首页 / 专利库 / 换热器 / 热电发电机 / Exhaust gas recirculation cooling generator

Exhaust gas recirculation cooling generator

阅读:612发布:2021-05-17

专利汇可以提供Exhaust gas recirculation cooling generator专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an exhaust gas recirculation cooling generator improving environmental load reducing capacity by using an EGR system for an engine system and enabling electric power supply.
SOLUTION: The EGR system includes: a recirculation passage for recirculating exhaust gas discharged from the engine to the engine as intake air; and a cooling device provided in the recirculation passage and cooling the exhaust gas discharged from the engine. The system also includes a thermoelectric element device for generating electric power using a temperature difference at a section where the temperature difference is generated in the cooling device.
COPYRIGHT: (C)2009,JPO&INPIT,下面是Exhaust gas recirculation cooling generator专利的具体信息内容。

  • エンジンが排出する排気ガスの浄化手段であって、冷却装置を備えたEGR(Exhaust gas recirculation)装置において、
    前記冷却装置における温度差が生じる箇所に、温度差により発電する熱電素子デバイスを備えたことを特徴とする排出ガス再循環冷却発電器。
  • 前記EGR装置は、前記エンジンから排出される前記排気ガスを前記エンジンへの吸気として還流する還流通路と、前記エンジンから排出される排気ガスを冷却する前記冷却装置とを有することを特徴とする請求項1記載の排出ガス再循環冷却発電器。
  • 前記冷却装置は、前記エンジンから排出される前記排気ガスを通すガス通路と、前記ガス通路の壁面を取り囲み、前記排気ガスの温度よりも低い温度で冷却する冷却路とを備え、前記熱電素子デバイスに含まれる熱電効果を有する材料で構成される熱電素子の一端側に設置された高温側基板は前記ガス通路の壁面と接し、前記熱電素子の他端側に設置された低温側基板が前記冷却路の壁面と接するように設けられていることを特徴とする請求項2記載の排出ガス再循環冷却発電器。
  • 前記熱電素子デバイスが発電した電力の電力値から、前記熱電素子デバイスに生じる温度差に対する発生電力量の関係情報に基づいて、前記熱電素子デバイスの前記高温側基板と前記低温側基板の間に生じた温度差を算出する制御部を有することを特徴とする請求項3記載の排出ガス再循環冷却発電器。
  • 前記熱電素子デバイスは、電流を流すことにより前記高温側基板側が発熱する機能を有すことを特徴とする請求項4記載の排出ガス再循環冷却発電器。
  • 说明书全文

    本発明は、燃焼室から排出される排気ガスを燃焼室に再循環させるため、高温の排気ガスを冷却する排出ガス再循環技術に関する。

    近年、人類のエネルギ消費量は、歴史的に例を見ないほど増加が加速された結果、CO などの温暖化ガスによる地球温暖化の問題が浮上している。 CO 発生をできるだけ抑制するために、現在捨てられている未利用の排熱エネルギを、可能な限り電気エネルギとして回収する発電システムの出現が渇望されている。

    一方、自動車産業に代表されるエンジンシステムにおいては、環境負荷への低減を実現するシステムとしてCO 、NO (窒素酸化物)、並びにPM(媒などの微粒子)などの環境負荷の高い物質の発生を抑制するシステムとして、EGR(Exhaust gas recirculation 排出ガス再循環)が期待されている。 最近、再循環ガスを冷却することにより、さらにCO 、NO 並びにPM等の低い排気ガスを実現するEGRシステムの開発が進められている。

    燃焼室では、冷却した再循環ガスを吸気として混合することにより低温での燃焼となるため、有害ガスの排出量が低下し、さらに燃費が向上することが知られている。

    特許文献1には、EGRを最適に制御するために、空気量を測定する装置を備えたエンジン制御装置について記載されている。

    特許文献2には、ハイブリッド車両において、定められたエンジン動作可能領域の範囲内で運転されるようにエンジン回転数を補正する制御装置について記載されている。

    特許文献3には、ディーゼルエンジンにおいて、高負荷運転領域では、NO およびパーティキュレートの生成を抑制するために、ディーゼルエンジンの気筒内に、複数回に分けて燃料を噴射するように制御する制御装置について記載されている。

    特許文献4には、乾留ガスを、投入された廃棄物の中を通過させて廃棄物の投入口部側から取り出すようにしたため、フィルターを用いることなく乾留ガスを精製できる乾留システムについて記載されている。

    特許文献5には、排気ガス還流を実行しているときは、冷却器を経由して吸気供給し、排気ガス還流が行われている状態からの加速時には、バイパス通路を経由して吸気供給するディーゼルエンジンについて記載されている。

    特開2000−97101号

    特開2001−37008号

    特開2001−41089号

    特開2006−225412号

    特開2007−127038号

    特許文献1から5には、いかにして有害な排気ガスの排出量を低減するのかについて記載されている。 しかしながら、このような排気ガスの発生の低減のためには、最適な温度や時間などの精密な制御を必要とし、さらには多くの機器を必要とする。 その結果、これらを駆動、制御するために、あらたな電を必要とすることとなる。

    近年、自動車では、安全性、快適性の追求から、自動車において消費される電力量は増加の一途をたどっている。 例えば、冷房やパワーウィンドウ、音響機器、前を走る車との車間距離を測るレーダなど多くの電子機器が自動車には設けられている。

    したがって、環境負荷低減の面と車内電力供給の面を考慮した燃費向上技術であるEGRシステムも、車内電力供給量の過多により、EGRシステムを用いた効果を十分に発揮することができない状況に陥りつつある。

    また、EGR装置自身も、装置自身の制御のために電力を消費している。 EGRシステムによる燃費向上のためには、複雑な制御およびバルブ駆動等の電力消費量の大きい構成機器を必要するため、消費電力が増加する問題も発生する。

    さらに、このようなEGRシステムでは、再循環ガスの温度によって、有害ガスの排出量および燃費が異なるため、きめ細かな温度調節ができることが必要となる。

    また、車載する機器が多くなる状況においては、車両の大型化を抑止し、省スペースへの要求も満たす必要がある。

    本発明の目的は、エンジンシステムにEGRシステムを用いて環境負荷低減能力を向上させた上で電力供給を可能とする排出ガス再循環冷却発電器を提供することである。

    本発明の実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、吸気を燃焼する燃焼器から排出されるエンジンシステムのCO 、NO 並びにPMの発生を抑制させることにより、環境負荷への低減を実現するEGRシステムの冷却部分に熱電素子デバイスを搭載することにより、エンジンシステムの環境負荷低減と、電力供給を同時に実現する。

    これにより、エンジンシステムにEGRシステムを用いて環境負荷低減能力を向上させた上に、さらに電力供給を可能にすることにより、エネルギの高効率利用の実現を可能とし、一層の環境負荷低減を実現する。

    (1)本発明の一実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、エンジンが排出する排気ガスの浄化手段であって、冷却装置を備えたEGR(Exhaust gas recirculation)装置において、前記冷却装置における温度差が生じる箇所に、温度差により発電する熱電素子デバイスを有する。

    (2)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(1)であって、前記EGR装置は、前記エンジンから排出される排気を前記エンジンへの吸気として還流する第1の通路と、前記エンジンから排出される前記排気ガスを前記エンジンへの吸気として還流する第2の通路と、前記第2の通路に設けられ、前記エンジンから排出される排気ガスを冷却する前記冷却装置を備える。

    (3)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(1)であって、前記EGR装置は、前記エンジンから排出される前記排気ガスを前記エンジンへの吸気として還流する還流通路と、前記エンジンから排出される排気ガスを冷却する前記冷却装置とを有する。

    (4)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(2)または(3)のうちいずれか一項であって、前記熱電素子デバイスは、熱電効果を有する材料から構成される熱電素子と、前記熱電素子の一端側に設置された高温側基板と、前記熱電素子と前記高温側基板との間に設置された第1の電極と、前記熱電素子の他端側に設置された低温側基板と、前記熱電素子と前記低温側基板との間に設置された第2の電極と、を有する。

    (5)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(4)であって、前記冷却装置は、前記エンジンから排出される前記排気ガスを通すガス通路と、前記ガス通路の壁面を取り囲み、前記排気ガスの温度よりも低い温度で冷却する冷却路とを備え、前記熱電素子デバイスは、前記高温側基板側が前記ガス通路の壁面と接し、前記低温側基板が前記冷却路の壁面と接するように設けられている。

    (6)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(5)であって、前記熱電素子デバイスが発電した電力の電力値から、前記熱電素子デバイスに生じる温度差に対する発生電力量の関係情報に基づいて、前記熱電素子デバイスの前記高温側基板と前記低温側基板の間に生じた温度差を算出する制御部を有する。

    (7)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(5)であって、前記熱電素子デバイスは、電流を流すことにより前記高温側基板側が発熱する機能を有す。

    (8)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(4)であって、前記高温側基板は、構造的不連続となるように複数に分割されている。

    (9)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(8)であって、さらに前記高温側基板は、絶縁性を有し前記第1の電極と接する高温側基板母材と、前記高温側基板母材上に設けられた高温側基板補強材で構成されている。

    (10)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(9)であって、さらに、前記複数の高温側基板は、隣り合う前記高温側基板部材同士を前記高温側基板母材または前記高温側補強材と比べて同等または低い弾性を有する接合部材で接合する。

    (11)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(10)であって、前記複数の高温側基板部材は、前記接合部材により接合されることにより、物性的弾性または構造的弾性のいずれか一つ以上の弾性特性を有する。

    (12)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(11)であって、前記接合部材は前記第1の電極であり、隣り合う前記高温側基板同士を少なくとも1つ以上の前記第1の電極で接合する。

    (13)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(11)であって、前記複数の高温側基板は、隣り合う前記高温側基板部材同士について、前記第1の電極と接する側を前記接合部材で接合する。

    (14)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(13)であって、前記接合部材は、前記第1の電極と接する。

    (15)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(13)であって、前記接合部材は、前記第1の電極と接しない。

    (16)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(11)であって、隣り合う前記高温側基板の前記高温側基板補強材同士と前記接合部材は一体の材料であり、隣り合う前記高温側基板の前記高温側基板補強材同士が構造的連続となるように設けられている。

    (17)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(16)であって、隣り合う前記高温側基板補強材同士は、少なくとも一箇所以上で構造的連続性を有する。

    (18)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(11)であって、前記第1の電極、前記第2の電極および前記熱電素子が外気から遮断する枠を有する。

    (19)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(8)であって、前記第1の電極は、電極部材と、導電性を有し前記電極部材上に設けられる弾性部材と、導電性を有し前記弾性部材上に設けられ、前記熱電素子と接するように設けられた均熱部材とを備える。

    (20)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(14)であって、前記第2の電極が、電極部材と、導電性を有し前記電極部材上に設けられる弾性部材と、導電性を有し前記弾性部材上に設けられ、前記熱電素子と接するように設けられた均熱部材とを備える。

    (21)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(4)または(8)から(20)のうち、いずれか1つであって、前記熱電素子における熱電効果を有する材料は、ビスマスとテルルの化合物を主相とする物質、ビスマスとアンチモンの化合物を主相とする物質、スクッテルダイト型結晶構造を有するCoSb 3基化合物結晶中の空隙に元素を充填したフィルドスクッテルダイト構造を有する化合物を主相とする物質、MgAgAs型結晶構造を有するハーフホイスラー化合物を主相とする物質、バリウムとガリウムを含むクラスレート化合物、もしくはこれらの混合物、又はこれらの接合体である。

    (22)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(4)または(8)から(21)のうち、いずれか1つであって、前記熱電素子が、互いに離間するn型電導部及びp型電導部から構成される熱電素子対であり、前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれか一方が、前記n型電導部上に配置される第1の部分と、前記p型電導部上に配置される第2の部分とに離間する。

    (23)本実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器は、上記(4)または(8)から(22)のうち、いずれか1つに記載されている、複数個の熱電素子デバイスが、該複数個の熱電素子デバイスのいずれもが該複数個の熱電素子デバイスのいずれもが隣の熱電モジュールと電気的に接続されるように構成されている。

    本発明に係る排出ガス再循環冷却発電器によって、EGRシステムの冷却部分に熱電モジュールを搭載することにより、特別の装置の付加およびスペース増加をすることなく電力を発生させることができる。 熱電素子デバイスで発生する電力量から熱電素子デバイスに生じた温度差を正確に計測することができる。 そのため、計測機器の削減となる。 さらに、熱電素子デバイスに電圧をかけることで、発熱反応が起こり、排気ガスの温度を微調整することができる。

    以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。 以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付す。

    図1は、本発明の実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器が用いられる車両エンジンの外観を示す概略図である。

    車両エンジンは、過給機1、エンジン本体2、EGRシステム3を有している。 過給機1は、エンジン本体2が排出した排気ガスおよび外気をエンジン本体2に送り込む。 エンジン本体2は、直列多気筒用である。 エンジン本体2は、図示しない燃焼室を有している。 燃焼室は、図示しない燃料ポンプの回転駆動により、図示しない燃料タンクに貯溜されたガソリン、軽油等の燃料が供給される。 エンジン本体2は、過給機1によって送り込まれた吸気と燃料を混合されて燃焼室内で燃焼する。 燃焼により発生した燃焼ガスは、排気ガスとなって外部に排出される。

    EGRシステム3は、エンジン本体2から排出された排気ガスを、エンジン本体2の排気ガスを排出した排気側から排気ガスを吸入する吸気側に循環させ、排気ガスと外気とを混合するシステムである。

    EGRシステム3について、図2および図3を用いて説明する。 図2は、EGRシステム3を模式的に示した図である。 図3は、冷却器8の外観を示す図である。

    EGRシステム3は、図2に示すように、排出口4、排出口バルブ5、排気通路6、バイパス通路7、冷却器8、第1のバルブ9、第2のバルブ10、吸入口11、温度計12を有している。

    吸入口4は、エンジン本体2と接続されている。 エンジン本体2には、吸入口4を介して過給機1によって外気が送り込まれる。 また、エンジン本体2には、排出口4が接続されている。 排出口4は、エンジン本体2の燃焼室内での燃焼により発生した排気ガスを外部に排出するように設けられている。 排出口4には、排出口バルブ5が設けられている。 排出口バルブ5は、図8に示す制御部300によって開閉を制御している。

    排気通路6は、排出口4と吸入口11とを接続している。 排出口4では、エンジン本体2と排出口バルブ5の間に設けられている。 エンジン本体2が排出した排気ガスが、外部に排出されるか、排気通路6を介して吸入口11へ循環する場合の排気ガスの量について、制御部300によって制御される排出口バルブ5の開閉状態によって調節される。

    排気通路6の任意の位置には、冷却器8が設けられている。 冷却器8は、排気通路6を介して循環する排気ガスを冷却する構造となっている。 冷却器8の構造については、後に詳述する。 排気通路6を覆うように設けられている。 また、排気通路6には、排出口4から吸入口11へ排気ガスを循環する方向に対して、冷却器8の上流側または下流側(図2では下流側に図示)に第1のバルブ9が設けられている。 排気通路6を介して循環される排気ガスは、制御部300によって制御される第1のバルブ9の開閉状態によって、循環を遮断または循環する排気ガスの量が調節される。

    排気通路21には、バイパス通路7が設けられている。 バイパス通路7は、排出口4から吸入口11へ排気ガスを循環する方向に対して冷却器8の上流側と下流側をつなぐように設けられている。 また、バイパス通路7の任意の位置には、第2のバルブ10が設けられている。 バイパス通路7を介して循環される排気ガスは、制御部300によって制御される第2のバルブ11の開閉状態によって、循環を遮断または循環する排気ガスの量が調節される。

    つまり、例えば、排気口バルブ5が完全に閉状態では、エンジン本体2から排出される排気ガスは、排気通路21を介して、吸入口11へ循環する。 この場合、第1のバルブ9が完全に閉状態で、第2のバルブ10が開状態であれば、排気ガスは、冷却器7を通過することはなく、バイパス通路7を介して吸入口11へ循環する。 また、第1のバルブ9が開状態で、第2のバルブ10が完全に閉状態であれば、排気ガスは、バイパス通路7を通過することはなく、冷却器7を介して吸入口11へ循環する。 制御部300は、第1のバルブ9および第2のバルブ10を開状態とした場合の開く量を調節することで、バイパス通路7を介して吸入口11へ循環する排気ガスの量と、冷却器7を介して吸入口11へ循環する排気ガスの量をそれぞれ調節することができる。

    また、排気口バルブ5が開状態、第1のバルブ9および第2のバルブ10を閉状態とした場合は、エンジン本体2から排出される排気ガスは、外部へ排出される。

    制御部300は、排気口バルブ5、第1のバルブ9、第2のバルブ10の開閉状態を制御することで、排気ガスの流れを制御することができる。

    吸入口11には、吸入口11を介して排気ガスおよび外気がエンジン本体2へ送り込まれる直前に温度計12が設けられている。 温度計12は、排気ガスおよび外気の混合ガスの温度を測定している。

    エンジン本体2へ送り込まれる排気ガスおよび外気の混合ガスの温度は、有害ガスの排出量の低減とおよび燃費向上の両面が考慮されて決定されている。 したがって、制御部300は、温度計12が計測する温度を観測しつつ、排気口バルブ5、第1のバルブ9、第2のバルブ10を制御している。 つまり、排気ガスを吸入口11へ循環する場合、制御部300は、第1のバルブ9および第2のバルブ10の開く量を調節することで、バイパス通路7を介して吸入口11へ循環する排気ガスの量と、冷却器7を介して吸入口11へ循環する排気ガスの量をそれぞれ調節し、結果として、エンジン本体2へ送り込まれる外気の混合ガスの温度を制御している。

    次に、冷却器8について、図3および図4を用いて説明する。 図3は、冷却器8を示す外観図である。 図4は、図3の冷却器8のA−A断面図である。 冷却器8は、排気通路6の任意の位置に、接続されている。 冷却器8は、循環ガス吸入口81、循環ガス排気口82、循環ガス通路83、冷却吸入口84、冷却水排出口85、冷却水路86、冷却水バイパス路87が設けられている。

    排気ガス吸入口81は、排出口4から吸入口11へ排気ガスを循環する方向に対して冷却器8の上流側であり、排気通路6から排気ガスが送り込まれる。 排気ガス排気口82は、排出口4から吸入口11へ排気ガスを循環する方向に対して冷却器8の下流側であり、冷却器8で冷却された排気ガスを排気通路6へ排出する。

    循環ガス通路83は、冷却器8内で、排気ガス吸入口81から送り込まれた排気ガスを循環ガス排気口82へ導く筒状の通路である。

    冷却水吸入口84は、冷却器8を通過する排気ガスを冷却するための液体を冷却器8の内部に送り込む。 冷却水排出口85は、冷却器8を通過する排気ガスを冷却する液体を冷却器8の外部に排出する。 冷却器8内では、冷却水吸入口84から送り込まれた液体は、冷却水路86を介して冷却水排出口85から排出する。 冷却水路86は、例えば、筒状の循環ガス通路83を同心で覆うように設けられている。 そのため、循環ガス通路83を通過する排気ガスは、冷却水路86に送り込まれた液体によって冷却される。

    冷却水バイパス路87は、冷却水吸入口84および冷却水排出口85と接続している。 冷却水バイパス路87は、冷却水吸入口84から送り込まれた液体について冷却水路86を介することなく冷却水排出口85から排出する。 例えば、冷却水吸入口84に図示しない切換弁が設けられており、制御部300は、冷却するための液体を冷却水路86に送り込むか冷却水バイパス路87へ送り込むかを切り換えることができる。 そのため、制御部300は、温度計12が計測する温度を観測しつつ、エンジン本体2に送り込まれる排気ガスおよび外気の混合ガスの温度が設定温度になるように、排気ガスを冷却するための水量を制御することもできる。

    ここでは、エンジン本体2が排出した排気ガスを排出口4から吸入口11へと循環させる冷却器8が設けられた排気通路6には、排気ガスを循環する方向に対して冷却器8の上流側と下流側をつなぐようにバイパス通路7が設けられている例について説明するが、バイパス通路7が設けられていないEGRシステム3であっても同様である。

    また、図4は、本発明の実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器について示している。 循環ガス通路83と冷却水路86との間には、複数の熱電素子デバイス20が設けられている。 図5は、熱電素子デバイス20について、縦方向の断面図である。

    熱電素子デバイス20は、低温側電極201、熱電素子202、低温側基板203、ケース204、高温側基板205、高温側電極206を有している。

    図4及び図5に示すように、熱電素子デバイス20のX側の高温側基板205側が循環ガス通路83の壁面と接し、Y側の低温側基板203が冷却水路86の壁面と接している。

    熱電素子202は、p型熱電素子およびn型熱電素子の対で構成されている。 そして、熱電素子202が配列される位置に対応して配列された低温側に設けられた低温側電極201は、低温側基板203にアレイ状に配列されている。 そして、低温側電極201側は、低温側基板203と接するように熱電素子デバイス20を冷却するための冷却水路86と接している。

    低温側基板203は、熱電素子202と接続されている低温側電極201を電気的に絶縁するために電気的絶縁性を有する材料が用いられている。 そして、熱電素子202の低温側基板203側は、冷却水路86と熱的に接続している。

    また、熱電素子デバイス20は、複数の熱電素子202を外気から遮断するように筐体であるケース204を有している。 ケース204は、複数の熱電素子202の周囲を取り囲む金属枠で構成され、低温側基板203と接続することで、複数の熱電素子202を密封している。 ケース204は、複数の熱電素子202等からなる内部構成品を外気から遮断するとともに、ケース204の内部を真空もしくは不活性ガス雰囲気に保持する。

    不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンおよびキセノンから選択されるガスからなることが好ましい。 或いはこれらの混合ガスでもよい。 これらの非酸化性の気体をケース204内に封入し、内部雰囲気を非活性とすることにより、半導体チップ等の構成部品が酸化等により劣化することが効果的に防止でき長期にわたって高い変換効率を維持できる熱電素子デバイス20が得られる。

    また、熱電素子デバイス20において、不活性ガス雰囲気の圧力が、常温で外気圧より低く設定されていることが好ましい。 ケース204内の不活性ガス雰囲気の圧力を外気圧より低く設定することにより、高温時の内圧の上昇に伴う破損を防止するとともにケース204内の不活性ガス雰囲気中に水分が残留することが効果的に防止でき、水分による半導体チップの劣化損傷を効果的に抑止できる。 さらに、ケース204内のガス雰囲気における熱伝導性が低下するために、熱電素子202からケース204方向に熱が放散することが防止でき、熱−電気変換効率を高めることができる。

    ケース204を構成する金属は、例えばニッケル基合金のような耐熱合金もしくは耐熱金属から形成される。 耐熱合金もしくは耐熱金属としては、高温度使用環境における耐久性の点から、ニッケル基合金の他、ニッケル、炭素鋼、ステンレス鋼、クロムを含む鉄基合金、シリコンを含む鉄基合金、コバルトを含有する合金又はニッケル若しくは銅を含有する合金のいずれかより選択されることが好ましい。

    熱電素子202は、低温側電極206との接触する側と逆側に高温側電極206が接触している。 そして、高温側電極206と接触するように高温側基板205が設けられている。 高温側基板205は、ケース204と接触して設けられ、高温側基板205と対向するように熱電素子デバイス20を熱するための循環ガス通路83と接している。

    熱電素子202を構成するp型熱電素子およびn型熱電素子は、図5に示すように高温側電極206および低温側電極201によって直列接続されている。

    熱電素子202は、図5に示す通り、互いに離間した対により構成されている。 熱電素子4、ペルチェ効果、ゼーベック効果、又はトムソン効果といった熱電効果を有する熱電材料からそれぞれ構成される。 このような材料の典型的なものとして、以下の熱電半導体、すなわち、ビスマスとテルルの化合物を主相とする物質、ビスマスとアンチモンの化合物を主相とする物質、スクッテルダイト型結晶構造を有するCoSb 基化合物結晶中の空隙に元素を充填したフィルドスクッテルダイト構造を有する化合物を主相とする物質、MgAgAs型結晶構造を有するハーフホイスラー化合物を主相とする物質、バリウムとガリウムを含むクラスレート化合物がある。

    また、これらの混合物から熱電素子202を構成することもできる。 さらに、これらの物質、化合物、又は混合物の接合体により、熱電素子202を構成してもよい。 これらは、熱伝導率が比較的小さいという性質を有している。 このため、これらの物質等から熱電素子202が構成される場合には、熱電素子202内での温度勾配が維持され易いため、熱電素子デバイス20の性能が向上される。

    また、これらの熱電半導体には、p型電導及びn型電導といった2つの電導型がある。 本実施形態のように、熱電素子202が対として構成される場合は、典型的には、この対の一方がn型電導性であり、他方がp型電導性である。

    このような熱電素子デバイス20は、低温側基板203と高温側基板205の温度差が大きいほど発生する電力は大きくなる。

    排気通路21を介して冷却器に送り込まれる排気ガスは高温であり、有害ガスの排出量の低減とおよび燃費向上の両面から、エンジン本体2に送り込まれる排気ガスおよび外気の混合ガスの温度は、数十度と設定されていることもある。

    例えば、冷却器8の循環ガス通路83を通過する排気ガスを冷却するために冷却水路86に送り込まれる温度が20度前後とする。 熱電素子デバイス20の高温側基板207側が、高温の排気が通過する循環ガス通路83と接し、低温側基板205が20度前後の液体が送り込まれる冷却水路86と接している。 このため、熱電素子デバイス20の低温側基板203と高温側基板205には大きな温度差が生じるため、熱電素子デバイス20によって、効率よく電力を発生させることができる。

    また、冷却器8に設けられた循環ガス通路83と冷却水路86との間は、構造上の安定性を確保するための遊びとして、空間が設けられている。 したがって、熱電素子デバイス20を図4に示すように循環ガス通路83と冷却水路86との間に配置しても、熱電素子デバイス20は薄い構造のため、循環ガス通路83と冷却水路86との間に設けられている空間に配置することが容易であり、冷却器8の大型化とはならない。 冷却器8の循環ガス通路83と冷却水路86との間に図4に示すように複数の熱電素子デバイス20を配置することで、多くの電力を発生させることができる。

    したがって、車載された多くの電子機器、EGRシステム3に設けられた排出口バルブ5、冷却器8、第1のバルブ9、第2のバルブ10、温度計12およびこれらを制御する制御部300に必要な電力の一部を発生させることができる。 つまり、冷却器8の冷却水路86に送り込まれた排気ガスを冷却するための液体が循環ガス通路83を通過する排気ガスを冷却するときの熱エネルギを、熱電素子デバイス20が電力を発生することで、回収することができる。

    図3では、温度計12が排気ガスおよび外気がエンジン本体2へ送り込まれる直前の吸入口11に設けられている例を示している。

    先にも述べたとおり、エンジン本体2へ送り込まれる排気ガスおよび外気の混合ガスの温度は、有害ガスの排出量の低減とおよび燃費向上の両面が考慮されて決定されているため、設定された正確な温度である必要がある。 そのため、例えば、温度計12が、冷却器8の下流側、バイパス通路7の任意の位置に設けられていることもある。

    図1に示すように、EGRシステム3は、エンジン本体2およびその他の車両エンジンを構成する機器と近接しているため、エンジン本体2の駆動による振動で精密な計器である温度計12が故障する可能性が高い。

    そのため、図4に示すように循環ガス通路83と冷却水路86との間に配置され、これらの間の温度差によって熱電素子デバイス20で発生する電力量は、熱電素子デバイス20の間の温度差によって決まっているため、熱電素子デバイス20で発生した電力を制御部300が計測することで、正確な温度差を計測することができる。

    図9は、制御部9による熱電素子デバイス20で発生する電力量から熱電素子デバイス20の間の温度差の算出、排出口バルブ5、第1のバルブ9、第2のバルブ10の制御を説明する図である。

    熱電素子デバイス20が電力を発生すると、電力値情報が制御部300へ送信される。 制御部300は、熱電素子デバイス20に生じる温度差に対する発生電力量の関係情報を有している。 そのため、制御部300は、当該関係情報と熱電素子デバイス20で発生した電力の電力値を比較して、熱電素子デバイス20に生じる温度差情報を取得することができる。 また、冷却水路86に送り込まれた液体の温度は既知のため、制御部300は、熱電素子デバイス20で発生した電力から計測した温度差と冷却水路86に送り込まれた液体の温度から、循環ガス通路83を通過する排気ガスの温度を算出することができる。

    また、制御部300は、排気ガスが送り込まれる循環ガス吸入口81付近に配置された熱電素子デバイス20で発生した電力から算出した温度差から排気ガスの温度を算出することができる。 また、制御部300は、排気ガスを排出する循環ガス排出口82付近に配置された熱電素子デバイス20で発生した電力から算出した温度差から排気ガスの温度を算出することもできる。 熱電素子デバイス20を冷却器8に用いることで、制御部300は、冷却器8を通過後の冷却された排気ガスの温度を、温度計12を必要としないで算出することができる。 そのため、コスト面、構造面で特別な温度測定の計器の設置を削減することができる。 したがって、制御部300は、冷却器8を通過する排気ガスの温度によって、駆動回路301によって排出口バルブ5、第1のバルブ9、第2のバルブ10の開閉制御をし、エンジン本体2に送り込まれる排気ガスが設定された温度となるように調整することができる。

    また、熱電素子デバイス20は、循環ガス通路83と冷却水路86との間に配置されているため、構造面で外部からの振動が緩和される利点がある。

    熱電素子デバイス20は、上記説明したように、高温側基板205、高温側電極206に温度差が生じることで、電力を発生させている。 これとは逆に、熱電素子デバイス20に電流を流すと、熱電素子デバイス20では、ペルチェ効果によって電子が移動し、発熱反応が起こる。 そのため、冷却器8から排出される冷却された排気ガスの温度を微調整したい場合、または、EGRシステムの始動時等に制御部300は、熱電素子デバイス20に電流を流すことで、熱電素子デバイス20は発熱反応が起こるため、排気ガスの温度を調整することができる。

    制御部300は、熱電素子デバイス20の高温側基板205および高温側電極206に生じる温度差で発生じた電力を取得する制御と、熱電素子デバイス20に電流を流すことで発熱反応が起こす制御は切換可能である。

    したがって、冷却器8に設けられた循環ガス通路83と冷却水路86との間に熱電素子デバイス20を設けることで、電力を取得と排気ガスの温度の微調整を効果的にすることができる。

    制御部300は、第1のバルブ9および第2のバルブ10を開状態とした場合の開く量を調節することで、バイパス通路7を介して吸入口11へ循環する排気ガスの量と、冷却器7を介して吸入口11へ循環する冷却された排気ガスの量をそれぞれ調節することで、設定された温度となる排気ガスを得ている。 制御部300が第1のバルブ9および第2のバルブ10を微妙に制御することよって排気ガスの温度を制御するのは、気体の流量の調整である点から、難しい面が多い。

    熱電素子デバイス20の発熱反応により排気ガスの温度を設定温度まで調整することは、熱電素子デバイス20に流す電流と、それに対する発熱温度の関係は既知のため、微調整がしやすい利点がある。

    上記のように、熱電素子デバイス20を冷却器8に配置することで、設備の大型化を招くことなく、電力を得る装置となる。 また、熱電素子デバイス20を用いることで、排気ガスの温度を微調整することもできる。 さらに、熱電素子デバイス20に生じた電力の電力値から温度差を計測できるので、温度計測の機器を削減することもできる。

    バイパス通路7が設けられていないEGRシステム3であっても、熱電素子デバイス20を冷却器8に配置することで電力の取得と排気ガスの温度の微調整を効果的にすることができる。 この場合、EGRシステム3にバイパス通路7を設けなくても、熱電素子デバイス20に流す電流の時間を制御することで、エンジン本体2に送り込まれる排気ガスの温度を所望の温度に調整することができる。 しがたって、バイパス通路7を用いなくても、上記同様の効果をもたらすことができるのみならず、省スペースへの要求も満たすことができる。

    車載用の車両エンジンに接続されたEGRシステム3に熱電素子デバイス20を配置した本発明の実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器について上記説明したが、車載用の車両エンジン以外にも、小型発電機用エンジン、工場またはプラントの常用発電機また非常用発電機のエンジン等、さまざまなエンジンに対して、EGRシステム3が接続されることで、本発明の実施形態に係る排出ガス再循環冷却発電器を用いることができる。 この場合、エンジンの大きさ、性能等に応じた規模の冷却装置を必要とするため、冷却装置の大型化に伴って、熱電素子デバイス20を多く設置することも可能となり、上記説明した効果をもたらすことができる。

    以下に、上記説明した熱電素子デバイス20の高温側基板205について、図6を用いて説明する。 図6(a)は、図5に示す熱電モジュールについて、X側からY側に向かって見た高温側基板205のI−I断面図である。 図6(b)および図6(c)は、高温側基板205および高温側電極206の側面断面図の拡大図である。 図6(d)は、Y側からX側に向かって見た高温側基板205および高温側電極206のII−II断面図である。

    図7に示すように、高温側基板205を図6に示す状態から図7に示すように分割溝209を設けることもできる。

    図7(a)は、図5に示す熱電素子デバイス20について、X側からY側に向かって見た高温側基板205のI−I断面図である。 図7(b)および図7(c)は、高温側基板205および高温側電極206の側面断面図の拡大図である。 図7(d)は、Y側からX側に向かって見た高温側基板205および高温側電極206のII−II断面図である。

    高温側基板205は、高温側基板母材207と高温側基板補強材208を有している。 高温側基板205は、熱電素子202と接続された高温側電極206とケース204の間に設けられている。

    高温側基板母材207は、高温側電極206を電気的に絶縁するため、電気的絶縁性を有し熱伝導性の高い材料(例えばセラミック)で構成されている。 高温側基板補強材208は、高温側基板母材207とケース204の間に設けられている。 高温側基板補強材208は、破損し易い高温側基板母材207を保護するために、例えば、弾性を有する金属が設けられている。 熱電素子202の高温側基板205側は、ケース204および循環ガス通路83と熱的に接続している。 ここでは、高温側基板205は、高温側基板母材207と高温側基板補強材208を有している場合ついて説明するが、高温側基板205が高温側基板補強材208を有さず、高温側基板母材207のみであっても同様である。

    図7(d)に示すように、高温側電極206は、高温側基板205の高温側基板母材207に複数配列されている。 図7(a)は、図6(a)に示す高温側基板205を構成する高温側基板母材207および高温側基板補強材208に対して、X側からY側に向かう方向に、高温側基板母材207および高温側基板補強材208を分断するように分割溝209が設けられている。 分割溝209は、分割溝209によって分割された複数の高温側基板205が連続とならないように、複数の高温側基板205を分割している。

    ここでは、高温側基板205の中心線沿って、分割209が2つ設けられている。 これによって、高温側基板205は、構造的連続性を有しない4つの分割された高温側基板205に分割されている。 高温側基板205の分割数は2以上であれば、十分に効果を得ることが可能である。 本実施形態においては、高温側基板205を4分割にした場合を例に説明する。

    循環ガス通路83には温度分布が生じるため、循環ガス通路83を構成する部材は温度分布に対応した熱膨張を起こす。 よって、循環ガス通路83を構成する部材は変形を生じ、熱電素子デバイス20は、その変形の影響を受けて、隙間の発生、内部構造物への応力の発生を招く。 構造に生じた隙間は、熱伝導の低下並びに電気抵抗の増加を生じせしめ、熱電素子デバイス20の性能を低下させる。

    ここで、高温側基板205を分割した構造とすることにより、分割された高温側基板205の各々を構造的に独立させることにより、循環ガス通路83を構成する部材は、循環ガス通路83を構成する部材のうち変形した箇所と対向する位置に設けられた分割された高温側基板205のそれぞれの部位の変形に追従して移動することが可能となる。

    すなわち、高温側基板205の高温側基板母材207および高温側基板補強材208を図7に示すように、例えば高温側基板205を4分割にすることにより、熱電素子デバイス20が循環ガス通路83の温度分布による局所的な変形を受ける高温側基板205の範囲を1/4に小さくすることができる。 つまり、循環ガス通路83の温度分布による局所的な変形が生じたとき、変形した箇所と対向する位置に設けられた分割された高温側基板205のみが影響を受けるのみで、残りの分割された高温側基板205は影響を受けない。

    そのため、循環ガス通路83の温度分布により変形を受ける高温側基板205の領域を小さくすることにより、例えば、高温側基板205のX側からY側に沿った垂直方向の変位量も低減することができる。 よって、循環ガス通路83の温度分布による局所的な変形によって生じる隙間量、内部構造物(熱電素子202)への応力を低減することを可能とする。

    分割された高温側基板母材207または高温側基板補強材208を接合部材により接合することにより、高温側基板7の設置を一回で行うことを可能とし、熱電素子デバイス20の組立て性の向上を図ることができる。

    接合部材としては、分割された高温側基板母材207、高温側基板補強材208と比べて同等または低い弾性を有する材料で構成されている。 複数に分割された高温側基板205は、この接合部材によってそれぞれを接合することで構造的に連続性を有する。 さらに、接合部材の材質、複数に分割された高温側基板205の接合の仕方によって、高温側基板部材205は、物性的弾性または構造的弾性のいずれか一つ以上の弾性特性を有することとなる。

    高温側基板205を分割する分割溝209が、熱電素子デバイス20を組立てる際に高温側電極206と対向する位置に設けられている場合、隣り合う分割された高温側基板205同士を高温側電極206で接合することで、複数に分割された高温側基板205は、構造的連続性を有するようにすることもできる。 高温側電極205が接合部材の替わりとなる。 隣り合う分割された高温側基板205同士は、少なくとも1つ以上の高温側電極206で接合すればよい。

    また、接合部材を用いて、分割された高温側基板母材207を接合してもよい。 ここで用いる接合部材は、例えば、0.1mm以下の厚さの薄箔材など、分割された高温側基板母材207、高温側基板補強材208より弾性が低い部材である。 隣り合う分割された高温側基板205同士が、少なくとも1箇所以上で接合部材によって接合されている場合であってもよい。

    また、隣り合う高温側基板補強材208同士が構造的連続となるように設けてもよい。 高温側基板206を構成する高温側基板補強材208は、高温側基板母材207と同様に分割せずに、高温側基板206が高温側基板補強材208によって構造的連続性を有するように高温側基板母材207の上面一帯に配置することもできる。 このとき、高温側基板母材207に設けた分割溝209の全てを覆うように高温側基板補強材208を設けることができる。

    また、隣り合う高温側基板補強材208が、高温側基板母材207に設けた分割溝209に沿って等間隔で空孔を設けてもよい。 つまり、隣り合う高温側基板補強材208同士が、少なくとも一箇所以上で構造的連続性を有すればよい。

    隣り合った高温側基板母材207上に設けられた高温側基板補強材208同士は、一体となった高温側基板補強材208であっても、高温側基板補強材208に用いられている材料、材質と同一もしくは同等の材料、材質であり、高温側基板母材207、高温側基板補強材208と比べて同等または低い弾性を有する別の接合部材で接合してもよい。

    ここでは、高温側基板205に分割溝208を設けたが、低温側基板201にも分割溝208を設けて低温側基板201を分割することもできる。

    上記説明したように、高温側電極206は、電極部材のみで構成された例を示したが、図8に示すように、高温側電極206について、電極部材210と、この電極部材210の下面と接するよう設けられる弾性部材211と、この弾性部材211に接するよう設けられる均熱効果を有する均熱部材212を用いてもよい。 均熱部材212は、熱電素子202と接続している。

    弾性部材211は、高温側電極206の一部を構成しており、導電性を有している。 また、弾性部材211は、所定の弾性を有し、特に、熱電素子202に比べて変形し易くなるように構成されると好ましい。

    均熱部材212は、高温側電極206の一部を構成し、導電性を有している。 また、均熱部材212は、熱電素子202に比べて、高い熱伝導性を有するよう構成される。 具体的には、均熱部材212は、金属箔などの薄い板材から構成される。 また、均熱部材212は、弾性部材211が有する熱伝導性よりも高い熱伝導性を全体として有すると好ましい。

    ここで、均熱部材212は、均熱効果があると説明したが、材料の拡散を防止する機能を有するものであってもよい。

    熱電素子202は、高温側電極206の均熱部材212と接するように配置され、均熱部材212に対しては、接合も接着もされない。 すなわち、熱電素子4は均熱部材212と接触するに留まる。 低温側電極201は、半田などの接合材により、熱電素子4に対して接合されている。

    このように、熱電素子デバイス20が動作中には、熱電素子デバイス20内は、温度分布が生じている。 この温度分布により、熱電素子デバイス20内には、熱膨張係数の差による熱応力が生じている。

    本実施形態においては、弾性部材211が金属細線網などの編込線により構成され、熱電素子4が有する弾性よりも高く、電極部材210が有する弾性と同等か高い弾性を有しているため、熱応力を緩和することができる。 言い換えると、弾性部材211は、電極部材210と熱電素子202との間の熱膨張係数の差により生じる熱応力を緩和する機能を有する。 このため、熱応力により熱電素子デバイス20内に生じ得る破損や、熱電素子202の劣化といった問題を解消することができる。 なお、熱応力は、均熱部材212は熱電素子202に接触しているに過ぎず、両者は互いに偏倚することができるため、より緩和される。

    均熱部材212は、弾性部材211に接合又は接触し、かつ熱電素子202に接触し、しかも、これらよりも熱伝導性に優れるため、弾性部材211からの熱エネルギを均熱部材212の平面内で均熱化した上で、熱電素子202に伝達することができる。

    ここでは、高温側電極206が、電極部材210、弾性部材211、均熱部材212を有するとしたが、低温側電極201のみに、電極部材210、弾性部材211、均熱部材212を有するようにしても、高温側電極206と低温側電極201の両方が、電極部材210、弾性部材211、均熱部材212を有するようにしてもよい。 高温側電極206と低温側電極201の両方が電極部材210、弾性部材211、及び均熱部材212を有することで、熱電素子202は、その上下端において均熱部材212と接している。 したがって、その上下端において、熱膨張差により発生する熱応力がより緩和されるとともに、均熱性が向上するため、より大きな熱電変換効率が得られる。

    均熱部材212の形状として、板状を例示したが、熱電素子4と接する部分のみが平板状であれば、熱電素子202間に撓み部分を有するようにすることができる。 このよう形状であっても、均熱部材212は、弾性部材211からの熱を均一にしてから熱電素子202へ伝達することができる。 加えて、撓み部分が変形可能なため、均熱部材212は熱応力の緩和にも資する。

    本発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。 また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。 例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。 さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。

    本発明に係る排出ガス再循環冷却発電器が用いられる車両エンジンの外観を示す概略図。

    本発明に係るEGRシステムの模式図。

    本発明に係るEGRシステムに用いられる冷却器の概観図。

    本発明に係るEGRシステムに用いられる冷却器の断面図。

    本発明に係る熱電素子デバイスの構造を示す図。

    本発明に係る熱電素子デバイスの高温側基板の構造を示す図。

    本発明に係る熱電素子デバイスの高温側基板の構造を示す図。

    本発明に係る熱電素子デバイスの構造を示す図。

    本発明に係るEGRシステムの制御について示す図。

    符号の説明

    1…過給機、2…エンジン本体、3…EGRシステム、4…排出口、5…排出口バルブ、6…排気通路、7…バイパス通路、8…冷却器、9…第1のバルブ、10…第2のバルブ、11…吸入口、12…温度計、20…熱電素子デバイス、81…循環ガス吸入口、82…循環ガス排気口、83…循環ガス通路、84…冷却水吸入口、85…冷却水排出口、86…冷却水路、87…冷却水バイパス路。

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈