【発明の詳細な説明】 【0001】 メタノールからホルムアルデヒドを製造する多くの方法が、知られている(例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistryを参照)。 工業的に実施されているプロセスは、300℃〜450℃で酸化鉄及び酸化モリブデンを含む触媒上での優先的な酸化(Formoxプロセス): 【0002】 【化1】 【0003】 及び600〜720℃で以下の式: 【0004】 【化2】 【0005】 に記載される酸化的脱水素(銀触媒プロセス)である。 両方のプロセスにおいて、ホルムアルデヒドは、最初に水溶液として得られる。 特に、ホルムアルデヒドのポリマー及びオリゴマーを製造するために用いる場合、この方法で得られたホルムアルデヒドは、費用の多くかかる水の除去に委ねられねばならない。 更なる欠点は、副生成物として重合に不都合な作用を有する腐食性ギ酸の形成である。 【0006】 メタノールの脱水素は、これらの欠点を回避することを可能にし、そして前記プロセスとは対照的に、実質的に水を含まないホルムアルデヒドを直接得ることを可能にする: 【0007】 【化3】 【0008】 生態学的及び経済学的に興味のあるメタノールの脱水素反応の工業的プロセスを得るためには、以下の要求に合致しなければならない:高い転化率を達成できるように、強い吸熱反応を高温で実施しなければならない。 ホルムアルデヒドに対する十分な選択性を達成するために、競合する二次的反応を抑制しなければならない(触媒作用がないと、ホルムアルデヒドに対する選択性は、90%を超える転化率で10%未満である)。 滞留時間は、短くなければならず、又は反応条件下熱力学的に安定でないホルムアルデヒドの分解: 【0009】 【化4】 【0010】 を最小にするために、反応生成物の冷却は急速でなければならない。 この反応を実施するための種々のプロセスが、提案された;従って、例えばドイツ公開特許第3719055号は、高温で触媒の存在下、脱水素反応によりメタノールからホルムアルデヒドを製造する方法を記載する。 反応は、少なくとも1つのナトリム化合物を含む触媒の存在下、300℃〜800℃の温度で行われる。 【0011】 J. Sauer及びG. Emig (Chem. Eng. Technol. 1995, 18, 284-291)は、触媒的 に活性な種(彼らはそれを還元性ガス混合物[87%のN 2及び13%のH 2 ]によるNaAlO 2及びLiAlO 2を含む触媒からのナトリウムであると推定した)を放出することができた。 この種は、同じ反応器の下流で導入されたメタノールの脱水素反応を触媒することができ、即ち、触媒床と接触せずに、ホルムアルデヒドを製造できる。 非還元性ガスを用いるとき、極めて僅かの触媒活性が観察された。 【0012】 J. Sauer及びG. Emigそしてまたより多くの最近の研究(例えば、1997年 3月21−23日のドイツ触媒化学者の第30回年次会議におけるM.Bernderら の論文を参照)によれば、ナトリウム原子及びNaO分子は、ガス相に放出された種として同定されており、そしてガス相におけるメタノールの脱水素反応に対するそれらの触媒活性が記載された。 既知のプロセスにおいて、出発物質のメタノールは、反応に対して窒素及び/又は窒素/水素混合物で常に希釈される。 【0013】 種々の刊行物、例えばヨーロッパ公開特許第0130068号、ヨーロッパ公開特許第0261867号及びドイツ公開特許第2525174号は、ホルムアルデヒドを分離後、反応中に形成したガス混合物を燃料として使用することを提案している。 【0014】 既知のプロセスは既に良好な結果を与えるが、工学的及び経済的見地から未だ多くの改良の余地がある。 従って、本発明の目的は、改良されそしてより経済的なプロセスを提供することである。 【0015】 この目的を達成するための解決法の探索において、以下の内容が見出された: もし、ホルムアルデヒドに加えて形成された生成物ガス混合物を、メタノール出発物質を希釈するために使用すれば、工学的及び経済的意味で、特にエネルギーに関する大きな改良が、達成できる。 【0016】 脱水素反応温度とは異なる温度でキャリヤーガス流中の一次触媒から触媒的に活性な種を発生させることも好都合である。 触媒的に活性な種を発生させるための領域と反応を行うための領域とは、互いに好都合に物理的に分離される。 これにより、これらのユニットを通過するキャリヤーガス流に対して異なる温度と滞留時間とを定めることが可能となる。 【0017】 循環ガス流は、ホルムアルデヒドを分離後、脱水素反応による副生成物の少なくとも一部、主にH 2とCOを、適当な装置により反応器に再循環させることに より得られる。 【0018】 一次触媒分解帯において好適に一次触媒を加熱すること、及び脱水素反応温度とは異なる温度で一次触媒上にガスを通過させることにより、1又はそれ以上の触媒的に活性な種を生じさせ、そしてそれはガスにより引き起こされあるいは実施されるメタノールの脱水素反応を触媒することができる。 そのような流動触媒は、供給ラインを経て反応帯に送られる。 別個に温度を設定し、そして触媒の遊離/気化、一方では触媒的に活性な種の発生やもしくは他方では反応のために、 それぞれの条件に温度を合致させて、特に反応温度を低下させることが可能になる。 このことにより、二次反応の結果として不安定なホルムアルデヒドの分解が減少しそして収率が増加する。 【0019】 ガス相中のナトリウム種による、均一に触媒作用を受ける非酸化的メタノール脱水素反応及び一次触媒の熱分解又は種々の物質の気化による触媒的に活性な種の導入は、文献に記載されているが、反応帯の途中で触媒に起こりうる損失については、これまで注意が払われなかった。 【0020】 驚くべきことに以下の内容が、見出された;即ち、活性触媒種が発生する領域における触媒の利用及び堆積物の形成は、用いられるキャリヤーガスに強く依存する。 【0021】 触媒種に対するキャリヤーガスとしてH 2 /CO混合物又は再循環ガスを用い るとき、主に炭素並びにさらにはナトリウム、酸素及び水素を含む増大する堆積物が、実際の反応器の供給ラインの上流において形成される。 このことは、一次触媒に不都合に作用し、触媒の部分的失活をもたらしそしてプラントの故障のない操作時間を制限する。 堆積物の形成及び触媒の捕捉によるこの負の相乗効果は、プラントの経済的操作を損なう。 【0022】 更に、驚くべきことに以下の内容が見出された;即ち、一次触媒の利用を高めること並びに触媒供給ライン及び反応器入口の領域中での堆積物の形成を避けることが、可能である。 【0023】 従って、本発明は、メタノールからホルムアルデヒドを製造する方法であって、キャリヤーガスの助けによって反応器中に導入される触媒の存在下、300〜 1000℃の範囲内の温度の反応器中で脱水素反応により生成物ガス混合物を得、次いでホルムアルデヒドを生成物ガス混合物から分離し、残存する生成物ガス混合物の少なくとも一部を再循環ガス流で反応器に再循環し、そして用いるキャリヤーガスが、カーボンフリーガスもしくはガス混合物であることを特徴とする、前記方法を提供する。 【0024】 特定の実施態様が、従属する請求項に記載される。 これらの実施態様の1又はそれ以上は、個々に又は組み合わせて、本発明の目的を達成することもできそして実施態様の特徴は、あらゆる方法で組み合わせることもできる。 【0025】 全ガス流の割合としての触媒含有キャリヤーガス流の量は、ここでは1〜50 %、好ましくは5〜40%である。 本発明の方法は、生態学的及び経済的に好ましい方法で水が低量のホルムアルデヒドを得ることを可能にする。 脱水素反応用にメタノール出発物質を希釈するために、水素に富む反応副生成物、即ちホルムアルデヒドの分離後の生成物ガスを利用することにより、一方では特に高い収率を達成することが可能になり、そして他方では良好な熱伝導性のために、出発物質の加熱、反応熱の導入及び生成物の冷却に必要な装置を最小にすることができる。 反応の副生成物、即ちホルムアルデヒドの分離後の生成物ガスの一部を、脱水素反応に必要な反応温度を発生させるための燃料そして更に廃ガスからの熱回収として、可能ならば更に利用することにより、このプロセス工程及び更なるプロセス工程のための熱を回収することができる。 よって、プロセスを出るのは、本質的に単に所望の生成物のホルムアルデヒド並びに燃焼生成物である二酸化炭素及び水である。 【0026】 更に、本発明の方法は、反応帯への途中での触媒の損失及び堆積物の形成により引き起こされるプラントの操作不調を避けることができる。 更にこれにより、 製造の中断及び洗浄工程(これらは、経済的及び生態学的見地から好ましくない)の必要性が減少する。 【0027】 より低い反応温度の利点は、エネルギー消費の減少及び反応前/後の加熱/冷却のための装置の要求の低下、反応条件下で熱的に不安定であるホルムアルデヒドの遅い分解速度並びに構造材料に課せられる低要求にある。 【0028】 本発明の目的に対して、脱水素反応は、以下の反応式: 【0029】 【化5】 【0030】 により記載される非酸化的方法である。 本発明の目的に対して、循環ガスは、生成物ガス混合物でありそしてその生成物ガス混合物は、ホルムアルデヒド生成物の分離後に残り、水素に加えて通常、 一酸化炭素、メタン及び二酸化炭素を含みそして更に多分ホルムアルデヒド、メタノール、水及びギ酸メチルを含む。 それは、好ましくは本質的に水素、一酸化炭素、メタン及び二酸化炭素から成る。 循環ガス中のH 2 /COの比率は、特に 好ましくは≧3である。 【0031】 図1は、模式的なプロセス工程系統図の形の本発明方法の好ましい変形の全体を示す。 溜め1からのメタノール2を熱交換器3で予備加熱しそして気化させ、次いで熱交換器18で予備加熱した循環ガス19で希釈後、反応器4に導入する。 【0032】 溜め5からの一次触媒6を、熱交換器9により加熱されるキャリヤーガス8が流れる加熱器7中に送る。 この流体を、同様にライン10を経て反応器4中に導入する。 反応器4を通過後、ガス流を熱交換器11で冷却し、次いで生成物ガス混合物12を、分離器13でホルムアルデヒド14と副生成物15(循環ガス) に分離する。 副生成物の少なくとも一部を、搬送装置16、例えばファンにより反応器に再循環する。 副生成物の一部は、排出後、反応器17を加熱するための装置における燃料として直接使用できる。 【0033】 本発明は、更に前記方法を実施するための装置を提供し、そしてそれは出発物質のメタノール及び循環ガスを予備加熱するための1又はそれ以上の熱交換器、 キャリヤーガスの側流中に触媒を放出するための装置、脱水素反応を行うための反応器、生成物ガス混合物を冷却するための熱交換器、ホルムアルデヒドを分離するための分離器そして更に反応の副生成物の少なくとも一部を反応器に再循環するための手段、特にファンを含む。 【0034】 本発明の装置の好ましい実施態様において、これは更に脱水素反応による副生成物の更に一部を放出しそしてこの一部をそれが反応器を加熱するための燃料として役立つ装置に搬送する手段を含む。 【0035】 反応は、好ましくは水が低量でそして触媒毒になる物質を含まない市販のメタノールを用いて行うことができる。 脱水素反応を行うために、流体、好ましくは気体のメタノールを、脱水素反応による気体副生成物で希釈する。 【0036】 メタノールのモル分率は、一般に5〜90%,好ましくは10〜60%、特に好ましくは10〜50%である。 メタノールの割合は、必要な循環ガスの量を定める。 【0037】 本発明の方法において使用される一次触媒は、好ましくはナトリウム含有化合物、特に好ましくは金属ナトリウム及びナトリウムアルコキシドである。 図1に相当するプラントにおいて触媒として使用されるとき、前記化合物は、 70%を超えるホルムアルデヒド収率及びホルムアルデヒド1モル当たり5モル%未満の低水分濃度を与える。 【0038】 一次触媒の更なる導入は、固体、例えば粉末形で、粒体又は圧縮物として、例えば往復もしくは回転ピストン、セルラーホイールフィーダー(cellular wheel feeder)、スクリューもしくは振動シュートを備えた固体計量装置により行わ れる。 【0039】 一次触媒を溶液の形で添加する場合、特に好適な溶媒は、プロセス中に既に存在し従って妨害しない元素(C、H、O)のみから成る化学組成を有する溶媒である。 溶媒としてメタノールを使用することは、特に好ましい。 例えば、溶媒の気化及びノズル中での固体一次触媒の晶出又は析出を避けるために、冷却できるノズルにより添加を行う。 【0040】 溶融物での一次触媒の添加は、例えばノズルを経て可能である。 次いで、溶融物は、ガス流で直接に気化し又は分解できる。 これは、例えば前記方法に係る触媒物質を、ガスが通過し又はその上を流れる適当な面に加えることにより達成できる。 その面は、粒状物質の固定床として存在する支持物質の面であってよい。 好適な物質の例は、好適な幾何学的形態、例えば粒体、ペレット又は球体の、SiC、SiO 2 、Al 2 O 3等である。 物質は 、好ましくは、前記の計量を行いながら、固定床に垂直に配置される。 導入される物質は、支持物質上に付着しそして触媒的に活性な物質は、プロセス中ガス相になる。 【0041】 もう1つの可能性は、キャリヤーガス流が通過する流動床中に一次触媒を配置することである。 ここで、流動化物質は、少なくとも一部は支持もしくは不支持一次触媒から成る。 活性物質の損失は、更なる新たな一次触媒の導入により補うことができそして消費された物質は、同様に除くことができる。 連続的ケースにおいて、これは例えば、循環流動床により達成できる。 【0042】 一次触媒の更なる導入は、例えば、各々の場合に支持され又は支持されていない固定床又は流動床として一次触媒が存在し得る種々の容器内での、二次触媒の代わりの(alternate)発生により行うこともできる。 【0043】 更なる触媒の不連続的導入のための複数の装置を用いる利点は、以下の点である;即ち、融点、粘度又は分解温度のような物質特性のせいで連続供給が(たとえ可能であるとしても)多大な困難を伴ってのみ可能である場合にも、これらの一次触媒を使用できるという点である。 【0044】 好適な反応器は、当業者に周知である。 脱水素反応に対して文献から既知である反応器タイプ及び構造物を使用することは、基本的に可能である。 そのような装置は、例えば、Winnacker/Kuechler, Chemische Technologie, 4版, 章“Tec hnik der Pyrolyse”, Hanser Verlag, Munich 1981-86に記載される。 【0045】 好適な反応器の例は、管状反応器(tube reactors)でありそして好適な物質 は、例えばアルミナのようなセラミック材料そして更に炭化、熱及びスケール形成に抵抗性の、鉄をベースにする合金及びニッケルをベールにする合金、例えば Inconel 600(登録商標)又はHasteloy(登録商標)である。 【0046】 プロセスに供給されるべき熱は、好ましくは循環プロセスから排出された脱水素反応による副生成物、主に水素及び一酸化炭素の燃焼により得られる。 反応器が、燃焼反応により加熱されるなら、好適な反応器は、例えば外部加熱(externally fired)管状反応器である。 【0047】 同様に、マイクロ波により反応器を加熱することが可能である。 ホルムアルデヒドは、自体既知でありそして当業者に周知の方法により、例えば、縮合、重合又は物理的もしくは化学的吸収もしくは吸着により反応混合物から分離できる。 【0048】 工業的に証明された方法は、ホルムアルデヒドとアルコールからのヘミアセタールの形成である。 そのヘミアセタールは、引き続き熱的に解離され、非常に純粋なホルムアルデヒド蒸気を与える。 使用されるアルコールは、通常シクロヘキサノールである;何故ならば、その沸点はヘミアセタールの上記分解を十分に超えているからである。 ヘミアセタールは、100〜160℃の温度で降下膜蒸発器(falling-film evaporators)又は薄膜蒸発器中で通常解離される(例えば、 1958年8月19日の米国特許第2,848,500号“Preparation of Pur ified Formaldehide”及び1960年7月5日の米国特許第2,943,701 号“Process of gaseous formaldehyde”又は日本公開特許62/289540 )。 遊離されたホルムアルデヒド蒸気は、未だ少量の不純物を含有しそしてそれらは通常アルコール、例えばシクロヘキサノールヘミホルマールを用いた向流除去、凝縮又は制御された予備重合により除去される。 【0049】 反応混合物からホルムアルデヒドを分離する更なる方法は、接触ガス相プロセスにおけるトリオキサンの形成である(例えば、Appl. Catalysis A 1997, 150 , 143-151及び欧州公開特許第0691338号を参照)。 次いで、トリオキサ ンは例えば凝縮できる。 【0050】 反応の副生成物、特に水素の使用として可能なものは、例えばメタノールの合成又は例えば膜により分離できる純粋な水素の単離である。 このようにして得られた水素は、例えば、ガソリン及び石油化学クラッキング製品の製造のための精製プロセスにおける、アンモニアの合成用、メタノールの合成用、脂肪の固化及び他の水素化用、W、Mo、Co及び他の金属の製造のための還元剤、冶金学プロセスにおいて還元保護剤、ガス溶接及び切断、他のガス(都市ガス、水性ガス)との混合物中で燃料ガス、又は航空宇宙用途において燃料として液化された形のものとして好適である。 【0051】 本発明の方法により製造されるホルムアルデヒドは、全ての既知の用途、例えば腐蝕保護、鏡製造、電気化学的コーティング、メタノール性ホルムアルデヒド溶液及びメチラールの製造、殺菌剤及び防腐剤、同様にプラスチック、例えばポリアセタール(ポリオキシメチレン)、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン及びカゼインプラスチック、1,4−ブタノール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリトリトール及びトリオキサンを製造するための中間体、フクシン、アクリジンのような染料の製造、肥料の製造そして種子の処理に好適である。 【0052】 本発明の方法により製造されるホルムアルデヒドは、通常低水分含量を有するので、この方法で製造されるホルムアルデヒドは、ポリオキシメチレン及びトリオキサンを形成するための重合に特に好適である;何故ならばここでは水分を含まないホルムアルデヒドが用いられるべきであるからである。 更に、本発明は、 ポリオキシメチレン及びポリアセタールのようなプラスチック、トリオキサン、 染料、肥料及びこのような方法で製造される種子を提供する。 【0053】 本発明を、実施例により説明するが、本発明はその実施例に制限されることはない。 実施例 収率は、次のように計算される: 収率(%)=形成されたホルムアルデヒド(モル)/供給されたメタノール( モル)×100% A. 電気的に加熱される管状反応器: メタノールの脱水素反応は、電気管状炉(図2の工程系統図で示されるような試験装置の形状)により間接的に加熱される管状反応器4内で行う。 触媒含有流体は、加熱金属管7中に置いた一次触媒6(金属ナトリウム又はナトリウムメトキシド)を含有するボート上にキャリヤーガス流8(窒素、水素又はアルゴン及び/又はH 2 /CO又は循環ガス)を通過させることにより生成する。 メトキシ ドは、分解するかあるいはナトリウムを気化する。 流体を、加熱トランスファライン10(その温度は、触媒分解に対して用いられる金属管7内の温度よりもより高い)を経て反応区域内を通過させる。 【0054】 メタノール2を、ポンプにより移送しそして熱交換器3により予備加熱し又は蒸発させ、循環ガス流19中に導入し、反応温度に近い温度に更に加熱しそして同様に反応区域4中に導入する。 反応区域は、300−450mmの長さ及び1 1mmの内径を有する管により形成する。 反応器の温度は、600−850℃である。 総流量は、100−500L/時間である。 メタノール供給速度は、約1 0−20モル%のメタノール濃度が確立されるような、供給速度である。 【0055】 反応器を出た後に、生成物ガス12を、冷却器11で200℃未満の温度に急速に冷却し、次いでガスクロマトグラムにより分析する。 反応生成物を、カラム13内でアルコール(例えば、20−80℃のシクロヘキサノール)で洗浄してホルムアルデヒドを分離する。 ガス状副生成物を、ファン16を用いて再循環しそして過剰物17を放出する。 【0056】 触媒の利用及び堆積物の形成を評価するために、触媒を運ぶラインを各々の試験後に機械的に洗浄しそしてパージし、堆積物の量を測定しそしてもしも適当ならば堆積物を分析する。 試験条件: 循環ガスに切り替える前に、H 2 /CO(約15%の一酸化炭素)を用いてプラ ントを運転する 循環ガス流は、洗浄後生成物ガス混合物又はH 2 /CO(約15%の一酸化炭素 )を含む 反応器を通過する全キャリヤーガス流 200―350L/時間 触媒放出中のキャリヤーガス流 20−100L/時間 メタノール 42―56g/時間 温度設定: 触媒放出における炉の温度 300−700℃、トランスファライン 500− 700℃、 反応器における炉の温度 750−900℃ 【0057】 【表1】 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の方法の工程の好適な変形を表した、プロセス系統図である。 【図2】 本発明の方法を実施するための試験装置の形状を表した、プロセス系統図である。 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA,BB,BG ,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE,GD, GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LT,LV ,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL, RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,US,UZ,VN,YU (72)発明者 マイスター,クリスティーネ ドイツ連邦共和国デー−65843 ズルツバ ッハ,ニーデルホーホシュテッター・シュ トラーセ 14 Fターム(参考) 4C022 PA04 4G040 DA01 DB05 DC05 4H006 AA02 AC12 AC45 BA02 BA50 BB61 BC10 4H039 CA62 CC20 |