単に身に付けることのできるものに反射材を取り付けることが望ましい。 【0004】この発明は前記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、夜間にジョギング、散歩等を行う多くの人々が簡単に身に付けることのできるメガネフレームに反射材を取り付けることによって、夜間にジョギング、散歩等を行う人々を自動車等の運転者から確認しやすくし、これにより、夜間のジョギング中等における交通事故の発生件数を大幅に減少させることを目的とするものである。 【0005】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決するためにこの発明は、少なくとも一部に反射材を設けた手段を採用したものである。 また、少なくとも一部に反射材を設けるとともに、該反射材の表面を被覆材で被覆した手段を採用したものであり、前記被覆材はUV樹脂である手段を採用したものである。 さらに、少なくとも一部に穴を設け、該穴内に反射材を設けるとともに、該穴内に充填材を充填した手段を採用したものであり、前記充填材はエポキシ樹脂である手段を採用したものである。 そして、前記反射材は、複数のマイクロプリズム反射素子からなるマイクロプリズム反射素子群と、該マイクロプリズム反射素子群の裏面側に施される金属メッキとからなる手段を採用したものであり、前記反射材は、 複数のガラスビーズ素子からなるガラスビーズ反射素子群と、該ガラスビーズ反射素子群の裏面側に設けられる金属メッキとからなる手段を採用したものである。 【0006】 【作用】この発明は前記のような手段を採用したことにより、夜間の自動車等のライトの光はメガネフレームの反射材によって反射され、この反射光によって自動車等の運転者が人の存在を知ることができる。 したがって、 このメガネフレームを用いたメガネを装着してジョギング、散歩等を行うことにより、夜間にジョギング、散歩等をする人々を交通事故から守ることができることになる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施の形態について説明する。 図1及び図2には、この発明によるメガネフレームの第1の実施の形態が示されていて、この実施の形態に示すメガネフレーム1は、レンズ2、2の周囲を保持する枠部3、3と、両枠部3、3の内端間に架設されるブリッジ部4と、各枠部3の外端に屈曲自在に取り付けられるテンプル6とを具えている。 【0008】各枠部3は、合成樹脂から形成される環状をなすものであって、内周面にはレンズ2の周縁部を嵌合させるための溝(図示せず)が全周に渡って所定の深さで形成されるようになっている。 各枠部3の内端部には合成樹脂から形成される鼻当て用のパッド部7が一体に設けられている。 なお、図示はしないが、枠部3を半環状の上半部と下半部の2部材で構成し、両部材間でレンズ2の周縁部を保持するようにしてもよいものであり、枠部3を半環状の上半部(又は下半部)と半環状の保持糸の2部材で構成し、両部材間でレンズ2の周縁部を保持するようにしてもよいものである。 【0009】ブリッジ部4は、合成樹脂から形成される棒状をなすものであって、その両端は各枠部3の内端に一体に連結されるようになっている。 なお、枠部3を上半部と下半部の2部材で構成した場合には、少なくとも何れか一方の半部間にブリッジ部4を架設すればよいものであり、枠部3を上半部(又は下半部)と保持糸の2 部材で構成した場合には、上半部間又は下半部間にブリッジ部4を架設すればよいものである。 【0010】各枠部3の外端には金属製の鎧部5が一体に取り付けられている。 鎧部5は、各枠部3に一体に取付けられる固定側部材と、固定側部材にねじを介して取付けられる回動側部材とを具えている。 そして、回動側部材にテンプル6を一体に取付けることで、テンプル6 が鎧部5を介してレンズ2の裏面方向に回動可能となるものである。 【0011】テンプル6は、合成樹脂から形成される棒状をなすものであって、その一端部内面側に鎧部5の回動側部材が一体に取付けられるとともに、他端部は耳からの脱落を防止するために所定の角度で下方に屈曲されている。 【0012】テンプル6の一端部外側面にはシート状の反射材8が接着等を介して取り付けられるとともに、反射材8の表面は被覆材9で被覆されるようになっている。 反射材8としては、光を反射させることができるものであればどのようなタイプのものでも用いることができる。 例えば、複数のガラスビーズ反射素子からなるガラスビーズ反射素子群の裏面側に金属メッキを施した反射材、複数のマイクロプリズム反射素子からなるマイクロプリズム反射素子群の裏面側に金属メッキを施した反射材等を用いることができる。 【0013】複数のマイクロプリズム反射素子からなるマイクロプリズム反射素子群の裏面側に金属メッキを施した反射材の代表的なものとしてリフレクサイト(商標名)が市場に提供されている。 【0014】リフレクサイトは、反射輝度が非常に大きく、反射材8の全表面の75%以上を使用して光を反射させることができるものであり、ガラスビーズ方式の反射材に比べて小さな面積でも十分な反射輝度が得られるものである。 したがって、メガネフレームのように、取付け面積が小さなものでも十分な効果が得られるものである。 【0015】被覆材9としては半透明又は透明のUV樹脂が好ましい。 被覆材9にUV樹脂を用いることによって反射材8の全表面を完全に被覆することができ、反射材8を外力等から保護することができるからである。 なお、被覆材9は、UV樹脂に限らず、同様の特性を有するものであればよいものである。 【0016】そして、上記のように構成したこの実施の形態によるメガネフレーム1の各枠部3に所定のレンズ2を装着することにより所謂メガネが構成されることになる。 そして、このメガネを装着して夜間にジョギング、散歩等をすると、自動車等のライトの光がメガネフレーム1の反射材8に当たって反射し、この反射光によって自動車等の運転者がメガネを装着している人の存在を知ることができるものである。 そして、反射材8にリフレクサイトを用いた場合には、反射輝度が非常に大きいので、小さな面積でも人の存在を確認するのに十分な輝度が得られることになる。 【0017】なお、前記の説明においては、テンプル6 の外側面に反射材8を設けたが、テンプル6の外側面の全体に設けてもよいものであり、各枠部3の表面の一部又は全体に設けてもよいものであり、ブリッジ部4の表面の一部又は全体に設けてもよいものである。 【0018】図3及び図4には、この発明によるメガネフレームの第2の実施の形態が示されていて、この実施の形態に示すメガネフレーム1は、テンプル6の外側面に所定の深さの穴10を設けるとともに、この穴10の底部にシール状の反射材8を設け、この状態で穴10内に充填材11である透明又は半透明のエポキシ樹脂を充填して固化させたものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様の構成を有している。 【0019】なお、充填材11は、エポキシ樹脂に限らず、反射材8を穴10内に保持できる、エポキシ樹脂と同様の特性を有する半透明又は透明の合成樹脂であればよいものである。 【0020】そして、この実施の形態に示すメガネフレーム1にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様に、メガネフレーム1の各枠部3に所定のレンズ2 を装着することにより所謂メガネが構成されるとともに、このメガネを装着して夜間にジョギング、散歩等をすると、自動車等のライトの光がメガネフレーム1の反射材8に当たって反射し、この反射光によって自動車等の運転者にメガネを装着している人の存在を知らせることができるものである。 そして、反射材8にリフレクサイトを用いた場合には、反射輝度が非常に大きいので小さな面積でも人の存在を確認するのに十分な輝度が得られることになる。 【0021】なお、前記の説明においては、テンプル6 の外側面に穴10を設けて、その穴10内に反射材8を設けたが、テンプル6の外側面の全体に穴を設けて、その穴内に反射材8を設けてもよいものであり、各枠部3 の表面の一部又は全体に穴を設けて、その穴内に反射材8を設けてよいものであり、ブリッジ部4の表面の一部又は全体に穴を設けて、その穴内に反射材8を設けてもよいものである。 【0022】なお、前記各実施の形態においては、枠部、テンプル、ブリッジ部が合成樹脂から形成されるメガネフレームについて説明したが、これらの構成部材を金属で形成したメガネフレームの少なくとも一部に前述した反射材を設けた場合にも、同様の作用、効果が得られるのは勿論のことである。 【0023】 【発明の効果】この発明は前記のように構成したことにより、少なくとも一部に設けた反射材によって、夜間に自動車等のライトからの光を反射させることができることになる。 したがって、夜間にジョギング、散歩等をする場合に、このメガネフレームを用いたメガネを装着することによって、自動車等の運転者に人の存在を知らせることができることになる。 また、反射材として、マイクロプリズム反射素子群の裏面側に金属メッキを施したものを用いた場合には、反射輝度が非常に大きいので、 小さな面積でも人の存在を確認するのに十分な反射輝度が得られることになり、夜間のジョギング、散歩中等における交通事故の件数を大幅に減少させることができることになる等の優れた効果を奏するものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】この発明によるメガネフレームの第1の実施の形態の全体を示した斜視図である。 【図2】図1に示すもののテンプルの部分断面図である。 【図3】この発明によるメガネフレームの第2の実施の形態の全体を示した斜視図である。 【図4】図3に示すもののテンプルの部分断面図である。 【符号の説明】 1……メガネフレーム 2……レンズ 3……枠部 4……ブリッジ部 5……鎧部 6……テンプル 7……パッド部 8……反射材 9……被覆材 10……穴 11……充填材 |