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Method of manufacturing a isoxazoline derivative

阅读:1047发布:2020-12-08

专利汇可以提供Method of manufacturing a isoxazoline derivative专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本発明は、式IB〔式中、A
1 、A
2 、A
3 、A
4 、L、Y
1 、Y
2 、R
1 、R
2 、R
3 、R
4 、およびR
5 は、請求項に定義されるとおりである〕で示される化合物の製造方法に関する。 この方法は、式II〔式中、Y
1 、Y
2 、L、A
1 、A
2 、R
1 、R
2 、R
3 、R
4 、およびR
5 は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕で示される化合物を、 水 、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、このキラル相間移動触媒は、キニン誘導体である。 発明はまた、式IBで示される化合物および式IBで示される化合物を含む鏡像異性的富化混合物に関する。,下面是Method of manufacturing a isoxazoline derivative专利的具体信息内容。

  • 式IB
    〔式中、
    1およびY 2の一方は、S、SO、またはSO 2であり、かつ他方はCH 2であり、
    Lは、直接結合またはメチレンであり、
    1およびA 2はC−Hであり、またはA 1およびA 2の一方はC−Hでありかつ他方はNであり、
    1は、水素またはメチルであり、
    2は、クロロジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり、
    3は、3,5−ジブロモ−フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、3,4−ジクロロ−フェニル、または3,4,5−トリクロロ−フェニルであり、
    4は、メチルであり、
    5は、水素であり、
    またはR 4およびR 5は、一緒になって、架橋1,3−ブタジエン基を形成する〕
    で示される化合物の製造方法であって、式II
    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、前記キラル相間移動触媒がキニン誘導体である、方法。
  • 前記キラル相間移動触媒が式III
    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、Wは、またはエチルまたはビニルであり、かつXは、アニオンである〕
    で示される化合物である、請求項1に記載の方法。
  • 前記キラル相間移動触媒が式IIIa
    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、かつXは、アニオンである〕
    で示される化合物である、請求項1に記載の方法。
  • 6が、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、ナフチルもしくは1〜5個のR 7により置換されたナフチル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはヘテロアリールもしくは1〜4個のR 7により置換されたヘテロアリールであり、
    各R 7が、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 8アルキル、C 1 〜C 8ハロアルキル、C 1 〜C 8アルコキシ、C 1 〜C 8ハロアルコキシ、C 3 〜C 8シクロアルキル、フェニル、または1〜5個のハロゲンにより置換されたフェニルであり、隣接する炭素原子上の2個のR 7置換基が、一緒になって、O、N(R 8 )、およびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する部分飽和五〜七員環を形成してもよく、
    かつ各R 8が、独立して、水素またはC 1 〜C 4アルキルである、
    請求項2または請求項3に記載の方法。
  • 6が、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジルであり、かつ 各R 7が、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、C 1 〜C 4ハロアルキル、C 1 〜C 4アルコキシ、またはC 1 〜C 4ハロアルコキシであり、隣接する炭素原子上の任意の2個のR 7置換基が、一緒になって、1個または2個のO原子を含有する部分飽和五〜七員環を形成してもよい、
    請求項2または請求項3に記載の方法。
  • 6が、1〜5個のR 7により置換されたフェニル、ピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジル、ピリミジニルもしくは1〜3個のR 7により置換されたピリミジニル、または基A
    もしくは1〜4個のR 7により置換された基Aであり、かつ各R 7が、独立して、ハロゲン、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、またはC 1 〜C 4アルコキシである、請求項2または請求項3に記載の方法。
  • 6が、ハロゲン、メチル、およびメトキシから独立して選択される1〜5個の置換基により置換されたフェニル、ピリジルもしくは1〜4個のハロゲン原子により置換されたピリジルである、請求項2または請求項3に記載の方法。
  • 6が、フッ素、メチル、およびメトキシから独立して選択される3〜5個の置換基により置換されたフェニルである、請求項2または請求項3に記載の方法。
  • 式IIIで示される化合物が、式IIIA、IIIB、IIIC、IIID、IIIE、IIIF、IIIG、IIIH、IIIJ、IIIK、IIIL、IIIM、IIIN、またはIIIO
    〔式中、Xは、アニオンである〕
    で示される化合物である、請求項2または請求項3に記載の方法。
  • Xがハロゲンである、請求項2〜9のいずれか一項に記載の方法。
  • 式IAで示される化合物と式IBで示される化合物とを含む混合物の製造方法であって、
    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、前記混合物では、式IBで示される化合物が鏡像異性的に富化される〕
    式II
    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、前記キラル相間移動触媒がキニン誘導体である、方法。
  • 式IB
    〔式中、
    1およびY 2の一方は、S、SO、またはSO 2であり、かつ他方はCH 2であり、
    Lは、直接結合またはメチレンであり、
    1およびA 2はC−Hであり、またはA 1およびA 2の一方はC−Hでありかつ他方はNであり、
    1は、水素またはメチルであり、
    2は、クロロジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり、
    3は、3,5−ジブロモ−フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、3,4−ジクロロ−フェニル、または3,4,5−トリクロロ−フェニルであり、
    4は、メチルであり、
    5は、水素であり、
    またはR 4およびR 5は、一緒になって、架橋1,3−ブタジエン基を形成する〕
    で示される化合物。
  • 式IAで示される化合物と、式IBで示される化合物と
    〔式中、
    1およびY 2の一方は、S、SO、またはSO 2であり、かつ他方はCH 2であり、
    Lは、直接結合またはメチレンであり、
    1およびA 2はC−Hであり、またはA 1およびA 2の一方はC−Hでありかつ他方はNであり、
    1は、水素またはメチルであり、
    2は、クロロジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり、
    3は、3,5−ジブロモ−フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、3,4−ジクロロ−フェニル、または3,4,5−トリクロロ−フェニルであり、
    4は、メチルであり、
    5は、水素であり、
    またはR 4およびR 5は、一緒になって、架橋1,3−ブタジエン基を形成し、
    前記混合物では、式IBで示される化合物が鏡像異性的に富化される〕
    を含む混合物。
  • 式Iで示される化合物中、Lが直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方がSでありかつ他方がCH 2であり、A 1およびA 2がC−Hであり、R 1が水素またはメチルであり、R 2がトリフルオロメチルであり、R 3が3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4がメチルであり、かつR 5が水素である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法、化合物、または混合物。
  • 式Iで示される化合物中、Lが直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方がSOでありかつ他方がCH 2であり、A 1およびA 2がC−Hであり、R 1が水素またはメチルであり、R 2がトリフルオロメチルであり、R 3が3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4がメチルであり、かつR 5が水素である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法、化合物、または混合物。
  • 式IBで示されるシスSOおよびトランスSO化合物の全量に対する式IBで示されるシスSO化合物のモル比率が50%超である、請求項15に記載の方法または混合物。
  • 式Iで示される化合物中、Lが直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方がSO 2でありかつ他方がCH 2であり、A 1およびA 2がC−Hであり、R 1が水素またはメチルであり、R 2がトリフルオロメチルであり、R 3が3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4がメチルであり、かつR 5が水素である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法、化合物、または混合物。
  • Lが直接結合であるとき、Y 2がCH 2でありかつY 1がS、SO、またはSO 2であり、Lがメチレンであるとき、Y 2がS、SO、またはSO 2でありかつY 1がCH 2である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法、化合物、または混合物。
  • 請求項1〜18のいずれか一項に定義される、式IBで示される化合物または式IBおよびIAで示される化合物を含む混合物を、殺虫上、殺ダニ上、殺線虫上、または殺軟体動物上の有効量で、有害生物、有害生物の居場所、または有害生物の攻撃を受けやすい植物もしくは植物繁殖材料に、適用することを含む、昆虫、ダニ、線虫、および/または軟体動物の防除方法。
  • 式III *
    〔式中、R 6は、2,4,6−トリフルオロフェニル、メチルおよびフッ素から独立して選択される1〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、前記フェニルは、少なくとも1個のメチルおよび1個のフッ素により置換されるものとする)、メトキシおよびニトロから独立して選択される1〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、前記フェニルは、少なくとも1個のメトキシおよび1個のニトロにより置換されるものとする)、メトキシおよびハロゲンから独立して選択される1〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、前記フェニルは、少なくとも1個のメトキシおよび1個のハロゲンにより置換されるものとする)、ハロゲン、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、もしくはC 1 〜C 4アルコキシから独立して選択される1〜3個の基により置換されたピリミジニル、ピリジルもしくは1〜4個のハロゲンにより置換されたピリジル、または基A、
    もしくはハロゲンおよびメトキシから独立して選択される1〜4個の置換基により置換された基Aであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物。
  • 式III *で示される化合物が、式IIIC、IIIE、IIIF、IIIH、IIIJ、IIIK、IIIL、IIIN、またはIIIO
    〔式中、Xは、アニオンである〕
    で示される化合物である、請求項20に記載の式III *で示される化合物。
  • 式III
    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物の製造方法であって、式IV
    で示される化合物を式V
    〔式中、R 6およびXは、式IIIで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させることを含み、式IIIで示される化合物が請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法での使用に供される、方法。
  • 請求項1〜18のいずれか一項に定義される式IBで示される化合物または式IBおよびIAで示される化合物を含む混合物の製造におけるキラル相間移動触媒(catalyst catalyst)としての、請求項2〜9のいずれか一項に定義される式IIIで示される化合物の使用。
  • 水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下でβ−ケト不飽和カルボニル基をヒドロキシルアミンと反応させる工程を含み、前記キラル相間移動触媒がキニン誘導体である、請求項1〜18のいずれか一項に定義される式IBで示される化合物または式IBおよびIAで示される化合物を含む混合物の製造方法。
  • 式IBで示される化合物または式IAおよびIBで示される化合物
    〔式中、
    1およびY 2の一方は、S、SO、またはSO 2であり、かつ他方はCH 2であり、
    Lは、直接結合またはメチレンであり、
    1およびA 2はC−Hであり、またはA 1およびA 2の一方はC−Hでありかつ他方はNであり、
    1は、水素またはメチルであり、
    2は、クロロジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり、
    3は、3,5−ジブロモ−フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、3,4−ジクロロ−フェニル、または3,4,5−トリクロロ−フェニルであり、
    4は、メチルであり、
    5は、水素であり、
    またはR 4およびR 5は、一緒になって、架橋1,3−ブタジエン基を形成する〕
    を含む混合物の製造方法であって、
    式XV
    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、前記キラル相間移動触媒がキニン誘導体である、方法。
  • 請求項13〜18のいずれか一項に定義される混合物と、1種以上の追加の生物学的活性成分とを含む組成物。
  • 成分Aが、請求項1〜18のいずれか一項に定義される式IBで示される化合物または式IBおよびIAを含む混合物であり、かつ化合物Bが、イミダクロプリド、エンロフロキサシン、プラジクアンテル、ピランテルエンボネート、フェバンテル、ペネタメート、モロキシカム(moloxicam)、セファレキシン、カナマイシン、ピモベンダン、クレンブテロール、フィプロニル、イベルメクチン、オメプラゾール、チアムリン、ベナゼプリル、ミルベマイシン、シロマジン、チアメトキサム、ピリプロール、デルタメトリン、セフキノム、フロルフェニコール、ブセレリン、セフォベシン、ツラトロマイシン、セフチオウル(ceftiour)、セラメクチン、カルプロフェン、メタフルミゾン、モキシデクチン、メトプレン(S−メトプレンを含む)、クロルスロン、ピランテル、アミトラズ、トリクラベンダゾール、アベルメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、ネマデクチン、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、パルベンダゾール、テトラミソール、レバミソール、ピランテルパモエート、オキサンテル、モランテル、トリクラベンダゾール、エプシプランテル、フィプロニル、ルフェヌロン、エクジソンまたはテブフェノジドである、殺有害生物上有効量の成分Aと、殺有害生物上有効量の成分Bとを含む組合せ製剤。
  • 说明书全文

    本発明は、置換イソオキサゾリンの立体選択的合成、特定的には、殺有害生物活性を有する置換イソオキサゾリンの立体選択的合成に関する。

    国際公開第2009/080250号パンフレットには、殺虫活性を有するイソオキサゾリン化合物が開示されている。 本発明は、国際公開第2009/080250号パンフレットに開示されているイソオキサゾリン化合物の立体選択的合成方法を提供する。

    第1の態様では、本発明は、式IB

    〔式中、
    1およびY 2の一方は、S、SO、またはSO 2であり、かつ他方はCH 2であり、
    Lは、直接結合またはメチレンであり、
    1およびA 2はC−Hであり、またはA 1およびA 2の一方はC−Hでありかつ他方はNであり、
    1は、素またはメチルであり、
    2は、クロロジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり、
    3は、3,5−ジブロモ−フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、3,4−ジクロロ−フェニル、または3,4,5−トリクロロ−フェニルであり、
    4は、メチルであり、
    5は、水素であり、
    またはR 4およびR 5は、一緒になって、架橋1,3−ブタジエン基を形成する〕
    で示される化合物の製造方法であって、式II

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、このキラル相間移動触媒が、キニン誘導体、たとえば、式III

    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、Wは、エチルまたはビニルであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物である、方法を提供する。

    好ましくは、反応は有機溶媒中で行われる。

    式IBの鏡像異性体は、他方の鏡像異性体よりも実質的に生物学的活性であることが見いだされた。 たとえば、それは、昆虫、ダニ、線虫、および/または軟体動物などの有害無脊椎動物を防除するうえで実質的により効果的である。 より生物学的活性の鏡像異性体は、実施例に記載の方法を用いて確認可能である。 いくつかの場合には、それほど生物学的活性でない鏡像異性体は、無視しうる生物学的活性を有し、たとえば、有害無脊椎動物の防除を提供しない。 本発明は、より生物学的活性の鏡像異性体の選択的合成を可能にすることにより、鏡像異性的富化混合物の製造を可能にする。 これにより適用量を低減できる可能性がある。

    さらなる態様では、本発明は、式IAで示される化合物と式IBで示される化合物

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、この混合物では、式IBで示される化合物が鏡像異性的に富化される〕
    とを含む混合物の製造方法であって、
    式II

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、このキラル相間移動触媒が、キニン誘導体、たとえば、式III

    〔式中、
    6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、Wは、エチルまたはビニルであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物である、方法を提供する。

    さらなる態様では、本発明は、式IBで示される化合物または式IAおよびIBで示される化合物

    〔式中、
    1およびY 2の一方は、S、SO、またはSO 2であり、かつ他方はCH 2であり、
    Lは、直接結合またはメチレンであり、
    1およびA 2はC−Hであり、またはA 1およびA 2の一方はC−Hでありかつ他方はNであり、
    1は、水素またはメチルであり、
    2は、クロロジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり、
    3は、3,5−ジブロモ−フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、3,4−ジクロロ−フェニル、または3,4,5−トリクロロ−フェニルであり、
    4は、メチルであり、
    5は、水素であり、
    またはR 4およびR 5は、一緒になって、架橋1,3−ブタジエン基を形成する〕
    を含む混合物の製造方法であって、
    式XV

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させることを含み、このキラル相間移動触媒がキニン誘導体である、方法を提供する。

    さらなる態様では、本発明は、式IB

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物を提供する。

    さらなる態様では、本発明は、式IAで示される化合物と式IBで示される化合物と

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、以上の式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、この混合物では、式IBで示される化合物が鏡像異性的に富化される〕
    を含む混合物を提供する。

    本発明に係る鏡像異性的富化混合物では、両方の鏡像異性体の全量に対する混合物中の式IBで示される化合物のモル比率は、たとえば50%超、たとえば、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、または少なくとも99%である。

    式IIで示される化合物では、炭素炭素二重結合の周りの立体化学は、シスまたはトランスでありうる。 両方の異性体は、式Iで示される化合物の所望の立体化学をもたらす。 本発明の一実施形態では、式IIで示される化合物は、式IIA

    〔式中、Y 1 、Y 2 、L、A 1 、A 2 、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、およびR 5は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物である。

    式IIIで示される化合物などのキニン由来のキラル相間移動触媒の使用は、立体選択性を提供することに加えて反応に他の有益な影響を及ぼしうる。 たとえば、反応速度の増大および/またはより温和な条件下での(たとえばより低い温度での)反応の実施が可能になる。

    各アルキル部分は、単独でまたはより大きい基(たとえば、アルコキシ、アルキルカルボニル、もしくはアルコキシカルボニル)の一部として、直鎖または分岐鎖であり、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、プロプ−2−イル、n−ブチル−ブタ−2−イル、2−メチルプロプ−1−イル、または2−メチルプロプ−2−イルである。 アルキル基は、好ましくはC 1 〜C 6アルキル基、より好ましくはC 1 〜C 4 、最も好ましくはC 1 〜C 3アルキル基である。

    ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素である。

    ハロアルキル基(単独でまたはハロアルコキシなどのより大きい基の一部として)は、1個以上の同一のまたは異なるハロゲン原子により置換されたアルキル基であり、たとえば、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロ−エチル、または2,2−ジフルオロ−エチルである。

    本明細書との関連では、「アリール」という用語は、単環式、二環式、または三環式でありうる環系を意味する。 そのような環の例としては、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル、またはフェナントレニルが挙げられる。 好ましいアリール基はフェニルである。

    「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個のヘテロ原子を含有しかつ単環または2個以上の縮合された環よりなる芳香環系を意味する。 好ましくは、単環は、3個までのヘテロ原子、二環系は、4個までのヘテロ原子を含有するであろう。 また、ヘテロ原子は、好ましくは、窒素、酸素、および硫黄から選択されるであろう。 単環式基の例としては、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、およびチアジアゾリルが挙げられる。 二環式基の例としては、キノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、およびベンゾチアジアゾリルが挙げられる。 単環式ヘテロアリール基が好ましく、ピリジルが最も好ましい。

    好ましくは、式IIIで示される化合物は、式IIIa

    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリール、または場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、かつXは、アニオン、ハロゲン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物である。

    式IIIaを含めて式IIIで示される化合物の好ましい置換基は、任意の組合せで、以下に示されるとおりである。

    好ましくは、Wはビニルである。

    好ましくは、R 6は、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、ナフチルもしくは1〜5個のR 7により置換されたナフチル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、ピリミジニルもしくは1〜3個のR 7により置換されたピリミジニル、またはピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジル、より好ましくは、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、ナフチルもしくは1〜5個のR 7により置換されたナフチル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジルであり、より好ましくは、R 6は、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジルであり、さらにより好ましくは、R 6は、フェニル、もしくはハロゲン、メチル、およびメトキシから選択される1〜5個の置換基により置換されたフェニル、アントラセニル、もしくはハロゲン、メチル、およびメトキシから選択される1〜5個の置換基により置換されたアントラセニル、ピリジルもしくは1〜4個のハロゲン原子により置換されたピリジル、または基A、

    もしくはハロゲン、メチル、およびメトキシから独立して選択される1〜4個の置換基により置換された基A、さらにより好ましくは、ハロゲン、メチル、およびメトキシから独立して選択される1〜5個の置換基により置換されたフェニル、またはピリジルもしくは1〜4個のハロゲン原子により置換されたピリジルである。

    各R 7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 8アルキル、C 1 〜C 8ハロアルキル、C 1 〜C 8アルコキシ、C 1 〜C 8ハロアルコキシ、C 3 〜C 8シクロアルキル、フェニル、または1〜5個のハロゲンにより置換されたフェニルであり、隣接する炭素原子上の2個のR 7置換基は、一緒になって、O、N(R 8 )、およびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する部分飽和五〜七員環を形成してもよく、かつ各R 8は、独立して、水素またはC 1 〜C 4アルキルである。 好ましくは、各R 7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、C 1 〜C 4ハロアルキル、C 1 〜C 4アルコキシ、またはC 1 〜C 4ハロアルコキシであり、隣接する炭素原子上の任意の2個のR 7置換基は、一緒になって、1個または2個のO原子を含有する部分飽和五員環を形成してもよく、より好ましくは、各R 7は、独立して、ハロゲン、メチル、ハロメチル、メトキシ、またはハロメトキシであり、隣接する炭素原子上の任意の2個のR 7置換基は、一緒になって、1個または2個のO原子を含有する部分飽和五員環を形成してもよく、より好ましくは、各R 7は、独立して、ハロゲン、メチル、またはメトキシであり、最も好ましくは、各R 7は、独立して、フッ素、メチル、またはメトキシである。

    式IIIで示される好ましい一群の化合物では、R 6は、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、ナフチルもしくは1〜5個のR 7により置換されたナフチル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはヘテロアリールもしくは1〜4個のR 7により置換されたヘテロアリールであり、各R 7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 8アルキル、C 1 〜C 8ハロアルキル、C 1 〜C 8アルコキシ、C 1 〜C 8ハロアルコキシ、フェニル、または1〜5個のハロゲンにより置換されたフェニルであり、隣接する炭素原子上の2個のR 7置換基は、一緒になって、O、N(R 8 )、およびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する部分飽和五〜七員環を形成してもよく、かつ各R 8は、独立して、水素またはC 1 〜C 4アルキルである。

    式IIIで示される他の好ましい一群の化合物では、R 6は、フェニルもしくは1〜5個のR 7より置換されたフェニル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはピリミジニルもしくは1〜3個のR 7により置換されたピリミジニル、ピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジルであり、かつ各R 7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、C 1 〜C 4ハロアルキル、C 1 〜C 4アルコキシ、またはC 1 〜C 4ハロアルコキシであり、隣接する炭素原子上の2個のR 7置換基は、一緒になって、1個または2個のO原子を含有する部分飽和五〜七員環を形成してもよい。

    式IIIで示される他の好ましい一群の化合物では、R 6は、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジルであり、かつ各R 7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、C 1 〜C 4ハロアルキル、C 1 〜C 4アルコキシ、またはC 1 〜C 4ハロアルコキシであり、隣接する炭素原子上の2個のR 7置換基は、一緒になって、1個または2個のO原子を含有する部分飽和五〜七員環を形成してもよい。

    式IIIで示される他の好ましい一群の化合物では、R 6は、フェニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたフェニル、アントラセニルもしくは1〜5個のR 7により置換されたアントラセニル、またはピリジルもしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジルであり、かつ各R 7は、独立して、ハロゲン、メチル、ハロメチル、メトキシ、またはハロメトキシであり、隣接する炭素原子上の任意の2個のR 7置換基は、一緒になって、1個または2個のO原子を含有する部分飽和五員環を形成してもよい。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、フェニル、もしくはハロゲンおよびメトキシから独立して選択される1〜5個の置換基により置換されたフェニル、アントラセニル、もしくはハロゲンおよびメトキシから独立して選択される1〜5個の置換基により置換されたアントラセニル、ピリジルもしくは1〜4個のハロゲン原子により置換されたピリジル、または基A、

    もしくはハロゲンおよびメトキシから独立して選択される1〜4個の置換基により置換された基Aである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、1〜5個のR 7により置換されたフェニル、ピリジ(pyridy)もしくは1〜4個のR 7により置換されたピリジル、ピリミジルもしくは1〜3個のR 7により置換されたピリミジニル、または基A、

    もしくは1〜4個のR 7により置換された基Aであり、かつ各R 7は、独立して、ハロゲン、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、またはC 1 〜C 4アルコキシである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、ハロゲン、メチル、およびメトキシから独立して選択される1〜5個の置換基により置換されたフェニル、またはピリジルもしくは1〜4個のハロゲン原子により置換されたピリジルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、フッ素、メチル、およびメトキシから独立して選択される1〜5個の置換基により置換されたフェニルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、フッ素、メチル、およびメトキシから独立して選択される3〜5個の置換基により置換されたフェニルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、3〜5個のメトキシ基により置換されたフェニルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、メチルおよびフッ素から独立して選択される3〜5個の置換基により置換されたフェニルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、メチルおよびフッ素から独立して選択される3〜5個の置換基により置換されたフェニルであり、かつ1個以下の置換基がメチルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、3〜5個のフッ素原子により置換されたフェニルである。

    式IIIで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、R 6は、ピリジルまたは2〜4個のハロゲン原子により置換されたピリジルである。

    最も好ましくは、式IIIで示される化合物は、式IIIA、IIIB、IIIC、IIID、IIIE、IIIF、IIIG、IIIH、IIIJ、IIIK、IIIL、IIIM、IIIN、またはIIIO〔式中、Xは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕で示される化合物である。 一実施形態では、式IIIで示される化合物は、IIIB、IIIC、IIIE、IIIF、IIIG、IIIH、IIIJ、IIIK、IIIL、IIIM、IIIN、およびIIIO〔式中、Xは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕で示される化合物である。

    式IIIB、IIIG、およびIIIJで示される化合物が好ましい。

    式IIIで示されるいくつかの化合物は新規である。 したがって、さらなる態様では、本発明は、式III *

    〔式中、R 6は、2,4,6−トリフルオロフェニル、メチルおよびフッ素から独立して選択される1〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメチルおよび1個のフッ素により置換されるものとする)、メトキシおよびニトロから独立して選択される1〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメトキシおよび1個のニトロにより置換されるものとする)、メトキシおよびハロゲンから独立して選択される1〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメトキシおよび1個のハロゲンにより置換されるものとする)、ハロゲン、ニトロ、C 1 〜C 4アルキル、もしくはC 1 〜C 4アルコキシから独立して選択される1〜3個の基により置換されたピリミジニル、ピリジルもしくは1〜4個のハロゲンにより置換されたピリジル、または基A、

    もしくはハロゲンおよびメトキシから独立して選択される1〜4個の置換基により置換された基Aであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物を提供する。

    好ましくはR 6は、2,4,6−トリフルオロフェニル、メチルおよびフッ素から独立して選択される3〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメチルおよび1個のフッ素により置換されるものとする)、メトキシおよびニトロから独立して選択される3〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメトキシおよび1個のニトロにより置換されるものとする)、メトキシおよびハロゲンから独立して選択される3〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメトキシおよび1個のハロゲンにより置換されるものとする)、1〜3個のC 1 〜C 4アルコキシにより置換されたピリミジニル、ピリジルもしくは2〜4個のハロゲンにより場合により置換されていてもよいピリジル、
    または基A、

    もしくは1〜4個のハロゲンにより置換された基Aであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである。

    式III *で示され他の好ましい一群の化合物では、R 6は、2,4,6−トリフルオロフェニル、メチルおよびフッ素から独立して選択される3〜5個の基により置換されたフェニル(ただし(providing that)、このフェニルは、少なくとも1個のメチルおよび1個のフッ素により置換されるものとする)、またはピリジルもしくは2〜4個のハロゲンにより置換されたピリジル、好ましくは、メチルおよび2〜4個のフッ素原子により置換されたフェニルである。

    本発明は、式IIIで示される化合物の解離カチオンおよびN−オキシドを包含する。

    好ましくは、式III *で示される化合物は、式IIIC、IIIE、IIIF、IIIH、IIIJ、IIIK、IIIL、IIIN、またはIIIO

    〔式中、Xは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物、特定的には、式IIIC、IIIE、IIIH、またはIIIJで示される化合物、より好ましくはIIIJ式で示される化合物である。

    さらなる態様では、本発明は、式III

    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物の製造方法であって、
    式IV

    で示される化合物を式V

    〔式中、R 6およびXは、式IIIで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させることを含み、式IIIで示される化合物が式IBで示される化合物またはその富化混合物の製造方法での使用に供される、上記方法を提供する。 好ましくは、前記方法は、前記化合物または混合物の製造を含む。

    さらなる態様では、本発明は、式III *

    〔式中、R 6は、2,4,6−トリフルオロフェニル、1〜5個のメトキシにより置換されたフェニル、ピリジルもしくは1〜4個のハロゲンにより場合により置換されていてもよいピリジル、または基A

    もしくは1〜4個のハロゲンにより置換された基Aであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物の製造方法であって、
    式IV

    で示される化合物を式V

    〔式中、R 6およびXは、式III *で示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させることを含む、上記方法を提供する。

    好ましくは、式IIIまたはIII *で示される化合物の製造方法、有機溶媒中たとえばトルエン中で行われる。

    さらなる態様では、本発明は、本明細書に定義される式IBで示される化合物または本明細書に定義される式IAおよびIBで示される混合物の製造におけるキラル相間移動触媒(catalyst catalyst)としての本明細書に定義される式IIIで示される化合物の使用を提供する。 さらなる態様では、本発明は、本明細書に定義される式IBで示される化合物または本明細書に定義される式IAおよびIBで示される混合物の製造方法であって、β−ケト不飽和カルボニル基を、水、塩基、および相間移動触媒の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させる工程を含み、相間移動触媒がキニン誘導体である、方法を提供する。

    式IのIBで示される化合物の製造方法はまた、ヘテロ環側鎖が立体選択的工程後に分子に結合されるように中間体を介して進行させることが可能である。 たとえば、式IBで示される化合物の製造方法は、式IX

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕
    で示される化合物または式XVI

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒{このキラル相間移動触媒は、キニン誘導体、たとえば、式III

    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、Wは、エチルまたはビニルであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物である}の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させて、式X

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕
    で示される化合物を形成することと、式Xで示される化合物を式XI

    〔式中、R 1 、L、Y 1 、およびY 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させて式IBで示される化合物を与えることと、を含みうる。

    この方法は、式Xで示される化合物(または式XIVで示される化合物)を式XIで示される化合物と反応させる前、式Xで示される化合物を式X〔式中、RはOHである〕で示される化合物から式X〔式中、RはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物にもしくはその逆方向に変換する追加の工程または式X〔式中、R(R is R)はOHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物を式XIV

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、F、Cl、またはBrである〕
    で示される化合物に変換する工程を含みうる。

    たとえば、この方法は、式X〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物を式X〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRはOHである〕で示される化合物に変換し、続いて、式Xで示される化合物を式XI

    〔式中、R 1 、L、Y 1 、およびY 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させて、式IBで示される化合物を与える工程を含みうるか、
    またはこの方法は、式X〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物を式XIV

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、F、Cl、Brである〕
    で示される化合物に変換し、続いて、式XIVで示される化合物を式XI

    〔式中、R 1 、L、Y 1 、およびY 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させて、式IBで示される化合物を与える工程を含みうる。

    式IBで示される化合物の製造方法は、他の選択肢として、式XII

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつXBは、脱離性基、たとえば、ブロモなどのハロゲンである〕
    で示される化合物または式XVII

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつXBは、脱離性基、たとえば、ブロモなどのハロゲンである〕
    で示される化合物を、水、塩基、およびキラル相間移動触媒{このキラル相間移動触媒は、キニン誘導体、たとえば、式III

    〔式中、R 6は、場合により置換されていてもよいアリールまたは場合により置換されていてもよいヘテロアリールであり、Wは、エチルまたはビニルであり、かつXは、アニオン、好ましくはハロゲンアニオン、より好ましくは塩化物イオンまたは臭化物イオンである〕
    で示される化合物である}の存在下で、ヒドロキシルアミンと反応させて、式XIII

    で示される化合物を与えることと、
    式XIIIで示される化合物を一酸化炭素およびR−H〔式中、Rは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕と反応させて式X

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕
    で示される化合物を形成し、続いて、式Xで示される化合物を式XI

    〔式中、R 1 、L、Y 1 、およびY 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させて、式Iで示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体を与えるか、
    または式XIIIで示される化合物を一酸化炭素および式XI

    〔式中、R1、L、Y1、およびY2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりである〕
    で示される化合物と反応させて、式Iで示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体を与えるか、のいずれかと、
    を含みうる。

    同様に、この選択肢の方法は、式Xで示される化合物(または式XIVで示される化合物)を式XIで示される化合物と反応させる前、式Xで示される化合物を式X〔式中、RはOHである〕で示される化合物から式X〔式中、RはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物にもしくはその逆方向に変換する追加の工程または式X〔式中、R(R is R)はOHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物を式XIV

    〔式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、およびA 2は、式Iで示される化合物に対して定義したとおりであり、かつRは、F、Cl、またはBrである〕
    で示される化合物に変換する工程を含みうる。

    式IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、およびXVIIで示される化合物中のR 2 、R 3 、R 4 、R 5 、A 1 、A 2 、R 1 、L、Y 1 、およびY 2の好ましい意味は、式Iで示される化合物に対する好ましい意味と同一である。

    ヘテロ環側鎖が立体選択的工程後に分子に結合される式Iで示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体(式IB)の製造方法は、式Iで示される化合物の2つの鏡像異性体(式IAおよびIB)を含む混合物の製造方法に同様に関係する。

    式Xで示される化合物では、Rは、好ましくはOHである。

    式Iで示される好ましい化合物は、以下に示されるとおりである。

    式Iで示される好ましい一群の化合物では、Y 1はSでありかつY 2はCH 2である。

    式Iで示される他の好ましい一群の化合物では、Y 1はSOでありかつY 2はCH 2である。

    式Iで示される他の好ましい一群の化合物では、Y 1はSO 2でありかつY 2はCH 2である。

    式Iで示される他の好ましい一群の化合物では、Y 2はSでありかつY 1はCH 2である。

    式Iで示される他の好ましい一群の化合物では、Y 2はSOでありかつY 1はCH 2である。

    式Iで示される他の好ましい一群の化合物では、Y 2はSO 2でありかつY 1はCH 2である。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSでありかつ他方はCH 2であり、A 1およびA 2はC−Hであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4はメチルであり、かつR 5は水素である。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSOでありかつ他方はCH 2であり、A 1およびA 2はC−Hであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4はメチルであり、かつR 5は水素である。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSO 2でありかつ他方はCH 2であり、A 1およびA 2はC−Hであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4はメチルであり、かつR 5は水素である。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSでありかつ他方はCH 2であり、A 1およびA 2はC−Hであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、かつR 4およびR 5は一緒になって架橋1,3−ブタジエン基を形成する。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSOでありかつ他方はCH 2であり、A 1およびA 2はC−Hであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、かつR 4およびR 5は一緒になって架橋1,3−ブタジエン基を形成する。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSO 2でありかつ他方はCH 2であり、A 1およびA 2はC−Hであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、かつR 4およびR 5は一緒になって架橋1,3−ブタジエン基を形成する。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSでありかつ他方はCH 2であり、A 1はC−Hであり、A 2はNであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4はメチルであり、かつR 5は水素である。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSOでありかつ他方はCH 2であり、A 1はC−Hであり、A 2はNであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4はメチルであり、かつR 5は水素である。

    式Iで示されるさらに他の好ましい一群の化合物では、Lは直接結合またはメチレンであり、Y 1およびY 2の一方はSO 2でありかつ他方はCH 2であり、A 1はC−Hであり、A 2はNであり、R 1は水素またはメチルであり、R 2はトリフルオロメチルであり、R 3は3,5−ジクロロ−フェニルであり、R 4はメチルであり、かつR 5は水素である。

    好ましくは、Lが直接結合であるとき、Y 2はCH 2でありかつY 1はS、SO、またはSO 2であり、Lがメチレンであるとき、Y 2はS、SO、またはSO 2でありかつY 1はCH 2である。

    式IBで示される化合物中のY 1またはY 2がSである本発明に係る方法では、方法は、SをSOまたはSO 2に酸化する追加の工程を含みうる。

    式Iで示される各好ましい一群の化合物中の各置換基の定義は、任意の組合せで、任意の他の好ましい一群の化合物中の任意の置換基の定義と併用可能である。 式IIで示される好ましい化合物は、式Iで示される好ましい化合物に対応する。

    式Iで示される好ましい化合物を以下の表に示す。

    本発明の対象であるステレオ中心を念頭に置いて、本発明は、そのほかに、鏡像異性体、ジアステレオマー、および互変異性体を含めて、式Iで示される化合物のすべての異性体(式IAおよびIBを含む)ならびにそれらの塩およびN−オキシドを包含する。 より生物学的活性の鏡像異性体(すなわち、式IAで示される化合物に対する式IBで示される化合物)は、式Iで示される化合物の任意のタイプの異性体の混合物でありうるか、または実質的に単一のタイプの異性体でありうる。 たとえば、Y1またはY2がSOである場合、より生物学的活性の鏡像異性体は、任意の比、たとえば1:99〜99:1のモル比、たとえば10:1〜1:10、たとえば実質的に50:50のモル比のシスおよびトランス異性体の混合物でありうるか、たとえば、いくつかの場合には混合物はシス富化されうるか、他の場合には混合物はトランス富化されうる。 たとえば、より生物学的活性の鏡像異性体のトランス富化混合物では、たとえば、Y 1またはY 2がSOである場合、シスおよびトランスの両方の全量に対する混合物中のトランス化合物のモル比率は、たとえば50%超、たとえば、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、または少なくとも99%であり、たとえば、混合物は、式IBが鏡像異性的に少なくとも60%富化されかつトランスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化されうるし、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも70%富化されかつトランスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化されうるし、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも80%富化されかつトランスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化されうるし、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも90%富化されかつトランスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化されうる。 同様に、より生物学的活性の鏡像異性体のシス富化混合物(好ましい)では、たとえば、Y 1またはY 2がSOである場合、シスおよびトランスの両方の全量に対する混合物中のシス化合物のモル比率は、たとえば50%超、たとえば、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、または少なくとも99%であり、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも60%富化されかつシスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化され、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも70%富化されかつシスSOが少なくとも60、70、80、またはた少なくとも90%富化され、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも80%富化されかつシスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化され、たとえば、式IBが鏡像異性的に少なくとも90%富化されかつシスSOが少なくとも60、70、80、または少なくとも90%富化される。 Y 1またはY 2は、表A中の化合物2、3、6、7、10、11、14、および15ではSOである。

    スキーム1

    式(I)で示されるエナンチオ富化化合物は、スキーム1に示されるように、水および有機溶媒の混合物中、キニン由来のキラル相間移動触媒の存在下で、式(II)で示される化合物をヒドロキシルアミンと反応させることにより製造可能である。 いくつかの場合、たとえば、式IIで示される化合物が水と不混和性液体相を形成する場合、有機溶媒の不在下で反応を行えるはずである。 しかしながら、そのような反応は、好ましくは、好適な有機溶媒(たとえば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トルエン、好ましくは1,2−ジクロロエタン)中、−78℃〜60℃、好ましくは−20℃〜+20℃の温度、かつ0.1M〜1Mなどの稀釈度で行われる。 反応時間は、通常は30分間〜48時間、好ましくは1〜4時間である。 触媒の量は、通常は0.1〜0.4モル当量、好ましくは0.1〜0.2モル当量である。 ヒドロキシルアミンの量は、通常は1〜20当量、好ましくは2〜6当量である。 そのような反応は、通常は塩基の存在下で行われる。 好適な塩基としては、1〜10当量の通常量の水酸化アルカリ、たとえば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウム、好ましくは水酸化ナトリウムが挙げられるが、化学量論量未満の量を使用することが可能である。 好ましくは、使用される塩基の量は2〜6当量である。

    スキーム2

    式IIで示される化合物は、たとえば、国際公開第2009/080250号パンフレットに記載されるように、スキーム2に従って製造可能である。

    スキーム3

    他の選択肢として、式Iで示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体は、スキーム3に示されるように、(II)から(I)のより生物学的活性の鏡像異性体への変換に使用されるのと類似の不斉反応を用いて、式(IX)〔式中、Rは、OHまたはC 1 〜C 6アルコキシである〕および(XII)〔式中、XBは、脱離性基、たとえば、ブロモなどのハロゲンである〕で示される化合物から選択的に製造可能である。 その場合、式(X)および(XIII)で示される化合物は、エナンチオ選択的に得られ、以下の方法を用いて式(I)で示される化合物に変換可能である。

    1) 式(I)で示される化合物〔式中、G 1は酸素である〕は、スキーム3に示されるように、式(X)〔式中、Rは、OH、C 1 〜C 6アルコキシ、またはCl、F、もしくはBrである〕で示される化合物を式(XI)で示されるアミン化合物と反応させることにより製造可能である。 RがOHである場合、そのような反応は、通常、カップリング試薬、たとえば、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(「DCC」)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ−プロピル)カルボジイミド塩酸塩(「EDC」)、またはビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホン酸クロリド(「BOP−Cl」)の存在下で、塩基の存在下で、かつ場合により求核性触媒たとえばヒドロキシベンゾトリアゾール(「HOBT」)の存在下で、行われる。 RがClである場合、そのような反応は、通常、塩基の存在下でかつ場合により求核性触媒の存在下で行われる。 他の選択肢として、有機溶媒、好ましくはエチルアセテートと、水性溶媒、好ましくは炭酸水素ナトリウムの溶液と、を含む二相系で反応を行うことが可能である。 RがC 1 〜C 6アルコキシである場合、熱プロセスでエステルおよびアミンを一緒に加熱することにより、エステルをアミドに直接変換することが可能である。 好適な塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(「DMAP」)、またはジイソプロピルエチルアミン(Hunig塩基)が挙げられる。 好ましい溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、エチルアセテート、およびトルエンである。 反応は、0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度で、特定的には周囲温度で行われる。 式(XII)で示されるアミンは、文献で公知であるか、または当業者に公知の方法を用いて製造可能である。

    2) 式(X)〔式中、Rは、Cl、F、またはBrである〕で示される酸ハロゲン化物は、チオニルクロリドまたはオキサリルクロリドによる処理などの標準的条件下で、式(X)〔式中、RはOHである〕で示されるカルボン酸から作製可能である。 好ましい溶媒はジクロロメタンである。 反応は、0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度で、特定的には周囲温度で行われる。

    3) 式(X)〔式中、RはOHである〕で示されるカルボン酸は、式(X)〔式中、G 1は酸素でありかつRはC 1 〜C 6アルコキシである〕で示されるエステルから形成可能である。 アルコキシ基の性質に依存してそのようなエステルの加水分解に関して多くの方法が存在することは、当業者に公知である。 そのような変換を達成すべく広く用いられる一方法は、水の存在下、エタノールまたはテトラヒドロフランなどの溶媒中での、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムなどの水酸化アルカリによるエステルの処理である。 他の方法は、ジクロロメタンなどの溶媒中でのトリフルオロ酢酸などの酸によるエステルの処理およびそれに続く水の添加である。 反応は、0℃〜150℃、好ましくは15℃〜100℃、特定的には50℃の温度で行われる。

    4) 式(X)〔式中、Rは、C 1 〜C 6アルコキシである〕で示される化合物は、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドなどの触媒およびピリジン、トリエチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(「DMAP」)、またはジイソプロピル−エチルアミン(Hunig塩基)などの塩基の存在下で、式(XII)〔式中、XBは、脱離性基、たとえば、ブロモなどのハロゲンである〕で示される化合物を一酸化炭素およびエタノールなどの式R−OHで示されるアルコールと反応させることにより製造可能である。 反応は、50℃〜200℃、好ましくは100℃〜150℃、特定的には115℃の温度で行われる。 反応は、50〜200bar、好ましくは100〜150bar、特定的には120barの圧で行われる。

    5) 他の選択肢として、式(I)で示される化合物は、パラジウム(II)アセテートまたはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドなどの触媒の存在下、場合により、トリフェニルホスフィンなどの配位子および炭酸ナトリウム、ピリジン、トリエチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(「DMAP」)、またはジイソプロピルエチルアミン(Hunig塩基)などの塩基の存在下、水、N,N−ジメチルホルムアミド、またはテトラヒドロフランなどの溶媒中で、式(XIII)〔式中、XBは、脱離性基、たとえば、ブロモなどのハロゲンである〕で示される化合物を一酸化炭素および式(XI)で示されるアミンと反応させることにより製造可能である。 反応は、50℃〜200℃、好ましくは100℃〜150℃の温度で行われる。 反応は、50〜200bar、好ましくは100〜150barの圧力で行われる。

    式(I)で示される化合物の生物学的活性鏡像異性体およびその鏡像異性的富化混合物は、鱗翅目(Lepidoptera)、双翅目(Diptera)、半翅目(Hemiptera)、総翅目(Thysanoptera)、直翅目(Orthoptera)、網翅目(Dictyoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、隠翅目(Siphonaptera)、膜翅目(Hymenoptera)、および等翅目(Isoptera)などの害虫、さらにはダニ、線虫、および有害軟体動物などの他の有害無脊椎動物の寄生の駆除および防除に使用可能である。 昆虫、ダニ、線虫、および軟体動物は、これ以降では、まとめて有害生物と呼ばれる。 本発明に係る化合物を用いることにより駆除および防除が可能な有害生物としては、農業(この用語は、食品および繊維製品のための作物の栽培を包含する)、園芸、および畜産、伴侶動物、林業、ならびに植物起源の産物(たとえば、果実、穀物、および木材)の保管に関係する有害生物、人造構造物の損傷ならびにヒトおよび動物の疾患の伝播に関係する有害生物、さらには迷惑な有害生物(たとえばハエ)が挙げられる。

    さらなる態様では、本発明は、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を動物に殺有害生物上の有効量で投与することを含む、寄生性有害無脊椎動物から動物を保護する方法を提供する。 さらなる態様では、本発明は、寄生性有害無脊椎動物からの動物の保護に使用するための本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を提供する。 さらなる態様では、本発明は、寄生性有害無脊椎動物から動物を保護するための医薬の製造における本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物の使用を提供する。

    さらなる態様では、本発明は、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を動物に殺有害生物上の有効量で投与することを含む、寄生性有害無脊椎動物の被害を受けている動物を治療する方法を提供する。 さらなる態様では、本発明は、寄生性有害無脊椎動物の被害を受けている動物の治療に使用するための本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を提供する。 さらなる態様では、本発明は、寄生性有害無脊椎動物の被害を受けている動物を治療するための医薬の製造における本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物の使用を提供する。

    式(I)で示される化合物の生物学的活性鏡像異性体およびその鏡像異性的富化混合物により防除可能な有害生物種の例としては、ミザス・ペルシカエ(Myzus persicae)(アブラムシ)、アフィス・ゴッシピイ(Aphis gossypii)(アブラムシ)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)(アブラムシ)、リガス属(Lygus)の種(メクラカメムシ)、ディスデルカス属(Dysdercus)の種(メクラカメムシ)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)(プラントホッパー)、ネフォテッチクスク・インクチセプス(Nephotettixc incticeps)(リーフホッパー)、ネザラ属(Nezara)の種(カメムシ)、エウシスタス属(Euschistus)の種(カメムシ)、レプトコリサ属(Leptocorisa)の種(カメムシ)、フランクリニエラ・オッシデンタリス(Frankliniella occidentalis)(アザミウマ)、トリプス属(Thrips)の種(アザミウマ)、レプティノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)(コロラドハムシ)、アントノマス・グランディス(Anthonomus grandis)(ワタノハナゾウムシ)、アオニジエラ属(Aonidiella)の種(カイガラムシ)、トリアレウロデス属(Trialeurodes)の種(コナジラミ)、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)(コナジラミ)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)(アワノメイガ)、スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)(ハスモンヨトウ)、ヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)(タバコバッドワーム)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)(ワタキバガ幼虫)、ヘリコベルパ・ゼア(Helicoverpa zea)(ワタキバガ幼虫)、シレプタ・デロガタ(Sylepta derogata)(ワタハマキムシ)、ピエリス・ブラッシカエ(Pieris brassicae)(シロチョウ)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)(コナガ)、アグロティス属(Agrotis)の種(ネキリムシ)、キロ・スップレッサリス(Chilo suppressalis)(ニカメイガ)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)(バッタ)、コルチオセテス・テルミニフェラ(Chortiocetes terminifera)(バッタ)、ジアブロチカ属(Diabrotica)の種(ルートワーム)、パノニカス・ウルミ(Panonychus ulmi)(リンゴハダニ)、パノニカス・シトリ(Panonychus citri)(ミカンハダニ)、テトラニカス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)(ナミハダニ)、テトラニカス・シンナバリナス(Tetranychus cinnabarinus)(ニセナミハダニ)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)(ミカンサビダニ)、ポリファゴタルソネマス・ラタス(Polyphagotarsonemus latus)(チャノホコリダニ)、ブレビパルパス属(Brevipalpus)の種(ヒメハダニ)、ボオフィラス・ミクロプラス(Boophilus microplus)(ウシマダニ)、アメリカイヌカクマダニ(Dermacentor variabilis)(アメリカイヌカクマダニ)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)(ネコノミ)、リリオミザ属(Liriomyza)の種(ハモグリムシ)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)(イエバエ)、アエデス・アエギプティ(Aedes aegypti)(カ)、アノフェレス属(Anopheles)の種(カ)、クレクス属(Culex)の種(カ)、ルシリア属(Lucillia)の種(クロバエ)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)(ゴキブリ)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)(ゴキブリ)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)(ゴキブリ)、ムカシシロアリ科(Mastotermitidae)(たとえば、マストテルメス属(Mastotermes)の種)、レイビシロアリ科(Kalotermitidae)(たとえば、ネオテルメス属(Neotermes)の種)、ミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae)(たとえば、コプトテルメス・フォルモサナス(Coptotermes formosanus)、レティクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、R. スペラツ(R.speratu)、R. ビルギニカス(R.virginicus)、R. ヘスペラス(R.hesperus)、およびR. サントネンシス(R.santonensis))、およびシロアリ科(Termitidae)(たとえば、グロビテルメス・スルフレウス(Globitermes sulfureus))のシロアリ、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)(フシアリ)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)(イエヒメアリ)、ダマリニア属(Damalinia)の種およびリノグナタス属(Linognathus)の種(ハジラミおよび吸血性シラミ)、メロイドギネ属(Meloidogyne)の種(ネコブセンチュウ)、グロボデラ属(Globodera)の種およびヘテロデラ属(Heterodera)の種(シストセンチュウ)、プラチレンカス属(Pratylenchus)の種(クサレセンチュウ)、ロドフォラス属(Rhodopholus)の種(バナナネモグリセンチュウ)、ティレンクラス属(Tylenchulus)の種(ミカンセンチュウ)、ハエモンカス・コントルタス(Haemonchus contortus)(ネンテンイチュウ)、カエノルハブジチス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)(スセンチュウ)、トリコストロンギラス属(Trichostrongylus)の種(イチョウセンチュウ)およびデロセラス・レチクラタム(Deroceras reticulatum)(ナメクジ)が挙げられる。

    本発明に係る化合物は、ダイズ(たとえば、10〜70g/ha)、トウモロコシ(たとえば、10〜70g/ha)、サトウキビ(たとえば、20〜200g/ha)、アルファルファ(たとえば、10〜70g/ha)、アブラナ(たとえば、10〜50g/ha)、セイヨウアブラナ(たとえば、カノーラ)(たとえば、20〜70g/ha)、ジャガイモ(サツマイモを含む)(たとえば、10〜70g/ha)、ワタ(たとえば、10〜70g/ha)、イネ(たとえば、10〜70g/ha)、コーヒー(たとえば、30〜150g/ha)、柑橘(たとえば、60〜200g/ha)、アーモンド(たとえば、40〜180g/ha)、果菜(たとえば、トマト、コショウ、チリ、ナス、キュウリ、カボチャなど)(たとえば、10〜80g/ha)、チャ(たとえば、20〜150g/ha)、鱗茎菜(たとえば、タマネギ、リーキなど)(たとえば、30〜90g/ha)、ブドウ(たとえば、30〜180g/ha)、仁果(たとえば、リンゴ、セイヨウナシなど)(たとえば、30〜180g/ha)、および核果(たとえば、セイヨウナシ、プラムなど)(たとえば、30〜180g/ha)をはじめとする種々の植物で有害生物防除に使用可能である。

    本発明に係る化合物は、たとえば、エラスモパルパス・リグノセラス(Elasmopalpus lignosellus)、ジロボデラス・アブデラス(Diloboderus abderus)、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、ステルネカス・スブシグナタス(Sternechus subsignatus)、アリ科(Formicidae)、アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon)、ジュラス属(Julus)の亜種、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、メガスセリス属(Megascelis)の亜種、プロコルニテルメス属(Procornitermes)の亜種、ケラ科(Gryllotalpidae)、ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula)、ピエゾドラス属(Piezodorus)の種、アクロステルナム属(Acrosternum)の種、ネオメガロトマス属(Neomegalotomus)の種、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、エデッサ属(Edessa)の種、リオゲニス・フスカス(Liogenys fuscus)、エウキスタス・ヘロス(Euchistus heros)、トークボーラー、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、フィロファガ属の種、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、アグリオテス属(Agriotes)の種を防除するためにダイズで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、ジロボデラス・アブデラス(Diloboderus abderus)、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula)、ピエゾドラス属(Piezodorus)の種、アクロステルナム属(Acrosternum)の種、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、エウキスタス・ヘロス(Euchistus heros)、フィロファガ属の種、アグリオテス(Agriotes)属の種を防除するためにダイズで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、エウキスタス・ヘロス(Euchistus heros)、ジケロプス・フルカタス(Dichelops furcatus)、ジロボデラス・アブデラス(Diloboderus abderus)、エラスモパルパス・リグノセラス(Elasmopalpus lignosellus)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon)、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、異翅目(Heteroptera)、プロコルニテルメス属(Procornitermes)の亜種、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、アリ科(Formicidae)、ジュラス属(Julus)の亜種、ダルブラス・マイジス(Dalbulus maidis)、ディアブロティカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、モシス・ラチペス(Mocis latipes)、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、ヘリオティス属(heliothis)の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種、アザミウマ属の種、フィロファガ属の種、スカプトコリス属の種、リオゲニス・フスカス(Liogenys fuscus)、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、オストリニア属(Ostrinia)の種、セサミア属(Sesamia)の種、アグリオテス属(Agriotes)の種を防除するためにトウモロコシで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、エウキスタス・ヘロス(Euchistus heros)、ジケロプス・フルカタス(Dichelops furcatus)、ジロボデラス・アブデラス(Diloboderus abderus)、ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、ディアブロティカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、テトラニカス属(Tetranychus)の種、アザミウマ属の種、フィロファガ属の種、スカプトコリス属の種、アグリオテス(Agriotes)属の種を防除するためにトウモロコシで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、スフェノフォラス属(Sphenophorus)の種、シロアリ、マハナルバ属(Mahanarva)の種を防除するためにサトウキビで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、シロアリ、マハナルバ属(Mahanarva)の種を防除するためにサトウキビで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、ヒペラ・ポスティカ(Hypera postica)、コリアス・エウリテメ(Colias eurytheme)、コロプス属(Collops)の種、エンポアスカ・ソラナ(Empoasca solana)、エピトリクス(Epitrix)、ゲオコリス属(Geocoris)の種、リガス・ヘスペラス(Lygus hesperus)、リガス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、スピッシスチラス属(Spissistilus)の種、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)を防除するためにアルファルファで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、ヒペラ・ポスティカ(Hypera postica)、エンポアスカ・ソラナ(Empoasca solana)、エピトリクス(Epitrix)、リガス・ヘスペラス(Lygus hesperus)、リガス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)を防除するためにアルファルファで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、ピエリス属(Pieris)の種、マメストラ属(Mamestra)の種、プルシア属(Plusia)の種、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、フィロトレタ属(Phyllotreta)の種、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、エンポアスカ・ソラナ(Empoasca solana)、アザミウマ属の種、スポドプテラ属(Spodoptera)属の種、デリア属(Delia)の種を防除するためにアブラナで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、ピエリス属(Pieris)の種、プルシア属(Plusia)の種、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、フィロトレタ属(Phyllotreta)の種、アザミウマ属の種を防除するためにアブラナで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、メリゲテス属(Meligethes)の種、セウトルヒンカス・ナピ(Ceutorhynchus napi)、プシロイデス属(Psylloides)の種を防除するためにセイヨウアブラナたとえばカノーラで使用可能である。

    本発明に係る化合物は、たとえば、エンポアスカ属(Empoasca)の種、レプティノタルサ属(Leptinotarsa)の種、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、フトリマエア属(Phthorimaea)の種、パラトリオザ属(Paratrioza)の種、マラデラ・マトリダ(Maladera matrida)、アグリオテス属(Agriotes)の種を防除するためにジャガイモ(サツマイモを含む)で使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、エンポアスカ属(Empoasca)の種、レプティノタルサ属(Leptinotarsa)の種、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、フトリマエア属(Phthorimaea)の種、パラトリオザ属(Paratrioza)の種、アグリオテス属(Agriotes)の種を防除するためにジャガイモ(サツマイモを含む)で使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、アントノマス・グランディス(Anthonomus grandis)、ペクティノフォラ属(Pectinophora)の種、ヘリオティス属の種、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種、エンポアスカ属(Empoasca)の種、アザミウマ属の種、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、リガス属(Lygus)の種、フィロファガ属の種、スカプトコリス属(Scaptocoris)の種を防除するためにワタで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、アントノマス・グランディス(Anthonomus grandis)、テトラニカス属(Tetranychus)の種、エンポアスカ属(Empoasca)の種、アザミウマ属の種、リガス属(Lygus)の種、フィロファガ属の種、スカプトコリス属(Scaptocoris)の種を防除するためにワタで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、レプトコリサ属(Leptocorisa)の種、クナファロクロシス属(Cnaphalocrosis)の種、キロ(Chilo)属の種、スシルポファガ属(Scirpophaga)の種、リッソロプトラス属(Lissorhoptrus)の種、オエバラス・プグナクス(Oebalus pugnax)を防除するためにイネで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、レプトコリサ属(Leptocorisa)の種、リッソロプトラス属(Lissorhoptrus)の種、オエバラス・プグナクス(Oebalus pugnax)を防除するためにイネで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、ヒポテネマス・ハンペイ(Hypothenemus Hampei)、ペリロイコプテラ・コフェエラ(Perileucoptera Coffeella)、テトラニカス属(Tetranychus)の種を防除するためにコーヒーで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、ヒポテネマス・ハンペイ(Hypothenemus Hampei)、ペリロイコプテラ・コフェエラ(Perileucoptera Coffeella)を防除するためにコーヒーで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、パノニカス・シトリ(Panonychus citri)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ブレビパルパス属(Brevipalpus)の種、ジアフォリナ・シトリ(Diaphorina citri)、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、アザミウマ属の種、ウナスピス属(Unaspis)の種、セラティティス・カピタタ(Ceratitis capitata)、フィロクニスティス属(Phyllocnistis)の種を防除するために柑橘で使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、パノニカス・シトリ(Panonychus citri)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ブレビパルパス属(Brevipalpus)の種、ジアフォリナ・シトリ(Diaphorina citri)、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、アザミウマ属の種、フィロクニスティス属(Phyllocnistis)の種を防除するために柑橘で使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、アミエロイス・トランシテラ(Amyelois transitella)、テトラニカス属(Tetranychus)の種を防除するためにアーモンドで使用可能である。

    本発明に係る化合物は、アザミウマ属の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種、ポリファゴタルソネマス属(Polyphagotarsonemus)の種、アクロプス属(Aculops)の種、エンポアスカ属(Empoasca)の種、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、ヘリオティス属の種、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、リリオミザ属(Liriomyza)の種、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、トリアレウロデス属(Trialeurodes)の種、パラトリオザ属(Paratrioza)の種、フランクリニエラ・オッシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ属(Frankliniella)の種、アントノマス属(Anthonomus)の種、フィロトレタ属(Phyllotreta)の種、アムラスカ属(Amrasca)の種、エピラクナ属(Epilachna)の種、ハリオモルファ属(Halyomorpha)の種、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、レウシノデス属(Leucinodes)の種、ネオレウシノデス属(Neoleucinodes)の種を防除するために、トマト、コショウ、チリ、ナス、キュウリ、カボチャなどをはじめとする果菜で使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、たとえば、アザミウマ属の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種、ポリファゴタルソネマス属(Polyphagotarsonemus)の種、アクロプス属(Aculops)の種、エンポアスカ属(Empoasca)の種、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、ヘリオティス属の種、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、リリオミザ属(Liriomyza)の種、パラトリオザ属(Paratrioza)の種、フランクリニエラ・オッシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ属(Frankliniella)の種、アムラスカ属(Amrasca)の種、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、レウシノデス属(Leucinodes)の種、ネオレウシノデス属(Neoleucinodes)の種を防除するために、トマト、コショウ、チリ、ナス、キュウリ、カボチャなどをはじめとする果菜で使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、プセウダウラカスピス属(Pseudaulacaspis)の種、エンポアスカ属(Empoasca)の種、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、カロプチリア・テイボラ(Caloptilia theivora)を防除するためにチャで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは(prefrerably)、エンポアスカ属(Empoasca)の種、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種を防除するためにチャで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、アザミウマ属の種、スポドプテラ属(Spodoptera)の種、ヘリオティス属の種を防除するために、タマネギ、リーキなどをはじめとする鱗茎菜で使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、アザミウマ属の種を防除するために、タマネギ、リーキなどをはじめとする鱗茎菜で使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、エンポアスカ属(Empoasca)の種、ロベシア属(Lobesia)の種、フランクリニエラ属(Frankliniella)の種、アザミウマ属の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種、リピフォロトリプス・クルエンタタス(Rhipiphorothrips Cruentatus)、エオテトラニカス・ウィラメッテイ(Eotetranychus Willamettei)、エリトロネウラ・エレガンツラ(Erythroneura Elegantula)、スカフォイデス属(Scaphoides)の種を防除するためにブドウで使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、フランクリニエラ属(Frankliniella)の種、アザミウマ属の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種、リピフォロトリプス・クルエンタタス(Rhipiphorothrips Cruentatus)、スカフォイデス属(Scaphoides)の種を防除するためにブドウで使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、カコプシラ属(Cacopsylla)の種、プシラ属(Psylla)の種、パノニカス・ウルミ(Panonychus ulmi)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)を防除するために、リンゴ、ペア(pairs)などをはじめとする仁果で使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、カコプシラ属(Cacopsylla)の種、プシラ属(Psylla)の種、パノニカス・ウルミ(Panonychus ulmi)を防除するために、リンゴ、ペア(pairs)などをはじめとする仁果で使用される。

    本発明に係る化合物は、たとえば、グラフォリタ・モレスタ(Grapholita molesta)、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、アザミウマ属の種、フランクリニエラ属(Frankliniella)の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種を防除するために核果で使用可能である。 本発明に係る化合物は、好ましくは、スシルトトリプス属(Scirtothrips)の種、アザミウマ属の種、フランクリニエラ属(Frankliniella)の種、テトラニカス属(Tetranychus)の種を防除するために核果で使用される。

    したがって、本発明は、式(I)で示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体もしくはその鏡像異性的富化混合物またはそれらを含有する組成物を、殺虫上、殺ダニ上、殺線虫上、または殺軟体動物上の有効量で、有害生物、有害生物の居場所、好ましくは植物、有害生物の攻撃を受けやすい植物、または有害生物の攻撃を受けやすい植物繁殖材料に適用することを含む、昆虫、ダニ、線虫、または軟体動物を駆除および/または防除する方法を提供する。 式(I)で示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体およびその鏡像異性的富化混合物は、好ましくは、昆虫、ダニ、または線虫に対して使用される。

    本明細書で用いられる「植物」という用語は、苗、灌木、および樹木を包含する。

    植物繁殖材料」という用語は、植物の繁殖に使用可能な種子などの植物の生殖部および挿し穂や塊茎(たとえばジャガイモ)などの生長材料を意味するものとみなされる。 たとえば、種子(厳密な意味で)、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、および植物体部分が挙げられうる。 発芽後または土壌から出芽後に移植可能な発芽植物および幼植物もまた挙げられうる。 これらの幼植物は、浸漬による全体的または部分的な処理により移植前に保護可能である。 好ましくは、「植物繁殖材料」は、種子を意味するものとみなされる。

    作物は、従来の交配法によりまたは遺伝子工学により除草剤または除草剤クラス(たとえば、ALS、GS、EPSPS、PPO、およびHPPDの阻害剤)に対する耐性が付与された作物をも包含するとみなされるものとする。 従来の交配法によりイミダゾリノン類(たとえば、イマザモックス)に対する耐性が付与された作物の例は、Clearfield(登録商標)ナツアブラナ(カノーラ)である。 遺伝子工学的方法により除草剤に対する耐性が付与された作物の例としては、たとえば、RoundupReady(登録商標)およびLibertyLink(登録商標)という商品名で市販されているグリホセート耐性およびグルホシネート耐性のメイズ変種が挙げられる。

    作物はまた、遺伝子工学的方法により有害昆虫に対する耐性が付与されたもの、たとえば、Btメイズ(アワノメイガ耐性)、Btワタ(メキシコワタノミゾウムシ耐性)、さらにはBtジャガイモ(コロラドハムシ耐性)であるともみなされるものとする。
    Btメイズの例は、NK(登録商標)(Syngenta Seeds)のBt176メイズハイブリッドである。 殺虫耐性をコードしかつ1種以上のトキシンを発現する1種以上の遺伝子を含むトランスジェニック植物の例は、KnockOut(登録商標)(メイズ)、Yield Gard(登録商標)(メイズ)、NuCOTIN33B(登録商標)(ワタ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)およびProtexcta(登録商標)である。

    植物作物またはその種子材料は、除草剤耐性であると同時に昆虫摂食耐性でもありうる(「スタック」トランスジェニックイベント)。 たとえば、種子は、殺虫性Cry3タンパク質を発現する能力を有すると同時にグリホセート耐性でありうる。

    作物はまた、従来の交配法または遺伝子工学により得られかついわゆるアウトプット形質(たとえば、改良された貯蔵安定性、より高い栄養価、および改良された風味)を含有するものであるとみなされるものとする。

    式(I)で示される化合物の生物学的により活性な鏡像異性体またはその鏡像異性的富化混合物を、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、または殺軟体動物剤として、有害生物、有害生物の居場所、または有害生物の攻撃を受けやすい植物に適用するために、前記化合物または混合物は、通常、前記化合物または混合物に加えて、好適な不活性希釈剤または担体および場合により界面活性剤(SFA)を含む組成物の形態に製剤化される。 SFAは、界面張力を低下させて他の性質(たとえば、分散性、乳化性、および湿潤性)に変化を引き起こすことにより界面(たとえば、液体/固体、液体/空気、または液体/液体の界面)の性質を改質することが可能な化学物質である。 組成物(固体および液体の製剤の両方)はすべて、重量基準で、0.0001〜95%、より好ましくは1〜85%、たとえば5〜60%の式(I)で示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体またはその鏡像異性的富化混合物を含むことが好ましい。 組成物は、一般的には、混合物の化合物が1ヘクタールあたり0.1g〜10kg、好ましくは1ヘクタールあたり1g〜6kg、より好ましくは1ヘクタールあたり1g〜1kgの量で適用されるように、有害生物の防除に使用される。

    種子粉衣に使用する場合、混合物の化合物は、種子1キログラムあたり0.0001g〜10g(たとえば0.001gまたは0.05g)、好ましくは0.005g〜10g、より好ましくは0.005g〜4gの量で使用される。

    他の態様では、本発明は、殺虫上、殺ダニ上、殺線虫上、または殺軟体動物上の有効量での、式(I)で示される化合物のより生物学的活性の鏡像異性体またはその鏡像異性的富化混合物と、そのための好適な担体または希釈剤とを含む、殺虫性、殺ダニ性、殺線虫性、または殺軟体動物性の組成物を提供する。 組成物は、好ましくは、殺虫性、殺ダニ性、殺線虫性、または殺軟体動物性の組成物である。

    組成物は、ダスト性粉末剤(DP)、可溶性粉末剤(SP)、水溶性顆粒剤(SG)、水分散性顆粒剤(WG)、湿潤性粉末剤(WP)、顆粒剤(GR)(徐放性または速放性)、可溶性濃厚剤(SL)、油混和性液剤(OL)、微量液剤(UL)、乳化性濃厚剤(EC)、分散性濃厚剤(DC)、エマルション剤(水中油型(EW)および油中水型(EO)の両方)、マイクロエマルション剤(ME)、サスペンション濃厚剤(SC)、エアロゾル剤、燻霧/燻煙製剤、カプセルサスペンション剤(CS)、および種子処理製剤をはじめとするいくつかの製剤タイプから選択可能である。 選択される製剤タイプは、いずれの場合も、想定される個々の目的、ならびに式(I)で示される化合物の物理的、化学的、および生物学的性質に依存するであろう。

    ダスト性粉末剤(DP)は、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を1種以上の固体希釈剤(たとえば、天然クレー、カオリン、パイロフィライト、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、キーゼルグール、チョーク、珪藻土、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウム、硫黄、石灰、穀粉、タルク、ならびに他の有機および無機の固体担体)と混合しかつ混合物を微粉末状に機械粉砕することにより製造可能である。

    可溶性粉末剤(SP)は、水分散性/溶解性を改良するために、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を、1種以上の水溶性無機塩(たとえば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、もしくは硫酸マグネシウム)または1種以上の水溶性有機固体(たとえばポリサッカリド)、および場合により1種以上の湿潤剤、1種以上の分散剤、または前記作用剤の混合物と混合することにより製造可能である。 次いで、混合物は微粉末状に粉砕される。 類似の組成物はまた、水溶性顆粒剤(SG)を形成するために顆粒化可能である。

    湿潤性粉末剤(WP)は、液体中への分散を促進するために、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を、1種以上の固体希釈剤または担体、1種以上の湿潤剤、好ましくは1種以上の分散剤、および場合により1種以上の懸濁化剤と混合することにより製造可能である。 次いで、混合物は微粉末状に粉砕される。 類似の組成物はまた、水和性顆粒剤(WG)を形成するために顆粒化可能である。

    顆粒剤(GR)は、本発明に係る化合物もしくは鏡像異性的富化混合物を1種以上粉末状固体希釈剤もしくは担体と共に顆粒化することによるか、または本発明に係る化合物および鏡像異性的富化混合物(もしくは好適な作用剤中のその溶体)を多孔性顆粒状材料(たとえば、軽石、アタパルジャイトクレー、フーラー土、キーゼルグール、珪藻土、もしくは粉砕トウモロコシ穂軸)中に吸収させることにより予備形成ブランク顆粒からか、または本発明に係る化合物および鏡像異性的富化混合物(もしくは好適な作用剤中のその溶体)を硬質コア材料(たとえば、砂、シリケート、無機炭酸塩、スルフェート、もしくはホスフェート)上に吸着させかつ必要であれば乾燥させることによるか、のいずれかにより形成可能である。 吸収または吸着を支援するために一般に使用される作用剤としては、溶媒(脂肪族および芳香族の石油系溶媒、アルコール、エーテル、ケトン、およびエステル)、ならびに固着剤(たとえば、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖、および植物油)が挙げられる。 また、1種以上の他の添加剤(たとえば、乳化剤、湿潤剤、または分散剤)を顆粒剤に組み込むことが可能である。

    分散性濃厚剤(DC)は、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物を水中またはケトン、アルコール、もしくはグリコールエーテルなどの有機溶媒中で溶解させることにより製造可能である。 この溶液は、界面活性剤を含有しうる(たとえば、水希釈を改良するためにまたはスプレータンク中での結晶化を防止するために)。

    乳化性濃厚剤(EC)または水中油型エマルション剤(EW)は、式(I)で示される化合物を有機溶媒(場合により、1種以上の湿潤剤、1種以上の乳化剤、または前記作用剤の混合物を含有する)中に溶解させることにより製造可能である。 ECで使用するのに好適な有機溶媒としては、芳香族炭化水素(たとえば、SOLVESSO100、SOLVESSO150、およびSOLVESSO200(SOLVESSOは登録商標である)により例示されるアルキルベンゼンまたはアルキルナフタレン)、ケトン(たとえば、シクロヘキサノンまたはメチルシクロヘキサノン)、およびアルコール(たとえば、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、またはブタノール)、n−アルキルピロリドン(たとえば、N−メチルピロリドンまたはN−オクチルピロリドン)、脂肪酸のジメチルアミド(たとえば、C 8 〜C 10脂肪酸ジメチルアミド)、ならびに塩素化炭化水素が挙げられる。 EC製品は、水に添加すると自然に乳化して、適切な装置を介してスプレー適用しうる十分な安定性を有するエマルションを生成可能である。 EWの製造は、本発明に係る化合物または混合物を液体(室温で液体でない場合、適度な温度、典型的には70℃未満で溶融可能である)または溶液(適切な溶媒中に溶解させることにより)のいずれかで取得し、次いで、得られた液体または溶液を1種以上のSFAを含有する水中に高剪断下で乳化(emulsifiying)してエマルションを生成することを含む。 EWで使用するのに好適な溶媒としては、植物油、塩素化炭化水素(たとえば、クロロベンゼン)、芳香族溶媒(たとえば、アルキルベンゼンまたはアルキルナフタレン)、水への溶解性が低い他の適切な有機溶媒が挙げられる。

    マイクロエマルション剤(ME)は、熱力学的に安定な等方性液状製剤を自然に生成するように水を1種以上の溶媒と1種以上のSFAとのブレンドと混合することにより製造可能である。 本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物は、最初は水中または溶媒/SFAブレンド中のいずれかに存在する。 MEで使用するのに好適な溶媒としては、ECまたはEWで使用すべく以上に記載したものが挙げられる。 MEは、水中油系または油中水系(どちらの系が存在するかは伝導性測定により決定可能である)のいずれかでありうる。 また、同一の製剤中に水溶性および油溶性の殺有害生物剤を混合するのに好適でありうる。 MEは、水中に希釈するのに好適であり、依然としてマイクロエマルションとして残存するかまたは従来の水中油型エマルションを形成するかのいずれかである。

    サスペンション濃厚剤(SC)は、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物の微細化不溶性固体粒子の水性または非水性のサスペンション剤を包含しうる。 SCは、化合物の微粒子サスペンション剤を生成するように、本発明に係る固体化合物または鏡像異性的富化混合物を好適な媒体中で場合により1種以上の分散剤と共にボールミル処理またはビーズミル処理することにより製造可能である。 粒子が沈降する速度を低減するために、1種以上の湿潤剤を組成物中に組み込むことが可能でありかつ懸濁化剤を組み込むことが可能である。 他の選択肢として、所望の最終製品を作製するために、本発明に係る化合物および混合物を乾式ミル粉砕して以上に記載の作用剤を含有する水に添加することが可能である。

    エアロゾル製剤は、本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物と好適な噴射剤(たとえばn−ブタン)とを含む。 本発明に係る化合物または混合物はまた、非加圧手動式スプレーポンプで使用するための組成物を提供するのに好適な媒体(たとえば、水またはn−プロパノールなどの水混和性液体)中に溶解または分散させることが可能である。

    本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物は、化合物を含有する燻煙を密閉空間内で発生させるのに好適な組成物を形成するために火工混合物と乾燥状態で混合可能である。

    カプセルサスペンション剤(CS)は、油小滴の水性ディスパージョンが得られるようにEW製剤の製造と同様に、ただし追加の重合段階を用いて製造可能であり、この場合、各油小滴は、高分子シェルによりカプセル化され、かつ本発明に係る化合物または混合物および場合によりそのための担体または希釈剤を含有する。 高分子シェルは、界面重縮合反応またはコアセルベーション手順のいずれかにより作製可能である。 組成物は、本発明に係る混合物の化合物の制御放出を提供可能であり、かつ種子処理に使用可能である。 本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物はまた、化合物の徐放制御放出を提供するように生分解性高分子マトリックス中に製剤化可能である。

    組成物は、組成物の生物学的性能を改善するために(たとえば、表面上での湿潤性、保持性、もしくは分布性、処理表面上での耐雨性、または本発明に係る化合物もしくは混合物の取込みまたは移動を改善することにより)、1種以上の添加剤を含みうる。 そのような添加剤としては、界面活性剤、油たとえば特定の鉱油または天然植物油(たとえば、ダイズ油およびナタネ油)に基づくスプレー添加剤、およびこれらと他のバイオ強化アジュバント(本発明に係る混合物の化合物の作用を支援または改変しうる成分)とのブレンドが挙げられる。

    本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物はまた、種子処理剤として、たとえば、乾燥種子処理用粉末剤(DS)、水溶性粉末剤(SS)、もしくはスラリー処理用水分散性粉末剤(WS)をはじめとする粉末組成物として、またはフロアブル濃厚剤(FS)、溶液剤(LS)、もしくはカプセルサスペンション剤(CS)をはじめとする液体組成物として使用するために、製剤化可能である。 DS、SS、WS、FS、およびLS組成物の製造は、それぞれ、以上に記載のDP、SP、WP、SC、およびDC組成物のものと非常に類似している。 種子処理用組成物は、種子への組成物の接着を支援する作用剤(たとえば、鉱油または膜形成バリヤー)を含みうる。

    湿潤剤、分散剤、および乳化剤は、カチオン性、アニオン性、両性、または非イオン性タイプの表面SFAでありうる。

    カチオン性タイプの好適なSFAとしては、第四級アンモニウム化合物(たとえば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド)、イミダゾリン類、およびアミン塩が挙げられる。

    好適なアニオン性SFAとしては、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(たとえば、ナトリウムラウリルスルフェート)、スルホン化芳香族化合物の塩(たとえば、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、カルシウムドデシルベンゼンスルホネート、ブチルナフタレンスルホネート、ならびにナトリウムジ−イソプロピルおよびトリ−イソプロピル−ナフタレンスルホネートの混合物)、エーテルスルフェート、アルコールエーテルスルフェート(たとえば、ナトリウムラウレス−3−スルフェート)、エーテルカルボキシレート(たとえば、ナトリウムラウレス−3−カルボキシレート)、ホスフェートエステル(1種以上の脂肪アルコールとリン酸(主にモノエステル)または五酸化リン(主にジ−エステル)との間の反応、たとえば、ラウリルアルコールと四リン酸との間の反応に由来する生成物、これらの生成物は、追加的にエトキシル化可能である)、スルホスクシナメート、パラフィンまたはオレフィンスルホネート、タウレート、およびリグノスルホネートが挙げられる。

    両性タイプの好適なSFAとしては、ベタイン、プロピオネート、およびグリシネートが挙げられる。

    非イオン性タイプの好適なSFAとしては、アルキレンオキシド(たとえば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、またはそれらの混合物)と脂肪アルコール(たとえば、オレイルアルコールまたはセチルアルコール)とのまたはアルキルフェノール(たとえば、オクチルフェノール、ノニルフェノール、またはオクチルクレゾール)との縮合生成物、長鎖脂肪酸またはヘキシトール無水物に由来する部分エステル、前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、ブロックポリマー(エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを含む)、アルカノールアミド、単純エステル(たとえば、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル)、アミンオキシド(たとえば、ラウリルジメチルアミンオキシド)、およびレシチンが挙げられる。

    好適な懸濁化剤としては、親水性コロイド(たとえば、ポリサッカリド、ポリビニルピロリドン、またはナトリウムカルボキシメチルセルロース)および膨潤性クレー(たとえば、ベントナイトまたはアタパルジャイト)が挙げられる。

    本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物は、殺虫性化合物の公知の適用手段のいずれかにより適用可能である。 たとえば、製剤化してまたは製剤化せずに、有害生物に、または有害生物の居場所(たとえば、有害生物の生息地もしくは有害生物の寄生を受けやすい生長植物)に、または葉、茎、枝、もしくは根をはじめとする任意の植物部分に、植栽前の種子に、または植物が生長中のもしくは植栽される予定の他の培地(たとえば、根の周りの土壌、土壌一般、田面水、もしくは水耕栽培系)に、直接適用可能であるか、あるいはスプレー処理、ダスト処理、浸漬適用、クリーム製剤もしくはペースト製剤として適用、蒸気として適用、または土壌中もしくは水性環境中への組成物(たとえば、顆粒状組成物もしくは水溶性バッグ内に充填された組成物)の散布もしくは組込みを介して適用可能である。

    本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物はまた、電気力学的スプレー処理技術もしくは他の少量法を用いて植物中に注入可能もしくは植生上にスプレー可能であるか、または地上および空中灌漑システムにより適用可能である。

    水性製剤(水性溶液剤またはディスパージョン剤)として使用するための組成物は、一般的には、高比率の活性成分を含有する濃厚剤の形態で供給され、濃厚剤は、使用前に水に添加される。 これらの濃厚剤(DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG、およびCSを包含しうる)は、多くの場合、長期間の貯蔵に耐えることが必要とされ、かつそのような貯蔵後、水に添加して従来のスプレー装置による適用を可能にすべく十分な時間にわたり均一な状態を保つ水性調製物を形成しうることが必要とされる。 そのような水性調製物は、使用目的に依存してさまざまな量の本発明に係る化合物または混合物を含有しうる(たとえば、0.0001〜10重量%)。

    本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物は、肥料(たとえば、窒素、カリウム、またはリンを含有する肥料)との混合物の状態で使用可能である。 好適な製剤タイプとしては、肥料の顆粒剤が挙げられる。 この混合物は、好ましくは、25%重量までの本発明に係る化合物および鏡像異性的富化混合物を含有する。

    したがって、本発明はまた、肥料と本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物とを含む肥料組成物を提供する。

    本発明に係る組成物は、生物学的活性を有する他の化合物、たとえば、微量栄養素あるいは殺菌類活性を有するまたは植物生長調節活性、除草活性、殺虫活性、殺線虫活性、もしくは殺ダニ活性を有する化合物を含有しうる。

    本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物は、組成物の唯一の活性成分でありうるか、または適切であれば、殺有害生物剤、殺菌類剤、相乗剤、除草剤、もしくは植物生長調節剤などの1種以上の追加の活性成分と混合可能である。 追加の活性成分は、対象位置でより広範にわたる活性もしくは増大された残留性を有する組成物を提供しうるか、本発明に係る化合物および鏡像異性的富化混合物の活性との相乗作用もしくは活性の相補を示しうるか(たとえば、作用速度の増大もしくは撥性の克服により)、またはそれぞれの成分に対する耐性の出現の克服もしくは防止を支援しうる。 特定の追加の活性成分は、組成物の意図された有用性に依存するであろう。 好適な殺有害生物剤の例としては、以下のものが挙げられる。
    a)ペルメトリン、シペルメトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、デルタメトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、γ−シハロトリン、ビフェントリン、フェンプロパトリン、シフルトリン、テフルトリン、エトフェンプロックス、天然ピレトリン、テトラメトリン、Sビオアレトリン、フェンフルトリン、プラレトリン、および5−ベンジル−3−フリルメチル−(E)−(1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(2−オキソチオラン−3−イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシレートよりなる群から選択されるピレトロイド、
    b)スルプロホス、アセフェート、メチルパラチオン、アジンホスメチル、デメトン−s−メチル、ヘプテノホス、チオメトン、フェナミホス、モノクロトホス、プロフェノホス、トリアゾホス、メタミドホス、ジメトエート、ホスファミドン、マラチオン、クロルピリホス、ホサロン、テルブホス、フェンスルホチオン、ホノホス、ホレート、ホキシム、ピリミホス−メチル、ピリミホス−エチル、フェニトロチオン、ホスチアゼート、およびダイアジノンよりなる群から選択される有機ホスフェート、
    c)ピリミカルブ、トリアザメート、クロエトカルブ、カルボフラン、フラチオカルブ、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、チオフロクス、カルボスルファン、ベンジオカルブ、フェノブカルブ、プロポキスル、メトミル、およびオキサミルよりなる群から選択されるカルバメート、
    d)ジフルベンズロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、ルフェヌロン、およびクロルフルアズロンよりなる群から選択されるベンゾイル尿素、
    e)シヘキサチン、フェンブタチンオキシド、およびアゾシクロチンよりなる群から選択される有機スズ化合物、
    f)テブフェンピラドおよびフェンピロキシメートよりなる群から選択されるピラゾール、
    g)アバメクチン、エマメクチン(たとえば、エマメクチン安息香酸塩)、イベルメクチン、ミルベマイシン、スピノサド、アザジラクチン、およびスピネトラムよりなる群から選択されるマクロライド、
    h)エンドスルファン(特定的には、α−エンドスルファン)、ベンゼンヘキサクロリド、DDT、クロルダン、およびジエルドリンよりなる群から選択される有機塩素化合物、
    i)クロルジメホルムおよびアミトラズよりなる群から選択されるアミジン、
    j)クロロピクリン、ジクロロプロパン、メチルブロミド、およびメタムよりなる群から選択される燻蒸剤、
    k)イミダクロプリド、チアクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、ジノテフラン、チアメトキサム、クロチアニジン、ニチアジン、およびフロニカミドよりなる群から選択されるネオニコチノイド化合物、
    l)テブフェノジド、クロマフェノジド、およびメトキシフェノジドよりなる群から選択されるジアシルヒドラジン、
    m)ジオフェノランおよびピリプロキシフェンよりなる群から選択されるジフェニルエーテル、
    n)インドキサカルブ、
    o)クロルフェナピル、
    p)ピメトロジン、
    q)スピロテトラマト、スピロジクロフェン、およびスピロメシフェン、
    r)フルベンジアミド、クロラントラニリプロール(Rynaxypyr(登録商標))、およびシアントラニリプロールよりなる群から選択されるジアミド、
    s)スルホキサフロール、
    t)メタフルミゾン、
    u)フィプロニルおよびエチプロール、
    v)ピリフルキナゾン(pyrifluqinazon)、ならびに w)ブプロフェジン。
    x)ジアフェンチウロン、ならびに y)4−[(6−クロロ−ピリジン−3−イルメチル)−(2,2−ジフルオロ−エチル)−アミノ]−5H−フラン−2−オン(独国特許第102006015467号明細書)。

    以上に列挙した主要化学物質クラスの殺有害生物剤に加えて、組成物の意図された有用性のために適切であれば、特定の標的を有する他の殺有害生物剤を組成物中で利用可能である。 たとえば、特定の作物用の選択的殺虫剤、たとえば、イネで使用するためのシンクイムシ特異的殺虫剤(たとえばカルタップ)またはホッパー特異的殺虫剤(たとえばブプロフェジン)を利用可能である。 他の選択肢として、特定の昆虫種/段階に特異的な殺虫剤または殺ダニ剤もまた、組成物中に組込み可能である(たとえば、クロフェンテジン、フルベンジミン、ヘキシチアゾクス、もしくはテトラジホンなどの殺ダニ性殺卵殺幼虫剤、ジコホルもしくはプロパルギットなどの殺ダニ性不動化剤、ブロモプロピレートもしくはクロロベンジレートなどの殺ダニ剤、またはヒドラメチルノン、シロマジン、メトプレン、クロルフルアズロン、もしくはジフルベンズロンなどの成長調節剤)。

    本発明に係る組成物中に組込み可能な殺菌類性化合物の例は、以下のとおりである。
    アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビンよりなる群から選択されるストロビルリン系殺菌類剤、
    アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキスポコナゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、ジクロブトラゾール、エタコナゾール、フルコナゾール、フルコナゾールシス、チアベンダゾール、およびキンコナゾールよりなる群から選択されるアゾール系殺菌類剤、
    フェンピクロニルおよびフルジオキソニルよりなる群から選択されるフェニルピロール系殺菌類剤、
    シプロジニル、メパニピリム、およびピリメタニルよりなる群から選択されるアニリノ−ピリミジン系殺菌類剤、
    アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、よりなる群から選択されるモルホリン系殺菌類剤、
    イソピラザム、セダキサン、ビキサフェン、ペンチオピラド、フルキサピロキサド、ボスカリド、ペンフルフェン、フルオピラム、式VI

    で示される化合物、式VII

    で示される化合物、および式VIII

    で示される化合物よりなる群から選択されるカルボキサミド、
    マンジプロパミド、ベンチアバリカルブ、ジメトモルフよりなる群から選択されるカルボン酸アミド、
    クロロタロニル、フルアジナム、ジチアノン、メトラフェノン、トリシクラゾール、メフェノキサム、メタラキシル、アシベンゾラール、マンコゼブ、アメトクトラジン、およびシフルフェナミド。

    それに加えて、本発明に係る化合物および混合物は、殺線虫活性生物学的作用剤と組合せ可能である。 殺線虫活性生物学的作用剤は、殺線虫活性を有する任意の生物学的作用剤を意味する。 生物学的作用剤は、細菌および菌類を含めて当技術分野で公知の任意のタイプでありうる。 「殺線虫活性」という表現は、農業関連線虫に影響を及ぼすこと、たとえば、農業関連線虫により引き起こされる損傷を低減することを意味する。 殺線虫活性生物学的作用剤は、細菌または菌類でありうる。 好ましくは、生物学的作用剤は細菌である。 殺線虫活性細菌の例としては、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、およびパステウリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)、好ましくは、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、およびパステウリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)が挙げられる。 好適なバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)株は、BioNem(商標)として市販されている株CNCM I−1582である。 好適なバチルス・セレウス(Bacillus cereus)株は、株CNCM I−1562である。 両方のバチルス(Bacillus)株について、さらに詳細な内容は、米国特許第6,406,690号明細書に見いだしうる。 本発明に係る化合物または鏡像異性的富化混合物は、種子伝染病、土壌伝染病、または葉菌類病から植物を保護するために、土壌、ピート、または他の発根培地と混合可能である。

    組成物で使用するのに好適な相乗剤の例としては、ピペロニルブトキシド、セサメックス、サフロキサン、およびドデシルイミダゾールが挙げられる。

    組成物に組み込むのに好適な除草剤および植物生長調節剤は、意図された標的および所要の作用に依存するであろう。

    組込み可能なイネ用選択性除草剤の例は、プロパニルである。 ワタで使用するための植物生長調節剤の例は、PIX(商標)である。

    いくつかの混合物は、容易には同一の従来の製剤タイプの役に立たないような、有意に異なる物理的、化学的、または生物学的性質を有する活性成分を含みうる。 これらの状況下では、他の製剤タイプを製造可能である。 たとえば、一方の活性成分が水不溶性固体でありかつ他方が水不溶性液体である場合、それにもかかわらず、固体活性成分はサスペンションとして分散させるが(SCのものに類似した製造物を用いて)、液体活性成分はエマルションとして分散させることにより(EWのものに類似した製造物を用いて)、各活性成分を同一の連続水性相中に分散させることが可能である。 得られる組成物は、サスポエマルション(SE)製剤である。

    本発明に係る化合物(すなわち、式IBで示される化合物ならびに式Bが富化された式IAおよび式IBで示される化合物を含む混合物)はまた、動物の健康の分野に有用である。 たとえば、それらは、寄生性有害無脊椎動物に対して、より好ましくは動物体内または動物体表の寄生性有害無脊椎動物に対して使用可能である。 有害生物の例としては、線虫、吸虫、条虫、ハエ、ダニ、トリック(tricks)、シラミ、ノミ、カメムシ、およびウジが挙げられる。 動物は、非ヒト動物、たとえば、農業関連動物、たとえば、雌ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、もしくはロバ、または伴侶動物、たとえば、イヌもしくはネコでありうる。

    さらなる態様では、本発明は、治療処置方法で使用するための本発明に係る化合物を提供する。

    さらなる態様では、本発明は、本発明に係る化合物を殺有害生物上の有効量で投与することを含む、動物体内または動物体表の寄生性有害無脊椎動物の防除方法に関する。 投与は、たとえば、動物体の表面への、たとえば、経口投与、非経口投与、または外部投与でありうる。 さらなる態様では、本発明は、動物体内または動物体表の寄生性有害無脊椎動物を防除するための本発明に係る化合物に関する。 さらなる態様では、本発明は、動物体内または動物体表の寄生性有害無脊椎動物を防除するための医薬の製造における本発明に係る化合物の使用に関する。

    さらなる態様では、本発明は、本発明に係る化合物を動物が生息する環境に殺有害生物上の有効量で投与することを含む、寄生性有害無脊椎動物の防除方法に関する。

    さらなる態様では、本発明は、本発明に係る化合物と製薬上好適な賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。

    本発明に係る化合物は、単独でまたは1種以上の他の生物学的活性成分との組合せで使用可能である。

    一態様では、本発明は、殺有害生物上有効量の成分Aと、殺有害生物上有効量の成分Bとを含む組合せ製剤を提供する。 ここで、成分Aは、本発明に係る化合物であり、かつ成分Bは、以下に記載の化合物である。

    本発明に係る化合物は、駆虫剤と組み合わせて使用可能である。 そのような駆虫剤としては、大環状ラクトンクラスの化合物、たとえば、欧州特許第357460号明細書、欧州特許第444964号明細書、および欧州特許第594291号明細書に記載されるイベルメクチン、アベルメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、モキシデクチン、ネマデクチン、およびミルベマイシンの誘導体から選択される化合物が挙げられる。 そのほかの駆虫剤としては、米国特許第5015630号明細書、国際公開第9415944号パンフレット、および国際公開第9522552号パンフレットに記載される半合成および生合成のアベルメクチン/ミルベマイシン誘導体が挙げられる。 そのほかの駆虫剤としては、ベンゾイミダゾール類、たとえば、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、パルベンダゾール、およびそのクラスの他のメンバーが挙げられる。 そのほかの駆虫剤としては、イミダゾチアゾール類およびテトラヒドロピリミジン類、たとえば、テトラミソール、レバミソール、ピランテルパモエート、オキサンテル、またはモランテルが挙げられる。 そのほかの駆虫剤としては、殺吸虫剤、たとえば、トリクラベンダゾールおよびクロルスロン、ならびに殺条虫剤、たとえば、プラジクアンテルおよびエプシプランテルが挙げられる。

    本発明に係る化合物は、パラヘルクアミド/マルクホルチンクラスの駆虫剤の誘導体および類似体、さらには米国特許第5478855号明細書、米国特許第4639771号明細書、および独国特許第19520936号明細書に開示される抗寄生生物性オキサゾリン類と組み合わせて使用可能である。

    本発明に係る化合物は、国際公開第9615121号パンフレットに記載される一般的クラスのジオキソモルホリン抗寄生生物剤の誘導体および類似体と、さらには国際公開第9611945号パンフレット、国際公開第9319053号パンフレット、国際公開第9325543号パンフレット、欧州特許第626375号明細書、欧州特許第382173号明細書、国際公開第9419334号パンフレット、欧州特許第382173号明細書、および欧州特許第503538号明細書に記載されるような駆虫活性環式デプシペプチドと、組み合わせて使用可能である。

    本発明に係る化合物は、他の殺外部寄生生物剤、たとえば、フィプロニル、ピレトロイド、有機ホスフェート、ルフェヌロンなどの昆虫成長調節剤、テブフェノジドなどのエクジソンアゴニスト、イミダクロプリドなどのネオニコチノイドと組み合わせて使用可能である。

    本発明に係る化合物は、テルペンアルカロイド、たとえば、国際公開第95/19363号パンフレットまたは国際公開第04/72086号パンフレットに記載のもの、とくにそこに開示されている化合物と組み合わせて使用可能である。

    本発明に係る化合物と組み合わせて使用可能なそのような生物学的活性化合物の他の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

    有機ホスフェート類:アセフェート、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホス−メチル、ブロモホス、ブロモホス−エチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルピリホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、デメトン、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イサゾホス、イソチオエート、イソキサチオン、マラチオン、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチル−パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラオキソン、パラチオン、パラチオン−メチル、フェントエート、ホサロン、ホスホラン、ホスホカルブ、ホスメト、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス、ピリミホス−メチル、プロフェノホス、プロパホス、プロエタンホス(proetamphos)、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダペンチオン(pyridapenthion)、キナルホス、スルプロホス、テメホス、テルブホス、テブピリンホス、テトラクロルビンホス、チメトン(thimeton)、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン。

    カルバメート類:アラニカルブ、アルジカルブ、2−sec−ブチルフェニルメチルカルバメート、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、エチオフェンカルブ、フェノキシカルブ、フェンチオカルブ(fenthiocarb)、フラチオカルブ、HCN−801、イソプロカルブ、インドキサカルブ、メチオカルブ、メトミル、5−メチル−m−クメニルブチリル(メチル)カルバメート、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、UC−51717。

    ピレトロイド類:アクリナチン(acrinathin)、アレトリン、アルファメトリン、5−ベンジル−3−フリルメチル(E)−(1R)−cis−2,2−ジメチル−3−(2−オキソチオラン−3−イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシレート、ビフェントリン、β−シフルトリン、シフルトリン、a−シペルメトリン(a−cypermethrin)、β−シペルメトリン、ビオアレトリン、ビオアレトリン((S)−シクロペンチル異性体)、ビオレスメトリン、ビフェントリン、NCI−85193、シクロプロトリン、シハロトリン、シチトリン(cythithrin)、シフェノトリン、デルタメトリン、エンペントリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、フルバリネート(D異性体)、イミプロトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、ピレトリン(天然物)、レスメトリン、テトラメトリン、トランスフルトリン、θ−シペルメトリン、シラフルオフェン、t−フルバリネート(t−fluvalinate)、テフルトリン、トラロメトリン、ζ−シペルメトリン。

    節足動物成長調節剤:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイルウレア:クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロルフェンタジン(chlorfentazine)、b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、c)ジュベノイド:ピリプロキシフェン、メトプレン(S−メトプレンを含む)、フェノキシカルブ、d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン。

    他の抗寄生生物剤:アセキノシル、アミトラズ、AKD−1022、ANS−118、アザジラクチン、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、ベンスルタップ、ビフェナゼート、ビナパクリル、ブロモプロピレート、BTG−504、BTG−505、カンフェクロル、カルタップ、クロロベンジレート、クロルジメホルム、クロルフェナピル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シロマジン、ジアクロデン、ジアフェンチウロン、DBI−3204、ジナクチン、ジヒドロキシメチルジヒドロキシピロリジン、ジノブトン、ジノカップ、エンドスルファン、エチプロール、エトフェンプロックス、フェナザキン、フルマイト(flumite)、MTI− 800、フェンピロキシメート、フルアクリピリム、フルベンジミン、フルブロシトリネート、フルフェンジン、フルフェンプロックス、フルプロキシフェン、ハロフェンプロックス(halofenprox)、ヒドラメチルノン、IKI−220、カネマイト、NC−196、ニームガード、ニジノルテルフラン(nidinorterfuran)、ニテンピラム、SD−35651、WL−108477、ピリダリル(pirydaryl)、プロパルギット、プロトリフェンビュ−ト、ピメトロジン、ピリダベン、ピリミジフェン、NC−1111、R−195、RH−0345、RH−2485、RYI−210、S−1283、S−1833、SI−8601、シラフルオフェン、シロマジン(silomadine)、スピノサド、テブフェンピラド、テトラジホン、テトラナクチン、チアクロプリド、チオシクラム、チアメトキサム、トルフェンピラド、トリアザメート、トリエトキシスピノシン、トリナクチン、ベルブチン、ベルタレック(vertalec)、YI−5301。

    殺菌類剤:アシベンゾラール、アルジモルフ、アンプロピルホス、アンドプリム、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ビアラホス、ブラスチシジン−S、ボルドー液、ブロムコナゾール、ブピリメート、カルプロパミド、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、クロルフェナゾール、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、オキシ塩化銅、銅塩、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、シプロフラム、RH−7281、ジクロシメット、ジクロブトラゾール、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェノコナゾール、RP−407213、ジメトモルフ、ドモキシストロビン(domoxystrobin)、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドジン、エジフェンホス、エポキシコナゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンカラミド(fencaramid)、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチンアセテート、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトベル、フルモルフ/フルモルリン(flumorlin)、フェンチンヒドロキシド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトラニル、フルトリアホール、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、フララキシル、フラメタピル(furametapyr)、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イソプロチオラン、カスガマイシン、クルソキシム−メチル(krsoxim−methyl)、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メトミノストロビン/フェノミノストロビン(fenominostrobin)、メトラフェノン、ミクロブタニル、ネオ−アソジン、ニコビフェン、オリサストロビン、オキサジキシル、ペンコナゾール、ペンシクロン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロパモカルブ、プロピオコナゾール、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピリフェノックス、ピラクロストロビン、ピリメタニル、ピロキロン、キノキシフェン、スピロキサミン、硫黄、テブコナゾール、テトルコナゾール(tetrconazole)、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トリアジメホン、トリアジメノール、トリシクラゾール、トリフロキシストロビン、トリチコナゾール、バリダマイシン、ビンクロジン(vinclozin)。

    生物学的作用剤:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ、クルスタキ(Bacillus thuringiensis ssp aizawai,kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)δエンドトキシン、バキュロウイルス、昆虫病原性細菌、ウイルス、および菌類。

    殺細菌剤:クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ストレプトマイシン。

    他の生物学的作用剤:エンロフロキサシン、フェバンテル、ペネタメート、モロキシカム(moloxicam)、セファレキシン、カナマイシン、ピモベンダン、クレンブテロール、オメプラゾール、チアムリン、ベナゼプリル、ピリプロール、セフキノム、フロルフェニコール、ブセレリン、セフォベシン、ツラトロマイシン、セフチオウル(ceftiour)、カルプロフェン、メタフルミゾン、プラジクアランテル(praziquarantel)、トリクラベンダゾール。

    他の活性成分と組み合わせて使用する場合、本発明に係る化合物は、好ましくは、イミダクロプリド、エンロフロキサシン、プラジクアンテル、ピランテルエンボネート、フェバンテル、ペネタメート、モロキシカム(moloxicam)、セファレキシン、カナマイシン、ピモベンダン、クレンブテロール、フィプロニル、イベルメクチン、オメプラゾール、チアムリン、ベナゼプリル、ミルベマイシン、シロマジン、チアメトキサム、ピリプロール、デルタメトリン、セフキノム、フロルフェニコール、ブセレリン、セフォベシン、ツラトロマイシン、セフチオウル(ceftiour)、セラメクチン、カルプロフェン、メタフルミゾン、モキシデクチン、メトプレン(S−メトプレンを含む)、クロルスロン、ピランテル、アミトラズ、トリクラベンダゾール、アベルメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、ネマデクチン、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、パルベンダゾール、テトラミソール、レバミソール、ピランテルパモエート、オキサンテル、モランテル、トリクラベンダゾール、エプシプランテル、フィプロニル、エクジソン、またはテブフェノジド、より好ましくは、エンロフロキサシン、プラジクアンテル、ピランテルエンボネート、フェバンテル、ペネタメート、モロキシカム(moloxicam)、セファレキシン、カナマイシン、ピモベンダン、クレンブテロール、オメプラゾール、チアムリン、ベナゼプリル、ピリプロール、セフキノム、フロルフェニコール、ブセレリン、セフォベシン、ツラトロマイシン、セフチオウル(ceftiour)、セラメクチン、カルプロフェン、モキシデクチン、クロルスロン、ピランテル、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、ネマデクチン、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、パルベンダゾール、テトラミソール、レバミソール、ピランテルパモエート、オキサンテル、モランテル、トリクラベンダゾール、エプシプランテル、ルフェヌロン、またはエクジソン、さらにより好ましくは、エンロフロキサシン、プラジクアンテル、ピランテルエンボネート、フェバンテル、ペネタメート、モロキシカム(moloxicam)、セファレキシン、カナマイシン、ピモベンダン、クレンブテロール、オメプラゾール、チアムリン、ベナゼプリル、ピリプロール、セフキノム、フロルフェニコール、ブセレリン、セフォベシン、ツラトロマイシン、セフチオウル(ceftiour)、セラメクチン、カルプロフェン、モキシデクチン、クロルスロン、またはピランテルと組み合わせて使用される。

    とくに注目すべきなのは、追加の活性成分が式Iで示される化合物と異なる作用部位を有する組合せである。 特定の場合には、類似の防除スペクトルを有するが異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の寄生性有害無脊椎動物防除活性成分との組合せは、耐性管理にとくに有利であろう。 したがって、本発明に係る組合せ製剤は、殺有害生物上有効量の式Iで示される化合物と、類似の防除スペクトルを有するが異なる作用部位を有する殺有害生物上有効量の少なくとも1種の追加の寄生性有害無脊椎動物防除活性成分と、を含みうる。

    当業者であればわかることであるが、環境中および生理学的条件下では、化学化合物の塩はその対応する非塩形と平衡状態にあるので、塩は非塩形の生物学的有用性を共有する。 したがって、本発明に係る化合物(および本発明に係る活性成分と組み合わせて使用される活性成分)の多種多様な塩は、有害無脊椎動物および動物寄生生物を防除するのに有用でありうる。 塩としては、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸、または吉草酸などの無機酸または有機酸との酸付加塩が挙げられる。 本発明に係る化合物はまた、N−オキシドを包含する。 したがって、本発明は、本発明に係る化合物(そのN−オキシドおよび塩を含む)と追加の活性成分(そのN−オキシドおよび塩を含む)との組合せを包含する。

    動物の健康面で使用するための組成物はまた、製剤化助剤(そのうちのいくつかは、固体希釈剤、液体希釈剤、または界面活性剤としても機能すると考えられうる)として当業者に公知の製剤化補助剤および添加剤を含有しうる。 そのような製剤化補助剤および添加剤は、pH(緩衝液)、処理時の起泡(ポリオルガノシロキサンなどの消泡剤)、活性成分の沈降(懸濁化剤)、粘度(チキソトロピック増粘剤)、容器内微生物増殖(抗微生物剤)、製品凍結(凍結防止剤)、色(色素/顔料ディスパージョン)、ウォッシュオフ(膜形成剤または固着剤)、蒸発(蒸発遅延剤)、および他の製剤属性を制御しうる。 膜形成剤としては、たとえば、ポリビニルアセテート、ポリビニルアセテートコポリマー、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、およびワックスが挙げられる。 製剤化補助剤および添加剤の例としては、McCutcheon's Volume 2:Functional Materials,annual International and North American editions published by McCutcheon's Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co. および国際公開第03/024222号パンフレットに列挙されているものが挙げられる。

    本発明に係る化合物は、他のアジュバントを用いずに適用可能であるが、ほとんど場合、好適な担体、希釈剤、および界面活性剤と共に、また可能であれば、予定される最終使用に依存して食品との組合せで、1種以上の活性成分を含む製剤が適用されるであろう。 一適用方法は、組合せ製剤の水ディスパージョンまたは精製油溶液をスプレーすることを含む。 スプレー油、スプレー油濃厚物、展着剤、アジュバント、他の溶媒、および相乗剤たとえばピペロニルブトキシドを含む組成物は、多くの場合、化合物有効性を増強する。 そのようなスプレー剤は、ポンプを利用するかまたは加圧エアロゾルスプレー缶などの加圧容器から放出するかのいずれかにより、缶、瓶、または他の容器などのスプレー容器から適用可能である。 そのようなスプレー組成物は、スプレー剤、ミスト剤、フォーム剤、燻蒸剤、または煙霧剤などの種々の形態をとりうる。 したがって、そのようなスプレー組成物は、場合に応じて、噴射剤、起泡剤などをさらに含みうる。 注目すべきなのは、殺有害生物上の有効量での本発明に係る化合物と担体とを含むスプレー組成物である。 そのようなスプレー組成物の一実施形態は、殺有害生物上の有効量での本発明に係る化合物と噴射剤とを含む。 代表的な噴射剤としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ブテン、ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ペンテン、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ジメチルエーテル、および以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 注目すべきなのは、単独または組合せを含めて、カ、ブユ、サシバエ、メクラアブ、ウマバエ、カリバチ、スズメバチ、クマンバチ、マダニ、クモ、アリ、ナットなどよりなる群から選択される少なくとも1種の寄生性有害無脊椎動物を防除するために使用されるスプレー組成物(およびスプレー容器から分配されるそのようなスプレー組成物の利用方法)である。

    動物寄生生物の防除は、宿主動物の体表(たとえば、肩、腋窩、腹部、大腿内側)に寄生する外部寄生生物および宿主動物の体内(たとえば、胃、腸、、血管、皮下、リンパ組織)に寄生する内部寄生生物の防除を包含する。 外部寄生性または疾病伝播性の有害生物としては、たとえば、ツツガムシ、マダニ、シラミ、カ、ハエ、ダニ、およびノミが挙げられる。 内部寄生生物としては、糸状虫、鉤虫、および蠕虫が挙げられる。 本発明に係る化合物は、外部寄生性有害生物の駆除にとくに好適でありうる。 本発明に係る化合物は、動物体表への寄生生物の寄生または感染の浸透性防除および/または非浸透性防除に好適でありうる。

    本発明に係る化合物は、野生動物、家畜、および農作業動物を含めて動物被験体に寄生する寄生性有害無脊椎動物の駆除に好適でありうる。 家畜は、食品もしくは繊維または労働力などを生成するようにするために農業環境中で意図的に飼育される飼い馴らされた動物を意味すべく用いられる用語である。 家畜の例としては、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、メンドリ、シチメンチョウ、アヒル、およびガチョウが挙げられる(たとえば、肉、乳、バター、卵、毛皮、皮革、羽毛、および/または羊毛を得るために飼育される)。 寄生生物の駆除により、致死率および性能低下(肉、乳、羊毛、皮膚、卵などに関して)が低減されるので、本発明に係る化合物の適用は、より経済的かつ単純な畜産を可能にする。

    本発明に係る化合物は、伴侶動物およびペット(たとえば、イヌ、ネコ、愛玩鳥、および観賞魚)、研究用および実験用動物(たとえば、ハムスター、モルモット、ラット、およびマウス)、さらには動物園用としてもしくは動物園内で、野生生息地内で、および/またはサーカス用として飼育される動物に寄生する寄生性有害無脊椎動物の駆除に好適でありうる。

    本発明の一実施形態では、動物は、好ましくは脊椎動物、より好ましくは哺乳動物、トリ、またはサカナである。 特定の実施形態では、動物被験体は、哺乳動物(大型類人猿を含む、ヒトなど)である。 他の哺乳動物被験体としては、霊長類(たとえば、サル)、ウシ類(たとえば、畜または乳牛)、ブタ類(たとえば、ホッグまたはブタ)、ヒツジ類(たとえば、ヤギまたはヒツジ)、ウマ類(たとえば、ウマ)、イヌ類(たとえば、イヌ)、ネコ類(たとえば、イエネコ)、ラクダ、シカ、ロバ、スイギュウ、アンテロープ、ウサギ、および齧歯類(たとえば、モルモット、リス、ラット、マウス、アレチネズミ、およびハムスター)が挙げられる。 トリとしては、ガンカモ科(Anatidae)(ハクチョウ、アヒル、およびガチョウ)、ハト科(Columbidae)(たとえば、コバトおよびオオバト)、キジ科(Phasianidae)(たとえば、ウズラ、ライチョウ、およびシチメンチョウ)、テシエニダエ科(Thesienidae)(たとえば、家鶏)、オウム類(たとえば、インコ、コンゴウインコ、およびオウム)、猟鳥および走鳥(たとえば、ダチョウ)が挙げられる。

    本発明に係る化合物により治療または保護されるトリは、商業的または非商業的な鳥類飼育のいずれにも関連しうる。 こうしたものとしては、ガンカモ科(Anatidae)、たとえば、ハクチョウ、ガチョウ、およびアヒル、ハト科(Columbidae)、たとえば、コバトおよびドバト、キジ科(Phasianidae)、たとえば、ウズラ、ライチョウたとえばおよびシチメンチョウ、テシエニダエ科(Thesienidae)、たとえば、家鶏、ならびにオウム類、たとえば、とくにペット市場またはコレクター市場のために飼育されるインコ、コンゴウインコ、およびオウムが挙げられる。

    本発明の目的では、「サカナ」という用語は、硬骨魚類のサカナすなわち硬骨魚を包含するとみなされるが、これに限定されるものではない。 サケ目(Salmoniformes)(サケ科(Salmonidae)を含む)およびスズキ目(Perciformes)(サンフィッシュ科(Centrarchidae)を含む)は両方とも、硬骨魚類に包含される。 可能性のあるサカナレシピエントの例としては、とくに、サケ科(Salmonidae)、ハタ科(Serranidae)、タイ科(Sparidae)、カワスズメ科(Cichlidae)、およびサンフィッシュ科(Centrarchidae)が挙げられる。

    本発明に係る方法が寄生生物の感染または寄生を治療または予防するうえで安全かつ有効である有袋類(たとえば、カンガルー)、爬虫類(たとえば、養殖ガメ)、および他の経済的に重要な家畜を含めて、他の動物もまた、本発明に係る方法が奏効すると考えられる。

    本発明に係る化合物を保護対象の動物に殺有害生物上の有効量で投与することにより防除される寄生性有害無脊椎動物の例としては、外部寄生生物(節足動物、ダニなど)および内部寄生生物(蠕虫、たとえば、線虫、吸虫、条虫、鉤頭虫など)が挙げられる。

    蠕虫症として一般に記述される疾患または一群の疾患は、蠕虫として知られる寄生虫が動物性宿主に感染することに起因する。 「蠕虫」という用語は、線虫、吸虫、条虫、および鉤頭虫を包含するとみなされる。 蠕虫症は、ブタ、ヒツジ、ウマ、ウシ、ヤギ、イヌ、ネコ、および家禽などの家畜が抱える広範かつ深刻な経済的問題である。

    蠕虫のうち線虫として記述される一群の幼虫は、種々の動物種において広範かつときには深刻な感染を引き起こす。 本発明に係る化合物により治療されると考えられる線虫としては、次の属、すなわち、アカントケイロネマ属(Acanthocheilonema)、アエルロストロンギラス属(Aelurostrongylus)、アンシロストマ属(Ancylostoma)、アンギオストロンギラス属(Angiostrongylus)、アスカリディア属(Ascaridia)、アスカリス属(Ascaris)、ブルギア属(Brugia)、ブノストマム属(Bunostomum)、カピラリア属(Capillaria)、カベルティア属(Chabertia)、クーペリア属(Cooperia)、クレノソマ属(Crenosoma)、ジクチオカウラス属(Dictyocaulus)、ジオクトフィメ属(Dioctophyme)、ジペタロネマ属(Dipetalonema)、ジフィロボトリウム属(Diphyllobothrium)、ジロフィラリア属(Dirofilaria)、ドラクンクラス属(Dracunculus)、エンテロビウス属(Enterobius)、フィラロイデス属(Filaroides)、ハエモンカス属(Haemonchus)、ヘテラキス属(Heterakis)、ラゴキラスカリス属(Lagochilascaris)、ロア属(Loa)、マンソネラ属(Mansonella)、ムエレリウス属(Muellerius)、ネカトル属(Necator)、ネマトディラス属(Nematodirus)、オエソファゴストマム属(Oesophagostomum)、オステルタギア属(Ostertagia)、オキシウリス属(Oxyuris)、パラフィラリア属(Parafilaria)、パラスカリス属(Parascaris)、フィサロプテラ属(Physaloptera)、プロトストロンギラス属(Protostrongylus)、セタリア属(Setaria)、スピロセルカ属(Spirocerca)、ステファノフィラリア属(Stephanofilaria)、ストロンギロイデス属(Strongyloides)、ストロンギラス属(Strongylus)、テラジア属(Thelazia)、トキサスカリス属(Toxascaris)、トキソカラ属(Toxocara)、トリキネラ属(Trichinella)、トリコネマ属(Trichonema)、トリコストロンギラス属(Trichostrongylus)、トリクリス属(Trichuris)、ウンシナリア属(Uncinaria)、およびブケレリア属(Wuchereria)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

    以上のうち、以上で参照した動物に感染する線虫の最も一般的な属は、ハエモンカス属(Haemonchus)、トリコストロンギラス属(Trichostrongylus)、オステルタギア属(Ostertagia)、ネマトディラス属(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)、アスカリス属(Ascaris)、ブノストマム属(Bunostomum)、オエソファゴストマム属(Oesophagostomum)、カベルティア属(Chabertia)、トリクリス属(Trichuris)、ストロンギラス属(Strongylus)、トリコネマ属(Trichonema)、ジクチオカウラス属(Dictyocaulus)、カピラリア属(Capillaria)、ヘテラキス属(Heterakis)、トキソカラ属(Toxocara)、アスカリディア属(Ascaridia)、オキシウリス属(Oxyuris)、アンシロストマ属(Ancylostoma)、ウンシナリア属(Uncinaria)、トキサスカリス属(Toxascaris)、およびパラスカリス属(Parascaris)である。 このうちのいくつか、たとえば、ネマトディラス属(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)、およびオエソファゴストマム属(Oesophagostomum)は、主に腸管を攻撃し、一方、他のもの、たとえば、ハエモンカス属(Haemonchus)およびオステルタギア属(Ostertagia)は、胃においてより蔓延し、他のもの、たとえば、ジクチオカウラス属(Dictyocaulus)は、肺に見いだされる。 さらに他の寄生生物は、他の組織、たとえば、心臓および血管、皮下組織およびリンパ組織などに位置しうる。

    本発明によりおよび本発明に係る方法により治療されると考えられる吸虫としては、次の属、すなわち、アラリア属(Alaria)、ファスシオラ属(Fasciola)、ナノフィエタス属(Nanophyetus)、オピストルキス属(Opisthorchis)、パラゴニマス属(Paragonimus)、およびシストソマ属(Schistosoma)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

    本発明によりおよび本発明に係る方法により治療されると考えられる条虫としては、次の属、すなわち、ジフィロボトリウム属(Diphyllobothrium)、ジプリジウム属(Diplydium)、スピロメトラ属(Spirometra)、およびタエニア属(Taenia)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

    ヒトの胃腸管の寄生生物の最も一般的な属は、アンシロストマ属(Ancylostoma)、ネカトル属(Necator)、アスカリス属(Ascaris)、ストロンギヒデス属(Strongy hides)、トリキネラ属(Trichinella)、カピラリア属(Capillaria)、トリクリス属(Trichuris)、およびエンテロビウス属(Enterobius)である。 血液または他の組織および胃腸管外の器官に見られる寄生生物の他の医療上重要な属は、糸状虫、たとえば、ブケレリア属(Wuchereria)、ブルギア属(Brugia)、オンコセルカ属(Onchocerca)、およびロア属(Loa)、さらにはドラクンクラス属(Dracunculus)および腸管外段階の腸内寄生虫ストロンギロイデス属(Strongyloides)およびトリキネラ属(Trichinella)である。

    多数の他の蠕虫の属および種は、当技術分野で公知であり、本発明に係る化合物により治療されると考えられる。 これらは、Textbook of Veterinary Clinical Parasitology,Volume 1,Helminths,E. J. L. Soulsby,F. A. Davis Co. ,Philadelphia,Pa. ;Helminths,Arthropods and Protozoa,(6 th Edition of Monnig's Veterinary Helminthology and Entomology),E. J. L. Soulsby,Williams and Wilkins Co. ,Baltimore,Md. にきわめて詳細に列挙されている。

    本発明に係る化合物は、いくつかの外部寄生動物(たとえば、哺乳動物およびトリの外部寄生節足動物)に対して有効でありうる。

    害虫および有害ダニとしては、たとえば、刺咬昆虫、たとえば、ハエおよびカ、ダニ、マダニ、シラミ、ノミ、カメムシ、寄生ウジなどが挙げられる。

    成虫ハエとしては、たとえば、ノサシバエまたはハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)、ウマバエ、またはタバナス属(Tabanus)の種、サシバエまたはストモキシス・カルキトランス(Stomoxys calcitrans)、ブユまたはシムリウム属(Simulium)の種、メクラアブまたはクリソプス属(Chrysops)の種、シラミバエまたはメロファガス・オビナス(Melophagus ovinus)、およびツェツェバエまたはグロッシナ属(Glossina)の種が挙げられる。 寄生ハエウジとしては、たとえば、ウマバエ(オエストルス・オビス(Oestrus ovis)およびクテレブラ属(Cuterebra)の種)、クロバエまたはファエニシア属(Phaenicia)の種、スクリューワームまたはコクリオミイア・ホミニボラクス(Cochliomyia hominivorax)、ウシバエまたはヒポデルマ属(Hypoderma)の種、フリースワーム、およびウマのガストロフィラス属(Gastrophilus)が挙げられる。 カとしては、たとえば、クレクス属(Culex)の種、アノフェレス属(Anopheles)の種、およびアエデス属(Aedes)の種が挙げられる。

    ダニとしては、メソスチグマルファタルファ属(Mesostigmalphatalpha)の種、たとえば、中気門類、たとえば、ニワトリダニ、デルマルファニッサス・ガルファリナルファエ(Dermalphanyssus galphallinalphae)、ヒゼンダニまたはキュウセンヒゼンダニ、たとえば、ヒゼンダニ科(Sarcoptidae)の種、たとえば、サルファルコプテス・スカルファビエス(Salpharcoptes scalphabiei)、カイセンダニ、たとえば、コリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)およびプソロプテス・オビス(Psoroptes ovis)を含めて、キュウセンダニ科(Psoroptidae)の種、ツツガムシ、たとえば、ツツガムシ科(Trombiculidae)の種、たとえば、北米ツツガムシ、トロンビクラルファ・アルファルフレドデュゲシ(Trombiculalpha alphalfreddugesi)が挙げられる。

    マダニとしては、たとえば、ヒメダニ科(Argasidae)の種を含めて軟体マダニ、たとえば、アルガルファス属(Argalphas)の種、オルニトドロス属(Ornithodoros)の種、マダニ科(Ixodidae)の種を含めて硬体マダニ、たとえば、リピセファルファラス・サングイエウス(Rhipicephalphalus sanguineus)、デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アンブリオンマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)、イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、他のリピセファラス属(Rhipicephalus)の種(以前のボオフィラス(Boophilus)属を含む)が挙げられる。

    シラミとしては、たとえば、吸血シラミ、たとえば、タンカクハジラミ属(Menopon)の種およびボビコラ属(Bovicola)の種、ハジラミ、たとえば、ケモノジラミ属(Haematopinus)の種、リノグナタス属(Linognathus)の種、およびソレノポテス属(Solenopotes)の種が挙げられる。

    ノミとしては、たとえば、クテノセファリデス属(Ctenocephalides)の種、たとえば、イヌノミ(クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis))およびネコノミ(クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))、クセノプシラ属(Xenopsylla)の種、たとえば、ケオプスネズミノミ(クセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis))、およびプレクス属(Pulex)の種、たとえば、ヒトノミ(プレクス・イリタンス(Pulex irritans))が挙げられる。

    カメムシとしては、たとえば、トコジラミ科(Cimicidae)またはたとえば通常のトコジラミ(シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius))、オオサシガメとしても知られるサシガメを含めてサシガメ亜科(Triatominae)の種、たとえば、ロドニウス・プロリクスス(Rhodnius prolixus)およびサシガメ属(Triatoma)の種が挙げられる。

    一般的には、ハエ、ノミ、シラミ、カ、ナット、ダニ、マダニ、および蠕虫は、家畜および伴侶動物の分野に莫大な損失をもたらす。 寄生節足動物はまた、ヒトには迷惑であり、ヒトおよび動物において疾患誘発生物を媒介しうる。

    多数の他の寄生性有害無脊椎動物は、当技術分野で公知であり、本発明に係る化合物により治療されると考えられる。 これらは、Medical and Veterinary Entomology,D. S. Kettle,John Wiley AND Sons,New York and Toronto;Control of Arthropod Pests of Livestock:A Review of Technology,R. O. Drummand,J. E. George,and S. E. Kunz,CRC Press,Boca Raton,FIa. にきわめて詳細に列挙されている。

    本発明に係る化合物はまた、次のもの、すなわち、ハエ、たとえば、ハエマトビア(リペロシア)・イリタンス(Haematobia(Lyperosia) irritans)(ノサシバエ)、シムリウム属(Simulium)の種(ブユ)、グロッシナ属(Glossina)の種(ツェツェバエ)、ヒドロタエア・イリタンス(Hydrotaea irritans)(アタマバエ)、ムスカ・アウツムナリス(Musca autumnalis)(カオバエ)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)(イエバエ)、モレリア・シンプレックス(Morellia simplex)(アセバエ)、タバナス属(Tabanus)の種(ウマバエ)、ヒポデルマ・ボビス(Hypoderma bovis)、ヒポデルマ・リネアタム(Hypoderma lineatum)、ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata)、ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)(ヒツジキンバエ)、カリフォラ属(Calliphora)の種(クロバエ)、プロトフォルミア属(Protophormia)の種、オエストルス・オビス(Oestrus ovis)(ハナウマバエ)、クリコイデス属(Culicoides)の種(ミッジ)、ヒッポボスカ・エキネ(Hippobosca equine)、ガストロフィラス・インテスティナリス(Gastrophilus intestinalis)、ガストロフィラス・ハエモルホイダリス(Gastrophilus haemorrhoidalis)、およびガストロフィラス・ナサリス(Gastrophilus nasalis)、シラミ、たとえば、ボビコラ(ダマリニア)・ボビス(Bovicola(Damalinia) bovis)、ボビコラ・エキ(Bovicola equi)、ヘマトピナス・アシニ(Haematopinus asini)、フェリコラ・スブロストラタス(Felicola subrostratus)、ヘテロドキサス・スピニゲル(Heterodoxus spiniger)、リグノナタス・セトサス(Lignonathus setosus)、およびトリコデクテス・カニス(Trichodectes canis)、ヒツジシラミバエ、たとえば、メロファガス・オビナス(Melophagus ovinus)、ならびにダニ、たとえば、キュウセンヒゼンダニ属(Psoroptes)の種、サルコプテス・スカベイ(Sarcoptes scabei)、コリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)、デモデクス・エキ(Demodex equi)、ケイレチエラ属(Cheyletiella)の種、ノトエドレス・カチ(Notoedres cati)、ツツガムシ属(Trombicula)の種、およびオトデクテス・シアノチス(Otodectes cyanotis)(ミミダニ)を含めて、外部寄生生物に対して有効でありうる。

    本発明に係る治療は、従来の手段によるもの、たとえば、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、ドレンチ製剤、顆粒剤、ペース剤ト、ボーラス剤、フィードスルー手順、もしくは坐剤などの形態での、腸内投与によるもの、または注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内を含めて)もしくはインプラントなどでの、非経口投与によるもの、または鼻投与によるものである。

    本発明に係る化合物を追加の生物学的活性成分と組み合わせて適用する場合、それらは、たとえば個別の組成物として独立して投与可能である。 この場合、生物学的活性成分は、同時にまたは逐次的に投与可能である。 他の選択肢として、生物学的活性成分は一組成物の成分でありうる。

    本発明に係る化合物は、制御放出形態で、たとえば、皮下または経口投与(adminstered)徐放性製剤で投与可能である。

    典型的には、本発明に係る殺寄生生物組成物は、意図される投与経路(たとえば、経口投与または非経口投与、たとえば、注射)に関しておよび標準的慣行に従って選択される賦形剤および補助剤を含む1種以上の製薬上または獣医学上許容される担体と共に、場合により追加の生物学的活性成分またはそのN−オキシドもしくは塩と組み合わせて、本発明に係る化合物を含む。 それに加えて、好適な担体は、pHおよび湿分含有率に対する安定性のような要件を含めて、組成物中の1種以上の活性成分との適合性に基づいて選択される。 したがって、注目すべきなのは、場合により追加の生物学的活性成分および少なくとも1種の担体と組み合わせて、寄生的有効量の本発明に係る化合物を含む、寄生性有害無脊椎動物から動物を保護するための本発明に係る化合物である。

    静脈内、筋肉内、および皮下注射を含めて、非経口投与に供する場合、本発明に係る化合物は、油性または水性の媒体中のサスペンション剤、溶液剤、またはエマルション剤の形態で製剤化可能であり、かつ懸濁安定化剤および/または分散剤などの補助剤を含有しうる。

    本発明に係る化合物はまた、ボーラス注射用または持続注入用に製剤化可能である。 注射用医薬組成物としては、好ましくは医薬製剤の技術分野で公知の他の賦形剤または補助剤を含有する生理学上適合しうる緩衝液中の、水溶性形態の活性成分(たとえば、活性化合物の塩)の水性溶液剤が挙げられる。 そのほかに、親油性媒体中の活性化合物のサスペンション剤を製造することが可能である。 好適な親油性媒体としては、ゴマ油などの脂肪油、エチルオレエートなどの合成脂肪酸エステル、およびトリグリセリドまたはリポソームなどの材料が挙げられる。

    水性注射用サスペンション剤は、サスペンション剤の粘度を増大させる物質、たとえば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランを含有しうる。 注射用製剤は、ユニット投与製剤の形態で、たとえば、アンプル中またはマルチ用量容器中に入れて、提供可能である。 他の選択肢として、活性成分は、使用前、殺菌された発熱原非含有水などの好適な媒体を用いて構成すべく、粉末形態で提供可能である。

    以上に記載の製剤に加えて、本発明に係る化合物はまた、デポ製剤として製剤化可能である。 そのような長時間作用性製剤は、留置により(たとえば皮下もしくは筋肉内に)または筋肉内もしくは皮下注射により投与可能である。

    本発明に係る化合物は、この投与経路用として、好適な高分子材料または疎水性材料を用いて(たとえば、薬理学上許容される油を用いてエマルション剤の形態で)、イオン交換樹脂を用いて、または難溶性塩(これに限定されるものではないが)などの難溶性誘導体として、製剤化可能である。

    吸入による投与に供する場合、本発明に係る化合物は、加圧パックまたはネブライザー、およびジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、または二酸化炭素(これらに限定されるものではないが)などの好適な噴射剤を用いて、エアロゾルスプレーの形態で送達可能である。 加圧エアロゾルの場合、投与ユニットは、計量量を送達するようにバルブを提供することにより制御可能である。 吸入器または吹送器で使用するためのたとえばゼラチン製のカプセル剤およびカートリッジ剤は、化合物とラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末基剤との粉末混合物を閉じ込めて製剤化可能である。

    本発明に係る化合物は、経口投与および摂取から全身的利用可能性を提供するのに有利な薬動学的および薬力学的性質を有しうる。 したがって、保護対象の動物による摂取後、血流中の殺寄生生物上有効濃度の本発明に係る化合物は、ノミ、マダニ、およびシラミなどの有害吸血生物から治療動物を保護しうる。 したがって、注目すべきなのは、経口投与に供される形態の、寄生性有害無脊椎動物から動物を保護するための組成物である(すなわち、殺寄生生物上有効量の本発明に係る化合物に加えて、経口投与に好適な結合剤および充填剤から選択される1種以上の担体および飼料濃厚担体を含む)。

    溶液剤(吸収で最も容易に利用可能な形態)、エマルション剤、サスペンション剤、ペースト剤、ゲル剤、カプセル剤、錠剤、ボーラス剤、粉末剤、顆粒剤、第一胃貯留・飼料/水/リックブロック剤の形態で経口投与に供すべく、本発明に係る化合物は、糖および糖誘導体(たとえば、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール)、デンプン(たとえば、メイズデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン)、セルロースおよび誘導体(たとえば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース)、タンパク質誘導体(たとえば、ゼイン、ゼラチン)、ならびに合成ポリマー(たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン)などの経口投与組成物に好適当技術分野で公知の結合剤/充填剤を用いて製剤化可能である。 所望により、滑剤(たとえば、マグネシウムステアレート)、崩壊剤(たとえば、架橋ポリビニルピロリジノン、寒天、アルギン酸)、および色素または顔料を添加することが可能である。 ペースト剤およびゲル剤はまた、多くの場合、組成物を口腔接触させた状態を維持しかつ容易に排出されないようにするのを支援すべく、接着剤(たとえば、アカシア、アルギン酸、ベントナイト、セルロース、キサンタンガム、コロイドケイ酸マグネシウムアルミウニム)を含有する。

    一実施形態では、本発明に係る組成物は、チュアブルおよび/またはエディブル製品(たとえば、チュアブルトリート剤またはエディブル錠剤)の形態に製剤化される。 そのような製品は、理想的には、本発明に係る化合物の経口投与を容易にすべく、保護対象の動物が好む味、食感、および/または香りを有するであろう。

    殺寄生生物組成物が飼料濃厚剤の形態である場合、担体は、典型的には、高性能の飼料、飼料穀物、またはタンパク質濃厚剤から選ばれる。 そのような飼料濃厚剤含有組成物は、殺寄生生物活性成分に加えて、動物の健康もしくは成長を向上させ、屠殺用動物の肉の品質を改善する添加剤、またはそれ以外で畜産に有用な添加剤を含みうる。 これらの添加剤としては、たとえば、ビタミン、抗生物質、化学療法剤、静細菌剤、静菌類剤、抗コクシジウム剤、およびホルモンが挙げられうる。

    本発明に係る化合物はまた、たとえば、ココア脂または他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を用いて、坐剤または保持浣腸剤などの経直腸組成物の形態に製剤化可能である。

    本発明に係る方法に供される製剤は、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)などの酸化防止剤を含みうる。 酸化防止剤は、一般的には、0.1〜5パーセント(wt/vol)の量で存在する。 製剤のいくつかは、とくにスピノサドが組みこまれる場合、活性剤を溶解するために、オレイン酸などの可溶化剤を必要とする。 これらのポアオン製剤で使用される通常の展延剤としては、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、飽和C12〜C18脂肪アルコールのカプリル酸/カプリン酸エステル、オレイン酸、オレイルエステル、エチルオレエート、トリグリセリド、シリコーン油およびジプロピレングリコールメチルエーテルが挙げられる。 本発明に係る方法に供されるポアオン製剤は、公知の技術に従って製造される。 ポアオンが溶液である場合、殺寄生生物剤/殺虫剤は、所要により加熱および撹拌を用いて、担体または媒体と混合される。 補助または追加の成分は、活性剤と担体との混合物に添加可能であり、または担体の添加前に活性剤と混合可能である。 エマルション剤またはサスペンション剤の形態でのポアオン製剤は、公知の技術を用いて同様に製造される。

    比較的疎水性の医薬化合物のために、他の送達システムを利用することが可能である。 リポソーム剤およびエマルション剤は、疎水性薬剤用の送達媒体または担体の周知の例である。 それに加えて、所要により、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒を使用することが可能である。

    効果的な寄生性有害無脊椎動物防除に必要とされる適用量(たとえば、「殺有害生物上有効量」)は、防除対象の寄生性有害無脊椎動物種、有害生物の生活環、ライフステージ、そのサイズ、位置、時季、宿主作物または動物、摂食行動、配偶行動、周囲湿気、温度などの因子に依存するであろう。 当業者であれば、所望の寄生性有害無脊椎動物防除レベルに必要な殺有害生物上の有効量を容易に決定することが可能である。

    一般に獣医学的用途では、本発明に係る化合物は、殺有害生物上の有効量で、寄生性有害無脊椎動物から保護される動物とくに恒温動物に投与される。

    殺有害生物上の有効量は、標的寄生性有害無脊椎動物の出現または活動を低減する観察可能な効果を達成するのに必要とされる活性成分の量である。 当業者であればわかるであろうが、殺有害生物上有効な用量は、本発明に係る方法に有用な種々の化合物および組成物、所望の殺有害生物作用および持続期間、標的寄生性有害無脊椎動物種、保護対象の動物、適用形態などによって異なりうる。 また、特定の結果を達成するのに必要とされる量は、単純な実験を通じて決定しうる。

    動物への経口または非経口投与に供する場合、好適な間隔で投与される本発明に係る組成物の用量は、典型的には約0.01mg/kg〜約100mg/kg、好ましくは約0.01mg/kg〜約30mg/kg動物体重量の範囲内である。

    本発明に係る組成物を動物に投与するのに好適な間隔は、ほぼ毎日〜ほぼ毎年の範囲内である。 注目すべきなのは、ほぼ毎週〜6ヶ月に約1回の範囲内の投与間隔である。 とくに注目すべきなのは、毎月の投与(adminstration)間隔である(すなわち、化合物を動物に毎月1回投与する)。

    以下の実施例により本発明を例示するが、これらに限定されるものではない。 この節では次の略号を使用した:DCE=1,2−ジクロロエタン、s=一重線、bs=幅広い一重線、d=二重線、dd=二重の二重線、dt=二重の三重線、t=三重線、tt=三重の三重線、q=四重線、sept=七重線、m=多重線、Me=メチル、Et=エチル、Pr=プロピル、Bu=ブチル、M. p. =融点、RT=保持時間、[M+H] + =分子カチオンの分子質量、[M−H] - =分子アニオンの分子質量、ee=鏡像異性体過剰率。

    以下のLC−MS法を用いて化合物のキャラクタリゼーションを行った。

    以下のキラルHPLC法を化合物のキャラクタリゼーションを行った。

    実施例1A:触媒調製:アントラセニル−メチルキニニウムクロリド

    トルエン(7ml)中の9−クロロメチル−アントラセン(0.91g)およびキニン(1g)の溶液を90℃で18時間加熱した。 反応混合物を濾過し、n−ヘプタンで洗浄した。 固体をクロロホルムおよびn−ヘプタンから再結晶して標記生成物(1.69g)を黄色固体として得た。 M. p. 150〜152℃(分解)。 LCMS(方法H)1.31min,M + 515; 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )9.15(d,1H),8.65(d,1H),8.53(d,1H),8.40(s,1H),8.00(m,3H),7.88(d,1H),7.71(s,1H),7.68(t,1H),7.53(t,1H),7.45(m,2H),7.33(dd,1H),7.11(d,1H),7.02(d,1H),6.22(d,1H),5.51(m,1H),5.15(m,1H),4.98(m,2H),4.38(m,1H),3.98(s,3H),3.48(m,1H),2.90(m,1H),2.63(t,1H),2.20(m,2H),1.85(m,2H),1.45(m,2H)。

    実施例1B:触媒調製:アントラセニル−メチルジヒドロキニニウムクロリド

    トルエン(9ml)中の9−クロロメチルアントラセニル(0.45g)およびヒドロキニン(0.5g)の溶液を80℃で18時間加熱した。 反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾過して標記生成物を黄色固体(0.60g)として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )9.33(d,1H),8.72(d,1H),8.54(bs,1H),8.34(d1H),8.03−8.09(m,2H),7.95−8.01(m,3H),7.75−7.80(m,1H),7.65(d,1H),7.56−7.62(m,1H),7.47−7.54(m,2H),7.37−7.41(m,1H),7.08−7.19(m,2H),5.93(d,1H),5.23−5.32(m,1H),4.15(t,1H),3.97(s,3H),2.90−2.99(m,2H),2.67(t,1H),2.29−2.39(m,2H),1.87(bs,1H),1.33−1.50(m,3H),1.10−1.19(m,2H),0.55(t,3H)。

    実施例2:触媒調製:2,4,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド

    トルエン(9ml)中の1−ブロモメチル−2,4,6−ペンタフルオロベンゼン(0.45g)およびキニン(0.5g)の溶液を80℃で18時間加熱した。 反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾液して標記生成物を白色固体(0.80g)として得た。 LCMS(方法H)1.02min,M + 469; 1 H NMR(400MHz,DMSO−d6)8.82(d,1H),8.05(d,1H),7.78(d,1H),7.54(q,2H),7.41(m,1H),7.21(m,1H),6.79(m,1H),6.57(m,1H),5.77(m,1H),5.42(d,1H),5.09(d,1H),5.04(d,1H),4.63(d,1H),4.18(m,2H),3.98(s,3H),3.59(m,2H),2.71(m,1H),2.20(m,2H),2.05(m,1H),1.87(m,1H),1.42(m,1H)。

    実施例3:触媒調製:2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド

    トルエン(9ml)中の1−ブロモメチル−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼン(0.52g)およびキニン(0.5g)の溶液を80℃で18時間加熱した。 反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾過して標記生成物を白色固体(0.90g)として得た。 M. p. 162〜165℃(分解)。 LCMS(方法G)1.08min,M + 505; 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )8.78(d,1H),8.05(d,1H),7.78(d,1H),7.39(dd,1H),7.18(d,1H),6.73(m,1H),6.41(d,1H),6.09(d,1H),5.50(m,1H),5.04(d,1H),4.98(d,1H),4.70(m,1H),4.63(d,1H),3.98(s,3H),3.97(m,1H),3.74(m,2H),3.10(m,1H),2.81(m,1H),2.30(m,2H),2.05(m,2H),1.41(m,1H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−132.67(s,1F),−146.60(s,2F),−158.28(s,2F)。

    実施例4:触媒調製:2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムクロリド

    トルエン(9ml)中の1−クロロメチル−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼン(0.42g)およびキニン(0.50g)の溶液を80℃で18時間加熱した。
    反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾液して標記生成物を淡黄色固体(0.3g)として得た。 LCMS(方法G)1.10min,M + 505; 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )8.78(d,1H),7.95(d,1H),7.78(d,1H),7.31(dd,1H),7.21(d,1H),6.75(s,1H),6.25(d,1H),5.50(m,1H),5.00(m,2H),4.88(d,1H),3.98(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−132.67(s,1F),−146.60(s,2F),−158.28(s,2F)。

    実施例5:触媒調製:6−クロロピペロニルキニニウムクロリド

    トルエン(9ml)中の6−クロロピペロニルクロリド(0.41g)およびキニン(0.50g)の溶液を80℃で18時間加熱した。 反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾過して標記生成物を淡黄色固体(0.75g)として得た。 LCMS(方法H)1.12min,M + 494; 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )8.83(d,1H),8.11(d,1H),7.86(m,2H),7.41(m,2H),7.09(d,1H),6.98(s,1H),6.72(m,2H),6.10(s,2H),5.61(m,1H),5.12(d,1H),5.05(d,1H),4.62(d,1H),3.98(s,3H),3.67(m,1H),3.38(dd,1H),3.19(m,2H),2.58(m,2H),2.33(m,1H),2.10(m,1H),1.83(m,1H),1.48(m,1H)。

    実施例6:触媒調製:3,4,5−トリメトキシベンジルキニニウムクロリド

    トルエン(9ml)中の3,4,5−トリメトキシベンジルクロリド(0.42g)およびキニン(0.50g)の溶液を80℃で18時間加熱した。 反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾過して標記生成物を白色固体(0.848g)として得た。 LCMS(方法G)1.06min,M + 505; 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )8.75(d,1H),8.05(d,1H),7.71(d,1H),7.37(m,2H),7.08(s,2H),6.67(d,1H),6.11(d,1H),5.61(m,1H),5.12(m,2H),4.61(d,1H),3.98(s,3H),3.87(s,3H),3.81(s,6H),3.70(t,1H),3.15(m,2H),2.65(m,1H),2.37(m,2H),2.09(m,1H),1.79(m,3H),1.58(t,1H)。

    実施例7:触媒調製:4−メチルピリジンキニニウムクロリド

    トルエン(9ml)中の4−クロロメチル−ピリジン塩酸塩(0.41g)および重炭酸カリウム(0.22g)の溶液を1時間攪拌した。 次いで、キニン(0.50g)をサスペンションに添加し、反応混合物を80℃で18時間加熱した。 反応混合物を水とジエチルエーテルとの混合物中で注加し、次いで、濾過し、減圧下35℃で乾燥させて標記生成物を赤色固体(0.30g)として得た。 LCMS(方法G)0.76min,M + 516; 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )8.71(d,1H),8.65(d,2H),7.95(d,1H),7.74(m,3H),7.29(m,1H),6.58(m,1H),6.28(d,1H),5.55(m,1H),5.10(m,3H),3.94(s,3H),3.54(m,1H),3.38(m,2H),3.00(m,2H),2.61(m,1H),2.31(m,1H),2.05(m,2H),1.74(m,2H),1.41(m,1H)。

    実施例8:触媒調製:2,6−ジクロロ−4−メチル−ピリジンキニニウムクロリド

    トルエン(3ml)中の2,6−ジクロロ−4−クロロメチル−ピリジン(0.14g)およびキニン(0.18g)の溶液を80℃で18時間加熱した。 反応混合物をジエチルエーテル中に注加し、次いで、濾過して標記生成物を白色固体(0.10g)として得た。 LCMS(方法G)1.07min,M + 485; 1 H NMR(400MHz,DMSO−d6)8.81(d,1H),8.05(s,2H),8.03(d,1H),7.73(d,1H),7.48(dd,1H),7.21(d,1H),6.48(s,1H),5.75(m,1H),5.58(m,1H),5.15(d,1H),5.03(d,1H),4.72(d,1H),4.42(m,1H),4.01(s,3H),3.78(m,1H),3.68(m,1H),3.51(t,1H),3.27(m,1H),2.63(m,1H),2.18(m,2H),2.05(m,1H),1.78(m,1H),1.45(m,1H)。

    実施例9:キラル分離4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミド

    キラル相分取HPLC(カラム:CHIRALPAK(登録商標)IC 5μm、移動相:90/10二酸化炭素/エタノール、流量:120ml/min、検出:230nm、温度:200℃、出口圧力:150bar)を介して4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミド(0.97g、国際公開第09080250号パンフレットに記載されるように調製した)を分離し、0.38gの4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド異性体A(α D −54.2°)および0.35gの4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3イル−ベンズアミド異性体B(α D +53.7°)を得た。 同様に4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシドチエタン−3−イル)−ベンズアミド(1.98g、国際公開第09080250号パンフレットに記載されるように調製した)を分割して0.81gの4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド異性体A(α D −46.2°)および0.83gの異性体B(α D +48.4°)を得た。 同様に4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(0.94g、国際公開第09080250号パンフレットに記載されるように調製した)を分割して0.44gの4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミド異性体A(α D −50.2°)および0.45gの異性体B(α D +51.1°)を得た。

    実施例10:中間体調製4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミド

    工程A:1−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−エタノン 無水CH 2 Cl 2 (50ml)中の2−フルオロトルエン(10.0g、90.8mmol)およびアセチルクロリド(6.64ml、93.4mmol)の溶液にAlCl 3 (15.3g、115mmol)を少量ずつ添加した(注意:激しい発熱反応)。 反応系を室温で24時間攪拌した。 反応を完了させるために混合物を加熱して2時間還流した。 反応混合物を飽和水性Na 2 CO 3でクエンチし、Et 2 Oで希釈し、Celite(登録商標)パッドに通して濾過した。 次いで、有機相を分離し、飽和水性NaClで洗浄し、Na 2 SO 4で脱水し、減圧下で濃縮した。 フラッシュクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘプタン:エチルアセテート97:3〜90:10)により精製して標記生成物を淡褐色油(13.6g)として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.83(d,1H),7.77−7.81(m,1H),7.06(t,1H),2.58(s,3H),2.32(d,3H)。

    工程B:1−(4−シアノ−3−メチルフェニル)−エタノン 1−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)−エタノン(2.02g、13.3mmol)をDMSO(4.5ml)に溶解させ、次いで、NaCN(0.81g、16.6mmol)を添加した。 得られた混合物を120℃で12時間加熱した。 次いで、冷却させた反応混合物をCH 2 Cl 2で希釈し、水で洗浄した。 水相をCH 2 Cl 2 (3×)で逆抽出した。 合わせた有機分をH 2 O(3×)、飽和水性NaCl(1×)で洗浄し、Na 2 SO 4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮しで橙色油(2.1g)を得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):7.89(s,1H),7.83(d,1H),7.71(d,1H),2.63(s,3H),2.62(s,3H)。

    工程C:4−アセチル−2−メチル安息香酸 AcOH(23ml)、H2O(23ml)、および濃H2SO4(23ml)中の1−(4−シアノ−3−メチル−フェニル)−エタノン(4.54g、28.5mmol)の淡黄色溶液を5時間還流し、室温で一晩攪拌した。 得られた橙色スラリーを175mlの30%NaOHでpH≒10に調整した。 得られた橙色溶液をAcOEt(2×250mL)で洗浄した。 水層を濃HCl(100ml)でpH=1に酸性化し、次いで、AcOEt(2×200ml)で抽出した。 有機相をH 2 O(1×200mL)で洗浄し、Na 2 SO 4で脱水し、濾過し、減圧下でエバポレートして橙色固体(4.94g)を得た。 橙色固体をCH 2 Cl 2 (150ml)および水(100ml)に溶解させ、続いて、30%NaOH(50ml)を連続的に添加した。 水相をCH 2 Cl 2 (2×50mL)で洗浄した。 水相に濃HCl(90ml)を添加した。 次いで、得られた沈殿を濾別し、水で洗浄した。 次いで、残渣をCH 2 Cl 2中に溶解させた。 有機相をNa 2 SO 4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して淡橙色固体(3.3g)を得た。 LCMS(方法F)RT=1.21min,[M+H + ]=179; 1 H NMR(400MHz,DMSO−d 6 ):13.2(bs,1H),7.82−7.91(m,3H),2.61(s,3H),2.58(s,3H)。

    工程D:4−アセチル−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミド 4−アセチル−2−メチル安息香酸(70g、39.3mmol)をCH 2 Cl 2 (700ml)およびオキサリルクロリド(109g、86mmol)に溶解させ、DMF(1mL)を連続的に添加した。 反応混合物を室温で一晩撹拌した。 次いで、混合物を減圧下で濃縮して褐色油(82g)を得た。 酸クロリドをCH 2 Cl 2 (500ml)中に再溶解させ、0℃に冷却した。 次いで、CH 2 Cl 2 (400mL)中のヒドロチエタン3−イルアミントリフルオロアセテート(国際公開第09080250号パンフレットに記載されるように調製した、92g、34mmol)およびEt 3 N(200g、200mmol)の溶液を滴下した。 得られた混合物を室温で一晩撹拌した。 10%NaOHを添加した。 混合物を水および2N HCl(300ml)で連続的に洗浄した。 有機層をNa 2 SO 4で脱水し、減圧下でエバポレートして褐色油(132g)を得た。 シリカゲルクロマトグラフィー(CH 2 Cl 2 :エチルアセテート2:1)により精製して標記化合物を黄色固体(34g)として得た。 LCMS(方法F)RT=1.21min,[M+H + ]=250。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):7.82(s,1H),7.79(d,1H),7.43(d,1H),6.21(bs,1H),5.43(q,1H),3.50(t,2H),3.39(t,2H),2.61(s,3H),2.49(s,3H)。

    工程E:4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミド 4−アセチル−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(0.25g、1mmol)、3,5ジクロロ2,2,2トリフルオロアセトフェノン(0.24g、1mmol)、炭酸カリウム(138mg、1mmol)、およびトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を1,2−ジクロロエタン(2.5ml)に溶解させた。 得られた混合物を3時間還流した。 反応混合物を室温に冷却し、飽和水性NH 4 Clを添加した。 混合物をCH 2 Cl 2 (3×50mL)で抽出した。 合わせた有機抽出物をNa 2 SO 4で脱水し、減圧下で濃縮して褐色固体(0.51g)を得た。 シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:エチルアセテート2:1)により精製して標記化合物を黄色固体(0.33g)として得た。 LCMS(方法F)RT=2.09min,[M+H+ ] =474,476,477。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):7.65−7.67(m,2H),7.40−7.43(m,1H),7.36−7.37(m,1H),7.34(t,1H),7.15(s,2H),6.17(d,1H),5.42(q,1H),3.50(t,2H),3.38(t,2H),2.46(s,3H)。

    実施例11:中間体調製4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    工程A:
    cis−1−オキシド−チエタン−3イルアミン チエタン−3−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(国際公開第09080250号パンフレットに記載されるように調製した、5.0g、26.4mmol)をジクロロメタン(400ml)に溶解させ、続いて、水(150ml)中の溶液としてNaHCO 3を添加した。 反応混合物を0℃に冷却し、強力撹拌下で、3−クロロ過安息香酸(6.5g、264.4mmol)をジクロロメタン(100ml)中の溶液として30分間以内に滴下した。 反応混合物温度は、添加時、4℃を超えなかった。 ジクロロメタン(50ml)を洗浄のために添加し、反応混合物を約2〜3℃で2時間撹拌した。 非混和性相を分離し、水相をジクロロメタン(3×)で抽出した。 合わせた有機相を捕集し、Na 2 SO 4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して白色固体(5.3g)を得た。 この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(エチルアセテート/ヘプタン/メタノール75:25:0−100:0:0−80:0:20)により精製して、最初に、cis−1−オキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(2.09g)、次いで、cis−1−オキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステルおよびtrans−1−オキシド−チエタン−3イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(1.15g)の両方の混合物、最後に、1,1−ジオキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(0.92g)を得た。

    0℃のcis−1−オキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(10g、5.3mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(6.5g、5.7mmol)を添加した。 得られた混合物を0℃で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して標記塩を黄色油(12.1g)として取得し、これをさらなる精製を行うことなくその次の工程で使用した。 1 H NMR(400MHz,DMSO−d 6 ):12.1(bs,1H),8.73(bs,2H),4.50−4.57(m,2H),4.35−4.43(m,2H),4.07−4.16(m,1H)。

    工程B:4−アセチル−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド CH 2 Cl 2 (21ml)中のcis−1−オキシド−チエタン−3イルアミン(2.2g、10mmol)および4−アセチル−2−メチル−安息香酸クロリド(2g、10mmol)の溶液に0℃でトリエチルアミン(5.05g、50mmol)を添加した。 得られた混合物を室温で一晩攪拌した。 混合物を飽和水性NH 4 Clでクエンチングした。 水相をCH 2 Cl 2 (3×50mL)で抽出した。 合わせた有機相を飽和水性Na 2 CO 3で洗浄し、Na 2 SO 4で脱水し、減圧下で濃縮して標記化合物を琥珀色固体(2.2g)として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):7.80(s,1H),7.77(d,1H),7.44(d,1H),6.66(d,1H),4.69(q,1H),4.17−4.32(m,2H),3.29(dt,2H),2.61(s,3H),2.48(s,3H)。

    工程C:4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル−ベンズアミド)
    4−アセチル−2−メチル−N−(cis−1−ジオキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(1.0g、3.7mmol)、(3,5ジクロロ2,2,2トリフロロアセトフェノン(trifuloroacetophenone)(0.9g、3.7mmol)、炭酸カリウム(0.52g、3.7mmol)、およびトリエチルアミン(40mg、0.37mmol)を1,2ジクロロエタン(11ml)に溶解させた。得られた混合物を一晩還流した。反応混合物を室温に冷却し、温(40℃)エチルアセテートで希釈し、水を添加し、分離された水層を温EtOAcで抽出(extacted)し、有機層をブラインで洗浄し、Na 2 SO 4で脱水し、減圧下で濃縮して灰白色固体(1.8g)を得た。LCMS(方法F)RT=1.89min,[M+H + ]=490,492。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):7.66−7.68(m,2H),7.42−7.45(m,2H),7.36−7.38(m,1H),7.34(t,1H),7.15(d,2H),6.54(d,1H),4.64−4.75(m,1H),4.17−4.24(m,2H),3.25(dt,2H),2.46(s,3H)。

    実施例12:中間体調製4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    工程A:1,1−ジオキシド−チエタン−3イルアミン チエタン−3−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(国際公開第09080250号パンフレットに記載されるように調製した、5.0g、26.4mmol)をジクロロメタン(400ml)に溶解させ、続いて、水(150ml)中の溶液としてNaHCO 3を添加した。 反応混合物を0℃に冷却し、強力撹拌下で、3−クロロ過安息香酸(6.5g、264.4mmol)をジクロロメタン(100ml)中の溶液として30分間以内に滴下した。 反応混合物温度は、添加時、4℃を超えなかった。 ジクロロメタン(50ml)を洗浄のために添加し、反応混合物を約2〜3℃で2時間撹拌した。 非混和性相を分離し、水相をジクロロメタン(3×)で抽出した。 合わせた有機相を捕集し、Na 2 SO 4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して白色固体(5.3g)を得た。 この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(エチルアセテート/ヘプタン/メタノール75:25:0−100:0:0−80:0:20)により精製して、最初に、cis−1−オキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(2.09g)、次いで、cis−1−オキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステルおよびtrans−1−オキシド−チエタン−3イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(1.15g)の両方の混合物、最後に、1,1−ジオキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(0.92g)を得た。

    1,1−ジオキシド−チエタン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(1.0g、4.5mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(1ml、12.9mmol)を添加した。 得られた混合物を室温で2時間攪拌した。 2時間後、トリフルオロ酢酸(3ml)のさらなる注入を行い、続いて、5時間後、トリフルオロ酢酸(5ml)の最後の添加を行った。 次いで、溶媒を減圧下で除去した。 得られたガムをEt 2 O(3×)で洗浄し、得られた固体を減圧下で乾燥させて標記化合物を白色粉末(0.92g)として得た。 1 H NMR(400MHz,DMSO−d 6 ):8.31(bs,2H),4.01(t,2H),3.70−3.81(bs,1H),3.27(t,2H)。

    工程B:
    4−アセチル−2−メチル−N−(1,1−ジオキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド 0℃に冷却されたCH 2 Cl 2 (100ml)中の4−アセチル−2−メチルベンゾイルクロリド(4.6g、23mmol)およびEt3N(2.53g、25mmol)の溶液にヒドロチエタン−3−イルアミン1,1−ジオキシドトリフルオロアセテート(5.0g、21mmol)を添加した。 得られた混合物を室温で一晩撹拌した。 混合物を水で連続的に洗浄し、CH 2 Cl 2 (2×100mL)で抽出した。 合わせた有機相を2N HClで洗浄した。 有機層をNa 2 SO 4で脱水し、減圧下でエバポレートして黄色油(5.9g)を得た。 LCMS(方法F)RT=1.05min,[M+H + ]=282。 1 HNMR(400MHz,CDCl 3 ):7.82(s,1H),7.78(d,1H),7.46(d,1H),6.63(d,1H),4.86−4.94(m,1H),4.59−4.67(m,2H),4.03−4.08(m,2H),2.62(s,3H),2.50(s,3H)。

    工程C:4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキシド−チエタン−3−イル−ベンズアミド)
    4−アセチル−2−メチル−N−(1,1−ジオキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(0.28g、1mmol)、(3,5ジクロロ2,2,2トリフルオロアセトフェノン(trifuloroacetophenone)(0.24g、1mmol)、炭酸カリウム(138mg、1mmol)、およびトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を1,2−ジクロロエタン(2.5ml)に溶解させた。得られた混合物を3時間還流した。反応混合物を室温に冷却し、飽和水性NH 4 Clを添加した。混合物をCH 2 Cl 2 (3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa 2 SO 4で脱水し、減圧下で濃縮して褐色固体(0.52g)を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:エチルアセテート2:1)により精製して標記化合物を黄色固体(0.33g)として得た。固体をヘプタン(10ml)中に懸濁させ、40℃で1時間撹拌した。次いで、0℃に冷却し、濾過し、1ml冷TBMEで洗浄した。真空下で乾燥させた後、標記化合物を白色固体(0.50g)として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 ):7.65−7.69(m,2H),7.45−7.47(m,2H),7.43−7.45(m,2H),7.36−7.37(m,1H),7.35(t,1H),7.15(d,2H),6.49(d,1H),4.86−4.94(m,1H),4.59−4.67(m,2H),3.99−4.05(m,2H),2.48(s,3H)。

    実施例13:
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、37mg)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷−アセトン浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)およびアントラセニル−メチルキニニウムクロリド(20mg)(触媒調整の実施例1)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約−25℃で5時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート5%)により精製し、標記化合物(90mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,1H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,2H),3.39(t,2H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.60分)を主生成物として含有していた(40%ee)。

    実施例14
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、37mg)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、アセトン浴中でクライオスタットにより冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド(20mg)(触媒調整の実施例3)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約−15℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(100mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,1H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,2H),3.39(t,2H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.80分)を主生成物として含有していた(63%ee)。

    実施例15
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075ml)に添加した。
    溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、アセトン浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムクロリド(21mg)(触媒調整の実施例4)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で2時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(75mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,10H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,1H),3.39(t,1H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.80分)を主生成物として含有していた(75%ee)。

    実施例16
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075ml)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、アセトン浴中でクライオスタットにより冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および2,4,6−トリフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド(19mg)(触媒調整の実施例2)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約−15℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(100mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,10H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,1H),3.39(t,1H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.40分)を主生成物として含有していた(49%ee)。

    実施例17
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075ml)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、アセトン浴中でクライオスタットにより冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および4−ピリジン−メチル−キニニウムクロリド(15mg)(触媒調整の実施例7)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約−15℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(54mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,10H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,1H),3.39(t,1H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.80分)を主生成物として含有していた(51%ee)。

    実施例18
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチ−ル4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075ml)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、アセトン浴中でクライオスタットにより冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および6−ピペロニルキニニウムクロリド(18mg)(触媒調整の実施例5)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約−15℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(100mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,10H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,1H),3.39(t,1H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.80分)を主生成物として含有していた(51%ee)。

    実施例19
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075mL)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および3,4,5−トリメトキシフェニル−メチルキニニウムクロリド(22mg)(触媒調整の実施例6)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で2時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(67mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,10H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,1H),3.39(t,1H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.80分)を主生成物として含有していた(77%ee)。

    実施例20
    4−[5−(3,5ジクロロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075mL)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg)および2,6−ジクロロピリジン−メチルキニニウムクロリド(21mg)(触媒調整の実施例8)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で2時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物(70mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.18(d,10H),5.41(q,1H),4.09(d,1H),3.67(d,1H),3.50(t,1H),3.39(t,1H),2.47(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )−79.51(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法I)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間8.80分)を主生成物として含有していた(66%ee)。

    実施例21
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、37mg)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)およびアントラセニル−メチルキニニウムクロリド(24mg)(触媒調整の実施例1)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で1時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:エチルアセテート/エタノール5%)により精製し、標記化合物(90mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,5H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(S,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間17.6分)を主生成物として含有していた(37%ee)。

    実施例22
    4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、37mg)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド(24mg)(触媒調整の実施例3)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で1時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:エチルアセテート/エタノール5%)により精製し、標記化合物(34mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,6H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間17.1分)を主生成物として含有していた(87%ee)。

    実施例23
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.45ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、67mg)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(7ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(500mg)および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド(120mg)(触媒調整の実施例3)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で2時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:エチルアセテート/エタノール5%)により精製し、標記化合物(450mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,6H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間17.0分)を主生成物として含有していた(90%ee)。 1dmgの経路長を用いて1mlのエタノールに溶解させた3.1mgのサンプルで旋光度は測定した。 [αD]+58.7°。

    実施例24
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.25ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.075mL)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)および4−ピリジン−メチル−キニニウムクロリド(15mg)(触媒調整の実施例7)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で1時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:エチルアセテート/エタノール5%)により精製し、標記化合物(100mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,5H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間17.14分)を主生成物として含有していた(59%ee)。

    実施例25
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.09ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.026ml)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムクロリド(21mg)(触媒調整の実施例4)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:エチルアセテート/エタノール5%)により精製し、標記化合物(85mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,5H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間17.05分)を主生成物として含有していた(73%ee)。

    実施例26
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.09ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.026mL)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)および3,4,5−トリメトキシフェニル−メチルキニニウムクロリド(22mg)(触媒調整の実施例6)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:エチルアセテート/エタノール5%)により精製し、標記化合物(90mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,5H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間17.36分)を主生成物として含有していた(70%ee)。

    実施例27
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    水酸化ナトリウム(35mg、0.88mmol)を水(0.20ml)に溶解させ、混合物を氷浴中で0℃に冷却し、ヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.49ml)を滴下した。 混合物を5〜10分間撹拌し、次いで、−15℃の1,2−ジクロロエタン(4ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(0.202g、0.40mmol)およびアントラセニル−メチルキニニウムクロリド(66mg)(触媒調整の実施例1)の撹拌溶液に滴下し、混合物を一晩攪拌した。 LCは、出発材料の消費および生成物の形成を示す。 混合物をジクロロメタンで希釈し、希塩酸(2M、1mL)でクエンチした。 混合物をアイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/エチルアセテート50%)により精製して標記化合物(208mg)を無色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.79(br.d,1H),4.85(m,1H),4.58(m,2H),4.05(m,3H),3.71(d,1H),2.44(s,3H)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間21.5分)を主生成物として含有していた(32.5%ee)。

    実施例28
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    ヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.024ml)をあらかじめ冷却(氷水浴)された水酸化ナトリウムの溶液(5M、0.088ml)に添加した。 混合物を1分間撹拌し、次いで、1,2−ジクロロエタン(2ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミドおよび2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド(触媒調整の実施例3)のあらかじめ冷却(氷水浴)された溶液に添加した。 混合物を0〜5℃で3時間攪拌した。 少量サンプルを採取した。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )は、生成物の形成および出発材料の消費を示す。 混合物をジクロロメタンで希釈し、希塩酸(2M、1ml)でクエンチした。 混合物をアイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮し、残渣をシクロヘキサンに溶解させ、濾過し、減圧下で濃縮した。 残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/エチルアセテート15〜50%)により精製し、標記化合物(55mg)を灰白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.75(br.d,1H),4.88(m,1H),4.62(m,2H),4.05(m,3H),3.70(d,1H),2.47(s,3H); 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F):生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間21.6分)を主生成物として含有していた(67%ee)。

    実施例29
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.09ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.026ml)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムクロリド(21mg)(触媒調整の実施例4)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:n−ヘプタン/エチルアセテート40%)により精製し、標記化合物(58mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.52(m,4H),7.42(m,2H),6.75(br.d,1H),4.88(m,1H),4.62(m,2H),4.05(m,3H),3.70(d,1H),2.47(s,3H); 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間21.45分)を主生成物として含有していた(65%ee)。

    実施例30
    4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミド

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.09mL)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.026ml)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌し、次いで、氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の1,4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−(cis−1−オキシド−チエタン−3−イル)−ベンズアミド(100mg)および3,4,5−トリメトキシフェニル−メチルキニニウムクロリド(触媒調整の実施例6)(22mg)の激しく撹拌された溶液に添加した。 混合物を約0℃で3時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:n−ヘプタン/エチルアセテート40%)により精製し、標記化合物(62mg)を白色固体として得た。 1 H NMR(400MHz,CDCl 3 )7.48(m,5H),7.15(d,1H),4.70(m,1H),4.15(m,2H),4.10(d,1H),3.73(d,1H),3.47(m,2H),2.42(s,3H)。 19 F NMR(376MHz,CDCl 3 )79.52(s,3F)。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体B(保持時間21.67分)を主生成物として含有していた(68%ee)。

    実施例31

    実施例13に記載の一般的手順に従って、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(チエタン−3−イル)−ベンズアミドの調製に関して、さまざまな触媒、溶媒、および反応条件をスクリーニングした。 以下の結果が得られた。

    実施例32

    実施例27に記載の一般的手順に従って、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(1,1−ジオキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミドの調製に関して、さまざまな触媒、溶媒、および反応条件をスクリーニングした。 以下の結果が得られた。

    実施例33

    実施例21に記載の一般的手順に従って、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(cis−1−オキソ−チエタン−3−イル)−ベンズアミドの調製に関して、さまざまな触媒、溶媒、および反応条件をスクリーニングした。 以下の結果が得られた。

    実施例34:
    鏡像異性体過剰率に及ぼす(4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミド)のE/Z比の影響

    実施例10の工程Eに記載の手順を用いて、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/エチルアセテート5/1)からさまざまな画分を捕集することにより、中間体4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミドのさまざまなE/Z比を得ることができた。 したがって、クロマトグラフィーから特定の画分を捕集することにより、4−アセチル−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(3.97g)から4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミドの75/25E/Z混合物3.2gを得た。 同様に、4−アセチル−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(3.97g)から、4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミドの75/25E/Z混合物3.2gを得た。 同様に、他の実験では、4−アセチル−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(10g)から、4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミドの75/25E/Z混合物3.2gを得た。 同様に、フラッシュクロマトグラフィーからすべての画分を捕集することにより、4−アセチル−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(3.97g)から4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミドの91/9E/Z混合物16gを得た。

    あらかじめ冷却された5M水酸化ナトリウム溶液(0.093ml)を5℃(氷浴)でヒドロキシルアミンの溶液(水中50%、0.026mL)に添加した。 溶液を5℃で15分間攪拌した。 次いで、異性体混合物の激しく撹拌された溶液に添加した。 氷浴中で冷却された1,2−ジクロロエタン(1.5ml)中の4−[(E)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イルベンズアミドと4−[(Z)−3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブタ−2−エノイル]−2−メチル−N−チエタン−3−イル−ベンズアミド(100mg、下記の表に記載の比)と3,4,5−トリメトキシフェニル−メチルキニニウムクロリド(21mg)(触媒調整の実施例6)との。 混合物を約0℃で2時間急速撹拌した。 反応混合物をジクロロメタンで希釈し、アイソリュート相分離カートリッジに通し、減圧下で濃縮して黄色油を残した。 この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/エチルアセテート20%)により精製し、標記化合物を得た。 生成物をキラルHPLC(方法J)により分析し、標記化合物の異性体AおよびBの参照サンプルと比較したところ(キラル分離の実施例)、生成物は、異性体Bを主生成物として含有していた(下記の表中の鏡像異性体過剰率)。

    実施例35:生物学的実施例 この実施例は、式(I)で示される化合物の殺有害生物性/殺虫性を例示する。 異性体AおよびBの絶対配置はX線回折により確認した。 異性体Bは、式IBで示される化合物に対応する。 試験は次のように行った。

    スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)(エジプトワタハムシ):
    ワタリーフディスクを24ウェルマイクロタイタープレート中の寒天上に配置し、試験溶液を50ppmの適用量でスプレーした。 乾燥後、5匹のL1幼虫をリーフディスクに寄生させた。 処理3日後(DAT)、死亡率、摂食行動、および成長調節に関して、サンプルを検査した。 以下の結果が得られた。

    ヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)(タバコバッドワーム):
    卵(産卵後0〜24時間)を24ウェルマイクロタイタープレート中の人工餌料上に配置し、ピペット操作により50ppm(ウェル中濃度18ppm)の適用量の試験溶液で処理した。 4日間のインキュベーション期間の後、卵死亡率、幼虫死亡率、および成長調節に関して、サンプルを検査した。 以下の結果が得られた。

    プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)(コナガ):
    人工餌料を有する24ウェルマイクロタイタープレート(MTP)をピペット操作により50ppm(ウェル中濃度4.5ppm)の適用量の試験溶液で処理した。 乾燥後、L2幼虫(ウェル1個あたり7〜12匹)をMTPに寄生させた。 6日間のインキュベーション期間の後、幼虫死亡率および成長調節に関して、サンプルを検査した。 以下の結果が得られた。

    ジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)(トウモロコシルートワーム):
    人工餌料を有する24ウェルマイクロタイタープレート(MTP)をピペット操作により50ppm(ウェル中濃度4.5ppm)の適用量の試験溶液で処理した。 乾燥後、L2幼虫(ウェル1個あたり6〜10匹)をMTPに寄生させた。 5日間のインキュベーション期間の後、幼虫死亡率および成長調節に関して、サンプルを検査した。 以下の結果が得られた。

    トリプス・タバシ(Thrips tabaci)(ネギアザミウマ):
    ヒマワリリーフディスクを24ウェルマイクロタイタープレート中の寒天上に配置し、試験溶液を50ppmの適用量でスプレーした。 乾燥後、混合年齢のアブラムシの集団をリーフディスクに寄生させた。 7日間のインキュベーション期間の後、死亡率に関してサンプルを検査した。 以下の結果が得られた。

    テトラニカス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)(ナミハダニ):
    24ウェルマイクロタイタープレート中の寒天上のインゲンリーフディスクに50ppmの適用量の試験溶液をスプレーした。 乾燥後、混合年齢のダニの集団をリーフディスクに寄生させる。 8日後、卵死亡率、幼虫死亡率、および成虫死亡率に関してディスクを検査する。 以下の結果が得られた。

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