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Glass ceramic substrate for magnetic information recording medium

阅读:933发布:2024-02-27

专利汇可以提供Glass ceramic substrate for magnetic information recording medium专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a glass ceramic substrate having good surface characteristics which enables stable floating of a magnetic head in a landing region and which enables input and output of magnetic signals in a low floating state or contact state corresponding to high recording density in a data region (including a ramped loading method). SOLUTION: In this substrate, the main crystalline phase consists of one or more kinds selected from lithium blsilicate (Li2 O 2SiO2 ), α-quartz (α-SiO2 ), a-quartz solid solution (α-SiO2 solid soln.), α-cristobalite (α-SiO2 ) and α- cristobalite solid soln. (α-SiO2 solid soln.). The substrate shows 65 to 130×10 / deg.C coefft. of thermal expansion in a range from -50 deg.C to +70 deg.C and 3 to 9 Åsurface roughness (Ra) after polishing.,下面是Glass ceramic substrate for magnetic information recording medium专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 主結晶相が、α−クォーツ(α−SiO
    2 ),α−クォーツ固溶体(α−SiO 2固溶体),α−
    クリストバライト(α−SiO 2 )およびα−クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)の中から選ばれる少なくとも1種以上および二珪酸リチウム(Li 2
    ・2SiO 2 )であり、−50〜+70℃における熱膨張係数が+65〜+130×10 -7 /℃であり、研磨加工後の表面粗さ(Ra)が3〜9Åであることを特徴とする、磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項2】 Na 2 O,PbOを実質的に含まないことを特徴とする、請求項1に記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項3】 二珪酸リチウムの結晶粒子は球状粒子形態を有しており、その粒子径は0.05〜0.30μm
    の範囲内であり、α−クォーツおよびα−クォーツ固溶体の結晶粒子は、複数の粒子が凝集した球状粒子形態を有しており、その粒子径は0.10〜1.00μmの範囲内であり、α−クリストバライトおよびα−クリストバライト固溶体の結晶粒子は球状粒子形態を有しており、その粒子径は0.10〜0.50μmの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項4】 ガラスセラミックは重量百分率で、 SiO 2 70 〜80% Li 2 O 9 〜12% K 2 O 2 〜 5% MgO 0.5〜 5% ZnO 0.2〜 3% 但し、MgO+ZnO 1.2〜 5% P 25 1.5〜 3% ZrO 2 0.5〜 5% Al 23 2 〜 5% Sb 23 +As 23 0 〜 2% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
    〜3のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項5】 前記範囲の各成分を含有する原ガラスを核形成のために450℃〜550℃の核形成温度で1〜
    12時間の範囲で熱処理し、更に、結晶成長のために6
    80〜800℃の結晶化温度で1〜12時間の範囲で熱処理した後、表面を3〜9Åの表面粗さ(Ra)に研磨して得られることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項6】 データ領域とランディング領域を有する情報記憶媒体用ガラスセラミックス基板において、該ランディング領域はCO 2レーザ照射により形成された無数の凹凸または突起を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項7】 ランディング領域に、CO 2レーザによる無数の凹凸または突起を形成し、その凹凸または突起の高さが50〜300Å,表面粗度(Ra)が10〜5
    0Å,その凹凸または突起の間隔が10〜200μmであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板。
  • 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板上に磁性膜および必要に応じて下地層,中間層,保護層,潤滑層等を形成してなる磁気ディスク。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、情報記憶装置に用いられる磁気情報記憶媒体用基板であり、特にニアコンタクトレコーディングやコンタクトレコーディング方式に好適な超平滑な基板表面を有し、もう一方のCSS
    (コンタクト・スタート・ストップ)方式においては、
    磁気ディスクと磁気ヘッドの吸着防止のためのランディング領域の表面特性が良好な、磁気ディスク等の情報記憶媒体用ガラスセラミックス基板およびこの磁気情報記憶媒体用基板に成膜プロセスを施し形成される磁気情報記憶媒体に関するものである。 尚、本明細書において「磁気情報記憶媒体」とは、パーソナルコンピュータのハードディスクとして使用される、固定型ハードディスク,リムーバル型ハードディスク,カード型ハードディスク,デジタルビデオカメラ,デジタルカメラにおいて使用可能な磁気情報記憶媒体等のディスク状磁気情報記憶媒体を意味する。

    【0002】

    【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータのマルチメディア化やデジタルビデオカメラ,デジタルカメラ等の普及によって、動画や音声等の大きなデータが扱われるようになり、大容量の磁気情報記憶装置の需要が大きく伸びてきている。 そのため磁気情報記憶媒体は、記録密度を大きくするために、ビットおよびトラック密度を増加させ、ビットセルのサイズを縮小化する必要がある。 そして磁気ヘッドは、ビットセルの縮少化に伴って、磁気情報記憶媒体表面により近接した状態で作動するようになる。 このように磁気ヘッドが磁気情報記憶媒体基板に対し、低浮上状態(ニアコンタクト)または接触状態(コンタクト)にて作動する場合、磁気情報記憶装置の起動・停止技術として、磁気情報記憶媒体基板の特定部分(主に磁気情報記憶媒体内外径側の未記憶部)に磁気ヘッド吸着防止処理(テクスチャ加工)を施した、専らCSS(コンタクト・スタート・ストップ)
    を行うためのランディング領域を設ける方式、磁気情報記憶媒体が停止中は、磁気ヘッドは磁気情報記憶媒体の外径の外の場所で待機し、ディスク起動の際は、磁気情報記憶媒体が回転後に、磁気ヘッドが磁気情報記憶媒体上にローディングされ、次いで静かに媒体上にヘッドが降ろされ、停止の際は、磁気情報記憶媒体が回転している状態で磁気ヘッドを上昇させ、次いで磁気情報記憶媒体の外径の外の場所にローディングするという、ランプローディング方式がある。

    【0003】のCSS方式では、磁気ヘッドと磁気情報記憶媒体の両者の接触面が必要以上に鏡面であると、
    静止時に吸着が発生し、静止摩擦係数の増大に伴う回転始動の不円滑,磁気情報記憶媒体表面の損傷等の問題が発生する。 これに対し、のランプローディング方式では、ディスク起動・停止時は、磁気ヘッドは磁気情報記憶媒体の外径外のところにあり、ディスク起動中においてのみ、磁気ヘッドを磁気情報記憶媒体上にローディングする。 この方式は磁気ヘッドをローディングさせるための精密な動作制御等が必要となるが、CSS方式で必要であったランディング領域が不要となるため、ランディング領域に専有されていた部分をデータ領域とすることができ、その分記録容量を増加させることができ、さらにディスク起動時の磁気情報記憶媒体表面の損傷という問題も解消されるという長所がある。

    【0004】以上のように、磁気情報記憶媒体は、記憶容量の増大に伴い、磁気ヘッドの低浮上化あるいは接触状態による磁気信号の入出と、磁気ヘッド−磁気情報記憶媒体間の吸着防止という、相反する要求に対し、2
    方式が検討されているが、いずれの場合も、データ領域の表面特性は従来以上に平滑性が高いものでなくてはならず、したがって、基板にも同様に従来以上の平滑な表面が求められている。 更にこれらの記憶媒体については、現在の固定型磁気情報記憶装置に対して、リムーバル方式やカード方式等の磁気情報記憶装置が検討・実用段階にありデジタルビデオカメラ・デジタルカメラ等の用途展開も始まりつつあり、その強度等への条件も含めて、基板に求められる特性はより高度になっている。

    【0005】従来、磁気ディスク基板材には、アルミニウム合金が使用されているが、アルミニウム合金基板では、種々の材料欠陥の影響により、研磨工程における基板表面の突起またはスポット状の凹凸を生じ、平滑性の点で十分でない。 またアルミニウム合金は軟かい材料であるため、変形が生じやすく薄形化に対応することがむずかしく、更にヘッドの接触による変形傷を生じメディアを損傷させてしまう等、今日の高密度記録化の要求に十分対応できない。

    【0006】また、アルミニウム合金基板の問題点を解消する材料として化学強化ガラスのソーダライムガラス(SiO 2 −CaO−Na 2 O)とアルミノシリケートガラス(SiO 2 −Al 23 −Na 2 O)が知られているが、この場合、 研磨は化学強化後に行なわれ、ディスクの薄板化における強化層の不安定要素が高い。 基板には始動/停止(CSS)特性向上のための基板表面に凹凸を作るテクスチャを行うが、機械的または熱的(レーザ加工)な処理等は、化学強化層の歪によりクラック等を発生してしまうため、ケミカルエッチング法や成膜粒界成長法を行う必要があり製品の低コスト安定生産性が難しい欠点がある。 ガラス中にNa 2 O成分を必須成分として含有するため、成膜特性が悪化し、Na 2 O溶出防止のための全面バリアコート処理が必要となり、製品の低コスト安定生産性が難しい欠点がある。

    【0007】アルミニウム合金基板や化学強化ガラス基板に対して、いくつかの結晶化ガラスが知られている。
    例えば、特開平6−329440号公報記載のSiO 2
    −Li 2 O−MgO−P 25系結晶化ガラスは、主結晶相として二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 )およびα−クォーツ(α−SiO 2 )を有し、α−クォーツ(α−SiO 2 )の球状粒子サイズをコントロールする事で、従来のメカニカルテクスチャ,ケミカルテクスチャを不用とし、研磨して成る表面粗度(Ra)を15〜
    50Åの範囲で制御を可能とした、基板表面全面テクスチャ材として非常に優れた材料であるが、目標とする表面粗度(Ra)が3〜9Åと、急速に進む記録容量向上に合せた低浮上化に十分対応することができない。 また、後述のランディング領域に対する議論がまったくなされていない。

    【0008】特開平7−169048号公報には、磁気ディスク用基板表面に記録領域とランディング領域を形成したことを特徴とした、SiO 2 −Li 2 O系ガラスに感光性金属のAu,Agを含有する感光性結晶化ガラスが開示されているが、この結晶化ガラスの主結晶相は、
    珪酸リチウム(Li 2 O・SiO 2 )および/または二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 )から成り、特に珪酸リチウム(Li 2 O・SiO 2 )は一般的に化学的耐久性が悪く実用上の問題が大きい。 更にランディング領域の形成に当たっては、基板の一部分(ランディング領域)
    を結晶化し、HF6%溶液によるケミカルエッチングを行っているが、ディスク基板に対し未結晶化部と結晶化部を与える事は、熱的,機械的にも不安定要素が高くなる。 またHFによるケミカルエッチングに関してもHF
    溶液の揮発等の問題により、濃度コントロールが難しく量産性が悪い。

    【0009】特開平9−35234号公報には、SiO
    2 −Al 23 −Li 2 O系ガラスにおいて、主結晶相が二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 )とβ−スポジュウメン(Li 2 O・Al 23・4SiO 2 )からなる磁気ディスク用基板が開示されているが、この結晶化ガラスの主結晶相は、負の熱膨張特性(結果として基板は低膨張特性となる)を有するβ−スポジューメン(Li 2 O・
    Al 23・4SiO 2 )であり、α−石英(α−Si
    2 )やα−クリストバライト(α−SiO 2 )結晶等S
    iO 2系の正の熱膨張特性(結果として基板は高膨張特性となる)を有する結晶の析出を規制したものである。
    この結晶化ガラスは、磁気ディスクとしての研磨して成る中心線平均表面粗さは、20Å以下であるが、実施例で開示される中心線平均表面粗さは12〜17Åと、上記要求に対してはまだ粗く、記憶容量向上に伴う磁気ヘッドの低浮上化に十分対応することができない。 またβ
    −スポジュウメンの析出に必要不可欠なAl 23成分が5%以上含有しており、かつ主結晶とする負の熱膨張特性を有する結晶を析出させた材料は、情報記憶媒体装置の構成部品との熱膨張率差に関して悪影響を与える事は明白である。 加えて結晶化熱処理温度に関しても820
    〜920℃と高温を必要とし、低コスト,量産性を妨げるものである。

    【0010】国際公開番号WO97/01164は、上記特開平9−35234号公報を含み、新たに上記組成系のAl 23成分の下限を下げ、結晶化熱処理を低温化(680〜770℃)した、磁気ディスク用結晶化ガラスが開示されているが、その改善効果は不十分であり、
    実施例中で開示されるすべての結晶化ガラスの結晶相は、やはり負の熱膨張特性を有する、β−ユークリプタイト(Li 2 O・Al 23・2SiO 2 )を析出させるものであり、情報記憶媒体装置の構成部品との熱膨張率差に関して悪影響を与えてしまう。 尚、これらの公報ではMgO成分を実質的に含有しないことを特徴としている。

    【0011】磁気ディスク基板表面へのランディング領域およびデータ領域の形成に関して、いくつかの技術が知られている。 例えば特開平6−290452号公報には、カーボン基板に対し波長523nmのパルスレーザによるランディング領域形成方法が開示されているが、
    この場合、 カーボン基板は、高圧プレスおよび高温焼成2600
    ℃により成形体を得るため、低コスト化および量産性を妨げている。 カーボン基板は、表面硬度が高く端面加工や表面精密研磨が困難であり、低コスト化および量産性を妨げている。 ランディング領域の形成方法は、パルスレーザによるカーボンの酸化および気化を利用するものであるが、熱酸化反応が激しい材料であるため加工形状が不安定で再現性に問題がある。

    【0012】また、特開平7−65359公報には、パルスレーザによるアルミニウム合金基板のランディング領域形成方法が開示されているが、いずれも前記記載のアルミニウム合金基板の問題点はもちろんの事、アルミニウム合金基板のレーザによる加工は、レーザ照射後の加工面が金属特有の溶融部の酸化および飛沫が残り欠陥となってしまうため、実用上問題である。

    【0013】

    【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来技術に見られる諸欠点を解消しつつ、磁気ヘッドの起動・停止(コンタクト・スタート・ストップ)部が存在するランディング領域においては、磁気ヘッドの安定浮上を可能とし、更にデータ領域(ランプローディング方式も含む)においては、高記録密度化に対応したデータ領域での低浮上化もしくは接触状態での磁気信号の入出力を可能にするという、従来にない良好な表面特性を兼ね備えた、磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板およびその製造方法ならびにこのガラスセラミック基板上に磁気媒体他の被膜を形成してなる磁気情報記憶媒体を提供することにある。

    【0014】

    【課題を解消するための手段】本発明者は、上記目的を達成するために鋭意試験研究を重ねた結果、SiO 2
    Li 2 O−K 2 O−MgO−ZnO−P 25 −Al 23
    ZrO 2系のガラスにおいて、その主結晶相が、α−クォーツ(α−SiO 2 ),α−クォーツ固溶体(α−S
    iO 2固溶体),α−クリストバライト(α−Si
    2 ),α−クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)の中から選ばれる少なくとも一種以上および二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 )であり、特定範囲の熱膨張係数を有し、結晶粒子はいずれも微細な球状粒子形態から成り、研磨して成る表面特性がより平滑性に優れ、更にCO 2レーザ加工による加工特性に優れている点で磁気情報記憶媒体基板表面のランディング領域およびデータ領域の形成にも一段と有利な、磁気情報記憶媒体用ガラスセラミックが得られることを見い出し、本発明に至った。

    【0015】すなわち、請求項1に記載の発明は、主結晶相が、α−クォーツ(α−SiO 2 ),α−クォーツ固溶体(α−SiO 2固溶体),α−クリストバライト(α−SiO 2 )およびα−クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)の中から選ばれる少なくとも1
    種以上と二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 )であり、−50〜+70℃における熱膨張係数が+65〜+
    130×10 -7 /℃であり、研磨加工後の表面粗さ(R
    a)が3〜9Åであることを特徴とする、磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項2に記載の発明は、Na 2 O,PbOを実質的に含まないことを特徴とする、請求項1に記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項3に記載の発明は、二珪酸リチウムの結晶粒子は球状粒子形態を有しており、その粒子径は0.05〜0.30μmの範囲内であり、α
    −クォーツおよびα−クォーツ固溶体の結晶粒子は、複数の粒子が凝集した球状粒子形態を有しており、その粒子径は0.10〜1.00μmの範囲内であり、α−クリストバライトおよびα−クリストバライト固溶体の結晶粒子は球状粒子形態を有しており、その粒子径は0.
    10〜0.50μmの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項4に記載の発明は、ガラスセラミックは重量百分率 で、 SiO 2 70 〜80% Li 2 O 9 〜12% K 2 O 2 〜 5% MgO 0.5〜 5% ZnO 0.2〜 3% 但し、MgO+ZnO 1.2〜 5% P 25 1.5〜 3% ZrO 2 0.5〜 5% Al 23 2 〜 5% Sb 23 +As 23 0 〜 2% の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1
    〜3のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項5に記載の発明は、前記範囲の各成分を含有する原ガラスを核形成のために450〜
    550℃の核形成温度で1〜12時間の範囲で熱処理し、更に、結晶成長のために680〜800℃の結晶化温度で1〜12時間の範囲で熱処理した後、表面を3〜
    9Åの表面粗さ(Ra)に研磨して得られることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項6に記載の発明は、データ領域とランディング領域を有する情報記憶媒体用ガラスセラミックス基板において、該ランディング領域はCO 2レーザ照射により形成された無数の凹凸または突起を有することを特徴とする、請求項1〜5
    のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項7に記載の発明は、ランディング領域に、CO 2レーザによる無数の凹凸または突起を形成し、その凹凸または突起の高さが50〜300Å,表面粗度(Ra)が10〜50Å、その凹凸または突起の間隔が10〜200μmであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板であり、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板上に磁性膜および必要に応じて下地層,
    保護層,潤滑膜を形成してなる磁気ディスクである。

    【0016】本発明のガラスセラミック基板の主結晶相とその粒径・粒子形態,熱膨張率,表面特性,組成,熱処理条件,テクスチャ後の表面等を限定した理由を以下に述べる。 尚、組成は同様酸化物基準で表示する。

    【0017】まず、主結晶相についてであるが、α−クォーツ(α−SiO 2 ),α−クォーツ固溶体(α−S
    iO 2固溶体),α−クリストバライト(α−SiO 2
    およびα−クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)の中から選ばれる少なくとも一種以上および二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 )とすべきである。 これは、主結晶相が熱膨張率,機械的強度,結晶形態およびこれに起因する表面特性を左右する重要なファクターであり、前述の高密度記録用基板として求められる各種特性を実現するためには、これらが主結晶相でなければならない。

    【0018】次に熱膨張率についてであるが、記録密度の向上に伴って、磁気ヘッドと媒体のポジショニングに高精度を要するため、媒体基板やディスクの各構成部品には高い寸法精度が要求される。 このためこれら構成部品との熱膨張係数の差の影響も無視できなくなるので、
    これらの熱膨張係数差を極力少なくしなければならない。 特に小型の磁気情報記憶媒体に使用される構成部品の熱膨張率は、+90〜+100×10 -7 /℃程度のものが良く用いられており、基板もこの程度の熱膨張係数が必要とされるが、ドライブの設計によってはこの範囲からはずれた熱膨張係数(+70前後〜+125前後×
    10 -7 /℃)を有する材料を構成部品に用いる場合がある。 以上のような理由により、本発明の結晶系で強度との兼ね合いを図りながら、用いる構成部品の材質に広く対応しうるよう、熱膨張係数は−50〜+70℃の範囲において、+65〜+130×10 -7 /℃であるべきである。

    【0019】次に基板にNa 2 O,PbOを実質的に含まない理由についてであるが、磁性膜の高精度化,微細化において、材料中のNa 2 Oは問題となる成分である。 これはNaイオンが磁性膜粒子の異常成長や配向性の低下を著しくもたらすものであるため、この成分が基板中に存在すると、成膜中に磁性膜内に拡散して磁気特性の低下をもたらすからである。 また、PbOについては、環境上好ましくない成分であるので、使用は極力避けるべきである。

    【0020】次に基板の表面特性についてであるが、C
    SS方式におけるランディング領域(磁気ヘッドの始動・停止部)の表面状態は、その凹凸または突起が50Å
    以下では、静止時に生じる接触抵抗の増大により、ヘッドと媒体基板の吸着が発生し、ディスク起動時に磁気媒体もしくはヘッド破損を生じる危険性が著しく高くなる。 一方、表面状態の凹凸または突起が300Å以上の粗い表面では、ディスク起動後にヘッドクラッシュ等を発生するため、ランディング領域の表面状態が50〜3
    00Åの高さである必要があり、その凹凸または突起の間隔が10〜200μmに制御され、その表面粗度(R
    a)が10〜50Åに制御された表面状態であることが要求される。

    【0021】また、磁気情報記憶媒体の面記録密度向上に伴い、ヘッドの浮上高さが0.025μm以下と低減の方向にあり、ディスク表面のデータ領域は、この浮上高さを可能にする表面粗度(Ra)が3〜9Åである事が要求される。 ランプローディング方式では媒体の全面がデータ領域となるうるので、この場合はテクスチャ加工せず、全領域の表面粗度(Ra)が3〜9Åである事が要求される。

    【0022】次にこれら析出結晶の粒子形態と粒径についてであるが、上記のような平滑性(データ領域で3〜
    9Å)を有するガラスセラミックス基板を得るためには、その結晶粒子と形態が重要な因子となる。 上記各結晶の結晶粒径より大きくても小さくても、所望の表面粗度は得られない。 また、形態についても球状であるために、これらが研磨後の表面に露出し、滑らかでバリ等の発生がない、良好な表面を実現している。

    【0023】次に原ガラスの組成範囲を上記の様に限定した理由について以下に述べる。 すなわち、SiO 2成分は、原ガラスの熱処理により、主結晶相として析出する二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 ),α−クォーツ(α−SiO 2 ),α−クォーツ固溶体(α−SiO 2
    固溶体),α−クリストバライト(α−SiO 2 ),α
    −クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)結晶を生成するきわめて重要な成分であるが、その量が70
    %未満では、得られたガラスセラミックの析出結晶が不安定で組織が粗大化しやすく、また、80%を超えると原ガラスの溶融・成形性が困難になる。

    【0024】Li 2 O成分は、原ガラスの熱処理により、主結晶相として析出する二珪酸リチウム(Li 2
    ・2SiO 2 )結晶を生成するきわめて重要な成分であるが、その量が9%未満では、上記結晶の析出が困難となると同時に、原ガラスの溶融が困難となり、また、1
    2%を超えると得られる結晶が不安定で組織が粗大化しやすいうえ化学的耐久性が悪化する。

    【0025】K 2 O成分は、ガラスの溶融性を向上させると同時に析出結晶の粗大化を防止する成分であるが、
    その量が2%未満では上記効果が得られず、また、5%
    を超えると析出結晶の粗大化,結晶相変化および化学的耐久性が悪化し、さらに成膜時に媒体への拡散が多くなり、媒体の異常成長や配向性の低下を招く危険性が高くなる。

    【0026】MgO、ZnO成分は、本発明の主結晶相としての二珪酸リチウム(Li 2 O・2SiO 2 ),α−
    クォーツ(α−SiO 2 ),α−クォーツ固溶体(α−
    SiO 2固溶体),α−クリストバライト(α−Si
    2 ),α−クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)の各結晶粒子を球状粒子形態に析出させることを見い出した重要な成分であるが、それぞれMgO成分は0.5%未満、ZnO成分は0.2%未満、これらの合計量が1.2%未満では上記効果が得られず、また、M
    gO成分、ZnO成分がそれぞれ5%,3%を超え合計量が5%を超えると所望の結晶が析出し難くなる。

    【0027】P 25成分は本発明において、ガラスの結晶核形成剤として不可欠であるが、その量が1.5%未満では結晶核形成が不十分で析出結晶相を粗大化させてしまい、また3%を超えると原ガラスの乳白失透による量産性が悪化する。

    【0028】ZrO 2成分はP 25成分と同様にガラスの結晶核形成剤として機能する上に、析出結晶の微細化と材料の機械的強度向上および化学的耐久性の向上に顕著な効果を有する極めて重要な成分であるが、その量が0.5%未満では、上記効果が得られず、また、5%を超えると原ガラスの溶融が困難となると同時にZrSi
    4等の溶け残りが発生してしまう。

    【0029】Al 23成分は、ガラスセラミックの化学的耐久性および硬度を向上させる成分であるが、その量が2%未満では上記効果が得られず、また5%を超えると溶融性,失透性が悪化し、析出結晶相が低膨張結晶のβ−スポジュメン(Li 2 O・Al 23・4SiO 2 )に相変化してしまう。 β−スポジュメン(Li 2 O・Al 2
    3・4SiO 2 )およびβ−クリストバライト(β−S
    iO 2 )の析出は材料の熱膨張係数を著しく低下させるため、これらの結晶の析出は避ける必要がある。

    【0030】Sb 23および/またはAs 23成分はガラス溶融の際の清澄剤として添加しうるが、その合計量は2%以下で充分である。

    【0031】他にも、基板材料は結晶異方性,異物,不純物等の欠陥がなく組織が緻密で均質、微細である事や、高速回転やヘッドの接触およびリムーバル記憶装置のような携帯型使用に十分耐え得る機械的強度,高ヤング率,表面硬度を有する事が求められ、本願のガラスセラミックス基板はこれらの条件を全て満足しているものである。

    【0032】つぎに本発明にかかる磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板を製造するには、上記の組成を有するガラスを溶解し、熱間成形および/または冷間加工を行った後450〜550℃の範囲の温度で1〜12時間熱処理して結晶核を形成し、続いて680〜800℃
    の範囲の温度で約1〜12時間熱処理して結晶化を行う。

    【0033】こうして熱処理により結晶化されたガラスセラミックの主結晶相は、α−クォーツ(α−Si
    2 ),α−クォーツ固溶体(α−SiO 2固溶体),α
    −クリストバライト(α−SiO 2 ),α−クリストバライト固溶体(α−SiO 2固溶体)の中から選ばれる少なくとも1種以上および二珪酸リチウム(Li 2 O・
    2SiO 2 )であって、二珪酸リチウムの結晶粒子は球状粒子構造を有し、その大きさは0.05〜0.30μ
    mの範囲内の径を有しており、また、α−クリストバライト,α−クリストバライト固溶体の結晶粒子は球状粒子構造を有し、その大きさは0.10〜0.50μmの範囲内の径を有している。 また、α−クォーツ,α−クォーツ固溶体の結晶粒子は複数の粒子が凝集した球状粒子構造を有し、その大きさは0.10〜1.00μmの範囲内の径を有している。

    【0034】次にこの熱処理結晶化したガラスセラミックを常法によりラッピングした後ポリシングすることにより、表面粗度(Ra)が3〜9Åの範囲内の磁気ディスク基板材が得られる。

    【0035】さらに、これらの基板は、ランディング領域への凹凸または突起の形成のため、CO 2レーザを用いランディング領域への照射を行う。 レーザ照射後のランディング領域には、50〜300Åの凹凸または突起が25〜250μmの間隔で、表面粗度が10〜50Å
    の範囲で形成される。 図1において、ガラスセラミック基板1は中心にある円形穴5を囲むランディング領域3
    とその外側のデータ領域2を有する。 なお、4はリングである。 図2において、ランディング領域に形成された凹凸の形状を示す。 図3において、ランディング領域に形成された突起の形状を示す。 図4において、ランディング領域に形成される凹凸または突起の間隔を示す。 図5において、ランディング領域に形成される凹凸または突起の高さを示す。

    【0036】一般に知られる材料の表面改質(切断,溶接,微細加工)に用いられるレーザは、Arレーザ,C
    2レーザ,エキシマレーザ,LD励起固体レーザに大きく分類する事ができるが、特に本発明におけるガラスセラミックのレーザ加工については、Arレーザ,エキシマレーザは加工表面の形状および飛沫による表面欠陥を発生させてしまうため、CO 2レーザに限定されることが判った。

    【0037】CO 2レーザによりランディング領域を形成するには、研磨されたガラスセラミック基板をスピンドルによりクランプした状態で回転させながらパルスレーザを基板表面に垂直に一定間隔で照射しランディング領域の凹凸または突起を形成する。

    【0038】このパルスレーザの照射については、CO
    2レーザのスポット径が約10〜50μmにてガラスセラミック組成に合わせレーザ出力、レーザパルス幅等の諸条件を制御して行う。

    【0039】CO 2レーザ照射による基板表面の凹凸または突起の形成に影響する諸条件は、レーザ出力,
    レーザパルス長,レーザスポット径すなわち基板表面の照射面積等が主なものであるが、レーザ照射を受ける側の基板材質においては、特に、レーザ照射(ヒートアップ)によるガラスの溶融点(Melting Point)や、析出結晶の溶融点が影響するものである。 例えば結晶を析出していない一般的なガラス基板においては、表1に示すようにガラスセラミックに比べその溶融点が低く、レーザ照射を受けた場合、溶融部が非常に不安定で、凹凸または突起形状をコントロールすることが難しい。 またレーザ照射部と未照射部において熱的原因による歪みやマイクロクラックが生じ、基板の強度を著しく低下させてしまう。 またガラスセラミック基板においては、析出結晶の種類により溶融点の差が非常に大きい、本発明のガラスセラミックはガラス基板に比べ溶融点が高温であり、レーザ照射後の凹凸または突起形状が安定するものである。 これに対して、一般にMgO−Al 23 −Si
    2系,ZnO−Al 23 −SiO 2系,Li 2 O−Al 2
    3 −SiO 2系等のガラスセラミックは、表1に示すように本発明のガラスセラミックに比べ溶融点が高温であるために、レーザを高出力で加工する必要があると同時に、目標とする凹凸または突起形成の制御が困難となる。

    【0040】

    【発明の実施の形態】次に本発明の好適な実施例について説明する。 表1は各ガラスまたはガラスセラミックスを製造する際の、原料を溶融する温度の一覧である。 表2〜5は本発明の磁気ディスク用ガラスセラミック基板の実施組成例(No.1〜10)および比較組成例として従来のLi 2 O−SiO 2系ガラスセラミック2種(比較例1:特開昭62−72547号公報記載のもの,比較例2:特開平9−35234号公報記載のもの)について、これらのガラスセラミックの核形成温度,結晶化温度,結晶相,結晶粒子径,結晶粒子形態,データ領域の研磨して成る表面粗度(Ra),ランディング領域のC
    2レーザ照射により得られた凹凸または突起の高さと表面粗度Raの値を共に示す。

    【0041】

    【表1】

    【0042】

    【表2】

    【0043】

    【表3】

    【0044】

    【表4】

    【0045】

    【表5】

    【0046】本発明の上記実施例のガラスは、いずれも酸化物,炭酸塩,硝酸塩等の原料を混合し、これを通常の溶解装置を用いて約1350〜1450℃の温度で溶解し、攪拌均質化した後ディスク状に成形して、冷却しガラス成形体を得た。 その後これを450〜550℃で約1〜12時間熱処理して結晶核形成後、680〜80
    0℃で約1〜12時間熱処理結晶化して、所望のガラスセラミックを得た。 ついで上記ガラスセラミックを平均粒径5〜30μmの砥粒にて約10〜60分ラッピングし、その後平均粒径0.5〜2μmの酸化セリュームにて約30〜60分間研磨し仕上げた。 さらに研磨されたガラスセラミックは、CO 2レーザの照射系を固定し、
    ガラスセラミックディスク基板を回転させ、パルスレーザを照射しランディング領域への凹凸または突起を形成した。

    【0047】このCO 2レーザの照射は、レーザ出力,
    レーザビーム径,焦点距離,レーザパルス幅等の諸条件をガラスセラミックの組成に合わせ制御することによって行った。

    【0048】さらにランディング領域を形成したガラスセラミックディスクは、光学表面粗さ解析装置Zygo
    を用い、データ領域の表面粗度(Ra)、ランディング領域の凹凸または突起の高さと表面粗度Raを求めた。

    【0049】本発明の実施例および比較例の結晶形態を図6,図7に示し、また本発明の実施例および公知のアルミノシリケイト系強化ガラスのレーザ照射後の表面状態を図8,図9に示す。 図6は本発明の実施例(No.
    2)のガラスセラミックのHFエッチング後の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真、図7は従来のガラスセラミック(比較例1)のHFエッチング後の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真、図8は本発明の実施例(No.
    3)のガラスセラミックのCO 2レーザを照射した後の走査型電子顕微鏡写真、図9はアルミノシリケイト系強化ガラスのCO 2レーザを照射した後の走査電子顕微鏡写真である。

    【0050】表2〜5および図6,図7に示されるとおり、本発明と従来のLi 2 O−SiO 2系ガラスセラミックの比較例とでは、結晶相の二珪酸リチウム(Li 2
    25 )の結晶粒子径および結晶形態が全く異なり、本発明のガラスセラミックは、α−クォーツ,α−クォーツ固溶体,α−クリストバライトおよびα−クリストバライト固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上および二珪酸リチウム(Li 2 Si 25 )が、球状形態(α
    −クォーツについては凝集球状形態)で、かつ結晶粒径が微細であった。

    【0051】これに対し、比較例1のガラスセラミックは二珪酸リチウム(Li 2 Si 25 )が針状形態でかつ結晶粒子径が1.0μm以上で大きなものである。 これは、より平滑性を求められる状況において、研磨して成る表面粗度や結晶粒子の脱落から発生する欠陥に影響を及ぼすものであり、比較例1,2のガラスセラミックは12Å以下という平滑性の特に優れた表面を得ることが困難であった。 また比較例2のガラスセラミックスは、
    その主結晶相中にβ−クリストバライトが含まれ、熱膨張係数(×10 -7 /℃)は、61と低膨張となっており、磁気情報記憶媒体用装置の各構成部材との熱膨張率差が大きいものであった。

    【0052】図8,図9に示すレーザ加工による表面状態については、前記従来技術で記載した様に、従来のアルミニウム基板や化学強化ガラスで生じる欠点に対し、
    本発明のガラスセラミックは、図8に示す通り均質で形状の優れたレーザ加工が可能である。 図9に示す化学強化ガラス(SiO 2 −Al 23 −Na 2 O,K 2 Oイオン交換)は、レーザによる加工が不安定で汚い表面状態であるのが明白である。 これに関しては、本発明のガラスセラミックはアモルファス状態のガラスに比べ耐熱性に優れ、かつ強化ガラス特有の表面強化層と内部未強化層との間の応力変化がなく、さらに本発明のガラスセラミックの内部に析出している結晶相は、種々の外的作用によって生じるマイクロクラックの成長を防止する効果があり、これらの総合的効果によりレーザ照射に対する耐久性を向上させているものと考えられる。

    【0053】また上記の実施例により得られたガラスセラミックス基板に、DCスパッタ法により、Cr中間層(80nm),Co−Cr磁性層(50nm),SiC
    保護膜(10nm)を成膜した。 次いでパーフルオロポリエーテル系潤滑剤(5nm)を塗布して、情報磁気記憶媒体を得た。 これによって得られた情報磁気記憶媒体は、その良好な表面粗度により、従来よりもヘッド浮上高を低減することができ、またランプローディング方式によって、ヘッドと媒体が接触状態での入出力を行っても、ヘッド破損・媒体破損を生じることなく磁気信号の入出力を行うことができた。

    【0054】

    【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上記従来技術に見られる諸欠点を解消しつつ、ランディング領域において磁気ヘッドの安定浮上を可能とすると共に、高記録密度化に対応したデータ領域での低浮上化を可能とする、二つの表面特性をも兼ね備えることのできる磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板およびこのガラスセラミック基板上に磁気媒体の被膜を形成してなる磁気情報記憶媒体を提供することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係るCSS方式の磁気情報記憶媒体用ガラスセラミック基板の一実施形態の中心にある円形穴を囲むランディング領域とデータ領域とを示す上面図である。

    【図2】同実施形態のランディング領域に形成される凹凸の形状を示す断面図である。

    【図3】同実施形態のランディング領域に形成される突起の形状を示す断面図である。

    【図4】同実施形態のランディング領域に形成される凹凸または突起の間隔を示す断面図である。

    【図5】同実施形態のランディング領域に形成される凹凸または突起の高さを示す断面図である。

    【図6】本発明のガラスセラミック(実施例2)のHF
    エッチング後の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。

    【図7】従来のガラスセラミック(比較例1)のHFエッチング後の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。

    【図8】本発明のガラスセラミック(実施例3)のCO
    2レーザ照射後の凹凸を示す走査型電子顕微鏡写真である。

    【図9】従来のアルミノシリケイト系強化ガラスのCO
    2レーザ照射後の凹凸を示す走査型電子顕微鏡写真である。

    【図10】磁気ヘッドの起動・停止をランディング領域で行うランディングゾーン方式の磁気情報記憶装置を示したものである。

    【図11】磁気ヘッドの起動・停止を磁気情報記憶媒体基板より外し行うランプローディング方式の磁気情報記憶装置を示したものである。

    【符号の説明】

    1 ガラスセラミック基板 2 データ領域 3 ランディング領域 4 リング 5 円形穴 6 磁気情報記憶装置 7 磁気ヘッドアーム

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