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Blocking apparatus and blocking method

阅读:691发布:2021-04-12

专利汇可以提供Blocking apparatus and blocking method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a blocking apparatus and blocking method that reduces a surge pressure generated at the moment a cope and a drag are blocked, makes the blocking apparatus simple, and then reduces equipment cost about the whole of a full enclosed die forging apparatus.
SOLUTION: The blocking apparatus includes: a hydraulic cylinder 2 for blocking, which presses the drag 52 upward and holds a blocking status between the cope 51 and the drag 52; a hydraulic tank 33 which accumulates hydraulic fluid; a hydraulic pump 34 which discharges the hydraulic fluid; a hydraulic fluid-feeding path 35 which feeds the hydraulic fluid to the hydraulic cylinder 2 for blocking; and a hydraulic fluid sending-back path 42 which sends back the hydraulic fluid to the hydraulic tank 33. A pressure setting circuit is installed in a midstream of the hydraulic fluid sending-back path 42. The hydraulic fluid is sent back to the hydraulic tank 33 when a pressure of the hydraulic fluid in the hydraulic fluid-feeding path 35 exceeds a set pressure of the pressure setting circuit. The set pressure of the pressure setting circuit is set to low pressure until the timing that the cope 51 and drag 52 are blocked, and switched to higher pressure than the low pressure after the cope 51 and drag 52 have been blocked.
COPYRIGHT: (C)2011,JPO&INPIT,下面是Blocking apparatus and blocking method专利的具体信息内容。

  • 上下方向に対向して配設されるとともに、上下方向に各々移動可能に設けられる上型および下型を有し、
    これら上型および下型を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置に備えられる閉塞装置であって、
    前記下型の下方に設けられ、前記下型を上方に向かって押圧することでこれら上型および下型の閉塞状態を保持する閉塞用の油圧シリンダーと、
    前記油圧シリンダーの作動油を貯溜する油圧タンクと、
    前記油圧タンクより前記作動油を吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプによって吐出された前記作動油を前記油圧シリンダーへ送給する作動油送給経路と、
    前記作動油送給経路より分岐して設けられ、前記油圧タンクに前記作動油を送還する作動油送還経路と、
    を有し、
    前記作動油送還経路の中途部には圧力設定回路が設けられ、
    前記作動油送給経路内に送給される作動油の圧力が前記圧力設定回路における設定圧を超えると、前記作動油は前記作動油送還経路を介して前記油圧タンクに送還され、
    前記圧力設定回路における設定圧は、前記上型と前記下型とが閉塞されるタイミングまでは低圧に設定され、
    前記上型と前記下型とが閉塞した後に、前記低圧に比べて高い高圧に切替えられる、
    ことを特徴とする閉塞装置。
  • 上下方向に対向して配設されるとともに、上下方向に各々移動可能に設けられる上型および下型を有し、
    これら上型および下型を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置の閉塞方法であって、
    前記閉塞鍛造装置の閉塞装置は、
    前記下型の下方に設けられ、前記下型を上方に向かって押圧することでこれら上型および下型の閉塞状態を保持する閉塞用の油圧シリンダーと、
    前記油圧シリンダーの作動油を貯溜する油圧タンクと、
    前記油圧タンクより前記作動油を吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプによって吐出された前記作動油を前記油圧シリンダーへ送給する作動油送給経路と、
    前記作動油送給経路より分岐して設けられ、前記油圧タンクに前記作動油を送還する作動油送還経路と、
    を有し、
    前記作動油送還経路の中途部には圧力設定回路が設けられ、
    前記作動油送給経路内に送給される作動油の圧力が前記圧力設定回路における設定圧を超えると、前記作動油は前記作動油送還経路を介して前記油圧タンクに送還され、
    前記圧力設定回路における設定圧は、前記上型と前記下型とが閉塞されるタイミングまでは低圧に設定され、
    前記上型と前記下型とが閉塞した後に、前記低圧に比べて高い高圧に切替えられる、
    ことを特徴とする閉塞方法。
  • 说明书全文

    本発明は、上下方向に対向して配設されるとともに上下方向に各々移動可能に設けられる上型および下型を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置に備えられ、これら上型および下型の閉塞状態を保持する閉塞装置および閉塞方法の技術に関する。

    従来から、例えばかさ歯車などのような、軸部から半径方向に向かって突出する部位(歯部)を有する部品(鍛造品)を高精度に鍛造する技術として、閉塞鍛造法が知られている。
    前記閉塞鍛造法は、主に閉塞鍛造装置(例えば、鍛造プレス機など)によって行われ、該閉塞鍛造装置は、上下方向に対向して配設されるとともに上下方向に各々移動可能に設けられる上型および下型や、該下型の下方に配設される閉塞装置や、これら上型および下型の平面視中央部において、軸心方向を上下方向に向けて各々貫装される一対のパンチなどを有して構成される。
    そして、上型を下降させつつ、閉塞装置が有する閉塞用油圧シリンダーによって、下型を上方に向かって押圧することで、これら上型および下型が閉塞され、このような閉塞状態を維持しつつ、一対のパンチによって鍛造することで、鍛造品は成形されるのである(例えば、「特許文献1」を参照。)。

    ところで、閉塞状態となったこれら上型および下型は、閉塞用油圧シリンダーによって下型が上方に向かって押圧される一方、上型は閉塞用油圧シリンダーの押圧に抗して下降するため、これら上型および下型は一体となって下降する。
    つまり、上型および下型が閉塞状態となった後、閉塞用油圧シリンダーに送給される作動油には、上型の下降に関する推力(プレス力)によって、前記作動油を吐出する油圧ポンプ側に押し戻す力が働くこととなる。
    よって、作動油の圧力は上昇し、このような状態を放置すれば、いずれは油圧ポンプへの作動油の逆流や、油圧配管経路の破損などを引き起こし、閉塞装置全体として故障の要因となる。

    そこで通常、閉塞装置に備えられる油圧配管経路においては、閉塞用油圧シリンダーと、油圧ポンプと、を連通する油圧配管経路(以下、「作動油送給経路」と記す)の中途部に、作動油を貯溜する油圧タンクと連通される油圧配管経路(以下、「作動油送還経路」と記す)を分岐して設けるとともに、作動油送還経路における分岐部付近に圧力設定回路としてのリリーフ弁(圧力制御弁)を設け、作動油の圧力が、一定値に定められるリリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧以上となれば、作動油送還経路を介して作動油を油圧タンクに送還することとしている。
    そして、リリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧については、油圧ポンプの吐出圧よりも高圧な値、即ち、鍛造品を閉塞鍛造するうえで経験上定められる、上型および下型の閉塞状態を維持するために必要な圧力値を予め設定していた。

    一方、閉塞鍛造装置によって鍛造品を閉塞鍛造する際の生産サイクル(素材を閉塞鍛造装置に投入してから、閉塞鍛造装置より鍛造品を取り出すまでの一連の工程)については、1サイクルあたり数秒という短時間で行われることが多く、上型の下降速度についても、上型の下降開始から下死点に到達するまでの時間が略一秒以内となるような高速にて行われることが多い。

    よって、従来の閉塞装置においては、上型および下型が閉塞する際は、下降する上型が高速で下型に衝突することとなり、閉塞用油圧シリンダーの作動油の圧力が急激に上昇するため、リリーフ弁の圧力開放動作が追随できず、大きなサージ圧(リリーフ弁(圧力制御弁)の作動遅れなどにより、急激に圧力が高まる異常な圧力変動)が発生していた。

    ここで図4を用いて、閉塞用油圧シリンダーに供給される作動油の圧力変動について、より具体的に説明する。
    図4は従来の閉塞装置において、1サイクルあたりの生産サイクルに渡る閉塞圧とラム度との関係を示した線図であり、本図中の実線は、実際の作動油に関する圧力変動を示し、二点鎖線は、リリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧に関する圧力変動を示す。

    なお、「閉塞圧」とは、上型および下型の閉塞状態を維持するべく、上方に向かって下型に加えられる圧力を意味し、本明細書内の記述においては、閉塞装置の油圧シリンダーに供給される作動油の圧力と同義語である。
    また、「ラム角度」とは、上型に関する上下方向の位置を示す。
    即ち、上型が固設されるプレススライド板は連結機構を介して、駆動モータによって回転駆動されるクランク機構と連結され、該クランク機構の有するクランク軸が一回転することで、前記プレススライド板の昇降移動に関する1サイクルが完了する。
    そこで、図4においては、クランク軸の回転角度を「ラム角度」として表現し、該「ラム角度」の値によって上型の現状の位置を表すこととしている。
    つまり、「ラム角度」が0°の状態にある場合、上型は最上位の位置にあり、また、「ラム角度」が180°の状態にある場合、上型は下降して最下位(下死点)の位置にあり、更に、「ラム角度」が360°の状態にある場合、上型は前記最下位の位置より上昇して、再び最上位の位置にあることを示す。

    図4に示すように、ラム角度が0°の位置(上型が最上位の位置)から上型が下降すると、ラム角度がX1°となる位置において、上型は下型と衝突して、これら上型および下型は閉塞される。
    そして、更に上型が下降することで、これら上型および下型は閉塞状態を維持したまま、一体となって下降し、ラム角度が180°となる位置(上型が最下位の位置)にて、これら上型および下型の下降は終了する。

    その後、上型が上昇し始めることで、これら上型および下型は閉塞状態を維持したまま、一体となって上昇し、ラム角度がY1°となる位置において、下型の上下方向に関する位置は保持されるとともに上型のみが上昇し、これら上型および下型の閉塞状態は開放される。
    そして、更に上型は上昇し、ラム角度が360°となると、上型は再び最上位の位置となり、上型における1サイクルあたりの移動が完了する。

    一方、例えば、リリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧を、予め30MPa付近のa1MPaに設定した状態における閉塞圧の変動を見てみると、ラム角度がX1°となる位置を超えると、上型と下型との衝突によって閉塞圧は急激に上昇し、一時的にリリーフ弁の設定圧であるa1MPaを大きく超える45MPa付近のa2MPaにまで到達し、その後急激に下降してa1MPa付近の値を示す。
    つまり、ラム角度がX1°となる位置を超えた瞬間、閉塞圧には一時的にサージ圧(図4に示すZ1の領域)が発生し、その後時間の経過とともに、リリーフ弁(圧力制御弁)の作動の遅れが緩和されることで、作動油は作動油送還経路を介して油圧タンクに送還され、閉塞圧はリリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧であるa1MPa付近にまで下降する。

    なお、リリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧値(設定圧の値)であるa1MPaは、鍛造品を閉塞鍛造するうえで経験上定められる、上型と下型との閉塞状態を維持するために必要な閉塞圧の値である。
    よって、リリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧値は、閉塞鍛造する鍛造品ごとに定められる値である。

    閉塞圧がリリーフ弁(圧力制御弁)の設定圧値であるa1MPa付近にまで一旦下降した後は、上型の下降が進んでも、閉塞圧はもはやa1MPaを大きく超えることはなく、30MPa付近の値(図4に示すZ2の領域)を保持することとなる。

    そして、ラム角度が180°となる位置(上型が最下位の位置)を超えると、上型は再び上昇に転じるため、閉塞圧もa1MPa付近より急激に下降し、ラム角度がY1°となる位置において、上型および下型の閉塞状態が開放された後は、閉塞圧は、油圧ポンプの吐出圧であるa3MPaの値となる。

    このように、従来の閉塞装置においては、閉塞圧として一時的に大きなサージ圧が突発的に発生するため、閉塞用油圧シリンダーや油圧配管経路などの構造については、前記サージ圧にも強度的に耐え得るように強固なものとする必要があった。
    また、このような構成からなる閉塞装置にあわせて、閉塞鍛造装置自身も強固な構成とする必要があり、設備全体として大掛かりな構成となり、設備コストが嵩むという問題があった。

    このような問題点を解決する手段として、「特許文献2」に示される技術が開示されている。
    即ち、「特許文献2」においては、クッションパッドを支持する油圧シリンダーから流出する、作動油の流量を制御する比例流量制御弁に関して、予め指令器から指令されたダイクッション圧力指令と、スライド速度検出器から入力するスライド速度信号と、に基づいて、制御器によって前記比例流量制御弁の開度を演算処理し、その演算結果に基づいて前記比例流量制御弁の開度を適切な開度に制御する技術が開示されている。

    実公平7−39468号公報

    特開2006−142312号公報

    前記「特許文献2」に示される技術を用いれば、閉塞用油圧シリンダーに供給される作動油において、上型および下型が閉塞する瞬間に発生するサージ圧を低減し、閉塞装置の簡素化、延いては閉塞鍛造装置全体として設備コストの低減化を図ることができるとも思われる。

    しかし、前記「特許文献2」に示される技術は、ダイクッション装置に関する技術であり、閉塞鍛造を行う閉塞鍛造装置(鍛造プレス機)に備えられる閉塞装置に利用するには、現実的に困難である。
    即ち、前記「特許文献2」に示される技術は、ファインブランキング加工など生産サイクルに関する1サイクルあたりの時間について、比較的余裕のある打抜き成形に用いられる技術である。
    よって、上述したように生産サイクルの1サイクルあたり数秒という短時間で行われる閉塞鍛造においては、制御器による演算結果に基づいて比例流量制御弁の開度を調節しても、サージ圧の発生に間に合わず、該サージ圧を低減することは事実上困難である。

    本発明は、以上に示した現状の問題点を鑑みてなされたものであり、閉塞用油圧シリンダーに供給される作動油において、上型および下型が閉塞する瞬間に発生するサージ圧を低減し、閉塞装置の簡素化、延いては閉塞鍛造装置全体として設備コストの低減化を図ることができる閉塞装置および閉塞方法を提供することを課題とする。

    本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。

    即ち、請求項1においては、上下方向に対向して配設されるとともに、上下方向に各々移動可能に設けられる上型および下型を有し、これら上型および下型を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置に備えられる閉塞装置であって、前記下型の下方に設けられ、前記下型を上方に向かって押圧することでこれら上型および下型の閉塞状態を保持する閉塞用の油圧シリンダーと、前記油圧シリンダーの作動油を貯溜する油圧タンクと、前記油圧タンクより前記作動油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプによって吐出された前記作動油を前記油圧シリンダーへ送給する作動油送給経路と、前記作動油送給経路より分岐して設けられ、前記油圧タンクに前記作動油を送還する作動油送還経路と、を有し、前記作動油送還経路の中途部には圧力設定回路が設けられ、前記作動油送給経路内に送給される作動油の圧力が前記圧力設定回路における設定圧を超えると、前記作動油は前記作動油送還経路を介して前記油圧タンクに送還され、前記圧力設定回路における設定圧は、前記上型と前記下型とが閉塞されるタイミングまでは低圧に設定され、前記上型と前記下型とが閉塞した後に、前記低圧に比べて高い高圧に切替えられるものである。

    請求項2においては、上下方向に対向して配設されるとともに、上下方向に各々移動可能に設けられる上型および下型を有し、これら上型および下型を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置の閉塞方法であって、前記閉塞鍛造装置の閉塞装置は、前記下型の下方に設けられ、前記下型を上方に向かって押圧することでこれら上型および下型の閉塞状態を保持する閉塞用の油圧シリンダーと、前記油圧シリンダーの作動油を貯溜する油圧タンクと、前記油圧タンクより前記作動油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプによって吐出された前記作動油を前記油圧シリンダーへ送給する作動油送給経路と、前記作動油送給経路より分岐して設けられ、前記油圧タンクに前記作動油を送還する作動油送還経路と、を有し、前記作動油送還経路の中途部には圧力設定回路が設けられ、前記作動油送給経路内に送給される作動油の圧力が前記圧力設定回路における設定圧を超えると、前記作動油は前記作動油送還経路を介して前記油圧タンクに送還され、前記圧力設定回路における設定圧は、前記上型と前記下型とが閉塞されるタイミングまでは低圧に設定され、前記上型と前記下型とが閉塞した後に、前記低圧に比べて高い高圧に切替えられるものである。

    本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
    即ち、本発明に拠れば、閉塞用油圧シリンダーに供給される作動油において、上型および下型が閉塞する瞬間に発生するサージ圧を低減し、閉塞装置の簡素化、延いては閉塞鍛造装置全体として設備コストの低減化を図ることができる閉塞装置および閉塞方法を提供することができる。

    本発明の一実施例に係る閉塞装置の全体的な構成を示した油圧回路図。

    閉塞装置の一連の動作を示した図であり、低圧への閉塞設定圧の設定から、プレススライド(上型)が上昇するまでを示したフローチャート。

    本発明の一実施例に係る閉塞装置において、1サイクルあたりの生産サイクルに渡る閉塞圧とラム角度との関係を示した線図。

    従来の閉塞装置において、1サイクルあたりの生産サイクルに渡る閉塞圧とラム角度との関係を示した線図。

    次に、発明の実施の形態を説明する。

    [閉塞装置1の全体構成]
    先ず、本発明に係る閉塞装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
    なお、以下の説明に関しては、便宜上、図面上の上下方向を、閉塞装置1に備えられる閉塞用油圧シリンダー2の上下方向と規定して以下説明する。

    閉塞装置1は閉塞鍛造装置100に備えられ、該閉塞鍛造装置100が有する上型51および下型52の閉塞状態を保持するための装置である。
    閉塞装置1は主に閉塞用油圧シリンダー2や、該閉塞用油圧シリンダー2を作動させる油圧回路3などにより構成される。
    一方、閉塞鍛造装置100は、閉塞装置1に加えて、基部となるベッド54や、該ベッド54の上方に配設され上下方向に移動可能なプレススライド板55や、該ベッド54の上方において上下方向に対向して配設される上型51および下型52などを有して構成される。
    そして、下型52の下方において、閉塞用油圧シリンダー2は、下型52を上方に向かって押圧するようにしてベッド54に内装され、また、プレススライド板55の下面に上型51が固設されることで、これら上型51および下型52は、上下方向に各々移動可能に設けられる。

    先ず始めに、閉塞用油圧シリンダー2の構成について説明する。
    閉塞用油圧シリンダー2は、シリンダーチューブ21や、ノックアウトピン23や、複数のピストン22・22・22や、クッションピン24・24などにより構成される。

    シリンダーチューブ21は、閉塞用油圧シリンダー2の基部となる部位であり、中空部材からなる胴体部材21Aや、該胴体部材21Aの上下両端部を閉塞する上蓋部材21Bと下蓋部材21Cなどにより構成される。

    胴体部材21Aは、略円筒形状の部材からなり、軸心方向を上下方向に向けて、閉塞鍛造装置100のベッド54内に配設される。
    また、胴体部材21Aの内部空間である内周部には、該胴体部材21Aの内周面から軸心方向と直交する方向の内側に突出する複数の突出部21a・21a・21aが形成される。
    より具体的には、前記突出部21aは、中央部に貫通孔21bを有する円盤形状に各々形成される。 そして、胴体部材21Aの内部において、これら複数の突出部21a・21a・21aは、胴体部材21Aと同軸上に配設されるとともに、軸心方向に沿って一定の間隔を有して並設され、胴体部材21Aと一体的に形成される。

    なお、胴体部材21Aの内周部に関する内径寸法(図1におけるA寸法)は、後述するピストン22の拡径部22bの外形寸法と略同程度に形成され、また複数の突出部21a・21a・21aの貫通孔21b・21b・21bに関する内径寸法(図1におけるB寸法)は、ピストン22の本体部22aの外形寸法と略同程度に各々形成される。

    胴体部材21Aの内部には油圧経路21cが形成される。
    前記油圧経路21cは、胴体部材21Aの下端部より上方に向かって延出し、胴体部材21Aの上端部付近において、延出方向を胴体部材21Aの内周部側に屈曲して形成される。

    また、油圧経路21cの中途部には複数の分岐経路21d・21dが設けられ、該分岐経路21d・21dは油圧経路21cとの分岐部より胴体部材21Aの内周部側に向かって各々延出して形成される。

    そして、油圧経路21cの延出端は、胴体部材21Aの内周部に形成される複数の突出部21a・21a・21aのうち、最上段に形成される突出部21aの上方において、前記内周部と連通される。
    また、各分岐経路21d・21dの延出端は、最上段の突出部21aと中段の突出部21aとの間、および中段の突出部21aと最下段の突出部21aとの間において、それぞれ前記内周部と連通される。

    上蓋部材21Bは円盤形状の部材からなり、胴体部材21Aの上端部において、該胴体部材21Aと同軸上に配設される。
    そして上蓋部材21Bは、ボルトなどの締結部材(図示せず)を介して、胴体部材21Aに着脱可能に固設される。

    上蓋部材21Bの平面視中央部には第一貫通孔21eが軸心方向を上下方向に向けて形成され、該第一貫通孔21eの周囲には、複数の第二貫通孔21f・21fが、該第一貫通孔21eの軸心方向と平行に形成される。

    そして、第一貫通孔21eと第二貫通孔21f・21fとには、後述するノックアウトピン23とクッションピン24・24とが各々貫装されるとともに、これらノックアウトピン23とクッションピン24・24とは、第一貫通孔21eと第二貫通孔21f・21fとを介して、軸心方向に沿って摺動可能に配設される。

    下蓋部材21Cは円盤形状の部材からなり、胴体部材21Aの下端部において、該胴体部材21Aと同軸上に配設される。
    そして下蓋部材21Cは、ボルトなどの締結部材(図示せず)を介して、胴体部材21Aに着脱可能に固設される。

    下蓋部材21Cの平面視中央部には第三貫通孔21gが軸心方向を上下方向に向けて形成され、該第三貫通孔21gの周囲には、配管経路21hが、該第三貫通孔21gの軸心方向と平行に形成される。
    なお、第三貫通孔21gの内径寸法は、上蓋部材21Bに形成される第一貫通孔21eの内径寸法と同程度に形成される。

    そして、配管経路21hは、下蓋部材21Cにおける、胴体部材21Aの油圧経路21cの形成位置と対応する位置に形成されているので、下蓋部材21Cを胴体部材21Aの下端部に固設することで、配管経路21hの上端部と、胴体部材21Aに形成される油圧経路21cの下端部とが連通される。
    また、胴体部材21Aの上端部において上蓋部材21Bが同軸上に固設され、胴体部材21Aの下端部において下蓋部材21Cが同軸上に固設されることで、下蓋部材21Cに形成される第三貫通孔21gと、上蓋部材21Bに形成される第一貫通孔21eとが同軸上に配設される。

    ピストン22は、シリンダーチューブ21の内周部に送給される作動油の圧力を、後述するクッションピン24・24に伝達するための部材である。
    ピストン22は、基部となる円柱形状の本体部22aと、該本体部22aの一方の端部に設けられ該本体部22aの軸心方向断面に比べて大きな断面形状からなる円盤形状の拡径部22bとからなり、これら本体部22aと拡径部22bとは互いに同軸上に配設され、一体的に形成される。

    ピストン22の平面視中央部には、軸心方向に沿って貫通する貫通孔22cが形成され、該貫通孔22cの内径寸法は、上蓋部材21Bと下蓋部材21Cとに各々形成される第一・第三貫通孔21e・21gとの内径寸法と同程度に形成される。

    そして、これら複数のピストン22・22・22は、それぞれ拡径部22b・22b・22bを上方に向けつつ、軸心方向へ同軸状に並設した状態で、胴体部材21Aの内周部に内装される。 また、胴体部材21Aの内周部に内装されたピストン22・22・22は、本体部22a・22a・22aが、胴体部材21Aの内周部に形成される複数の突出部21a・21a・21aの貫通孔21b・21b・21bにそれぞれ貫装される。

    即ち、各ピストン22は、本体部22aを介して、突出部21aの貫通孔21bの内周部を、軸心方向に沿って摺動可能に貫装されている。
    また、拡径部22bの下部には、拡径部22bの下面と、本体部22aの外周面と、突出部21aの上面と、胴体部材21Aの内周面と、によって囲まれた空間部25が形成され、該空間部25内に作動油が流れ込むことで、拡径部22bの下面は上方に押圧され、各ピストン22は上方へと摺動する。

    また、これら複数のピストン22・22・22の貫通孔22c・22c・22cは、上蓋部材21Bと下蓋部材21Cとに各々形成される第一・三貫通孔21g・21eと、互いに同軸上に配設され、これら貫通孔21e・21g・22c・22c・22cには、後述するノックアウトピン23が、シリンダーチューブ21と同軸上に貫装される。

    ノックアウトピン23は、閉塞鍛造の終了後において、閉塞鍛造装置100が有する下型52に固着した鋳造品を排出する(ノックアウトする)ための部材である。
    ノックアウトピン23は棒状部材から形成され、前述のように、シリンダーチューブ21の内周部において、軸心方向を上下方向に向けて貫装されるとともに、軸心方向に沿って摺動可能に配設される。

    ノックアウトピン23の下端部は、ラム式の油圧シリンダー機構などからなる図示せぬアクチュエーターと連結され、該アクチュエーターによって、ノックアウトピン23は上下方向(ノックアウトピン23の軸心方向)に沿って摺動される。

    一方、ノックアウトピン23の上端部は、丸棒部材からなり軸心方向を上下方向に向けて配設されるカウンターパンチ53の下端部と連結され、ノックアウトピン23の摺動に連動して、カウンターパンチ53は上下方向に摺動される。

    なお、カウンターパンチ53の上端部は、閉塞鍛造装置100が有する下型52の平面視中央部において、上下方向に沿って形成される貫通孔52aを介して前記下型52に貫装されており、ノックアウトピン23が摺動することで、カウンターパンチ53の上端部は前記貫通孔52aの内周部を摺動する。

    即ち、閉塞鍛造装置100による閉塞鍛造が完了した直後(閉塞鍛造装置100から鍛造品を取り出す前)における鍛造品は、下型52に固着された状態にあり、ノックアウトピン23の上方への摺動に連動して、カウンターパンチ53が上方へと摺動されることで、鍛造品はカウンターパンチ53の上端部によって上方へと押出され、下型52より排出される(ノックアウトされる)のである。

    クッションピン24は、下型52を下方から上方に向かって突き上げることで、閉塞鍛造時における上型51と下型52との閉塞状態を実際に保持するための部位である。
    クッションピン24・24・・・・は丸棒部材からなり、軸心方向を上下方向に向けて、シリンダーチューブ21の上部に複数配設される。

    即ち、クッションピン24・24・・・は、シリンダーチューブ21の上部において、平面視中央部に設けられるノックアウトピン23を中心とする円周上に沿って、一定の間隔を有して配設されるとともに、ノックアウトピン23と平行に各々配設される。
    (なお、図1は閉塞装置1の断面を示した図であるため、クッションピン24は、二本のみ記されている。)

    各クッションピン24は、上蓋部材21Bの第二貫通孔21fに上方から下方に向かって貫装され、その下端部が、胴体部材21Aに内装される複数のピストン22・22・22のうち、最上位に設けられるピストン22の上面に接続される。

    一方、各クッションピン24の上端部は、板状部材からなる受圧部材26に接続されており、各クッションピン24は、該受圧部材26を介して下型52の下面と着脱可能に固設される。

    そして、シリンダーチューブ21内の最上位に設けられるピストン22が、空間部25内に流れ込んだ作動油によって上方へと摺動されることで、複数のクッションピン24・24・・・は上蓋部材21Bに形成される貫通孔21f・21f・・・の内周部を上方へと摺動されるとともに、受圧部材26を介して、下型52を上方に向かって押圧するのである。

    次に油圧回路3の構成について説明する。
    油圧回路3は、主に該油圧回路3内を循環する作動油を貯溜する油圧タンク33や、閉塞用油圧シリンダー2に作動油を送給する作動油送給回路31や、閉塞用油圧シリンダー2より押し戻された作動油を油圧タンク33に送還する作動油送還回路32などにより構成される。

    作動油送給回路31は、油圧ポンプ34や作動油送給経路35などにより構成される。
    油圧ポンプ34は、油圧タンク33に貯溜される作動油を、予め設定された圧力(吐出圧)に加圧して吐出するための装置であり、たとえば圧力可変方式のピストン型油圧ポンプによって構成される。

    作動油送給経路35は、第一本流経路35aや第一分岐経路35bや複数の第二分岐経路35c・35c・35cなどにより形成される。

    第一本流経路35aは、一方の端部において閉塞用油圧シリンダー2の下蓋部材21Cに形成される配管経路21hの下端部と連通され、他方の端部において、油圧ポンプ34の吐出口(図示せず)と連通される。

    また、第一分岐経路35bは、第一本流経路35aにおいて、油圧ポンプ34近傍の分岐点36より分岐され、閉塞用油圧シリンダー2の近傍において、前記第一本流経路35aの中途部における合流点44にて再び合流するようにして形成される。

    そして、第一本流経路35aと第一分岐経路35bとにおいて、分岐点36の下流側(閉塞用シリンダー側)近傍には、逆止弁37・37が各々設けられ、たとえ閉塞用油圧シリンダー2より作動油が押し戻されたとしても、前記逆止弁37・37によって、作動油が油圧ポンプ34に逆流するのを防止するようになっている。

    複数の第二分岐経路35c・35c・35cは、第一本流経路35aの中途部、より具体的には前記合流点44の下流側(閉塞用シリンダー側)より各々並列して分岐するようにして形成され、これら第二分岐経路35c・35c・35cの各々の末端部には、上流側(油圧ポンプ側)から下流側(閉塞用シリンダー側)に向かって順に、圧力センサー38・38やストップバルブ39などが各々連結される。

    そして、これら圧力センサー38・38によって、閉塞用油圧シリンダー2に送給される作動油の圧力変動を逐次監視可能とするとともに、ストップバルブ39によって、たとえばメンテナンスなどの際には、油圧回路3内を循環する作動油を、該油圧回路3の外部に早急に排出することを可能としている。

    作動油送還回路32は、圧力設定回路を構成するロジック弁40・40・40や比例電磁式制御弁41、および作動油送還経路42などにより構成される。
    ロジック弁40は、本体部の内部を摺動移動可能に設けられ、スプリングの付勢力によって付勢される弁体が備えられた、所謂既知のロジックバルブであり、作動油送還回路32内に流れ込んだ作動油の流れ方向を切替えるためのものである。

    即ち、ロジック弁40には比例電磁式制御弁41が連結され、該比例電磁式制御弁41によってロジック弁40が開放される作動油の圧力が予め設定されており、閉塞用油圧シリンダー2より押し戻された作動油が作動油送還経路42を介して油圧タンク33内に流れ込もうとしても、前記作動油は、前記設定された圧力に達するまではロジック弁40によって一旦堰き止められるようになっている。

    そして、一旦堰き止められた作動油の圧力がその後徐々に高くなり、前記設定された圧力以上になれば、ロジック弁40は開放され、作動油は作動油送還経路42を介して油圧タンク33内に流れ込むこととなる。

    比例電磁式制御弁41は、電気信号に比例して作動油の圧力や流量などを制御する、所謂既知の電磁式制御弁であって、本実施例においては、作動油送還経路42を介してロジック弁40と連結され、該ロジック弁40に流れ込む作動油の背圧(ロジック弁40内において、弁体を弁座に押し付ける方向に働く作動油の圧力)を制御することで、該ロジック弁40が開放される作動油の圧力設定を行う。
    つまり、これら比例電磁式制御弁41や複数のロジック弁40・40・40によって、圧力設定回路が構成され、前記圧力設定回路によって作動油送還経路42に流れ込んだ作動油の流れ方向が制御されるのである。

    作動油送還経路42は、三系統からなる複数の第二本流経路42a・42a・42aを有して構成される。
    前記第二本流経路42a・42a・42aは、一方の端部において、ロジック弁40・40・40が有する複数のポートのうちの何れかに連通されるとともに、他方の端部において前述した作動油送給経路35の中途部に各々連通される。

    即ち、作動油送給経路35の第一本流経路35aにおいて、ストップバルブ39と連結される第二分岐経路35cの下流側(閉塞用シリンダー側)近傍には分岐点43が設けられ、また、第一分岐経路35bとの連通箇所である分岐点36と合流点44との間、より具体的には、逆止弁37と合流点44との間には分岐点45が設けられる。

    そして、合流点44および二箇所の分岐点43・45を介して、作動油送還経路42の第二本流経路42a・42a・42aは、作動油送給経路35の中途部に各々連通される。

    一方、第二本流経路42a・42a・42aに連通される複数のロジック弁40・40・40には、第二本流経路42a・42a・42aと連通されるポートとは別のポートを介して、第三本流経路42d・42d・42dが連通される。
    そして、これら第三本流経路42d・42d・42dは、末端部において互いに合流し、油圧タンク33内へと導かれている。

    各第二本流経路42aの中途部の下流側(ロジック弁40側)には、第三分岐経路42bが分岐して設けられる。
    即ち、第三分岐経路42bは、一方の端部において第二本流経路42aと連通されるとともに、他方の端部において、ロジック弁40のパイロット室(ロジック弁40内において、弁座と対向する側に設けられる空間部)に連通される。
    そして、これら複数の第三分岐経路42b・42b・42bは、中途部において、中継経路42c・42cを介して互いに並列して連通される。

    ここで、複数の中継経路42c・42cのうち、いずれか一方の中継経路42cの中途部には分岐点46が設けられる。
    また、前述した複数の第三本流経路42d・42d・42dのうち、いずれか一つの第三本流経路42dの中途部には合流点47が設けられる。
    そして、これら分岐点46および合流点47に第四分岐経路42eの両端部が接続されるとともに、該第四分岐経路42eの中途部には、比例電磁式制御弁41が配設される。

    このように、これら第三分岐経路43b・43b・43bや中継経路42c・42cや第四分岐経路42eを介して、比例電磁式制御弁41と複数のロジック弁40・40・40とは連結され、圧力設定回路が構成される。
    そして、前記圧力設定回路は、作動油送還経路42の中途部、即ち、第二本流経路42a・42a・42aと第三本流経路42d・42d・42dとの間に配設されるのである。

    また、油圧回路3は主に作動油送給回路31や、作動油送還回路32などを有して構成され、該油圧回路3によって閉塞用油圧シリンダー2は作動される。
    即ち、油圧ポンプ34によって吐出された作動油は、二系統の第一本流経路35aおよび第一分岐経路35bに分配されて下流側(閉塞用油圧シリンダー2側)へと流通され、閉塞用油圧シリンダー2の近傍、即ち合流点44において再び合流された後、前記第一本流経路35aを介して閉塞用油圧シリンダー2の油圧経路21cに導かれる。

    油圧経路21cに導かれた作動油は、閉塞用油圧シリンダー2の胴体部材21A内に複数設けられる空間部25・25・25に順次流れ込み、複数のピストン22・22・22を順次上昇させる。

    ピストン22・22・22が上昇すれば、これに連動して複数のクッションピン24・24・・・も上昇し、下型52は、これらクッションピン24・24・・・によって上方へと押圧される。
    そして、空間部25・25・25全体に作動油が充填され、ピストン22・22・22が上蓋部材21Bの下面および突出部21a・21aの下面に当接すると、ピストン22・22・22の上昇は停止し、下型52は、最上位の位置にて停止することとなる。

    閉塞鍛造装置100による閉塞鍛造が開始されると、上型51は下降する。
    そして、上型51が下型52の最上位の位置にまで下降すると、これら上型51および下型52は閉塞される。

    ここで、上型51および下型52が閉塞した状態で、下型52を上方に向かって押圧するクッションピン24・24・・・の押圧力に抗して上型51が下降すると、胴体部材21A内の空間部25・25・25に流れ込んだ作動油には、油圧経路21cを逆流して、閉塞用油圧シリンダー2の外部に押し戻される方向に圧力がかかる。

    閉塞用油圧シリンダー2内の作動油にかかる圧力は、作動油送給経路35の第一本流経路35aを通じて作動油送還経路42の第二本流経路42a・42a・42aに伝達される。

    閉塞用油圧シリンダー2からの圧力が伝達された第二本流経路42a・42a・42a内の作動油は、ロジック弁40・40・40を介して、第三本流経路42d・42d・42dに流れ込もうとするが、作動油の圧力が未だロジック弁40・40・40の設定圧力(つまり、比例電磁式制御弁41の設定圧)に達していなければ、該ロジック弁40・40・40は開放されず、作動油は、これらロジック弁40・40・40によって堰き止められることとなる。
    そして、これらロジック弁40・40・40によって堰き止められた第二本流経路42a・42a・42a内の作動油は、上型51の下降が進むにつれて、徐々に内圧が高められる。

    一方、第二本流経路42a・42a・42aに導かれた作動油の一部は、第三分岐経路42b・42b・42bに導かれる。
    そして、第三分岐経路42b・42b・42bに導かれた作動油は、第四分岐経路42e、あるいはロジック弁40・40・40のパイロット室に各々導かれる。

    また、第三分岐経路42b・42b・42bから分岐する第四分岐経路42e内の作動油の内圧が比例電磁式制御弁41の制御圧力より大きくなれば、比例電磁式制御弁41は開放されるため、第三分岐経路42b・42b・42bおよび第四分岐経路42e内の作動油の内圧が比例電磁式制御弁41の制御圧力より大きければ、第三分岐経路42b・42b・42b内の作動油がパイロット室に導かれ、ロジック弁40・40・40が開弁する設定圧力は一定に保持される。
    このように、比例電磁式制御弁41によりロジック弁40・40・40の設定圧力が所定の圧力に設定された状態で、第二本流経路42a・42a・42a(第一本流経路35a)内の作動油の圧力が、ロジック弁40・40・40の設定圧力よりも大きくなると、ロジック弁40・40・40が開いて、第二本流経路42a・42a・42aと第三本流経路42d・42d・42dとが連通することとなる。

    よって、ロジック弁40・40・40が開放されると、第二本流経路42a・42a・42aに導かれた作動油は、第三本流経路42d・42d・42dを介して油圧タンク33内に流れ込むのである。

    [閉塞装置1の動作方法]
    次に閉塞装置1の動作方法について、図2を用いて説明する。
    まず、閉塞鍛造装置100による閉塞鍛造が開始される前において、閉塞圧の設定値は、比例電磁式制御弁41によって低圧に設定されている(ステップS101)。
    即ち、ロジック弁40が開放される作動油の圧力は、比例電磁式制御弁41により低圧に設定されている。

    なお、前記「低圧」の具体的な圧力値としては、例えば油圧ポンプ34の吐出圧を僅かに超える圧力が選定され、本実施例においては4MPa付近に設定される。
    このように、閉塞圧の設定値を油圧ポンプ34の吐出圧付近に設定することで、例えば下型52が最上位の位置に到達した後、更に第一本流経路35aを通じて作動油を送給したとしても、閉塞用油圧シリンダー2へはそれ以上の作動油を供給することができないため、第一本流経路35a内の作動油の圧力が上昇してロジック弁40・40・40の「低圧」の設定圧力を超えることとなる。
    これにより、ロジック弁40・40・40が開いて、第一本流経路35aに送給された作動油はロジック弁40・40・40を通じて第三本流経路42d・42d・42dに導かれ、油圧タンク33に還流されることとなる。

    閉塞鍛造装置100による閉塞鍛造が開始されると、プレススライド板55は起動し、最上位の位置から下降を開始する(ステップS102)。
    即ち、プレススライド板55の下降に伴って、上型51は下降を開始する。

    プレススライド板55の下降が進み、上型51の位置が下型52の最上位の位置にまで達すると、上型51は下型52と衝突して、これら上型51および下型52とは閉塞される。
    即ち、上型51と下型52とは互いに接触して閉塞状態となり、その直後において、閉塞用油圧シリンダー2による下型52に対する上方への押圧力に抗して、上型51が下降することで、下型52は上型51より下方に向かう押圧力を加えられ、閉塞圧は上昇する(ステップS103)。

    ここで、本実施例における閉塞鍛造装置100には、上型51および下型52が接触したタイミングを検出する第一検出手段が設けられており、該第一検出手段による電気信号によって、閉塞圧の設定値は、比例電磁式制御弁41によって高圧に切替えられる(ステップS104)。
    即ち、ロジック弁40が開放される作動油の圧力は、比例電磁式制御弁41により高圧に切替えられる。

    なお、前記「高圧」の具体的な圧力値としては、鍛造品を閉塞鍛造するうえで経験上定められる、上型と下型との閉塞状態を維持するために必要な閉塞圧が選定され、本実施例においては32MPa付近に設定される。

    また、前記第一検出手段としては、例えば上型51の位置を検出する光電センサーや、作動油の圧力の変化を監視する圧力センサー38(図1を参照)など、いずれのものであってもよい。

    上型51および下型52が閉塞状態となった後は、閉塞圧の設定値を高圧に保持したまま、上型51の下降に伴って、これら上型51および下型52は一体となって下降する。
    即ち、上型51(プレススライド板55)の位置が最下位(下死点)の位置に達するまで、閉塞圧の設定値は高圧に保持される(ステップS105)。

    ここで、本実施例における閉塞鍛造装置100には、上型51(プレススライド板55)の位置が最下位(下死点)の位置に達したタイミングを検出する第二検出手段が設けられており、該第二検出手段による電気信号によって、閉塞圧の設定値は、比例電磁式制御弁41によって再び低圧に切替えられる。
    即ち、ロジック弁40が開放される作動油の圧力は、比例電磁式制御弁41により再び低圧に切替えられる。

    なお、前記第二検出手段としては、例えば上型51(或いは下型52)の位置を検出する光電センサーや、プレススライド板55に連結されるクランク軸の回転角度を検出するエンコーダなど、いずれのものであってもよい。

    上型51(プレススライド板55)の位置が最下位(下死点)の位置に達した後は、該上型51(プレススライド板55)は再び上昇を開始する。
    そして、上型51(プレススライド板55)が上昇を開始すれば、閉塞用油圧シリンダー2によって上方へと押圧される下型52についても上昇を開始し、これら上型51および下型52は閉塞状態を維持したまま一体となって上昇を開始する。

    その結果、上型51によって下型52に加えられる下方への押圧力は徐々に減少し、閉塞圧は下降する。
    つまり、上型51(プレススライド板55)の上昇に伴って、閉塞圧は下降する(ステップS106)。

    そして、上型51(プレススライド板55)の上昇が進み、上型51の位置が下型52の最上位の位置にまで達すると、下型52は最上位の位置に留まり、これら上型51および下型52の閉塞状態は開放される。

    上型51および下型52の閉塞状態が開放された後は、上型51(プレススライド板55)のみが上昇する。 そして、上型51は再び最上位の位置となり、1サイクルあたりの閉塞鍛造装置100による閉塞鍛造が完了する。

    このように、閉塞圧の設定値を高圧と低圧とに切替えつつ、閉塞鍛造装置100によって閉塞鍛造を行った場合における、閉塞用油圧シリンダー2に供給される作動油の圧力変動について、図3を用いて説明する。
    図3は本実施例の閉塞装置1において、1サイクルあたりの生産サイクルに渡る閉塞圧とラム角度との関係を示した線図であり、本図中の実線は、実際の作動油に関する圧力変動を示し、二点鎖線は、比例電磁式制御弁41により切替えられるロジック弁40の実際の設定圧に関する圧力変動を示す。

    なお、前述のとおり、「閉塞圧」とは、上型51および下型52の閉塞状態を維持するべく、上方に向かって下型52に加えられる圧力を意味し、本明細書内の記述においては、閉塞用油圧シリンダー2に供給される作動油の圧力と同義語である。
    また、「ラム角度」とは、上型51に関する上下方向の位置を示す。

    図3に示すように、ラム角度が0°の位置(上型51が最上位の位置)から上型51が下降すると、ラム角度がX2°となる位置において、上型51は下型52と衝突して、これら上型51および下型52は閉塞される。

    そして、更に上型51が下降することで、これら上型51および下型52は閉塞状態を維持したまま、一体となって下降し、ラム角度が180°となる位置(上型51が最下位の位置)にて、これら上型51および下型52の下降は終了する。

    その後、上型51が上昇し始めることで、これら上型51および下型52は閉塞状態を維持したまま、一体となって上昇し、ラム角度がY2°となる位置において、下型52の上下方向に関する位置は保持されるとともに上型51のみが上昇し、これら上型51および下型52の閉塞状態は開放される。

    そして、更に上型51は上昇し、ラム角度が360°となると、上型51は再び最上位の位置となり、上型51における1サイクルあたりの移動が完了する。

    一方、本実施例においては、ロジック弁40が開放される作動油の設定圧は、上型51および下型52が衝突するタイミングまでは比例電磁式制御弁41によって予め低圧に設定され、上型51および下型52が衝突した後に低圧から高圧に切替えられることとしている。
    そして、前述のとおり、前記「低圧」の具体的な圧力値としては、例えば油圧ポンプ34の吐出圧を僅かに超える閉塞圧、つまり4MPa付近を選定し、また、前記「高圧」の具体的な圧力値としては、鍛造品を閉塞鍛造するうえで経験上定められる、上型と下型との閉塞状態を維持するために必要な閉塞圧、つまり32MPa付近を選定している。

    このような設定圧の切替えを行う場合の閉塞圧の変動を見てみると、ラム角度がX2°となる位置を超えた直後に、上型51と下型52との衝突によって閉塞圧は急激に上昇し始める。

    一方、ロジック弁40の設定圧を制御する比例電磁式制御弁41の制御は、ラム角度がX2°となった時点で低圧から高圧に直ちに切替えられ、実際の前記設定圧(二点鎖線の曲線)は、ラム角度がX2°となる位置を超えた直後から閉塞圧(実線の曲線)の上昇に追従するようにして急激に上昇し始める。
    つまり、ラム角度の位置がX2°となった時点で、比例電磁式制御弁41に対する前記設定圧切替えの制御信号が発せられ、その後若干の遅れを伴って、比例電磁式制御弁41の実際の動作やロジック弁40・40・40のパイロット室に導かれる作動油の圧力の上昇が生じることで、ロジック弁40の設定圧の低圧から高圧への実際の切替わりが行われる。

    その結果、上型51と下型52との衝突によって閉塞圧は急激に上昇して、サージ圧(図3に示すZ4の領域)が発生するものの、前記設定圧(二点鎖線の曲線)の上昇に転じる動作、つまり比例電磁式制御弁41の低圧から高圧への切替え動作によって、特に前記設定圧の低圧から高圧への切替えに比例電磁式制御弁41やロジック弁40に関する多少の作動遅れ(図3に示すZ3の範囲)が発生することによって、サージ圧の上昇が緩和され、その上昇端は略35MPa付近にまで抑えられることとなる。

    そして、一旦上昇端にまで到達した閉塞圧(実線の曲線)は、その後、作動油が作動油送還経路42を介して油圧タンク33に送還されることで、設定圧(二点鎖線の曲線)である32MPa付近にまで急激に下降する。

    閉塞圧(実線の曲線)が設定圧(二点鎖線の曲線)である32MPa付近にまで一旦下降した後は、上型51の下降が進んでも、閉塞圧(実線の曲線)はもはや設定圧(二点鎖線の曲線)を大きく超えることはなく、30MPa付近(図3に示すZ5の領域)を保持することとなる。

    その後、ラム角度が180°となる位置(上型51が最下位の位置)を超えると、上型51は再び上昇に転じるため、閉塞圧(実線の曲線)も30MPa付近より急激に下降する。
    そして、ラム角度がY2°となる位置において、上型51および下型52の閉塞状態が開放された後は、閉塞圧(実線の曲線)は、油圧ポンプ34(図1を参照)の吐出圧である4MPa付近の値となる。

    一方、ロジック弁40の設定圧を制御する比例電磁式制御弁41の制御は、ラム角度が180°となった時点で高圧から低圧に切替えられ、実際の前記設定圧(二点鎖線の曲線)は、ラム角度が180°となる位置を超えた直後から、前述の上昇時の場合と同様に比例電磁式制御弁41やロジック弁40に関する多少の作動遅れ(図3に示すZ6の範囲)などを有しつつ、閉塞圧(実線の曲線)の下降に追従するようにして急激に下降し始める。

    そして、ラム角度がY2°に到達する以前に、比例電磁式制御弁41によるロジック弁40の設定圧は、低圧への設定が完了し、その後、上型51における1サイクルあたりの移動が完了するまで、前記設定圧は低圧に保持されるのである。

    以上のように、本実施例における閉塞装置1は、上下方向に対向して配設されるとともに、上下方向に各々移動可能に設けられる上型51および下型52を有し、これら上型51および下型52を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置100に備えられる閉塞装置1であって、前記下型52の下方に設けられ、前記下型52を上方に向かって押圧することでこれら上型51および下型52の閉塞状態を保持する閉塞用の閉塞用油圧シリンダー2と、前記閉塞用油圧シリンダー2の作動油を貯溜する油圧タンク33と、前記油圧タンク33より前記作動油を吐出する油圧ポンプ34と、前記油圧ポンプ34によって吐出された前記作動油を前記閉塞用油圧シリンダー2へ送給する作動油送給経路35と、前記作動油送給経路35より分岐して設けられ、前記油圧タンク33に前記作動油を送還する作動油送還経路42と、を有し、前記作動油送還経路42の中途部にはロジック弁40・40・40や比例電磁式制御弁41などからなる圧力設定回路が設けられ、前記作動油送給経路35内に送給される作動油の圧力が前記圧力設定回路におけるロジック弁40・40・40の設定圧を超えると、前記作動油は前記作動油送還経路42を介して前記油圧タンク33に送還され、前記圧力設定回路におけるロジック弁40・40・40の設定圧は、前記上型51と前記下型52とが閉塞されるタイミングまでは低圧に設定され、前記上型51と前記下型52とが閉塞した後に、前記低圧に比べて高い高圧に切替えられることとしている。

    また、本実施例における閉塞方法は、上下方向に対向して配設されるとともに、上下方向に各々移動可能に設けられる上型51および下型52を有し、これら上型51および下型52を閉塞して鍛造する閉塞鍛造装置の閉塞方法であって、前記閉塞鍛造装置の閉塞装置は、前記下型52の下方に設けられ、前記下型52を上方に向かって押圧することでこれら上型51および下型52の閉塞状態を保持する閉塞用油圧シリンダー2と、前記閉塞用油圧シリンダー2の作動油を貯溜する油圧タンク33と、前記油圧タンク33より前記作動油を吐出する油圧ポンプ34と、前記油圧ポンプ34によって吐出された前記作動油を前記閉塞用油圧シリンダー2へ送給する作動油送給経路35と、前記作動油送給経路35より分岐して設けられ、前記油圧タンク33に前記作動油を送還する作動油送還経路42と、を有し、前記作動油送還経路42の中途部にはロジック弁40・40・40や比例電磁式制御弁41などからなる圧力設定回路が設けられ、前記作動油送給経路35内に送給される作動油の圧力が前記圧力設定回路におけるロジック弁40・40・40の設定圧を超えると、前記作動油は前記作動油送還経路42を介して前記油圧タンク33に送還され、前記圧力設定回路におけるロジック弁40・40・40の設定圧は、前記上型51と前記下型52とが閉塞されるタイミングまでは低圧に設定され、前記上型51と前記下型52とが閉塞した後に、前記低圧に比べて高い高圧に切替えられることとしている。

    このような構成を有することで、本実施例における閉塞装置1および閉塞方法に拠れば、閉塞用油圧シリンダー2に供給される作動油において、上型51および下型52が閉塞する瞬間に発生するサージ圧を低減し、閉塞装置の簡素化、延いては閉塞鍛造装置100全体として設備コストの低減化を図ることができる閉塞装置1および閉塞方法を提供することができる。

    即ち、本実施例においては、ロジック弁40が開放される作動油の設定圧は、比例電磁式制御弁41によって予め低圧に設定され、上型51および下型52が衝突した直後に低圧から高圧に切替えられることとしている。
    よって、上型51と下型52との衝突によって閉塞圧は急激に上昇する一方、ロジック弁40の設定圧も、閉塞圧(実線の曲線)の上昇に追従するようにして急激に上昇し始めることとなる。
    その結果、上型51と下型52との衝突によって閉塞圧は急激に上昇して、多少のサージ圧が発生するものの、ロジック弁40の設定圧の上昇に転じる動作、つまり比例電磁式制御弁41の低圧から高圧への切替え動作によって、特に前記設定圧の低圧から高圧への切替えに比例電磁式制御弁41やロジック弁40に関する多少の作動遅れが発生することによって、サージ圧の上昇が緩和され、その上昇端は従来の閉塞装置(45MPa付近)に比べて非常に低い略35MPa付近にまで抑えられることとなる。

    従って、閉塞圧として一時的に発生するサージ圧を低減することが可能となるため、閉塞用油圧シリンダー2や油圧配管経路(作動油送給経路35や作動油送還経路42)などの構造については、簡素化を図ることが可能となる。
    そして、閉塞装置1全体としての簡素化を図ることで、延いては閉塞鍛造装置100全体として設備コストの低減化を図ることができるのである。

    1 閉塞装置 2 閉塞用油圧シリンダー 33 油圧タンク 34 油圧ポンプ 35 作動油送給経路 40 ロジック弁 41 比例電磁式制御弁 42 作動油送還経路 51 上型 52 下型 100 閉塞鍛造装置

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