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バイオテクノロジー生成物からDNAを除去する方法

阅读:252发布:2021-12-01

专利汇可以提供バイオテクノロジー生成物からDNAを除去する方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本発明は、 微 生物 発酵又は生体内変換によって得られた試料中のDNAを分解する方法であって、試料を 温度 の上昇と低pHとの組合せで処理することを含む方法に関する。また、微生物細胞からDNAを放出させる方法であって、微生物細胞を45℃から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることを含む方法に関する。最後に、本発明は、生成物を生成する方法であって、微生物細胞からDNAを放出させ、前記DNAを分解するステップを含む方法を提供する。【選択図】なし,下面是バイオテクノロジー生成物からDNAを除去する方法专利的具体信息内容。

生物細胞で目的の生成物を生成する方法であって、 (a)培養培地で前記目的の生成物を生成することができる微生物細胞を培養するステップと、 (b)微生物細胞を45から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることによって微生物細胞を破壊し、それによって細胞からDNAを放出させるステップと、 (c)放出されたDNAを少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートし、それによって放出されたDNAを分解するステップと、 (d)目的の生成物を単離するステップと を含む、方法。微生物細胞が、真菌細胞であり、好ましくはエレモテシウム・ゴシッピ(Eremothecium gossypii)細胞である、請求項1に記載の方法。目的の生成物が、ビタミン、カロテノイド、補酵素、アミノ酸、有機酸、抗生物質、アルコール、テルペン、タンパク質、脂肪酸、ステロイド、ヌクレオチド、多糖、ポリヒドロキシアルカノエートからなる群から選択され、好ましくはリボフラビンである、請求項1又は2に記載の方法。微生物細胞がエレモテシウム・ゴシッピ細胞であり、目的の生成物がリボフラビンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。細胞が、48℃の温度で4時間インキュベートすることによって破壊される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。放出されたDNAが、2時間を超えて、少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートされる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。放出されたDNAが、50℃から80℃の間の温度で及びpH1.0からpH4.5未満の間のpHで2時間超から10時間の間の期間、インキュベートされる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。ステップ(b)の破壊及び/又はステップ(c)のインキュベーションが、培養液中で実行される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。遺伝子の完全なコード配列が、ステップ(d)で単離された目的の生成物において検出できない、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。微生物細胞が、遺伝子改変細胞である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。微生物発酵又は生体内変換によって得られた試料中のDNAを分解する方法であって、試料を少なくとも50℃の温度で及び4.5未満のpHでインキュベートすることを含む、方法。微生物発酵によって得られた試料が、発酵培養液である、請求項11に記載の方法。試料が2時間を超えてインキュベートされる、請求項11又は12に記載の方法。微生物細胞を破壊する方法であって、細胞を45から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることを含む、方法。細胞を48℃の温度で4時間インキュベートすることを含む、請求項14に記載の方法。

微生物細胞で目的の生成物を生成する方法であって、 (a)培養培地で前記目的の生成物を生成することができる微生物細胞を培養するステップと、 (b)微生物細胞を45から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることによって微生物細胞を破壊し、それによって細胞からDNAを放出させるステップと、 (c)放出されたDNAを少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートし、それによって放出されたDNAを分解するステップと、 (d)目的の生成物を単離するステップと を含み、遺伝子の完全なコード配列が、ステップ(d)で単離された目的の生成物において検出できない、方法。DNAが分解される前に、細胞培養培地の一部をデカントする中間ステップを含む、請求項1に記載の方法。微生物細胞が、真菌細胞であり、好ましくはエレモテシウム・ゴシッピ(Eremothecium gossypii)細胞である、請求項1又は2に記載の方法。目的の生成物が、ビタミン、カロテノイド、補酵素、アミノ酸、有機酸、抗生物質、アルコール、テルペン、タンパク質、脂肪酸、ステロイド、ヌクレオチド、多糖、ポリヒドロキシアルカノエートからなる群から選択され、好ましくはリボフラビンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。微生物細胞がエレモテシウム・ゴシッピ細胞であり、目的の生成物がリボフラビンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。細胞が、48℃の温度で4時間インキュベートすることによって破壊される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。放出されたDNAが、2時間を超えて、少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートされる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。放出されたDNAが、50℃から80℃の間の温度で及びpH2.0からpH4.5の間のpHで、3から18時間、インキュベートされる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。ステップ(b)の破壊及び/又はステップ(c)のインキュベーションが、培養液中で実行される、請求項1及び3〜8のいずれか一項に記載の方法。微生物細胞が、遺伝子改変細胞である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。

说明书全文

本発明は、生物発酵又は生体内変換によって得られた試料中のDNAを分解する方法であって、試料を温度の上昇と低pHとの組合せで処理することを含む方法に関する。また、微生物細胞からDNAを放出させる方法であって、微生物細胞を45℃から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることを含む方法に関する。最後に、本発明は、生成物を生成する方法であって、微生物細胞からDNAを放出させ、前記DNAを分解するステップを含む方法を提供する。

発酵及び生体内変換プロセスでは、原核及び/又は真核細胞の代謝活性を使用して、ビール、ワイン及びバイオエタノール、L-グルタミン酸、クエン酸、及び乳酸、様々な抗生物質、酵素、ステロイド、並びに香気成分のような物質を生成する。

発酵又は生体内変換によって得られた生成物は、このプロセスで使用された細胞由来のDNAを含む場合がある。一方では、細胞内生成物の精製は、細胞破壊を必要とし、その際、DNAを含む細胞内化合物が培養液中に遊離し、いくつかのさらなる精製ステップの後でさえ、生成物内に残留DNAが残存する場合がある。他方では、細胞外生成物も、細胞除去のための効率的な分離ステップが発酵又は生体内変換後に使用されるにもかかわらず、まさに発酵又は生体内変換プロセスの間の細胞溶解及びDNAの遊離によって、残留DNAを含む場合もある。

発酵又は生体内変換によって得られた、DNAをいまだに含有する生成物の場合は、残留DNAを含有しない生成物の場合よりも、規制上の要件が厳格になる場合がある。例えば、遺伝子改変微生物(GMM)の発酵によって得られた食品及び飼料製品について、製品内にGMM及び新しく導入された遺伝子が存在しないことは、リスク評価を目的とした分類に直接の影響を及ぼす(EFSA (2011)The EFSA Journal 9(6): 2193)。新しく導入された遺伝子が存在しないことは、関心の標的遺伝子(複数可)のコード配列(複数可)の完全長にわたるPCRによって示されなければならない(EFSA (2011) The EFSA Journal 9(6): 2193)。

したがって、規制の観点から、DNAの断片化によって生成物由来の完全な遺伝子が存在しないようにする、信頼性がある費用効率の高い方法は、特に興味深いものとなりうる。

酵素的又は化学的DNA分解(Anderson (1981) Nucleic Acids Res. 9: 3015〜3027、Roe (2004) Methods Mol. Biol. 255: 171〜187、Bauerら、(2003) Eur. Food Res. Technol. 217: 338〜343、Poirier (2004) Nature Rev. Cancer 4: 630〜637)、せん断(流体力学的せん断(Joneja及びHuang(2009) Biotechniques 46: 553〜556、Thorstensonら、(1998) Genome Res. 8: 848〜855)、超音波処理(Deininger(1983) Anal. Biochem. 135: 247〜263)、噴霧(Burgerら、(2007) Nat. Protocols 2: 603〜614))、酸化攻撃(Aronovitchら、(1991) Free Radic. Res. Commun. 12〜13: 499〜508)、照射(Rastogiら、(2010) Journal of Nucleic Acids; Yang及びHang (2013) J. Biomol. Tech. 24:98〜103)、及びラジカル(Dizdaroglu及びJaruga (2012) Free Radic. Res. 46:382〜419)を含むDNA断片化を達成するためのいくつかの取り組みが知られ、科学文献に記載されている。

しかし、せん断力の適用のようなこれらの方法のいくつかについては、追加の設備が必要とされ、このことは、プロセス全体をより複雑に費用のかかるものにしている。さらに、化学的又は酵素的DNA断片化を使用した場合、断片化ステップ後に、酵素又は化合物を除去しなければならない。

EFSA (2011)The EFSA Journal 9(6): 2193

Anderson (1981) Nucleic Acids Res. 9: 3015〜3027

Roe (2004) Methods Mol. Biol. 255: 171〜187

Bauerら、(2003) Eur. Food Res. Technol. 217: 338〜343

Poirier (2004) Nature Rev. Cancer 4: 630〜637

Joneja及びHuang(2009) Biotechniques 46: 553〜556

Thorstensonら、(1998) Genome Res. 8: 848〜855

Deininger(1983) Anal. Biochem. 135: 247〜263

Burgerら、(2007) Nat. Protocols 2: 603〜614

Aronovitchら、(1991) Free Radic. Res. Commun. 12〜13: 499〜508

Rastogiら、(2010) Journal of Nucleic Acids

Yang及びHang (2013) J. Biomol. Tech. 24:98〜103

Dizdaroglu及びJaruga (2012) Free Radic. Res. 46:382〜419

したがって、バイオテクノロジーによって生成された生成物からDNAを除去するための、生成物の収率及び生成物の品質に影響を及ぼさない簡便な方法が依然として必要である。

本発明は、生成物の損失を最小限にしながら、生成物中に完全な遺伝子が確実に存在しないようにする、バイオテクノロジーによって生成された生成物からDNAを除去する方法を提供する。

本発明者らは、驚いたことに、単に試料のpH及び温度条件を変えるだけで、微生物発酵又は生体内変換によって得られた試料からDNAを効率的に除去できることを見出した。

その結果、本発明は、微生物細胞で目的の生成物を生成する方法であって、 (a)培養培地で前記目的の生成物を生成することができる微生物細胞を培養するステップと、 (b)微生物細胞を45から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることによって微生物細胞を破壊し、それによって細胞からDNAを放出させるステップと、 (c)放出されたDNAを少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートし、それによって放出されたDNAを分解するステップと、 (d)目的の生成物を単離するステップと を含む方法を提供する。

好ましくは、微生物細胞は真菌細胞であり、より好ましくはエレモテシウム・ゴシッピ(Eremothecium gossypii)細胞である。

また、好ましくは、目的の生成物は、ビタミン、カロテノイド、補酵素、アミノ酸、有機酸、抗生物質、アルコール、テルペン、タンパク質、ヌクレオチド、ステロイド、多糖、ポリヒドロキシアルカノエート及び脂肪酸からなる群から選択され、より好ましくは目的の生成物はリボフラビンである。

特に好ましい実施形態では、微生物細胞はエレモテシウム・ゴシッピ細胞であり、目的の生成物はリボフラビンである。

他の好ましい実施形態では、細胞は、48℃の温度で4時間、細胞をインキュベートすることによって破壊される。

さらに好ましい実施形態では、放出されたDNAは、2時間を超えてインキュベートされ、より好ましい実施形態では、50℃から80℃の間の温度で及びpH1.0からpH4.5未満の間のpHで2時間超から10時間の間の期間、インキュベートされる。

好ましくは、ステップ(b)の破壊及び/又はステップ(c)のインキュベーションは、発酵培養液中で実行される。

また好ましくは、遺伝子の完全なコード配列は、ステップ(d)で単離された目的の生成物において検出できない。

他の好ましい実施形態では、微生物細胞は、遺伝子改変細胞である。

本発明は、微生物発酵又は生体内変換によって得られた試料中のDNAを分解する方法であって、試料を少なくとも50℃の温度で及び4.5未満のpHでインキュベートすることを含む方法も対象にする。

好ましくは、微生物発酵又は生体内変換によって得られた試料は、発酵培養液である。

また好ましくは、試料は2時間を超えてインキュベートされる。

他の好ましい実施形態では、試料は、真菌若しくは細菌細胞の発酵によって、又は真菌若しくは細菌細胞を使用した基質の生体内変換によって得られる。より好ましくは、真菌細胞はエレモテシウム・ゴシッピ細胞である。またより好ましくは、細菌細胞は枯草菌(Bacillus subtilis)細胞である。

本発明は、微生物細胞を破壊する方法であって、細胞を45から55℃の温度で2から10時間、好ましくは48℃の温度で4時間インキュベートすることを含む方法も対象にする。

好ましくは、微生物細胞は、真菌細胞であり、より好ましくはエレモテシウム・ゴシッピ細胞である。最も好ましくは、微生物細胞は、リボフラビンを生成するエレモテシウム・ゴシッピ細胞である。

さらに好ましい実施形態では、pHはpH6.0からpH8.0の間、より好ましくはpH6.4から7.2の間、さらにいっそう好ましくはpH6.6からpH7.0の間、最も好ましくはpH6.8又は6.7である。

さらに他の実施形態では、本発明は、エレモテシウム・ゴシッピ細胞においてリボフラビンを生成する方法であって、 (a)培養培地で細胞を培養するステップと、 (b)細胞を6から8のpH及び45から55℃の温度で2から10時間インキュベートすることによって細胞を破壊し、それによって細胞からDNAを放出させるステップと、 (c)放出されたDNAを少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートし、それによってDNAを分解するステップと、 (d)リボフラビンを単離するステップと を含む方法を対象にする。

好ましくは、細胞は、6.8又は6.7のpH及び48℃の温度で4時間、細胞をインキュベートすることによって破壊される。

また、好ましくは、放出されたDNAを2時間を超えてインキュベートし、より好ましい実施形態では、50℃から80℃の間の温度、2.0から4.5未満の間のpHで2時間超から10時間の間の期間、インキュベートする。最も好ましくは、放出されたDNAを75℃の温度及び4.0のpHで6時間インキュベートする。

好ましくは、ステップ(b)の破壊及び/又はステップ(c)のインキュベーションは、発酵培養液中で実行される。

また、好ましくは、遺伝子の完全なコード配列は、ステップ(d)で単離された目的の生成物中に検出することができない。

別の実施形態では、本発明は、微生物細胞を使用した生体内変換によって基質を目的の生成物に変換する方法であって、 (a)生体内変換のための微生物細胞及び基質を含む溶液を生体内変換に適した条件下でインキュベートし、それによって基質から目的の生成物を生成するステップと、 (b)ステップ(a)の溶液を少なくとも50℃の温度及び4.5未満のpHでインキュベートし、それによって溶液内に存在するいずれのDNAも分解するステップと、 (c)目的の生成物を単離するステップと を含む方法に関する。

(a)及び(b)に示されるように、異なるpH及び温度条件下における生成物の安定性の試験の図である。生成物の収率を0から24時間にわたって測定し、開始時の値(0時間)を100%に設定した。

84bpのACT1遺伝子断片及び400bpのRIB3遺伝子断片を用いたPCR分析の結果の図である。発酵培養液(FB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。GeneRuler(商標)1kb Plus又はGeneRuler(商標)1kb DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

113bp及び200bpのRIB3遺伝子断片を用いたPCR分析の結果の図である。発酵培養液(FB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。GeneRuler(商標)1kb Plus DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

116bpのACT1遺伝子断片及び200bpのRIB3遺伝子断片を用いたPCR分析の結果の図である。発酵培養液(FB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。GeneRuler(商標)1kb Plus DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

116bpのACT1遺伝子断片及び113bpのRIB3遺伝子断片を用いたPCR分析の結果の図である。発酵培養液(FB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。GeneRuler(商標)1kb Plus DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

RIB4遺伝子の519bpの完全長オープンリーディングフレームを用いたPCR分析の結果の図である。発酵培養液(FB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。GeneRuler(商標)1kb DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

枯草菌由来の146bp及び421bpのAMYE遺伝子断片を用いたPCR分析の結果の図である。枯草菌発酵培養液(FB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。146bpのアンプリコンは、鋳型としてgDNA抽出物上清を用いたPCR分析に由来し、一方、214bpのPCR断片は、鋳型として完全な細胞懸濁液からのDNA抽出を用いたPCR分析から得られた。GeneRuler(商標)1kb Plus DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

コリネバクテリウム・グルタミカム(C. glutamicum)由来の212bpのask遺伝子断片を用いたPCR分析の結果の図である。コリネバクテリウム・グルタミカム培養液(CB)を、列挙した条件(pH、温度及び時間)下で処理した。PCR分析は、鋳型としてgDNA抽出物上清又は全培養液からのDNA抽出のいずれかを用いて行った。GeneRuler(商標)1kb Plus DNA Ladderをサイズマーカーとして用いた。

本発明は、特定の実施形態に関して記載されるが、本記載は限定した意味に解釈されるものではない。

本発明の例となる実施形態を詳細に記載する前に、本発明を理解するために重要な定義が与えられる。本明細書及び添付された特許請求の範囲で用いられるように、単数形の「a」及び「an」は、文脈が明らかに別の方法を指示しなければ、それぞれの複数形も含む。本発明に関連して、「約」及び「およそ」という用語は、当業者が問題の特徴の技術的効果をさらに保証することを理解する精度の間隔を示す。この用語は一般的に、示された数値の±20%、好ましくは±15%、より好ましくは±10%、及びさらにいっそう好ましくは±5%の偏差を示す。「含む(comprising)」という用語は限定的ではないことが理解される。本発明の目的上、「から成る(consisting of)」という用語は、「を含む(comprising of)」という用語の好ましい実施形態であると考えられる。下文で、群が少なくともある数の実施形態を含むことが定義されるならば、このことは、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を包含することも意図されている。さらに、記載及び特許請求の範囲の「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」等、及びその他などの用語は、類似の要素を区別するために用いられ、必ずしも起こった順番又は時系列順に記載するために用いられない。そのように用いられた用語は、適切な状況の下で代替できること、及び本明細書に記載の本発明の実施形態は、本明細書で記載される又は例示される以外の順番で操作できることは理解される。「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等という用語が、方法又は使用又はアッセイのステップに関する場合、上記又は下記に本明細書で示したように、本出願において別段の指示がない限り、ステップの間に時間又は時間間隔の一貫性はなく、すなわち、ステップは同時に実行される場合がある、又はそのようなステップの間に、秒、分、時間、日、週、月又は年もの時間間隔がある場合がある。変わる場合があるので、本発明は、本明細書に記載の特定の方法論、プロトコール、試薬、その他に限定されないことは理解される。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を記載する目的のみであること、及び添付された特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲を限定することを意図していないことも理解される。別な方法で定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を持つ。

上で論じたように、本発明の方法は、細胞破壊及び/又はDNA分解をもたらすためのpH調節化合物以外の追加の化合物を添加する必要なく、温度及びpH条件の簡便な変化による、微生物細胞からのDNAの完全な放出、並びにその後の放出されたDNA分解に関わる。したがって、発酵、細胞破壊及びDNA分解を、pH調節化合物以外の化合物を添加又は除去せずに、1つの同一容器内で行うことができる。

本発明者らは、微生物細胞からのDNAの放出をもたらす細胞の溶解が、従来技術のプロセスで使用されるより低い温度で実現されることを見出した。この理論に束縛されることを望むものではないが、細胞の効率的溶解は、この低い温度で残存する細胞の内生酵素の活性によるものであると推察される。

細胞のDNAは、発酵培養液のpH及び温度を単に変えるだけで断片化されうることを、本発明者らはさらに見出した。これらの条件は、生成物の力価及び/又は生成物の品質に負の影響を及ぼさない。

本明細書で用いられる「生体内変換」という用語は、微生物細胞によって生成された酵素を用いた、基質から目的の生成物への酵素的変換を指し、酵素はそれを生成する微生物細胞とは分けられていない。生体内変換によって生成された目的の生成物は、微生物細胞の死滅時の放出のため、生体内変換プロセスで使用された微生物細胞に由来するDNAを含む場合がある。生体内変換プロセスは、例えば遠心分離によって発酵培養液から回収された、微生物細胞を含む発酵培養液又は緩衝液中で行ってよい。

本発明の方法で生成可能な目的の生成物は、商業的な面から魅力があり、微生物細胞の破壊及びDNAの分解に用いられる条件下、すなわち高温及び低pH下で安定な任意の生成物である。

本発明の方法で生成されうる生成物の分類としては、これらに限定されないが、ビタミン、補酵素、アミノ酸、有機酸、抗生物質、アルコール、テルペン、タンパク質及び脂肪酸が挙げられる。

本発明の方法で生成可能なビタミンの例としては、これらに限定されないが、リボフラビン及びビタミンB12が挙げられる。本発明の方法で生成可能な補酵素としては、これらに限定されないが、補酵素Q9、Q10及びB12が挙げられる。本発明の方法で生成可能なアミノ酸の例としては、これらに限定されないが、L-メチオニン及びL-リシンが挙げられる。本発明の方法で生成可能な有機酸としては、これらに限定されないが、L-グルタミン酸、クエン酸及び乳酸が挙げられる。本発明の方法で生成可能な抗生物質の例としては、これらに限定されないが、ペニシリン、アモキシシリン及びストレプトマイシンが挙げられる。本発明の方法で生成可能なアルコールとしては、これらに限定されないが、エタノール及びブタノールが挙げられる。本発明の方法で生成可能なテルペンの例としては、これらに限定されないが、ミルセン、リモネン及びメントールのようなモノテルペン、ファルネソール、セリネン及びパチョロールのようなセスキテルペン、スクアレン及びコレステロールのようなトリテルペン、シス-及びトランス-ポリイソプレンのようなポリテルペン、並びにフィトール及びレチノールのようなジテルペンが挙げられる。本発明の方法で生成可能なタンパク質としては、これらに限定されないが、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、マンナナーゼ、フィターゼ、キシロースイソメラーゼ、ラクターゼ、アセト乳酸デカルボキシラーゼ、ペクチナーゼ、クチナーゼ、リアーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼペルオキシダーゼ及びアスパラギナーゼが挙げられる。本発明の方法で生成可能な脂肪酸の例としては、これらに限定されないが、エイコサペンタエン酸(EPA)、ヘキサデカン酸、ガンマ-リノレン酸(GLA)、共役リノール酸(CLA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)が挙げられる。本発明の方法で生成可能なカロテノイドとしては、これらに限定されないが、β-カロテン及びルテインが挙げられる。本発明の方法で生成可能なヌクレオチドの例としては、これらに限定されないが、アデノシン及びイノシンが挙げられる。本発明の方法で生成可能なステロイドとしては、これらに限定されないが、コレステロール及びスクアレンが挙げられる。本発明の方法で生成可能な多糖としては、これらに限定されないが、キサンタンガム及びコンドロイチンが挙げられる。

目的の生成物は、好ましくはビタミンであり、より好ましくはリボフラビンである。

「微生物細胞」という用語は、真菌、細菌及び藻類を含むことを意図する。

適切な細菌細胞の例は、グラム陽性細菌、特にコリネバクテリウム属(Corynebacterium)、バシラス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバシラス属(Geobacillus)、ラクトバシラス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバシラス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、若しくはスレプトマイセス属(Streptomyces)由来の細菌、並びにカンピロバクター属(Campylobacter)、エシェリヒア属(Escherichia)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フゾバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、リョーバクター属(llyobacter)、ナイセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)、若しくはウレアプラズマ属(Ureaplasma)由来の細菌のようなグラム陰性細菌を含む。特に、適切な細菌細胞は、バシラス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バシラス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バシラス・ブレビス(Bacillus brevis)、バシラス・サークランス(Bacillus circulans)、バシラス・クラウシイ(Bacillus clausii)、バシラス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バシラス・フィルムス(Bacillus firmus)、バシラス・ロータス(Bacillus lautus)、バシラス・レンタス(Bacillus lentus)、リケニホルミス菌(Bacillus licheniformis)、巨大菌(Bacillus megaterium)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)、バシラス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、枯草菌、バシラス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、ストレプトコッカス・エクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ユベリス(Streptococcus uberis)、ストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカス(Streptococcus equi subspecies Zooepidemicus)、ストレプトマイセス・ムリヌス(Streptomyces murinus)、ストレプトマイセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)株、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)及び大腸菌(Escherichia coli)細胞を含む。詳細には、細菌細胞はコリネバクテリウム・グルタミカム又は枯草菌細胞である。

好ましくは、細菌細胞はグラム陰性細菌細胞である。より好ましくは、細菌細胞はカンピロバクター属、エシェリヒア属、フラボバクテリウム属、フゾバクテリウム属、ヘリコバクター属、リョーバクター属、ナイセリア属、シュードモナス属、サルモネラ属、又はウレアプラズマ属から選択される。

真菌細胞は、酵母細胞又は糸状真菌細胞である場合があり、好ましくは酵母細胞である。

適切な酵母細胞は、エレモテシウム・ゴシッピ、サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・ディアスタティカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロマイセス・ドウグラシー(Saccharomyces douglasii)、サッカロマイセス・クルイヴェリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロマイセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)、及びサッカロマイセス・オビフォルミス(Saccharomyces oviformis)のような、エレモテシウム属(Eremothecium)、カンジダ属(Candida)、ハンゼヌラ属(Hansenula)、クルイベロマイセス属(Kluyveromyces)、ピキア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)、及びヤロウイア属(Yarrowia)を含む。

適切な糸状真菌株は、アクレモニウム属(Acremonium)、ハラタケ属(Agaricus)、アルテルナリア属(Alternaria)、アスペルギルス属(Aspergillus)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、ボトリオスファエリア属(Botryospaeria)、セリポリオプシス属(Ceriporiopsis)、ケタマカビ属(Chaetomidium)、クリソスポリウム属(Chrysosporium)、麦菌属(Claviceps)、コクリオボルス属(Cochliobolus)、ヒトヨタケ属(Coprinopsis)、コプトテルメス属(Coptotermes)、コリナスカス属(Corynascus)、クリホネクトリア属(Cryphonectria)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、ディプロディア属(Diplodia)、ヒメキクラゲ属(Exidia)、フィリバシジウム属(Filibasidium)、フザリウム属(Fusarium)、ジベレラ属(Gibberella)、ホロマスチゴトイデス属(Holomastigotoides)、フミコーラ属(Humicola)、イルペックス属(Irpex)、シイタケ属(Lentinula)、レプトスフェリア属(Leptospaeria)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、メラノカルパス属(Melanocarpus)、トンビマイタケ属(Meripilus)、クサレケカビ属(Mortierella)、ケカビ属(Mucor)、マイセリオフトラ属(Myceliophthora)、ネオカリマスティクス属(Neocallimastix)、アカパンカビ属(Neurospora)、ペシロマイセス属(Paecilomyces)、アオカビ属(Penicillium)、マクカワタケ属(Phanerochaete)、ピロマイセス属(Piromyces)、ポイトラシア属(Poitrasia)、クロチャワンタケ属(Pseudoplectania)、シュードトリコニンファ属(Pseudotrichonympha)、リゾムコール属(Rhizomucor)、スエヒロタケ属(Schizophyllum)、スキタリジウム属(Scytalidium)、タラロマイセス属(Talaromyces)、サーモアスカス属(Thermoascus)、チエラビア属(Thielavia)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)、トリコデルマ属(Trichoderma)、トリコファエア属(Trichophaea)、バーティシリウム属(Verticillium)、フクロタケ属(Volvariella)、及びクロサイワイタケ属(Xylaria)、並びに特に、アクレモニウム・セルロリチカス(Acremonium cellulolyticus)、アスペルギルス・アクレアタス(Aspergillus aculeatus)、アワモリコウジカビ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・フェチダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ジャポニクス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、黒麹菌(Aspergillus niger)、米麹菌(Aspergillus oryzae)、クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウム・ケラチノフィラム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ラクノウエンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウム・パンニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クィーンズランディカム(Chrysosporium queenslandicum)、クロソスポリウム・トロピカム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウム・ゾナタム(Chrysosporium zonatum)、フザリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウム・クルークウェレンス(Fusarium crookwellense)、フザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、ムギ類赤カビ病菌(Fusarium graminearum)、フザリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フザリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フザリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・レチクラタム(Fusarium reticulatum)、フザリウム・ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウム・サンブシナム(Fusarium sambucinum)、フザリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウム・サルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウム・トルロサム(Fusarium torulosum)、フザリウム・トリコテシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、フミコーラ・グリセア(Humicola grisea)、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、フミコーラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ウスバタケ(Irpex lacteus)、モルチエレラ・アルピナ(Mortierella alpina)、ムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)、マイセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、アカパンカビ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・フニクロサム(Penicillium funiculosum)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ファネロケーテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、チエラビア・アクロマチカ(Thielavia achromatica)、チエラビア・アルボマイセス(Thielavia albomyces)、チエラビア・アルボピロサ(Thielavia albopilosa)、チエラビア・アウストラレインシス(Thielavia australeinsis)、チエラビア・フィメチ(Thielavia fimeti)、チエラビア・ミクロスポラ(Thielavia microspora)、チエラビア・オビスポラ(Thielavia ovispora)、チエラビア・ペルビアナ(Thielavia peruviana)、チエラビア・セトサ(Thielavia setosa)、チエラビア・スペデドニウム(Thielavia spededonium)、チエラビア・サブサーモフィラ(Thielavia subthermophila)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコデルマ・ロンギブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)、及びトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)を含む。

最も好ましくは、微生物細胞はエレモテシウム・ゴシッピ細胞である。また、最も好ましくは、微生物細胞はコリネバクテリウム・グルタミカム又は枯草菌細胞である。

適切な藻類は、ストラメノパイル(Stramenopile)、黄金藻綱(Chrysophyceae)、黄緑藻綱(Xanthophyceae)、珪藻綱(Bacillariophyceae)、ユーグレナ藻綱(Euglenophyceae)、クリプト藻綱(Cryptophyceae)、オクロモナス属(Ochromonas)、ニッチア属(Nitzschia)、フェオダクチラム属(Phaeodactylum)、スケレトネマ属(Skeletonema)、プラチモナス属(Platymonas)、シゾキトリウム属(Schizochytrium)、渦鞭毛藻綱(Dinophyceae)、クリプテコジニウム属(Crypthecodinium)、クリプテコジニウム・コーニー(Crypthecodinium cohnii)、ヘテロマスティクス属(Heteromastix)、マミエラ属(Mammella)、マントニエラ属(Mantoniella)、ミクロモナス属(Micromonas)、ネフロセルミス属(Nephroselmis)、オストレオコッカス属(Ostreococcus)、プラシノクラダス属(Prasinocladus)、プラシノコッカス属(Prasinococcus)、シュードスコウルフィエルダ属(Pseudoscourfielda)、ピクノコッカス属(Pycnococcus)、ピラミモナス属(Pyramimonas)、スケルフェリア属(Scherffelia)、テトラセルミス属(Tetraselmis)、ヘテロマスティクス・ロンギフィリス(Heteromastix longifillis)、マミエラ・ギルヴァ(Mamiella gilva)、マントニエラ・スクアマータ(Mantoniella squamata)、ミクロモナス・プシラ(Micromonas pusilla)、ネフロセルミス・オリヴァケア(Nephroselmis olivacea)、ネフロセルミス・ピリフォルミス(Nephroselmis pyriformis)、ネフロセルミス・ローツンダ(Nephroselmis rotunda)、オストレオコッカス・タウリ(Ostreococcus tauri)、オストレオコッカス属の種(Ostreococcus sp.)、プラシノクラダス・アスカス(Prasinocladus ascus)、プラシノクラダス・ルブリカス(Prasinocladus lubricus)、ピクノコッカス・プロヴァソーリー(Pycnococcus provasolii)、ピラミモナス・アミリフェラ(Pyramimonas amylifera)、ピラミモナス・ジソマータ(Pyramimonas disomata)、ピラミモナス・オボヴァータ(Pyramimonas obovata)、ピラミモナス・オリエンタリス(Pyramimonas orientalis)、ピラミモナス・パーキエ(Pyramimonas parkeae)、ピラミモナス・スピニフェラ(Pyramimonas spinifera)、ピラミモナス属の種(Pyramimonas sp.)、テトラセルミス・アピキュラータ(Tetraselmis apiculata)、テトラセルミス・カルテリアフォルミス(Tetraselmis carteriaformis)、テトラセルミス・チュイ(Tetraselmis chui)、テトラセルミス・コンボルータエ(Tetraselmis convolutae)、テトラセルミス・デシカチャリル(Tetraselmis desikacharyl)、テトラセルミス・グラシリス(Tetraselmis gracilis)、テトラセルミス・ハゼニ(Tetraselmis hazeni)、テトラセルミス・イムペルシダ(Tetraselmis impellucida)、テトラセルミス・インコンスピキュア(Tetraselmis inconspicua)、テトラセルミス・レヴィス(Tetraselmis levis)、テトラセルミス・マキュラータ(Tetraselmis maculata)、テトラセルミス・マリナ(Tetraselmis marina)、テトラセルミス・ストリアータ(Tetraselmis striata)、テトラセルミス・サブコルジフォルミス(Tetraselmis subcordiformis)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)、テトラセルミス・テトラブラキア(Tetraselmis tetrabrachia)、テトラセルミス・テトラセリ(Tetraselmis tetrathele)、テトラセルミス・ヴェルーコサ(Tetraselmis verrucosa)、テトラセルミス・ヴェルーコサfo.ルーベンス(Tetraselmis verrucosa fo. rubens)又はテトラセルミス属の種(Tetraselmis sp.)、アスコグレナ属(Ascoglena)、アスタシア属(Astasia)、コラキウム属(Colacium)、シクリディオプシス属(Cyclidiopsis)、ミドリムシ属(Euglena)、ユーグレノプシス属(Euglenopsis)、ヒアロファカス属(Hyalophacus)、カウキネア属(Khawkinea)、レポキンクリス属(Lepocinclis)、ウチワヒゲムシ属(Phacus)、ストロンボモナス属(Strombomonas)、トラケロモナス属(Trachelomonas)、ユーグレナ・アカス(Euglena acus)、ユーグレナ・ゲニキュレート(Euglena geniculate)、ユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis)、ユーグレナ・ミキソシリンドリカ(Euglena mixocylindrica)、ユーグレナ・ロストリフェラ(Euglena rostrifera)、ユーグレナ・ヴィリディス(Euglena viridis)、コラキウム・ステントリウム(Colacium stentorium)、トラケロモナス・シリンドリカ(Trachelomonas cylindrica)、トラケロモナス・ボルボキナ(Trachelomonas volvocina)、ポルフィリディウム・クルエンタム(Porphyridium cruentum)、イソクリシス・ガルバナ(Isochrysis galbana)、クロレラ・ミヌチシマ(Chlorella minutissima)、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、スラウストキトリウム・アウレウム(Thraustochytrium aureum)、シオヒゲムシ(Dunaliella salina)、ヘマトコッカス・プルヴィアリス(Haematococcus pluvialis)、イカダモ属の種(Scenedesmus sp.)及びナンノクロロプシス・オキュラータ(Nannochloropsis oculata)から選択される場合がある。

微生物細胞は、細胞のゲノムにおいて目的の生成物の生成に必要な遺伝子(複数可)の天然での存在及び発現に起因して、目的の生成物を生成することができる野生型細胞であってよい。あるいは、微生物細胞は、目的の生成物の生成に関わる1つ以上の遺伝子を導入する又は突然変異させることによって、及び/又は目的の生成物の生成に負の影響を及ぼす1つ以上の遺伝子の発現を阻害することによって、目的の生成物の生成を可能にする又は高めるために遺伝子改変されてもよい。

微生物細胞は、化学的薬剤又は電離放射線を用いた突然変異誘発法、形質転換及びトランスフェクション又はこれらの技術の任意の組合せのような、当技術分野において公知の任意の技術によって遺伝子改変されてもよい。もし目的の生成物がリボフラビンであり、及び微生物細胞がエレモテシウム・ゴシッピ細胞であるならば、リボフラビン生成を増加させるために導入される又は突然変異されうる遺伝子としては、これらに限定されないが、GLY1、SHM2、ADE4、PRS2,4、PRS3、MLS1、BAS1、RIB1、RIB2、RIB3、RIB4、RIB5、RIB7、ADE12、GUA1、Fat1、Pox1、Fox2、Pot1/Fox3、Faa1,4及びIMPDHの1つ以上をコードする遺伝子が挙げられる。

本明細書で用いられる「微生物細胞を培養する」という用語は、当業者に知られた任意の適切な手段及び方法の使用を指し、微生物細胞の増殖及び前記微生物細胞による目的の生成物の生成を可能にする。

培養は、バッチ、反復バッチ、フェッドバッチ、反復フェッドバッチ又は連続プロセスとして実行されてよい。

フェッドバッチプロセスにおいて、培地の一部又は培地の単一構成要素は、発酵プロセスの間で供給される。供給のために選択される化合物は、発酵プロセスに一緒に又は別々に供給されることが可能である。

反復フェッドバッチ又は連続発酵プロセスにおいては、完全な開始培地は、発酵の間でさらに供給される。開始培地は、構造要素供給(複数可)と一緒に又は別々に供給されることができる。反復フェッドバッチプロセスにおいて、バイオマスを含む発酵培養液の一部は、一定時間毎に除去され、一方、連続プロセスにおいて、発酵培養液の一部の除去は連続的に起きる。発酵プロセスは、それによって、取り出された発酵培養液の量に対応する新鮮培地の一部で補充される。

培養条件、特に特定の微生物細胞のための、温度及びpHは、文献から得ることができる。エレモテシウム・ゴシッピ細胞については、培養を、15℃から45℃の間、好ましくは20℃から40℃又は15℃から30℃の間、より好ましくは20℃から30℃の間の温度で、最も好ましくは28℃で、並びにpH6からpH9の間、好ましくはpH6.5から8.5の間、より好ましくは6.7から7.5の間、最も好ましくは6.8から7の間のpHで実行してよい。

培養培地は、炭素供給源、、様々な塩、並びにアミノ酸及び窒素の供給源のような、微生物の宿主細胞が増殖のために必要とするすべての要素を含む。エレモテシウム・ゴシッピ細胞については、培養培地は、酵母エキス、大豆粉、グリシン、グルタミン酸ナトリウム、KH2PO4、MgSO4、DL-メチオニン、イノシトール、ギ酸ナトリウム、尿素並びに菜種若しくは大豆油を含んでよい。異なるタイプの微生物細胞の培養に適した培養培地は、当業者に知られおり、文献から得ることができる。

「発酵培養液」という用語は、微生物細胞を培養後の細胞を含む培養培地を含むことを意図する。

本発明は、工業規模の任意の生成プロセス、例えば少なくとも50リットル、好ましくは少なくとも500リットル、より好ましくは少なくとも5,000リットル、さらにいっそう好ましくは少なくとも50,000リットルの培養培地を有する任意の発酵にとって有用でありうる。

「微生物細胞を破壊する」という用語は、微生物細胞の細胞壁の完全性が壊され、したがってDNAを含む微生物細胞の内部が培地中へ放出され、無傷の細胞は培養培地にもはや検出できないことを意味する。本発明の方法の条件は、基本的にすべての、すなわち95又は96%を超えた、好ましくは97又は98%を超えた、より好ましくは99又は99.5%を超えた、最も好ましくは100%の培養培地中の微生物細胞の完全な破壊につながる。したがって、本方法は、微生物細胞の実質的にすべてのDNAをその後の分解ステップのために利用できることを保証する。

本発明の方法において、微生物細胞を45℃から55℃、好ましくは46℃から53℃、より好ましくは47℃から51℃、最も好ましくは48℃の温度で2から10時間、好ましくは2.5から8時間、より好ましくは3から8時間、さらにいっそう好ましくは3.5から6時間、最も好ましくは4時間インキュベートすることによって、微生物細胞は破壊される。したがって、細胞は、45℃から55℃の温度で2.5から8時間、より好ましくは3から8時間、さらにいっそう好ましくは3.5から6時間、最も好ましくは4時間インキュベートされる。細胞は、46℃から53℃の温度で2.5から8時間、より好ましくは3から8時間、さらにいっそう好ましくは3.5から6時間、最も好ましくは4時間インキュベートされてもよい。あるいは、細胞は、47℃から51℃の温度で2.5から8時間、より好ましくは3から8時間、さらにいっそう好ましくは3.5から6時間、最も好ましくは4時間インキュベートされる。最も好ましくは、細胞は、48℃の温度で4時間インキュベートされる。

破壊ステップは、培養培地に存在する物質に加えて物質を添加しない培養ステップで実行されるのが好ましいので、本破壊ステップの間のpHは、培養培地のpHと同一であるのが好ましい。したがって、破壊ステップの間のpHは、pH6.0からpH8.0の間、好ましくはpH6.2からpH7.6の間、より好ましくはpH6.4から7.2の間、さらにいっそう好ましくはpH6.6からpH7.0の間の範囲であってよく、最も好ましくはpH6.7又は6.8である。最も好ましい実施形態では、細胞を破壊するために、細胞は、48℃の温度及び6.7のpHで4時間インキュベートされる。

上で論じたように、微生物細胞は、好ましくは、培養ステップで用いられた化合物に加えて化合物を含まない発酵培養液中で破壊される。

本発明は、微生物細胞から放出された後にDNAを分解する効率的な方法によってさらに特徴付けられる。放出されたDNAを分解する本方法は、放出されたDNAを、少なくとも50℃、好ましくは少なくとも53℃、より好ましくは少なくとも55℃、さらにいっそう好ましくは少なくとも58℃の温度、最も好ましくは60℃又は65℃又は75℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートするステップを含む。

したがって、方法は、放出されたDNAを、少なくとも50℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートするステップを含む。あるいは、方法は、放出されたDNAを、少なくとも53℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートするステップを含む。他の代替の実施形態では、方法は、放出されたDNAを、少なくとも55℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートするステップを含む。さらに他の代替の実施形態では、方法は、放出されたDNAを、少なくとも58℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートするステップを含む。他の代替の実施形態では、方法は、放出されたDNAを、60℃又は65℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートするステップを含む。他の代替の実施形態では、方法は、放出されたDNAを、75℃の温度で、並びにpH4.5未満、好ましくはpH4.4未満、より好ましくはpH4.2未満、最も好ましくはpH4.0のpHでインキュベートするステップを含む。

最も好ましくは、放出されたDNAは、65℃の温度及びpH3.0のpH、又は60℃の温度及びpH2.5のpHでインキュベートされる。また、最も好ましくは、放出されたDNAは、75℃の温度及びpH4.0のpHでインキュベートされる。

放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、50℃から70℃の間、好ましくは53℃から68℃の間、より好ましくは55℃から67℃の間、最も好ましくは60℃から65℃の間である。あるいは、放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、50℃から80℃の間、好ましくは55℃から78℃の間、より好ましくは60℃から77℃の間、さらにいっそう好ましくは65℃から76℃の間であり、最も好ましくは、温度は75℃である。

放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、1.0から4.5の間、好ましくは1.5から4.2の間、より好ましくは2.0から4.0の間、さらにいっそう好ましくは2.4から3.8の間、最も好ましくは2.5から3.0の間である。あるいは、放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、2.0から4.5の間、好ましくは2.5から4.4の間、より好ましくは3.0から4.3の間、さらにいっそう好ましくは3.5から4.2の間、最も好ましくは3.7から4.1の間である。

放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、50℃から70℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、1.0から4.5の間、好ましくは1.5から4.2の間、より好ましくは2.0から4.0の間、さらにいっそう好ましくは2.4から3.8の間、最も好ましくは2.5から3.0の間である。放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、53℃から68℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、1.0から4.5の間、好ましくは1.5から4.2の間、より好ましくは2.0から4.0の間、さらにいっそう好ましくは2.4から3.8の間、最も好ましくは2.5から3.0の間である。放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、55℃から67℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、1.0から4.5の間、好ましくは1.5から4.2の間、より好ましくは2.0から4.0の間、さらにいっそう好ましくは2.4から3.8の間、最も好ましくは2.5から3.0の間である。放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、60℃から65℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、1.0から4.5の間、好ましくは1.5から4.2の間、より好ましくは2.0から4.0の間、さらにいっそう好ましくは2.4から3.8の間、最も好ましくは2.5から3.0の間である。

放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、50℃から80℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、2.0から4.5の間、好ましくは2.5から4.4の間、より好ましくは3.0から4.3の間、さらにいっそう好ましくは3.5から4.2の間、最も好ましくは3.7から4.1の間である。放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、55℃から78℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、2.0から4.5の間、好ましくは2.5から4.4の間、より好ましくは3.0から4.3の間、さらにいっそう好ましくは3.5から4.2の間、最も好ましくは3.7から4.1の間である。放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、60℃から77℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、2.0から4.5の間、好ましくは2.5から4.4の間、より好ましくは3.0から4.3の間、さらにいっそう好ましくは3.5から4.2の間、最も好ましくは3.7から4.1の間である。放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられる温度は、65℃から76℃の間であり、及び放出されたDNAをインキュベートするステップで用いられるpHは、2.0から4.5の間、好ましくは2.5から4.4の間、より好ましくは3.0から4.3の間、さらにいっそう好ましくは3.5から4.2の間、最も好ましくは3.7から4.1の間である。

放出されたDNAは、上記温度及びpH条件下で2時間を超えて、好ましくは3時間を超えて、より好ましくは4時間を超えて、さらにいっそう好ましくは5時間を超えて、最も好ましくは6時間インキュベートされる。

放出されたDNAは、上記温度及びpH条件下で2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間インキュベートされる。

放出されたDNAは、50℃から70℃の間の温度及び1.0から4.5の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。放出されたDNAは、53℃から68℃の間の温度及び1.5から4.2の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。放出されたDNAは、55℃から67℃の間の温度及び2.0から4.0の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。放出されたDNAは、60℃から65℃の間の温度及び2.5から3.0の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。

放出されたDNAは、50℃から80℃の間の温度及び2.0から4.5の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。放出されたDNAは、55℃から78℃の間の温度及び2.5から4.4の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。放出されたDNAは、60℃から77℃の間の温度及び3.0から4.3の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。放出されたDNAは、65℃から76℃の間の温度及び3.5から4.2の間又は3.7から4.1の間のpHで、2から24時間、好ましくは3から18時間、より好ましくは4から12時間、さらにいっそう好ましくは5から10時間、最も好ましくは6時間、インキュベートされる。最も好ましくは、放出されたDNAは、75℃の温度及びpH4.0のpHで6時間インキュベートされる。

放出されたDNAをインキュベートするために用いてよい特定の条件は、pH3.5、温度70℃並びに2、5若しくは7.5時間;pH3.0、温度50℃並びに5若しくは10時間;pH3.0、温度60℃並びに2、4、6若しくは10時間;pH3.0、温度65℃並びに2、4、6若しくは10時間;pH3.0、温度70℃並びに2、5若しくは10時間;pH2.5、温度50℃並びに2、5若しくは7.5時間;pH2.5、温度60℃並びに2、4、6若しくは10時間;pH2.5、温度70℃並びに2、5若しくは7.5時間;pH2.0、温度50℃並びに2、5若しくは10時間を含む。

放出されたDNAをインキュベートするためのpHは、リン酸、硫酸硝酸、塩酸、次亜塩素酸及び酢酸を含むがこれに限定されるものではない、任意の適切な酸の添加によって調整することができる。好ましくは、前述の値へpHを下げるために、リン酸が用いられる。

上で論じたように、pHを調整するために用いられる酸は別として、インキュベーションステップの間、放出されたDNAにさらなる化合物は添加されない。

「DNAを分解する」という用語は、微生物細胞内に存在するDNAがより小さな片に断片化され、したがって遺伝子の完全なコード配列はもはや検出不可能であることを意味する。しかし、遺伝子の完全なコード配列がもはや検出不可能である限りは、DNAが単一ヌクレオチドへ分解される必要はない。完全なコード配列の存在は、コード配列の冒頭に結合し、したがってATG開始コドンを含むプライマー、及びコード配列の末端に結合し、したがって分析する遺伝子の終止コドンを含むプライマーを用いたPCR反応で完全なコード配列を増幅することによって検出できるので有利である。PCR反応後、試料をゲル電気泳動にかけ、DNAを分解する条件に置いていない破壊された細胞由来の試料のような、適切な対照と比較してよい。

本発明の方法は、微生物細胞内に存在する基本的にすべての遺伝子のコード配列の分解をもたらし、すなわち微生物細胞のすべての遺伝子の90%を超えた、好ましくは93%を超えた、より好ましくは96%を超えた、さらにいっそう好ましくは98%を超えた、最も好ましくは100%の完全なコード配列は、上記のようにPCR反応において検出不可能である。

有利には、微生物細胞を破壊するステップ及びDNAを分解するステップは、発酵培養液中で、すなわち微生物細胞が依然として培養培地に存在しながら、実行してもよい。あるいは、本発明の方法によって細胞が破壊され及び/又はDNAが分解される前に、細胞に細胞培養培地の一部をデカントする(decant)ような1つ以上の中間ステップを行ってよく、それによって細胞、及び細胞培養培地の残留部分を含むスラリーが得られる。

本発明の方法の好ましい実施形態では、DNAを放出させるために、微生物細胞を47℃から51℃の温度で3から8時間インキュベートすることによって破壊し、放出されたDNAは、少なくとも50℃の温度及びpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートすることによって分解される。また、好ましくは、DNAを放出させるために、微生物細胞を45℃から55℃の温度で2.5から8時間、より好ましくは3から8時間、さらにいっそう好ましくは3.5から6時間、最も好ましくは4時間インキュベートすることによって破壊し、放出されたDNAは、少なくとも55℃の温度及びpH4.5未満、好ましくはpH4.0未満、より好ましくはpH3.5未満、最も好ましくはpH3.0又は2.5のpHでインキュベートすることによって分解される。

最も好ましくは、目的の生成物を生成する本発明の方法は、 (a)培養培地で前記目的の生成物を生成することができる微生物細胞を培養するステップと、 (b)48℃の温度で4時間、微生物細胞をインキュベートすることによって微生物細胞を破壊し、それによって細胞からDNAを放出させるステップと、 (c)放出されたDNAを65℃の温度及びpH3.0、又は60℃の温度及びpH2.5で6時間インキュベートし、それによって放出されたDNAを分解するステップと、 (d)目的の生成物を単離するステップと を含む。

また、最も好ましくは、目的の生成物を生成する本発明の方法は、 (a)培養培地で前記目的の生成物を生成することができる微生物細胞を培養するステップと、 (b)48℃の温度で4時間、微生物細胞をインキュベートすることによって微生物細胞を破壊し、それによって細胞からDNAを放出させるステップと、 (c)放出されたDNAを75℃の温度及びpH4.0で6時間インキュベートし、それによって放出されたDNAを分解するステップと、 (d)目的の生成物を単離するステップと を含む。

上で論じたように、微生物細胞は、好ましくはエレモテシウム・ゴシッピ細胞であり、目的の生成物は、好ましくはリボフラビンである。また、好ましくは、微生物細胞は、コリネバクテリウム・グルタミカム細胞であり、目的の生成物は、好ましくはリシンである。また、好ましくは、微生物細胞は、枯草菌細胞であり、目的の生成物は、好ましくはパントテン酸又はビタミンB2である。

本発明の方法によってDNAを分解した後、目的の生成物を、他の細胞構成要素又は細胞培養培地由来の生成物の単離をもたらすさらなるプロセスステップにかけてよい。

本発明の方法は、本発明の方法によって処理しなかった微生物細胞の生成物収量と比較して、生成物収量の有意な減少につながらない。したがって、本発明の方法、すなわち微生物細胞の破壊及び放出されたDNAの分解を行った試料の生成物収量は、本発明の方法によって処理しなかった試料と比較して、少なくとも90%、91%又は92%、好ましくは少なくとも93%、94%又は95%、より好ましくは少なくとも96%、97%又は98%、最も好ましくは99%又は100%の生成物収量である。

生成物収量の測定方法は、目的の生成物によって決まる。当業者は、上記の各生成物の生成物収量の測定方法を知っている。試料中のリボフラビン含量の測定のために、好ましくは、本発明の方法によって得られた試料とニコチンアミド溶液との反応に基づいた光度アッセイを用いてよい。好ましくは、250μLの培養物を約4.75mLの40%ニコチンアミド溶液と混合する。続いて、混合物を、例えば約30から60分間、好ましくは40分間、高温で例えば約60から80℃、好ましくは約70℃でインキュベートしてよい。インキュベーションは、好ましくは暗所で行わなければならない。続いて、試料を例えば約5分間冷却し、例えば3mlの水と混合してよい。減光の光度測定は、440又は450nmの波長で行ってよい。

下記の実施例及び図面は、例示する目的のために提供されている。したがって、実施例及び図面は限定していると解釈されないことは理解される。当業者は、本明細書で説明された原理のさらなる変更を、明らかに想定することができる。

[実施例1] 宿主細胞の自己分解 発酵後の生成宿主エレモテシウム・ゴシッピの細胞死滅及び完全な破壊のための信頼性のある方法は、生成宿主のゲノムDNA(gDNA)が完全に遊離され、したがってさらなる処理にアクセス可能な発酵培養液を生成するための基本要件である。

完全な細胞死滅、破壊及びDNA遊離によく適した条件を確立するために、主発酵の最後に、1.5〜24時間、45〜61℃の温度で発酵培養液をインキュベートした。試料を採取し、細胞生存率を、MA2完全培地(10g/L Bactoペプトン、10g/Lグルコース、1g/L酵母エキス、0.3g/Lミオイノシトール、20g/L寒天)上に蒔いたCFUによって試験した。

さらに、15,000rpm、10分間の遠心分離によって、発酵培養液を沈殿物及び上清に分離した。約200mgの沈殿物を、500μlのH2O又は50U DNaseI(DnaseIリコンビナント、RNaseフリー、Roche)を含む500μlの1×DNAseI緩衝液のいずれかに再懸濁し、残留gDNAが完全に遊離され、したがってエンドヌクレアーゼ処理にアクセス可能か試験した。1時間、37℃及び500rpmでインキュベーション後、試料を、Ribolyser試料ホモジナイザーを用いて破壊し/開き、残留gDNAを各試料から抽出した(実施例3を参照)。+/-DNaseI処理した試料の抽出されたDNAを、その後のPCR分析の鋳型として用いた。下に記載されたように(実施例3を参照)PCRを行い、プライマーP1(配列番号2)×P2(配列番号3)を用いて、見本としてRIB5遺伝子(配列番号1)を増幅した。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動で分析した。

記載された分析の結果(表1を参照)は、驚いたことに、細胞自己分解及びgDNA遊離は、56℃で15時間のインキュベーション後でさえ、DNaseI処理した試料においても残留gDNAが検出されたので、56℃までの高い温度より、51℃以下の低い温度の方がより効果的であったことを示す。これらの条件下では、細胞破壊は不完全であり、したがって、さらなる処理にアクセス可能ではない死滅しているが閉じられた細胞にgDNAが依然として存在していた。完全な細胞溶解及びDNA遊離のための最善の条件は、48〜51℃の温度及び3〜5時間のインキュベーション時間であり、これらの試料において、DNAは完全に細胞から遊離され、DNaseIによる断片化にアクセス可能であった。さらに、結果は、pH6.8で、61℃までの高い温度及び15時間までのインキュベーション時間でさえ、DNaseI処理をしなかったすべての試料において残留gDNAが存在したことを示す。このことは、より高い温度及びより長いインキュベーション時間だけでは、DNA断片化には十分ではないことを意味する。したがって、完全な自己分解及びDNA遊離は、中程度のpH及び温度条件で得ることができる。

[実施例2] 効率的なDNA断片化のための発酵培養液の処理 生成宿主エレモテシウム・ゴシッピの残留ゲノムDNA(gDNA)の信頼性のある断片化方法を確立するために、主培養終了時の発酵培養液を、4時間、48℃でインキュベートし、エレモテシウム・ゴシッピを死滅させ、細胞を破壊し及びDNA遊離させた(実施例1を参照)。その後、自己分解した培養液のpHを、リン酸を用いてpH4.5からpH2の間の値まで下げた。同時に、温度を30℃、最大70℃に上げ、及び発酵培養液を2時間、最大10時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウムで中和した。 これらの条件のすべてから試料を採取し、残留ゲノムDNAを抽出し、PCRを介して効率的なDNA断片化を分析した(実施例3を参照)。さらに、各試料のリボフラビン収量を測定した(実施例4を参照)。

[実施例3] 残留gDNAのDNA抽出及びDNA断片化を監視するPCR分析 上記のように(実施例2を参照)生成された試料由来の全ての残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。DNA抽出については、2mlの発酵培養液を、10分間、15,000rpmの遠心分離によって沈殿物及び上清に分離し、100mgの沈殿物又は400μlの上清を、上述のキットシステムを用いたDNA抽出の出発原料として用いた。 次いで抽出物を用いて、いくつかのPCR分析で、発酵培養液においてかなり効率的なDNA断片化を意味するDNAの非存在を試験した。

この目的に向けて、末端リボフラビン生合成遺伝子RIB2(1758bp)及びRIB4(519bp)の全オープンリーディングフレームを増幅した。以下のプライマー配列、(i)RIB2(配列番号4):P3(配列番号5)×P4(配列番号6)及び(ii)RIB4(配列番号7):P5(配列番号8)×P6(配列番号9)を増幅のために用いた。25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、1μlの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含む。サイクルパラメータは、98℃で5分、35サイクルの98℃で30秒、55〜64℃で30〜45秒、72℃で2分、及び72℃で10分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析した。

記載された詳細なPCR分析の結果を、表2及び3に要約する。結果は、pHを低下させ、同時に温度を上昇させると、発酵培養液中のgDNAの効率的な断片化をもたらすことを示す。

RIB2及びRIB4の完全長オープンリーディングフレームは、pH4.5及び50から70℃までの温度で2時間以上インキュベートされたすべての試料から増幅されることが可能である。しかし、2.5より低いpH値の発酵試料中に、同じアンプリコンは存在しなかった。200bpの小断片でさえ、これらの試料中に検出できなかった(データは示さない)。

結果は、pH低下並びに温度上昇の両者がgDNA断片化を助けることを示す。完全長RIB2及びRIB4オープンリーディングフレームのアンプリコンは、pH3.0、30から50℃までで処理した試料中に存在し、一方、同じpHであるが、50℃を超えたより高い温度で処理した試料中には検出できなかった。

[実施例4] 生成物安定性を監視するための生成物収量の測定 発酵培養液における生成物安定性に及ぼすpH低下及び温度上昇の効果を試験するために、上記のように(実施例2を参照)生成された試料を、生成物収量に関して、試料内のリボフラビン濃度を測定する光度アッセイを用いて分析した。

250μLの培養物を、4.75mLの40%ニコチンアミド溶液と混合し、40分間、70℃、暗所でインキュベートした。試料を5分間冷却した。40μLの試料を3mL H2Oと混合し、440nmの減光度を測定した。ブランクとして3mL H2Oを用いた。リボフラビン力価を次いで以下の式にしたがって算出した。 力価リボフラビン[g/L]=(減光度[444nm]×Mリボフラビン×ニコチンアミド希釈×((Vキュベット+V試料)/V試料))/モル減光係数/1000 Mリボフラビン=376,37mol/L モル減光係数=12216L/mol/cm 培養中の蒸発を考慮する式: ((25,83-(mインキュベーション前-mインキュベーション後))/21,93)×力価リボフラビン[g/L]

本分析の結果を図1及び2に示す。試験したすべての条件下で、リボフラビン含量の有意な変化は、10時間以上のインキュベーション後でさえ検出できなかった。生成物は、試験した及びDNA断片化に適したすべてのpH及び温度条件下で安定である(実施例3)。

[実施例5] 振盪フラスコにおけるエレモテシウム・ゴシッピのリボフラビン生成 エレモテシウム・ゴシッピにおけるリボフラビン生成は、主要炭素源として油を用いて、振盪フラスコ実験で効率的に行うことができる。100mLバッフルなし三角フラスコに満たした10mlの前培養培地に、SP培地プレート(3g/L大豆粉、3g/L酵母エキス、3g/L麦芽エキス、20g/Lコーンミール、1g/L消泡剤、10g/1Lグルコース、30g/L寒天、pH6.8)上で3〜4日間増殖させたエレモテシウム・ゴシッピ菌糸(1cm2)を植菌した。フラスコを40時間、30℃及び200rpmでインキュベートした。1mlの前培養物を用いて、250mLフラットバッフル付き三角フラスコに満たした24.83mLの主培養培地に植菌した。インキュベーション前の質量を測定するために、すべてのフラスコを計量し、次いで6日間、30℃及び200rpmでインキュベートした。インキュベーション後の質量を測定するために、したがってインキュベーション中の蒸発効果を含むことができるように、増殖後にすべてのフラスコを再び計量した。

前培養培地 55g酵母エキス50 0.5g MgSO4 →pH7.0 NaOHによる →950ml H2Oを満たした 9.5ml前培養培地+0.5ml菜種油 主培養培地 30g酵母エキス50 20g大豆粉 10gグリシン 7gグルタミン酸ナトリウム 2g KH2PO4 0.5g MgSO4 1.1g DL-メチオニン 0.2gイノシトール 2.1gギ酸ナトリウム →pH7.0 NaOHによる →965ml H2Oを満たした 21.2ml主培養培地+2.8ml菜種油 →0.83ml尿素溶液の添加 [15g尿素/45ml H2O]

上記の培養物を、上記のように(実施例4を参照)リボフラビン収量に関して分析した。振盪フラスコからの培養液を、4時間、48℃でインキュベートして、完全な細胞破壊及びDNA遊離を達成した。その後、リン酸を用いてpHをpH2.5まで下げ、同時に温度を60℃まで6時間上げてゲノムDNAの効率的な断片化が得られた。続いて、処理した培養液を用いて、さらに下流のプロセシングステップによるリボフラビン生成物を単離した。

[実施例6] 自己分解及びDNA断片化の組合せ DNA断片化のために高温及び低pHの条件を用いた場合、エレモテシウム・ゴシッピにおけるDNA断片化が、自己分解ステップなしよりも細胞自己分解との組合せで効率的にいくかどうか判定するために、エレモテシウム・ゴシッピ発酵培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、主培養終了時の発酵培養液を採取し、細胞自己分解のために4時間、48℃及びpH6.7でインキュベートした、又はしなかった。その後、2つの試料(自己分解ステップ有り及び無し)のpHを、リン酸を用いてpH1.0へ下げた。同時に、温度を90℃へ上げ、DNA断片化のために発酵培養液を2時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

両試料(自己分解ステップ有り及び無し)から、pH低下、温度上昇及びインキュベーション時間が生成物安定性へ及ぼす効果を試験するために、90℃、pH1.0、2時間のインキュベーションの前後でリボフラビン収量を測定した(実施例4を参照)。リボフラビン測定の結果により、試験した条件下では、リボフラビン含量に有意な変化は検出できないことが示された(データは示さない)。

さらに、DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの発酵培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。次いで抽出物を用いて、いくつかのPCR分析で、最適化された細胞自己分解有り及び無しの発酵培養液におけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理発酵培養液並びに4時間、48℃及びpH6.7での自己分解後のみの発酵培養液由来のgDNA抽出物を用いた。

PCR分析については、エレモテシウム・ゴシッピRIB3遺伝子(配列番号10)のオープンリーディングフレームの400bp断片、並びにACT1オープンリーディングフレーム(配列番号11)の84bp小断片を増幅した。以下のプライマー配列、(i)RIB3:P9(配列番号12)×P10(配列番号13)及び(ii)ACT1:P11(配列番号14)×P12(配列番号15)を増幅のために用いた。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、5pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で2分、35〜40サイクルの98℃で30秒、56〜59℃で30秒、72℃で10秒、及び72℃で5分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図2に要約する。

結果は、DNA断片化前の自己分解ステップが、試験したDNA断片化条件下において、DNA断片化効率を有意に高めることを示している。細胞自己分解した試料から、84bp ACT1遺伝子断片並びに400bp RIB3遺伝子断片をもはや増幅することができず、一方、自己分解しなかった試料から、PCR増幅によって両アンプリコンを依然として得ることができた。

[実施例7] 自己分解及びDNA断片化の組合せ DNA断片化のために長いインキュベーション時間において高温及び低pHを用いて、エレモテシウム・ゴシッピにおけるDNA断片化が、自己分解ステップなしよりも細胞自己分解との組合せで効率的にいくかどうか判定するために、エレモテシウム・ゴシッピ発酵培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、主培養終了時の発酵培養液を採取し、細胞自己分解のために4時間、48℃及びpH6.7でインキュベートした、又はしなかった。その後、2つの試料(自己分解ステップ有り及び無し)のpHを、リン酸を用いてpH1.0へ下げた。同時に、温度を90℃へ上げ、DNA断片化のために発酵培養液を10時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

両試料(自己分解ステップ有り及び無し)から、pH低下、温度上昇及びインキュベーション時間が生成物安定性へ及ぼす効果を試験するために、90℃、pH1.0、10時間のインキュベーションの前後でリボフラビン収量を測定した(実施例4を参照)。リボフラビン測定の結果により、試験した条件下では、リボフラビン含量に有意な変化は検出できないことが示された(データは示さない)。

さらに、DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの発酵培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。次いで抽出物を用いて、いくつかのPCR分析で、最適化された細胞自己分解有り及び無しの発酵培養液におけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理発酵培養液並びに4時間、48℃及びpH6.7での自己分解後の発酵培養液由来のgDNA抽出物を用いた。PCR分析については、エレモテシウム・ゴシッピRIB3遺伝子(配列番号10)のオープンリーディングフレームの113bp及び200bp断片を増幅した。以下のプライマー配列、(i)RIB3(113bp):P13(配列番号16)×P14(配列番号17)及び(ii)RIB3(200bp):P15(配列番号18)×P16(配列番号19)を増幅のために用いた。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、5pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で2分、35〜40サイクルの98℃で30秒、57〜59℃で30秒、72℃で10秒、及び72℃で5分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図3に要約する。

結果は、DNA断片化前の自己分解ステップが、試験したDNA断片化条件下において、DNA断片化効率を有意に高めることを示している。細胞自己分解した試料から、113bp及び200bp RIB3遺伝子断片をもはや増幅することができず、一方、自己分解しなかった試料から、PCR増幅によって両アンプリコンを依然として得ることができた。

[実施例8] 自己分解及びDNA断片化の組合せ DNA断片化のための高温及び低pHでの長いインキュベーション時間を用いても、エレモテシウム・ゴシッピにおけるDNA断片化が、細胞自己分解との組合せで、本ステップなしよりも効率的にいくかどうか判定するために、エレモテシウム・ゴシッピ発酵培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、主培養終了時の発酵培養液を採取し、細胞自己分解のために4時間、48℃及びpH6.7でインキュベートした、又はしなかった。その後、2つの試料(自己分解ステップ有り及び無し)のpHを、リン酸を用いてpH4.0へ下げた。同時に、温度を75℃へ上げ、DNA断片化のために発酵培養液を6時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

両試料(自己分解ステップ有り及び無し)から、pH低下、温度上昇及びインキュベーション時間が生成物安定性へ及ぼす効果を試験するために、75℃、pH4.0、6時間のインキュベーションの前後でリボフラビン収量を測定した(実施例4を参照)。リボフラビン測定の結果により、試験した条件下では、リボフラビン含量に有意な変化は検出できないことが示された(データは示さない)。

さらに、DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの発酵培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。次いで抽出物を用いて、いくつかのPCR分析で、最適化された細胞自己分解有り及び無しの発酵培養液におけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理発酵培養液並びに4時間、48℃及びpH6.7での自己分解後の発酵培養液由来のgDNA抽出物を用いた。PCR分析については、エレモテシウム・ゴシッピRIB3遺伝子(配列番号10)のオープンリーディングフレームの200bp断片、並びにACT1オープンリーディングフレーム(配列番号11)の116bp小断片を増幅した。以下のプライマー配列、(i)RIB3:P15(配列番号18)×P16(配列番号19)及び(ii)ACT1:P17(配列番号20)×P18(配列番号21)を増幅のために用いた。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、5pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で2分、35〜40サイクルの98℃で30秒、58〜59℃で30秒、72℃で10秒、及び72℃で5分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図4に要約する。

結果は、DNA断片化前の自己分解ステップが、試験したDNA断片化条件下において、DNA断片化効率を有意に高めることを示している。細胞自己分解した試料から、116bp ACT1遺伝子断片並びに200bp RIB3遺伝子断片をもはや増幅することができず、一方、自己分解しなかった試料から、PCR増幅によって両アンプリコンを依然として得ることができた。

[実施例9] 自己分解及びDNA断片化の組合せ DNA断片化のために高温及び低pHを用いても、エレモテシウム・ゴシッピにおけるDNA断片化が、細胞自己分解との組合せで、本ステップなしよりも効率的にいくかどうか判定するために、エレモテシウム・ゴシッピ発酵培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、主培養終了時の発酵培養液を採取し、細胞自己分解のために4時間、48℃及びpH6.7でインキュベートした、又はしなかった。その後、2つの試料(自己分解ステップ有り及び無し)のpHを、リン酸を用いてpH2.0へ下げた。同時に、温度を90℃へ上げ、DNA断片化のために発酵培養液を5分間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

両試料(自己分解ステップ有り及び無し)から、pH低下、温度上昇及びインキュベーション時間が生成物安定性へ及ぼす効果を試験するために、90℃、pH2.0、5分間のインキュベーションの前後でリボフラビン収量を測定した(実施例4を参照)。リボフラビン測定の結果により、試験した条件下では、リボフラビン含量に有意な変化は検出できないことが示された(データは示さない)。

さらに、DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの発酵培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。次いで抽出物を用いて、いくつかのPCR分析で、最適化された細胞自己分解有り及び無しの発酵培養液におけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理発酵培養液並びに4時間、48℃及びpH6.7での自己分解後の発酵培養液由来のgDNA抽出物を用いた。PCR分析については、エレモテシウム・ゴシッピRIB3遺伝子(配列番号10)のオープンリーディングフレームの113bp断片、並びにACT1オープンリーディングフレーム(配列番号11)の116bp小断片を増幅した。以下のプライマー配列、(i)RIB3:P13(配列番号16)×P14(配列番号17)及び(ii)ACT1:P17(配列番号20)×P18(配列番号21)を増幅のために用いた。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、5pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で2分、40サイクルの98℃で30秒、57〜58℃で30秒、72℃で10秒、及び72℃で5分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図5に要約する。

結果は、DNA断片化前の自己分解ステップが、試験したDNA断片化条件下において、DNA断片化効率を有意に高めることを示している。細胞自己分解した試料から、116bp ACT1遺伝子断片並びに113bp RIB3遺伝子断片をもはや増幅することができず、一方、自己分解しなかった試料から、PCR増幅によって両アンプリコンを依然として得ることができた。

[実施例10] 自己分解及びDNA断片化の組合せ 低pH、高温及び長いインキュベーション時間であっても、細胞自己分解ステップ単独で、効率的なDNA断片化のために十分であるかどうか判定するために、エレモテシウム・ゴシッピ発酵培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、主培養終了時の発酵培養液を採取し、細胞自己分解のために55℃及びpH4.0(リン酸を用いて)で10時間インキュベートした。その後、1つの試料をpH4.0、75℃及び6時間のDNA断片化ステップで処理し、一方、1つの試料は未処理のままであった。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

両試料(±別々のDNA断片化ステップ)から、pH低下、温度上昇及びインキュベーション時間が生成物安定性へ及ぼす効果を試験するために、細胞自己分解及びDNA断片化の前後でリボフラビン収量を測定した(実施例4を参照)。リボフラビン測定の結果により、試験した条件下では、リボフラビン含量に有意な変化は検出できないことが示された(データは示さない)。

さらに、DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの発酵培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。次いで抽出物を用いて、いくつかのPCR分析で、最適化された細胞自己分解有り及び無しの発酵培養液におけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理発酵培養液由来のgDNA抽出物を用いた。PCR分析については、RIB4遺伝子(配列番号7)の519bp完全長オープンリーディングフレームを増幅した。以下のプライマー配列、RIB4遺伝子:P5(配列番号8)×P6(配列番号9)を増幅のために用いた。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、10pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で5分、40サイクルの98℃で30秒、58℃で30秒、72℃で60秒、及び72℃で10分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図6に要約する。

結果は、低pH、高温及び長いインキュベーション時間であっても、自己分解ステップ単独では、信頼性のあるDNA断片化には十分ではないことを示している。その後のDNA断片化ステップなしで、RIB4遺伝子の完全なコード配列を、PCR増幅によって依然として得ることができた。一方、上記のように、細胞自己分解をDNA断片化ステップと組み合わせることによって、PCRシグナルを観察することはできなかった。

[実施例11] 枯草菌培養物を用いた自己分解及びDNA断片化の組合せ DNA断片化のために高温及び低pHを用いた場合、枯草菌におけるDNA断片化が、細胞自己分解との組合せで、本ステップなしよりも効率的にいくかどうか判定するために、枯草菌発酵培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、枯草菌Marburg168株(実験室株)を以下のように培養した。発酵プロセスは、主要炭素源のグルコース及び複合化合物を培地に含む、pH、pO2及び温度プローブを備えたバッフル付き撹拌槽型反応器(STR、Dasgip)で行った。O2及びCO2の濃度をガス分析によって監視した。培養のために、出発ワーキングボリュームが1Lのフェッドバッチ様式を選択した。バイオリアクターとして、3つの6翼ラシュトンタービンを備えた2Lガラス容器を用いた。

種及び主培養培地の培地調製及び滅菌は、それぞれ振盪フラスコ及びバイオリアクターで行った。PPG2000をすべての培養において消泡剤として用いた。培地は、40g/L複合体植物タンパク質、5g/L KH2PO4、7g/L (NH4)2SO4、0.09g/L Mn(II)SO4*H2O、0.05g/L Fe(II)SO4*7H2O、1g/L CaNO3*4H2O、2,5mL/L PPG2000、0.05g/Lカナマイシンを含んでいた。pHをpH6.5に調整した。撹拌条件(600rpm)、60分間、123℃で、培地をバイオリアクター内で滅菌した。種培養を、振盪フラスコ内で、バッチ培養と同一培地で、16時間プロセス(39℃、pH7.5、200rpm)の間調製した。新鮮なLBプレートから振盪フラスコに植菌し、16時間後の指数増殖期の最後に主要培養に移した。

主培養の植菌については、2.7%の出発ワーキングボリュームを用いた。主培養は、39℃、30g/Lの出発グルコース濃度、及び350〜1400rpmのpO2依存性撹拌カスケード及び1.46vvmの通気速度で行った。

主培養終了時の発酵培養液を採取し、細胞自己分解のためにインキュベートした、又はしなかった。細胞自己分解を(i)4時間、48℃、pH6.7又は(ii)10時間、55℃、pH6.7の2つの条件で行った。その後、3つの試料(2×自己分解ステップ有り、及び1×自己分解ステップ無し)のpHを、リン酸を用いてpH4.0へ下げた。同時に、温度を75℃へ上げ、DNA断片化のために発酵培養液を6時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

DNA断片化効率について、PCR分析によってすべての試料を分析した。DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの発酵培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。さらに、発酵培養液の遠心分離によって生成された400μlの上清から残留ゲノムDNAを抽出した。次いで抽出物を用いて、PCR分析で、細胞自己分解有り及び無しにおけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理発酵培養液並びに細胞自己分解ステップ後の発酵培養液由来のgDNA抽出物を用いた。PCR分析については、枯草菌AMYE遺伝子(配列番号22)のオープンリーディングフレームの146bp及び421bp断片を増幅した。以下のプライマー配列、(i)AMYE(146bp):P19(配列番号23)×P20(配列番号24)及び(ii)AMYE(421bp):P21(配列番号25)×P22(配列番号26)を増幅のために用いた。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、5pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で2分、98℃で30秒、57℃で30秒、72℃で15秒を35サイクル及び72℃で5分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図7に要約する。

結果は、DNA断片化前の自己分解ステップが、枯草菌発酵培養液におけるDNA断片化効率を高めることを示している。細胞自己分解した試料の上清から146bp AMYE遺伝子断片をもはや増幅することができず、一方、自己分解しなかった試料から、PCR増幅によってそれを依然として得ることができた。さらに、421bp AMYE断片は、自己分解及びDNA断片化処理した発酵培養液においてはもはや検出できなかったが、自己分解ステップを省略した場合、少量が依然として観察された。

[実施例12] コリネバクテリウム・グルタミカム培養物を用いた自己分解及びDNA断片化の組合せ DNA断片化のために高温及び低pHを用いた場合、コリネバクテリウム・グルタミカムにおけるDNA断片化が、細胞自己分解ステップとの組合せで、本ステップなしよりも効率的にいくかどうか判定するために、コリネバクテリウム・グルタミカム培養液を用いた実験を行った。

本目的のために、アスパラギン酸キナーゼ遺伝子askにT311I突然変異を有するコリネバクテリウム・グルタミカム、リシン生成株ATCC13032(WO2005/059144の実施例1及び2に記載されたように生成された)を、BHI plus培地(37g/L BHI培地(BD Biosciences)、50ml 2M (NH4)2SO4、100ml 40%グルコース)を用いて、30℃で激しく振盪して48時間培養した。培養終了時の培養液を採取し、細胞自己分解のためにインキュベートした、又はしなかった。細胞自己分解を10時間、55℃及びpH6.7で行った。その後、2つの試料(自己分解ステップ有り及び無し)のpHを、リン酸を用いてpH4.0へ下げた。同時に、温度を75℃へ上げ、DNA断片化のために発酵培養液を6時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を冷水酸化ナトリウム溶液で中和した。

すべての試料から、DNA断片化効率をPCR分析によって分析した。DNA断片化効率を判定するために、残留ゲノムDNAを、細胞破壊はガラスビーズを用いて実行したことを除き、製造業社の推奨にしたがって、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen)を用いて抽出した。400μlの培養液を、DNA抽出の出発原料として用いた。さらに、培養液の遠心分離によって生成された400μlの上清から残留ゲノムDNAを抽出した。次いで抽出物を用いて、PCR分析で、細胞自己分解有り及び無しにおけるDNA断片化を試験した。対照として、未処理培養液並びに細胞自己分解ステップ(pH6.7、55℃、10時間)後の培養液由来のgDNA抽出物を用いた。PCR分析については、コリネバクテリウム・グルタミカムアスパラギン酸キナーゼ遺伝子ask(配列番号27)のオープンリーディングフレームの212bp断片を、プライマー配列P23(配列番号28)×P24(配列番号29)を用いて増幅した。

25μlのPCR反応混合物は、12.5μlの、GC緩衝液を用いたPhusion Master Mix(Thermo Scientific)、5pmolの各プライマー及び鋳型として抽出によって得られた1μlの試料を含んでいた。サイクルパラメータは、98℃で2分、35サイクルの98℃で30秒、57℃で30秒、72℃で15秒、及び72℃で5分の最終ステップであった。得られたPCRアンプリコンをゲル電気泳動によって分析し、記載されたPCR分析の結果を図8に要約する。

結果は、DNA断片化前の自己分解ステップが、コリネバクテリウム・グルタミカム培養液におけるDNA断片化効率を高めることを示している。細胞自己分解処理した試料の上清及び全培養液から212bp ask遺伝子断片をもはや増幅することができず、一方、自己分解しなかった試料から、PCR増幅によってそれを依然として少量得ることができた。

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