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エンドミルおよびその製造方法

阅读:245发布:2020-10-29

专利汇可以提供エンドミルおよびその製造方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】小径でありながら本体に複数の切削刃が良好に取り付けられており、強度および耐久性に優れたエンドミルおよびその簡便な製造方法を提供すること。 【解決手段】本発明のエンドミルは、複数の埋め込み部が設けられた、回転軸を中心として回転する本体と;複数の埋め込み部にそれぞれ埋め込まれて固着された、最外径として構成される複数の切削刃と;を有する。このエンドミルは、切削刃が焼結ダイヤモンドを含み、切削刃のねじれ 角 が0°であり、外径が10mm未満である。切削刃は、切削刃の延長線が回転軸を通らないようにして埋め込み部に埋め込まれて固着されている。本発明のエンドミルの製造方法は、切削刃を本体の埋め込み部に埋め込むこと;および、切削刃を埋め込み部に埋め込んだ状態で、 真空 ろう付けまたは高周波ろう付けにより切削刃を埋め込み部に固着すること;を含む。 【選択図】図1,下面是エンドミルおよびその製造方法专利的具体信息内容。

複数の埋め込み部が設けられた、回転軸を中心として回転する本体と;該複数の埋め込み部にそれぞれ埋め込まれて固着された、最外径として構成される複数の切削刃と;を有し、 該切削刃が焼結ダイヤモンドを含み、 該切削刃のねじれが0°であり、 外径が10mm未満であり、 該切削刃は、該切削刃の延長線が該回転軸を通らないようにして該埋め込み部に埋め込まれて固着されている、 エンドミル。前記切削刃が、所定角度のすくい角を規定するようにして前記埋め込み部に埋め込まれて固着されている、請求項1に記載のエンドミル。前記本体に、前記切削刃の延びる方向に対して前記所定角度を形成する方向に延びる基準面が形成されている、請求項2に記載のエンドミル。前記本体に、前記基準面の延びる方向に対して交差する方向に延びる埋め込み面が形成されている、請求項3に記載のエンドミル。前記本体に、前記基準面の延びる方向に直交する方向に対して前記所定角度を形成する方向に延びる埋め込み面が形成されている、請求項4に記載のエンドミル。前記切削刃が、前記埋め込み面に直交するようにして前記埋め込み部に埋め込まれて固着されている、請求項5に記載のエンドミル。前記本体は、前記回転軸方向から見た前記埋め込み部の回転方向上流側が、該埋め込み部の回転方向下流側よりも突出している、請求項1から6のいずれかに記載のエンドミル。前記切削刃が、超硬材料で構成された基部と、該基部の一方の面に設けられた焼結ダイヤモンド層と、を有する、請求項1から7のいずれかに記載のエンドミル。前記埋め込み部の深さが0.30mm〜1.50mmである、請求項1から8のいずれかに記載のエンドミル。前記複数の埋め込み部が前記回転軸に対して対称な位置に設けられている、請求項1から9のいずれかに記載のエンドミル。請求項1から10のいずれかに記載のエンドミルの製造方法であって、 前記切削刃を前記本体の前記埋め込み部に埋め込むこと、および 該切削刃を該埋め込み部に埋め込んだ状態で、真空ろう付けまたは高周波ろう付けにより該切削刃を該埋め込み部に固着すること、 を含む、製造方法。前記切削刃が、超硬材料で構成された基部と、該基部の一方の面に設けられた焼結ダイヤモンド層と、を有し、 該基部および該焼結ダイヤモンド層の両方を、前記埋め込み部に真空ろう付けまたは高周波ろう付けにより固着する、請求項11に記載の製造方法。前記切削刃が焼結ダイヤモンドで構成され、 該焼結ダイヤモンドを前記埋め込み部に真空ろう付けにより固着する、請求項11に記載の製造方法。

说明书全文

本発明は、エンドミルおよびその製造方法に関する。

切削工具の1つとしてエンドミルが広く知られている。エンドミルは、代表的には、回転軸を中心として回転する本体と当該本体表面に取り付けられた切削刃とを有する。

特開2016−182658号公報

エンドミルの刃物材質は多数あるが、本発明者らは切削刃の摩耗対策として焼結ダイヤモンド刃を用いることを検討した。通常のエンドミルは一体の金属を削って刃物成形されるが、焼結ダイヤモンド刃は削って刃を形成することが難しく、エンドミルの本体に別途取り付けする必要がある。 エンドミルは用途によっては小径(例えば、外径が10mm未満)を要求される場合がある。このような小径のエンドミルは、切削刃を取り付けるための取り付け面を本体に十分に確保することができず、切削刃を本体に取り付けることが困難である場合が多い。さらに、複数の切削刃を用いる場合には、切削刃の本体への取り付けならびに強度および耐久性の確保がさらに困難である場合が多い。

本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、小径でありながら本体に複数の切削刃が良好に取り付けられており、強度および耐久性に優れたエンドミルおよびその簡便な製造方法を提供することにある。

本発明のエンドミルは、複数の埋め込み部が設けられた、回転軸を中心として回転する本体と;該複数の埋め込み部にそれぞれ埋め込まれて固着された、最外径として構成される複数の切削刃と;を有する。該切削刃は焼結ダイヤモンドを含み、該切削刃のねじれは0°であり、外径が10mm未満である。該切削刃は、該切削刃の延長線が該回転軸を通らないようにして該埋め込み部に埋め込まれて固着されている。 1つの実施形態においては、上記切削刃は、所定角度のすくい角を規定するようにして上記埋め込み部に埋め込まれて固着されている。 1つの実施形態においては、上記本体に、上記切削刃の延びる方向に対して上記所定角度を形成する方向に延びる基準面が形成されている。 1つの実施形態においては、上記本体に、上記基準面の延びる方向に対して交差する方向に延びる埋め込み面が形成されている。 1つの実施形態においては、上記本体に、上記基準面の延びる方向に直交する方向に対して上記所定角度を形成する方向に延びる埋め込み面が形成されている。 1つの実施形態においては、上記切削刃は、上記埋め込み面に直交するようにして上記埋め込み部に埋め込まれて固着されている。 1つの実施形態においては、上記本体は、上記回転軸方向から見た上記埋め込み部の回転方向上流側が、該埋め込み部の回転方向下流側よりも突出している。 1つの実施形態においては、上記切削刃は、超硬材料で構成された基部と、該基部の一方の面に設けられた焼結ダイヤモンド層と、を有する。 1つの実施形態においては、上記埋め込み部の深さは0.30mm〜1.50mmである。 1つの実施形態においては、上記複数の埋め込み部は上記回転軸に対して対称な位置に設けられている。 本発明の別の局面によれば、上記エンドミルの製造方法が提供され得る。この製造方法は、上記切削刃を上記本体の上記埋め込み部に埋め込むこと;および、該切削刃を該埋め込み部に埋め込んだ状態で、真空ろう付けまたは高周波ろう付けにより該切削刃を該埋め込み部に固着すること;を含む。 1つの実施形態においては、上記切削刃は、超硬材料で構成された基部と、該基部の一方の面に設けられた焼結ダイヤモンド層と、を有し、上記製造方法は、該基部および該焼結ダイヤモンド層の両方を、上記埋め込み部に真空ろう付けにより固着する。 別の実施形態においては、上記切削刃は焼結ダイヤモンドで構成され、上記製造方法は、該焼結ダイヤモンドを上記埋め込み部に真空ろう付けにより固着する。

本発明によれば、小径のエンドミルにおいて、本体に埋め込み部を設けて当該埋め込み部に切削刃を埋め込んで固着することにより、本体に切削刃が良好に取り付けられており、強度および耐久性に優れたエンドミルを実現することができる。さらに、切削刃の延長線が回転軸を通らないようにして切削刃を埋め込み部に埋め込んで固着することにより、強度および耐久性をさらに向上させることができる。結果として、複数の切削刃を用いる場合であっても、上記のような優れたエンドミルを実現することができる。

図1(a)は、本発明の1つの実施形態によるエンドミルの構造を説明するための軸方向から見た概略平面図であり;図1(b)は、図1(a)のエンドミルの概略斜視図である。

図2(a)〜図2(e)はそれぞれ、本発明の別の実施形態によるエンドミルの構造を説明するための軸方向から見た概略平面図である。

本発明の実施形態によるエンドミルを用いる光学フィルムの製造方法により得られ得る非直線加工された光学フィルムの形状の一例を示す概略平面図である。

本発明の実施形態によるエンドミルを用いた光学フィルムの切削加工を説明するための概略斜視図である。

図5(a)〜図5(e)は、本発明の実施形態によるエンドミルを用いた光学フィルムの切削加工の一例である非直線的な切削加工の一連の手順を説明する概略平面図である。

以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、見やすくするために図面は模式的に表されており、さらに、図面における長さ、幅、厚み等の比率、ならびに角度等は、実際とは異なっている。

A.エンドミル 図1(a)は、本発明の1つの実施形態によるエンドミルの構造を説明するための軸方向から見た概略平面図であり;図1(b)は、図1(a)のエンドミルの概略斜視図である。図示例のエンドミル100は、鉛直方向(ワークの積層方向、ワークは光学フィルムを積層した切削対象物であり、詳細については後述する)に延びる回転軸22を中心として回転する本体20と、本体20から突出し最外径として構成される切削刃10と、を有する。エンドミルは、代表的にはストレートエンドミルである。本発明の実施形態においては、本体20には埋め込み部24が設けられ、切削刃10は埋め込み部24に埋め込まれて本体20に固着されている。このような構成であれば、エンドミルが小径であり本体表面に切削刃の取り付け面を十分に確保することが困難であっても、本体に切削刃を良好に取り付けることができる。したがって、実用上許容可能な切削能を有する小径のエンドミルを実際に作製することができる。さらに、強度および耐久性に優れたエンドミルを実現することができる。本発明の実施形態においては、本体20には埋め込み部24が複数設けられ、当該複数の埋め込み部24に切削刃10がそれぞれ埋め込まれて固着されている。図示例では2つの埋め込み部24、24が設けられているが、埋め込み部は3つ以上設けられてもよい。すなわち、切削刃の数は2枚であってもよく、3枚以上であってもよい。さらに、本発明の実施形態においては、上記構成に加えて、切削刃10は、切削刃10の延長線が回転軸22を通らないようにして埋め込み部24に埋め込まれて固着されている。このような構成であれば、切削刃の延長線が回転軸を通るように埋め込み部を形成する構成に比べて、埋め込み部同士の距離(実質的には、埋め込み部の奥部同士の距離)を大きくすることができる。その結果、本体20の強度および耐久性をさらに向上させることができ、最終的にエンドミルの強度および耐久性をさらに向上させることができる。結果として、複数の切削刃を用いる場合であっても、上記のような優れたエンドミルを実現することができる。なお、本明細書において「切削刃の延長線」とは、切削刃の厚み方向の中点において切削刃の長さ方向に延びる線(図1(a)の線E)をいう。

上記のとおり埋め込み部24は複数設けられ、埋め込み部24の数に対応して、切削刃10の数が設定され得る。埋め込み部は、好ましくは2か所〜4か所、より好ましくは2か所〜3か所に設けられる。すなわち、エンドミルの切削刃の数は、好ましくは2枚〜4枚、より好ましくは2枚〜3枚である。このような構成であれば、切削刃同士の間隔が適切に確保されるので、切削クズを良好に排出することができる。より好ましくは、刃数は2枚である。このような構成であれば、切削刃の剛性が確保され、かつ、ポケットが確保されて切削クズを良好に排出することができる。上記複数の埋め込み部は、好ましくは回転軸22に対して対称な位置に設けられる。このような構成であれば、良好な切削が実現されるとともに、エンドミルの強度および耐久性がさらに向上し得る。なお、エンドミルの切削刃が2枚の場合、例えばエンドミルの本体の周方向に略180°離れて配置される。エンドミルの切削刃が3枚の場合、例えばエンドミルの本体の周方向に略120°ごとに配置される。

図示例においては、埋め込み部24の深さdは、好ましくは0.30mm〜1.50mmであり、より好ましくは0.30mm〜1.00mmであり、さらに好ましくは0.30mm〜0.70mmである。埋め込み部の深さがこのような範囲であれば、切削刃の本体への固着強度および本体自体の強度の両方を確保することができる。埋め込み部の深さが0.30mm未満である場合には、切削刃の本体への固着強度が不十分である場合がある。埋め込み部の深さが1.50mm未満を超える場合には、本体自体の強度が不十分である場合がある。

本発明の実施形態においては、切削刃10のねじれ角は0°である。このような構成であれば、後述する光学フィルムの切削を良好に行うことができる。より詳細には、ねじれ角を有する切削刃を用いて切削(例えば、異形加工または非直線加工)する場合、切削面が横方向からみてテーパー状となる場合があるところ、ねじれ角が0°の切削刃を用いることにより、切削面がテーパー状となることを抑制することができる。ここで、異形加工とは、例えば光学フィルムを矩形以外の形状に加工することを言う。特に、小径のエンドミルを用いて光学フィルムに微細な非直線加工(異形加工)を行う場合に顕著な効果が得られ得る。なお、本明細書において「ねじれ角が0°」とは、切削刃10が回転軸22と実質的に平行な方向に延びていること、言い換えれば、刃が回転軸に対してねじれていないことをいう。なお、「0°」は実質的に0°であるという意味であり、加工誤差等によりわずかな角度ねじれている場合も包含する。

本発明の実施形態においては、エンドミルの外径は10mm未満であり、好ましくは3mm〜9mmであり、より好ましくは4mm〜7mmである。本発明の実施形態によれば、このような小さな外径を有し、かつ、実用上許容可能な切削能力を有するエンドミルを実際に作製することができる。その結果、例えばこのような小径のエンドミルを用いた微細な非直線加工(異形加工)において、光学フィルムのクラックおよびイエローバンドを良好に抑制することができ、さらに、光学フィルムが接着層を有する場合には糊欠けを良好に抑制することができる。なお、本明細書において「エンドミルの外径」とは、回転軸22から刃先10aまでの距離を2倍したものをいう。

切削刃10は、代表的には、刃先10aとすくい面10bと逃がし面10cとを含む。すくい面10bと本体20とによりポケット30が規定され得る。刃先10aは、図示例のように鋭利であってもよく(例えば、平面視で鋭角の頂点を有していてもよく)、平坦であってもよい。逃がし面10cの平面視形状は、図示例のように直線状であってもよく、屈曲状であってもよく(2つの逃がし面を有していてもよく)、滑らかな曲線状であってもよい。逃がし面10cは、好ましくは、粗面化処理されている。粗面化処理としては、任意の適切な処理が採用され得る。代表例としては、ブラスト処理が挙げられる。逃がし面に粗面化処理を施すことにより、光学フィルムを切削加工する場合であって当該光学フィルムが接着層(例えば、接着剤層、粘着剤層)を含む場合に切削刃への接着剤または粘着剤の付着が抑制され、結果として、ブロッキングが抑制され得る。本明細書において「ブロッキング」とは、光学フィルムが接着層を含む場合にワークにおける光学フィルム同士が端面の接着剤または粘着剤で接着する現象をいい、端面に付着する接着剤または粘着剤の削りカスが光学フィルム同士の接着に寄与することとなる。

切削刃10は、図示例のように所定角度のすくい角αを規定するようにして埋め込み部24に埋め込まれて固着されていてもよく、すくい角が0°(切削刃が延びる方向と本体の直径方向とが平行)となるようにして埋め込み部24に埋め込まれて固着されていてもよい。図示例のようにすくい角が規定される場合には、すくい角αは、好ましくは5°〜45°であり、より好ましくは5°〜30°である。すくい角αがこのような範囲であれば、刃の鋭利さを担保でき、切削加工時の抵抗を適切に抑制し、かつ、ポケット30を適切な大きさとして切削クズを良好に排出することができる。その結果、光学フィルムを切削加工する場合に光学フィルムのクラックおよびイエローバンドを良好に抑制することができ、さらに、光学フィルムが接着層を有する場合には糊欠けを良好に抑制することができる。なお、すくい角αが大きすぎると、切削刃の本体への取り付けが困難となる場合がある。切削刃10の逃げ角βは、好ましくは5°〜30°であり、より好ましくは5°〜25°である。逃げ角βがこのような範囲であれば、逃がし面10cとワーク200との接触を防止して、切削加工時の抵抗を適切に抑制することができる。さらに、刃先角γが過度に小さくなることを防止することができる。その結果、光学フィルムを切削加工する場合に光学フィルムのクラックおよびイエローバンドを良好に抑制することができ、さらに、光学フィルムが接着層を有する場合には糊欠けを良好に抑制することができる。加えて、切削刃の寿命を増大させることができる。切削刃10の刃先角γは、好ましくは45°以上であり、より好ましくは55°以上である。刃先角γがこのような範囲であれば、切削刃の寿命を増大させることができる。刃先角γは、すくい角αおよび逃げ角βを考慮すると、85°未満であり、好ましくは80°以下であり、より好ましくは75°以下である。なお、本明細書において「すくい角α」は、刃先10aおよび回転軸22を結ぶ直線とすくい面10bとがなす角度であり;「逃げ角β」は、ワーク200の切削面と逃がし面10cとがなす角度であり;「刃先角γ」は刃先10aを頂点として規定される角度であり、式:90°−すくい角α−逃げ角β から算出される角度である。

本発明の実施形態においては、切削刃10は、焼結ダイヤモンドを含む。このような構成であれば、上記のような小径のエンドミルを用いた微細な非直線加工(異形加工)を良好に行うことができる。より詳細には、切削刃10は、焼結ダイヤモンドで構成されていてもよく(実質的に、焼結ダイヤモンドからなってもよく)、図示例のように焼結ダイヤモンドを含んで構成されていてもよい。図示例においては、切削刃10は、基部11と、基部11の一方の面(エンドミルの回転方向Rの下流側の面)に設けられた焼結ダイヤモンド層12と、を有する。焼結ダイヤモンド層12の表面が、切削刃のすくい面10bとなる。図示例の構成であれば、切削刃の加工および切り出しが容易である。さらに、図示例においては、埋め込み部を設けることによる効果が顕著なものとなる。詳細は以下のとおりである。このような積層構造の切削刃を本体に取り付ける場合、取り付けは代表的にはろう付けで行われるところ、積層構造に起因して熱収縮性が基部側と焼結ダイヤモンド層側とで異なる。その結果、ろう付けによる取り付けの際に切削刃に反りが生じる場合が多く、切削刃の本体への取り付けが困難となる。本発明の実施形態によれば、本体の埋め込み部に切削刃を埋め込んだ状態で固着するので、切削刃に反りが生じた場合であっても取り付けが可能となる。

図示例においては、基部11の厚みは、例えば0.2mm〜2.0mmであり得る。基部11を構成する超硬材料としては、代表的には、超硬合金が挙げられる。超硬合金は、代表的には、周期律表IVa、Va、VIa族金属の炭化物をFe、Co、Niなどの鉄系金属で焼結した複合材料をいう。超硬合金の具体例としては、WC−Co系合金、WC−TiC−Co系合金、 WC−TaC−Co系合金、 WC−TiC−TaC−Co系合金、WC−Ni系合金、WC−Ni−Cr系合金が挙げられる。焼結ダイヤモンド層12の厚みは、例えば0.5mm〜1.5mmであり得る。焼結ダイヤモンド層12を構成する焼結ダイヤモンドは、代表的には、ダイヤモンドの小さな粒をバインダー(例えば、金属粉、セラミックス粉)と共に高温・高圧で焼き固めた多結晶ダイヤモンドである。バインダーの種類および配合比率等を変化させることにより、焼結ダイヤモンドの特性を調整することができる。

切削刃10は、好ましくは、本体20の長さ方向(回転軸方向)に沿って継ぎ目のない一体物である。切削刃が継ぎ目のない一体物であることにより、切削能力、強度および耐久性がさらに向上し得る。切削刃の回転軸方向の長さは、好ましくは15mm以上であり、より好ましくは20mm〜50mmである。このような長さであれば、光学フィルムを切削加工する場合に、光学フィルムを所望の枚数積層したワークを切削加工することができるので、切削加工の効率を向上させることができる。

以下、本発明の変形例のうちのいくつかの代表例を説明する。

図2(a)は、本発明の別の実施形態によるエンドミルの構造を説明するための軸方向から見た概略平面図である。図示例のエンドミル101は、本体20に基準面26が形成されている。基準面20は、切削刃10の延びる方向に対して上記所定角度(すくい角αの角度)を形成する方向に延びる。言い換えれば、基準面20は、刃先10aと回転軸22とを結ぶ直線に実質的に平行な方向に延びる。基準面26を形成することにより、基準面26を基準として埋め込み部24の方向を容易に設定できるので、結果として、切削刃のすくい角の設定が容易になる。なお、図2(a)では、本体20の2つの側面に基準面26が形成されているが、基準面26は一方の側面にのみに形成されてもよい。

図2(b)および図2(c)はそれぞれ、本発明のさらに別の実施形態によるエンドミルの構造を説明するための軸方向から見た概略平面図である。図示例のエンドミル102および103はそれぞれ、本体20に埋め込み面28がさらに形成されている。埋め込み面28は平坦面であり、当該平坦面に埋め込み部24が形成される。埋め込み面28は、代表的には、基準面の延びる方向に対して交差する方向に形成されている。埋め込み面28は、例えば、図2(b)に示すように基準面の延びる方向に対して直交する方向に延びるように形成されてもよく;図2(c)に示すように基準面の延びる方向に直交する方向に対して上記所定角度(すくい角αの角度)を形成する方向に延びるように形成されてもよく;基準面の延びる方向に対して任意の適切な角度を規定する方向に延びるように形成されてもよい(図示せず)。埋め込み面28を形成することにより、平坦面に埋め込み部24を形成できるので、埋め込み部の形成および切削刃の埋め込み部への埋め込みが容易になる。さらに、図2(c)に示すような構成とすることにより、埋め込み面28に直交する方向に延びる埋め込み部24を形成し、切削刃10を埋め込み面28に直交するように埋め込むようにすれば、自動的に所望のすくい角を実現できる。したがって、切削刃の埋め込み部への埋め込みがきわめて容易になり、かつ、切削刃のすくい角の設定がきわめて容易になる。

図2(d)は、本発明のさらに別の実施形態によるエンドミルの構造を説明するための軸方向から見た概略平面図である。図示例のエンドミル104においては、本体20は、回転軸方向から見た埋め込み部24の回転方向Rの上流側の部分20uが、下流側の部分20dよりも突出している。このような構成であれば、切削クズをさらに良好に排出することができる。埋め込み部の回転方向上流側の深さd1は、好ましくは0.50mm〜1.50mmであり、より好ましくは0.50mm〜1.00mmである。埋め込み部の回転方向下流側の深さd2は、好ましくは0.30mm〜1.25mmであり、より好ましくは0.30mm〜0.75mmである。d1およびd2がこのような範囲であれば、上記の優れた切削クズ排出性を実現しつつ、切削刃の本体への固着強度および本体自体の強度の両方を確保することができる。d1とd2との比d1/d2は、好ましくは1.20〜1.67であり、より好ましくは1.33〜1.67である。比d1/d2がこのような範囲であれば、積載された光学フィルム加工の切削条件により耐えやすい構造となるという利点がある。

上記の実施形態は適切に組み合わせることができる。例えば、図2(e)に示すように図2(d)の実施形態とすくい角が0°である実施形態とを組み合わせてもよく;図2(a)、図2(b)または図2(c)の実施形態とすくい角が0°である実施形態とを組み合わせてもよい。また例えば、図2(a)〜図2(e)の実施形態のそれぞれについて、切削刃の刃数を3枚(埋め込み部を3か所)としてもよく、4枚以上(埋め込み部を4か所以上)としてもよい。言うまでもなく、上記の実施形態の例示した以外の適切な組み合わせもまた、本発明に包含される。

B.エンドミルの製造方法 上記A項に記載のエンドミルの製造方法は、切削刃10を本体20の埋め込み部24に埋め込むこと;および、切削刃10を埋め込み部24に埋め込んだ状態で、真空ろう付けまたは高周波ろう付けにより切削刃10を埋め込み部24に固着すること;を含む。以下、簡単に説明する。

まず、本体を作製する。本体は、例えば、当業界で周知の粉末冶金法で得られた焼結体を業界で周知の方法で円柱形状に加工することにより作製され得る。次に、本体に埋め込み部を形成する。埋め込み部は、任意の適切な方法で形成され得る。形成方法の具体例としては、レーザー加工、切削加工が挙げられる。一方で、切削刃を作製する。切削刃が超硬材料で構成された基部と当該基部の一方の面に設けられた焼結ダイヤモンド層とを有する場合には、切削刃は以下の手順で作製され得る:最初に、基部と焼結ダイヤモンド層とを有する母材から所定形状の切削刃形成片を切り出す。切り出しは、例えば、放電加工またはレーザー加工により行われる。次に、得られた切削刃形成片の基部を切削して厚みを所定厚みまで小さくすることにより、切削刃が得られ得る。切削刃が焼結ダイヤモンドで構成される場合には、切削刃は、焼結ダイヤモンドの母材を切削加工することにより得られ得る。

次に、上記のようにして形成された埋め込み部に、上記のようにして得られた切削刃を埋め込む(代表的には、切削刃を埋め込み部に挿入する)。最後に、切削刃を埋め込み部に埋め込んだ状態で、切削刃を埋め込み部に固着する。具体的には、切削刃は、真空ろう付けまたは高周波ろう付けにより埋め込み部に固着され得る。真空ろう付けは、焼結ダイヤモンドを含む切削刃であっても本体(埋め込み部)に良好に固着することができる。ろう付け時の残留酸素および分を除去することができ、したがって本体表面の酸化被膜を破壊しかつ酸化被膜の再生を防止できるので、本体表面の濡れ性を増大させることができるからである。高周波ろう付けは低温での加工が可能となる。なお、切削刃が基部と焼結ダイヤモンド層とを有する場合には、基部および焼結ダイヤモンド層の両方が本体(埋め込み部)に固着され;切削刃が焼結ダイヤモンドで構成される場合には、焼結ダイヤモンドが本体(埋め込み部)に固着される。

C.エンドミルの使用方法 上記A項およびB項に記載のエンドミルは、代表的には、光学フィルムの製造方法に好適に用いられ得る。当該製造方法は、好ましくは、光学フィルムの端面を切削加工することを含む。

光学フィルムの具体例としては、偏光子、位相差フィルム、偏光板(代表的には、偏光子と保護フィルムとの積層体)、タッチパネル用導電性フィルム、表面処理フィルム、ならびに、これらを目的に応じて適切に積層した積層体(例えば、反射防止用円偏光板、タッチパネル用導電層付偏光板)が挙げられる。1つの実施形態においては、光学フィルムは、接着層(例えば、接着剤層、粘着剤層)を含む。本発明の実施形態によるエンドミルを用いることにより、接着層を含む光学フィルムであっても、切削加工における糊欠けを抑制することができる。

以下、光学フィルムの一例として粘着剤層付偏光板を採用した場合の製造方法について説明する。具体的には、図3に示すような平面形状の粘着剤層付偏光板の製造方法における各工程を説明する。なお、光学フィルムが粘着剤層付偏光板に限定されないこと、および、粘着剤層付偏光板の平面形状が図3の平面形状に限定されないことは当業者に自明である。すなわち、本発明の実施形態によるエンドミルは、任意の形状の任意の光学フィルムの製造方法に適用され得る。

C−1.ワークの形成 図4は、光学フィルムの切削加工を説明するための概略斜視図であり、本図にワーク200が示されている。図4に示すように、光学フィルム(粘着剤層付偏光板)を複数枚重ねたワーク200が形成される。粘着剤層付偏光板は、業界で周知慣用の方法により製造され得るので、当該製造方法の詳細な説明は省略する。粘着剤層付偏光板は、ワーク形成に際し、代表的には任意の適切な形状に切断されている。具体的には、粘着剤層付偏光板は矩形形状に切断されていてもよく、矩形形状に類似する形状に切断されていてもよく、目的に応じた適切な形状(例えば、円形)に切断されていてもよい。図示例では、粘着剤層付偏光板は矩形形状に切断されており、ワーク200は、互いに対向する外周面(切削面)200a、200bおよびそれらと直交する外周面(切削面)200c、200dを有している。ワーク200は、好ましくは、クランプ手段(図示せず)により上下からクランプされている。ワークの総厚みは、好ましくは10mm〜50mmであり、より好ましくは15mm〜25mmであり、さらに好ましくは約20mmである。このような厚みであれば、クランプ手段による押圧または切削加工時の衝撃による損傷を防止し得る。粘着剤層付偏光板は、ワークがこのような総厚みとなるように重ねられる。ワークを構成する粘着剤層付偏光板の枚数は、例えば20枚〜100枚であり得る。クランプ手段(例えば、治具)は、軟質材料で構成されてもよく硬質材料で構成されてもよい。軟質材料で構成される場合、その硬度(JIS A)は、好ましくは60°〜80°である。硬度が高すぎると、クランプ手段による押し跡が残る場合がある。硬度が低すぎると、治具の変形により位置ずれが生じ、切削精度が不十分となる場合がある。

C−2.エンドミル加工 次に、ワーク200の外周面の所定の位置を、エンドミル100により切削する。エンドミル100は、代表的には、工作機械(図示せず)に保持され、エンドミルの回転軸まわりに高速回転されて、回転軸に交差する方向に送り出されながら切削刃をワーク200の外周面に当接させ切り込ませて用いられる。すなわち、切削は、代表的には、エンドミルの切削刃をワーク200の外周面に当接させ切り込ませることにより行われる。図3に示すような平面視形状の粘着剤層付偏光板を作製する場合には、ワーク200の外周の4つの隅部に面取り部200E、200F、200G、200Hを形成し、面取り部200Eと200Hとを結ぶ外周面の中央部に凹部200Iを形成する。

ワーク200の切削加工について詳細に説明する。まず、図5(a)に示すように、図2の面取り部200Eが形成される部分が面取り加工され、次いで、図5(b)〜図5(d)に示すように、面取り部200F、200Gおよび200Hが形成される部分が順次面取り加工される。最後に、図5(e)に示すように、凹部200Iが切削形成される。なお、図示例では面取り部200E、200F、200Gおよび200H、ならびに凹部200Iをこの順に形成しているが、これらは任意の適切な順序で形成されればよい。

切削加工の条件は、粘着剤層付偏光板の構成、所望の形状等に応じて適切に設定され得る。例えば、エンドミルの回転速度(回転数)は、好ましくは25000rpm未満であり、より好ましくは22000rpm以下であり、さらに好ましくは20000rpm以下である。エンドミルの回転速度の下限は、例えば10000rpmであり得る。また例えば、エンドミルの送り速度は、好ましくは500mm/分〜10000mm/分であり、より好ましくは500mm/分〜2500mm/分であり、さらに好ましくは800mm/分〜1500mm/分である。また例えば、エンドミルの切り込み量は、好ましくは0.8mm以下であり、より好ましくは0.3mm以下である。エンドミルによる切削箇所の切削回数は、1回削り、2回削り、3回削りまたはそれ以上であり得る。

以上のようにして、本発明の実施形態によるエンドミルを用いて、切削加工された粘着剤層付偏光板が得られ得る。図示例においては、非直線加工された部分を含む粘着剤層付偏光板が得られ得る。

本発明のエンドミルは、光学フィルムの切削加工に好適に用いられ得る。本発明のエンドミルにより切削加工された光学フィルムは、例えば、自動車のインストゥルメントパネルやスマートウォッチに代表される異形の画像表示部に用いられ得る。

10 切削刃 10a 刃先 10b すくい面 10c 逃がし面 11 基部 12 焼結ダイヤモンド層 20 本体 22 回転軸 24 埋め込み部 26 基準面 28 埋め込み面 30 ポケット 100 エンドミル 101 エンドミル 102 エンドミル 103 エンドミル 104 エンドミル 105 エンドミル 200 ワーク

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