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Method of improving walking ability of companion animal

阅读:926发布:2020-05-30

专利汇可以提供Method of improving walking ability of companion animal专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To improve the muscle strength and walking ability of animal limbs.SOLUTION: An agent for improving the muscle strength of animal limbs, an agent for improving the muscle mass of the limbs, and a walking improving agent contain sesame lignan and at least one selected from the group consisting of DHA and EPA as an active ingredient.,下面是Method of improving walking ability of companion animal专利的具体信息内容。

  • ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの肢の筋力改善剤。
  • ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの肢の筋量改善剤。
  • ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの歩行改善剤。
  • 前記コンパニオンアニマルがイヌ又はネコである、請求項1〜3のいずれか1項記載の剤。
  • 前記コンパニオンアニマルが老犬又は老描である、請求項4記載の剤。
  • コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の筋力改善方法。
  • コンパニオンアニマルにゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の筋量改善方法。
  • コンパニオンアニマルにゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の歩行改善方法。
  • 前記コンパニオンアニマルがイヌ又はネコである、請求項6〜8のいずれか1項記載の方法。
  • 前記コンパニオンアニマルが老犬又は老描である、請求項9記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、コンパニオンアニマルの歩行能の改善に関する。

    近年、人間と共に生活するイヌやネコをはじめとする動物を、生活の伴侶(コンパニオン)と位置付け、コンパニオンアニマル(伴侶動物)と称することが一般的になりつつある。 コンパニオンアニマルは、近年の飼育環境の向上に伴って長寿化の傾向にあるが、さらに最近では、コンパニオンアニマルのQOL(quality of life)の改善が注目されている。 QOL改善のためには、コンパニオンアニマルの運動能力の維持は重要な課題である。 四肢の筋力低下や肥満などによりコンパニオンアニマルの運動能力が低下すると、さらなる筋力低下や肥満を引き起こし、各種疾病のリスクの増加や寝たきりのリスクが高まり、結果、コンパニオンアニマルのQOLが著しく低下する、さらにコンパニオンアニマルのQOLの低下は、飼育者のQOLをも脅かす。 従って、コンパニオンアニマルの体脂肪量や筋肉量を適正にコントロールし、その運動能力の維持や向上を図ることは、コンパニオンアニマルのQOLを高く保つために非常に重要である。

    ゴマは、香りを良くし嗜好性を高める目的で、ペットフード、特にペット用おやつによく配合されている。 ゴマは健康食品としてもよく知られており、ゴマに含まれる機能性成分としてリグナン類化合物が知られている。 ゴマに含有されるリグナン類化合物は、油溶性ゴマリグナンと溶性ゴマリグナンに大別される。 油溶性ゴマリグナンは、ゴマ油に豊富に含まれる成分で、セサミンがよく知られている。 セサミンを含有するペットフードとしては、動物の体臭や毛艶を改善するための動物用飲食物(特許文献1)や体脂肪低減用飼料(特許文献2)が知られている。 また特許文献3〜5には、セサミンを含有する抗疲労剤が記載されている。

    一方、水溶性ゴマリグナンは、セサミノール配糖体を主に含む。 セサミノール配糖体は、生体に摂取されると消化管の中でβグルコシダーゼにより糖が解離してアグリコンであるセサミノールとなり吸収されると考えられている。 水溶性ゴマリグナンは、ゴマ油を搾った残渣(ゴマ粕又は脱脂ゴマ)に多く存在する。 しかし、ゴマ粕は、ゴマ油を製造するときに生じた廃棄物であり、従来、肥料や飼料原料として一部利用されているものの(特許文献6〜7)、多くは廃棄されている。 またゴマ粕を飼料に利用する場合、嗜好性が低いことから、ペットフード用原料としてではなく、家畜家禽用飼料に添加されるのが一般的である。

    ドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸は、ω−3多価不飽和脂肪酸の一種である。 動物の警戒心、活力度、訓練性、認知機能、又は運動技能協応性若しくは機敏さの向上、網膜の発育、軟骨保護、軟骨損傷軽減、筋肉の維持、皮膚及び毛皮の質の向上、あるいは炎症状態の予防、軽減又は治療のためにω−3多価不飽和脂肪酸を動物に接触させることが提案されている(特許文献8〜14)。 また、ω−3多価不飽和脂肪酸含有製剤を継続摂取したヒトで、アミノ酸及びインスリン負荷時の筋合成速度が上昇したこと(非特許文献1〜2)、ならびに変形性関節症のイヌにω−3多価不飽和脂肪酸を高濃度に含む食餌を与えることにより、歩行能力や肢の負重が改善されたこと(非特許文献3〜4)が報告されている。

    特開2007−274913号公報

    特許第3205315号公報

    国際公開第2007/119378号

    国際公開第2008/126587号

    特開2009−73749号公報

    特開昭64−39953号公報

    特開2011−167203号公報

    特表2008−526209号公報

    特表2008−526214号公報

    特表2008−531483号公報

    特表2009−515906号公報

    特表2009−519899号公報

    特表2011−528555号公報

    特表2011−528556号公報

    Am J Clin Nutr 2011;93:402-12 Clinical Science (2011) 121, 267-278 J Am Vet Med Assoc 2010;236:59-66 J Am Vet Med Assoc 2010;236:67-73

    コンパニオンアニマルなどの動物の体脂肪量や肥満を防止し、又は身体や肢の筋肉を増強して、その歩行能力や運動能力を改善することが求められている。

    本発明者らは、上記改善作用を得ることができる方法について検討した結果、ゴマリグナンとドコサヘキサエン酸(DHA)又はエイコサペンタエン酸(EPA)等のω−3多価不飽和脂肪酸とを併用することによって、当該動物の肥満を抑制させるとともに肢の筋力を維持又は増加させることができ、さらにはその歩行能力を改善することができることを見出し、本発明を完成した。

    すなわち本発明は、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの肢の筋力改善剤を提供する。
    また本発明は、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの肢の筋量改善剤を提供する。
    また本発明は、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの歩行改善剤を提供する。
    また本発明は、コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の筋力改善方法を提供する。
    また本発明は、コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の筋量改善方法を提供する。
    また本発明は、コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの歩行改善方法を提供する。

    本発明の剤又は方法によれば、動物の肥満を抑制しつつ、その肢の筋肉量を減少抑制若しくは増加させ、又は肢の筋力を改善することができる。 さらに本発明によれば、動物の歩行能力を改善することができ、ひいてはそのQOLを維持又は向上させることができる。

    実施例1のペットフードを給与された犬における体重、体脂肪率、体脂肪量、及び後肢周囲長の変化。 A:体重変化及び実施例1給与前後での体重相対変化、B:体脂肪率、体脂肪量、及び後肢周囲長(平均±標準誤差、N=5)。

    個体No. 5における実施例1、比較例1及び比較例2のペットフード給与後の後肢周囲長。 エラーバーは標準誤差。

    本発明によれば、ゴマリグナンと、DHA又はEPAとを併用することにより、動物の体脂肪量増加や肥満を抑制するとともに、肢の筋量を改善し、当該動物の歩行能力を改善することができる。 すなわち、ゴマリグナンとDHA又はEPAとを組み合わせて、動物の肢の筋力の改善のため、肢の筋量の改善のため、又は動物の歩行若しくは跛行の改善のための有効成分として使用することができる。 さらに、ゴマリグナンとDHA又はEPAとの併用は、上記肢の筋量の改善作用を通じて、椎間板ヘルニアや変形性膝関節症の予防又は改善に有効である。

    従って、一態様において、本発明は、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、肢の筋力改善剤、肢の筋量改善剤、又は歩行若しくは跛行改善剤を提供する。
    別の態様において、本発明は、肢の筋力改善剤、肢の筋量改善剤、又は歩行若しくは跛行改善剤の製造のためのゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用を提供する。
    上記剤は、好ましくは経口剤である。 一実施形態において、上記剤は、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とから本質的に構成される。

    さらに別の態様において、本発明は、肢の筋力改善、肢の筋量改善、又は歩行若しくは跛行改善のためのゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用を提供する。
    上記使用は、治療的使用であってもよく、あるいは動物の健康の維持や向上、運動能力の維持や向上、又はQOLの維持や向上を目的とした非治療的使用であってもよい。

    さらに別の態様において、本発明は、肢の筋力改善、肢の筋量改善、又は歩行若しくは跛行改善に使用するためのゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種を提供する。

    なお別の態様において、本発明は、動物の肢の筋力改善、肢の筋量改善、又は歩行若しくは跛行改善方法を提供する。 該方法は、該動物にゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む。
    上記方法は治療的方法であってもよく、あるいは動物の健康の維持や向上、運動能力の維持や向上、又はQOLの維持や向上を目的とした非治療的方法であってもよい。

    本明細書において、疾患の「改善」とは、当該疾患の症状の好転若しくは緩和、当該疾患の症状の悪化の防止若しくは遅延、又は当該疾患の症状の進行の逆転、防止若しくは遅延をいう。 また本明細書において、「肢の筋力改善」とは、例えば、ゴマリグナンとDHA又はEPAの組み合わせを投与又は摂取していない対照と比べて、肢の筋力が増加すること、肢の筋力の増加の速度が向上すること、肢の筋力が低下せずに維持されること、肢の筋力の低下が抑制されること、肢の筋力の低下の速度が遅延すること等をいう。 また本明細書において、「肢の筋量改善」とは、例えば、ゴマリグナンとDHA又はEPAの組み合わせを投与又は摂取していない対照と比べて、肢の筋量が増加すること、肢の筋量の増加の速度が向上すること、肢の筋量が減少せずに維持されること、肢の筋量の減少が抑制されること、肢の筋量の減少の速度が遅延すること等をいう。 また本明細書において、「歩行改善」とは、例えば、肢の負重の増加、肢の垂直方向のピーク力の増加、歩行中のふらつきの減少、転倒の減少、自発歩行頻度の増加、歩行速度の増加、駆足若しくは走る頻度の増加、駆足若しくは走る速度の増加、等をいう。

    本発明において、ゴマリグナンとDHA又はEPAとを適用される動物は、非ヒト哺乳動物であり、好ましくはコンパニオンアニマル、ウマ等のアスリート動物、及びウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ等の家畜動物であり得る。 本明細書において、コンパニオンアニマルとしては、イヌ、ネコ、ブタ、ウサギ、ハムスター等のペット用哺乳動物が挙げられ、このうち、イヌ及びネコが好ましく、イヌがより好ましい。 本発明が適用される動物は、幼若個体であっても、成体であっても、高齢個体であってもよく、好ましくは、成体又は高齢個体である。 本発明が適用される動物のより好ましい例は、成犬、成描、老犬又は老描であり、さらに好ましくは老犬又は老描であり、なお好ましくは老犬である。

    あるいは、本発明においてゴマリグナンとDHA又はEPAとを適用される動物の好ましい例としては、歩行能力の向上が所望される動物;歩行能力低下の予防若しくは抑制が所望される動物;肥満、疾患若しくは障害、外傷、加齢等により歩行能力が低下している動物又はその危険がある動物;歩行能力が低下しているか又はその危険がある病中病後の動物、などが挙げられる。 また好ましくは、本発明において、ゴマリグナンとDHA又はEPAとを適用される動物としては、歩行に障害があるか又は障害をきたす恐れのある動物;椎間板ヘルニアや変形性膝関節症などの歩行障害をもたらす恐れのある疾患や障害に罹患している動物;跛行している動物;肢の筋力向上や筋量増加が所望される動物;肢の筋力低下や筋量減少の予防若しくは抑制が所望される動物;肥満、疾患若しくは障害、外傷、加齢等により肢の筋力又は筋量が減少している動物又はその危険がある動物;肢の筋力又は筋量が減少しているか又はその危険がある病中病後の動物、などが挙げられる。

    上記動物のより具体的な例としては、成犬、成猫、老犬、老猫、ならびに肥満、病中病後、障害、外傷、加齢等による肢の筋力低下や歩行困難、跛行に悩むイヌ及びネコ、ならびに椎間板ヘルニアや変形性膝関節症などの歩行に障害をきたす恐れのある疾患や障害に罹患しているイヌ及びネコが挙げられる。 より好ましい例としては、成犬、老犬、及び肥満、病中病後、障害、外傷、加齢等による肢の筋力低下や歩行困難、跛行に悩むイヌが挙げられる。 あるいは、肥満化の防止や行動の活発化のために歩行能力や肢の筋力向上が所望される幼若なイヌ及びネコ、好ましくは1歳未満の幼犬や幼猫、ならびに肢の筋力や歩行能力の向上が所望されるアスリート犬なども、本発明が適用される動物の例として挙げられる。

    本明細書において、幼犬や幼猫等の幼若個体とは、生後0〜12ヶ月未満の個体をいい、成犬や成猫等の成体とは、生後12ヶ月〜7年未満の個体をいい、老犬や老猫等の高齢個体とは、生後7年以上の個体をいう。

    一実施形態において、本発明で筋力改善又は筋量改善される動物の肢は、動物の四肢のいずれかであればよく、例えば前肢のいずれか、後肢のいずれか、両前肢、両後肢、いずれかの前肢と後肢の組み合わせ、前肢と後肢全てであり得、好ましくは後肢の何れかを含み、より好ましくは両後肢を含む。 一実施形態において、本発明による動物の肢の筋力又は筋量改善は、好ましくは動物の後肢の筋力又は筋量改善であるが、これは、共に前肢の筋力又は筋量が改善されることを妨げない。

    本明細書において、ゴマリグナンとは、ゴマから単離され得るリグナン類と同じ構造を有する化合物をいう。 従って、ゴマリグナンとしては、ゴマから単離されるリグナン及びそれらと同じ構造を有するゴマ由来でないリグナンが挙げられ、例としては、セサミン、セサモリン、セサモール、セサミノールのような脂溶性リグナン、及びセサミノール配糖体のような水溶性リグナンが挙げられる。 上記脂溶性リグナンは、主にゴマの脂質分中に含有されており、ゴマ油に多く含まれている。 上記水溶性リグナンであるセサミノール配糖体は、主にゴマの脱脂成分中に含有されており、脱脂ゴマに多く含まれている。 セサミノール配糖体は、生体内で分解されてセサミノールとなり、生体に作用する。

    本発明で使用されるゴマリグナンの例としては、上述した脂溶性及び水溶性のゴマリグナン、好ましくはセサミン、セサモリン、セサモール、セサミノール及びセサミノール配糖体が挙げられる。 このうち、セサミノール及びセサミノール配糖体がより好ましく、セサミノール配糖体、例えばセサミノールトリグルコシドがさらに好ましい。

    本発明においては、上述したゴマリグナンのいずれか1種類を単独で使用してもよいが、2種類以上を任意に組み合わせて使用してもよい。 組み合わせは、脂溶性リグナン同士であっても、水溶性リグナン同士であっても、脂溶性リグナンと水溶性リグナンとの組み合わせであってもよい。 従って、本発明において使用されるゴマリグナンは、好ましくはセサミン、セサモリン、セサモール、セサミノール及びセサミノール配糖体からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくはセサミノール及びセサミノール配糖体からなる群より選択される少なくとも1種であり、さらに好ましくはセサミノール配糖体、例えばセサミノールトリグルコシドである。

    本発明において、上記ゴマリグナンは、市販品であってもよいが、当該ゴマリグナンを含有するあらゆる食品や飼料の材料、好ましくは、ゴマ、ゴマ油、脱脂ゴマ及びそれらの加工品などのゴマ加工品から、公知の方法に従って単離したものであってもよい。 あるいは、本発明においては、単離したゴマリグナンの代わりに、上記ゴマリグナンを含有する食品や飼料材料を用いてもよい。 当該食品や飼料の材料は、好ましくは、ゴマ、ゴマ油、脱脂ゴマ及びそれらの加工品であり、より好ましくはゴマ油、脱脂ゴマ及びそれらの加工品であり、さらに好ましくは脱脂ゴマ及びそれらの加工品である。

    本発明において、ゴマリグナンとして脂溶性リグナンと水溶性リグナンとの混合物を用いる場合、又はゴマリグナンを含有する食品や飼料材料を用いる場合、それらにおけるセサミノールトリグルコシドとセサミン及びセサモリンとの含有比(セサミノールトリグルコシド/(セサミン+セサモリン))は、好ましくは1.5より大きく、より好ましくは1.75より大きく、さらに好ましくは2.0より大きく、さらにより好ましくは3より大きく、なお好ましくは3.5以上である。

    材料や生成物中の各種ゴマリグナンの含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により測定することができる。 詳細には、材料を粉砕し、80%エタノール水溶液中で攪拌し、遠心分離する。 得られた上清をサンプルとしてHPLC分析(ODSカラム;20%メタノール→80%メタノールへのグラジェエント溶出;励起波長280nm、蛍光波長350nmで検出)を行い、セサミン、セサモリン、セサミノールトリグルコシド等のゴマリグナンのシグナルを計測する。 既知のゴマリグナン濃度の標準品からの計測値を基準として、サンプル中のゴマリグナン量を算出することができる。

    本発明において使用される上記DHA及びEPAは、遊離脂肪酸の形態であってもよいが、エステル体であってもよい。 エステル体としては、当該脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド及びトリグリセリドが挙げられる。 当該ジグリセリド及びトリグリセリドに結合する脂肪酸は、同じ種類であってもよいが異なる種類であってもよく、又は一部がDHA及びEPA以外の脂肪酸であってもよい。 例えば、DHA又はEPAのエステル体としては、DHAモノグリセリド、DHAジグリセリド、DHAトリグリセリド、DHA含有ジ−又はトリグリセリド、EPAモノグリセリド、EPAジグリセリド、EPAトリグリセリド、EPA含有ジ−又はトリグリセリド等が挙げられるが、これらに限定されない。 本発明において、上記DHA又はEPAの遊離体又はエステル体は、いずれか1種類が単独で使用されてもよいが、2種類以上が任意の組み合わせで使用されてもよい。

    DHA及びEPAは、市販品を利用可能である。 あるいは、DHA又はEPAを豊富に含有する油脂、例えば魚油、エゴマ油、アマニ油、キャノーラ油及びダイズ油などから、公知の方法に従って単離したものであってもよい。 あるいは、本発明においては、単離したDHA又はEPAの代わりに、上記DHA又はEPAを豊富に含有する油脂、例えば、魚油、エゴマ油、アマニ油、キャノーラ油、ダイズ油又はそれらの混合油脂などを用いてもよい。

    材料や生成物中のDHA又はEPAの量は、ガスクロマトグラフ法により測定することができる。 詳細には、試料に内標準(ヘプタデカン酸)、エタノール、塩酸(5mol/L)を加えて酸分解を行った後、エタノール、ジエチルエーテル/石油エーテル混液(体積比1:1)を加えて脂質の抽出を行う。 有機溶媒層を水洗の後、溶媒を留去し、0.5mol/L水酸化ナトリウムのメタノール溶液を用いてけん化を行い、三ふっ化ホウ素メタノール錯体メタノール溶液を用いてメチルエステル化を行い、その後ヘキサンと飽和食塩水を加え、ヘキサン層をガスクロマトグラフ法(水素炎イオン検出器)で分析することによりサンプル中のDHA又はEPAの量を求めることができる。

    本発明において、ゴマリグナンとDHA又はEPAとは、適用対象の動物において肢の筋力の改善、肢の筋量改善、歩行若しくは跛行の改善などの効果を達成できる用量及び用法で使用されればよい。

    動物の体脂肪量及び除脂肪量は、重水希釈法(重水を用いた希釈法による体組成の測定方法:例えば、[www.nutritio.net/kiban2/ronbun/matumura01.htm];あるいはフランク・B・フー著、小林身哉ら監訳「肥満の疫学」名古屋大学出版会(2010年)、第5章に原理が記載されている)に基づいて測定することができる。 すなわち、個体に重水を注入し、注入前後の個体の重水濃度を測定することによって体水分量を求め、求めた体水分量をもとに除脂肪量を算出する。 さらに、除脂肪量と体重から体脂肪量を算出することができる。 あるいは、市販の体脂肪計を用いて体脂肪率を測定し、測定した体脂肪率と体重から体脂肪量及び除脂肪量を算出することができる。

    本発明におけるゴマリグナンとDHA又はEPAの用量及び用法は、適用対象の動物の種、年齢、性別、体重、状態等によって変動し得る。 例えば、ゴマリグナンは、体重1kgに対して、1日当たり0.1mg以上、好ましくは1.0mg以上、より好ましくは2.0mg以上、そして、100mg以下、好ましくは30mg以下、より好ましくは10mg以下の用量となるように投与又は摂取され得る。 あるいは、0.1〜100mg、0.1〜30mg、0.1〜10mg、1.0〜100mg、1.0〜30mg、1.0〜10mg、2.0〜100mg、2.0〜30mg、又は2.0〜10mg(mg/kg体重/day)の用量で投与又は摂取され得る。 ゴマリグナンの代わりに、上述したゴマ、ゴマ油、脱脂ゴマ及びそれらの加工品などのゴマリグナンを含有する食品や飼料材料を用いる場合は、それらの材料中のゴマリグナン量に換算して、投与又は摂取量を決定すればよい。

    本発明において、DHA又はEPAは、体重1kgに対するDHA及びEPAの合計用量が、1日当たり0.001g以上、好ましくは0.003g以上、より好ましくは0.005g以上、そして、0.3g以下、好ましくは0.1g以下、より好ましくは0.05g以下となるように投与又は摂取され得る。 あるいは、DHA及びEPAの合計として、0.001〜0.3g、好ましくは0.003〜0.1g、より好ましくは0.005〜0.05g(g/kg体重/day)の用量で投与又は摂取され得る。 DHA又はEPAの代わりに、上述した魚油、エゴマ油、アマニ油、キャノーラ油、ダイズ油などのDHA又はEPAを豊富に含有する油脂を用いる場合は、油脂中のDHA及びEPA量に換算して、投与又は摂取量を決定すればよい。

    本発明において、ゴマリグナンとDHA又はEPAとの用量の比は、ゴマリグナンとDHA及びEPAの合計との質量比として、好ましくは1:0.2〜1:50、より好ましくは1:0.5〜1:30、さらに好ましくは1:1〜1:10、なお好ましくは1:1〜1:3である。

    本発明の好ましい実施形態において、ゴマリグナンとDHA又はEPAは、経口投与又は摂取される。

    本発明において、ゴマリグナンとDHA又はEPAの投与又は摂取の間隔は、1日2回以上、1日1回、2日に1回、3日に1回、週に2回、週に1回などであり得、好ましくは1日1回又はそれ以上であり得るが、これらに限定されない。 投与又は摂取期間は、好ましくは4週間以上、より好ましくは8週間以上、さらに好ましくは12週間以上であればよいが、動物の状態に応じて適宜決定すればよい。

    本発明においては、上記ゴマリグナンとDHA又はEPAに加えて、さらに他の多価不飽和脂肪酸が併用されてもよい。 当該他の多価不飽和脂肪酸としては、他のω−3脂肪酸及びω−6脂肪酸が挙げられ、より具体的にはリノール酸、γ-リノレン酸、α-リノレン酸(ALA)、アラキドン酸(AA)、ドコサペンタエン酸(DPA)、エイコサテトラエン酸(ETA)などが挙げられるが、これらに限定されない。 これらの脂肪酸は、いずれか1種類又は2種類以上の組み合わせとして、ゴマリグナン及びDHA又はEPAと併用され得る。 上記他の多価不飽和脂肪酸は、上述したDHA及びEPAの場合と同様に、遊離脂肪酸の形態であっても、モノグリセリド、ジグリセリド又はトリグリセリドを含むエステル体の形態であってもよい。 あるいは、上記他の多価不飽和脂肪酸を豊富に含有する油脂、例えば、ベニバナ油、グレープシードオイル、ヒマワリ油、コーン油、ダイズ油、ゴマ油又はそれらの混合油脂などを、ゴマリグナン及びDHA又はEPAと併用してもよい。

    本発明における上記他の多価不飽和脂肪酸の使用量は、DHA及びEPAの合計量に対する質量比としては、好ましくはDHA及びEPAの合計量1に対して、4〜400、より好ましくは20〜200である。 他の多価不飽和脂肪酸の量は、上述したDHA及びEPAの場合と同様に、ガスクロマトグラフ法により測定することができる。

    さらなる態様において、本発明は、上述したゴマリグナンとDHA又はEPAとを含有する組成物を提供する。 当該ゴマリグナンとDHA又はEPAとを含有する組成物(以下、本発明の組成物とも称する)は、上記ゴマリグナンとDHA又はEPAから、及び必要に応じて、上述した他の多価不飽和脂肪酸、薬学的に若しくは食用として許容される担体又は添加物、その他の有効成分や薬理成分等を組みあわせて、常法により製造することができる。 当該組成物は、任意の形態であり得るが、好ましくは経口剤である。

    一実施形態において、上記本発明の組成物は、動物の肢の筋力改善、肢の筋量改善、歩行若しくは跛行改善、又は椎間板ヘルニアや変形性膝関節症などによる歩行障害の改善のための動物用医薬として使用することができる。 当該記動物用医薬の剤型は特に限定されないが、好ましくは経口投与用の剤型である。 別の一実施形態において、上記本発明の組成物は、動物用飲食品、例えばペットフード、ペット用飲料、飼料又はサプリメントとして使用され得る。 上記動物用飲食品は、動物の肢の筋力改善、肢の筋量改善、歩行若しくは跛行改善等の機能を得ることを企図したものであり、好ましくは必要に応じて当該機能の表示を有する製品であり得る。 当該動物用飲食品は、固形、半固形、液状等の任意の形態であってよく、またその種類は特に限定されない。

    一実施形態において、上記動物用飲食品は、上述したゴマリグナンとDHA又はEPAに加えて、タンパク質及び/又は油脂、さらに必要に応じて炭水化物、食物繊維、嗜好性増強剤やその他の成分を含有するペットフードであり得る。

    上記本発明のペットフードに含有されるタンパク質としては、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。 当該動物性タンパク質としては、カゼイン等の乳タンパク質も挙げられるが、肥満防止効果及び摂取性の点から、動物性肉類タンパク質が好ましい。 このような動物性肉類タンパク質としては、、豚、羊、鹿、馬、うさぎ、カンガルーなどの畜肉、獣肉及び乳、ならびにその副生成物及び加工品;鶏、七面鳥、うずらなどの家禽肉、鳥肉及び卵、ならびにその副生物及び加工品;魚、白身魚などの魚肉、ならびにその副生物及び加工品;ミートミール、ミートボーンミール、チキンミール、フィッシュミール等の上記原料のレンダリング等が挙げられる。 このうち、肥満防止効果の点で鶏肉、魚肉がより好ましい。 複数の肉類タンパク質を混合して用いる場合には、鶏肉及び/又は魚肉を全肉類中に30質量%以上、好ましくは50質量%以上で、最大100質量%含有させることが好ましい。 当該植物性タンパク質としては、大豆タンパク質、小麦グルテンなどの小麦タンパク質、米タンパク質、コーングルテン、乾燥酵母等が挙げられる。 当該ペットフードにおいて、上記に挙げた動物性及び植物性タンパク質は、いずれか1種類のみが含有されていても、2種類以上が組み合わせて含有されていてもよい。

    上記ペットフードは、上記タンパク質以外に、さらにペプチドや遊離アミノ酸を含んでいてもよい。 ペプチドとしては、各種タンパク質の加水分解物や酵素分解物、発酵による生成物や、それらから精製あるいは単離されたペプチドが挙げられる。 遊離アミノ酸としては必須アミノ酸をはじめとする各種アミノ酸やその混合物が挙げられる。

    上記ペットフード中の粗タンパク質量(上記タンパク質、ペプチド、遊離アミノ酸、及び後述の嗜好性増強剤との合計)は、乾物あたりの粗タンパク質量として、15質量%以上、好ましくは18質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり得、そして、40質量%以下、好ましくは36質量%以下、より好ましくは32質量%以下であり得る。 上記ペットフードに含まれる全粗タンパク質中、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、そして100質量%以下が、上述したタンパク質、好ましくは上述した動物性タンパク質であり得る。

    本明細書において、粗タンパク質量とは、飼料分析基準(平成20年4月1日・19消安第14729号農林水産省消費・安全局長通知)第3章2.1に記載のケルダール法に従って、サンプル中の窒素量に基づいて判定された値である。

    本明細書において、「乾物あたり」とは、原試料中の含有量(%)を、該試料中の水分以外の各成分の含有量(%)に換算した値である。 原試料中の水分量は、飼料分析基準第3章1に記載の方法により測定する。

    上記ペットフードに含有される油脂としては、動物性油脂及び植物性油脂からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。 当該動物性及び植物性油脂としては、食用の油脂、例えば、牛脂、豚脂、馬脂、乳脂、魚油等の動物油脂;大豆、菜種、亜麻仁、トウモロコシ、ひまわり、サフラワー、ベニバナ、グレープシード、コムギ、ライムギ、オオムギ、コメ、モロコシ、エンバク、アワ、コムギ胚芽、トウモロコシ胚芽、ラッカセイ、綿実、オリーブ、パーム、ココナツ、ヤシ、米ぬか、紫蘇、エゴマ、ゴマ等からの植物油脂;ならびに、それらの硬化油等が挙げられる。 このうち、上述したDHA又はEPAを豊富に含有する油脂、例えば魚油、エゴマ油、アマニ油、キャノーラ油、ダイズ油などを用いることが好ましい。 当該ペットフードにおいて、上記に挙げた動物性及び植物性油脂は、いずれか1種類のみが含有されていても、2種類以上が組み合わせて含有されていてもよい。

    上記ペットフード中の粗脂肪量は、乾物あたりの粗脂肪量として、5質量%以上、好ましくは8質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり得、そして、30質量%以下、好ましくは27質量%以下、より好ましくは24質量%以下であり得る。

    本明細書において、粗脂肪量とは、飼料分析基準第3章3.2に記載の酸分解ジエチルエーテル抽出法に従って判定された値である。

    上記ペットフードは、さらに炭水化物を含有していてもよい。 炭水化物源としては、単糖類、オリゴ糖、多糖類、食物繊維、デンプン類等が挙げられる。 デンプン類としては、ワキシーコーンデンプン、コーンデンプン、小麦デンプン、米デンプン、糯米デンプン、馬鈴薯デンプン、甘露デンプン、タピオカデンプン、サゴデンプン、又はこれらに化学的処理を施したものや化学修飾した加工デンプン等が挙げられる。 また、炭水化物は、穀物類として含有させてもよく、穀物類としては、とうもろこし、大麦、小麦、ライ麦、ソルガム、米、ひえ、あわ、アマラサンサス、キヌア等が挙げられる。 当該ペットフード中の炭水化物の含有量は、経済的、肥満防止効果、摂取性、便の状態、及び外観を健康的に美しくする点から、乾物あたり含有量として、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり得、そして、70質量%以下、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下であり得る。

    上記ペットフードは、さらに食物繊維を含有していてもよい。 食物繊維は、食物中に含まれる、動物の消化酵素に対して難消化性の成分であり、水溶性繊維及び不溶性繊維に大別される。 水溶性繊維としては、ペクチン、グアーガム、アガロース、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ポリデキストロース、難消化性デキストリン等が挙げられ、不溶性繊維としては、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、寒天、キチン、キトサン、ビートパルプ等が挙げられる。 当該ペットフードにおける粗繊維量は、乾物あたり含有量として、20質量%以下であればよいが、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であり得、そして、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり得る。 当該ペットフード中の総食物繊維量は、乾物あたり含有量として、30質量%以下であればよいが、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下であり、そして、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり得る。

    本明細書において、粗繊維量とは、飼料分析基準第3章4.2に記載のろ過法に従って判定された値であり、上記総食物繊維量とは、栄養表示基準に記載のプロスキー法(酵素−重量法)に従って判定された値である。

    上記ペットフードは、さらに嗜好性増強剤を含有していてもよい。 嗜好性増強剤としては、肉エキス、魚介類エキス、内臓エキス、酵母エキス、乳加工物、及びそれらの加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。 当該ペットフードにおいて、これらの嗜好性増強剤はいずれか1種類のみが含有されていても、2種類以上が組み合わせて含有されていてもよい。 加水分解物としては、酵素分解物が好ましい。 上記肉エキス、魚介類エキス、内臓エキスは、例えば、畜肉、獣肉、鳥肉、魚介又はその内臓から得られたものであり得る。 上記乳加工物としては、脱脂粉乳などが挙げられる。 上記加水分解物としては、水加熱分解物、酸分解物、酵素分解物などが挙げられるが、酵素分解物が好ましい。 上記肉エキス、魚介類エキス、内臓エキス、酵母エキス、乳加工物、及びそれらの加水分解物は、ペットフード用嗜好性増強剤として市販されているものを用いることができる。 当該ペットフード中の上記嗜好性増強剤の含有量は、乾物あたり含有量として、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、そして好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下であり得る。

    本発明のペットフードには、上記成分以外に、さらにぬか類、粕類、野菜類、ビタミン類、ミネラル成分、植物ステロール等が含まれていてもよい。 その他、一般的にペットフードに使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等が含有されていてもよい。

    ぬか類としては米ぬか、ふすま等が、粕類としては大豆粕等が、野菜類としては野菜エキス等が挙げられる。 ビタミン類としては、A、B1、B2、D、E、ナイアシン、パントテン酸、カロチン等が挙げられ、好ましい含有量は、乾物あたり含有量として、0.05〜10質量%である。

    ミネラル成分としては、鉄、銅、マンガン、コバルト、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、好ましい含有量は1〜10質量%である。 当該ミネラル成分は、例えば、硫酸鉄、塩化第二鉄、フマル酸第一鉄、炭酸第一鉄、酸化鉄、硫酸銅、塩化銅、酸化銅、炭酸銅、硫化銅、銅クロロフィル、酸化マンガン、炭酸コバルト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等として配合される。

    植物ステロールとしては、例えばα−シトステロール、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、α−シトスタノール、β−シトスタノール、スチグマスタノール、カンペスタノール、シクロアルテノール等のフリー体、及びこれらの脂肪酸エステル、フェルラ酸エステル、桂皮酸エステル等のエステル体が挙げられる。 本発明のペットフード中の植物ステロールの含有量は、コレステロール低下効果の点から、乾物あたり含有量として0.1%以上であればよいが、0.5質量%以上含有するのが好ましい。 また植物ステロール含有量の上限は、乾物あたり含有量として、0.1〜30質量%の範囲であればよい。

    上記ペットフードはさらに、ローズマリー抽出物を含んでいてもよい。 ローズマリー抽出物はシソ科の植物であるローズマリーの葉の水及び/又は有機溶剤抽出物であり、一般的にハーブであるローズマリー独特の香気を有している。 より詳細には、ローズマリーの葉を乾燥し、粉砕し、水、熱水、ヘキサン、エタノール、アセトン、酢酸エチルあるいはこれらの混合溶剤等で抽出することにより得られる。 本発明では、上記水及び又は有機溶剤による抽出物の他、これを製剤化したオレオレジン製剤類又は構成成分であるロスマノール、カルソノール、イソロスマノール等の製剤類も使用してもよい。 これらの抽出物を更に減圧法、加熱減圧法、超臨界抽出法、カラム吸着法等により脱臭処理したものが風味の点でより好ましい。 ここで、ローズマリー抽出物の市販品としては、ハーバーロックスタイプO、同タイプHT−O、同タイプ25、デュオライトNMH、同NM−1(以上、カルセック社製)、レオミールE、レオミールIO(以上、ライオン(株)製)、RMキーパー(三菱化学フーズ製)等が挙げられる。

    上記ローズマリー抽出物は、抗酸化効果の点から、上記ペットフード中の油脂の量に対して抽出物分(溶剤なし)として0.04質量%以上含有され得る。 より高い抗酸化効果と風味及び経済的な観点からは、0.04質量%以上、好ましくは0.08質量%以上、そして、0.4質量%以下、好ましくは0.2質量%以下の量で含有され得る。 あるいは、上記ローズマリー抽出物は、抗酸化効果の観点から、当該ペットフード中に抽出物分(溶剤なし)として0.004質量%以上、好ましくは0.008質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上含有され得、一方、風味の観点からは、当該ペットフードにおける上記ローズマリー抽出物の含有量は、5質量%以下、好ましくは3質量%以下であり得る。 当該ペットフードには、ローズマリー抽出物とともに、他の抗酸化剤(クエン酸等)を添加することもできる。

    上記本発明のペットフード中のゴマリグナンの含有量は、上述した1日当たりの用量を基準に適宜決定することができる。 例えば、当該ペットフード中のゴマリグナンの含有量は、乾物あたり含有量として、0.001質量%以上、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり得、そして、0.1質量%以下、好ましくは0.08質量%以下、より好ましくは0.06質量%以下であり得る。

    あるいは、ゴマリグナンの代わりにゴマ油を用いた場合、当該ゴマ油のペットフード中の含有量は、0.2質量%以上、好ましくは0.9質量%以上、より好ましくは1.9質量%以上であり得、そして、18.8質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは11.3質量%以下であり得る。
    またあるいは、ゴマリグナンの代わりに脱脂ゴマを用いた場合、当該脱脂ゴマのペットフード中の含有量は、乾物あたり含有量として、0.2質量%以上、好ましくは1.1質量%以上、より好ましくは2.2質量%以上であり得、そして、22.2質量%以下、好ましくは17.8質量%以下、より好ましくは13.3質量%以下であり得る。
    またあるいは、ゴマリグナンとしてセサミノールトリグルコシドを用いた場合、そのペットフード中の含有量は、セサミノール換算で、0.001質量%以上、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.02質量%以上、さらにより好ましくは0.05質量%以上であり得、そして、0.20質量%以下、好ましくは0.12質量%以下、より好ましくは0.10質量%以下であり得る。

    上記ペットフード中のDHA又はEPAの含有量は、上述した1日当たりの用量及びゴマリグナンに対する含有比を基準に適宜決定することができる。 例えば、当該ペットフード中DHA又はEPAの含有量は、DHA及びEPAの合計量で且つ乾物あたり含有量として、0.01質量%以上、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上であり得、そして、2.0質量%以下、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下であり得る。 あるいは、DHA又はEPAの含有量は、DHA及びEPAの合計量として、当該ペットフードのカロリー換算で、0.02g/Mcal以上、好ましくは0.04g/Mcal以上、より好ましくは0.06g/Mcal以上であり得、そして、3.0g/Mcal以下、好ましくは2.0g/Mcal以下、より好ましくは1.0g/Mcal以下であり得る。

    上記ペットフードの給餌量は、上述したゴマリグナン及びDHA又はEPAの1日当たりの用量、ならびに動物の種、年齢、性別、体重、状態等によって適宜決定すればよい。 例えば成犬の場合、1日当たり、56〜175kcal/(体重kg) 0.75 、好ましくは70〜126kcal/(体重kg) 0.75であり得る。 当該ペットフードを与えられる動物は、当該ペットフードのみを摂取してもよいが、別途又は同時に他の食物や飼料を摂取してもよい。

    上述した本発明の別の例示的実施形態として、さらに以下を本明細書に開示する。

    <1>ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの肢の筋力改善剤。

    <2>ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの肢の筋量改善剤。

    <3>ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの歩行改善剤。

    <4>ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの跛行の改善剤。

    <5>ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの椎間板ヘルニアの改善剤。

    <6>ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを有効成分とする、コンパニオンアニマルの変形性膝関節症の改善剤。

    <7>コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の筋力改善方法。

    <8>コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの肢の筋量改善方法。

    <9>コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの歩行改善方法。

    <10>コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの跛行の改善方法。

    <11>コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの椎間板ヘルニアの改善方法。

    <12>コンパニオンアニマルに、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種とを投与するか又は摂取させることを含む、コンパニオンアニマルの変形性膝関節症の改善方法。

    <13>コンパニオンアニマルの肢の筋力改善のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <14>コンパニオンアニマルの肢の筋量改善のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <15>コンパニオンアニマルの歩行改善のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <16>コンパニオンアニマルの跛行の改善のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <17>コンパニオンアニマルの椎間板ヘルニアの改善のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <18>コンパニオンアニマルの変形性膝関節症の改善のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <19>コンパニオンアニマルの肢の筋力改善に使用するための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との組み合わせ。

    <20>コンパニオンアニマルの肢の筋量改善に使用するための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との組み合わせ。

    <21>コンパニオンアニマルの歩行改善に使用するための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との組み合わせ。

    <22>コンパニオンアニマルの跛行の改善に使用するための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との組み合わせ。

    <23>コンパニオンアニマルの椎間板ヘルニアの改善に使用するための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との組み合わせ。

    <24>コンパニオンアニマルの変形性膝関節症の改善に使用するための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との組み合わせ。

    <25>コンパニオンアニマルの肢の筋力改善剤の製造のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <26>コンパニオンアニマルの肢の筋量改善剤の製造のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <27>コンパニオンアニマルの歩行改善剤の製造のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <28>コンパニオンアニマルの跛行の改善剤の製造のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <29>コンパニオンアニマルの椎間板ヘルニアの改善剤の製造のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <30>コンパニオンアニマルの変形性膝関節症の改善剤の製造のための、ゴマリグナンとDHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との使用。

    <31>上記<1>〜<30>において、上記コンパニオンアニマルは、好ましくはイヌ又はネコであり、より好ましくは老犬又は老描である。

    <32>上記<1>〜<31>において、上記肢は、好ましくは後肢を含む。

    <33>上記<1>〜<32>において、上記ゴマリグナンの用量は、
    好ましくは0.1mg/kg体重/day以上、より好ましくは1.0mg/kg体重/day以上、さらに好ましくは2.0mg/kg体重/day以上であり、そして好ましくは100mg/kg体重/day以下、より好ましくは30mg/kg体重/day以下、さらに好ましくは10mg/kg体重/day以下であるか、
    あるいは、好ましくは、0.1〜100mg/kg体重/day、0.1〜30mg/kg体重/day、0.1〜10mg/kg体重/day、1.0〜100mg/kg体重/day、1.0〜30mg/kg体重/day、1.0〜10mg/kg体重/day、2.0〜100mg/kg体重/day、2.0〜30mg/kg体重/day、又は2.0〜10mg/kg体重/dayである。

    <34>上記<1>〜<33>において、上記DHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種の用量は、体重1kgあたりの該DHA及びEPAの合計用量として、1日当たり、好ましくは0.001g/kg体重/day以上、より好ましくは0.003g/kg体重/day以上、さらに好ましくは0.005g/kg体重/day以上、そして、好ましくは0.3g/kg体重/day以下、より好ましくは0.1g/kg体重/day以下、さらに好ましくは0.05g/kg体重/day以下となるように投与又は摂取される。 あるいは、DHA及びEPAの合計として、好ましくは0.001〜0.3g/kg体重/day、より好ましくは0.003〜0.1/kg体重/day、さらに好ましくは0.005〜0.05g/kg体重/dayである。

    <35>上記<1>〜<34>において、上記ゴマリグナンと上記DHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種との用量の比は、該ゴマリグナンと該DHA及びEPAの合計との質量比として、好ましくは1:0.2〜1:50、より好ましくは1:0.5〜1:30、さらに好ましくは1:1〜1:10、なお好ましくは1:1〜1:3である。

    <36>上記<1>〜<35>において、上記ゴマリグナンにおける、セサミノールトリグルコシドとセサミン及びセサモリンとの含有比〔セサミノールトリグルコシド/(セサミン+セサモリン)〕が、好ましくは1.5より大きく、より好ましくは1.75より大きく、さらに好ましくは2.0より大きく、さらにより好ましくは3より大きく、なお好ましくは3.5以上である。

    <37>上記<1>〜<36>において、上記ゴマリグナンと上記DHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種は、上記コンパニオンアニマルに対して経口的に適用される。

    <38>上記<1>〜<37>において、上記ゴマリグナンと上記DHA及びEPAからなる群より選択される少なくとも1種は、上記コンパニオンアニマルに対して、好ましくは4週間以上、より好ましくは8週間以上、さらに好ましくは12週間以上の期間適用される。

    (1.栄養組成分析)
    組成物中の栄養組成は、以下の方法で測定した。
    粗タンパク質は窒素量を飼料分析基準第3章2.1に記載のケルダール法で定量し、それに換算係数6.25を乗じて求めた。 粗脂肪は飼料分析基準第3章3.2に記載の酸分解ジエチルエーテル抽出法で測定した。 粗灰分は飼料分析基準3.5に記載の分析法で測定した。 粗繊維は飼料分析基準第3章4.2に記載のろ過法で測定した。 水分は飼料分析基準第3章1に記載の加熱減量法で測定した。 可溶無窒素物は100%から粗蛋白質、粗脂肪、粗繊維、粗灰分、水分の含有量を引くことにより求めた。

    (2.代謝エネルギー密度
    修正Atwater係数を用いて、以下の式でペットフードの代謝エネルギー密度を計算した。
    代謝エネルギー密度(kcal/100g)
    =3.5×粗タンパク質含有率(%)+8.5×粗脂肪含有率(%)+3.5×可溶無窒素物含有率(%)

    (3.ゴマリグナン定量)
    ゴマリグナン含量は、次のように定量した。 すなわち、サンプルを粉砕し、12倍量の80%エタノール水溶液で12時間攪拌し遠心分離によって上清を分離した。 この作業を3回繰り返して得られた全上清を、50倍容量にメスアップした後、HPLC分析を行った。 カラムはODSカラムを用い、20%メタノールから80%メタノールのグラジェエントをつけて溶出を行った。 検出は、蛍光検出器を用い励起波長280nm、蛍光波長350nmで行った。 標準品として、セサミン及びセサモリンは市販品(長良サイエンスより購入)を用い、セサミノールトリグルコシドは定法に従ってゴマより抽出精製したものを用いた。 標準品から作成した検量線を基準に、サンプル中のセサミン、セサモリン、及びセサミノール配糖体としてセサミノールトリグルコシドの量を求め、それらの合計をゴマリグナン含量とした。

    (4.多価不飽和脂肪酸の定量)
    サンプルに内標準(ヘプタデカン酸)、エタノール、塩酸(5mol/L)を加えて酸分解を行った後、エタノール、ジエチルエーテル/石油エーテル混液(体積比1:1)を加えて脂質の抽出を行った。 有機溶媒層を水洗の後、溶媒を留去し、0.5mol/L水酸化ナトリウムのメタノール溶液を用いてけん化を行い、次いで三ふっ化ホウ素メタノール錯体メタノール溶液を用いてメチルエステル化を行った。 その後、ヘキサンと飽和食塩水を加え、得られたヘキサン層をガスクロマトグラフ法(水素炎イオン検出器)で分析し、多価不飽和脂肪酸を定量した。 分析定量は(財)日本食品分析センターに依頼した。

    (5.体組成)
    100g単位で測定可能な体重計(デジタルヘルスメーターTHD−652、株式会社タニタ製)を用いて、空腹時の動物の体重を測定した。
    ヘルスラボ犬用体脂肪計(IBF−D02、大和製衡株式会社製)を用いて空腹時の動物の体脂肪率を測定した。
    下記の式に従って、体脂肪量を計算した。
    体脂肪量=体重×体脂肪率

    (6.後肢周囲長)
    動物の肢の周囲長は肢の筋量や筋力の指標として知られている(例えば、「犬と猫のリハビリテーション実践テクニック」、(訳)枝村一弥、佐野忠士、株式会社インターズー、2010年、第4章;及びCompanion Animal Practice Vol.26 No.9,2011,p70−75を参照)。 立位の状態の動物で、後肢の大腿の付け根を基点としてビニル製メジャーを用いて後肢に沿わせながら水平方向に周回させ、後肢周囲長を測定した。 メジャーを後肢に沿わせる際は、メジャーを締めず、且つ被毛を指で押さえながらメジャーを沿わせることで、被毛の影響が出ないように留意した。 本実施例においては、左右の後肢周囲長を測定し、その平均値を求めた。

    実施例1
    表1に示す組成のペットフードを製造した。 ゴマリグナンとして、焙煎ゴマの圧搾抽出物残渣として得られた脱脂ゴマ(竹本油脂株式会社又はかどや製油株式会社より購入)を添加した。 DHA又はEPAとしては大豆油、魚油及び亜麻仁油を適宜混合して添加した。

    試験例1
    (試験群)
    5頭のシニア犬(11〜13歳)に実施例1のペットフードを給与した。 各個体へのペットフード給与量は、適切な体型を保つように随時調整を行った。 これらの個体は、本試験開始前に長期にわたって実施例1と同量以上のDHA又はEPAを含有するペットフード(比較例1、成分を表1にあわせて示す)を給与されていたが、本試験開始時までに、長期にわたってこれらの個体に体重減少傾向は見られなかった(表2)。

    (体組成及び後肢周囲長)
    実施例1のペットフードの給与前(0週)、給与8週後及び12週後に、各個体の体重、体脂肪率、体脂肪量、及び後肢周囲長を測定した。 測定結果を図1に示す。 実施例のペットフードを給与された動物は、供与前と比べて体重が減少し、また体脂肪率も減少する傾向にあった。 一方、体重や体脂肪量の減少傾向にもかかわらず、後肢周囲長が増加傾向であり、肢の筋肉が増強されたことが示唆された。

    (行動観察)
    実施例1のペットフード給与中における各個体の行動を観察し、給与前と比較した。 観察の結果、実施例1のペットフードを与えられた個体は、行動が活発化する傾向がみられた。 表3は、一部の個体についての実施例のペットフード給与中の行動変化に関する報告である。 実施例1のペットフードは、特に加齢や障害などにより歩行や運動能力が低下していた個体に対して有効であった。

    (跛行に対する著効)
    本発明は、跛行をきたした個体に対して顕著な改善効果をもたらした。
    個体No. 5は、3年ほど前から歩様異常が見られていた。 この個体は、本試験開始前は左後肢で全く負重できず、重度の跛行が見られた。 長期に渡って関節用のサプリメント(グリコフレックス)を与えていたが、症状の改善は見られなかった。 実施例1の給与後4週目、この個体は、右後肢を挙上させれば左後肢で負重できるようになり、跛行、及び後躯のふらつきが改善しているように見えた。 さらに給与後12週目には、この個体は、跛行が判別できない程度にまで回復し、また足取りが明確に軽くなっている様子が観察され、左後肢の障害が顕著に改善されたことが分かった。

    試験例2
    個体No. 5について実施例1のペットフードを1年間継続給与し、その間に計6回(給与4週後、8週後、12週後、6カ月後、9カ月後、12カ月後)、後肢周囲長の測定を行った。 その後、比較例2のペットフードを給与し、5週間後に後肢周囲長を測定した。 その結果、実施例1給与中の後肢周囲長の測定値の平均値(左右平均)が36.1±2.3cmであったのに対して、比較例2給与5週後の後肢周囲長(左右平均)は31.6cmと減少していた。
    個体No. 5における実施例1給与中の平均後肢周囲長、比較例1給与後(本試験開始前)の後肢周囲長、及び比較例2給与5週後の後肢周囲長を図2に示す。

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