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投影装置及びその制御方法並びにプログラム

阅读:961发布:2021-04-12

专利汇可以提供投影装置及びその制御方法並びにプログラム专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】画素シフト技術による高解像度化をより確実に実現する。 【解決手段】投影装置100は、入 力 画像から複数の画像を生成する画像生成部341と、 光源 160からの光を複数の画像に応じて変調する光変調素子170と、光変調素子170から出力される光を所定の方向にシフトさせる画素シフト素子190と、画素シフト素子190を制御するシフト制御部195と、画素シフト素子190によるシフト量に関するパラメータを検出するCPU101と、複数の画像のうち少なくとも1つをシフト量に関するパラメータに基づいて補正する 位置 補正部343と、を備える。 【選択図】図3,下面是投影装置及びその制御方法並びにプログラム专利的具体信息内容。

画像から複数の画像を生成する生成手段と、 光源からの光を前記複数の画像に応じて変調する変調手段と、 前記変調手段から出力される光を所定の方向にシフトさせるシフト手段と、 前記シフト手段を制御する制御手段と、 前記シフト手段によるシフト量に関するパラメータを検出する検出手段と、 前記複数の画像のうち少なくとも1つを前記パラメータに基づいて補正する補正手段と、を備えることを特徴とする投影装置。前記補正手段は、前記シフト量が所定のシフト量に近づくように、前記複数の画像のうち、少なくとも1つを補正することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。入力画像をサンプリングして複数の画像を生成する生成手段と、 光源からの光を前記複数の画像に応じて変調する変調手段と、 前記変調手段から出力される光を所定の方向にシフトさせるシフト手段と、 前記シフト手段を制御する制御手段と、 前記シフト手段によるシフト量に関するパラメータを検出する検出手段と、を備え、 前記生成手段は、前記パラメータに基づく位相で前記入力画像をサンプリングして前記複数の画像を生成することを特徴とする投影装置。前記生成手段は、前記パラメータに基づいて前記複数の画像を生成する際に更にフィルタ係数を補正することを特徴とする請求項3に記載の投影装置。前記生成手段は、前記シフト量が所定のシフト量に近づくように、前記複数の画像を生成するための位相を決定することを特徴とする請求項3又は4に記載の投影装置。前記パラメータは、前記所定のシフト量に対する前記シフト量のずれ量であることを特徴とする請求項2又は5に記載の投影装置。前記シフト手段は、光を透過する光学部材を有し、 前記制御手段は、前記変調手段から出力される光の前記光学部材への入射を前記複数の画像毎に変えるように前記光学部材を制御することにより、前記変調手段から出力される光を所定の方向にシフトさせることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の投影装置。前記検出手段は、前記変調手段から出力される光の前記光学部材に対する入射角、又は、前記変調手段から出力される光の進行方向と直交する面と前記光学部材における入射面とがなす角度、を検出し、検出した角度に基づいて前記パラメータを検出することを特徴とする請求項7に記載の投影装置。前記検出手段は、前記光学部材の温度を検出し、検出した温度に基づいて前記パラメータを検出することを特徴とする請求項7又は8に記載の投影装置。前記シフト手段は、液晶パネルと、複屈折特性を有する光学部材とを有し、 前記制御手段は、前記液晶パネルに印加する電圧を制御することにより、前記変調手段から出力される光を所定の方向にシフトさせることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の投影装置。前記シフト手段の累積駆動回数をカウントするカウント手段を備え、 前記検出手段は、前記累積駆動回数に基づいて前記パラメータを検出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の投影装置。光源と、前記光源から照射された光を変調する変調素子と、前記変調素子から出力された光を所定の方向にシフトさせる光学部材とを備える投影装置の制御方法であって、 入力画像から複数の画像を生成する生成工程と、 前記複数の画像のうち少なくとも1つを補正する補正工程と、 前記複数の画像に基づいて前記光源から照射された光を変調するように前記変調素子を制御する変調制御工程と、 前記変調素子から出力された光を前記所定の方向にシフトさせるように、前記光学部材の駆動を制御するシフト制御工程と、 前記光学部材によるシフト量に関するパラメータを検出する検出工程と、 を有し、 前記補正工程は、前記複数の画像のうち少なくとも1つを前記パラメータに基づいて補正することを特徴とする投影装置の制御方法。光源と、前記光源から照射された光を変調する変調素子と、前記変調素子から出力された光を所定の方向にシフトさせる光学部材とを備える投影装置の制御方法であって、 入力画像をサンプリングして複数の画像を生成する生成工程と、 前記複数の画像のうち少なくとも1つを補正する補正工程と、 前記複数の画像に基づいて前記光源から照射された光を変調するように前記変調素子を制御する変調制御工程と、 前記変調素子から出力された光を前記所定の方向にシフトさせるように、前記光学部材の駆動を制御するシフト制御工程と、 前記光学部材によるシフト量に関するパラメータを検出する検出工程と、 を有し、 前記生成工程は、前記パラメータに基づく位相で前記入力画像をサンプリングして前記複数の画像を生成することを特徴とする投影装置の制御方法。請求項1乃至11のいずれか1項に記載の投影装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。請求項1乃至11のいずれか1項に記載の投影装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納する記憶媒体。

说明书全文

本発明は、擬似的に解像度を高める画素シフト技術を用いた投影装置及びその制御方法並びにプログラムに関する。

投影装置によって投影表示された画像の解像度を高める技術の1つとして、投影する画像の光路をシフトさせて表示することにより、高解像度化を実現する画素シフト技術がある。画素シフト技術では、入画像に基づいて複数のフィールド画像を生成し、各フィールド画像の投影位置を1/2画素(0.5画素)だけシフトさせて表示することで、表示素子が備える解像度以上の高解像度化を実現する。

投影装置で複数のフィールド画像を時分割で表示することによって画素シフトを行う場合には、投影光路上に画素シフト素子が配置される。画素シフト素子には、平行平板方式と液晶方式がある。平行平板方式では、投影光路上に配置された透過性の光学部材の度を変えることによって画像投影位置をシフトさせる。液晶方式では、液晶と複屈折材料を組み合わせ、液晶に印加する電圧を変化させて複屈折材料に入射する光の偏光方向を変えることによって画像投影位置をシフトさせる。

このような画素シフト技術によって高解像度化を行うには、複数のフィールド画像を正確に1/2画素だけシフトさせて投影する必要がある。しかし実際には、画素シフト素子の機械的又は光学的な特性に起因して、理想的に1/2画素だけシフトさせて表示することは容易でなく、その結果、所望の解像度が得られない場合がある。このような問題に対し、特許文献1は、1/2画素だけ画像をシフトさせることができているか否かを、テストパターンを用いて判別する技術を開示している。

特開2013−247458号公報

上記特許文献1に記載された技術では、1/2画素だけ画像をシフトさせることができているか否かを判別することが可能である。しかし、上記特許文献1には、シフト量が1/2画素より大きい場合又は小さい場合にそのずれを調整し又は補正することについて記載も示唆もされておらず、そのため、限定的にしか解像度を高めることができないという問題がある。

本発明は、画素シフト技術による高解像度化を確実に実現することが可能な投影装置を提供することを目的とする。

本発明に係る投影装置は、入力画像から複数の画像を生成する生成手段と、光源からの光を前記複数の画像に応じて変調する変調手段と、前記変調手段から出力される光を所定の方向にシフトさせるシフト手段と、前記シフト手段を制御する制御手段と、前記シフト手段によるシフト量に関するパラメータを検出する検出手段と、前記複数の画像のうち少なくとも1つを前記パラメータに基づいて補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。

本発明によれば、画素シフト技術による高解像度化を確実に実現することができる。

第1実施形態に係る投影装置の構成を示すブロック図である。

平行平板方式による理想的な画素シフトを説明する図である。

投影装置が有する画像処理部の構成を示すブロック図である。

画素シフト表示のための画像の投影位置を説明する図である。

入力画像に対するフレーム画像のサンプリングを説明する図である。

フレーム補正テーブルのデータを説明する図である。

図6(b)に従う位置補正を模式的に説明する図である。

位置補正を行う場合の座標の補間計算を説明する模式図である。

平行平板方式による光路シフトの例を説明する図である。

第2実施形態での画素シフト素子の光学部材の角度と位置補正量との関係を説明する模式図である。

第3実施形態での、画素シフト素子の累積駆動回数と光学部材の姿勢との関係を説明する図である。

第4実施形態での画像処理部の構成を示すブロック図である。

第4実施形態でのフレーム画像の投影位置を説明する図である。

第4実施形態でのフレーム画像の生成方法を説明する模式図である。

第5実施形態での画素シフト素子の構成を説明する図である。

第6実施形態での画像処理部の構成を示すブロック図である。

第6実施形態での縮小サンプリング位相の算出方法を説明する図である。

第7実施形態での画像処理部の構成を示すブロック図である。

第7実施形態での縮小画像生成時のフィルタ係数特性の例を示す図である。

以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。

<第1実施形態> 第1実施形態では、平行平板方式での画素シフトにより画像投影位置を補正する構成及び方法について説明する。図1は、第1実施形態に係る投影装置100の概略構成を示すブロック図である。投影装置100は、CPU110、RAM111、ROM112、操作部113、通信部114、画像入力部120、光源制御部130、画像処理部140、光変調制御部150、光源160、色分離部165及び色合成部180を備える。また、投影装置100は、光変調素子170R,170G,170B、投影光学系183、光学系制御部185、画素シフト素子190、シフト制御部195及びバス199を備える。

バス199は、図1に示すように、投影装置100を構成する所定の各部を通信可能に接続している。CPU110は、投影装置100の各部の動作を制御することによって、投影装置100の全体的な動作を制御する。ROM112には、CPU110の処理手順を記述した制御プログラム等が記憶されている。RAM111は、CPU110のワークメモリとして制御プログラムやデータを一時的に記憶する。CPU110は、通信部114を通じて受信した静止画データや動画データを一時的にRAM111に記憶し、ROM112に記憶されたプログラムを実行することで、静止画や動画(映像)を再生する。

操作部113は、例えば、スイッチやダイヤル、リモートコントローラ(リモコン)からの信号を受信する赤外線受信部等の信号受信部等であり、ユーザからの指示を受け付けて、CPU110に指示信号を送信する。CPU110は、操作部113や通信部114から入力された制御信号を受信して、投影装置100の各部の動作を制御する。

画像入力部120は、外部装置(不図示)から送信される画像を受信するインタフェースである。外部装置は、画像信号を出力できる装置や媒体であればよい。外部装置としては、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機、ハードディスクドライブ、USBフラッシュメモリ、SDカード等を挙げることができるが、これらに限られるものではない。画像入力部120は、受信した画像データを画像処理部140へ出力する。また、画像入力部120は、CPU110からの指示に従って、GUIのような任意のOSDやテストパターンを、受信した画像に重畳して出力することができる。更に画像入力部120は、CPU110からの指示に従って、受信した画像をRAM111に出力することもできる。

光源制御部130は、例えば、制御用のマイクロプロセッサ等で構成されており、光源160のオン/オフ制御や光量制御を行う。なお、光源制御部130は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、CPU110がROM112に記憶されたプログラムを実行することによって光源制御部130として機能する構成となっていてもよい。光源160は、スクリーン(不図示)に画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧銀ランプ、レーザ、LED、蛍光体或いはこれらが組み合わされたものであってもよい。色分離部165は、例えば、ダイクロイックミラー或いはプリズム等で構成されており、光源160から照射された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離する。なお、光源160として各色に対応するLED等を使用する場合には、色分離部165は不要である。

画像処理部140は、例えば、マイクロプロセッサ等で構成されており、画像入力部120から取得した画像信号に所定の画像処理を施して、光変調制御部150に送信する。光変調制御部150は、画像処理部140から取得した画像信号に基づいて、光変調素子170R,170G,170Bの各画素に印可する電圧を制御して、光変調素子170R,170G,170Bの光変調率を制御する。光変調素子170Rは、赤色に対応する光変調素子であって、色分離部165で分離されて出力される赤色の光の光変調率を制御する。光変調素子170Gは、緑色に対応する光変調素子であって、色分離部165で分離されて出力される緑色の光の光変調率を制御する。光変調素子170Bは、青色に対応する光変調素子であって、色分離部165で分離されて出力される青色の光の光変調率を制御する。色合成部180は、ダイクロイックミラー或いはプリズム等で構成されており、光変調素子170R,170G,170Bのそれぞれで変調された赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成する。以下の説明では、光変調素子170R,170G,170Bを区別しない場合に、これらを「光変調素子170」と記すこととする。

シフト制御部195は、光変調制御部150が光変調素子170を駆動するタイミングに同期させて、画素シフト素子190に印加する電圧又は電流を変化させることで、画素シフト素子190の姿勢を制御する。これにより、色合成部180からの合成光の光路をシフトさせることができる。

図2は、平行平板方式による画素シフトを行うための画素シフト素子190が垂直方向で光路をシフトさせる原理を説明する図である。図2では、画素シフト素子190の姿勢が変わったときの光路の位置関係を明確にするために、共通の光路上の左右にそれぞれ画素シフト素子190の異なる姿勢を示している。

画素シフト素子190は、長方形板状(矩形板状)の形状を有し、空気に対する屈折率が1以上で、透過性(透光性)を有する光学部材200からなる。光学部材200は、色合成部180からの合成光(入射光)の全領域の光が光学部材200を透過するように配置される。なお、光学部材200は、高い透過率を有する材料を使用することが望ましい。具体的には、80%以上の透過率を持っていることが望ましく、90%以上の透過率を持っていることがより望ましい。

平行平板方式での画素シフトでは、入射光に対する光学部材200の角度をフレーム毎に制御することによって光路をシフトさせる。光学部材200において色合成部180から出力された合成光が入射光として入射する面(入射面)が入射光の進行方向と直交するときの光学部材200の姿勢を基本姿勢と称呼し、そのときの光学部材200の角度を0°とする。

図2の左側は、第1フレーム画像に対する光学部材200の姿勢と入射光及び出力光の光路との関係を表している。なお、第1フレーム画像の詳細については、後述する。第1フレーム画像については、光学部材200を反時計まわり方向に回転させて、光学部材200の角度を−θSとする。ここで、光学部材200を反時計まわり方向に回転させたときの回転角度は負の値を取るものとし、よって‘θS’は正の値である。すると、光学部材200に入射した光は、図示の通りに、屈折により入射光の光路よりも上方向にシフトして投影光学系183へ出力される。

図2の右側は、第2フレーム画像における光学部材200の姿勢と入射光と出力光の光路との関係を表している。なお、第2フレーム画像の詳細については、後述する。第2フレーム画像については、光学部材200を時計まわり方向に回転させて、光学部材200の角度を+θSとする。ここで、光学部材200を時計まわり方向に回転させたときの回転角度は正の値を取るものとする。すると、光学部材200に入射した光は、図示の通りに、第1フレーム画像とは逆の方向となる下方向に光路をシフトさせて、出力される。そこで、角度θSは、第1フレーム画像の出力光と第2フレーム画像の出力光とが、光変調素子170R,170G,170Bの画素ピッチに対して1/2画素だけシフトするように設計、制御される。

なお、画素シフト素子190が水平方向で光路をシフトさせる原理は、上述の通りに画素シフト素子190が垂直方向で光路をシフトさせる原理と同じであるため、説明を省略する。光学部材200の駆動方法は限定されず、例えば、画素シフト素子190が光学部材200に加えて永久磁石とコイルを有しており、シフト制御部195がコイルに流す電流を制御することによって光学部材200を駆動する構成となっていてもよい。また、画素シフト素子190が光学部材200に圧電素子を有しており、シフト制御部195が圧電素子に印加する電圧を制御することにより光学部材200を駆動する構成となっていてもよい。

光学系制御部185は、制御用のマイクロプロセッサからなり、投影光学系183を制御する。なお、光学系制御部185は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、CPU110がROM112に記憶されたプログラムを実行することによって光学系制御部185として機能する構成となっていてもよい。投影光学系183は、複数のレンズやレンズ駆動用のアクチュエータからなり、画素シフト素子190を透過した光をスクリーンに投影する。投影される画像の拡大や縮小、焦点調整等は、レンズの駆動によって実行可能となっている。

次に、画像処理部140の構成について説明する。図3は、画像処理部140の構成を示すブロック図である。画像処理部140は、画像入力部120から入力画像IMGを取得し、画像処理部140内で以下に説明する処理を施すことにより出力画像を生成し、光変調制御部150へ出力する。

画像処理部140は、画像生成部341、第1画像メモリ342、第2画像メモリ344、位置補正部343、第1補正テーブル345、第2補正テーブル346及びセレクタ347を有する。画像処理部140を構成する各部は、バス199を介してCPU110と接続されている。なお、以下の説明では、第1補正テーブル345と第2補正テーブル346を区別せずに、各テーブル又は両方のテーブルを指す場合に、単に「補正テーブル」という称呼を用いる。

画像生成部341は、入力画像IMGを第1画像メモリ342に書き込み、画素シフト表示のための縮小画像である第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを生成する。画像生成部341は、第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを入力信号の倍速で、出力する。例えば、入力周波数が60Hz(60FPS)の場合には、120Hz(120FPS)で第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを出力する。また、画像生成部341は、出力されている画像が第1フレーム画像DIV_Aか第2フレーム画像DIV_Bかを識別するための同期信号を同じタイミングで出力する。

ここで、第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bの生成方法について説明する。図4は、第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bの投影面上における投影位置関係を示す。(0,0)や(3,3)等の数字が記されている四角形は第1フレーム画像における投影位置の1画素を表しており、これらの四角形の集合体が第1フレーム画像DIV_Aとなる。一方、ハッチングが施された四角形は第2フレーム画像における投影位置の1画素を表しており、これらの四角形の集合体が第2フレーム画像DIV_Bとなる。第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bは、画素シフト素子190によって光路がシフトされることにより、結果として図4に示すように、水平方向と垂直方向の各方向に1/2画素だけシフトした位置に投影される。

図5は、入力画像の画素配列に対する第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bのそれぞれのサンプリング位相を説明する図である。画像生成部341は、第1画像メモリ342から入力画像IMGの水平方向及び垂直方向の座標が共に偶数である画素データをサンプリングして、第1フレーム画像DIV_Aとして出力する。続いて、画像生成部341は、第1画像メモリ342から入力画像IMGの水平方向及び垂直方向の座標が共に奇数である画素データをサンプリングして、第2フレーム画像DIV_Bとして出力する。

図3の説明に戻る。位置補正部343は、画像生成部341から取得した第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを第2画像メモリ344に書き込む。そして、位置補正部343は、補正テーブルに格納されている補正データに基づいて、第2画像メモリ344から第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを読み出して位置補正を行う。位置補正部343は、位置補正後の画像を出力画像IMG_Dとして光変調制御部150へ出力する。

ここで、位置補正部343が行う位置補正の動作の詳細について述べる。以下の説明では、画像生成部341から出力され、位置補正部343に入力される画像を補正前画像IMG_Sと称呼する。補正前画像IMG_Sは、本実施形態では具体的には、第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bである。位置補正部343は、出力画像IMG_Dの画素毎に、補正前画像IMG_Sのどの座標の画素を参照すべきかを示す参照先画素座標を計算し、算出した座標に基づいて補正前画像IMG_Sを参照して出力画像IMG_Dを生成し、光変調制御部150へ出力する。出力画像IMG_Dは、本実施形態では具体的には、第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bのそれぞれを位置補正した画像となる。

参照先画素座標の計算に用いる補正データは、第1補正テーブル345と第2補正テーブル346のそれぞれに格納されている。位置補正部343は、セレクタ347で選択された第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346の一方から出力される補正データに基づいて補正前画像IMG_Sの位置補正を行う。なお、セレクタ347の動作の詳細については後述する。

図6(a)は、第1補正テーブル345に格納されているデータの一例を説明する図である。図6(b)は、第2補正テーブル346に格納されているデータの一例を説明する図である。各補正テーブルは、出力画像IMG_DのX座標とY座標をインデックスとし、その交点に補正データを格納したものである。補正データは、各交点における参照すべき補正前画像IMG_Sの座標を(X,Y)形式で表したものである。第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346の出力画像IMG_Dに対するX座標及びY座標の各インデックスは共に所定の間隔で設定されており、ここでは、X座標及びY座標で共に10画素間隔で補正データを保持している。なお、インデックスに存在しない座標については、線形補間計算により参照先画素座標を求めることができ、その補間計算の詳細については、図8を参照して後述する。

例えば、図6(a)の出力画像IMG_Dの座標(X,Y)が(10,10)の位置の補正データとして(10,10)というデータが格納されている。これは、出力画像IMG_Dの座標(10,10)において補正前画像IMG_Sの座標(10,10)の画素を参照して階調値を出力することを意味している。従って、第1補正テーブル345を参照した位置補正部343は、補正前画像IMG_Sと出力画像IMG_Dを同じ座標でそのまま出力することとなる。つまり、ここでは、第1補正テーブル345には、位置補正を行わない場合の補正データが格納されている。

これに対して、図6(b)の第2補正テーブル346には、部分的に位置補正を行う補正データが格納されている。出力画像IMG_Dの座標(X,Y)が(10,10)の位置の補正データとして(5,5)というデータが格納されている。これは、出力画像IMG_Dの座標(10,10)において補正前画像IMG_Sの座標(5,5)の画素を参照して階調値を出力することを意味している。

図7は、図6(b)の補正データに従う位置補正を模式的に説明する図である。補正前画像IMG_Sの座標(5,5)の位置の画素データが、位置補正された出力画像IMG_Dの座標(10,10)の画素データとして出力される。よって、補正前画像IMG_Sの座標(5,5)の画素は、水平方向と垂直方向のそれぞれの正方向に5画素ずつ位置補正されることになる。

続いて、位置補正部343が位置補正を行う場合の座標の補間計算について説明する。図8は、位置補正を行う場合の座標の補間計算を説明する模式図である。図8(a)は、補間計算により求める座標と、補間計算に使用する補正テーブルのインデックスと、の位置関係を表す図である。白点は、補間計算により求める座標を表しており、黒点は補間計算に使用する補正テーブルのインデックスを表している。ここでは、出力画像IMG_Dの座標(u´,v´)の補正前画像IMG_Sにおける参照先画素のX座標x(u´,v´)及びY座標y(u´,v´)を求める場合を例にとって説明する。補間計算は、求めたい出力画像の座標(u´,v´)の周囲の4つの補正データを用いて行う。そのために、補正テーブルのX座標のインデックスのうち、「u´」より小さく、且つ、最大のインデックスを「u」、「u´より大きく、且つ、最小のインデックス」を「u+d」とする。また、補正テーブルのY座標のインデックスのうち、「v´」より小さく、且つ、最大のインデックスを「v」、「v´」より大きく、且つ、最小のインデックスを「v+d」とする。そして、補正テーブルのインデックスが(u,v),(u+d,v),(u,v+d),(u+d,v+d)である4つの補正データを用いて補間計算を行う。なお、「d」はインデックスの間隔であり、例えば、図6に示した補正テーブルの場合には、d=10となる。

座標補間計算では、先ず、補正テーブルの座標インデックス(u,v)に格納されているX座標データx(u,v)と、座標インデックス(u+d,v)に格納されているX座標データx(u+d,v)を参照する。そして、出力画像IMG_Dの座標(u´,v)の補正前画像IMG_Sにおける参照先画素のX座標x(u´,v)を下記式1により補間して求める。また、出力画像IMG_Dの座標(u´,v+d)の補正前画像IMG_Sにおける参照先画素のX座標x(u´,v+d)を下記式2により求める。更に、出力画像IMG_Dの座標(u´,v´)の補正前画像IMG_Sにおける参照先画素のX座標x(u´,v´)を下記式3により求める。これらと同様にして、出力画像IMG_Dの座標(u´,v´)の補正前画像IMG_Sにおける参照先画素のY座標y(u´,v´)を下記式4〜6により求める。こうして、出力画像IMG_Dの座標(u´,v´)の補正前画像IMG_Sにおける参照先画素の画素座標(x(u´,v´),y(u´,v´))を求めることができる。

図8(b)は、補正前画像IMG_Sにおける参照先画素のX座標x(u´,v´)及びY座標Y(u´,v´)を計算した結果をマッピングした模式図である。図8(b)において、黒点はテーブルに格納されている座標データを表しており、白点は補間により算出した座標データを表している。位置補正部343は、出力画像IMG_Dの全ての画素における補正前画像IMG_Sの参照先画素座標を上述の通りに計算する。

続いて、位置補正部343は、補正前画像IMG_Sにおける参照先画素座標の周囲4画素の階調値を参照し、例えばバイリニア補間により、参照先画素座標における出力階調値を計算する。なお、階調値補間の方法は、バイリニア補間に限られるものではなく、バイキュービック補間法やその他の補間方法を用いてもよい。位置補正部343は、上述した手順で補正後画像の全ての画素について階調値を求めて、出力画像IMG_Dを生成する。なお、位置補正部343は、3つの色成分(R,G,B)毎に別々に位置補正を行ってもよいし、3色をあわせて位置補正を行ってもよい。

なお、第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346はそれぞれ、所定の座標間隔で補正データを保持しているため、領域毎に異なる位置補正量を設定することが可能である。よって、位置補正部343は、画像の領域毎に位置を調整することが可能である。また、補正テーブルの全ての補正データに同値のオフセットを加えることによって、画像全体をシフトさせる位置補正を行うことも可能である。

位置補正部343が上記説明の通りに動作することにより、画像生成部341から出力される補正前画像IMG_Sを所定の領域毎に任意の位置補正量だけ移動させることができる。また、小数の画素の精度で補正座標を計算し、階調値を周囲の画素から補間するため、1画素以下の精度で表示位置を補正することができる。

なお、セレクタ347は、画像生成部341から出力された同期信号と同期して動作し、画像生成部341から第1フレーム画像DIV_Aが出力されるタイミングで第1補正テーブル345を位置補正部343へ出力する。また、セレクタ347は、画像生成部341から第2フレーム画像DIV_Bが出力されているタイミングで第2補正テーブル346を位置補正部343へ出力する。

次に、画素シフト素子190による第1フレーム画像の投影位置に対する第2フレーム画像の投影位置が理想的なシフト量である1/2画素からずれている場合に、そのずれを補正する構成及び方法について説明する。

図9(a)〜(c)は、画素シフト素子190による光路シフトの例を説明する図である。シフト制御部195は、図2を参照して説明したように、第1フレーム画像の表示時には光学部材200の角度が−θS度となり、第2フレーム画像の表示時には光学部材200の角度が+θS度となるように、画素シフト素子190を駆動する。しかし、光学部材200の角度を精密に制御することは容易ではなく、角度誤差が生じることがある。

光学部材200の角度が、第1フレーム画像の表示時には図9(a)に示すように−θAV度になっており、第2フレーム画像の表示時には図9(b)に示すように+θBV度になっているとする。ここで、説明の便宜上、第1フレーム画像の表示時には角度誤差は生じておらず、第2フレーム画像の表示時に角度誤差α(>0)が生じて、光学部材200が+θS度よりも大きく時計まわり方向に回転しているものとする。つまり、‘−θAV=−θS’であり、‘+θBV>+θSBV−α=θS,)’であるとする。

図9(a)に示されるように第1フレーム画像については、入射光に対する出力光の変位量(以下「入射光/出力光間の変位量」と記す)は‘DAV’となる。また、図9(b)に示されるように第2フレーム画像については、入射光/出力光間の変位量は‘DBV’となる。よって、垂直方向において第1フレーム画像の出力光と第2フレーム画像の出力光との間には‘DAV+DBV’だけのシフト量GAP_ENCが生じており、‘DAV+DBV>1/2画素’となっている。なお、‘DAV+DBV>1/2画素’となる理由については、後述する第2実施形態での図10に関する説明及び式7より求められる。こうして、画素シフト素子190によるシフト量GAP_ENCが理想的なシフト量である1/2画素よりも大きくなってしまうと、解像度を高める効果を得ることができない。

図9(c)は、位置補正された第2フレーム画像を光学部材200へ入射させることにより、1/2画素シフトが実現されている状態を示す模式図である。CPU110は、光学部材200に対する入射位置を位置補正量C2だけ上方向に補正する補正データを第2補正テーブル346に書き込む。セレクタ347は画像生成部341が第2フレーム画像DIV_Bを出力しているタイミングでは第2補正テーブル346の補正データを出力するため、位置補正部343は第2補正テーブル346を参照して表示位置を補正する。これにより、光変調素子170上には、位置補正量C2分だけ上方向に画像が表示される。その結果、図9(c)に示すように、色合成部180から入射光は、位置補正量C2分だけ図示の上方向にずれて、光学部材200へ入射する。その結果、第1フレーム画像の出力光から第2フレーム画像のおける射出光へのシフト量GAP_ENCが1/2画素となって、解像度を高めることが可能となる。

図9を参照して、第2フレーム画像の位置補正を行わない場合のシフト量GAP_ENCが理想的なシフト量である1/2画素よりも大きい場合のシフト量GAP_ENCの補正方法について説明した。これに対して、第2フレーム画像の位置補正を行わない場合のシフト量GAP_ENCが1/2画素よりも小さい場合には、第2フレーム画像での入力光/出力光間の変位量DBVがより大きくなるように、位置補正量を求めればよい。

CPU101は、各フレーム画像の光学部材200によるシフト量に関するパラメータを検出し、このパラメータに基づいて位置補正量C2を取得する。具体的には、CPU101は、パラメータとしてフレーム画像の位置補正を行わない場合のシフト量GAP_ENCの予め定められたシフト量(1/2画素)に対するずれ量を取得する。CPU101は、ずれ量の識別が可能なテストパターンを投影表示するように、投影装置100の各機能ブロックを制御する。そして、投影された画像を不図示の撮像装置(カメラ)で撮影して得られた撮影画像に基づいて、CPU101ずれ量を取得する。そして、CPU101は、取得したずれ量に基づいて位置補正量C2を決定する。この場合に表示するテストパターンは、ずれ量を確認することができればどのようなパターンであってもよく、例えば、クロスハッチ等を用いることができる。また、CZP(Circular Zone Plate)画像を表示し、最も高い周波成分の再現が可能な位置補正量C2をユーザによる調整によって決定してもよい。或いは、ユーザからの指示(入力値)に従って位置補正量を設定してもよい。上記説明では、上下方向のずれを補正する例について説明したが、同様の方法を用いて左右方向のずれを補正することもできる。

なお、シフト量GAP_ENCは、光学部材200の厚みの面内差や光学特性の面内差、光学部材200の撓み等に起因して、画像投影面上の位置(領域)毎に異なる場合がある。しかし、そのような場合でも、位置補正部343は上述したように画像の領域毎に異なった位置補正を行うことができるように構成されているため、画像投影面の全域にわたってシフト量GAP_ENCを1/2画素に補正することができる。

また、図9を参照した説明では、第1フレーム画像の投影位置を基準として第2フレーム画像の投影位置を補正した。これに限らず、第1フレーム画像の投影表示に際して所定の位置補正量を第1補正テーブル345に書き込むことによって、第2フレーム画像におけるずれを補正する場合と同様の補正を行うことができる。つまり、第1フレーム画像を投影表示するために光学部材200を駆動した際に角度誤差が生じている場合にも、位置補正量を設定してずれ量を低減させることが可能であり、これにより投影表示される画像の解像度を高めることができる。

上記説明の通り第1実施形態では、画素シフト表示を行う際に、画素シフト素子190によるフレーム画像の入射光/出力光間の変位量DAV,DBVを考慮して、シフト量GAP_ENCを理想的な1/2画素に補正した。これにより、解像度を高めることができる。その際、シフト量GAP_ENCの補正を、画素シフト素子190で調整するのではなく、画像データの補正によって実現する。そのため、画素シフト素子190の駆動制御や光学部材200の加工精度等を上げることによってシフト量GAP_ENCを補正する方法よりもコストを抑えることができ。製品(投影装置)の出荷後の経時劣化に起因して生じたずれも容易に補正することができる。

<第2実施形態> 第2実施形態では、光学部材200の角度を検出した結果に基づいてフレーム画像の入射光/出力光間の変位量を求めて、画像投影位置(シフト量GAP_ENC)を補正する投影装置について説明する。

第2実施形態に係る投影装置は、シフト制御部195が光学部材200の角度検出手段を有している点で第1実施形態に係る投影装置100と異なるが、その他の構成は同じであるため、共通する構成についての説明は省略する。光学部材200の角度検出方法は限定されず、周知の技術を用いて、例えば、ロータリーエンコーダや加速度センサ等により検出することができる。CPU110は、シフト制御部195が検出した光学部材200の角度に基づいて、第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346に書き込む位置補正量を算出する。

図10は、光学部材200の角度に基づいて入射光/出力光間の変位量Dを算出する方法を説明する模式図である。入射光の入射角を‘θ1’、光学部材200内での光の屈折角度を‘δ1’、光学部材200の厚みを‘t’、光学部材200の空気に対する屈折率を‘n’とする。ここで、入射光と光学部材200の入射面とのなす角(=入射角θ1)と、入射光と直交する面と光学部材200の入射面のなす角(=光学部材200の角度θ)は等しくなる。つまり、シフト制御部195が検出した光学部材200の角度θを入射角θ1として用いることができる。よって、変位量Dは下記式7により算出することができ、CPU110は、下記式7を用いて変位量Dを算出する。なお、変位量Dは、図9と同様に、図10の下方向を正とし、上方向を負とする。また、光学部材200の厚みt、光学部材200の空気に対する屈折率nは、ROM112に予め格納されているものとする。

CPU110は、算出した変位量Dと光変調素子170の画素ピッチに基づいて、1/2の画素シフトが実現されるように位置補正量を決定する。例えば、図9(a),(b)に示したように、位置補正部343で補正を行わない場合の第1フレーム画像における変位量を‘DAV’、第2フレーム画像における変位量を‘DBV’、光変調素子170の画素ピッチを‘P’とする。光変調素子170の画素ピッチPは、ROM112に予め格納されているものとする。この場合、DAV−DBV=P/2、の関係が満たされるように位置補正量を決定すればよい。つまり、第2フレーム画像における位置補正量を‘C2’とすると、位置補正量C2は、C2=(P/2)−|DAV−DBV|[mm]=(1/2)−|DAV−DBV|/P[画素]、により算出することができる。

具体例として、光変調素子170の画素ピッチPが10μmであるとすると、1/2画素は5μmであるので、変位量DAV,DBVの差が5μmであれば、1/2画素シフトが実現されていると言える。位置補正部343で補正を行わない場合の第1フレーム画像での変位量DAV=−2μm、第2フレーム画像での変位量DBV=+4μmの場合、位置補正量C2=−0.1画素となる。この場合、CPU110は、第2フレーム画像の投影位置を上方向に0.1画素シフトする補正データを第2補正テーブル346に書き込むことにより、シフト量GAP_ENCを1/2画素に補正することができる。

なお、一般的に光学部材200の空気に対する屈折率nは入射光の波長によって異なる。そのため、位置補正部343が色(RGB)毎に異なる補正を行うことができる構成となっている場合には、入射光/出力光間の変位量Dを波長に応じた屈折率で算出することが望ましい。一方で、計算量や記憶容量を抑制するために、代表的な波長の屈折率を用いるようにしてもよい。また、光学部材200の温度によって屈折率nが変化する場合は、光学部材200の温度を検出可能な構成とし、入射光/出力光間の変位量Dを光学部材200の温度に応じて算出するようにしてもよい。その場合には、光学部材200の屈折率nの温度特性を予めROM112に格納しておき、CPU110による参照が可能な構成としておく。

更に、光学部材200の温度は入射光量が多くなるに従って上昇しやすくなるため、入力画像IMGに基づいて位置補正量を決定するようにしてもよい。例えば、CPU110が、入力画像IMGの平均輝度(APL)が大きいほど位置補正量を大きくする構成としてもよい。また、第1フレーム画像DIV_A又は第2フレーム画像DIV_Bの平均輝度等の特徴量に基づいて位置補正量を決定するようにしてもよい。

上記説明の通り、第2実施形態では、光学部材200の角度を検出し、検出された角度に基づいて入射光/出力光間の変位量Dを算出して、1/2画素シフトを実現するための位置補正量を求める。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

<第3実施形態> 第3実施形態では、シフト制御部195が画素シフト素子190を駆動した累積駆動回数に応じて画像投影位置(シフト量GAP_ENC)を補正する投影装置について説明する。

第3実施形態に係る投影装置は、シフト制御部195が画素シフト素子190の累積駆動回数をカウントする手段を備える点で第1実施形態に係る投影装置100と異なるが、その他の構成は同じであるため、共通する構成についての説明は省略する。累積駆動回数とは、製品である投影装置の出荷後に、画素シフト素子190がシフト動作を行った回数の合計を指す。CPU110は、シフト制御部195がカウントした累積駆動回数をRAM111に記憶する。なお、RAM111に記憶された累積駆動回数は、投影装置の電源をオフにしても保持される。CPU110は、シフト制御部195がカウントした累積駆動回数に応じた位置補正量を計算し、第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346に書き込む。

図11(a)は、画素シフト素子190の累積駆動回数が少ない場合の光学部材200のシフト動作時の姿勢の一例を示す図である。図11(b)は、画素シフト素子190の累積駆動回数が多い場合の光学部材200のシフト動作時の姿勢の一例を示す図である。

画素シフト素子190は、突き当て部1101を有する。光学部材200の最大角度は、突き当て部1101の高さにより規定される。図11(a)の状態では、突き当て部1101の高さが‘h’であるのに対し、累積駆動回数が多くなった図11(b)の状態では、摩耗等の機械的な経時的変化によって、突き当て部1101の高さが高さhよりも小さいht(h>ht)となっている。そのため、光学部材200の最大角度が、図11(a)の‘θ’から‘θ+β’へ大きくなっており、これに伴って、入射光/出力光間の変位量が‘D’から‘Dt(Dt>D)’へ変化している。

第3実施形態では、累積駆動回数と変位量との関係を示すデータが、テーブル又は数式等の所定の形式で、ROM112に格納されている。CPU110は、シフト制御部195がカウントした累積駆動回数に応じて、ROM112に格納されたデータから、カウントされた累積駆動回数に対応する変位量を求める。そして、CPU110は、求めた変位量から1/2画素シフトを実現するための第1フレーム画像及び第2フレーム画像の位置補正量を算出して、第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346に書き込む。位置補正部343は、第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346に書き込まれた補正データを参照して補正を行う。これにより、累積駆動回数の増加に応じて突き当て部1101の高さが低くなることに起因する入射光/出力光間の変位量の増加を補正して、1/2画素シフトを実現することができる。こうして、第3実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

<第4実施形態> 第4実施形態では、4方向に画素シフトを行うことにより高解像度化を行う投影装置について説明する。第4実施形態に係る投影装置は、画像処理部、画素シフト素子及びシフト制御部の構成又は動作が、第1実施形態に係る投影装置100のものとは異なり、その他の構成は投影装置100と同じである。以下では、第4実施形態に係る投影装置について、投影装置100との相違点を中心に説明することとし、投影装置100と共通する構成についての説明を省略する。

図12は、第4実施形態に係る投影装置の画像処理部1200の構成を示すブロック図である。画像処理部1200の構成要素のうち、投影装置100の画像処理部140の構成要素と機能が同じものについては、同じ符号を付して、適宜、共通する説明を省略する。画像処理部1200は、位置補正部343が参照する補正テーブルを4つ有している点で画像処理部140と異なる。4つの補正テーブルとは、第1補正テーブル1201、第2補正テーブル1202、第3補正テーブル1203及び第4補正テーブル1204であり、これらの補正テーブルは第1実施形態で説明した補正テーブルと同等のものである。

画像処理部1200の画像生成部341は、入力画像IMGを第1画像メモリ342に書き込む。そして、画像生成部341は、画素シフト表示のための4つのフレーム画像、すなわち、第1フレーム画像DIV_A、第2フレーム画像DIV_B、第3フレーム画像DIV_C及び第4フレーム画像DIV_Dを生成する。そして、画像生成部341は、生成した第1フレーム画像DIV_A、第2フレーム画像DIV_B、第3フレーム画像DIV_C及び第4フレーム画像DIV_Dを4倍速で位置補正部343へ出力する。例えば、入力周波数が60Hz(60FPS)である場合には、出力周波数は240Hz(240FPS)となる。また、画像生成部341は、出力画像が、第1フレーム画像DIV_A、第2フレーム画像DIV_B、第3フレーム画像DIV_C及び第4フレーム画像DIV_Dのうちのどの画像かを識別可能な同期信号を出力する。

画素シフト素子190は、4方向に画素シフトを行う。図13は、4方向に画素シフトを行う場合の4つのフレーム画像の投影位置を説明する図であり、4つのフレーム画像を位置補正部343で補正することなく投影表示される画像を高解像度化することができる理想的な投影位置を示している。図13の左上に示すように、第1フレーム画像DIV_Aが投影面上に投影される。続いて、図13の右上に示すように、第2フレーム画像DIV_Bが第1フレーム画像DIV_Aよりも1/2画素だけ右側にシフトした位置に投影される。次いで、図13の右下に示すように、第3フレーム画像DIV_Cが第2フレーム画像DIV_Bよりも1/2画素だけ下側にシフトした位置に投影される。最後に、図13の左下に示すように、第4フレーム画像DIV_Dが第3フレーム画像DIV_Cよりも1/2画素だけ左にシフトした位置に投影される。その後、第1フレーム画像DIV_Aの投影に戻る。

図14は、入力画像IMGからの第1フレーム画像DIV_A、第2フレーム画像DIV_B、第3フレーム画像DIV_C及び第4フレーム画像DIV_Dの生成方法を説明する模式図である。画像生成部341は、第1画像メモリ342から入力画像IMGの水平座標が偶数で垂直座標も偶数の座標の画素データをサンプリングして、第1フレーム画像DIV_Aを生成する。画像生成部341は、第1画像メモリ342から入力画像IMGの水平座標が奇数で垂直座標が偶数の座標の画素データをサンプリングして、第2フレーム画像DIV_Bを生成する。画像生成部341は、第1画像メモリ342から入力画像IMGの水平座標が奇数で垂直座標も奇数の座標の画素データをサンプリングして、第3フレーム画像DIV_Cを生成する。画像生成部341は、第1画像メモリ342から入力画像IMGの水平座標が偶数で垂直座標が奇数の座標の画素データをサンプリングして、第4フレーム画像DIV_Dを生成する。

図13に示したように、生成された第1フレーム画像DIV_A、第2フレーム画像DIV_B、第3フレーム画像DIV_C及び第4フレーム画像DIV_Dを投影面上で4方向にシフトさせて投影することにより、高解像度化を図ることができる。しかしながら、投影の際に第1フレーム画像DIV_Aに対する第2フレーム画像DIV_B、第3フレーム画像DIV_C及び第4フレーム画像DIV_Dの各シフト量が理想的な1/2画素となるように画素シフト素子190を駆動することは容易ではない。そこで、画像処理部1200は、以下の説明の通りに動作することにより、画素シフト素子190の駆動によるシフト量GAP_ENCが1/2画素からずれている場合にそのずれを補正して、1/2画素シフトを実現する。

すなわち、セレクタ347は、画像生成部341から出力された同期信号と同期して動作し、画像生成部341から第1フレーム画像DIV_Aが出力されるタイミングで第1補正テーブル1201を位置補正部343へ出力する。同様に、セレクタ347は、画像生成部341から第2フレーム画像DIV_Bが出力されるタイミングで、第2補正テーブル1202を位置補正部343へ出力する。セレクタ347は、画像生成部341から第3フレーム画像DIV_Cが出力されるタイミングで第3補正テーブル1203を位置補正部343へ出力する。セレクタ347は、画像生成部341から第4フレーム画像DIV_Dが出力されるタイミングで第4補正テーブル1204を位置補正部343へ出力する。

このように、第4実施形態では、位置補正部343が4つのフレーム画像毎に参照する補正テーブルを切り替える。これにより、4つのフレーム画像のそれぞれについて、画素シフト素子190の駆動特性に応じて入射光/出力光間の変位量を補正することが可能になることで1/2画素シフトを実現して、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能になる。

<第5実施形態> 第5実施形態では、画素シフト素子の温度に応じて位置補正量を変更する構成について説明する。なお、第5実施形態に係る投影装置での、シフト制御部、画素シフト素子及びCPUを除く各部の構成と動作は第1実施形態に係る投影装置と同様であるため、それらについての説明を省略し、以下では第5実施形態での特徴的構成について説明する。また、シフト制御部及びCPUについては、第1実施形態での説明と同じ符号を用いて説明を行う。

図15は、第5実施形態に係る投影装置が備える画素シフト素子1500の概略構成を示す側面図である。画素シフト素子1500は、液晶パネル1510と複屈折素子1520を貼り合わせて構成される。色合成部180からの光は液晶パネル1510に入射し、シフト制御部によって液晶パネル1510での直線偏光方向が切り替えられる。複屈折素子1520は、複屈折特性を有し、直線偏光方向に応じて出力光の光路を空間的にシフトさせる。

画素シフト素子1500の駆動を制御するシフト制御部195(不図示)は、液晶パネル1510に印加する電圧を変化させることにより、フレーム画像の光路を制御する。また、シフト制御部195は、画素シフト素子1500の温度を検出する。温度検出手段としては、熱電対、サーミスタ、測温抵抗体等の温度センサを用いることができるが、温度を検出可能な構成であればどのようなものであってもよい。

液晶パネル1510や複屈折素子1520には温度特性があり、温度に応じて入射光/出力光間の変位量が変化する場合があるため、シフト量GAP_ENCが1/2画素からずれてしまう場合がある。そこで、画素シフト素子1500の温度に応じて、画像生成部341から出力されたフレーム画像の補正を位置補正部343において行う。具体的には、先ず、CPU110(不図示)は、シフト制御部195から画素シフト素子1500の温度を取得する。続いてCPU110は、ROM112に予め格納されている液晶パネル1510と複屈折素子1520の温度特性を参照して位置補正量を計算し、算出した位置補正量を第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346に書き込む。例えば、高温になるに従って屈折率が大きくなる複屈折素子1520が使用されている場合には、画素シフト素子1500が高温になるに従って大きい位置補正量が算出されるような補正データがROM112に格納される。逆に、高温になるに従って屈折率が小さくなる複屈折素子1520が使用されている場合には、画素シフト素子1500が高温になるに従って小さい位置補正量が算出されるような補正データがROM112に格納される。

上記説明の通り第5実施形態では、位置補正部343は、画素シフト素子1500の温度変化に伴う入射光/出力光間の変位量の変化を考慮して第1補正テーブル345及び第2補正テーブル346に書き込まれた位置補正量を用いてフレーム画像の投影を行う。これにより1/2画素シフトを実現して、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

<第6実施形態> 第1乃至第5実施形態では、縮小画像を生成した後に画像を補正することによって画素シフト素子に起因する画像投影位置のずれを補正する構成について説明した。これに対して、第6実施形態では、理想的な画像投影位置からの画素シフト素子によるずれ量に応じて縮小画像を生成する際の縮小サンプリング位相を決定して投影する画像を補正することにより1/2画素シフトを実現する構成について説明する。

第1乃至第5実施形態では、位置補正部343が出力画像IMG_Dを生成する際に、入力画像IMG_Sに対して補間処理を2回実行するが、第6実施形態では、入力画像IMG_Sに対する補間処理を1度で済ませることが可能になる。なお、第6実施形態に係る投影装置は、画像処理部、画素シフト素子及びシフト制御部の構成又は動作が第1実施形態に係る投影装置100のものとは異なるが、その他の構成は投影装置100と同じである。以下では、第6実施形態に係る投影装置について、投影装置100との相違点を中心に説明することとし、投影装置100と共通する構成についての説明を省略する。

図16は、第6実施形態に係る投影装置が備える画像処理部1600の構成を示すブロック図である。画像処理部1600は、エンコード部1601、位相算出部1602、第1画像生成部1603、第2画像生成部1604、選択部1605及び画像メモリ1610を有する。画像処理部1600を構成する各部は、バス199を介してCPU110と接続されている。

エンコード部1601は、画素シフト素子190を構成する光学部材200の角度θを取得し、シフト量GAP_ENCへの変換を行う。なお、角度θの定義は、第1実施形態と同じである(図9及び図10参照)。また、角度θは、第2実施形態で説明したように、公知技術を用いて検出することができる。

角度θを取得する際には、垂直方向での第1フレーム画像に対応した光学部材200の角度θAVと、第2フレーム画像に対応した光学部材200の角度θBVの2つを取得する。なお、角度θAV、角度θBV及び垂直方向でのシフト量GAP_ENCVの関係は、図9(a)〜(c)を参照して説明した通りである。なお、水平方向での角度θAH、角度θBHは、垂直方向と同様に取得することができる。

第1フレーム画像に対応した垂直方向の変位量DAV(図9(a)参照)を、上記式7に従う下記式8により算出することができる。なお、下記式8において、‘t’は光学部材200の厚み、‘θ1AV’は入射光の入射角、‘δ1AV’は光学部材200内での光の屈折角度、‘n’は光学部材200の空気に対する屈折率、であり、‘θ1AVAV’、の関係が成り立つ。第2フレーム画像についての垂直方向の変位量DBV(図9(b)参照)は、下記式8において‘入射角θAV’を‘入射角θBV’に置換することによって求めることができる。第1フレーム画像と第2フレーム画像のそれぞれについての水平方向の変位量DAH,DBHはそれぞれ、変位量DAV,DAHと同様に算出することができる。

水平方向のシフト量GAP_ENCHと垂直方向のシフト量GAP_ENCVは、算出した変位量DAV,DBV,DAH,DBHから、図9(c)及び第2実施形態での説明に準じて、下記式9及び下記式10により算出することができる。なお、‘PWIDH’は、パネル画素数における水平方向の画素ピッチであり、‘PWIDV’は、パネル画素数における垂直方向の画素ピッチである。下記式9,10のようにパネル画素数における画素ピッチで除算するのは、長さの絶対値で算出されたシフト量DAH,DBH,DAV,DBVに対して、シフト量GAP_ENCH,GAP_ENCVを画素単位の値で算出するためである。算出されたシフト量GAP_ENCH,GAP_ENCVは、位相算出部1602へ出力される。

位相算出部1602は、エンコード部1601で算出されたシフト量GAP_ENCH,GAP_ENCVに基づいて、第1画像生成部1603で縮小画像である第1フレーム画像DIV_Aを生成する際の縮小サンプリング位相PHASE_Aを算出する。位相算出部1602は、同様に、第2画像生成部1604で縮小画像である第2フレーム画像DIV_Bを生成する際の縮小サンプリング位相PHASE_Bを算出する。以下、縮小サンプリング位相PHASE_Aを「サンプリング位相PA」と記し、縮小サンプリング位相PHASE_Bを「サンプリング位相PB」と記す。

図17は、縮小サンプリング位相PA,PBの算出方法を説明する図であり、入力画像IMGに対応した解像度を表しており、パネル解像度の2倍の解像度の画像が入力されている。例えば、パネル解像度をFHD(1920×1080画素)とすると、入力画像IMGは4K(3840×2160画素)となる。

縮小サンプリング位相PA,PBはそれぞれ、水平方向の成分と垂直方向の各成分から構成される。縮小サンプリング位相PAは、図5での第1フレーム画像DIV_Aの縮小サンプリング位相になるため、水平座標と垂直座標が共に「偶数」である画素位置の中心からの差分量として算出される。図17では、画素D1が第1フレーム画像DIV_Aとして生成される。本実施形態では、縮小サンプリング位相PAを基準とするので、水平方向の縮小サンプリング位相PAHと垂直方向のサンプリング位相PAVは共にゼロ(0)となる。縮小サンプリング位相PAH,PAVは、第1画像生成部1603へ出力される。

一方、縮小サンプリング位相PBは、図5における第2フレーム画像DIV_Bの縮小サンプリング位相になるため、水平座標と垂直座標が共に「奇数」である画素位置の中心からの差分量として算出される。図17では、理想的には画素D4が縮小画像として生成されるが、実際には理想状態からのずれが生じていることが多い。理想状態の水平方向のシフト量を‘ZMH’とすると、理想状態からの水平方向のずれ量DIFFHは、DIFFH=GAP_ENCH−ZMH、により求められる。同様に、理想状態の垂直方向のシフト量を‘ZMV’とすると、理想状態からの垂直方向のずれ量DIFFVは、DIFFV=GAP_ENCV−ZMV、により求められる。そして、第2画像生成部1604で用いる水平方向の縮小サンプリング位相PBHは、ずれ量DIFFHを用いて、PBH=DIFFH、により求められる。同様に、第2画像生成部1604で用いる垂直方向の縮小サンプリング位相PBVは、ずれ量DIFFVを用いて、PBV=DIFFV、により求められる。算出された水平方向の縮小サンプリング位相PBH,PBVは、第2画像生成部1604へ出力される。

第1画像生成部1603は、入力画像IMGを画像メモリ1610に書き込み、位相算出部1602で算出された縮小サンプリング位相PAに基づいて、画素シフト表示のための第1フレーム画像DIV_Aを生成する。前述したように、第1画像生成部1603は、画素D1の画素値をそのまま第1フレーム画像DIV_Aとして出力する。これは、第1フレーム画像DIV_Aを基準として、ずれ量を第2フレーム画像DIV_Bで補正することで吸収するからである。そのため、第1フレーム画像DIV_Aについては、予め決められた理想的な縮小サンプリング位相で縮小処理が行われる。

第2画像生成部1604は、入力画像IMGを画像メモリ1610に書き込み、位相算出部1602で算出された縮小サンプリング位相PBに基づいて、画素シフト表示のための第2フレーム画像DIV_Bを生成する。ここで、図17を用いて、補間位置P1の画素値を算出する方法について具体的に説明する。補間位置P1の補間画素値ODは、画素D4,D5,D6,D7の画素値を補間位置P1からの距離に基づく縮小サンプリング位相PBH,PBVで重み付け合成することにより算出され、下記式11により算出することができる。なお、‘D4(ix_i,iy_i)’は画素D4の画素値、‘D5(ix_i+1,iy_i)’は画素D5の画素値、‘D6(ix_i,iy_i+1)’は画素D6の画素値、‘D7(ix_i+1,iy_i+1)’は画素D7の画素値である。第2画像生成部1604は、こうして算出した補間画素値ODを全画素に対して算出したものを、第2フレーム画像DIV_Bとして出力する。なお、ここでは、バイリニア補間を用いた補間方法を例示したが、バイキュービック補間法等の他の補間方法を用いてもよい。バイキュービック補間法を用いると、より高画質な第2フレーム画像DIV_Bを生成することができる。

選択部1605は、第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを入力信号の倍速のタイミングで選択し、出力画像IMG_Dとして光変調制御部150へ出力する。例えば、力周波数が60Hzの場合には、120Hzで第1フレーム画像DIV_Aと第2フレーム画像DIV_Bを切り換えて出力する。また、選択部1605は、出力画像IMG_Dが第1フレーム画像DIV_Aか第2フレーム画像DIV_Bかを識別するための同期信号をシフト制御部195へ出力する。

このように第6実施形態では、光学部材200の角度を検出し、縮小画像を生成する際の縮小サンプリング位相を制御して画像投影位置を補正することによって1/2画素シフトを実現する。これにより、投影される画像の解像度を高めることができる。なお、光学部材200の厚みの面内差や光学特性の面内差、光学部材200の撓み等によって、投影面上の位置毎に所望のシフト量に対するずれ量(つまり、補正量)が異なる場合がある。その場合でも第6実施形態では、エンコード部1601で領域毎に異なったシフト量GAP_ENCを算出し、位相算出部1602で縮小サンプリング位相PA,PBを領域毎に算出するようにすることで、領域毎に縮小画像を生成すること可能である。これにより、投影面の全域にわたって1/2画素シフトを実現することができる。

<第7実施形態> 第7実施形態では、第6実施形態で説明した画像処理部1600の変形例について説明する。第6実施形態では、理想的な画像投影位置からの画素シフト素子によるずれ量に応じて縮小画像を生成する際の縮小サンプリング位相を決定したが、第7実施形態では、縮小サンプリング位相に加えてフィルタ係数を決定する構成について説明する。

図18は、第7実施形態に係る投影装置が備える画像処理部1800の構成を示すブロック図である。画像処理部1800は、フィルタ係数算出部1801を備える点で、図16に示す画像処理部1600と異なるが、その他の構成は、画像処理部1600と同じである。以下、画像処理部1800について、画像処理部1600との相違点を中心に説明することとし、画像処理部1600と共通する構成についての説明を省略する。

画像処理部1600の構成では、理想的な画像投影位置からの画素シフト素子によるずれ量が大きくなると、画素シフト素子190の姿勢変更に要する時間(回転動作に要する時間)が長くなって、隣接フレームの画像が混じり合うクロストーク量が増大する。その結果、画像がぼやけてしまい、解像度を高める効果が得られなくなってしまう。この問題に対して、画像処理部1800では、縮小画像を生成する際に、画素シフト素子190によるずれ量に応じてフィルタ係数算出部1801によりフィルタ係数を制御する。

フィルタ係数算出部1801は、エンコード部1601が算出した画素シフト素子190のシフト量GAP_ENCに基づき、第1画像生成部1603で補間処理を行う際のフィルタ係数FILAを算出する。これと同様にして、フィルタ係数算出部1801は、第2画像生成部1604で補間処理を行う際のフィルタ係数FILBを算出する。その際、フィルタ係数算出部1801は、シフト量GAP_ENCが大きくなるほど急峻なフィルタ特性になるようにフィルタ係数FILA,FILBを算出する。

図19は、縮小画像生成時のフィルタ係数特性の例を示す図である。図19(a)は一般的なバイキュービック方式のフィルタ係数を表しており、図19(b)は一般的なニアレストネイバー方式のフィルタ係数を表している。バイキュービック方式の補間を行うと、一般的に、周囲の隣接画素値を用いた補間となるため、若干、画像のエッジがぼやける傾向があり、また、フィルタ形状によりピーク輝度が低下しやすい傾向がある。その結果、1画素が点灯しているような場合には、ピーク輝度が低下してエッジがぼけてしまう傾向がある。しかしながら、縮小画像を生成する際に周囲の隣接画素を用いるため、入力画像IMGに対し情報の欠落が少なくなる利点がある。

一方、ニアレストネイバー方式の補間を行うと、フィルタ特性がバイキュービック方式よりも急峻であるため、補間してもエッジ情報が残りやすい。その結果、エッジがぼやけ難くなり、また、バイキュービック方式よりも輝度低下が少ない傾向がある。但し、縮小画像の生成時に隣接画素を参照していないため、入力画像IMGに対して情報の欠落が多くなる傾向がある。

画素シフト素子190によるシフト量GAP_ENCに基づいてフィルタ係数を最適化することにより、縮小画像におけるぼやけの発生を適度に抑制しながら、縮小処理による情報の欠落を抑制することが可能となる。換言すれば、画素シフト素子190によるずれ量が大きくなることによって生じる投影画像のぼやけを軽減することができる。

第1画像生成部1603は、入力画像IMG、位相算出部1602で算出された縮小サンプリング位相PA及びフィルタ係数算出部1801で算出されたフィルタ係数FILAを用いて、第1フレーム画像DIV_Aを生成する。同様に、第2画像生成部1604は、入力画像IMG、位相算出部1602で算出された縮小サンプリング位相PB及びフィルタ係数算出部1801で算出されたフィルタ係数FILBを用いて、第2フレーム画像DIV_Bを生成する。その際、縮小サンプリング位相PA,PBの制御は、第6実施形態と同様に行われる。また、座標補間には、例えば、バイキュービック補間を用いることができる。

上述の通り、第7実施形態では、画素シフト素子190のシフト量GAP_ENCに応じて縮小画像を生成する際のフィルタ係数を制御する。これにより、投影された画像にぼやけが発生することを抑制しながら1/2画素シフトを実現して、解像度を高めることができる。

以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。

本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

100 投影装置 140,1200,1600 画像処理部 150 光変調制御部 170 光変調素子 190 画素シフト素子 195 シフト制御部 200 光学部材 341 画像生成部 343 位置補正部 345 第1補正テーブル 346 第2補正テーブル 347 セレクタ 1500 画素シフト素子 1602 位相算出部 1605 選択部 1801 フィルタ係数算出部

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