Human lumbar vertebra model structure, and device using the same

申请号 JP24827599 申请日 1999-09-02 公开(公告)号 JP2001074592A 公开(公告)日 2001-03-23
申请人 Keiichi Hanada; 桂一 花田; 发明人 HANADA KEIICHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To objectively measure vibrational riding comfort felt with respect to vibration or acceleration change including acceleration, deceleration in the traveling of a vehicle, and to determine it.
SOLUTION: This structure is provided with a cylindrical lumbar vertebra constituting body 10, constituted by engaging from an upper side a main body upper member 17, fourth lumbar vertebra members 11, 12, a fiber ring member 13, fifth lumbar vertebra members 14, 15, and a main body lower member 15, while conforming their center axes, in a portion having easy fit of hernia of an intervertebral disk. The periphery of the central part of the lumbar vertebra constituting body 10 is fastened around the fiber ring member 13 as the center with an elastic material by an abdominal and dorsal muscle part 19 of a ring-like cylindrical shape, the fiber ring part 13 is formed into a thick ring shape, made of a rigid rubber material to be filled in its hollow part with the medullary nucleus member 16 comprising a fluid as an artificial medullary neucleus, and upper and lower parts thereof are engaged with the respective lumbar vertebra members in the structure. A pressure detector 21 detects the pressure change of the medullary nucleus member 16, generated by inclinations or displacements of the two lumbar vertebra members contacting with a face of the member 16, to be output as a voltage change.
COPYRIGHT: (C)2001,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 人体の腰椎における髄核に加わる圧力を具現する人体腰椎モデル構造において、ほぼ円筒形を成し、中心軸を一致させて上下方向に対し、上部から本体上部材、上部腰椎部材、繊維輪部材、下部腰椎部材、および本体下部材を重ねた腰椎構成体を備え、この腰椎構成体の周囲を少なくとも本体上部材のほぼ中央部から本体下部材のほぼ中央部に亘って包囲すると共に弾性的に固定する弾性材質からなる環状円筒形の腹背筋部材を備え、前記上部腰椎部材は前記本体上部材に嵌合固定し、
    前記下部腰椎部材は前記本体下部材に嵌合固定し、前記繊維輪部材は硬質弾性材質からなり厚手の環状をなして中空部分に髄核部材となる流体を充満させて上部を前記上部腰椎部材、かつ下部を前記下部腰椎部材それぞれに嵌合していることを特徴とする人体腰椎モデル構造。
  • 【請求項2】 請求項1において、繊維輪部材は、ゴム硬度ほぼ60度のグラファイト入り天然ゴムで型から製作され、環状の高さほぼ20mm、外径ほぼ24mmおよび内径ほぼ9mmの大きさを有することを特徴とする人体腰椎モデル構造。
  • 【請求項3】 請求項1において、髄核部材となる流体は、シリコーングリースであることを特徴とする人体腰椎モデル構造。
  • 【請求項4】 請求項1において、環状円筒形の腹背筋部材は、厚さほぼ5mmの天然ゴムを二枚重ね、外径ほぼ120mm、内径ほぼ100mmおよび長さほぼ21
    0mmの大きさを有することを特徴とする人体腰椎モデル構造。
  • 【請求項5】 請求項1において、前記下部腰椎部材の軸部分で前記髄核部材に直接接してこの髄核部材の圧力変化をこの圧力変化に線形比例する電圧値変化により検出する圧力検出器を備えることを特徴とする人体腰椎モデル構造。
  • 【請求項6】 請求項5に記載される人体腰椎モデル構造を台座の上面に固定設置し、前記人体腰椎モデル構造の上部に体重負荷部材を加えて人間体重同等の重みとした人体ロボットと、前記人体腰椎モデル構造に備えられた圧力検出器で検出された圧力変化を電圧値変化に変換した測定結果を時系列で記録する記録設備とを備え、前記人体ロボットに与える振動を前記髄核部材に発生する圧力変動波形で記録することを特徴とする人体腰椎モデル構造の利用装置。
  • 【請求項7】 請求項6において、人体ロボットは、前記台座の上面で、重力方向および座席角度方向のいずれかの方向に中心軸を一致させて固定設置されることを特徴とする人体腰椎モデル構造の利用装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、人体の腰椎における髄核に加わる圧を具現する人体腰椎モデル構造およびその利用装置に関し、特に、自動車、列車、船舶宇宙船などに代表される乗り物の走行中における加速・減速を含む振動または加速度の変化に対して感じる乗り心地である振動乗り心地を客観的に計測して判定できる人体腰椎モデル構造およびその利用装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】近年において普及が著しい乗り物の代表格である自動車の社会における発展は止まることを知らない。 そのため、自動車の車種も多様化しており、かつ同一車種、例えば自家用自動車でもその型数は膨大である。 一方、自動車を購入し使用する多数の顧客は、購入の基準または価値に、安全性および振動乗り心地を重要視しつつある。

    【0003】安全性は、各種衝突テスト、事故車の解析などから各車種に対するランク付けが行なわれている。
    しかしながら、自動車の走行中における加速・減速を含む振動または加速度の変化に対して感じる振動乗り心地となると、官能テストなどで個人差が大きく、客観的に判定する基準はなかった。 特に、長距離または長時間のドライバに多い腰椎の椎間板ヘルニアの発生とその悪化との原因を、自動車の振動乗り心地と相関付ける説が、
    整形外科医の間で有力視されている。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】上述した従来の自動車の振動乗り心地テストでは、官能テストなどで個人差が大きく、客観的に判定する基準がなかった。 更に、振動乗り心地が腰椎の椎間板ヘルニアにおける発生およびその悪化の原因と相関関係にあるといわれている。 従って、このための人体腰椎モデル構造およびその利用装置の実現が求められている。

    【0005】本発明の課題は、腰椎の椎間板ヘルニアの発生とその悪化との原因となる振動乗り心地を客観的に計測可能とする人体腰椎モデル構造およびその利用装置を提供することである。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】本発明による人体腰椎モデル構造は、人体の腰椎における髄核に加わる圧力を具現する人体腰椎モデル構造において、ほぼ円筒形を成し、中心軸を一致させて上下方向に対し、上部から本体上部材、上部腰椎部材、繊維輪部材、下部腰椎部材、および本体下部材を重ねた腰椎構成体を備え、この腰椎構成体の周囲を少なくとも本体上部材のほぼ中央部から本体下部材のほぼ中央部に亘って包囲すると共に弾性的に固定する弾性材質からなる環状円筒形の腹背筋部材を備え、前記上部腰椎部材は前記本体上部材に嵌合固定し、
    前記下部腰椎部材は前記本体下部材に嵌合固定し、前記繊維輪部は硬質弾性材質からなり厚手の環状をなして中空部分に髄核部材となる流体を充満させて上部を前記上部腰椎部材、かつ下部を前記下部腰椎部材それぞれに嵌合している。

    【0007】この構造により、人体の腰椎間に在る髄核とほぼ同等の条件を満たす人体腰椎モデルが実現できた。 このモデルでは、振動に対して計測する対象となる人工髄核、すなわち髄核部材である流体の動き、例えば、圧力変動のピーク値が、椎間板ヘルニアを持つ人の官能的な感じ方と相関性を有していることが確認されている。

    【0008】これらの人体構造と同等な具体的な一つの例における繊維輪部材は、ゴム硬度ほぼ60度のグラファイト入り天然ゴムで型から製作され、環状の高さほぼ20mm、外径ほぼ24mmおよび内径ほぼ9mmの大きさを有している。 また、人工髄核となる髄核部材はシリコーングリースでよい。 また、環状円筒形の腹背筋部材は、厚さほぼ5mmの天然ゴムを二枚重ね、外径ほぼ120mm、内径ほぼ100mmおよび長さほぼ210
    mmの大きさを有している。

    【0009】振動乗り心地の客観的計測に対する利用装置としては、下部腰椎部材の軸部分で前記髄核部材に直接接してこの髄核部材の圧力変化をこの圧力変化に線形比例する電圧値変化により検出する圧力検出器を備えることができる。 この人体腰椎モデル構造を台座の上面に安定させて固定設置し、前記人体腰椎モデル構造の上部に体重負荷部材を加えて人間体重同等の重みとした人体ロボットと、前記人体腰椎モデル構造に備えられた圧力検出器で検出された圧力変化を電圧値変化に変換した測定結果を時系列で記録する記録設備とを備え、前記人体ロボットに与える振動を前記髄核部材に発生する圧力変動波形で記録している。

    【0010】また、この人体ロボットは、前記台座の上面で、重力方向および座席度方向のいずれかの方向に中心軸を一致させて固定設置することができる。

    【0011】

    【発明の実施の形態】次に、本発明による人体腰椎モデル構造およびその利用装置の実施の形態について図面を参照して説明する。

    【0012】図1は本発明による人体腰椎モデルにおける腰椎構成体10の一つの実施形態を示す縦断面図である。

    【0013】図示される腰椎構成体10は、上部腰椎部材および下部腰椎部材それぞれとして、人が椎間板ヘルニアを起こしやすい第4腰椎および第5腰椎をモデル化している。 また、第4腰椎部材および第5腰椎部材それぞれは、製作の便宜のため、二つの部材により構成されている。

    【0014】従って、腰椎構成体10は、それぞれが円筒形をなす第4腰椎上部材11、第4腰椎下部材12、
    繊維輪部材13、第5腰椎上部材14、および第5腰椎下部材15が重力方向を中心軸方向として上部から下部に位置するように組み立てられ、筒状をなす繊維輪部材13の中空部分には、人工髄核として流体である髄核部材16が充填されている。

    【0015】更に、腰椎構成体10は、上述した腰椎部分を中心部分にして上下に、本体上部材17および本体下部材18を備え、上述した腰椎部分を固定するように、弾性を有する腹背筋部19が本体上部材17および本体下部材18を締め付けて、実際の人体との相似性を確保している。

    【0016】次に、図2に図1を併せ参照し、上部腰椎部材である第4腰椎上部材11および第4腰椎下部材1
    2の形状について説明する。

    【0017】第4腰椎上部材11は、円筒形を成し、ねじ穴31を底面中央部分で軸方向に有している。 また、
    第4腰椎下部材12は、円筒形の上面にねじ部32を有し、このねじ部32を下方から底面のねじ穴31にねじ込み第4腰椎上部材11と固定する。 第4腰椎下部材1
    2の底面には、繊維輪用嵌合溝33が設けられている。

    【0018】これらの一つの具体的な寸法として、第4
    腰椎上部材11は、高さほぼ50mm、外径ほぼ33m
    mの円筒形をなしている。 また、第4腰椎下部材12
    は、高さほぼ20mm、かつ第4腰椎上部材11とほぼ同一外径、ほぼ32mmの円筒形の上面に高さほぼ25
    mmのねじ部32を有している。 繊維輪用嵌合溝33
    は、図3に示される繊維輪部材13を嵌合する寸法に一致した環状の溝によりほぼ4mmの深さで設けられている。

    【0019】図3に示される繊維輪部材13は、弾性を有する材質と構造を有し、上部腰椎部材の第4腰椎部材と下部腰椎部材の第5腰椎部材との傾きに応じて人体の構造と同様に屈曲し、この屈曲により内部に充填された髄核部材16である流体に生じる外部への圧力変化が図1に示される圧力検出器21により検出されるように構成されている。

    【0020】この具体的な一つの繊維輪部材13は外径ほぼ24mm、厚さほぼ15mm、高さほぼ20mmの大きさを有し、内径ほぼ9mmの内部空間に髄核部材1
    6としてシリコーングリースが充填されている。 また、
    繊維輪部材13には、外部応力に応じて内部の人工髄核であるシリコーングリースの外部への圧力変化が人体と同様に発生するように、硬度60度のグラファイト入り天然ゴムが加工されている。 更に、繊維輪部材13はこの天然ゴムを型から製作して精度を高めた。

    【0021】髄核部材16には、シリコーングリースが用いられたが、他の材質の流体として液体または気体のいずれが用いられてもよい。 また、繊維輪部材13も外部応力が内部流体の圧力変化に規則的に対応できる弾性体であれば、人工ゴムを使用してもよく、材質が天然ゴムに限定されるものではない。 また、繊維輪部材13
    は、精度を高めるため型から製作されると説明したが、
    他の製作手段でも、上記機能が発揮できるものであればよい。

    【0022】次に、図4に図1を併せ参照し、下部腰椎部材である第5腰椎上部材14および第5腰椎下部材1
    5の形状について説明する。

    【0023】第5腰椎上部材14は、円筒形をなし、上述した繊維輪部材13の底面部分を挿入し配置する繊維輪用空間41を上面側、また、第5腰椎下部材15の上部をねじ込む第5腰椎用結合穴42を底面側それぞれに設けている。 また、第5腰椎下部材15は、第5腰椎上部材14の第5腰椎結合穴42にねじ込む結合ねじ43
    を有する部分と残りの部分とで構成される外形を有している。 また、上面中央部には、図3に示される繊維輪部材13が嵌合する繊維輪用嵌合穴44、また底面には検出器用空間45それぞれが設けられている。 更に、繊維輪用嵌合穴44および検出器用空間45を中心軸位置で貫通する検出器取付穴46が設けられ、検出器取付穴4
    6には圧力検出器として例えば、半導体圧力変換器が取り付けられることにより、圧力の変化を比例する電圧値で得ることができる。

    【0024】これらの具体的な寸法の一例は、第5腰椎上部材14が高さほぼ50mm、外径ほぼ33mmをなし、繊維輪用空間41は内径ほぼ44mm、深さほぼ1
    9mmの大きさであり、また、第5腰椎用結合穴42は第5腰椎下部材15の上部をねじ込む内径ほぼ58m
    m、深さほぼ22mmの大きさを有している。

    【0025】一方、第5腰椎下部材15は、高さほぼ4
    9mmにおいて、外径ほぼ56mm、高さほぼ22mm
    の部分と外径ほぼ70mmの残りの部分とで構成される外形を有している。 また、上面中央部には、繊維輪用嵌合穴44が、図3に示される繊維輪部材13を嵌合する内径ほぼ24mm、深さほぼ2mmの大きさであり、また検出器用空間45が底面に内径ほぼ46mm、深さほぼ35mmの大きさで設けられている。

    【0026】次に、図5および図6を併せ参照して人体の腰椎周辺を人工的に構成する本体上部材17および本体下部材18、並びに腹背筋部材19について説明する。

    【0027】まず、図6を参照して人体ロボット50の構成について説明する。 人体ロボット50は、台座24
    の上に、人体の腰骨およびその周辺を擬似する本体下部材18を固定している。 この本体下部材18と人体の腹部およびその周辺を擬似する本体上部材17とを上述した腰椎部分で連結した周囲を、腹背筋部材19が締め付け、更に、人体の上半身を擬似する体重負荷部材20が本体上部材17の上面に配備されている。

    【0028】この構造において、台座24が上下左右に振動する際、人体ロボット50では、本体上部材17が腹背筋部材19の弾性により首振り運動を行ない、内部の腰椎部分で圧力の変化が生じる。 また、この人体ロボット50は、運動の変化が同一の押圧力によるものであれば、どの方向でも同一の上記圧力の変化になるように構成されている。

    【0029】図5および図6に図1を併せて参照すれば、本体上部材17は、外径ほぼ120mm、高さほぼ155mmの円筒形胴体において、外径ほぼ68mm、
    高さほぼ25mmを有する体重負荷部材20との嵌合用突起25を上面に有し、また、内径ほぼ33mm、深さほぼ35mmを有する第4腰椎上部材11との嵌合用の穴を底面に有している。 更に底面側の高さほぼ80mm
    の範囲では、腹背筋部材19の装着用に外径がほぼ10
    0mmと細くなっている。

    【0030】本体下部材18は、外径ほぼ120mm、
    高さほぼ180mmの円筒形胴体において、内径ほぼ7
    0mm、深さほぼ30mmの大きさを有する第5腰椎下部材15との嵌合用の穴を上面に有し、また、底面には台座24に確実に固定するボルトのためのねじ穴4個を設けている。 更に上面側の高さほぼ80mmでは、腹背筋部材19の装着固定用に外径がほぼ100mmと細くなっている。

    【0031】腹背筋部材19の材質、厚さ、大きさ、固定方法などは、台座24の移動に基づく人体の傾きおよび直立への復元性を擬似できるものであり、その選択には再現性が重要項目となる。 すなわち、腹背筋部材19
    は、弾性を有する部材であって、多方向性を有する固定を採用し、同じ力をいずれの方向から加えても、本体上部材17の傾きが等しく、内部流体の髄核部材16で発生する圧力の変化が同一であるように製作されている。
    従って、具体化し実測した一つの腹背筋部材19は、弾性材質の部材として防振ゴムである厚さ5mmのグラファイト入り天然ゴムを二枚重ねて外径ほぼ120mm、
    内径ほぼ100mm、長さほぼ210mmの環状円筒形とした。 勿論、腹背筋部材19は必ずしもゴムを二枚重ねする必要はなく、本発明における寸法、材質は上述したこのような例に限定されるものではない。

    【0032】上述したように、人体ロボット50は、台座24の移動または振動に基づいて本体上部材17が直立状態から傾いた際に腰椎構成体である人工腰椎における髄核部材である流体の人工髄核に現れる圧力の変化を圧力検出器21で計測して外部で経時変化を記録できるものであり、人体ロボット50の構造は、この人工髄核に現れる圧力の変化を人の腰椎におけるものと同等のものにしている。

    【0033】上記記載では、人体ロボット50を台座2
    4に直立状態とし、中心軸を重力方向に一致させるように、図示して説明したが、人体ロボットを、座席の角度、例えば、重力方向に30度の傾きをもった状態で台座に安定して固定させる状態であってもよい。 このように状態を変化させることにより、他のさまざまな状態または条件での経時変化を記録することができる。

    【0034】次に、図1から図6までを併せ参照して図6に示される人体ロボット50の組立ての一例について手順を追って説明する。

    【0035】まず、最初の手順は、台座24の上に本体下部材18を4個のボルトにより固定する。 次の手順は、検出面を繊維輪用嵌合穴44の底面と同一面を形成するように、第5腰椎下部材15の検出器取付穴46に圧力検出器21を固定し、第5腰椎上部材14を第5腰椎下部材15にねじ込み固定して下部腰椎部材を形成する。 次の手順は、圧力検出器21から測定コード用穴2
    2を通過させた測定用コード23を台座24から外部へ引き出して第5腰椎下部材15を本体下部材18に嵌合固定する。 次の手順は、第5腰椎下部材15の繊維輪用嵌合穴44に繊維輪部材13を嵌合させ、接着剤を使用するなどの方法により固定する。 次いで、繊維輪部材1
    3の内部空間に髄核部材16である人工髄核のシリコーングリースが上方向から充填される。

    【0036】次の手順は、第4腰椎上部材11に第4腰椎下部材12のねじ部33をねじ込み固定して上部腰椎部材を形成しておく。 次の手順は、第4腰椎下部材12
    の繊維輪用嵌合溝34に下部腰椎部材に下部を嵌合された繊維輪部材13の上部を嵌合させ、接着剤を使用するなどの方法により固定する。 次の手順で、最上段に上部腰椎部材が配置される。

    【0037】次いで、腹背筋部材19の円筒形天然ゴム輪を本体下部材18の上側細身の部分に被せて固定し、
    次いで本体上部材17の嵌合穴に第4腰椎上部材11を嵌合させつつ、本体上部材17の下側細身の部分に腹背筋部材19の円筒形天然ゴム輪を被せて固定する。 次の手順は、最上部となった本体上部材17の嵌合用突起2
    5に体重負荷部材20を嵌め込み、人体ロボット50を完成する。

    【0038】次に図7に図1および図6を併せ参照して自動車などの振動乗り心地計測の実施例について説明する。

    【0039】人体ロボット50に取り付けられた圧力検出器21が、繊維輪部材13の歪みにより人工髄核である髄核部材16のシリコーングリースに生じた圧力の変化を検出し、電気的信号により電圧の変化として測定用コード23を介して増幅器51へ送る。 圧力検出器21
    には、半導体小形圧力変換器を用い、腰椎間の人工髄核に及ぼす圧力の経時変動をDAT(ディジタルオーディオテープ)52に記録した後、この記録をオシロスコープなどの表示器53に表示またはプリンタにより印刷出力する。

    【0040】次に、図8を参照して、上述した具体例における人体ロボットに圧力を加えた場合に、人工髄核である髄核部材のシリコーングリースに生じた圧力変動の最高値と人体で感じた官能検査値との関係を説明する。

    【0041】図示される官能検査値については、検査値2.2が「問題なし」であり、検査値3.81が「音のみ気になる」であり、検査値5は「まあまあ」であり、
    検査値6.8は「嫌い」であり、検査値8.8は「悪い」であり、検査値10は「痛い」との評価である。

    【0042】これらの官能検査値それぞれにおいて人工髄核内に生じる圧力変動の最高値は図示されるように重なり合ったばらつきを有しているが、その平均値はほぼ比例していると判定することができよう。

    【0043】図9(A)および(B)それぞれは、自家用車のA車およびB車それぞれに対して上述した人体ロボットを用いて行なった実測データに基づく振動乗り心地波形である。 両者とも、原地点から距離ほぼ13km
    の地点においてほぼ105km/hの一定速度で走行した際の上下振動が腰椎間の髄核に及ぼす波形である。 このデータによれば、圧力のピーク値の偏りが小さいA車が椎間板ヘルニアをもった人の感じ方で振動乗り心地がよいと判定され、圧力のピーク値の偏りが大きく生じているB車は衝撃がより大きく、A車と比較して振動乗り心地が悪いと判定される。

    【0044】上記説明では、人体を模擬して具体的に製作し実測した形状および寸法を図示しまたは説明したが、全体の大きさを小型化しても、繊維輪部材、腹背筋部材、および髄核部材それぞれの寸法および材質、並びに髄核部材の圧力変化の検出方法などを調整することにより適切な実測データを得ることができることは明らかである。

    【0045】上記説明では圧力検出器が、繊維輪部材の中空部分底面で、髄核部材の流体と接しているとして記載されているが、流体の面に直接接しているならば、いずれの位置であってもよい。

    【0046】このように、上記説明では、構成要素の形状、大きさ、分割などを図示して説明したが、これらは一実施例であり他の形状、または寸法への変更は上記機能を満たす限り自由であり、組立て手順と共に、上記説明が本発明を限定するものではない。

    【0047】

    【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ほぼ円筒形を成し、中心軸を一致させて、上部から本体上部材、上部腰椎部材、繊維輪部材、下部腰椎部材、および本体下部材を重ねた腰椎構成体を備え、この腰椎構成体の周囲を包囲すると共に弾性的に固定する環状円筒形の腹背筋部材を備え、上部腰椎部材は本体上部材に嵌合固定し、下部腰椎部材は本体下部材に嵌合固定し、繊維輪部材は硬質弾性材質からなり厚手の環状をなして中空部分に髄核部材となる流体を充満させて上部を上部腰椎部材、かつ下部を前記下部腰椎部材それぞれに嵌合している人体腰椎モデル構造が得られる。

    【0048】この構造により、人体の腰椎間にある髄核に対してほぼ同等の条件を満たす人体腰椎モデルが実現できる。 従って、重力方向または重力方向からある程度傾斜した座席の背もたれ方向に中心軸を一致させたモデルで計測する場合、このモデルで計測する対象となる人工髄核の振動に対する圧力の変動、例えば、圧力のピーク値が、椎間板ヘルニアを持つ人の官能的な感じ方と相関性を有することができるという効果が得られる。 この結果、圧力変換器により圧力変動を電圧に変換して経時変化を測定して得られる波形を調べることにより、圧力のピーク値が小さい波形の振動が人体腰椎に心地よい結果をもたらせるという客観的な比較評価が可能となる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明による人体腰椎モデルの実施の一形態を示す縦断面図である。

    【図2】図1における上部腰椎の実施の一形態を示す分解縦断面図である。

    【図3】図1における繊維輪部の実施の一形態を示す断面図および平面図である。

    【図4】図1における下部腰椎の実施の一形態を示す分解縦断面図である。

    【図5】図1における腹背筋部の実施の一形態を示す断面図である。

    【図6】本発明による人体ロボットの実施の一形態を示す構成斜視図である。

    【図7】本発明による圧力変化検出に関する実施の一形態を示す機能ブロック図である。

    【図8】人体ロボットに圧力を加えた場合に、人工髄核である髄核部材に生じた圧力変動の最高値と人体で感じた官能検査値との関係の一例を示す相関図である。

    【図9】A車およびB車それぞれの実測値による一例を示す振動乗り心地波形図である。

    【符号の説明】

    10 腰椎構成体 11 第4腰椎上部材 12 第4腰椎下部材 13 繊維輪部材 14 第5腰椎上部材 15 第5腰椎下部材 16 髄核部材(人工髄核) 17 本体上部材 18 本体下部材 19 腹背筋部材 20 体重負荷部材 21 圧力検出器 22 測定コード用穴 23 測定用コード 24 台座 25 嵌合用突起 31 ねじ穴 32 ねじ部 33 繊維輪用嵌合溝 41 繊維輪用空間 42 第5腰椎ねじ穴 43 結合ねじ 44 繊維輪用嵌合穴 45 検出器用空間 46 検出器取付穴 50 人体ロボット 51 増幅器 52 DAT 53 表示器 54 DC−ACインバータ 55 電圧計

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