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医薬組成物及びその製造方法

阅读:1048发布:2020-06-02

专利汇可以提供医薬組成物及びその製造方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】本発明は、薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤と、ダビガトランエテキシラート又はその薬学的に許容される塩又は 水 和物とを含有する、経口投与用の医薬組成物及びその用途を提供する。更に、本発明は薬用補助剤表面改質方法を提供する。 【解決手段】酸性薬用補助剤及び該酸性薬用補助剤の表面に中性塩層を有し表面改質された酸性薬用補助剤と、ダビガトランエテキシラートとを含有し、酸性薬用補助剤は、 酒石酸 、フマル酸、コハク酸、クエン酸、乳酸又はリンゴ酸の粉末粒子であり、中性塩層は、前記酸性薬用補助剤のアニオン及び改質用アルカリ性物質のカチオンを含み、前記改質用アルカリ性物質は、水素 酸化 物の塩、 水溶性 の炭酸のアルカリ性塩、又は水溶性のリン酸のアルカリ性塩である、経口投与用の医薬組成物。 【選択図】図1,下面是医薬組成物及びその製造方法专利的具体信息内容。

a) 酸性薬用補助剤及び該酸性薬用補助剤の表面に中性塩層を有し、薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤と、 b) ダビガトランエテキシラートとも称される、エチル 3-[(2-{4-(ヘキシルオキシカルボニルアミノ-イミノ-メチル)-フェニルアミノ]-メチル}-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニル)-ピリジン-2-イル-アミノ]-プロピオネート、又はその薬学的に許容さ れる塩又は和物とを含有し、 前記酸性薬用補助剤は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、乳酸又はリンゴ酸の粉末粒子であり、 前記中性塩層は、前記酸性薬用補助剤のアニオン及び改質用アルカリ性物質のカチオンを含み、 前記改質用アルカリ性物質は、水素酸化物の塩、水溶性の炭酸のアルカリ性塩、又は水溶性のリン酸のアルカリ性塩である、経口投与用の医薬組成物。重量%で10〜80%のダビガトランエテキシラート又はその薬学的に許容される塩又は水和物と、20〜90%の表面改質された酸性薬用補助剤を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。前記ダビガトランエテキシラートの塩はメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートである、請求項1又は2に記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質と改質される酸性薬用補助剤の重量比は0.1%〜10%である、請 求項1〜3の何れかに記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、リジン、アルギニン及ヒスチジンのうちの一種又はその水和物である、請求項1〜4の何れかに記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質は、20℃の水中溶解度が1%より大きい、請求項1〜5の何れかに記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質により調製される1%の水溶液のpH値が9以上である、請求項1 〜6の何れかに記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質の水溶液の濃度範囲は1wt%〜その飽和濃度である請求項1〜7の何れかに記載の医薬組成物。術後に抗凝血薬物が慣例的に使用される人工(膝又は股)関節置換手術後、深部静脈血栓の形成と塞栓を防止するための薬物、または、不整脈(心房細動)患者の脳卒中及び血栓の発生の予防剤を製造するための、請求項1〜8の何れかに記載の組成物の使用。薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤をダビガトランエテキシラート、又はその薬学的に許容される塩又は水和物と混合するステップを含む、請求項1〜8の何れかに記載の医薬組成物を調製する方法。前記薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤は、薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液を調製し、前記改質用アルカリ性物質の水溶液を酸性薬用補助剤に添加し、快速撹拌して改質用アルカリ性物質の水溶液を均一に改質される酸性薬用補助剤表面に分布させ、その後乾燥させるステップにより調製される、請求項10に記載の方法。前記薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤は、薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液を調製し、流動床にて、前記改質用アルカリ性物質の水溶液を改質される酸性薬用補助剤表面にスプレーするとともに、乾燥させるステップにより調製される、請求項11に記載の方法。薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液を調製し、 酸性薬用補助剤の粉末粒子を前記改質用アルカリ性物質の水溶液に添加し、 前記酸性薬用補助剤の粉末粒子の表面に中性塩層を形成し、 前記酸性薬用補助剤は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、乳酸又はリンゴ酸であり、前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、リジン、アルギニン及びヒスチジンのうちの一種又はその水和物であることを特徴とする酸性薬用補助剤表面改質方法。前記改質用アルカリ性物質の水溶液の濃度は5〜40 wt%である、ことを特徴とする請求項 13に記載の酸性薬用補助剤表面改質方法。前記酸性薬用補助剤の粉末粒子の粒径は0.4〜1.5 mmである、ことを特徴とする請求項1 3又は14に記載の薬用補助剤表面改質方法。前記酸性薬用補助剤に対する、 前記改質用アルカリ性物質の重量比が0.67%〜4%である、請求項1に記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウムであり、前記酸性薬用補助剤は酒石酸である、請求項1〜8及び請求項16の何れかに記載の医薬組成物。前記改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウムであり、前記酸性薬用補助剤は酒石酸である、請求項9に記載の使用。前記改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウムであり、前記酸性薬用補助剤は酒石酸である、請求項10〜12の何れかに記載の方法。前記改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウムであり、前記酸性薬用補助剤は酒石酸である、請求項13〜15の何れかに記載の方法。

酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤の表面改質方法であって、 (i)薬学的に許容される改質用アルカリ性物質又は薬学的に許容される改質用酸性物質の水溶液を調整する工程、 (ii)酸性薬用補助剤粉末粒子を前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液に添加、又は、アルカリ性薬用補助剤粉末粒子を前記薬学的に許容される改質用酸性物質に添加する工程、 (iii)前記酸性薬用補助剤粉末粒子又は前記アルカリ性薬用補助剤粉末粒子の表面に中性塩層を形成する工程を含み、 前記酸性薬用補助剤は、20℃の水溶性が1g/250mLより大きい薬学的に許容される有機酸であり、 前記アルカリ性薬用補助剤は、20℃の水溶性が1g/250mLより大きい薬学的に許容されるアルカリ性物質であり、 前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は、アンモニア水、メグルミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、リジン、アルギニン、ヒスチジン及びその水和物からなる群より選択され、 前記薬学的に許容される改質用酸性物質は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、その水和物及びその酸性塩からなる群より選択され、 前記酸性薬用補助剤は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、その水和物及びその酸性塩からなる群より選択され、 前記アルカリ性薬用補助剤は、リジン、アルギニン、ヒスチジン及びその水和物からなる群より選択される、方法。前記薬学的に許容される有機酸は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、その水和物及びその酸性塩からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。前記アルカリ性薬用補助剤は、リジン、アルギニン及びその水和物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リジン、アルギニン及びその水和物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。前記薬学的に許容される改質用酸性物質は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、酢酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸及びその水和物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。前記薬学的に許容される改質用酸性物質は、硫酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、ステアリン酸及びその水和物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。前記改質用アルカリ性物質の水溶液は5〜40wt%である、請求項6に記載の方法。前記酸性薬用補助剤の粉末粒子の粒径は0.4〜1.5mmである、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。前記改質用アルカリ性物質の前記酸性薬用補助剤に対する重量比が0.67〜4%である、請求項1に記載の方法。表面改質された酸性薬用補助剤又は表面改質されたアルカリ性薬用補助剤を含む製剤の安定性は、表面改質されていない製剤に対して200%以上の安定性を有する、請求項1に記載の方法。表面改質された酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤の表面改質方法であって、 (i)薬学的に許容される改質用アルカリ性物質又は薬学的に許容される改質用酸性物質の水溶液を調整する工程、 (ii)酸性薬用補助剤粉末粒子を前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液に添加、又は、アルカリ性薬用補助剤粉末粒子を前記薬学的に許容される改質用酸性物質に添加する工程、 (iii)前記酸性薬用補助剤粉末粒子又は前記アルカリ性薬用補助剤粉末粒子の表面に中性塩層を形成する工程を含み、 前記酸性薬用補助剤は、20℃の水溶性が1g/250mLより大きい薬学的に許容される有機酸であり、 前記アルカリ性薬用補助剤は、20℃の水溶性が1g/250mLより大きい薬学的に許容されるアルカリ性物質であり、 前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は、 (a)水酸化物の塩、水溶性の炭酸のアルカリ性塩、水溶性のリン酸アルカリ性塩及びその水和物を含む薬学的に許容される水溶性の無機アルカリ性物質の一つ、 (b)アンモニア水、メグルミン及び/又はトリスヒドロキシメチルアミノメタン、並びにその水和物を含む薬学的に許容される水溶性の有機アルカリ性物質の一つ、 (c)酢酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、酢酸、リンゴ酸及び乳酸のアルカリ性塩並びにその水和物を含む薬学的に許容される水溶性の有機弱酸のアルカリ性塩の一つ、 (d)リジン、アルギニン、ヒスチジン、その水和物及びそのアルカリ性塩を含む薬学的に許容されるアルカリ性アミノ酸の一つ、又は、 (e)グリシン、アラニン又は背チンのアルカリ性塩である、方法。前記薬学的に許容される有機酸は、酒石酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、その水和物及びその酸性塩からなる群より選択される、請求項11に記載の方法。前記改質用アルカリ性物質の水溶液の濃度は5〜40wt%である、請求項11に記載の方法。前記酸性薬用補助剤の粉末粒子の粒径は0.4〜1.5mmである、請求項11〜13の何れか1項に記載の方法。前記改質用アルカリ性物質の前記酸性薬用補助剤に対する重量比が0.67〜4%である。請求項11に記載の方法。表面改質された酸性薬用補助剤又は表面改質されたアルカリ性薬用補助剤を含む製剤の安定性は、表面改質されていない製剤に対して200%以上の安定性を有する、請求項11に記載の方法。

说明书全文

本発明は薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤を含有する医薬組成物に係る。特に、本発明はダビガトランエテキシラート(活性物質)又はその薬学的に許容される塩、和物及び薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤を含有する医薬組成物に係る。本発明は更に薬用補助剤表面改質の技術分野に係り、特に薬用補助剤表面改質方法に係る。

多くの薬物は酸性又はアルカリ性物質に接触すると化学反応し、薬物を化学分解させる。一般的に、酸又はアルカリ接触して分解された薬物は製剤製品において、これら酸性又はアルカリ性物質の使用はできるだけ避けるべきである。しかし特別な場合、これら不安定な薬物は、これら薬物の製剤製品が一定の要求を満たすために、酸性又はアルカリ性物質が幾分必要である可能性がある。

ダビガトランエテキシラート(dabigatran etexilate)はその一例であり、その化学構造はエチル 3-[(2-{4-(ヘキシルオキシカルボニルアミノ-イミノ-メチル)-フェニルアミノ]-メチル}-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニル)-ピリジン-2-イル-アミノ]- プロピオネートであり、当該化合物の分子式は下記式(I)のとおり:

ダビガトランエテキシラートはドイツのベーリンガーインゲルハイム会社(Boehringer Ingelheim Company)により開発され、2008年4月にドイツとイギリスで先に上場し、2010年10月19日にアメリカで上場が認められた。当該薬の英語の商品名はPradaxaであり、当該薬の英語の一般名はdabigatran etexilate mesylateであり、中国語の一般名は である。

当該分子は一つのバイナリプロドラッグである。当該分子の両端はいずれもエステルである。体内進入後、両端のエステルが酵素により加水分解された後、二塩基酸、即ちダビガトラン(dabigatran)を形成し、これが真に薬効を起こす薬物分子である。しかしダビガトラン分子構造の極性が強すぎて、腸壁細胞を貫通できず、経口投与後のバイオアベイラ ビリティが極めて低く、エステル化してからでないと腸壁細胞を貫通して経口投与できない。

ダビガトランエテキシラートは一種の新型の且つ唯一経口投与される直接トロンビン阻害剤であり、ダビガトランのプロドラッグであり、非ペプチド類のトロンビン阻害剤に属する。経口投与され、胃腸で吸收された後、体内で直接抗凝血活性を有するダビガトランに転換される。ダビガトランはトロンビンのフィブリン特異的結合部位に結合し、フィブリノゲンがフィブリンに開裂するのを阻止し、血液凝固カスケードネットワークの最終ステップ及血栓形成をブロックする。ダビガトランはフィブリン—トロンビン結合体上から解離し、可逆の抗凝血機能を発揮できる。従来の他の抗凝血薬と血小板阻害剤のターゲットに比べ、この薬の作用ターゲットの方がより反応カスケード的末端に近いため、作用メカニズムがより明確であり、選択性がより優れる。

ダビガトランエテキシラートの溶解性は劣り、その溶解性を増強するために、製剤に開発して塩形式により臨床使用する(メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート)。メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートの溶解性は強いpH依存性を有し、酸性媒質において高い溶解度を有し、中性及びアルカリ性媒質において非常に劣る溶解度を有し、生理条件下、即ちpH7.0に近い腸において、実質的に溶解せず、バイオアベイラビリティが比 較的劣る。

メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートのこのような物理化学及び生物薬学特性のため、安定したメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート組成物を得るために更に努し、バイオアベイラビリティの提供が望まれている。

専利番号ZL03805473.6は次のような特徴を有する一種の製剤処方及びプロセスを開示している。医薬的に許容される有機酸からなる又は当該有機酸を含有する球形に似た酸コア材料に隔離層及び活性物質(ダビガトランエテキシラート又はその薬学的に許容される塩 、好ましくはメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート含有)層がコーティングされ 、前記酸コア材料に含有される有機酸は20℃の水中溶解度が1g/250mlより大きく、有機 酸コア材料及び活性物質層は隔離層を通してそれぞれ分かれる。当該プロセスで調製した製剤(有機酸含有)は従来の製剤(有機酸未含有)よりバイオアベイラビリティが顕著に高く、これは従来の製剤に有機酸が添加されたことにより、胃腸の水溶液中に一種のメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートを溶解しうる酸性微環境(酸性微気候とも称する)が発生し、メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートが溶解された後に体内に吸收された。

この専利で提案されたように、メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートが酸に対して非常に不安定であるが、その製剤製品においては必ず有機酸を添加し、その製剤製品のバイオアベイラビリティを高める必要がある。この専利では、形成したペレットの外表面に高分子ポリマーによりフィルムを被覆し、隔離層を形成し、その後、隔離層の外表面にメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートをコーティングしている。当該プロセスは有機酸コア材料表面において流動状態で薬物を負荷する、即ち薬物をサスペンションに調製して薬物を負荷するので、当該プロセスでは薬物負荷率が低く、薬物損失量が大きく、薬物負荷が不均一で、薬物負荷量は不確定的で、プロセス操作が複雑である等の欠点がある上、調製された有機酸のペレットコアの球形程度、隔離層コーティングの完成程度、活性薬物と隔離層の結合程度等、全て厳格に制御されなければならないため、生産コストが高くなり、生産時間も長くなる。

本発明は従来技術に存在する上記問題に鑑み提案されたものである。本発明は、薬学的 に許容される表面改質された酸性薬用補助剤を含有する、経口投与用のダビガトランエテキシラート又はその塩又は水和物の医薬組成物を提供することを目的とする。当該医薬組成物は化学的に安定し、比較的高い溶解度を有し、所望のバイオアベイラビリティを提供できる。また、当該医薬組成物の調製プロセスは簡単で、生産コストが低く、従来技術のプロセスに存在していた多くの問題を解消できる。本発明の薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤は他の酸又はアルカリに対して不安定であるが、製剤において酸性補助剤又はアルカリ性補助剤を使用する必要がある医薬組成物にも使用できる。

具体的に、本発明は酸又はアルカリに対して不安定であるが、製剤において酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤を使用する必要がある医薬組成物において使用可能である、薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤を提供する。

より具体的に、本発明はa) 薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤と、b) ダビガトランエテキシラートとも称される、エチル 3-[(2-{4-(ヘキシルオキシカルボニルアミノ-イミノ-メチル)-フェニルアミノ]-メチル}-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニル)-ピリジン-2-イル-アミノ]-プロピオネート、又はその薬学的に許容される 塩又は水和物とを含有する、経口投与用の医薬組成物を提供する。

好ましくは、前記ダビガトランエテキシラート的薬学的に許容される塩はメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートである。

一つの実施形態において、前記薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤は改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液で処理される。具体的に、薬学的に許容される改質用アルカリ性物質又は薬学的に許容される改質用酸性物質の水溶液を調製し、酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤粉末粒子を前記改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液に添加し、前記酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤粉末粒子の表面に中性塩層を形成する。

一つの実施形態において、前記酸性薬用補助剤は薬学的に許容される水溶性の酸性固体である。一つの好ましい実施形態において、前記酸性薬用補助剤は薬学的に許容される20℃の水中溶解度が1%より大きい有機酸である。さらに、前記酸性薬用補助剤により調製される1%の水溶液のpH値は5以下である。一つの好ましい実施形態において、前記酸性薬用 補助剤は薬学的に許容される水溶性の有機酸、例えば、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、乳酸及びリンゴ酸等のうちの一種又はその水和物又は酸性塩を含有するがこれに限定されない。一つの好ましくは実施形態において、前記酸性薬用補助剤は更に、薬学的に許容される水溶性の酸性アミノ酸、例えば、グルタミン酸及びアスパラギン酸等のうちの一種又はその水和物又は酸性塩、又はその他薬学的に許容される水溶性のアミノ酸の酸性塩、例えばグリシン、アラニン及びセリン等の酸性塩を含有するがこれに限定されない。一つの好ましい実施形態において、前記酸性薬用補助剤は更に、薬学的に許容される水溶性の無機酸の酸性塩、例えば、リン酸二水素塩及び硫酸水素塩等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限定されない。

一つの実施形態において、前記アルカリ性薬用補助剤は薬学的に許容される水溶性のアルカリ性固体である。一つの好ましい実施形態において、前記アルカリ性薬用補助剤は薬学的に許容される20℃の水中溶解度が1%より大きいアルカリ性物質である。さらに、前記アルカリ性薬用補助剤により調製される1%の水溶液のpH値は9以上である。一つの好まし い実施形態において、前記アルカリ性薬用補助剤は薬学的に許容される水溶性の有機アルカリ、例えば、メグルミン及びトリスヒドロキシメチルアミノメタン等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限定されない。一つの好ましい実施形態において、前記ア ルカリ性薬用補助剤は薬学的に許容される水溶性のアルカリ性アミノ酸、例えば、リジン、アルギニン及びヒスチジン等のうちの一種又はその水和物又はアルカリ性塩、又はその他薬学的に許容される水溶性のアミノ酸のアルカリ性塩、例えば、グリシン、アラニン及びセリン等のアルカリ性塩を含有するがこれに限定されない。一つの好ましい実施形態において、前記アルカリ性薬用補助剤は薬学的に許容される水溶性の無機酸のアルカリ性塩、例えば、炭酸及びリン酸等のアルカリ性塩のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限定されない。

一つの実施形態において、前記改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される水溶性のアルカリ性固体又は液体である。一つの好ましい実施形態において、前記改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される20℃の水中溶解が1%より大きいアルカリ性物質である。さらに、前記改質用アルカリ性物質により調製される1%の水溶液のpH値は9以上である。一つの 好ましい実施形態において、前記改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される水溶性の無機アルカリ性物質、例えば、水素酸化物の塩、水溶性の炭酸のアルカリ性塩及び水溶性のリン酸のアルカリ性塩等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限られない。一つの好ましい実施形態において、前記改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される水溶性の有機アルカリ性物質、例えば、アンモニア水、メグルミン及びトリスヒドロキシメチルアミノメタン等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限られない。一つの好ましい実施形態において、前記改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される水溶性の有機弱酸のアルカリ性塩、例えば、酢酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸及び乳酸等のアルカリ性塩のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限られない。一つの好ましい実施形態において、改質用アルカリ性物質は幾つかの薬学的に許容されるアルカリ性アミノ酸、例えば、リジン、アルギニン及びヒスチジン等のうちの一種又はその水和物又はアルカリ性塩、又はその他水溶性のアミノ酸のアルカリ性塩、例えば、グリシン、アラニン及びセリン等のアルカリ性塩を含有するがこれに限られない。

一つの実施形態において、前記改質用酸性物質は薬学的に許容される水溶性の酸性固体又は液体である。一つの好ましい実施形態において、前記改質用酸性物質は薬学的に許容される20℃の水中溶解度が1%より大きい酸性物質である。さらに、前記改質用酸性物質により調製される1%の水溶液のpH値は5以下である。一つの好ましい実施形態において、前 記改質用酸性物質は薬学的に許容される水溶性の有機酸、例えば、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸及びリンゴ酸等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限られない。一つの好ましい実施形態において、前記改質用酸性物質は薬学的に許容される酸性アミノ酸、例えば、グルタミン酸及びアスパラギン酸のうちの一種又はその水和物又は酸性塩、又はその他水溶性のアミノ酸の酸性塩、例えば、グリシン、アラニン及びセリン等の酸性塩を含有するがこれに限られない。一つの好ましい実施形態において、前記改質用酸性物質は薬学的に許容される水溶性の無機酸又はその酸性塩、例えば、塩酸、硫酸、硫酸水素塩、リン酸、リン酸二水素塩及び臭素酸等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限られない。一つの好ましい実施形態において、前記改質用酸性物質は薬学的に許容される水溶性の有機アルカリの酸性塩、例えば、メグルミン及びトリスヒドロキシメチルアミノメタンの酸性塩等のうちの一種又はその水和物を含有するがこれに限られない。

一つの実施形態において、前記改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液の濃度範囲は1wt%〜その飽和濃度であり、好ましくは5〜40 wt%、更に好ましくは20wt%である。前記改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液の飽和濃度は表面改質に用いられるアルカリ性物質又は酸性物質の水中における溶解度による。

一つの実施形態において、前記酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤粉末粒子の粒径は0.4〜1.5 mmであり、40メッシュ〜60メッシュの篩を通す。

一つの実施形態において、前記医薬組成物はヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセルに装入される。

一つの実施形態において、添加される改質用アルカリ性又は酸性物質と改質される酸性又はアルカリ性薬用補助剤固体の重量比は0.1%〜10%であり、固体比は好ましくは0.67%〜4%であり、更に好ましくは2%である。

本発明の組成物に導入できる的薬学的に許容される賦形剤は、結合剤、崩壊剤、希釈剤、界面活性剤、流動促進剤、潤滑剤等又はその組み合わせを含有するがこれに限られない。

後の実施例で一部の賦形剤が開示されているため、以下に具体的に結合剤、崩壊剤、希釈剤、界面活性剤、流動促進剤、潤滑剤等、例を挙げて一部の薬用賦形剤を開示する。

本発明において使用する技術用語「薬学的に許容される塩」とは医学的判断に基づき、ヒトとその他哺乳動物の組織に接触使用するのに適し、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等のない塩を指す。これら薬学的に許容される塩は当分野において公知のものである。

別の面において、本発明は更に、ダビガトランエテキシラート又はその薬学的に許容される塩、水和物を含有する医薬組成物を調製する方法であって、薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤をダビガトランエテキシラート、又はその薬学的に許容される塩又は水和物及び任意の少なくとも一種の薬学的に許容される賦形剤と混合するステップを含む方法を提供する。さらに、前記薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤は下記方法で調製される:改質用アルカリ性物質の水中における溶解度に基づき、濃度1wt%〜その飽和濃度(好ましくは5〜40 wt%、更に好ましくは20wt%)の薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液を調製し、一定体積の上記調製後の薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液を取り、粒径0.4〜1.5 mm、好ましくは0.5mmの酸性薬用補助剤をその中に添加し、上記改質用アルカリ性物質の水溶液を用いて、酸性薬用補助剤料粉末粒子の表面をアルカリ化し、酸性薬用補助剤粉末粒子の表面に中性塩層を形成する。前記酸性薬用補助剤は薬学的に許容される20℃の水中溶解度が1%より大きい有機酸であり、酸性薬用補助剤として有機酸は酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸及びアスパラギン酸のうちの一種又はその水和物又は酸塩から選ばれ、好ましくは酒石酸であり。アルカリ化する当該薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される改質用アルカリ性物質であり、薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、リジン、アルギニン及びヒスチジンのうちの一種又はその水和物であり、好ましくは炭酸ナトリウムである。本発明において、炭酸ナトリウム以外、水溶液中においてアルカリ性の弱酸強アルカリ型塩であれば使用でき、特に制限はない。

具体的に、下記方法で薬学的に許容される表面改質された酸性薬用補助剤を調製する:まず、濃度約20%(質量%)の炭酸ナトリウム水溶液を調製し、撹拌している状態において 、酒石酸粉末粒子に10%の上記調製された濃度約20%の炭酸ナトリウム水溶液を添加し、酒石酸粉末粒子の粒径は40〜60メッシュの篩により得られ、撹拌後、酒石酸粉末粒子を乾燥箱又は流動床等の乾燥装置に置いて乾燥し、改質後の酒石酸粉末粒子を得る。

本発明は従来技術に存在する上記問題に鑑みて提案されたものである。本発明は、酸又はアルカリに接触すると不安定であるが、製剤において酸性補助剤又はアルカリ性補助剤を使用する必要がある薬物の製造に使用できる、プロセスが簡単で、生産コストが低い薬用補助剤表面改質方法を提供することを目的とする。

上記目的を実現するために、本発明の薬用補助剤表面改質方法は、薬学的に許容される改質用アルカリ性物質又は薬学的に許容される改質用酸性物質の水溶液を調製し、酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤粉末粒子を前記改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液に添加し、前記酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤粉末粒子の表面に中性塩層を形成し、前記酸性薬用補助剤は薬学的に許容される20℃の水溶性が1g/250mLより大きい有機酸であり、前記アルカリ性薬用補助剤は薬学的に許容される20℃の水溶性が1g/250mLより大きいアルカリ性物質である、ことを特徴とする。

さらに、前記酸性薬用補助剤として薬学的に許容される有機酸は酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸及びアスパラギン酸のうちの一種又はその水和物又は酸塩である。

さらに、前記アルカリ性薬用補助剤として薬学的に許容されるアルカリ性物質はリジン、アルギニン及びヒスチジンのうちの一種又はその水和物である。

さらに、前記薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、リジン、アルギニン及ヒスチジンのうちの一種又はその水和物である。

さらに、前記薬学的に許容される改質用酸性物質は酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸及びアスパラギン酸のうちの一種又はその水和物又は酸塩、又は硫酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム及びステアリン酸のうちの一種又はその水和物である。

さらに、前記改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液の濃度は5〜40 wt%で あり、前記改質用アルカリ性物質又は改質用酸性物質の水溶液の濃度は表面改質に用いられるアルカリ性物質又は酸性物質の水中における溶解度による。

さらに、前記酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤粉末粒子の粒径は0.4〜1.5 mm である。

上述のように、本発明の医薬組成物は酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤表面に中性塩層を化学形成することにより、酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤を、酸又はアルカリに接触すると不安定であるが、製剤において酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤を必要とする薬物活性成分と分離させ、薬物の保存安定性を高める。また、当該プロセスでは、ワンステップの反応だけで酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤表面を改質することができ、プロセス操作が簡単で、生産コストが低い。本発明の薬用補助剤表面改質方法はワンステップの反応だけで酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤表面を改質でき、プロセスが簡単で、生産コストが低い。

本発明は酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤表面に中性塩層を化学的に形成することにより、酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤を、酸又はアルカリに接触すると不安定であるが、製剤において酸性薬用補助剤又はアルカリ性薬用補助剤を必要とする薬物活性成分と分離させ、薬物の保存安定性を高める。

上述のように調製されたダビガトランエテキシラート含有医薬組成物は以下の臨床症状において応用できる:1) 術後に抗凝血薬物が慣例的に使用される人工(膝又は股)関節置 換手術後、深部静脈血栓の形成と塞栓を防止する、2)不整脈(心房細動)患者の脳卒中及び血栓の発生を予防する。

実施例2で得られた医薬品の溶出と従来製品の溶出は同じ効果に達したことを示す。

実施例3のメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート原料薬と改質された酒石酸を異なる比率でカプセルを調製した後の溶出結果。

本発明の目的、技術方案及び長所をより明確にできるよう、以下に図面と合わせて本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。

以下に本発明の実施例と合わせて本発明の実施例における技術方案を詳細に説明する。ここで説明される実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明の実施例について、当業者が創造的労働を行わない前提において得られた他の全ての実施例もみな本発明の保護範囲に属す。

なお、本文中において、技術用語の「含有」、「含む」又は他の如何なる変体も非排他的な包含を意味するため、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置はそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素も含む、又はこのプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含むものとされる。また、本発明における溶出は薬局方に規定されるバスケットメソッド100 rpmを用い、溶媒は水であり、温度は37℃である。

図1において、処方二で得られた医薬品の溶出と従来製品の溶出は同じ効果に達した。 図2において、メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート原料薬と改質された酒石酸 を異なる比率でカプセルを調製した後の溶出結果。

本発明の酸性薬用補助剤表面改質方法は、改質用アルカリ性物質の水中における溶解度に基づき、濃度5〜40 wt%の薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の水溶液を調製し 、一定体積の上記調製後の濃度5〜40 wt%の薬学的に許容される改質用アルカリ性物質の 水溶液を取り、粒径0.4〜1.5 mm、好ましくは0.5mmの酸性薬用補助剤をその中に添加し、上記改質用アルカリ性物質の水溶液を用いて、酸性薬用補助剤料粉末粒子の表面をアルカリ化し、酸性薬用補助剤粉末粒子の表面に中性塩層を形成する。酸性薬用補助剤は薬学的に許容される20℃の水溶性が1g/250mLより大きい有機酸であり、酸性薬用補助剤として有機酸は酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸及びアスパラギン酸のうちの一種又はその水和物又は酸塩から選ばれ、好ましくは酒石酸である。アルカリ化する当該薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は薬学的に許容される改質用アルカリ性物質であり、薬学的に許容される改質用アルカリ性物質は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、リジン、アルギニン及びヒスチジンのうちの一種又はその水和物であり、好ましくは炭酸ナトリウムである。

まず、濃度20%(質量%)の炭酸ナトリウム水溶液を調製し、撹拌している状態において 、酒石酸粉末粒子に10%の上記調製された濃度20%の炭酸ナトリウム水溶液を添加し、酒石酸粉末粒子の粒径は0.4〜1.5 mmであり、好ましくは0.5 mmである。撹拌後、酒石酸粉末 粒子を乾燥箱又は流動床等の乾燥装置に置いて乾燥し、改質後の酒石酸粉末粒子を得る。

炭酸ナトリウムの水溶液はアルカリ性であるため、アルカリ性の炭酸ナトリウムと酸性の酒石酸は化学反応を起こし、酒石酸粉末粒子表面に中性塩層が一層形成され、中性塩層は酸性薬用補助剤酒石酸を、酸に接触すると不安定であるが、製剤において酸性薬用補助剤を必要とする薬物活性成分と分離させ、薬物の保存安定性を高める。本発明において、 炭酸ナトリウム以外、水溶液中においてアルカリ性の弱酸強アルカリ型塩であれば使用でき、特に制限はない。

第一の実施例 処方一 メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート 173.0mg 酒石酸 173.5mg 炭酸ナトリウム 3.54mg 総量 350mg 対照組処方: メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート 173.0mg 酒石酸 177mg 総量 350mg

メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート、酒石酸、炭酸ナトリウムはいずれも市販の原料薬である。

処方一に基づき、定量の炭酸ナトリウムを20mLの水に溶かし、撹拌している状態において、粒径0.4〜1.5 mmの酒石酸粉末粒子を炭酸ナトリウムの水溶液に添加し、撹拌後、酒 石酸粉末粒子を乾燥箱又は流動床等の乾燥装置に置いて乾燥し、改質後の酒石酸粉末粒子を得る。

改質後の酒石酸粉末粒子を、処方一におけるメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートと均一に混合した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセルに装入し、カプセルを高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルに装入し、HDPE内に乾燥剤を入れ、75℃及び75%RHの保存条件下で1週間及び2週間保存した後、カプセルサンプルをHPLCテストし、 結果は下記表のとおり。

対照組処方に基づき、酒石酸粉末粒子を、対照組処方におけるメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートと均一に混合した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセルに装入し、カプセルを高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルに装入し、HDPE内に乾燥剤を入れ、75℃及び75%RHの保存条件で1週間及び2週間保存した後、カプセルサンプルをHPLCテストし、結果は下記表のとおり。

上記結果からわかるように、改質された酒石酸を添加した製剤の保存安定性は大幅に高くなった。表1に示されるように、保存時間の経過に伴い、改質されていない対照組に比 べ、その安定性は200%以上である。

第二実施例 処方二 メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート 173.0 mg 酒石酸 166.6 mg 炭酸ナトリウム 3.4 mg HPC 10.0 mg 微粉シリカゲル 8.0 mg SDS 5.0 mg 乳糖 45.0 mg ステアリン酸マグネシウム 6.0 mg 総量 420.0 mg

処方二に基づき、定量の炭酸ナトリウムを20mLの水に溶かし、撹拌している状態において、粒径0.4〜1.5 mmの酒石酸粉末粒子を炭酸ナトリウムの水溶液に添加し、撹拌後、酒 石酸粉末粒子を乾燥箱又は流動床等の乾燥装置に置いて乾燥し、改質後の酒石酸粉末粒子を得る。

その後、メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートを上記改質された酒石酸粉末粒子と混合し、更に他の薬用賦形剤を入れてHPMCカプセルに装入し、薬物製剤製品とする。

第三実施例 メタンスルホン酸ダビガトランエテキシラートを改質された酒石酸粉末粒子と混合し、更に他の薬用賦形剤を入れてHPMCカプセルに装入し、薬物製剤製品とする。図2はメタン スルホン酸ダビガトランエテキシラート原料薬と改質された酒石酸を異なる比率でカプセルを調製した後の溶出結果である。溶出は薬局方に規定されるバスケットメソッド100 rpmを用い、溶媒は水であり、温度は37℃である。

改質された酒石酸を添加した後のメタンスルホン酸ダビガトランエテキシラート製剤製品の溶出は改質された酒石酸を添加しない製剤の溶出よりも顕著に高いという結果を示した。

以上をまとめ、本発明の医薬組成物は優れた保存安定性を有するともに、比較的高い溶解度を有し、所望のバイオアベイラビリティを提供できる。また、前記薬用補助剤表面改質方法はワンステップの反応だけで酸性薬用補助剤表面を改質でき、プロセスが簡単で、生産コストが低い。

以上に記載の具体的な実施形態は本発明の精神を具体的に説明するためだけのものであり、本発明の保護範囲はこれに限定されない。当業者にとって、本明細書に開示されている技術内容に基づき、変更、置換又は変形により他の実施形態を簡単に行うことができ、これら他の実施形態もみな本発明の保護範囲に含まれることは言うまでもない。

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