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弾性波の初動画像抽出のための学習方法

阅读:675发布:2020-05-11

专利汇可以提供弾性波の初動画像抽出のための学習方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】ディープラーニングの技術を利用して、振動波画像から初動の画像を抽出できるようにすること。 【解決手段】複数個の受振器12の人工 震源 11からの離隔距離を特定するオフセットと、人工震源11に振動を生じさせた時からの経過時間を特定する走時とのマトリクス上に、受振器12の出 力 信号 から得られた振幅Aの大きさを、例えば濃淡で表現した振動波画像の画像データを生成し、振動波画像に含まれている最初のピーク 波形 の形状をトレースした初動画像の画像データを生成し、教師データによって学習された画像データ中の特徴から導かれる画像を出力データとして出力する全層畳み込みネットワークに、振動波画像の画像データを入力データ、初動画像の画像データを教師データとして入力する。 【選択図】図1,下面是弾性波の初動画像抽出のための学習方法专利的具体信息内容。

複数個の受振器の人工震源からの離隔距離を特定するオフセットと、前記人工震源に振動を生じさせた時からの経過時間を特定する走時とのマトリクス上に、前記受振器の出信号から得られた振幅の大きさを表現した振動波画像の画像データを生成する工程と、 前記振動波画像に含まれている最初のピーク波形の形状をトレースした初動画像の画像データを生成する工程と、 教師データによって学習された画像データ中の特徴から導かれる画像を出力データとして出力する全層畳み込みネットワークに、前記振動波画像の画像データを入力データ、前記初動画像の画像データを教師データとして入力する工程と、 を備えることを特徴とする弾性波の初動画像抽出のための学習方法。前記振動波画像は、前記受振器から得た振幅の大きさを濃淡で表現している、 ことを特徴とする請求項1に記載の弾性波の初動画像抽出のための学習方法。前記振動波画像の画像データのレイヤとして、前記オフセットと前記走時とを前記全層畳み込みネットワークに入力する、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性波の初動画像抽出のための学習方法。前記振動波画像の画像データのレイヤとして、前記振動波画像の一部を切り出した重なり合う大小のゲートにおいて、大きなゲートの枠内で小さなゲートをずらしながら複数得た前記大小のゲートにそれぞれ含まれている振幅値の比率を前記全層畳み込みネットワークに入力する、 ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の弾性波の初動画像抽出のための学習方法。前記振動波画像の画像データのレイヤとして、個々の前記受振器の出力信号から得られた振幅のピークが出現した前記走時を前記全層畳み込みネットワークに入力する、 ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一に記載の弾性波の初動画像抽出のための学習方法。前記振動波画像の画像データのレイヤとして、個々の前記受振器の出力信号から得られた振幅波形の前記走時ごとの周波数スペクトルを前記全層畳み込みネットワークに入力する、 ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の弾性波の初動画像抽出のための学習方法。

说明书全文

本発明は、振動によって発生する弾性波の初動の画像を抽出するための学習方法に関する。

地下構造を解明する地震探査では、振動によって発生する弾性波の初動の画像を取得したいというニーズがある。 例えば反射法地震探査では、地表の近くで振動を人工的に発生させる。振動は弾性波として地中に進行し、地下境界面で反射して再び地表へ戻ってくる。こうして戻ってきた反射波の振動を受振器で捉え、反射波の到達時間と振幅とを解析することによって、地下構造を解明するわけである。 反射法地震探査で収録された受振器の受振信号から得られる弾性波の初動のデータは、屈折法地震探査にも役立てられる。

図2は、初動の画像を得るために作成される振動波画像の一例を示す模式図である。 地震探査では、複数個の受振器を地表面に配列する。図2に示す振動波画像は、個々の受振器の人工震源からの離隔距離を特定するオフセットを横軸にとり、人工震源に振動を生じさせた時からの経過時間を特定する走時を縦軸にとっている。そして個々の受振器によって得られた振幅Aをそのまま画像として展開している。 受振器によって得られた振幅Aは、オフセット上に位置する個々の受振器の位置から走時の時間軸に沿って進行し、図2中の左右方向の振れによって表現されている。

地震探査においては、図2に示すような振動波画像31から初動Fを抽出し、その画像を作成する。初動Fは、振動波画像31に含まれている振幅Aの最初のピーク、つまり立ち上がりの波形である。図2より明らかなように、初動は大きな振幅Aをもつ波形Wとして出現し、初動が出現するまでの間は微小な振幅Aが連続する。発振点に近い受振器に対応するオフセット位置で初動は最初に出現し、発振点から遠ざかるにしたがい、初動の出現時間が遅くなる。したがって初動は、山形形状をなす。

特開2017−207947号公報

図2に例示するような振動波画像31から初動Fの画像を抽出するに際しては、人手によるマンパワーに頼っているのが現状である。ところが地震探査の作業では、一つの現場で数百から数千の記録を読み解き、振動波画像31から初動Fの画像を作成しなければならない。作業者にとっては忍耐のいる地道な作業であり、抜本的な改善が望まれている。

そこで本出願の発明者は、近年急速な発展を遂げているディープラーニングの技術を利用し、振動波画像から初動の画像を抽出することはできないものかと模索した。 例えば特許文献1には、画像処理の分野で普及し始めているコンボリューションニューラルネットワーク(CNN)の技術が開示されている。CNNは、人間の脳のニューロン及びシナプスを模したニューラルネットワークを多層化したもので、コンボリューションと呼ばれている畳み込み層とプーリング層とを多層化して画像の特徴量を抽出する。 このようなCNNは、ニューラルネットワークを基礎とするものであるため、学習と識別との二段階の処理を実行する。

CNNは画像処理の分野で普及しているため、振動波画像からの初動の画像抽出にも利用できるのではないかと期待される。 ところが振動波画像から初動の画像を抽出しようとする場合、どのようにしてコンボリューションニューラルネットワークを利用すればよいのか不明である。

本発明の課題は、ディープラーニングの技術を利用して、振動波画像から初動の画像を抽出できるようにすることである。

本発明の弾性波の初動画像抽出のための学習方法は、複数個の受振器の人工震源からの離隔距離を特定するオフセットと、前記人工震源に振動を生じさせた時からの経過時間を特定する走時とのマトリクス上に、前記受振器の出信号から得られた振幅の大きさを表現した振動波画像の画像データを生成する工程と、前記振動波画像に含まれている最初のピーク波形の形状をトレースした初動画像の画像データを生成する工程と、教師データによって学習された画像データ中の特徴から導かれる画像を出力データとして出力する全層畳み込みネットワークに、前記振動波画像の画像データを入力データ、前記初動画像の画像データを教師データとして入力する工程と、を備えることによって上記課題を解決する。

本発明によれば、教師データによって学習された画像データ中の特徴から導かれる画像を出力データとして出力する全層畳み込みネットワークに対して、振動波画像の画像データを入力データ、初動画像の画像データを教師データとして入力するようにしたので、ディープラーニングの技術を利用して、振動波画像から初動の画像を抽出することができる。

地震探査システムにおける振動の発生及び受振のシステムを受振信号と共に説明するための模式図。

振動波画像の一例として、第1の振動波画像を示す模式図。

振動波画像の別の一例として、第2の振動波画像を示す模式図。

全層畳み込みネットワークに入力する第2の振動波画像の画像データ(入力データ)と初動画像の画像データ(教師データ)とを示す模式図。

ディープラーニング用のコンピュータプログラムを実装するコンピュータの電気的接続を示すブロック図。

コンピュータとコンピュータプログラムとが協働して実行する全層畳み込みネットワークの概略動作を説明する模式図。

入力データに付加するアトリビュートの一つとして、オフセット及び走時を示す模式図。

アトリビュート(オフセット及び走時)を付加した全層畳み込みネットワークでの学習内容を説明するための(a)は一つ目の模式図、(b)は二つ目の模式図。

入力データに付加する別のアトリビュート(エネルギー密度)を説明するための(a)はゲートの模式図、(b)はその詳細を説明するための模式図。

入力データに付加するさらに別のアトリビュート(相互相関)を説明するための(a)は互いに隣接する受振器の出力信号に基づく振幅波形の一例を示す波形図、(b)は走時差と相互相関値との関係性を示すグラフ。

入力データに付加するさらに別のアトリビュート(周波数スペクトル)を説明するための模式図。

実施の一形態を図面に基づいて説明する。 本実施の形態は、地震探査に際して、全層畳み込みネットワーク(FCN:Fully Convolutional Network)を実行するディープラーニングの技術を用いて初動F(図1参照)の画像を抽出するための学習方法の一形態である。

図1に示すように、地震探査システムは人工震源11を備え、複数個の受振器12を直線上に配列している。図1中、個々の受振器12に沿って描かれている直線Lは仮想的なものであり、現実の構成要素として存在するものではない。

人工震源11は、弾性波を人工的に発生させる震源である。各種の種類のもの、例えばインパルス型(地面打撃やダイナマイト)や制御型(バイブレータ)のものを人工震源11として用いることができる。バイブレータ震源は、地質調査用に開発された大型の振動発生機であり、予め決められたパターンで錘を何回も振動させることによって弾性波を発生させる。

受振器12は、ジオフォンと呼ばれる受振器(小型の地震計)であり、振動を受振し、受振した振動の大きさに応じてアナログの出力信号、例えば電圧値を変化させる。受振器12の出力信号は、受振した振動の振幅が大きくなればなるほど大きくなる。個々の受振器12が出力した出力信号は、図示しない受信回路に取り込まれ、デジタル変換される。 このような受振器12は、例えば5〜10メートル程度の間隔で、数百メートルから数キロメートルの範囲にわたって配列されている。

図1に示すように、人工震源11を動作させて振動を生じさせると、受振器12の出力信号の波形Wに大きな振幅Aが現われる。こうして現われる波形Wの最初のピーク、つまり立ち上がりの波形が初動Fである。

図2は、振動波画像としての第1の振動波画像31を例示している。 第1の振動波画像31は、個々の受振器12における人工震源11からの離隔距離を特定するオフセット(横軸)と、人工震源11に振動を生じさせた時からの経過時間を特定する走時(横軸)とのマトリクス上に、受振器12の出力信号から得た波形Wの振幅Aをそのまま表現した画像である。 つまり第1の振動波画像31は、300個分の受振器12の出力信号に含まれている波形Wの形状をそのまま表現している。波形W中の振幅Aは、時間の経過とともに生ずるものであることから、第1の振動波画像31では、走時として縦軸上の上から下に進行する時間の流れの中で、波形Wは上から下に時間が経過する線図として表現されている。したがって波形Wの振幅Aは、図2中の左右の振れとして出現している。 一例として、個々の受振器12が10メートル間隔で配列されていると仮定した場合、その配列距離は3キロメートルにわたる。そこで第1の振動波画像31は、3キロメートルの長さを横軸方向に詰めた形態で表現していることになる。

図2中、個々の受振器12の出力信号に基づく波形Wに現われる振幅Aにおいて、最初のピークの箇所が初動Fである。 従来は、第1の振動波画像31を人間が視覚的に認識して初動Fの位置を見極め、その位置をトレースして初動Fの画像、つまり初動画像51(図4参照)を生成していた。 これを改善するために本実施の形態では、全層畳み込みネットワークを実行するディープラーニングの技術を用い、初動画像51をデータ処理によって抽出することを意図している。そのために本実施の形態が提供するのは、初動画像抽出のための全層畳み込みネットワークの学習方法である。

本実施の形態の学習方法は、次の三つの工程を実行する。 (1)振動波画像の画像データを生成する工程 (2)初動画像の画像データを生成する工程 (3)全層畳み込みネットワークへのデータ入力工程

(1)振動波画像の画像データを生成する工程 この工程では、直線上に配列した複数個の受振器12における人工震源11からの離隔距離を特定するオフセットと、人工震源11に振動を生じさせた時からの経過時間を特定する走時とのマトリクス上に、受振器12の出力信号から得た振幅の大きさを表現した第2の振動波画像32の画像データを制作する。 ここで使用する画像データは、第1の振動波画像31の画像データではなく、この第1の振動波画像31に含まれている振幅Aを別の表現態様で表した第2の振動波画像32である。

図3は、第2の振動波画像32を示している。 第1の振動波画像31は、波形Wの形状をそのまま表現している。このため振幅Aも、波形Wの形状として表現されている。これに対して第2の振動波画像32は波形Wの形状を表示せず、振幅Aのみをその大きさに応じた濃淡で表現している。 詳しく説明する。 受振器12が出力した出力信号は、前述したとおり、図示しない受信回路に取り込まれてデジタル変換される。このとき受振器12の出力信号に含まれている波形Wは、所定のサンプルレートでサンプリングされ、0値からの波形Wの高さで量子化される。量子化は波形Wの絶対値で行われ、その後予め設定されている諧調数で符号化される。こうして符号化された値は、その諧調数の枠中で振幅Aの大きさの値をもつ。第2の振動波画像32は、振幅Aの大きさの値を濃淡で表現している。 例えば符号化されたデータが10諧調である場合、所定のサンプルレート毎の振幅Aの波形Wデータは、その大きさに応じて0〜9の諧調値をもつ。そこで第2の振動波画像32は、その諧調値に応じた濃淡で振幅Aを表現している。 一例としては、振幅Aがない場合は諧調値「0」、振幅Aが大きくなるにつれて諧調値が「1」「2」「3」……と増え、振幅Aが最大のときには諧調値「9」と設定する。そこで第2の振動波画像32は、諧調値「0」のときは白、諧調値「1」「2」「3」……と増えるにしたがい濃度を増していく薄黒、そして諧調値「9」のときは黒で振幅Aの大きさを表現することになる。

図3に示す第2の振動波画像32中においても、濃淡で表現された振幅Aの波形W中、最初のピークの箇所が初動Fである。

(2)初動画像の画像データを生成する工程 この工程では、第1の振動波画像31又は第2の振動波画像32に含まれている最初のピークの波形の形状をトレースした初動画像51(図4参照)について、その画像データを生成する。 この工程で画像データが生成される初動画像51は、従来の手法と同じく、第1の振動波画像31、あるいは第2の振動波画像32を人間が視覚的に認識して初動Fの位置を見極め、その位置をトレースして作成したものである。

(3)全層畳み込みネットワークへのデータ入力工程 この工程では、教師データによって学習された画像データ中の特徴から導かれる画像を出力データとして出力する全層畳み込みネットワークに対して、第2の振動波画像32の画像データを入力データ、初動画像51の画像データを教師データとして入力する。 全層畳み込みネットワークは、コンピュータ101(図5参照)上で実行される。そこで全層畳み込みネットワークのためのコンピュータプログラムであるFCN−P201が実装されるコンピュータ101のハードウエア構成を紹介しておく。

図5に示すように、コンピュータ101の中核をなすのは、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPU102をはじめとする情報処理部103である。情報処理部103は、CPU102に接続されたEEPROM104とRAM105、それに時計回路106によって構成されている。EEPROM104は、各種のデータを固定的に記憶するメモリであり、例えばBIOSなどを格納している。RAM105は、各種のデータを書き換え自在に一時記憶するメモリであり、ワークエリアとしても用いられる。時計回路106は、図示しない晶発振器を内蔵し、タイミング制御用のクロック信号を生成する。

情報処理部103にはI/O107が接続されている。I/O107は入出力用のIOポート(図示せず)を複数個備えている。個々のIOポートには、HDD108、表示装置109、入力装置110、及び通信インターフェース111が接続されている。

HDD108は、オペレーティングシステムをはじめとする各種のコンピュータプログラムや各種のデータを格納している。 HDD108に格納されているオペレーティングシステムは、コンピュータ101の起動とともにその全部又は一部がRAM105に転送されてコピーされる。 HDD108に格納されている各種のコンピュータプログラムは、起動プログラムによって立ち上げられた後、その全部又は一部がRAM105に転送されてコピーされる。そこでCPU102は、RAM105に駐留するオペレーティングシステムにしたがい、RAM105にコピーされたコンピュータプログラムに規定された各種の処理動作を実行する。

表示装置109は、マン・マシン・インターフェースとなる例えば液晶ディスプレイであり、HDD108に蓄積される各種データなどを表示する。

入力装置110は、マン・マシン・インターフェースとなるキーボード、マウスなどのポインティングディバイスであり、各種情報の入力を可能とする。

通信インターフェース111は、他のコンピュータ等の外部機器との間での通信をサポートする。

本実施の形態のコンピュータ101は、HDD108に、ディープラーニング用のコンピュータプログラムであるFCN−P201を格納している。FCN−P201は、コンピュータ101と協働して全層畳み込みネットワークによる処理を実行し、教師データ(初動画像51の画像データ)によって学習された画像データ(第2の振動波画像32の画像データ)中の特徴から導かれる画像を出力データとしてコンピュータ101に出力させる。

図6に示すように、FCN−P201とコンピュータ101との協働によって実行される全層畳み込みネットワークは、第2の振動波画像32の画像データを入力データ、初動画像51の画像データを教師データとして入力を受け付け、複数階層の畳み込み層211と、最後の畳み込み層211に連結される逆畳み込み層212とを提供する。 畳み込み層211は畳み込み処理を実行する。畳み込み処理によって画像データは圧縮され、画像データ中に含まれている特徴量が抽出される。 逆畳み込み層212は逆畳み込み処理を実行する。圧縮された画像データは逆畳み込み処理によって元の画像データの大きさに復元される。

FCN−P201は、畳み込み層211による畳み込み処理と逆畳み込み層212による逆畳み込み処理とをコンピュータ101のCPU102に実行させる。このときFCN−P201は、初動画像51の画像データを教師データとして、逆畳み込み層212で復元された第2の振動波画像32の画像データから特徴量を抽出する処理をCPU102に実行させる。これによって全層畳み込みネットワークは、初動画像51の特徴を学習する。

学習済みの全層畳み込みネットワークは、未知の第2の振動波画像32の画像データが入力されたとき、その画像データ中から初動画像51を抽出して出力する。 これによって第2の振動波画像32が未知の画像であったとしても、この画像から初動Fを抽出して得られる初動画像51をコンピュータ101に出力させることが可能になる。したがって第1の振動波画像31を人間が視覚的に認識して初動Fの位置を見極め、その位置をトレースして初動画像51を作成する必要がなくなる。 地震探査の作業に際し、一つの現場で数百から数千の記録を読み解き、振動波画像から初動の画像を作成しなければならないという事情を考慮すると、未知の第2の振動波画像32の画像データ中から抽出された初動画像51が出力されるならば、作業負担の大幅な軽減が図られることが明白である。

FCN−P201とコンピュータ101との協働によって実行される全層畳み込みネットワークは、初動画像51の画像データに各種のアトリビュートを付加することができる。アトリビュートは、全層畳み込みネットワークの認識精度を向上させる。 FCN−P201が用意しているアトリビュートは、次の四種類である。 ・オフセットと走時 ・エネルギー密度 ・相互相関 ・周波数スペクトル

(オフセットと走時) 図7に示すように、FCN−P201は、第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして、オフセットを特定するオフセットデータ33と走時を特定する時間データ34とを全層畳み込みネットワークに入力することを許容する。

全層畳み込みネットワークの畳み込み層211は、入力データである第2の振動波画像32の画像データから切り取った行列に、より小さな行列からなるフィルタを適用して畳み込み演算を実行し、特徴マップを生成する。このとき全層畳み込みネットワークは、オフセットと走時という観点からは、切り取った行列を把握することはできない。 そこでオフセットデータ33と時間データ34とを第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして入力すれば、全層畳み込みネットワークは、より高精度に初動画像51の画像データを抽出する。

つまり図8(a)に示すように、オフセットデータ33と時間データ34とが第2の振動波画像32の画像データのアトリビュートとして付加された場合、全層畳み込みネットワークは、教師データとして与えられた初動画像51の位置を参照し、初動画像51が出現することであろう領域、いわば期待領域ERを学習するものと推察される。 図8(b)に示すように、全層畳み込みネットワークはそもそも、教師データとして与えられた初動画像51の画像データの特徴から、初動Fが存在する可能性が高い領域、いわば候補領域CRを学習しているはずである。 したがって全層畳み込みネットワークは、期待領域ERと候補領域CRとが重なり合う領域に初動Fが存在すると解釈するものと推察される。その結果、図8(b)中に現われている候補領域CR中、小さな二つの領域がはじかれることであろう。 こうしてオフセットデータ33と時間データ34とが第2の振動波画像32の画像データのアトリビュートとして付加されれば、全層畳み込みネットワークの認識精度の向上を期待することができる。

(エネルギー密度) FCN−P201は、第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして、第2の振動波画像32に現われる振幅Aの大きさに依存するエネルギー密度の情報を全層畳み込みネットワークに入力することを許容する。

つまり図9(a)(b)に示すように、第2の振動波画像32の一部を切り出した重なり合う大小のゲート35,36を設定し、大きなゲート35の枠内で小さなゲート36をずらしながら、大小のゲート35,36にそれぞれ含まれる振幅Aの値の比率を求める。振幅Aの比率は、一例として、大きなゲート35に含まれている振幅Aの諧調値の積算値と、小さなゲート36に含まれている振幅Aの諧調値の積算値とに基づいて算出する。 図9(b)に示す例では、大きなゲート35の積算値は「6」、小さなゲート36の積算値は「21」である。したがって比率は21:6である。 これに対して小さなゲート36が一つ下に下がったとき、その積算値は「9」となるため、比率は21:9となる。

こうして算出された比率が大きければ大きいほど、振幅Aの立ち上がりエッジ、つまりエネルギー密度が高い部分が存在している可能性が高まる。 そこで第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして、このような振幅Aの値の比率を全層畳み込みネットワークに入力することで、その認識精度の向上を期待することができる。

(相互相関) 第2の振動波画像32中、初動Fが現われる連続部分は、走時である縦軸方向に大きくずれることはなく、また波形の形状が大きく変化することも考えられない。つまり初動Fが現われる隣接ドット間では、類似性という相互相関を持つはずである。

そこで個々の受振器12とそれに隣接する受信器12との二つの出力信号の相互相関関数から求められるデータを全層畳み込みネットワークに入力する。 つまり図10(a)に示すように、互いに隣接する受振器12のNo.AとNo.Bという出力信号に基づく振幅Aがあるとき、互いの出力信号による相互相関関数を求めることで、それぞれの振幅Aの類似した形状のピークP1,P2が出現した走時差を取得することができる。そこでこの走時差を第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして、全層畳み込みネットワークに入力するのである。

これによって全層畳み込みネットワークは、相互相関値を参照し、互いに隣接する受振器12の出力信号に基づく振幅AのピークPに類似性が認められる場合に初動Fと認識し、それらのピークPの形状、走時がかけ離れている場合には初動Fと認識しないものと予想される(図10(b)参照)。 そこで第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして、このような互いに隣接する振幅AのピークPの類似性を示す相互相関関数を全層畳み込みネットワークに入力することで、その認識精度の向上を期待することができる。

(周波数スペクトル) 第2の振動波画像32中で初動Fが現われる部分では、初動Fが現われる前の部分に比べてその元となる受振器12の出力信号の周波数スペクトルが人工震源11の振動の周波数スペクトルに近いものとなる。このため受振器12の出力信号の周波数スペクトルを一定の走時区間ごとにとっていくと、初動Fの出現箇所には特有の周波数スペクトル、例えば図11に例示するように、低い周波数領域のパワーが大きくなっている周波数スペクトルが現われる。

そこで第2の振動波画像32の画像データのレイヤとして、個々の受振器12の出力信号から得られた波形の走時ごとの周波数スペクトルを入力することで、全層畳み込みネットワークは、より正確に初動Fを抽出することであろう。 これによって全層畳み込みネットワークによる初動Fの認識精度の向上を期待することができる。

以上、地震探査に際して、全層畳み込みネットワークを実行するディープラーニングの技術を用いて初動画像51を抽出するための学習方法の一形態を説明した。 ここで紹介した実施の形態は一つの例にすぎず、実施に際しては、各種の変形や変更が許容される。 例えば全層畳み込みネットワークに入力する入力データとして、上記実施の形態では第2の振動波画像32を用いることを示したが、これは一例にすぎず、例えば第1の振動波画像31やその他の振動波画像であってもよい。その他の振動波画像としては、例えば受振器12の出力信号から得られた振幅の大きさを色彩によって表現したものや、各種の形状によって識別表現したものなどが利用可能である。 またFCN−P201が用意しているアトリビュートとして、 ・オフセットと走時 ・エネルギー密度 ・相互相関 ・周波数スペクトル を紹介したが、これらも一例にすぎず、実施に際しては別のアトリビュートを第1の振動波画像31や第2の振動波画像32の画像データに付加するようにしてもよい。 採用するアトリビュートの組み合わせについても特段の限定はなく、各種の組み合わせが可能である。 その他、実施に際しては、あらゆる変形や変更が可能である。

11 人工震源 12 受振器 31 第1の振動波画像(振動波画像) 32 第2の振動波画像(振動波画像) 33 オフセットデータ 34 時間データ 35 大きなゲート 36 小さなゲート 51 初動画像 101 コンピュータ 102 CPU 103 情報処理部 104 EEPROM 105 RAM 106 時計回路 107 I/O 108 HDD 109 表示装置 110 入力装置 111 通信インターフェース 201 FCN−P A 振幅 F 初動 L 直線 W 波形 CR 候補領域 ER 基体領域 P(P1,P2) ピーク

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