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燃料ポンプ

阅读:466发布:2022-11-29

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燃料を吸入、昇圧して外部に吐出可能な燃料ポンプであって、 筒状部と上記筒状部の軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバー部とが一体成形されてなるハウジングを備え、上記ハウジングの上記筒状部の一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー部側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており、 上記モータ部は、上記ハウジングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、上記筒状部の軸方向の他方の開口端を塞ぐポンプカバーと、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ハウジングの上記筒状部の内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止されるとともに、上記ポンプカバーと上記ポンプベースとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバー部には昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、それぞれ形成されており、 上記ハウジングの上記筒状部のポンプカバー側の開口端の内周面にはメネジ機構部が設けられる一方、上記ポンプカバーの外周面にはオネジ部が形成され、上記ポンプカバーのオネジ部が上記メネジ機構部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴とする燃料ポンプ。燃料を吸入、昇圧して外部に吐出可能な燃料ポンプであって、 筒状部と上記筒状部の軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバー部とが一体成形されてなるハウジングを備え、上記ハウジングの上記筒状部の一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー部側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており 上記モータ部は、上記ハウジングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースと、上記ハウジングの軸方向の他端側の開口を塞ぐ押し板と、上記ポンプベースと上記押し板との間に介在されるポンプカバーとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ハウジングの上記筒状部の内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止され、また上記ポンプカバーは、上記ハウジングの上記筒状部の内部に嵌入されて上記ポンプベースの上記環状部に対向するとともに、上記ポンプベースと上記ポンプカバーとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバー部には昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、さらに上記押し板には上記ポンプカバーの上記吸入穴を外部に露出させる貫通孔が、それぞれ形成され、 上記ハウジングの上記筒状部のポンプカバー側の開口端の内周面にはメネジ機構部が設けられる一方、上記押し板の外周面にはオネジ部が形成され、上記押し板の上記オネジ部が上記メネジ機構部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴とする燃料ポンプ。燃料を吸入、昇圧して外部に吐出可能な燃料ポンプであって、 筒状のケーシングと、上記ケーシングの軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバーとを備え、上記ケーシングの一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており、 上記モータ部は、上記ケーシングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、上記ケーシングの軸方向の他方の開口端を塞ぐポンプカバーと、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ケーシングの内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止されるとともに、上記ポンプカバーと上記ポンプベースとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバーには昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、それぞれ形成されており、 上記ケーシングのポンプカバー側の開口端の内周面にはメネジ部が形成される一方、上記ポンプカバーの外周面にはオネジ部が形成され、上記ポンプカバーのオネジ部が上記メネジ部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴とする燃料ポンプ。燃料を吸入、昇圧して外部に吐出可能な燃料ポンプであって、 筒状のケーシングと、上記ケーシングの軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバーとを備え、上記ケーシングの一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており、 上記モータ部は、上記ケーシングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースと、上記ケーシングの軸方向の他方の開口端を塞ぐ押し板と、上記ポンプベースと上記押し板との間に介在されるポンプカバーとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ケーシングの内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止され、また上記ポンプカバーは、上記ケーシングの内部に嵌入されて上記ポンプベースの上記環状部に対向するとともに、上記ポンプベースと上記ポンプカバーとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバーには昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、さらに上記押し板には上記ポンプカバーの上記吸入穴を外部に露出させる貫通孔が、それぞれ形成されており、 上記ケーシングのポンプカバー側の開口端部の内周面にはメネジ部が形成される一方、上記押し板の外周面にはオネジ部が形成され、上記押し板のオネジ部が上記メネジ部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴とする燃料ポンプ。上記ポンプカバーは、その外周辺部に上記ポンプベースに向けて軸方向に突出した環状部が形成され、上記環状部と上記ポンプカバーの上記環状部とが互いに当接されている請求項1または請求項2に記載の燃料ポンプ。上記ポンプカバーは、その周辺部に上記ポンプベースに向けて軸方向に突出した環状部が形成され、上記ポンプベースの上記環状部と上記ポンプカバーの上記環状部とが互いに当接されている請求項3または請求項4に記載の燃料ポンプ。上記メネジ機構部は、内周面にネジ山が形成されてなる筒状のメネジ部品が上記ハウジングの上記筒状部の内周面側に一体的に固定されて構成されている請求項1、2、5のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。上記メネジ部品の径方向の外周面には溝が形成されている請求項7に記載の燃料ポンプ。上記メネジ部品は、上記ハウジングの上記筒状部から軸方向に外部に露出した部分が径方向内方に向けて屈曲形成されている請求項7または請求項8に記載の燃料ポンプ。上記ケーシングのポンプカバー側の開口端部に形成されたメネジ部が軸方向に外部に露出した部分は径方向内方に向けて屈曲形成されている請求項3、4、6のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。上記メネジ機構部の上記ハウジングの上記筒状部から軸方向に外部に露出した部分はネジ山が潰されている請求項1、2、5、7、8のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。上記ケーシングのポンプカバー側の開口端部に形成されたメネジ部が軸方向に外部に露出した部分はネジ山が潰されている請求項3、4、6のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。上記ハウジングの上記筒状部に形成された上記係止部と上記係止部に対向するポンプベースとの間にシール材が設けられている請求項1、2、5、7、8、9、11のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。

说明书全文

この発明は、燃料ポンプに関するものである。

燃料タンク内の燃料を昇圧してエンジンなどの内燃機関に圧送する燃料ポンプとして、従来、ハウジング内部にモータを内蔵したモータ室と、モータで駆動されるインペラが内蔵されたポンプ室とを形成したものがある。この場合、ハウジングは、モータ室とポンプ室の各外壁部を共に形成する1つの円筒部材であって、この円筒部材の軸方向の一方の端部をモータ室側に、他方の端部をポンプ室側にそれぞれ加締めることで各部品を固定して燃料のシール性を高めている。

また、燃料ポンプの駆動源であるモータには、別に燃料の流路を設けることなく、モータ内に燃料を通過させることができる流路(例えば、固定子と回転子の間のギャップ)を設けたブラシレスモータ(例えば、特許文献1)や、ブラシ付きモータ(例えば、特許文献2)が用いられている。

ブラシレスモータは、ブラシ付きモータのような整流子とブラシの摺動がなく、接触抵抗の変動によるモータ特性への影響を受けにくく、また整流子やブラシ部の電圧降下も生じないので、モータとしての効率が優れており、小型高効率化が要求される燃料ポンプに用いられている。特許文献1に示されるようなブラシレスモータは、ハウジングをモータ室とポンプ室の各外壁部を共に同軸状に形成する1つの円筒部材からなる構成部品として使用することができる。

一方、ブラシ付きモータでは,整流子とブラシを摺動させることで電流の転流作用を発生させるため、特別な制御回路が必要とならず、安価な構造となる。しかし、接触抵抗の変動によってモータ特性への影響を受けやすい。また、特許文献2のブラシ付きモータでは、ハウジングに磁石が付いており、磁束が流れる磁路として使っている。

特開2015−86804号公報

特開2008−202592号公報

ところで、上記の特許文献1、2に記載されているような従来の燃料ポンプにおいては、燃料を圧送するためのインペラが内蔵されるポンプ室は、インペラのモータ室側にポンプベースが、インペラを挟むその反対側の外端部側にポンプカバーが、インペラの外周にハウジングの一部がそれぞれ位置して構成されている。

この場合、ポンプベースのインペラ対向面とインペラとの隙間、およびポンプカバーのインペラ対向面とインペラの隙間(以下、これらをインペラのクリアランスという)は、共に燃料ポンプの流量特性の良否に大きな影響を与える。そのため、燃料ポンプの製造においては、インペラのクリアランスが所定の値となるように、ポンプベース、ポンプカバー、インペラの各部品の加工精度、およびその組立を高精度で管理している。

燃料ポンプを製作する工程では、ハウジングを構成するための円筒部材内にポンプカバーを挿入した後に、円筒部材のポンプカバー側の開口端部を径方向内方に向けて折り曲げる加締め加工を行って加締め部を形成する。これによって、ポンプカバーに円筒部材の加締め部が接触し、ポンプカバーが加締め止め固定されることになる。

加締め加工を常温で行う場合には、これにより成形される円筒部材の加締め部がスプリングバックするので、加締め部の折り曲げ度は実際に折り曲げた角度よりも少し小さくなる。その結果、ポンプベースに対するポンプカバーの押し付け(以下、軸力という)が不足して、ポンプカバーがインペラから離れる向きに移動し、インペラのクリアランスが増大してしまい、燃料ポンプの流量特性の悪化を招いてしまう。

したがって、ポンプカバーを強固に固定するには、ハウジング形成用の円筒部材を常温で加締める際のスプリングバックを考慮して、加締め荷重を増大させて加締め部を形成する必要がある。

しかし、このように加締め加重を増加させると、ポンプカバーの外径部のみを局所的に加圧するために、ポンプカバーの内径部に対して外径部側がポンプベース側に押し込まれることによって、ポンプカバーが太鼓状に変形するなどして、ポンプカバーに歪みが生じる。これに伴い、インペラを収容しているポンプ室の内面にも僅かな歪みが生じる。そして、ポンプ室の内面に僅かな歪みが生じると、インペラの回転時に不均一な力が作用して回転し難くなったり、インペラのクリアランスにばらつきが生じて燃料ポンプの燃料吐出効率が低下したり、ポンプ特性が変動するという問題がある。

その対策として、特許文献2では、円筒部材に加締め部を形成する際に、円筒部材の開口端部を予め加熱してから加締め部を形成するようにしている。これによれば、加締め部はポンプカバーに加締められる前に加熱されているので、加締められた後の加締め部は温度低下により熱収縮する。そのため、円筒部材を加締める際の加締め荷重を増大させることなく、加締め部による軸力を増大させることができる。よって、円筒部材を加締める際に、過度な加締め加重によるポンプカバーの変形を回避でき、インペラのクリアランス増大を抑制しつつ、加締め部による軸力を増大することができる。

しかしながら、円筒部材を加締める際に、加締め部を成形する箇所を局所的に加熱することは難しく、その加締め部以外にまで熱影響が及ぶことは避けられない。そして、熱影響が加締め部以外の箇所まで及んだ場合、インペラのクリアランスの面内ばらつきが生じて燃料ポンプの燃料吐出効率が低下したり、あるいはポンプ特性が変動し、さらには他の部材にまで熱影響が及んで変形や精度劣化などを引き起こす恐れがある。しかも、加締め部を加熱した後に加締め止めする方法では、円筒部材の加締め工程に加えて、加締め部を加熱する工程が別途必要となり、しかも、加締め止め装置だけでなく、加締め部を加熱する加熱装置が必要となり、生産性および設備面で余分なコストアップを招くという課題がある。

この発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ポンプベースに対しポンプカバーが離間しないように十分な軸力を確保しつつ、ポンプカバーの変形を抑制し、インペラのクリアランスを高精度で管理することができ、かつ、大掛かりな設備を必要とせず生産性に優れた燃料ポンプを提供することである。

第1の発明に係る燃料ポンプは、筒状部と上記筒状部の軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバー部とが一体成形されてなるハウジングを備え、上記ハウジングの上記筒状部の一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー部側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており、 上記モータ部は、上記ハウジングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、上記筒状部の軸方向の他方の開口端を塞ぐポンプカバーと、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ハウジングの上記筒状部の内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止されるとともに、上記ポンプカバーと上記ポンプベースとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバー部には昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、それぞれ形成されており、 上記ハウジングの上記筒状部のポンプカバー側の開口端の内周面にはメネジ機構部が設けられる一方、上記ポンプカバーの外周面にはオネジ部が形成され、上記ポンプカバーのオネジ部が上記メネジ機構部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴としている。

また、第2の発明に係る燃料ポンプは、筒状部と上記筒状部の軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバー部とが一体成形されてなるハウジングを備え、上記ハウジングの上記筒状部の一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー部側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており 上記モータ部は、上記ハウジングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースと、上記ハウジングの軸方向の他端側の開口を塞ぐ押し板と、上記ポンプベースと上記押し板との間に介在されるポンプカバーとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ハウジングの上記筒状部の内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止され、また上記ポンプカバーは、上記ハウジングの上記筒状部の内部に嵌入されて上記ポンプベースの上記環状部に対向するとともに、上記ポンプベースと上記ポンプカバーとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバー部には昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、さらに上記押し板には上記ポンプカバーの上記吸入穴を外部に露出させる貫通孔が、それぞれ形成され、 上記ハウジングの上記筒状部のポンプカバー側の開口端の内周面にはメネジ機構部が設けられる一方、上記押し板の外周面にはオネジ部が形成され、上記押し板の上記オネジ部が上記メネジ機構部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴としている。

また、第3の発明に係る燃料ポンプは、筒状のケーシングと、上記ケーシングの軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバーとを備え、上記ケーシングの一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており、 上記モータ部は、上記ケーシングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、上記ケーシングの軸方向の他方の開口端を塞ぐポンプカバーと、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ケーシングの内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止されるとともに、上記ポンプカバーと上記ポンプベースとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバーには昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、それぞれ形成されており、 上記ケーシングのポンプカバー側の開口端の内周面にはメネジ部が形成される一方、上記ポンプカバーの外周面にはオネジ部が形成され、上記ポンプカバーのオネジ部が上記メネジ部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴としている。

第4の発明に係る燃料ポンプは、筒状のケーシングと、上記ケーシングの軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバーとを備え、上記ケーシングの一部には径方向の内側に向けて突出した係止部が形成され、上記係止部を挟む軸方向の一方のエンドカバー側がモータ部、他方の開口端側がポンプ部としてそれぞれ区画されており、 上記モータ部は、上記ケーシングの内部に固定子と回転子を備えたモータが収納されて構成される一方、 上記ポンプ部は、底板部と環状部とが一体形成されてなる有底筒状のポンプベースと、上記ケーシングの軸方向の他方の開口端を塞ぐ押し板と、上記ポンプベースと上記押し板との間に介在されるポンプカバーとを有し、上記ポンプベースは上記環状部をポンプカバー側に向けた状態で上記ケーシングの内部に嵌入されて上記係止部のポンプカバー側の軸方向端面に係止され、また上記ポンプカバーは、上記ケーシングの内部に嵌入されて上記ポンプベースの上記環状部に対向するとともに、上記ポンプベースと上記ポンプカバーとで囲まれた内部にポンプ室が形成され、上記ポンプ室の内部には上記回転子のシャフトの一端側が上記ポンプベースを貫通して延出され、上記シャフトの延出部にインペラが固定されて構成されており、 上記ポンプカバーには上記ポンプ室に燃料を吸入する吸入穴が、上記ポンプベースには上記インペラで昇圧された燃料を上記モータ部に吐出する吐出穴が、上記エンドカバーには昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔が、さらに上記押し板には上記ポンプカバーの上記吸入穴を外部に露出させる貫通孔が、それぞれ形成されており、 上記ケーシングのポンプカバー側の開口端部の内周面にはメネジ部が形成される一方、上記押し板の外周面にはオネジ部が形成され、上記押し板のオネジ部が上記メネジ部にネジ止めされることにより、上記ポンプカバーのポンプベース側の対向面により上記ポンプベースの上記環状部が押圧されていることを特徴としている。

この発明によれば、ポンプカバー自体あるいは押し板によってポンプカバーがポンプベースに対して押し付けられるため,ポンプベースに対するポンプカバーの軸力を十分に確保することができ、インペラのクリアランス増大によるポンプ特性の劣化を抑制することができる。

また、従来のようにハウジング形成用の円筒部材のポンプカバー側の開口端部を径方向内方に向けて折り曲げる加締め加工を行って加締め部を形成するようなことはせず、ポンプカバー自体あるは押し板によって、ポンプカバーをポンプベースに対して押し付ける構成のため、ポンプカバーの局所的な変形がなく、インペラとのクリアランスを高精度で管理することができる。

また、ポンプ室の組立作業としては、従来のような加締め止め装置や加締め部を加熱する加熱装置などの大掛かりな設備や作業を必要とせず、ネジを締め込む作業を行えばよいので、手間がかからず、生産性にも優れた燃料ポンプを提供することができる。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプの縦断面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプのインペラを示す平面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプベースの平面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプカバーの平面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプの変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプの他の変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプのさらに他の変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態1の燃料ポンプのさらに他の変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態2の燃料ポンプの縦断面図である。

この発明の実施の形態2の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプベースの平面図である。

この発明の実施の形態2の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプカバーの平面図である。

この発明の実施の形態2の燃料ポンプの変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態3の燃料ポンプの縦断面図である。

この発明の実施の形態3の燃料ポンプの変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態3の燃料ポンプの他の変形例を示す縦断面図である。

この発明の実施の形態3の燃料ポンプのさらに他の変形例を示す縦断面図である。

実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1に係る燃料ポンプの縦断面図、図2は図1の燃料ポンプのインペラを示す平面図、図3は図1の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプベースの平面図、図4は図1の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプカバーの平面図である。

この実施の形態1の燃料ポンプ1は、燃料を吸入、昇圧して外部に吐出可能なもので、ハウジング2を備えている。このハウジング2は、円筒状の筒状部2aと、この筒状部2aの軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバー部2bとがモールドにより一体成形されている。この場合のハウジング2の材料としては、絶縁性のモールド樹脂、例えば、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等が適用される。

ハウジング2のエンドカバー部2bには、後述のモータ8の固定子9に電力を供給する電源端子3が設けられるとともに、軸受ハウジング部2cが形成されている。この軸受ハウジング部2cに軸受4が圧入され、この軸受4に後述の回転子10のシャフト10bの一端が装着されてシャフト10bを回転可能に保持している。また、エンドカバー部2bには、昇圧後の燃料を外部に吐出する吐出孔2dが設けられ、吐出孔2dに逆止弁5が嵌入されている。この逆止弁5は、蓋5aとバネ5bとから構成されており、ポンプ室14で昇圧された燃料が所定圧力以上になるとバネ5bが縮まることで蓋5aが図1における上方向に動き、吐出孔2dから燃料が吐出される。

また、ハウジング2の筒状部2aには、そのエンドカバー部2bとは反対側の開口端の内周面にメネジ機構部6が設けられている。このメネジ機構部6は、筒状の内周面にネジ山が形成された金属製のメネジ部品7を備え、このメネジ部品7が筒状部2aの内周面側に一体的に固定されて構成されている。

さらに、ハウジング2の筒状部2aの一部には径方向内側に向けて突出した円環状の係止部2eが形成されており、この係止部2eを挟む軸方向の一方側(エンドカバー部2b側)がモータ部M、他方の開口端側(後述するポンプカバー12側)がポンプ部Pとしてそれぞれ区画されている。

ここに、モータ部Mは、ハウジング2内にモータ8(ここではブラシレスモータ)が収納されて構成されている。このモータ8は、ハウジング2に固定された固定子9と、固定子9と所定の間隙を設けて同心に配設されている回転子10とを備えている。そして、固定子9と回転子10との隙間が燃料の流路として確保されている。

固定子9は、磁極部が環状に配列して形成された鉄心9aと、絶縁材9bを介して鉄心9aに巻かれるコイル9cとを有する。

鉄心9aは、バックヨーク(図示せず)とバックヨークから径方向の内側に突出したティース(図示せず)と、ティースの先端において、ティースから、周方向の両側に突出した磁気吸引部(図示せず)とを備えている。コイル9cは、絶縁材が取り付けられた各ティースに対して、集中的に巻き回されている。複数のティースを渡ってワイヤが巻き回されている分布巻きでは、コイル9cの軸方向寸法が長くなるのに対し、この実施の形態1では集中巻きのコイル9cであるため、コイル9cの軸方向寸法が短くでき、コイル9c使用量を低減することができる。

そして、コイル9cの一方側(図1では上側)の軸方向端面を覆うようにエンドカバー部2bが形成されている。この実施の形態1では、分布巻きに比べ、コイル9cの軸方向寸法が短い集中巻きを採用したことで、エンドカバー部2bで覆う面積が減り、エンドカバー部2bの樹脂材料の使用量を低減することができる。加えて、エンドカバー部2bの軸方向寸法を小さくできるので、燃料ポンプ1を小型軽量化して、燃費向上を図ることができる。また、コイル9cのエンドカバー部2bと反対の他方側(図1では下側)の軸方向端面は係止部2eに当接して位置決めされている。

一方、回転子10は、円筒状の永久磁石10aを備え、その中心部を軸方向に貫通してシャフト10bが固定されて構成されている。この場合、永久磁石10aは磁石材料(例えば、フェライトやネオジウム・鉄・ボロン系)に樹脂材料(例えば、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等)が混合された、いわゆるプラスチックマグネットであり、成形により製造可能なものである。

なお、回転子10としては、永久磁石10a(例えば、フェライトやネオジウム・鉄・ボロン系の焼結磁石やプラスチックマグネット)と、シャフト10bとを、樹脂(例えば、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等)で一体成形したものを使用してもよい。

一般に、焼結磁石はプラスチックマグネットに比して、樹脂が含有されない分、磁粉割合が高く、高い磁力を得ることができるので、モータのトルク増加による燃料ポンプ1の流量,燃圧の増加を図ることができる。また、シャフト10bとの接合部には、プラスチックマグネットではなく樹脂のみを用いることで、表面磁束に寄与しないがシャフト10bとの接合のために使用していた部分の磁石使用量を削減できる。

ポンプ部Pは、ハウジング2の筒状部2aの軸方向の他方の開口端を塞ぐポンプカバー12と、軸方向においてこのポンプカバー12とモータ部Mとの間に介在されるポンプベース13とを備え、ポンプカバー12とポンプベース13とで囲まれた内部にポンプ室14が形成され、このポンプ室14内には回転子10のシャフト10bの一端側がポンプベース13を貫通して延出され、このシャフト10bの延出部にインペラ15が固定されて構成されている。

ここに、ポンプベース13は、アルミニウム材料などの金属材料からなり、円板状の底板部13aと、この底板部13aの外周部に沿い、かつポンプカバー12側に向けて軸方向に突出した環状部13bとが一体形成された略有底筒状のものである。底板部13aの外周は周方向に沿って一部が切り欠かれて段部13cが形成され、この段部13cにシール材16(ここではOリング)が嵌着されている。また、環状部13bの外径は、ハウジング2の筒状部2aの係止部2eよりも開口端側に位置する内径と略同一になるように形成されている。

さらに、ポンプベース13の底板部13aの中心には軸方向に貫通する軸受孔13dが設けられ、この軸受孔13dに軸受17が圧入され、この軸受17にシャフト10bが挿通されている。また、この底板部13aのポンプカバー12との対向面側には、環状部13bよりも内側に環状部13bと同心の円弧状の加圧溝13eが形成されるとともに、加圧溝13eの終端側にインペラ15で昇圧された燃料をモータ部Mに吐出する吐出穴13fが形成され、この吐出穴13fは底板部13aを貫通しポンプ部P側に開口している。

そして、このポンプベース13は、環状部13bをポンプカバー12側に向けた状態でハウジング2の筒状部2a内に圧入されている。これによって、ポンプベース13の底板部13aとハウジング2の係止部2eの軸方向の互いの対向面同士が当接することでポンプベース13がハウジング2の係止部2eに係止されている。その場合、ポンプカバー12の底板部13aの外周に設けた段部13cとハウジング2の係止部2eとの間にはシール材16が介在するため、モータ部Mから燃料が漏洩しないように気密性が保たれている。

インペラ15は、全体が略円盤状のものであって、その軸方向の上下の対向面にはそれぞれ外周面から径方向に所定の距離を隔てて周方向に連続する羽根溝15aが円環状に形成されている。また、インペラ15の中心部には、軸方向に貫通する平面視で略D字状の係合孔15bが形成されており、この係合孔15bにシャフト10bが挿通されている。

すなわち、このインペラ15は、ポンプ室14内において、ポンプベース13の環状部13bの内周面との間に所定の隙間を生じるように、その外径がポンプベース13の環状部13bの内径よりも小さく形成されている。また、このインペラ15は、ポンプベース13の底板部13aとの間、およびポンプカバー12の円板部12aとの間にそれぞれ所定の隙間(すなわち、インペラ15のクリアランス)が確保されるように、その軸方向の厚さが予め設定されている。

ポンプカバー12は、アルミニウム材料などの金属材料からなり、円板部12aとこの円板部12aから軸方向の一方側(ハウジング2の開口端側)に突出した突出部12bとが一体形成されたものである。円板部12aのポンプ室14側の中心には平軸受18が圧入され、この平軸受18にシャフト10bの他端側が装着されている。また、この円板部12aのポンプベース13との対向面側には、ポンプベース13の加圧溝と同心でかつ同一半径をもつ円弧状の加圧溝12cが形成されるとともに、加圧溝12cの終端側に燃料を吸い込むための吸入穴12dが形成されている。この吸入穴12dは円板部12aから突出部12bの内部を貫通して外部に開口している。さらに、ポンプカバー12の円板部12aの外周面にはオネジ部12eが形成されており、このオネジ部12eがハウジング2の筒状部2aに設けられたメネジ機構部6であるメネジ部品7に螺合されている。なお、図4の符号12fはポンプカバー12の加圧溝12cから円板部12aを貫通して設けられたガス抜き穴である。

このポンプカバー12のオネジ部12eがメネジ部品7にネジ止めされた状態においては、ポンプベース13の底板部13aに形成された吐出穴13fの形成箇所と、ポンプカバー12の円板部12aに形成された加圧溝12cの吸入穴12dの形成箇所とは反対側の始端部12sとが軸方向において同軸上に位置している。また、ポンプベース13の底板部13aに形成された加圧溝13eの吐出穴13fとは反対側の始端部13sと、ポンプカバー12の円板部12aに形成された吸入穴12dとが軸方向において同軸上に位置している。

このような位置関係を保つように、各加圧溝12c、13eの長さ、吸入穴12dと吐出穴13fの形成位置、およびポンプカバー12のオネジ部12eとネジ機構部を構成するためのメネジ部品7の各々のネジ山のネジ込みピッチが予め調整されている。

上記構成の燃料ポンプ1の動作について説明すると、電源端子3を通じて固定子9のコイル9cに電源を投入すると、回転子10のシャフト10bが回転し、これに伴ってポンプ室14内のインペラ15が回転して、燃料がポンプカバー12の突出部12bの内部を通り円板部12aの吸入穴12dからポンプ室14内に吸い込まれる。ポンプ室14内に吸い込まれた燃料は、ポンプカバー12の加圧溝12c、インペラ15の羽根溝15a、ポンプベース13の加圧溝13eによって昇圧されて、ポンプベース13の吐出穴13fからモータ部Mに吐出される。モータ部Mに吐出された燃料は、モータ部Mの固定子9と回転子10との隙間を通過し、逆止弁5を経由して外部に送出される。

上記構成の燃料ポンプ1を製作するには、モータ8の固定子9に対してハウジング2をインサートモールドして、ハウジング2及び固定子9を一体成形する。そして、ハウジング2の筒状部2aの開放端側から回転子10を挿入し、回転子10のシャフト10bの一端側をエンドカバー部2bに設けられた軸受4に装着する。

次に、ハウジング2の筒状部2aの開放端側からポンプベース13を環状部13bがポンプカバー12側に向いた状態で圧入する。その際、底板部13aの中心に設けられた軸受17にシャフト10bを挿通する。続いて、ポンプベース13を通過して延出されたシャフト10bをインペラ15の係合孔15bに挿通してインペラ15をシャフト10bに固定する。最後に、ポンプカバー12のオネジ部12eをメネジ部品7にネジ止めするとともに、平軸受18にシャフト10bの他端側を装着する。

このようにして、ポンプカバー12のオネジ部12eがメネジ機構部6(メネジ部品7)にネジ止めされることにより、ポンプカバー12によってポンプベース13が押圧されてハウジング2の係止部2eに係止される。すなわち、ポンプベース13の底板部13aとハウジング2の係止部2eの互いの対向面同士が当接するので、ポンプベース13の底板部13aの軸方向位置が係止部2eによって位置決めされる。同時に、ポンプベース13の環状部13bとポンプカバー12の円板部12aの互いの対向面同士が当接するので、ポンプベース13の環状部13bの軸方向位置がポンプカバー12によって規制される。

したがって、ポンプ室14に着目すると、ポンプ室14を構成する際、ポンプベース13に対してポンプカバー12が押し付けられる軸力はネジ止め力によって確保されているため、ポンプベース13に対しポンプカバー12が遠ざからないよう十分な軸力を確保することができる。これにより、ポンプベース13の底板部13aとポンプカバー12の円板部12aの互いの対向面間の距離を高精度で管理することができ、インペラ15のクリアランスが次第に変化してポンプ特性が劣化するといったことを確実に防止できる。これに加えて、ポンプベース13の環状部13bに対してポンプカバー12の円板部12aが十分な軸力で押し付けられているため、環状部13b及び円板部12a間で隙間が生じないので、ポンプ室14の気密性を向上することができる。その結果、燃料ポンプ1の吐出量の向上、ひいては燃料ポンプ1の特性向上を図ることができる。

また、この構成の燃料ポンプ1では、ハウジング2に固定子9が一体固定されるとともに、シャフト10bの一端はエンドカバー部2bの軸受4に取り付けられ、シャフト10bの他端は、ハウジング2の筒状部2aに圧入されたポンプベース13に設けた軸受17を通過してポンプカバー12の平軸受18に支持されており、シャフト10b、ポンプベース13、およびポンプカバー12は全て同軸状になるように精度出しされている。これにより、シャフト10bの軸方向に対する傾きが小さく、固定子9と回転子10の高い同軸度が確保できるとともに、モータ部Mとポンプ部Pとの高い同軸度が実現できる。

なお、メネジ部品7のハウジング2の筒状部2aへの取り付けは、例えば、圧入組付や熱融着などで行ってもよいが、固定子9にハウジング2をモールドして両者を一体成形する際に、同時にメネジ部品7も一体成形してもよい。これにより、ハウジング2の成形工程において、同時にメネジ部品7の組付を実施することができるので、別途組付工程を設ける必要がなく、生産性を向上できる。さらに、ハウジング2とメネジ部品7とが一体成形されていることにより、ハウジング2とメネジ部品7との間に隙間が生じることがないため、ポンプ室14の高い組立精度(ポンプベース13とポンプカバー12の同軸度)を実現でき、また、ハウジング2の筒状部2aとメネジ部品7との隙間から燃料が漏れることがないので、燃料ポンプ1の気密性を向上でき、高いポンプ性能を実現できる。

以上のように、この実施の形態1の燃料ポンプは、その製作時に、従来のようなハウジング形成用の円筒部材を加締めたり、加熱したりする大掛かりな設備や作業を必要としないので、容易に組立ができ、生産性に優れる。

また、従来では必要であった燃料ポンプの外郭を覆う円筒部材が不要となるため、燃料ポンプの軽量化、部品点数の削減、材料使用量の低減が可能となり、安価で、燃費の優れた燃料ポンプを提供することができる。

さらに、燃料ポンプの吐出流量を変えようとして軸方向寸法の長いまたは短いモータを使用する場合でも、従来のように、円筒部材やポンプ室までを変更する必要がない。これにより、複数種類の燃料ポンプを製造する際に、従来のように、複数種類の円筒部材を用意しなくて良いため、管理費用の低減となる。また、複数種類の製造台数が大きく異なる場合、その円筒部材のコストが大きく異なる場合があるが、この発明を使用することで解決することができる。

この実施の形態1の構成(図1〜図4)の燃料ポンプ1に対して、次のような変形例を考えることができる。

変形例1. 図5に示すように、メネジ機構部6を構成するためのメネジ部品7は、径方向の内周面にネジ山を形成するだけでなく、外周面にもネジ山形状の溝7aを形成してもよい。このような構成とすることで、メネジ部品7がハウジング2の筒状部2aに一体成形される際に溝7aがアンカー効果を発揮するので、強固な固定が可能となるとともに、筒状部2aとメネジ部品7との間に隙間が生じにくくなるため、ポンプ室14の高い組立精度(ポンプベース13とポンプカバー12の同軸度)を実現できる。また、ハウジング2の筒状部2aとメネジ部品7との隙間から燃料が漏洩することがないので、燃料ポンプ1の気密性を向上でき、高いポンプ性能を実現できる。

なお、図5に示したようにメネジ部品7の外周面にネジ山形状の溝7aを形成する場合に限らず、外周面の一部に切り込みを設けて溝を形成するなど、ハウジング2と一体成形される際のアンカー効果を強化できる形状であればよい。

変形例2. また、燃料ポンプ1の使用中に振動等によってポンプカバー12のネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防ぐため、図6に示すように、ポンプカバー12をハウジング2の筒状部2aに設けたメネジ部品7にネジ止めした後に、メネジ部品7が軸方向に沿って外部に露出した部分のネジ山を潰してネジ除去部7bを形成してもよい。

このようにすれば、燃料ポンプ1の使用中に振動や燃料圧力の変動が生じてもネジ止め箇所にゆるみが生じることがないので、インペラ15のクリアランスの変化を抑制することができる。また、ネジ山を潰すという容易な工程で前記効果を実現できるため、大掛かりな設備が不要で、生産性に優れる。

なお、ここではメネジ部品7が軸方向に沿って外部に露出した部分のネジ山を全て潰してネジ除去部7bを形成しているが、ネジ山の一部を傷付けるなど、ネジ止め箇所のゆるみを抑制できる形態であれば、同様の効果を奏する。

変形例3. 燃料ポンプ1の使用中に振動等によってポンプカバー12のネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防ぐため、図7に示すように、ハウジング2の筒状部2aにポンプカバー12をネジ止めした後に、メネジ部品7が軸方向に沿って外部に露出した部分を加締めるなどして径方向内方に向けて屈曲された屈曲部7cを形成してもよい。

このような構成とすることで、上記の変形例2に記載したのと同様に、ネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防げるので、インペラ15のクリアランスを長期にわたって高精度に維持することができる。

変形例4. 図1に示した構成では、ポンプカバー12は、円板部12aとこの円板部12aからハウジング2の開口端側に突出した突出部12bが一体形成されているが、これに限らず、図8に示すような構成にすることもできる。

すなわち、図8に示すポンプカバー12は、その外周面にオネジ部12eが形成された円板部12aと、この円板部12aから軸方向のハウジング2の開口端側に突出した突出部12bとを備えるとともに、さらに円板部12aの外周部に沿い、かつポンプベース13に向けて軸方向に突出した環状部12hが一体形成されている。

このような構成とすれば、ポンプカバー12のオネジ部12eがメネジ部品7にネジ止めされることにより、ポンプカバー12の環状部12hがポンプベース13の環状部13bに当接してポンプカバー12の環状部12hの軸方向位置がポンプベース13の環状部13bによって位置決めされる。これにより、ポンプ室14内のインペラ15のクリアランスが高精度に確保される。

しかも、この場合、ポンプベース13とポンプカバー12が互いに当接する箇所は、両者の各環状部13b、12hの対向面同士となり、互いに当接する面積が限られたものとなるが、当接する面積は等しいので、同じ軸力で締め込んだ場合、当接する面にかかる面圧(軸力/当接面積)は等しい。しかしながら、図8のポンプカバー12では、環状部12hの高さ分、図1に示した構成の場合に比べて、軸力を受ける箇所でのポンプカバー12の剛性が大きくなっているため、ポンプカバー12の変形が抑制されるので、インペラ15のクリアランスの影響を抑制することができる。また、さらに、ポンプカバー12の剛性が大きくなった分、ポンプカバー12を変形させることなくより高い軸力を加えることができる。その結果、燃料ポンプ1の吐出量の向上、ひいては燃料ポンプ1の特性向上を図ることができる。

実施の形態2. 図9はこの発明の実施の形態2の燃料ポンプの縦断面図、図10は図9の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプベースの平面図、図11は図9の燃料ポンプのインペラ側から見たポンプカバーの平面図である。なお、実施の形態1の燃料ポンプと対応する構成部分には、同一の符号を付する。

この実施の形態2の燃料ポンプ1の特徴は、ポンプベース13の環状部13bにはポンプカバー12側に向けて位置決め凸部13gが突出形成されている。また、ポンプカバー12の円板部12aにはポンプベース13の環状部13bに設けた位置決め凸部13gと対向する箇所に位置決め凸部13gが嵌入される位置決め凹部12gが形成されている。

また、この実施の形態2の場合も、実施の形態1の場合と同様な各加圧溝12c、13e、吐出穴13f、吸入穴12dの各位置関係を保つように、各加圧溝12c、13eの長さ、吸入穴12dと吐出穴13fの形成位置、およびポンプベース13の位置決め凸部13g、ポンプカバー12の位置決め凹部12gの形成箇所が予め調整されている。

さらに、ポンプカバー12の円板部12aの外周面には、実施の形態1のようなオネジ部は形成されておらず、円板部12aの外周面とハウジング2の筒状部2aの係止部2eよりも開口端側に位置する内周面との間に若干の隙間が生じるように、円板部12aの外径がハウジング2の筒状部2aの内径よりも若干細径となるように形成されている。

さらに、この実施の形態2では、ハウジング2の筒状部2aの開口端を塞ぐ円板状の押し板21を備えている。この押し板21は、ポンプカバー12の突出部12bを挿通して吸入穴12dを外部に露出させる貫通孔21aが形成されるとともに、その外周面にはハウジング2に設けたメネジ機構部6としてのメネジ部品7に螺合されるオネジ部21bが形成されている。

上記構成の燃料ポンプ1を製作する場合、まず、ハウジング2をインサートモールドする際にモータ8の固定子9も同時にモールドして、ハウジング2及び固定子9を一体化する。そして、ハウジング2の筒状部2aの開放端側から回転子10を挿入し、シャフト10bの一端側をエンドカバー部2bに設けられた軸受4に装着する。

次に、ハウジング2の筒状部2aの開放端側からポンプベース13を環状部13bがポンプカバー12側に向いた状態で圧入する。その際、底板部13aの中心に設けられた軸受にシャフト10bを挿通する。続いて、ポンプベース13を通過して延出されたシャフト10bをインペラ15の係合孔15bに挿通してインペラ15をシャフト10bに固定する。

次に、ハウジング2の筒状部2aの開放端側からポンプカバー12を嵌入して円板部12aに設けた位置決め凹部12gにポンプベース13の環状部13bに設けた位置決め凸部13gを嵌合して、ポンプカバー12及びポンプベース13を位置決めするとともに、シャフト10bの他端側を平軸受18に装着する。ここで、位置決め凹部12gに位置決め凸部13gを嵌合することにより、ポンプベース13とポンプカバー12の径方向および周方向の各位置が精度良く位置決めされる。

最後に、押し板21の貫通孔21aにポンプカバー12の突出部12bを挿通してから、オネジ部21bをハウジング2の筒状部2aに設けられたメネジ部品7にネジ止めする。

このように、前述の実施の形態1では、ポンプカバー12のオネジ部12eがメネジ部品7にネジ止めされることにより、直接にポンプカバー12によってポンプベース13が押圧されてハウジング2の係止部2eに係止されるのに対して、この実施の形態2では、押し板21のオネジ部21bがメネジ部品7にネジ止めされることにより、間接的にポンプカバー12によってポンプベース13が押圧されてハウジング2の係止部2eに係止される。

その場合、ポンプベース13とポンプカバー12とは、その底板部13aと円板部12aの互いの対向面が平行度が確保された状態でポンプベース13及びポンプカバー12が位置決めされているため、万一、押し板21のオネジ部21bをハウジング2の筒状部2aに設けたメネジ部品7にネジ止めする際に、ネジかかり位置の関係で押し板21に若干の傾きが生じた場合でも、ポンプカバー12の局所的な変形はなく、ポンプ室14内のインペラ15のクリアランスを高精度で管理することができる。したがって、ポンプベース13、ポンプカバー12、インペラ15などの部品の寸法精度によるクリアランスの管理が容易となる。

また、実施の形態1の構成では、ポンプカバー12のオネジ部12eには予め精密にネジを切っておくことによって、ポンプカバー12のオネジ部12eがメネジ部品7にネジ止めされた際に、ポンプベース13の吐出穴13fとポンプカバー12の加圧溝12cの始端部12sの位置、およびポンプベース13の加圧溝13eの始端部13sとポンプカバー12の吸入穴12dとがそれぞれ軸方向において同軸上に位置するように一致させる必要があった。

これに対して、この実施の形態2では、ポンプベース13の位置決め凸部13gとポンプカバー12の位置決め凹部12gとの嵌め合いにより、ポンプベース13とポンプカバー12の径方向および周方向の位置決めを高い精度で容易に達成できるので、押し板21のオネジ部21bのネジ加工精度を緩和することができる。 その他の構成、および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。

この実施の形態2の構成(図9〜図11)の燃料ポンプ1に対して、次のような変形例を考えることができる。

変形例1. この実施の形態2においても、実施の形態1の変形例1(図5)として説明したように、メネジ機構部6を構成するためのメネジ部品7の外周面にネジ山形状の溝を形成したり、メネジ部品7の外周面の一部に切り込みを設けて溝を形成するなど、ハウジング2と一体成形される際のアンカー効果を強化できる形状とすることができる。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例1で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。

変形例2. この実施の形態2においても、実施の形態1の変形例2(図6)の場合と同様、燃料ポンプ1の使用中に振動等によって押し板21のネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防ぐため、押し板21をハウジング2の筒状部2aに設けたメネジ部品7にネジ止めした後に、メネジ部品7が軸方向に沿って外部に露出した部分のネジ山を潰したり、あるいはネジ山の一部を傷付けるなどしてネジのゆるみを防止してもよい。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例2で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。

変形例3. この実施の形態2においても、実施の形態1の変形例3(図7)の場合と同様、燃料ポンプ1の使用中に振動等によって押し板21のネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防ぐため、図12に示すように、押し板21をハウジング2の筒状部2aにネジ止めした後に、メネジ部品7が軸方向に沿って外部に露出した部分を加締めるなどして径方向内方に向けて屈曲して屈曲部7cを形成してもよい。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例3で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。

変形例4. この実施の形態2においても、実施の形態1の変形例4(図8)の場合と同様、ポンプカバー12の構成として、円板部12aとこの円板部12aからハウジング2の開口端側に突出した突出部12bが一体形成されるとともに、さらに円板部12aの外周部に沿い、かつポンプベース13に向けて軸方向に突出した環状部12hが一体形成された構成としてもよい。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例4で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。

実施の形態3. 図13はこの発明の実施の形態3の燃料ポンプの縦断面図である。なお、実施の形態1の燃料ポンプと対応する構成部分には、同一の符号を付す。

この実施の形態3の燃料ポンプ1の特徴は、実施の形態1及び実施の形態2のように筒状部2aとエンドカバー部2bとがモールドにより一体形成されてハウジング2が構成されたものではなく、円筒状のケーシング22と、これとは別体であってケーシング22の軸方向の一方の開口端を塞ぐエンドカバー23とを備えている。

エンドカバー23は、絶縁性のモールド樹脂(例えば、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS))からなる。このエンドカバー23には、吐出孔23aが形成されるとともに、電源端子3、軸受4、逆止弁5が設けられており、それらの構成は実施の形態1の場合と同様である。

また、ケーシング22は、例えば鋼鉄製のもので、エンドカバー23側の一方の開口端側は径方向内方に向けて屈曲するように加締められて加締め止め部22eが形成されている。これにより、燃料ポンプ1内の燃料圧力が変動した場合でも、加締め止め部22eによってエンドカバー23の抜け止め効果、および燃料ポンプ1の漏洩抑制による気密性向上効果を奏する。

また、このケーシング22は、エンドカバー23とは反対側の他方の開口端の内周面にネジ山が形成されたメネジ部22aが形成されている。また、ケーシング22の一部には径方向内側に向けて突出した円環状の係止部22bが形成されており、この係止部22bを挟む軸方向の一方の開口端側(エンドカバー23側)がモータ部M、他方の開口端側(ポンプカバー12側)がポンプ部Pとしてそれぞれ区画されている。

そして、モータ部Mは、ケーシング22の内部に固定子9と回転子10を備えたモータ8が収納されており、固定子9を構成する鉄心9aの軸方向の一端側がケーシング22の係止部22bに係止されて軸方向位置が位置決めされている。なお、モータ8の構成自体は、実施の形態1の場合と同じである。

また、ポンプ部Pは、ケーシング22の軸方向の他方の開口端を塞ぐポンプカバー12と、軸方向においてこのポンプカバー12とモータ部Mとの間に介在されるポンプベース13とを備え、ポンプカバー12とポンプベース13とで囲まれた内部にポンプ室14が形成されている。そして、このポンプ室14内には回転子10のシャフト10bの一端側がポンプベース13を貫通して延出され、このシャフト10bの延出部にインペラ15が固定されて構成されている。

ここに、ポンプベース13は、円板状の底板部13aと、この底板部13aの外周部に沿い、かつポンプカバー12側に向けて軸方向に突出した環状部13bとが一体形成された有底筒状のもので、底板部13aの外周は周方向に沿って一部が切り欠かれて段部13cが形成されている。

そして、この段部13cの外周面の外径は、ケーシング22の係止部22bの内径と略同一になるように形成される一方、環状部13bの外径は、ケーシング22の係止部22bよりもポンプカバー12側に位置する内径より若干細径となるように形成されている。したがって、ケーシング22にポンプベース13が嵌着された状態では、段部13cとケーシング22の係止部22bとの互いの対向面同士が互いに当接することでポンプベース13がケーシング22の係止部22bに係止されている。これにより、ポンプベース13は、径方向および軸方向の各位置が精度良く位置決めされるとともに、モータ部Mから燃料が漏洩しないように気密性が保たれている。 このポンプベース13のその他の構成は実施の形態1の場合と同じであるから、ここでは詳細な説明は省略する。

また、ポンプカバー12は、円板部12aの外周面にオネジ部12eが形成されており、このオネジ部12eがケーシング22に設けられたメネジ部22aに螺合されている。このポンプカバー12の構成自体は、実施の形態1の場合と同じであるから、ここでは詳細な説明は省略する。

上記構成の燃料ポンプ1を製作する場合、まず、モータ8の固定子9に対してエンドカバー23をインサートモールドして、固定子9及びエンドカバー23を一体化する。そして、固定子9が一体化されたエンドカバー23をケーシング22の一方の開口端側から圧入する。これにより、固定子9の軸方向の一端部がケーシング22の係止部22bに係止される。この状態で、ケーシング22のエンドカバー23側の開口端部を加締めて加締め止め部22eを形成することで、ケーシング22とエンドカバー23とをさらに一体化する。

一方、ケーシング22の他方の開放端側から回転子のシャフト10bを挿入し、シャフト10bの一端側をエンドカバー23に設けられた軸受4に装着する。次に、ポンプベース13を環状部13bがポンプカバー12側に向いた状態で圧入する。その際、ポンプベース13の段部13cとケーシング22の係止部22bの互いの対向面同士が互いに当接することでポンプベース13がケーシング22の係止部22bに係止される。これにより、ポンプベース13の径方向および周方向の各位置が位置決めされる。また、底板部13aの中心に設けられた軸受17にシャフト10bを挿通する。

次に、ポンプベース13を通過して延出されたシャフト10bをインペラ15の係合孔15bに挿通してインペラ15をシャフト10bに固定する。最後に、ポンプカバー12のオネジ部12eをケーシング22のメネジ部22aにネジ止めするとともに、平軸受18にシャフト10bの他端側を装着する。

以上のように、この実施の形態3の燃料ポンプ1は、ポンプベース13の段部13cとケーシング22の係止部22bの互いの対向面同士が互いに当接しているので、モータ部Mからの燃料の漏洩が防止される。また、ポンプベース13の環状部13bに対してポンプカバー12の円板部12aが十分な軸力で押し付けられているため、インペラ15のクリアランスを精度良く確保できるとともに、環状部13bと円板部12a間で隙間が生じないため、ポンプ室14の気密性を向上することができる。その結果、燃料ポンプ1の吐出量の向上、ひいては燃料ポンプ1の特性向上を図ることができる。

しかも、この実施の形態3の燃料ポンプ1は、ケーシング22内に固定子9、回転子10、インペラ15等の部品が全て収納されているので、燃料ポンプ1自体の剛性を向上することができ、低振動、低騒音の燃料ポンプ1を提供することができる。

さらに、固定子9が一体化されたエンドカバー23をケーシング22の内部に圧入するとともに、エンドカバー23の軸受4にシャフト10bの一端が装着され、シャフト10bの他端は、同じくケーシング22の内部に圧入されたポンプベース13の軸受17を通過してエンドカバー23の平軸受18に支持されており、シャフト10b、ポンプベース13、およびポンプカバー12は全て同軸状になるように精度出しされている。これにより、シャフト10bの軸方向に対する傾きが小さく、また、固定子9と回転子10の高い同軸度が確保できるとともに、モータ部Mとポンプ部Pとの高い同軸度が実現できる。 なお、この実施の形態3の構成の場合は、ブラシ付き燃料ポンプにもネジ機構によるポンプ室14の組立を採用することができる。 その他の構成、および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。

この実施の形態3の構成(図13)の燃料ポンプ1に対して、次のような変形例を考えることができる。

変形例1. この実施の形態3においても、実施の形態1の変形例2(図6)の場合と同様、燃料ポンプ1の使用中に振動等によってポンプカバー12のネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防ぐため、図14に示すように、ポンプカバー12をケーシング22のメネジ部22aにネジ止めした後に、メネジ部22aが軸方向に沿って外部に露出した部分のネジ山を潰してネジ除去部22cを形成したり、あるいはネジ山の一部を傷付けるなどしてネジのゆるみを防止してもよい。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例2で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。

変形例2. この実施の形態3においても、実施の形態1の変形例3(図7)の場合と同様、燃料ポンプ1の使用中に振動等によってポンプカバー12のネジ止め箇所にゆるみが生じるのを防ぐため、図15に示すように、ポンプカバー12をケーシング22のメネジ部22aにネジ止めした後に、メネジ部22aが軸方向に沿って外部に露出した部分を加締めるなどして径方向内方に向けて屈曲された屈曲部22dを形成してもよい。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例3で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明は省略する。

変形例3. この実施の形態3においても、実施の形態1の変形例4(図8)の場合と同様、図16に示すように、ポンプカバー12を、円板部12aと、この円板部12aから軸方向のハウジングの開口端側に突出した突出部12bとを備えるとともに、さらに円板部12aの外周部に沿い、かつポンプベース13に向けて軸方向に突出した環状部12hが一体形成された構成とすることができる。 その場合の作用効果は、実施の形態1の変形例4で説明した場合と同様であり、ここでは詳しい説明は省略する。

変形例4. この実施の形態3(図13)では、ケーシング22の一方の開口端にポンプカバー12を直接にネジ止めする構成としているが、これに限らず、実施の形態2(図9)の場合と同様の構成を有する押し板21を設け、この押し板21をケーシング22のメネジ部22aにネジ込むことでポンプカバー12をポンプベース13側に押圧固定した構成とすることもできる。

この構成を採用するには、図13に示した構成に対して、実施の形態2の場合と同様に、ポンプベース13には位置決め凸部を、ポンプカバー12にこの位置決め凸部が嵌入される位置決め凹部をそれぞれ形成し、また、ポンプカバー12の円板部12aの外周面のオネジ部12eを省略してケーシング22の内部に嵌合されるようにすればよい。 このような構成を採用した場合の作用効果は、実施の形態2と実施の形態3のそれぞれの作用効果を併せもったものとなる。

なお、この発明は、上記の実施の形態1〜3の構成のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、各実施の形態1〜3の構成の一部を変更したり、その構成を省略することができ、また、各実施の形態1〜3の構成を組み合わせることが可能である。

1 燃料ポンプ、2 ハウジング、2a 筒状部、2b エンドカバー部、 2d 吐出孔、2e 係止部、6 メネジ機構部、7 メネジ部品、7a 溝、 7b ネジ除去部、7c 屈曲部、M モータ部、P ポンプ部、8 モータ、 9 固定子、10 回転子、10b シャフト、12 ポンプカバー、12a 円板部、12b 突出部、12d 吸入穴、12e オネジ部、12h 環状部、 13 ポンプベース、13a 底板部、13b 環状部、13c 段部、 13f 吐出穴、14 ポンプ室、15 インペラ、16 シール材、21 押し板、 21b オネジ部、22 ケーシング、22a メネジ部、22b 係止部、 22c ネジ除去部、22d 屈曲部、23 エンドカバー、23a 吐出孔。

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