专利汇可以提供Stacking apparatus专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a stacking apparatus for improving working efficiency while excellently maintaining a transfer accuracy, in view of the fact that conventionally, stacked raising seedling boxes are loaded on a receiving stand and transferred from the receiving stand to a prescribed place with a loading arm, so transfer accuracy is supposed to become worse to that extent of raising seedling box transfer through the receiving stand.SOLUTION: This stacking apparatus is provided with a stacking device (117) stacking by lifting raising seedling boxes (C) carried by a raising seedling carrier conveyor (103) from below, a loading device (118) loading by holding the raising seedling boxes (C) stacked by the stacking device (117) followed by horizontally moving, a loading arm (119) for loading the raising seedling boxes (C) with the loading device (118), and a transfer mechanism (120) transferring to a prescribed place by vertically and horizontally moving the loading arm (119).,下面是Stacking apparatus专利的具体信息内容。
本発明は、段積設備に関する。
育苗箱搬送コンベヤで搬送される育苗箱を下方から持ち上げて段積する段積装置と、該段積装置で段積された育苗箱を把持して横移動し積付ける積付装置と、該積付装置で育苗箱が積付けられる受け台と、受け台上の育苗箱を積付アームにより搬送台車の所定位置に移載する移載機構を設けた段積設備が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記背景技術によると、段積された育苗箱を受け台へ積付け、該受け台から積付アームにより所定位置に移載するので、受け台を介して育苗箱を移載する分、移載精度が悪くなることが考えられる。
本発明は、段積設備において、移載精度を良好に維持しながら、作業能率向上を図ることを課題とする。
この発明は、上記課題を解決するべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、育苗箱搬送コンベヤ(103)で搬送される育苗箱(C)を下方から持ち上げて段積する段積装置(117)と、該段積装置(117)で段積された育苗箱(C)を把持して横移動し積付ける積付装置(118)と、該積付装置(118)で育苗箱(C)が積付けられる積付アーム(119)と、該積付アーム(119)を上下移動及び横移動させて所定位置に移載する移載機構(120)を設けた段積設備とした。
また、請求項2に係る発明は、積付装置(118)は、段積された育苗箱(C)を複数回に分けて上下に重ねて積付アーム(119)へ積付ける構成とし、前記複数回の積付は、段積された育苗箱(C)を把持する把持位置(J)よりも下位の位置へ積付ける形態と、把持位置(J)よりも上位の位置へ積付ける形態とを有し、前記下位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱(C)を把持位置(J)から下降行程を介して積付け、前記上位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱(C)を把持位置(J)から上昇行程を介して積付ける構成とした請求項1に記載の段積設備とした。
また、請求項3に係る発明は、積付アーム(119)は、通常位置(H)から往行程の横移動で段積された育苗箱(C)を前記所定位置にある載台(111a)上へ移動し、下動して段積された育苗箱(C)を載台(111a)上へ移載し、前記下動した状態のままの復行程の横移動で載台位置から退避位置(I)へ退避する構成とし、積付装置(118)は、積付アーム(119)に最初に育苗箱(C)を積付けるとき、前記退避位置(I)にある積付アーム(119)に直接積付け、次の育苗箱(C)を積付アーム(119)に積付ける前に、積付アーム(119)を通常位置(H)へ上動する構成とした請求項2に記載の段積設備とした。
また、請求項4に係る発明は、積付アーム(119)は、該積付アーム(119)の手前側と奥側の位置に育苗箱(C)を積付ける構成とし、前記奥側の位置に積付けるときは、通常位置(H)から往行程の横移動で段積された育苗箱(C)を前記所定位置にある載台(111a)上へ移動し、下動して段積された育苗箱(C)を載台(111a)上へ移載し、復行程の横移動で上動しながら通常位置(H)へ復帰し、前記手前側の位置に積付けるときは、通常位置(H)から往行程の横移動で段積された育苗箱(C)を前記所定位置にある載台(111a)上へ移動し、下動して段積された育苗箱(C)を載台(111a)上へ移載し、復行程の横移動で退避位置(I)へ移動し、退避位置(I)から通常位置(H)へ上動する構成とした請求項1から請求項4の何れか1項に記載の段積設備とした。
請求項1の発明によると、積付装置118で育苗箱Cを直接積付アーム119に積付けるので、移載精度を良好に維持しながら、作業能率向上が図れる。
請求項2の発明によると、請求項1の発明の効果に加えて、下位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱Cを把持位置Jから下降行程を介して積付け、前記上位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱Cを把持位置Jから上昇行程を介して積付ける構成としたので、複数回の積付における積付位置の高さが把持位置の高さに極力近くなり、複数回の積付の移送経路を全体的に短縮化でき、作業能率向上が図れる。
請求項3の発明によると、請求項2の発明の効果に加えて、積付アーム119に最初に育苗箱Cを積付けるときは、退避位置Iにある積付アーム119に直接積付けるので、積付アーム119が退避位置Iから通常位置Hに上動するのを待たずして育苗箱Cを積付けることができ、作業能率の向上が図れる。
請求項4の発明によると、請求項1から請求項4の何れか1項の発明の効果に加えて、奥側の位置に積付けるときは、積付アーム119が復行程の横移動で上動しながら通常位置Hへ復帰するので、積付アームの通常位置Hへの復帰を早めることができ、作業能率の向上が図れる。
この発明の実施の一形態を、以下に説明する。
図1は、播種施設の平面レイアウト図である。 この播種育苗施設は、2階が育苗箱置場となっており、その育苗箱置場の育苗箱Cが育苗箱供給装置101によって1階に設置した播種設備102に1枚ずつ順次供給される。 播種設備102は図2に示す構成で、育苗箱Cを一定方向に搬送する育苗箱搬送コンベヤ103に沿って、育苗箱に床土を入れて鎮圧・均平する床土供給装置104、水稲用の灌水装置105、床土の上に種籾を播種する播種装置106、覆土を施す覆土供給装置107、野菜用の灌水装置108が設けられている。 尚、床土供給装置104の育苗箱搬送下手側部分には、育苗箱に供給された床土を均平する均平部109を備えている。 尚、野菜の種子を播種するときには、野菜用の灌水装置108を作動させ、覆土供給装置107により覆土した後に灌水するようになっている。 播種設備102によって播種等を施された育苗箱は、段積設備110によってパレット又は出芽台車111の上に所定段数ずつ段積みされる。 そして、段積みされた育苗箱を出芽室112に搬入して出芽させる。 出芽室112で出芽させた段積状の育苗箱は育苗箱積替装置113で緑化台車146に棚積みされ、該緑化台車146ごと温度管理された緑化室200へ搬入して所定の大きさに苗が成育するまで育苗する。 尚、前記出芽室112及び緑化室200は、それぞれ3室設けられている。
播種設備102の播種装置106の貯留する種籾の減少に伴って、種籾コンテナ114から自動的に該播種装置106へ種籾を供給する種籾供給コンベア115を設けている。 この播種育苗施設には浸種水槽116を複数個(5個)設けており、水を張った該浸種水槽116内へ種籾を収容した状態の種籾コンテナ114を沈めて浸種して種子の芽出しを促進した後、その種子を播種装置106へ供給するようになっている。 浸種水槽116へ供給される水は電気分解により生成される電解水(消毒液)であり、この浸種行程において種子の消毒も行う。 従って、浸種水槽116は、浸種設備並びに種子消毒設備を構成している。 前記電解水として生成される強酸性水と強アルカリ水とは、所望の温度に維持するべく共通の緑化室200に設けた酸性水タンク201及びアルカリ水タンク202に貯留されている。 浸種水槽116へ供給する水は、前記タンク201,202内の貯留量等に応じて強酸性水か強アルカリ水か適宜選択することができるが、複数個備える浸種水槽116ごとに強酸性水と強アルカリ水とを振り分けて供給し、浸種行程が終わると各浸種水槽116内の強酸性水と強アルカリ水とを混合させて中和し、中和された水を排水するのが理想的である。 尚、この播種育苗施設には種籾コンテナ114ごと収容できる催芽設備204も備えており、種籾コンテナ114内で種子を催芽させることもできる。
次に、段積設備110について説明する。 この段積設備110は、育苗箱搬送コンベヤ113の終端部に配置され、該育苗箱搬送コンベヤ113で搬送される育苗箱Cを下方から持ち上げて段積する段積装置117と、該段積装置117で段積された育苗箱Cを把持して横移動し積付ける積付装置118と、該積付装置118で育苗箱Cが積付けられる積付アーム119と、該積付アーム119を上下移動及び横移動させて所定位置に移載する移載機構120とを備えている。
段積装置117は、育苗箱搬送コンベヤ103で搬送される育苗箱Cの底面に接触して該育苗箱Cを持ち上げる偏心カム121と、該偏心カム121で持ち上げられた育苗箱Cの縁部を支える支持板122とを備えている。 偏心カム121は、偏心した回動軸123で駆動する円板であり、持ち上げる育苗箱Cの前後左右に計4個設けられている。 4個の偏心カム121は、同じ移送で駆動回転し、同時に育苗箱Cを持ち上げる。 支持板122は、左右に2枚設けられ、スプリングで左右外側に付勢され、偏心カム121の回動軸123と一体回転する駆動カム124の駆動により、駆動カム124の突部124aに押されて育苗箱C側(左右内側)へ向けて移動する。 従って、支持板122は、左右外側から育苗箱C側(左右内側)へ向けて移動して育苗箱Cの縁部の下方に突出する構成となっている。
積付装置118は、段積された10枚の育苗箱Cをまとめて把持して移動する構成であり、育苗箱Cの一側面を保持する固定アーム125と、育苗箱Cの対向する他側面を保持する可動アーム126とで育苗箱Cを把持する。 固定アーム125及び可動アーム126は、上下移動用モータ127により上下動し、下動して段積された育苗箱Cを把持し、把持した育苗箱Cを上動して持ち上げる。 また、横移動用モータ128により駆動する積付用ラック129を介して横移動し、把持した育苗箱Cを積付アーム119上へ移動する。 その後、固定アーム125及び可動アーム126を下動し、可動アーム126を外側へ可動して育苗箱Cの把持を解除する。
積付アーム119は、前後2本のアーム体119aと、該アーム体119aの先端部に各々設けた載せ板119bとを備え、左右移動用モータ192により駆動する移載用ラック129を介して左右移動し、下方に設けたパンタグラフ機構130により上下移動する。 そして、積付装置118が3回に分けて上下に重ねて計30枚の育苗箱Cを積付アーム119に積付けると、左右移動用モータ192の駆動により積付アーム119が往行程の横移動をして待機する出芽台車111内まで移動し、パンタグラフ機構130により積付アーム119が下動して育苗箱Cを出芽台車111の桟状の載台111aへ移し、その後、左右移動モータ128の駆動により積付アーム119が復行程の横移動をして退避位置まで移動し、パンタグラフ機構130により退避位置から元の通常位置へ上動する。 出芽台車111は、前後左右計4箇所の載置位置に段積された育苗箱Cを載置する構成となっており、前記載置位置が積付アーム119に対向する位置にくるべく適宜移動する。 従って、積付アーム119は、該積付アーム119の手前側の載置位置と奥側の載置位置とに育苗箱Cを積付ける。 尚、出芽台車111は、育苗箱搬送コンベヤ103に沿って並行に設けた台車走行レール131上を走行する構成となっている。
積付アーム119は、前記奥側の載置位置に積付けるときは、通常位置Hから往行程の横移動で段積された育苗箱Cを奥側の載置位置の載台上へ移動し、下動して段積された育苗箱Cを載台上へ移載する。 復行程の横移動の途中で奥側の載置位置の育苗箱Cから外れ且つ出芽台車111内の位置に到達したことを検出する横移動センサ132を、積付アーム119の移動経路に沿う位置に設けている。 復行程の横移動の途中で横移動センサ132が上述の位置に到達したことを検出すると、横移動しながらパンタグラフ機構130により上動して通常位置へ戻る。 また、手前側の載置位置に積付けるときは、通常位置Hから往行程の横移動で段積された育苗箱Cを手前側の載置位置の載台上へ移動し、下動して段積された育苗箱Cを載台上へ移載し、復行程の横移動で退避位置Iへ移動する。
この退避位置Iに積付アーム119がある状態で、積付装置118が最初の計10枚の育苗箱Cを積付アーム119に直接積付ける。 その後、積付装置118が2回目の積付を行う前に、積付アーム119が退避位置Iから通常位置Hへ上動する。 従って、積付装置118が2回目及び3回目の積付を行うときは、積付アーム119は通常位置にある。
積付装置118から積付アーム119に最初(1回目)に積付けるとき、段積された育苗箱Cを把持する把持位置Jよりも退避位置Iにある積付アーム119は下位の位置となる。 従って、積付装置118の固定アーム125及び可動アーム126は、育苗箱Cを把持してから把持位置Jから若干浮上し、横移動して積付アーム119上へ移動し、前記退避位置Iまで下動し、可動アーム126を外側へ可動して育苗箱Cの把持を解除する。 積付装置118から積付アーム119に2回目の育苗箱Cを積付けるとき、把持位置Jと積付アーム119上の1回目の育苗箱Cの上面とは略同じ高さとなる。 従って、積付装置118の固定アーム125及び可動アーム126は、育苗箱Cを把持して把持位置Jから若干浮上し、横移動して積付アーム119上へ移動し、前記1回目の育苗箱Cの上面まで若干下動し、可動アーム126を外側へ可動して育苗箱Cの把持を解除する。 積付装置118から積付アーム119に3回目の育苗箱Cを積付けるとき、把持位置Jよりも積付アーム119上の2回目の育苗箱Cの上面が高くなる。
従って、積付装置118の固定アーム125及び可動アーム126は、育苗箱Cを把持して把持位置Jから前記2回目の育苗箱Cの上面よりも若干高い位置まで上動し、横移動して積付アーム119上へ移動し、前記2回目の育苗箱Cの上面まで若干下動し、可動アーム126を外側へ可動して育苗箱Cの把持を解除する。
以上により、この段積設備は、育苗箱搬送コンベヤ103で搬送される育苗箱Cを下方から持ち上げて段積する段積装置117と、該段積装置117で段積された育苗箱Cを把持して横移動し積付ける積付装置118と、該積付装置118で育苗箱Cが積付けられる積付アーム119と、該積付アーム119を上下移動及び横移動させて所定位置に移載する移載機構120を設けている。 よって、積付装置118で育苗箱Cを直接積付アーム119に積付けるので、移載精度を良好に維持しながら、作業能率向上が図れる。
また、積付装置118は、段積された育苗箱Cを複数回に分けて上下に重ねて積付アーム119へ積付ける構成とし、前記複数回の積付は、段積された育苗箱Cを把持する把持位置Jよりも下位の位置へ積付ける形態と、把持位置Jよりも上位の位置へ積付ける形態とを有し、前記下位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱Cを把持位置Jから下降行程を介して積付け、前記上位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱Cを把持位置Jから上昇行程を介して積付ける構成としている。 よって、下位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱Cを把持位置Jから下降行程を介して積付け、前記上位の位置へ積付ける形態では段積された育苗箱Cを把持位置Jから上昇行程を介して積付ける構成としたので、複数回の積付における積付位置の高さが把持位置Jの高さに極力近くなり、複数回の積付の移送経路を全体的に短縮化でき、作業能率向上が図れる。
また、積付アーム119は、通常位置から往行程の横移動で段積された育苗箱Cを前記所定位置にある載台111a上へ移動し、下動して段積された育苗箱Cを載台111a上へ移載し、前記下動した状態のままの復行程の横移動で載台位置から退避位置Jへ退避する構成とし、積付装置118は、積付アーム119に最初に育苗箱Cを積付けるとき、前記退避位置Jにある積付アーム119に直接積付け、次の育苗箱Cを積付アーム119に積付ける前に、積付アーム119を通常位置Hへ上動する構成としている。 よって、積付アーム119に最初に育苗箱Cを積付けるときは、退避位置Jにある積付アーム119に直接積付けるので、積付アーム119が退避位置Jから通常位置Hに上動するのを待たずして育苗箱Cを積付けることができ、作業能率の向上が図れる。 尚、段積装置117が計10枚の育苗箱Cを段積して積付装置118が最初の育苗箱Cを積付アーム119に積付けるまでの所要時間は、積付アーム119が通常位置Hから育苗箱Cを出芽台車111の手前側の載置位置に載置して退避位置Iに戻るまでの所要時間と略同等である。
また、積付アーム119は、該積付アーム119の手前側と奥側の位置に育苗箱Cを積付ける構成とし、前記奥側の位置に積付けるときは、通常位置Hから往行程の横移動で段積された育苗箱Cを前記所定位置にある載台111a上へ移動し、下動して段積された育苗箱Cを載台111a上へ移載し、復行程の横移動で上動しながら通常位置Hへ復帰し、前記手前側の位置に積付けるときは、通常位置Hから往行程の横移動で段積された育苗箱Cを前記所定位置にある載台111a上へ移動し、下動して段積された育苗箱Cを載台111a上へ移載し、復行程の横移動で退避位置Iへ移動し、退避位置Iから通常位置Hへ上動する構成としている。 よって、奥側の位置に積付けるときは、積付アーム119が復行程の横移動で上動しながら通常位置Hへ復帰するので、積付アーム119の通常位置Hへの復帰を早めることができ、作業能率の向上が図れる。
段積された育苗箱を収容する出芽台車111は、約3日間出芽室48内で発芽処理される。 出芽室112内で発芽した育苗箱群は、緑化台車146へ積み替えるにあたり、パレットP又は出芽台車111ごと育苗箱積替装置143に供給される。 前記育苗箱積替装置143は、段積された育苗箱群を一枚の育苗箱の高さ分づつリフトする段積リフト部144と該段積リフト部144の育苗箱の段積を解除して該育苗箱を搬送する育苗箱搬送部145と該育苗箱搬送部145により搬送された育苗箱を緑化台車146…に棚積みする棚積部147とを備えて構成され、段積みされた育苗箱群を緑化台車146…にそれぞれ棚積していくようになっている。 尚、この育苗箱積替装置143は、前記段積リフト部144、前記育苗箱搬送部145及び前記棚積部147により、2列の育苗箱群を同時にリフトし、2列の育苗箱群の段積を同時に解除し、段積が解除された2枚の育苗箱を同時に緑化台車146…に棚積みしていく構成となっている。
前記段積リフト部144は、フォ−ク148によりパレットP又は出芽台車77上の段積みされた育苗箱群をすくってリフト位置149へ供給すると共に、後述する苗検出センサ104からの信号により前記育苗箱群を一枚の育苗箱の高さ分づつリフトする構成となっている。 尚、前記フォ−ク148は、フォ−ク昇降用モ−タ(図示せず)の正逆転により昇降する構成となっている。 また、前記育苗箱搬送部145は、前記段積リフト部144から前記棚積部147へ育苗箱を搬送するロ−ラコンベア150と前記段積リフト部144のリフト位置149にある育苗箱群の最上の育苗箱を把持して前記ロ−ラコンベア150上へ供給する育苗箱載替装置151とを備えて構成される。 前記育苗箱載替装置151は、段積リフト部144のリフト位置149にある最上の育苗箱を押付具152により上方から押し付けながら前後の把持部153により上方へ取り上げると共に、前記育苗箱を後方のロ−ラコンベア150の上方へ横移動させた後、育苗箱を下降させて該ロ−ラコンベア150上へ供給し前記把持部153の把持を解除する構成となっている。 尚、把持部153の昇降、横移動及び把持の作動あるいは解除は、それぞれ把持部昇降シリンダ、把持部横移動シリンダ及び把持部153に設けた把持シリンダにより行われる。 従って、この育苗箱積替装置143は、前記段積リフト部144にある育苗箱群の段積を解除して育苗箱を前記棚積部147へ搬送するようになっている。 尚、前記ロ−ラコンベア150は、育苗箱を搬送するべく常時駆動している。 そして、前記段積リフト部144は、段積された育苗箱の残り枚数が所定の枚数となる前記フォ−ク148により所定の高さまで育苗箱群をリフトしたら、前記フォ−ク148から前記育苗箱群を上部の引継ラグ154が引き継いで前記フォ−ク148と同様に全ての育苗箱が育苗箱載替装置143により段積みリフト部144からなくなるまで一枚の育苗箱の高さ分づつリフトするようになっている。 従って、前記フォ−ク148は、前記引継ラグ154に育苗箱群を引き継いだ後、引継ラグ154が前記育苗箱群を所定高さづつリフトしている間に次の育苗箱群を段積リフト部144のリフト位置149へ供給すべく作動する構成となっている。 尚、前記引継ラグ154は、無端帯の適宜位置に設けられ、引継ラグ作動用モ−タ(図示せず)の作動で上昇する構成となっている。
段積リフト部144には育苗箱群の最上の育苗箱の苗を検出する光電式の苗検出センサ104を設けており、該苗検出センサ104により上昇する育苗箱群の最上の育苗箱の苗が苗検出センサ104が配置される所定の高さに到達すると、制御装置を介してフォ−ク昇降用モ−タ又は引継ラグ作動用モ−タの作動を停止して段積リフト部144の上昇作動を停止させると共に、把持部昇降シリンダを作動させ把持部153を下降させて育苗箱載替装置151の作動を開始させる。 尚、前記苗検出センサ104は、横方向(水平方向)に光を照射して物体を検出する構成となっている。 また、制御装置には、苗検出センサ104の苗の検出から段積リフト部144の作動停止及び育苗箱載替装置151の作動開始を行わせるまでの遅延時間を変更可能なタイミング変更調節ダイヤル(図示せず)を設けている。
前記ロ−ラコンベア150には搬送上手側と搬送下手側とに育苗箱ストッパ155を設け、該育苗箱ストッパ155に搬送されてくる育苗箱が当接して育苗箱をロ−ラコンベア150上の所定の位置で停止させる構成となっている。 前記育苗箱ストッパ155は、前記ロ−ラコンベア150の育苗箱搬送経路に対して出退可能になっており、該育苗箱を通過させるべく上方に退避する構成となっている。 そして、前記搬送上手側と搬送下手側との育苗箱ストッパ155により、ローラコンベア150上の2位置で各々2枚の育苗箱を同時に停止できるようになっている。
前記棚積部147は、前記ロ−ラコンベア150の一側に設けた緑化台車昇降部159と、ロ−ラコンベア150に対して前記緑化台車昇降部159とは反対側に前記育苗箱ストッパ155に対応して搬送上手側と搬送下手側とにそれぞれ設けた押出装置160とを備えて構成される。 また、前記緑化台車昇降部159において、緑化台車146の上下に所定間隔ごとに複数設けた育苗箱が載る棚157aのそれぞれがロ−ラコンベア150と同じ高さとなるように緑化台車146を昇降させる構成となっている。 従って、この棚積部147は、前記緑化台車昇降部159において緑化台車146を昇降させて前記棚157aとロ−ラコンベア150とを同じ高さにした状態で、前記押出装置160により育苗箱ストッパ155により停止しているロ−ラコンベア150上の育苗箱を前記緑化台車146の棚に押し込んで育苗箱を棚積していく構成となっている。 尚、前記押出装置160により、ロ−ラコンベア150で搬送される2枚の育苗箱を同時に緑化台車146の棚157aに押し込むようになっている。
前記緑化台車146は、キャスタ−付きの計4個の車輪157bを備えると共に、同じ高さの棚157aに育苗箱Cが前後2列、左右2列で計4枚載置される構成となっている。 そして、この緑化台車146に育苗箱を棚積みするにあたり、搬送下手側の前記育苗箱ストッパ155及び搬送下手側の前記押出装置160を作用させると共に緑化台車昇降部159において緑化台車146を間欠的に棚157aの上下ピッチごとに上昇させ、緑化台車146の前後一方側の最上の棚157aから順に下方に育苗箱を2枚づつ棚積していく。 このとき、搬送上手側の育苗箱ストッパ155は育苗箱を通過させるべく上方に退避し搬送上手側の押出装置160は停止している。 緑化台車146の前後一方の棚の最下まで育苗箱が棚積されると、今度は搬送上手側の育苗箱ストッパ155及び搬送上手側の前記押出装置160を作用させると共に緑化台車昇降部159において緑化台車146を間欠的に棚157aの上下ピッチごとに下降させ、緑化台車146の前後他方側の最下の棚157aから順に上方に育苗箱を2枚づつ棚積し、最上の棚157aまで棚積されて緑化台車146への棚積が完了する。
尚、押出装置160は左右2枚の育苗箱Cを同時に押し込むのであるが、緑化台車146へ棚積みするには育苗箱Cへの採光性を考慮して、左右の育苗箱C間に間隔を空ける必要がある。 そこで、押出装置160の押出具133の先端には、把持用電磁ソレノイド134aで作動する把持アーム134を設けている。 押出具133が左右2枚の育苗箱Cを緑化台車146へ押し込んだ後、把持アーム134を下側へ回動(移動)して押出具133側の育苗箱Cの側壁の内側に引っ掛け、押出具133が若干戻り作動して押出具133側の育苗箱Cを移動させて左右の育苗箱C間に間隔を空け、把持アーム134を上側へ回動(移動)して育苗箱Cの側壁の内側から退避させ、押出具133が初期位置まで戻り作動する。 これにより、緑化台車146内の育苗箱Cへの採光性が良くなるばかりでなく、採光性が良くなる分、緑化台車146の棚157aの上下ピッチを小さくでき、緑化台車146に多数の育苗箱Cを収容することができる。
緑化台車昇降部159には、緑化台車146を載置する緑化台車載置枠161と前記緑化台車載置枠161を昇降させるための昇降用モ−タ162と前記昇降用モ−タ162の駆動により上下に作動する昇降用チェ−ン163とを設けている。 前記緑化台車載置枠161は、当該施設のフロア面164より下側に堀り込んだ堀り込み部分165に入り込んで、上面を前記フロア面164と同じ高さにすることができる。 よって、人手で緑化台車146を押すことにより車輪157bを回転させ該緑化台車146を移動させて緑化台車載置枠161に載置するとき、緑化台車146を登り傾斜において移動させる必要がなく水平方向に移動させるだけでよいので、緑化台車146の移動が容易に行える。 また、前記緑化台車載置枠161は、平面視で中央部分に孔161aが開いた4角枠の形状になっており、平面視で緑化台車146の外周部にある4個の車輪157bの下側に当接して緑化台車146を支持する構成となっている。 また、緑化台車昇降部159には、緑化台車載置枠161に載置されて昇降する緑化台車146の外周部に当接して該緑化台車146が前後左右に移動しないようにするための緑化台車ガイドローラ166を計8個設けている。 前記緑化台車ガイドローラ166は、緑化台車146が最下降位置にあるとき該緑化台車146の上端より上側で且つ上下方向において該押出装置160に近い押出装置160より下側に設けられ、緑化台車昇降部159における緑化台車146の搬入、搬出時に邪魔にならず、押出装置160による育苗箱の挿入棚の位置決めを精度良く行える。 緑化台車載置枠161の前後左右の4隅にはそれぞれ前記昇降用チェ−ン163を設け、この4本の昇降用チェ−ン163により前記緑化台車載置枠161を吊り下げ支持可能な構成となっている。 そして、前記昇降用モ−タ162の駆動により、前記昇降用チェ−ン163が駆動して緑化台車載置枠161を昇降するようになっている。
育苗箱積替装置143で育苗箱が棚積みされた緑化台車146を緑化室内へ搬送する手段は、人手により緑化台車146を押して搬送する手段の他、緑化用移動台車167により自動的に緑化室内へ搬送することができる。 緑化用移動台車167は、左右の遊転輪168と車体左右中央に設けた前後の駆動輪169との計4個の車輪により走行する。 この緑化用移動台車167は、車体に対して昇降するリフタ−170と該リフタ−170及び前記駆動輪169の駆動を制御する制御盤171とリフタ−170及び駆動輪169の駆動するためのバッテリ−(図示せず)と車体の前後端それぞれのバンパ−173とを備えて構成され、前記リフタ−170の上昇により該リフタ−170が緑化台車146の左右中央部に下方から当接して前記緑化台車146の車輪157bをフロア面164から浮かせた状態で緑化台車146を支持し、走行することにより緑化台車146を搬送する構成となっている。
従って、育苗箱積替装置143の緑化台車昇降部159において空の緑化台車146へ育苗箱を棚積するべく前記緑化用移動台車167により前記緑化台車昇降部159へ前記緑化台車157を搬送するとき、緑化台車157を支持した緑化用移動台車167が前記緑化台車昇降部159の所定の位置まで緑化台車157を搬送して停止し、前記リフタ−170を下降して緑化台車昇降部159の緑化台車載置枠161上に緑化台車157の車輪157bを載せるようになっている。 このとき、平面視で前記緑化台車載置枠161の中央部分の孔161a内に前記緑化用移動台車167が納まるようになっているので、緑化台車載置枠161を昇降させても該緑化台車載置枠161と前記緑化用移動台車167とが干渉しない構成となっている。
これにより、緑化台車146を搬送した位置で緑化用移動台車167を停止させたまま緑化台車146に育苗箱を棚積していき、緑化台車146への育苗箱の棚積みが完了すると停止している前記緑化用移動台車167により緑化台車146を緑化台車昇降部159から搬出することができる。 よって、緑化台車昇降部159からの緑化台車157の搬出において、格別に緑化用移動台車167を緑化台車昇降部159へ移動させる必要がなくなると共に棚積が完了した緑化台車146の搬出を即座に行え、緑化台車146の搬出作業の作業能率の向上を図ることができる。 また、緑化用移動台車167により緑化台車昇降部159へ緑化台車146を搬入した状態で緑化台車146への棚積作業ができるので、緑化台車146への棚積作業を緑化台車146を搬入した後に即座に行え、前記棚積み作業の作業能率の向上を図ることができる。
緑化室200での育苗の他、温室での栽培等において、温湯パイプ175内に温湯を流して暖房する暖房装置がある。 この温湯パイプ175は、複数のパイプを繋いで構成されるものであるので、パイプの継ぎ目の溶接部176から水漏れしたり、パイプが発錆することにより水漏れしたりするおそれがある。 そこで、温湯パイプ175内にフレキシブルな給湯ホース177を設け、該給湯ホース177内に温湯を流すことにより給湯ホース177が温湯パイプ175の内周面に密着する構成とし、熱伝達効率を向上させて暖房効率を向上させることができる。 尚、温湯パイプ175が屈曲していても、給湯ホース177を温湯パイプ175の内周面に密着させることができる。 給湯ホース177は、ポリエチレンやゴムの材質で構成すればよい。 これにより、温湯パイプ175の継ぎ目の溶接が不要となり、工事コストが削減される。
また、温室での栽培において、栽培ベッド178に液剤を散布する液剤散布車179を設けることができる。 この液剤散布車179は、栽培ベッド178条間の通路180に設けた2本の温湯パイプ175を走行レールとして走行するものであり、薬液を散布する場合は、カメラ181で病害虫の発生を撮影したとき、自動的に薬液を噴霧して局所噴霧を行う。 局所噴霧により、薬液の使用量を抑えることができる。 また、養液を噴霧することもできるので、従来のような養液配管が不要となる。 また、液剤散布車179には、栽培ベッド178を取り出すフォーク182を備えている。 従って、カメラ181の撮影により、収穫作業や葉欠き作業が必要な栽培ベッド178を発見すると、当該栽培ベッド178をフォーク182により取り出し、通路180の始端部へ搬送し、作業者が該始端部の広い作業スペースで作業をすることができる。 また、作業者が通路180内に入る必要がないので、通路180を狭くできる分、植付株数を増加させることができ、収量の増大が図れると共に、衛生的である。
作業者が通路180にて作業をする場合には、液剤散布車179に代えて作業台車183を走行させることができる。 この作業台車183は、作業者が搭乗する作業台184を作物の高さに応じて昇降させることができる。 従って、高所で作業をするとき、作業台184を上昇させると重心が高くなり、その状態で作業者が身を乗り出して作業をしようとすると、作業台車183が転倒しやすくなる。 そこで、温湯パイプ175の下方に転倒防止フック185を突出させ、作業台車183が転倒しようとすると、転倒防止フック185が温湯パイプ175に引っ掛かって転倒を阻止する構成としている。 この転倒防止フック185は、作業台184に設けたフットスイッチ(走行スイッチ)186と連動し、電磁ソレノイド187により回動して、作業台車183が走行するときは収納され、作業台車183が停止したときに突出する構成となっている。
転倒防止フック185がフットスイッチ186と連動する構成に代えて、作業台184の左右の手すり188に沿って転倒防止ワイヤ189を設け、作業者が身を乗り出そうとすると、転倒防止ワイヤ189が引かれて連動ワイヤ190を介して転倒防止フック185を突出させる構成とすることができる。 このとき、右の転倒防止ワイヤ189が引かれると左の転倒防止フック185が突出し、左の転倒防止ワイヤ189が引かれると右の転倒防止フック185が突出する。
更に、別例として、走行車輪191に電磁石を設け、フットスイッチ186に連動して走行中は電磁石を通電せずに磁力が発生しないようし、走行停止すると通電して電磁石の磁力を発生させ、金属製の温湯パイプ175に走行車輪191が引き付けられる力により転倒を防止することができる。
また、音波により養液タンク(原液タンク)内の養液の液位を測定する液位センサを設け、養液が第一の設定液位(養液タンクの20%の位置)まで減少すると肥料作成を促すメッセージを発信し、更に養液が第二の設定液位(養液タンクの10%の位置)まで減少すると肥料作成を促すメッセージを発信すると共に目標の肥料濃度を抑えることにより養液供給量を抑え、養液がなくなると警報を発すると共に養液供給装置の作動を停止する。 尚、第二の設定液位から養液がなくなるまでの間は、目標の肥料濃度を徐々に低下させ、養液がなくなる直前は、目標の肥料濃度を最低値に保持する。
ところで、播種設備102の播種装置106で播種する種子は、種子消毒設備により事前に消毒される。 この種子消毒設備は、前工程から後工程の順に温湯消毒装置A、種子冷却装置B、乾燥装置Oを順次設けている。 温湯消毒装置Aは、箱型の温湯槽となる温湯消毒槽1を設け、温湯消毒槽1の上方には多数の種子バケット2を循環移送する温湯用移送装置となる循環移送装置3を設けている。 尚、前記温湯消毒槽1は、11個の種子バケット2を連ねて収容できる構成となっている。 また、種子バケット2には、所定量ごとに種子を収容する網状の種子袋Pを入れるようになっている。
種子バケット2は、上方に向く開口部86を備え、下部を丸棒の棒材87aを交差させた格子87で構成し、上部の側面を外向きにパンチング孔88aを打ち抜いたパンチングメタル88で構成している。 前記パンチング孔88aは外向きに打ち抜かれているので、打ち抜きによって立ち上がるバリ等が外向きに立ち上がり、内面側は滑らかとなる。
循環移送装置3は移送始端側にあって多数の孔を形成する種子バケット2を下降させて温湯消毒槽1内の温湯に浸漬させる下降装置3dと、温湯消毒槽1内を浸漬した状態で種子バケット2を移送する移送装置3aと、移送終端側にあって温湯消毒槽1内を浸漬した種子バケット2を上昇させる上昇装置3bと、上昇装置3bで上昇させた種子バケット2を下降装置3dまで戻す戻し装置3cとを備えている。
移送装置3aは、種子バケット2の上端に設けた縁部2aを左右下側から受ける案内レール部4を備え、移送始端部には種子バケット2を移送させるためのチェン式の移送コンベア5を左右に設けている。 移送コンベア5は、周回経路の適宜位置に種子バケット2を移送させる押し用突起5aを備え、該押し用突起5aが種子バケット2の縁部の左右に固着した左右方向の固着軸2bを移送方向に押すことで当該種子バケット2を移送し、移送下手側の種子バケット2が順次移送上手側の種子バケット2に押されて温湯消毒槽1内で種子バケット2が移送されていく構成となっている。
上昇装置3bは、案内レール部4の終端(移送終端)にある種子バケット2の固着軸2bが引っ掛かる持上げ用突起6aを備えるチェン式の上昇コンベア6を左右に設けている。 従って、該上昇コンベア6の駆動により、案内レール部4の終端(移送終端)にある種子バケット2の固着軸2bが持上げ用突起6aに持上げられ、種子バケット2が上昇する構成となっている。 上昇コンベア6は、持上げ用突起6aが固着軸2bに引っ掛かる上昇始端位置から種子バケット2を上昇させるにつれて移送装置3aの移送方向に移動させる斜めの移動経路(周回経路)を備えた側面視で三角形状の周回経路で周回する。 そして、前記斜めの移動経路の途中で種子バケット2を反転させる反転カム7を左右に設けており、種子バケット2の上昇で前記反転カム7が種子バケット2の縁部2aにおける固着軸2bの一方側(移送装置3aの移送方向側、種子冷却装置B側)に上側から接触して押し下げることにより、固着軸2bを支点に種子バケット2をその上部の開口部が種子冷却装置B側に向くように反転させ、種子バケット2内の種子袋Pを種子冷却装置Bの冷却バケット8へ排出する構成となっている。 尚、温湯消毒槽1の上端から反転カム7の位置にかけて、上昇あるいは反転する種子バケット2から垂れ落ちる温湯を温湯消毒槽1へ案内するガイド板9を設けている。 このガイド板9により、種子バケット2から垂れ落ちる温湯を温湯消毒槽1へ戻して温湯消毒槽1内の熱の放出を抑えると共に、前記温湯が種子冷却装置Bの冷却槽10に垂れ落ちることによる冷却効率の低下を防止できる。
戻し装置3c及び下降装置3dは、種子バケット2の固着軸2bが引っ掛かる搬送用突起11aを備えるチェン式の戻しコンベア11を左右に備えて構成されている。 尚、前記搬送用突起11aは、戻しコンベア11の周回方向の前後に対向して配置され、前後の突起11aで固着軸2bを挟むようにして保持する構成となっている。 従って、上昇装置3bの上昇コンベア6でその上端部に上昇した種子バケット2を、前記戻しコンベア11が、受け継いで移送装置3aの移送始端側に横移動した後、下降させてその下降経路の途中の種子袋供給位置rで待機させる。 この種子袋供給位置rで、種子バケット2は温湯消毒槽1の上方に位置しており、作業者が当該種子バケット2に種子袋Pを供給するようになっている。 そして、移送装置3aが作動して移送始端部に種子バケット2を収容するスペースができると、戻しコンベア11を作動させて前記種子袋供給位置rにある種子バケット2を下降させ、種子バケット2を戻しコンベア11の下端から温湯消毒槽1へ落下して供給する。 尚、種子袋供給位置rで待機する種子バケット2は、下部の前側が温湯消毒槽1に取り付けたガイド12に接触し、上部の開口部が前側に向くように傾く。 これにより、作業者が種子バケット2に種子(種子袋P)を容易に供給できる。 更に、種子バケット2が傾いている分、種子バケット2が温湯消毒槽1の温湯に浸されない高さで且つ当該種子バケット2の前記開口部の高さを極力低く設定することができるため、種子バケット2への種子(種子袋P)の供給が容易である。
また、種子袋供給位置rにある種子バケット2を下降させて戻しコンベア11の下端から温湯消毒槽1へ落下するとき、種子バケット2の縁部2aが案内レール部4に衝突することにより騒音が発生したり衝撃で縁部2aを変形させるおそれがある。 そこで、種子バケット2の縁部2aが案内レール部4に衝突する前に種子バケット2の底部が温湯消毒槽1の底面に接触するよう、温湯消毒槽1の底面の一部に隆起させた隆起部を設け、該隆起部に落下する種子バケット2の底部が先ず接触する構成とすれば、衝突する部分が水中であるので衝撃音を抑えられ、また縁部2aの変形を防止して循環移送装置3による種子バケット2の移送の適正化が図れる。
尚、移送装置3a、上昇装置3b、戻し装置3c及び下降装置3dは種子バケット2を同時に間欠的に移送する構成であるが、移送装置3aは複数の種子バケット2を同時に移送し、上昇装置3b、戻し装置3c及び下降装置3dは各々単一の種子バケットを移送する構成であり、移送装置3a、上昇装置3b、戻し装置3c及び下降装置3dで各々の移送ピッチが異なる構成となっている。 尚、下降装置3dは種子バケット2を種子袋供給位置rに移送した状態で停止する。 従って、戻し装置3c及び下降装置3dの移送速度が移送装置3aの移送速度より速く設定されており、空の種子バケット2の数を減らすことにより、コストダウンが図れると共に、温湯消毒槽1の上方の空の種子バケット2の数が少ないため、作業者が温湯消毒槽1内の消毒状況や運転状況を視認するときに空の種子バケット2が邪魔になりにくい。
また、移送装置3aで間欠的に移送される種子バケット2の移送は、移送中の時間より移送停止状態の時間の方が長くなるように設定されている。 従って、温湯消毒槽1内の後述する温水噴出口13の上方に種子バケット2を長く滞留させることができ、種子の殺菌効果を高めることができる。 また、移送装置3aの移送停止時間を長くすることで、これに連動する上昇装置3b及び下降装置3dの停止時間を長く設定することができるので、種子袋供給位置rでの種子バケット2の停止時間を長く設定でき、停止している種子バケット2に種子(種子袋P)を容易に供給できる。 また、前記移送装置3aの移送停止時間を調節する切替装置となる調節ダイヤル89により長時間加温状態と短時間加温状態とに切り替えできる構成となっており、この移送停止時間の切替により同一の種子バケット2が温湯消毒槽1に浸漬される総時間を変更できる。 尚、短時間加温状態のときの種子バケット2の間欠的な移送時間の周期は、長時間加温状態のときの2分の1に設定される。 従って、種子の品種に応じて種子の消毒時間を変更することができる(例えば、うるち米の種籾は10分間浸漬し、もち米の種籾は6分間浸漬する等)。 これにより、移送装置3aの移送中の移送速度を変えずに容易に浸漬時間を変えることができる。 尚、移送装置3a、上昇装置3b、戻し装置3c及び下降装置3dは、共通の駆動源であるモータ90により作動する。 従って、調節ダイヤル89からの信号により制御部43を介してモータ90へ出力される構成となっている。
また、種子消毒作業中に装置の故障や点検等のために非常停止したときは、その非常停止時間を計測して前記の消毒時間に加算する制御がなされる。 従って、非常停止した分、移送装置3aで間欠移送の停止時間が短くなる。 このとき、非常停止中に設定の消毒時間に達した場合は、ランプ等の警報手段により警報する。 よって、種子を必要以上に長く温湯に浸漬することにより、種子割れ等の種子の損傷を防止できる。
温湯消毒槽1内の底部には所定間隔毎に温水噴出口13を配設し、間欠移送されながら停止している種子バケット2の停止位置下方に温水噴出口13を位置させ、種子バケット2に向けて温水を噴出し、温水が種子バケット2の孔を通過し網状の種子袋Pに収容する種子(種籾)に作用する構成としている。 なお、温湯消毒槽1の底部を前後方向中間部に向けて下り傾斜に構成し、中間部に排水溝14を構成している。
尚、全ての温水噴出口13を前側(種子投入側)に向けるようにすれば、温湯消毒槽1内の前側(種子投入側)部分の温湯の温度を高くでき、種子バケット2にて温湯消毒槽1内に種子を投入するときにこの投入部周辺の温湯の温度低下を抑えることができ、温湯消毒槽1内の温湯の温度の均一化が図れる。
温湯消毒槽1の後工程には供給シュート15を介して種子冷却装置Bを設けている。 この種子冷却装置Bには、供給シュート15の後側に前後方向に長い種子冷却槽10を設け、この種子冷却槽10には前側から後側に向けて複数の冷却バケット8を設けている。 冷却バケット8は多数の孔を形成し、左右方向の軸8aにより横軸心回動自在に支持している。 そして、冷却バケット8が軸8aを軸心に回動反転すると冷却バケット8内に収容する種子袋Pが次の冷却バケット8に収容される構成である。 従って、冷却バケット8及び軸8a等により、冷却用移送装置を構成している。 尚、冷却バケット8は、反転時に小さく2度回動して種子袋Pの排出を確実に行うようにしている。 冷却槽10内には各冷却バケット8の収容部ごとに槽内を仕切る仕切り壁16を設けており、この仕切り壁16は種子の排出側(排出シュート17側)のものほど高くなっている。 そして、冷却槽10に新たな水を供給する冷却用給水口18が種子冷却槽10内において種子の排出側(排出シュート17側)の端部の位置で給水する構成となっており、冷却用給水口18からの冷却水は冷却槽10内において仕切り壁16で仕切られる前記排出側の区画から順次供給されていくことになる。
尚、種子バケット2が上昇装置3bで上昇して反転カム7で反転する直前に到達したことをセンサで検出すると、最も温湯消毒装置Aに近い冷却バケット8が反転してから元に戻り、その後種子バケット2が上昇して反転カム7で反転する構成となっている。 これにより、種子バケット2から冷却バケット8に種子を供給する直前に当該冷却バケット8の種子を次の冷却バケット8に供給することができ、冷却バケット8による種子の冷却時間を長くすることができて冷却効果を高めることができる。
また、種子バケット2の容積より冷却バケット8の容積が大きく設定されている。 よって、種子バケット2の容積が小さいので、温湯消毒槽1内の種子バケット2が供給されない不要な部分を小さくして温湯を効率良く使用できる。 また、冷却バケット8の容積が大きいので、後述する空気噴出口19からの空気により種子の攪拌が容易になり、冷却効果が高まる。
また、冷却槽10の冷却バケット8の下方には、空気噴出管20をそれぞれ設け、ブロワ21により空気噴出口19に空気を供給し、浸漬中の冷却バケット8に向けて空気を噴出する構成としている。 また、温湯消毒槽1にも空気噴出管19を設けており、この空気噴出管19は、温水噴出口13を備える温水管22の上側で平面視で交差(直交)するように配置されている。 温水管22は温湯消毒槽1の長手方向(前後方向)に延び、温水噴出口13が左右に温湯を噴出するので、温湯消毒槽1の短手方向(左右方向)の対流が前後方向の全体にわたって均等に発生し、温湯消毒槽1内の温度むらを抑えることができる。 空気噴出管19は、停止する各種子バケット2の下方に位置しており、各種子バケット2へ向けて空気を噴出することにより全ての種子を均等に攪拌できる。
前記ブロア21は冷却槽10用と温湯消毒槽1用とで共通であり、温湯消毒槽1の空気噴出管19へは温湯消毒槽1の外面(側面)で接触する前後に長い接触管23を介して空気が供給される。 この接触管23により、温湯消毒槽1へ供給する空気の温度を上昇させることができ、温湯消毒槽1内の温度低下を防止している。
次に種子消毒の工程について説明する。
下降装置3dの途中の種子袋供給位置rに停止している種子バケット2に種子を収容した網状の種子袋Pを供給する。 そして種子袋供給位置rから温湯消毒槽1内まで下降装置3dで種子バケット2を下降して温湯に浸漬する。
温湯消毒槽1内では種子バケット2は移送装置3aで移送され、移送装置3aは間欠駆動する。 そして、種子バケット2は温水噴出口13に対向する位置に停止し、停止した状態で噴出する温水に晒され、種子袋P内の種子の消毒作用を促進するものである。
各温水噴出口13毎に設定時間停止しながら移送された種子バケット2は移送終端側で上昇装置3bによって引き上げられる。 そして上昇装置3bの途中にある反転装置7で種子バケット2が反転し、種子バケット2内の種子袋Pは排出され、供給シュート15を通過して冷却槽10の始端側の冷却バケット8内に供給される。
空になった種子バケット2は上昇装置3bで引き続いて上方に移送され、次いで、戻し装置3cで移送始端側に向けて温湯消毒槽1の上方を間欠移送され、下降装置3dで再度種子袋供給位置rに循環移送される。
なお、循環移送装置3は間欠駆動の代わりに低速で連続的に駆動するように構成してもよい。
冷却槽10の冷却バケット8に供給された種子袋Pは冷却水により冷却される。 冷却バケット8は循環移送装置3の間欠駆動と連動する構成とし、温湯消毒槽1から種子冷却槽10へ次の種子袋Pが供給される前に回動反転して次の冷却バケット8へ種子袋Pを供給し、温湯消毒槽1からの種子袋Pを受け入れる。 すなわち、冷却終端側の冷却バケット8から順次回動反転することで種子袋Pを順に次の冷却バケット8に移送すると共に、冷却始端側の冷却バケット8に温湯消毒槽1からの種子袋Pを受け入れるようにしている。
そして、複数の冷却バケット8を順次通過した種子袋Pは排出シュート17から排出され、次工程の乾燥装置Oで乾燥される。
この種子消毒装置は、温湯を貯留する温湯槽1と、冷却水を貯留する冷却槽10と、温湯槽1内において種子を複数の種子バケット2内に収容して冷却槽10側へ順次移送した後、種子を冷却槽10の冷却バケット8へ順次供給する温湯用移送装置3と、冷却槽10において種子を前記冷却バケット8により排出側へ順次移送する冷却用移送装置とを設け、温湯用移送装置3による各種子バケット2の冷却バケット8への種子の供給時間間隔を、冷却用移送装置による冷却バケット8の排出側への種子の移送時間間隔と同一となる長時間加温状態と、冷却用移送装置による冷却バケット8の排出側への種子の移送時間間隔の複数分の1となる短時間加温状態とに切り替える切替装置89を設けている。
従って、種子バケット2内に収容した種子は、温湯用移送装置3により温湯槽1内において冷却槽10側へ順次移送されながら処理され、種子バケット2は、最終的に種子を冷却槽10の冷却バケット8へ供給する。 冷却バケット8は、冷却槽10において種子を排出側へ順次移送しながら種子を冷却する。 そして、切替装置89を長時間加温状態に切り替えると、各種子バケット2が冷却バケット8へ種子を供給する度に、冷却バケット8は種子を排出側へ移送する。 切替装置89を短時間加温状態に切り替えると、複数の種子バケット分の種子を同じ冷却バケット8へ供給し、種子バケット2から冷却バケット8へ種子を複数回供給する度に、冷却バケット8は種子を排出側へ移送する。 従って、温湯槽1での加温時間の変更に拘らず、冷却槽10での冷却時間は一定になる。
よって、種子を温湯槽1及び冷却槽10で連続的に移送させて高能率化を図ると共に、加温可能な時間が短い品種では切替装置89を短時間加温状態に切り替え、加温可能な時間が長い品種では切替装置89を長時間加温状態に切り替えることにより、加温により種子の発芽障害や消毒不足を防止しながら、加温時間の変更に拘らず冷却時間を一定にして適正な冷却効果を得ることができ、冷却不足による発芽障害や処理能率の低下を防止できる。
また、種子バケット2は、上方に向く開口部86を備え、下部を棒材87aを交差させた格子87で構成し、上部の側面を外向きにパンチング孔88aを打ち抜いた板状のパンチングメタル88で構成し、反転して種子を冷却槽10の冷却バケット8へ供給する構成としている。
従って、種子バケット2が反転することにより該種子バケット2から冷却バケット8へ種子を供給するが、種子バケット2の側面を外向きにパンチング孔88aを打ち抜いたパンチングメタル88で構成しているので、種子バケット2に収容した種子袋P等を種子バケット2の側面に引っ掛けずに該側面上を滑らせて円滑に冷却バケット8へ供給できる。 また、温湯槽1内において、循環及び攪拌される温湯及びエアは、種子バケット2の下部の格子87から種子バケット2内に円滑に供給される。
よって、温湯槽1内において循環及び攪拌される温湯を種子バケット2の下部の格子から種子バケット2内に円滑に供給できるので、種子の加温処理を良好に行えると共に、種子バケット2から冷却バケット8へ円滑に種子を供給できるので、加温処理後に即座に冷却処理がなされないことによる種子の発芽障害や処理能率の低下を防止できる。
この種子消毒装置によると、前後に長い温湯消毒槽1により複数の種子バケット2を移送しながら連続的に能率的に温湯消毒することができ、また、温湯消毒装置Aから種子冷却装置Bに種子袋Pを簡単に供給することができる。
また、循環移送装置3が設定時間毎に間欠駆動するため、一つの種子バケット2が温湯に浸漬する時間を一定にすることができ、かつ停止毎に温水にさらされるため、多数の種子袋Pに均一な消毒を効率よく行うことができる。 そして、冷却バケット8と循環移送装置3は連動して駆動するため、種子袋Pを冷却水に浸漬する時間をも一定にすることができ多数の種子袋Pに均一な冷却を行なうことができる。
また、温水噴出口13を温湯消毒槽1内全体にわたって設定間隔毎に配置することで、温湯消毒槽1内の温度むらを防止し、種子バケット2内の種子袋Pの種子に温湯の浸透が均等化し、温湯殺菌効果を高めることができる。 また、種子バケット2を温湯消毒槽1内で間欠移送することにより、種子の浸漬、離水が迅速になり、浸漬殺菌時間が正確となり、殺菌効果を高めることができる。 すなわち、本実施の形態では1つの種子バケット2は10箇所の温水噴出口13毎にその上方で停止して浸漬される。
また、冷却槽10内に空気を噴出させることで、冷却槽10内の冷却水の温度上昇を低減する防止することができ、冷却効果を大きくすることができる。
また、冷却バケット8を所定時間毎に駆動反転させ、冷却水内で種子袋Pを所定時間停止冷却しながら移送するので、冷却効果を高めることができる。
次に図10に基づいて温湯消毒槽1及び冷却槽10に使用する温湯及び冷却水の供給経路について説明する。
温湯消毒槽1内には温湯オーバーフロー樋24を設け、温湯オーバーフロー樋24にオーバーフローした温湯は外部に排出される。 また、温湯消毒槽1内には温湯オーバーフロー樋24とは別の温湯排出口25を設け、該温湯排出口25から戻り経路となる温湯戻り路26を介して切替弁27に供給される。 従って、前記切替弁27の切替により、前記温湯排出口25から温湯を排出する状態に切り替える構成となっている。
そして、温湯戻り路26からの温湯は、切替弁27を介して給湯経路となる給湯路28に供給される。 該給湯路28には、ポンプ29及びヒータとなるインラインヒータ30を設けている。 尚、前記インラインヒータ30は、ボイラ31から各種バルブを備える蒸気供給路32を介して水蒸気が供給され、熱量を得る構成である。 この給湯路28を介して温湯が温水噴出口13から温湯消毒槽1へ供給される。 尚、温湯消毒槽1内の温湯の温度は温湯用水温センサ33により約60℃になるよう制御する。
また、冷却槽10からオーバーフローした冷却水を、冷却水オーバーフロー樋34、冷却水オーバーフロー経路となる還流路35を経由して回収槽36に還流するように構成している。 回収槽36内の冷却水は、給水経路となる給水路37へ供給される。 該給水路37は、開閉弁38を備え、前記切替弁27へ水を供給する構成となっている。 そして、切替弁27の切替により、給水路37の水を給湯路28に供給する構成となっている。
従って、切替弁27は、給水路37からの水を給湯路28へ供給する水補給状態と、温湯戻り路26からの温湯を給湯路28へ供給する温湯循環状態とに切り替わる構成となっている。 また、温湯消毒槽1には、水位計39と前述した温湯用水温センサ33とを設けている。 よって、水位計39の検出により温湯消毒槽1内の水位が設定値より低いことが制御部40に入力されると、制御部40からの出力により、開閉弁38が開き、前記水補給状態に切替弁27が切り替えられ、ポンプ29が作動し、ボイラ31が作動してインラインヒータ30が作動し、回収槽36内の水を加温しながら温湯消毒槽1に補給するよう制御される。 このとき、温湯用水温センサ33の検出により温湯消毒槽1内の温湯の温度が所望の温度に達している場合は、ボイラ29並びにインラインヒータ30を停止して、回収槽36内の水を加温せずに温湯消毒槽1に補給するようになる。 水位計39の検出により温湯消毒槽1内の水位が設定値に達したことが制御部40に入力されると、制御部40からの出力により、開閉弁38が閉じ、ボイラ29並びにインラインヒータ30を停止して、水の補給を停止する。 温湯消毒槽1内の水位が設定値に達している場合に、温湯用水温センサ33の検出により温湯消毒槽1内の温湯の温度が所望より低いことが制御部40に入力されると、制御部40からの出力により、前記温湯循環状態に切替弁27が切り替えられ、ポンプ29が作動し、ボイラ31が作動してインラインヒータ30が作動して、温湯消毒槽1内の温湯を循環しながら加熱し温湯が所望の温度(約60℃)となるよう制御される。
また、前記切替弁27は、給水路37からの水と温湯戻り路26からの温湯とを混合して給湯路28へ供給する混合状態に切り替えることができる構成となっている。 更に、前記混合状態において、給水路37からの水と温湯戻り路26からの温湯との混合割合を変更して調節できるようになっている。 これにより、温湯消毒槽1内の水位や水温に応じて、所望の水位及び水温に精度良く制御することができるようにしている。 また、温湯消毒槽1内の水位が設定値に達している場合でも、温湯消毒槽1内の温湯が種子により汚れているときには、給水路37からの水を温湯消毒槽1内に供給するようにし、汚れた温湯を温湯オーバーフロー樋24からオーバーフローさせて外部に排出することができる。 よって、温湯消毒槽1内の温湯が汚れている場合に種子消毒作業を中断して前記温湯を入れ替えるようなことをせずに、種子消毒作業をしながら温湯消毒槽1内の温湯を入れ替えることができ、種子消毒の連続作業が行えて作業能率の向上が図れる。
この構成によると、熱効率の向上をはかり、使用水量の削減を図ることができる。 特に、回収槽36に貯留する水は、次回の種子消毒作業開始時に温湯消毒槽1に水を張り込むのに使用でき、あるいは非作業時に洗浄用の水として温湯消毒槽1に張り込むことができる。
尚、温湯オーバーフロー樋24からオーバーフローする温湯は二方向切替弁91に供給され、一方に切り替えるとそのまま排出され、他方に切り替えると暖房用ポンプ92を介して放熱管93に供給されてから排出される。 この放熱管93は温湯消毒槽1の前側に配置されているので、種子袋供給位置rで種子バケット2へ種子袋Pを供給する作業者用の暖房となり、作業者の足冷えを防止し作業環境の改善が図れる。
尚、上記とは別に、温湯消毒槽1に新たな水を供給するための給水手段となる消毒用給水口41を設けている。 また、前述のように、冷却槽10に新たな水を供給するための給水手段となる冷却用給水口18を設けている。 冷却用給水口18は、冷却槽10内の水温を検出する冷却用の水温センサ42の検出に基づいて、水温が所定温度より高いときに制御部43からの信号により自動的に開いて給水する構成となっている。 これにより、冷却槽10内の水温を所望の温度に維持することができ、冷却効果を高めることができる。 尚、冷却用給水口18は冷却槽10内において種子の排出側(排出シュート17側)の端部の位置で給水する構成となっているので、冷却用給水口18からの冷却水は冷却槽10内において仕切り壁16で仕切られる前記排出側の区画から順次供給され、前記排出側の区画ほど水温を低くして種子が順次水温が低い区画に搬送されていく構成にでき、冷却効果を高めることができる。 また、冷却槽10の水を循環させながら冷却するチラー94も備えている。
また、作業開始時に温湯消毒槽1及び冷却槽10へ水を供給するときは、先ず制御部43からの信号により消毒用給水口41を開き、回収槽36に水があるときはポンプ29及びインラインヒータ30を作動させ、温湯消毒槽1内に水を充填し、インラインヒータ30により温湯消毒槽1内の水を加温しながら制御部43からの信号により冷却用給水口18を開いて冷却槽10へ水を供給する。 これにより、温湯消毒槽1内の水を加温するのと同時に冷却槽10へ水を供給するので、作業開始までの準備時間を短縮でき、作業能率を向上させることができる。
尚、温湯消毒槽1及び冷却槽10から水を抜いて空にするための排水口98を各々設けている。 制御装置は、運転終了スイッチを操作して全作業を終了すると、前記排水口98が開き、温湯消毒槽1及び冷却槽10を空にする。 これにより、配管内の凍結による機器の故障や配管をはじめ温湯消毒槽1及び冷却槽10の残水による雑菌の繁殖を防止する。 温湯消毒槽1及び冷却槽10には、各々の水の有無を検知する水有無センサ99を設けている。 運転開始スイッチを操作して作業を開始し、各々の水有無センサ99が残水がないことを検出すると、排水口98を閉じてから、消毒用給水口41及び冷却用給水口18を自動的に開く。 これにより、排水口98の閉め忘れによる作業開始時間の遅れや無駄な水の発生を防止し、省エネ効率の良い無人運転が可能となる。
また、給湯路28においてポンプ29及びインラインヒータ30の下手側の分岐点で分岐されるチラー洗浄用路95を設けている。 このチラー洗浄用路95は、更に二又に分岐してチラー94の吸込側経路と吐出側経路とに連通している。 給湯路28の分岐点よりも下手側に温湯槽用弁96を設け、チラー94の吸込側経路と吐出側経路に各々洗浄用弁97を設けている。 従って、作業終了後等、チラー94を洗浄するとき、温湯槽用弁96を閉じ、一方の洗浄用弁97を開き、ポンプ29を駆動することによって、チラー94に温湯を供給して該チラー94の内部配管等を洗浄できる。 尚、洗浄用温湯の温度が低いときには、インラインヒータ30を作動させればよい。 また、開く洗浄用弁97を切り替えることにより、正洗と逆洗との双方が行える。 これにより、種籾のボウが詰まりやすく清掃が頻繁に必要なチラー94を良好に洗浄できる。
次に、図11に基づき乾燥及び保管工程について説明する。 冷却装置Bの排出シュート17から取り出した種子袋Pを、脱水機51で脱水し、次いで、網コンテナ46に段積みし、網コンテナ46を水切り図6の乾燥装置Oまたは乾燥室52に送り込んで乾燥する。 次いで、放冷室53に網コンテナ46を送り込んで放冷し、低温貯蔵庫53に送り込み貯蔵する。 この構成によると、網コンテナ46に種子袋Pを段積みしたままで連続して乾燥、放冷、貯蔵をすることができ、作業時間を短縮し作業能率を高めることができる。
次に、図12に基づき乾燥装置Oについて説明する。
乾燥室55の一側には乾燥受け台56を設け、他側には送風ファン57、出芽用暖房機58を設けている。 乾燥室55の底部には温風通路44を設け、温風通路44を経由して暖房機58で温めた空気を送風ファン57で送り、乾燥受け台56に送り込むように構成している。
また網コンテナ46にコンテナシート48を敷き込んで多数の種子袋Pを段積みし、この網コンテナ46を乾燥受け台56に載置する。 そして、網コンテナ46の上部にはダクトフード47を載置し、ダクトフード47の下部とコンテナシート48の上部とを、例えばファスナ49により密閉状に接続して簡易乾燥室を構成し、ダクトフード47の上部と送風ファン57とを循環通路45により接続し、乾燥風を循環するように構成している。
また、乾燥受け台56には、下側が狭く上側の網コンテナ46下部全面に向かって順次拡がる乾燥風路56aを仕切り板56bにより仕切り構成し、温風通路44から網コンテナ46に向けて乾燥風を均等に送り込み、段積み種子袋Pを均等に乾燥するように構成している。 前記構成によると、網コンテナ46には下側から上側へ向けて均等な乾燥風が流れ、種子袋Pを均等に能率的に乾燥することができる。
尚、冷却水オーバーフロー樋34すなわち冷却水のオーバーフロー口を、冷却槽10内において種子の投入側(温湯消毒装置A側)の端部の位置に設けても良い。 これにより、冷却槽10において冷却用給水口18とオーバーフロー口とを互いに対向する端部に配置することになり、種子を冷却することにより温度上昇した水をオーバーフロー口から効率良く排出しながら、冷却用給水口18からの水をオーバーフローさせずに冷却槽10内に効率良く供給することができるので、種子の冷却効果を高めることができる。 また、温度上昇した水をオーバーフロー口から効率良く回収槽36に回収できるので、回収槽36から給水路37を介して給湯路28へ供給される水の温度を高めることになり、ヒータ30による加熱量を抑えることができ、ボイラ31の燃費の削減が図れてランニングコストの低減が図れる。 また、仕切り壁16により冷却槽10の種子投入側の区画ほど水温が高くなるようにしているので、温度上昇した水をオーバーフロー口から効率良く排出できる。 更に、各区画を経た上澄みの水をオーバーフロー口から回収できるので、きれいな水を温湯用として再利用することができる。
異なる温湯消毒装置として、種子を収容する収容籠250を温湯消毒槽1に任意に供給する形態とすることができる。 この温湯消毒装置は、収容籠250を載せる載置台251を温湯消毒槽1内に複数設け、載置台251を昇降する各々の昇降シリンダ252を設けている。 載置台251には、載置された収容籠250内の種子の有無を検出する種子センサ253を設けている。 載置台251は初期状態で温湯消毒槽1の液面よりも上方に突出した上昇状態であり、作業者が、種子を収容した収容籠250を載置台251に載置することにより種子センサ253が種子を検出すると、昇降シリンダ252が作動して載置台251を下降し、温湯消毒槽1内の温湯に収容籠250を浸漬させる。 この浸漬時間を制御部254が管理し、設定時間になると載置台251を上昇する。 尚、各々の載置台251の昇降は個別に制御される。 従って、作業者は、種子を収容した収容籠250を載置台251に載置することで自動的に種子消毒処理がなされ、上昇した載置台251から種子消毒処理が完了した収容籠250を取り出せばよいので、作業が容易になると共に、空いている載置台251に適宜収容籠250を載置すればよいので、種子を供給するタイミングが制約されず、種子の供給作業が容易になる。
103:育苗箱搬送コンベヤ、110:段積設備、111a:載台、117:段積装置、118:積付装置、119:積付アーム、120:移載機構、C:育苗箱、H:通常位置、I:退避位置、J:把持位置
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