油水混在液処理方法 |
|||||||
申请号 | JP2006531826 | 申请日 | 2005-08-17 | 公开(公告)号 | JPWO2006019113A1 | 公开(公告)日 | 2008-05-08 |
申请人 | 株式会社バイオメディア; 智彦 羽柴; 智彦 羽柴; | 发明人 | 智彦 羽柴; 智彦 羽柴; | ||||
摘要 | 海面等から回収した油 水 混合液 を乳化剤を使用することなくエマルジョン化して燃焼処理する。 船舶 300は、自然水域に流出した油を回収する流出油回収装置312と、流出油回収装置310により回収した油水混在液121を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成するエマルジョン生成装置100と、エマルジョン生成装置100により生成したエマルジョンを燃焼させる燃焼装置200とを備えている。 | ||||||
权利要求 | 油と水とが混在する油水混在液を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成し、そのエマルジョンを燃焼装置で燃焼させることを特徴とする油水混在液処理方法。 前記気体噴射口は、前記液体吐出口から吐出された油水混在液を取り巻くようにして流れる高速気流からなる渦流を発生させるべく前記液体吐出口の周囲に形成されていることを特徴とする請求項1記載の油水混在液処理方法。 前記燃焼装置は、内燃機関、タービンまたはボイラであることを特徴とする請求項1または2記載の油水混在液処理方法。 油と水とが混在する油水混在液を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成するエマルジョン生成装置と、 前記エマルジョン生成装置により生成したエマルジョンを燃焼させる燃焼装置と、を備えたことを特徴とする油水混在液処理装置。 前記気体噴射口は、前記液体吐出口から吐出された油水混在液を取り巻くようにして流れる高速気流からなる渦流を発生させるべく前記液体吐出口の周囲に形成されていることを特徴とする請求項4記載の油水混在液処理装置。 前記燃焼装置は、内燃機関、タービンまたはボイラであることを特徴とする請求項3または4記載の油水混在液処理装置。 前記内燃機関は自動車のエンジンであり、前記タービンは発電機駆動用タービンであり、前記ボイラは蒸気タービンに高圧蒸気を供給する蒸気発生装置であることを特徴とする請求項6記載の油水混在液処理装置。 自然水域に流出した油を油水混在液として回収する流出油回収装置と、 前記流出油回収装置により回収した油水混在液を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成するエマルジョン生成装置と、 前記エマルジョン生成装置により生成したエマルジョンを燃焼させる燃焼装置と、を備えたことを特徴とする船舶。 前記気体噴射口は、前記液体吐出口から吐出された油水混在液を取り巻くようにして流れる高速気流からなる渦流を発生させるべく前記液体吐出口の周囲に形成されていることを特徴とする請求項8記載の船舶。 |
||||||
说明书全文 | 本発明は、海面等から回収した油水混合液を燃焼させて処理する技術に関する。 廃油や重質油を水と混合しエマルジョン化したものを燃料として使用する技術は数多く存在する。 (特許文献1、特許文献2、特許文献3、等参照) 本発明が解決しようとする課題は、海面等から回収した油水混合液を乳化剤を使用することなくエマルジョン化して燃焼処理することができる油水混在液処理方法および油水混在液処理装置を提供し、更に、海面などに流出した油を回収し乳化剤を使用することなくエマルジョン化してその場で燃焼処理することができる船舶を提供することにある。 上記課題を解決するために、本発明の油水混在液処理方法は、油と水とが混在する油水混在液を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成し、当該エマルジョンを燃焼装置で燃焼させるようにした。 本発明の油水混在液処理方法において、前記気体噴射口は、前記液体吐出口から吐出された油水混在液を取り巻くようにして流れる高速気流からなる渦流を発生させるべく前記液体吐出口の周囲に形成されていることが望ましい。 また、前記燃焼装置は、内燃機関、タービン、またはボイラであることが望ましい。 また、前記油水混在液は、船舶によって回収された液であり、前記燃焼装置は、前記油水混在液を回収した船舶に搭載された内燃機関、タービン、またはボイラであることが望ましい。 また、上記課題を解決するために、本発明の油水混在液処理装置は 油と水とが混在する油水混在液を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成するエマルジョン生成装置と、前記エマルジョン生成装置により生成したエマルジョンを燃焼させる燃焼装置と、を備えたことを特徴とする。 本発明の油水混在液処理装置において、前記気体噴射口は、前記液体吐出口から吐出された油水混在液を取り巻くようにして流れる高速気流からなる渦流を発生させるべく前記液体吐出口の周囲に形成されていることが望ましい。 また、前記燃焼装置は、内燃機関、タービンまたはボイラであることが望ましい。 また、前記内燃機関は自動車のエンジンであり、前記タービンは発電機駆動用タービン(蒸気タービンまたはガスタービン)であり、前記ボイラは蒸気タービンに高圧蒸気を供給する蒸気発生装置であることが望ましい。 また、上記課題を解決するために、本発明の船舶は、自然水域に流出した油を油水混在液として回収する流出油回収装置と、前記流出油回収装置により回収した油水混在液を液体吐出口から吐出させつつ当該液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより油と水とのエマルジョンを生成するエマルジョン生成装置と、前記エマルジョン生成装置により生成したエマルジョンを燃焼させる燃焼装置と、を備えている。 本発明の船舶において、前記気体噴射口は、前記液体吐出口から吐出された油水混在液を取り巻くようにして流れる高速気流からなる渦流を発生させるべく前記液体吐出口の周囲に形成されていることが望ましい。 本発明の油水混在液処理方法および装置によれば、油水混在液を液体吐出口から吐出させつつその液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより、長時間に亘って油と水との安定な混合状態を保ちうるエマルジョンを生成し、そのエマルジョンを燃焼装置で燃焼させることができるので、海面等から回収した油水混在液を乳化剤を使用することなくエマルジョン化して燃焼処理することができる。 本発明の船舶によれば、自然水域に流出した油を油水混在液として回収し、その油水混在液を液体吐出口から吐出させつつその液体吐出口の周囲に配置された気体噴射口から噴射させた高速気流により破砕することにより、長時間に亘って油と水との安定な混合状態を保ちうるエマルジョンを生成し、そのエマルジョンを燃焼装置で燃焼させることができるので、海面などに流出した油を回収し乳化剤を使用することなくエマルジョン化してその場で燃焼処理することができる。 1 処理装置 100 エマルジョン生成装置 110 原料供給系 111 原料タンク 112 原料タンク 113 原料タンク 121 回収油(油水混在液) 以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。 複数の図面において共通する又は実質同一の要素には同一符号を付し、説明を適宜省略する。 [形態例1] 図2はエマルジョン生成装置100の形態例を示す構成図である。 エマルジョン生成装置100は、原料供給系110と二流体ノズル160とを備えている。 原料供給系110は、第1〜第3の原料タンク111〜113を備えている。 第1の原料タンク111は、海面等から回収した重油と海水とが混在した状態の回収油(油水混在液)121を貯蔵する原料タンクである。 第2の原料タンク112は、回収油121に添加するための重油122を貯蔵する原料タンクである。 第3の原料タンク113は、回収油121に添加するための水123を貯蔵する原料タンクである。 これらの原料タンク111〜113は、いずれも密封可能な耐圧容器であり、原料の混合を開始するのに先だって、内容液121〜123を注入した後に密閉される。 各原料タンク111〜113には、各々の側壁を貫通して原料給送管131〜133が接続されている。 各原料給送管131〜133の入口131i〜133iはそれぞれのタンク111〜113の内底面付近に配置されている。 各入口131i〜133iにはストレーナ134a〜134cが取付けられている。 原料給送管131〜133の出口131o〜133oは、これらよりも太めの内径を有する1本の合流管135の入口135iに共に接続されている。 合流管135の出口135oは、二流体ノズル160の液体供給口151に接続されている。 各原料給送管131〜133の中間部には、流量調節のための電磁可変絞り弁136a〜136cが介設されている。 また、各原料タンク111〜113には、各々の天井壁を貫通して圧力配管141〜143が接続されている。 各圧力配管141〜143の出口141o〜143oは、それぞれのタンク111〜113の天井面付近に配置されている。 圧力配管141〜143はそれぞれの原料タンク111〜113の内部の上部空間(内容液121〜123の上方に存在する空間)に圧縮空気を導入するための配管である。 圧力配管141〜143の最上流端は基管147を介してコンプレッサ146の圧縮空気排出口に接続されている。 各圧力配管141〜143の途中には電磁弁144a〜144cが介設されるととともに、原料タンク111〜113の上部空間の内部の空気圧力を検出するための空気圧センサ145a〜145cが設けられている。 二流体ノズル160の気体供給口152には空気供給管147が接続されている。 空気供給管147の最上流端は基管147を介してコンプレッサ146の圧縮空気排出口に接続されている。 すなわち、基管147は4つに分岐しており、そのうちの3つの分岐管が圧力配管141〜143として原料タンク111〜113に接続され、1つの分岐管が空気供給管147として二流体ノズル160の気体供給口152に接続されている。 空気供給管147の途中には、上流側から下流側に向って順に、電磁弁154、圧縮空気リザーバ155、圧力調節弁156、空気圧センサ157が介設されている。 圧縮空気リザーバ155の直上流には、リザーバ内部の空気圧力を検出するための空気圧センサ158が設けられている。 コンプレッサ146は圧縮空気を発生させるためのものである。 コンプレッサ146から吐出された圧縮空気は、基管147を経て圧力配管141〜143および空気供給管147に分岐される。 空気供給管147は二流体ノズル160に圧縮空気を導入するための配管である。 空気供給管147に供給された圧縮空気は、圧縮空気リザーバ155に蓄えられ、所定の圧力に調整されて二流体ノズル160に導入される。 二流体ノズル160の先端部分には液体供給口151に連通している液体吐出口161と、気体供給口152に連通している気体噴射口162とが設けられている。 気体噴射口162は液体吐出口161の周囲に形成されている。 合流管135のを経由して二流体ノズル160の液体供給口151に供給された3種類の液体すなわち、回収油121、重油122そして水123は、未だ均一に混合されてはいない混在状態にて液体吐出口161から吐出されるが、二流体ノズル160の前方(図においては下方)には気体噴出口162から噴出された空気の高速渦流が形成されていて、混在状態で吐出された原料121〜123はこの高速渦流によって微粒子状に破砕され、油分と水分とが互いに均一に混じり合った状態となった噴霧状のエマルジョン124として、二流体ノズル160の下方に設置された燃料容器125内へ噴出される。 つぎに、図3および図4を参照して二流体ノズル160の構造について説明する。 図3(a)はノズルの平面図、図3(b)はノズルの断面図、図4はノズルの正面図である。 二流体ノズル160は、略円筒状の中空のケーシング160Aの内部に略円筒状の中子160Bを挿入してねじ込んだ構造になっている。 ケーシング160Aはステンレス鋼や黄銅などの金属材料を機械加工して作製されており、その先端には二流体ノズル160の中心軸線Aと中心が一致した横断面が円形である開口孔163が形成されていて気体噴射口162の外側輪郭を形成している。 ケーシング160Aの側面には二流体ノズル160の中心軸線Aに対して垂直な軸線を有するようにして気体供給口152が穿設されている。 気体供給口152の内周面には雌ネジ溝が切られていて空気供給管147を螺入して結合できるようになっている。 ケーシング160Aの内面における基端部には雌ネジ溝166が形成され、そのさらに基端方向の部分にはやや内径の大きくなった段差部167が形成されている。 またケーシング160Aの先端部における外面には雄ネジ溝168が形成されていて、二流体ノズル160を取付けるための固定ナット169を螺着できるようになっている。 中子160Bは、前述のケーシング160Aと同一の又は異なる金属材料を機械加工して作製されており、その中心軸線Aに沿って内部がくり抜かれて中空になっている。 また、その外径はケーシング160Aの中空の孔にぴったりと嵌入するような寸法になっていて、長手方向の略中央部付近の外径はやや細く形成されて、ケーシング160Aの内面との間において円環筒状の空間170が残されるようになっている。 この空間170はケーシング160Aに設けられた気体供給口152に連通している。 中子160Bの基端部よりもやや手前の外周には雄ネジ溝171が切られていて前述の雌ネジ溝166と螺合して中子160Bをケーシング160Aの内部に固定する。 また同ネジ溝171よりもさらに基端側の部分はやや大径になっていて、前述の段差部177との間にてO−リングシール172を挟持して前述の空間170の気密性を確保している。 中子160Bの基端部には液体供給口151が形成されている。 液体供給口151の内周部には雌ネジ溝が切られており、合流管135の先端部が螺入して結合されている。 中子160Bの先端部には、液体供給口151から内部の中空空間を通って連通した液体吐出口161が開口していて、その周囲の略円錐形状の膨大部分はスパイラル形成体176を成している。 そして、スパイラル形成体176の先端面とケーシング160Aの先端の内面との間には渦流室177が形成されている。 渦流室177を構成している中子162の先端端面178は、前述のケーシング160Aの開口孔163との間に隙間を有していて、これが気体噴射口162を構成する。 図4に示す二流体ノズル160の正面図を参照すると、中心に円形の液体吐出口161が配置され、その周囲に環状の気体噴射口162が配置されている。 この気体噴射口162は、ケーシング160Aの内部に配置されてなるスパイラル形成体176の円錐面に形成された渦巻状に延在する複数本の旋回溝179に連通している。 気体供給口164から供給された圧縮空気は、空間170を通過して、スパイラル形成体176に形成されている断面積の小さい旋回溝179を通り抜ける際に圧縮されて高速気流となる。 この高速気流は渦流室177の内部で渦状の旋回気流となって、絞られた円環状の気体噴射口162から噴射されて二流体ノズル160の前方に気体の高速渦流を形成する。 この渦流はケーシング160Aの先端に近接した前方位置を焦点とするような先細りの円錐形に形成される。 原料タンク111〜113から送出された未混合の液体は、合流管135を通して液体供給口151に供給される。 液体供給口151に供給された未混合の液体は、中子160Bの中空部分を通って液体吐出口161から吐出される。 そして、気体噴射口162から噴射された気体の高速渦流によって微粒子に破砕され、渦流の回転に伴って強制的に混合されて、均一に混合された微粒子の混合物として二流体ノズル160の前方へ向けて噴霧状に放出される。 なお、図示の例では液体吐出口161の内径を中子160Bの中ぐり孔の内径よりも若干小径としているが、目詰まりの虞がある場合には液体吐出口161の内径を中ぐり孔の内径と同一の径とすることが望ましい。 エマルジョン生成装置100は、図5に示す制御装置180により制御される。 制御装置180は、MPU181と、EP−ROM182と、RAM183と、インタフェースユニット184と、A/Dコンバータ185と、駆動ユニット186とを内蔵していて、これらはバスライン187を介して相互に接続されている。 EP−ROM182にはMPU181が実行するプログラムが格納されている。 RAM183はMPU181がプログラムを実行する際の作業領域等に使用される。 インタフェースユニット184の出力ポートにはCRTなどの表示装置188が接続されており、入力ポートにはキーボードなどの入力装置189が接続されている。 A/Dコンバータ185の入力には、エマルジョン生成装置100の各空気圧センサ、すなわち空気圧センサ145a〜145c及び157が接続されていて、これらの空気圧センサにより検出された空気圧のアナログ値をデジタル値に変換する。 そして、デジタル値に変換された空気圧の値はバスライン187を経由してMPU181によって読み取られる。 駆動ユニット186の出力には、エマルジョン生成装置100の各電磁駆動弁、すなわち電磁可変絞り弁136a〜136c、電磁弁144a〜144cおよび54が接続されている。 駆動ユニット186はMPU181からの指令に従ってこれらの電磁駆動のための電流を調節し、ON/OFF切替する。 エマルジョン生成装置100を作動させるに際して、オペレータは、表示装置188に表示される入力画面上で、3つの原料タンク111〜113に入っている3液すなわち、回収油121、重油122、そして水123の混合割合を指定する。 3液の混合割合は、回収油121中の油と水の割合等に応じてオペレータが決定し、入力装置189から数値で入力する。 3液の混合割合が入力されると、MPU181はその値をRAM183に格納する。 オペレータは、各原料タンク111〜113にそれぞれ所定の液を入れて、同タンクの蓋をしっかりと密閉した後、入力装置189から混合開始を指令する。 この指令を受けると、MPU181は駆動ユニット186に指令を発して電磁弁144aを開くと共に、空気圧センサ145aの出力をA/Dコンバータ185を介して監視して、コンプレッサ146からの圧縮空気が原料タンク111の上部空間に充満して所定の圧力に達するまで待つ。 この初期状態においては、エマルジョン生成装置110の他の電磁弁は閉鎖されている。 )。 原料タンク111の空気圧センサ145aによって同タンク内部が所定の空気圧にまで昇圧したことが確認されると、MPU181は電磁弁144aを閉鎖すると共に、コンプレッサ146から原料タンク112へと至る電磁弁144bを開いて、原料タンク112の内部の空気圧を所定の圧力にまで昇圧させる。 このときの圧力は原料タンク111の圧力とは異なる場合がある。 原料タンク111に収容されている油水混在液121と原料タンク112に収容されている重油122とでは粘性が異なるし、混合すべき(つまりタンクから排出すべき)流量が著しく異なるためである。 原料タンク112の空気圧センサ145bによって同タンク内部が所定の空気圧にまで昇圧したことが確認されると、MPU181は電磁弁144bを閉鎖すると共に、コンプレッサ146から原料タンク112へと至る電磁弁144cを開いて、原料タンク113の内部の空気圧を所定の圧力にまで昇圧させる。 このときの圧力も原料タンク111、112の圧力とは異なる場合がある。 このように、電磁弁144a〜144cを順次開いて原料タンク111〜113の内部圧力を所定の圧力に昇圧させてから、更に、電磁弁54を開いて圧縮空気リザーバ155の内部圧力を所定の圧力に昇圧させれば、混合開始の条件が整ったことになる。 混合開始の条件が整ったら、MPU181は圧力調節弁156を開く。 すると、二流体ノズル160の気体供給口152へ圧縮空気リザーバ155から圧縮空気が供給されて、二流体ノズル160の先端の気体噴射口162から空気の高速渦流が噴射されるようになる。 次に、MPU181は電磁可変絞り弁136a〜136cを所定の開度になるように開く。 すると、原料タンク111〜113に貯蔵されている液体121〜123は、3つの電磁可変絞り弁136a〜136cの開度に応じた混合比率にて、原料給送管131〜133から合流管135を経て二流体ノズル160の液体供給口151に供給されて、二流体ノズル160の先端の液体吐出口161から混在状態にて吐出される。 そして、二流体ノズル160の前方へ吐出された液体121〜123は、同じく二流体ノズル160の前方に形成されている空気の高速渦流によって微粒子に破砕され、渦流の流れに伴って互いに完全に混じり合って、均一な油液混合液すなわちエマルジョンとなって燃料容器125へ放出される。 上述のような油液混合処理が進行するにつれて、原料タンク111〜113の内部の液体121〜123の液面高さが低くなっていき、それだけ、原料タンク111〜113の内部の上部の空間の体積が増加し、この部分の空気圧力が低下する。 この圧力は空気圧センサ145a〜145cによって常時検出され、その値がMPU181に送られる。 MPU181は、空気圧センサ145a〜145cによる検出値を常時監視し、その値が適正値を下回ると、該当する原料タンク111〜113の電磁弁144a〜144cを適当な時間だけ開状態に切換えて、原料タンク111〜113の内部の空気圧を所定の適正値に維持する。 同様に、圧縮空気リザーバ155の内部の圧縮空気の圧力も、MPU181が電磁弁26を制御することにより適正値に維持される。 以上の動作により、オペレータが指示した通りの油液混合比率のエマルジョン124が生成され燃料容器125内に収容されることになる。 このエマルジョン124は、回収油121と重油122と水123とを混ぜ合わせた油水混在液を二流体ノズル160の液体吐出口161から吐出させつつその液体吐出口161の周囲に配置された気体噴射口162から噴射させた高速気流により破砕することによって生成されるため、油分と水分が完全に均一に混合された状態なっており、長時間に亘って油と水との安定な混合状態を保ちうる。 燃料容器125内に収容されたエマルジョン124は、図示しない燃料給送系を経て燃焼装置200に供給される。 燃焼装置200は、図6に示すように、燃料搬送ポンプ201と、燃料噴射ノズル202と、点火器203とを備えた公知の装置である。 燃料容器125から燃焼装置200に供給されたエマルジョン124は、燃料搬送ポンプ201により燃料噴射ノズル202に搬送され、ノズル202の先端から噴射される。 その噴射タイミングに合わせて点火器203が作動し、エマルジョン124に点火する。 これによりエマルジョン124が燃焼を開始する。 点火器203は燃焼開始時のみ作動する。 その後も燃料容器125から燃焼装置200にエマルジョン124が供給され続けることにより、燃焼装置200によるエマルジョン124の燃焼が持続される。 上記のように、この油水混在液処理装置1によれば、海面等から回収した重油と海水とが混在した状態の回収油121を、重油122と水123とを添加することにより、適切な油水混合比率でエマルジョン化して燃焼させて処理することができる。 エマルジョン124を生成するために界面活性剤を使用する必要がないので、極めて低コストで回収油121を処理することができる。 なお、上記の例では、回収油121に重油122と水123とを適量ずつ添加することにより油水比率を調整しつつ二流体ノズル160で混合することとしたが、回収油121の油水比率が元々燃料に適した値の範囲にある場合は、重油122や水123を添加することなく、回収油121のみを二流体ノズル160で混合すればよい。 また、回収油121の油水比率に応じて、重油122と水123の一方のみを適量添加するようにしてもよい。 [形態例2] 流出油回収装置310は、海面に浮いている油を吸引管311により吸引して取り込む流出油吸引装置312と、流出油吸引装置312に取り込まれた海水混りの回収油(油水混在液)121を貯留する貯留槽313と、貯留槽313内の回収油121を回収油移送管314を通して適量ずつ処理装置320に移送する回収油移送装置315とを備えている。 処理装置320は、図1〜図6で説明した処理装置100と同様に構成されている。 すなわち、処理装置320は、図1および図2に示すように、エマルジョン生成装置100と燃焼装置200とを備えている。 ただし、エマルジョン生成装置100の原料供給系110の原料タンク111には、流出油回収装置310の回収油移送管314が接続されていて、流出油回収装置310により海面から回収された回収油121が原料タンク111内に注ぎ込まれるようになっている。 また、燃焼装置200は、船舶300の内燃機関(エンジン)、タービン、ボイラ等である。 この船舶300によれば、海上に流出した油を回収し、その回収油121を、重油122と水123とを添加することにより、適切な油水混合比率でエマルジョン化して、燃焼装置200で燃焼させて処理することができる。 船上に回収した回収油121を、界面活性剤を使用することなくエマルジョン化し、船上で燃焼させて処理することができるので、極めて低コストで且つ能率良く回収油121を処理することができる。 また、回収油121から生成したエマルジョン124を船舶300の内燃機関等の燃料として利用することにより、船舶300の燃料費が削減されるので、流出油の回収・処理費用を低減できる。 本発明の油水混在液処理方法および装置によれば、油水混在液を乳化剤を使用することなくエマルジョン化して燃焼処理することができるので、海面等から回収された回収油に限らず、使用済み天ぷら油などその他の廃油処理にも利用可能である。 本発明の油水混在液処理方法は、水との親和性が低い可燃物質全般を乳化剤を使用することなく水と混合してエマルジョン化して燃焼処理することが可能であるので、油に限らず可燃物全般の処理に利用可能である。 また、本発明の油水混在液処理方法および装置は、油水混在液を大容量かつ持続的に内燃機関やタービン、ボイラ等に供給して燃焼させることができるので、船舶に限らず、自動車の内燃機関や、発電用タービンにも利用可能である。 |