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Process for removing sulfur dioxide and nitrogen oxides from flue gas

阅读:1054发布:2021-04-08

专利汇可以提供Process for removing sulfur dioxide and nitrogen oxides from flue gas专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To remove effectively nitrogen dioxide with little loss of ferrous ethylene diamine tetraacetate by adding an initial reducing agent before introducing slurry into a wet-type scrubbing unit and an antioxidant to aq. scrubbing slurry.
CONSTITUTION: Flue gases are introduced from a pipeline 7 to a unit 1 equipping with a scrubbing section 3 and a recirculating or reserving tank 5, and an aq. scrubbing slurry contg. calsium component is supplied through a pipeline 9 and a sparger 11. At the time, before introducing the slurry into the unit 1, an initial reducing agent such as sodium sulfide, etc., is added to a lime tank 19. And, at the time of returning a part of the aq. slurry from the unit 1 to the scrubbing section 3, an antioxidant such as hydrazine, etc., is added to surge tank 29 to minimize the oxidation of ferrous ethylene diamine tetraacetate to ferric ethylene diamine tetraacetate.
COPYRIGHT: (C)1993,JPO,下面是Process for removing sulfur dioxide and nitrogen oxides from flue gas专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 スクラビングセクションおよび保持タンクを備える湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおいて、二酸化イオウの除去のためのカルシウム成分の水性スクラビングスラリーに煙道ガスを接触させることを含んでなり、水性スクラビングスラリーはチッ素酸化物の除去のための促進剤としてエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を含み、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)の一部は湿式スクラビングユニットにおいて酸化されてエチレンジアミン四酢酸鉄(III)になり、湿式スクラビングユニットから排出される水性スラリーの一部は湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションに再循環され、水性スクラビングスラリーの残部は湿式スクラビングユニットから排出されて濃集器に送られ清澄され、濃集器からの清澄化液体は湿式スクラビングユニットに戻される、煙道ガスから二酸化イオウおよびチッ素酸化物を除去する方法であって、水性スクラビングスラリーとの混合のために湿式スクラビングユニットに導入する前に、カルシウム成分の水性スラリーに初期還元剤を添加し、含まれているエチレンジアミン四酢酸鉄(III)の少なくとも主要量をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に転化するために充分な量の更なる還元剤を水性スクラビングスラリーに添加し、湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおけるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)のエチレンジアミン四酢酸鉄(III)への酸化を最少限にするために水性スクラビングスラリーに酸化防止剤を添加し、水性スクラビングスラリーの残部を濃集器に送って濃集器アンダーフローおよび清澄化液体をえ、濃集器からの濃集器アンダーフローを除去し、清澄化液体を湿式スクラビングユニットに戻すことを特徴とする方法。
  • 【請求項2】 カルシウム成分が、微量の酸化マグネシウムを含む石灰である請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 初期還元剤が硫化ナトリウムであり、カルシウム成分が石灰である請求項1記載の方法。
  • 【請求項4】 石灰の水性スラリーの量を基準に0.1
    モル/リッターの硫化ナトリウムを石灰の水性スラリーに添加する請求項2記載の方法。
  • 【請求項5】 更なる還元剤が亜二チオン酸ナトリウムである請求項1記載の方法。
  • 【請求項6】 酸化防止剤がヒドラジンである請求項1
    記載の方法。
  • 【請求項7】 湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおける水性スクラビングスラリー中のヒドラジン濃度を10ないし100ミリモル/リッターとするのに充分な量でヒドラジンを添加する請求項6記載の方法。
  • 【請求項8】 酸化防止剤がグリオキサールである請求項1記載の方法。
  • 【請求項9】 除去された濃集器アンダーフローを濾過して固形廃棄分および濾液をえ、濾液を処理して含まれているチッ素およびイオウ成分を除去し、処理した濾液を濃集器に戻す請求項1記載の方法。
  • 【請求項10】 湿式スクラビングユニットから排出された水性スラリーの残部を第一の部分および第二の部分に分離し、第一の部分を再生タンクに戻して再生タンクにおいて更なる還元剤および酸化防止剤を加え、残部の再生された第一の部分を湿式スクラビングユニットに戻し、第二の部分を濃集器に送る請求項1記載の方法。
  • 【請求項11】 スクラビングセクションおよび保持タンクを備える湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおいて、二酸化イオウの除去のためのカルシウム成分の水性スクラビングスラリーに煙道ガスを接触させることを含んでなり、水性スクラビングスラリーはチッ素酸化物の除去のための促進剤としてエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を含み、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)の一部は湿式スクラビングユニットにおいて酸化されてエチレンジアミン四酢酸鉄(III)になり、湿式スクラビングユニットから排出される水性スラリーの一部は湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションに再循環され、水性スクラビングスラリーの残部は湿式スクラビングユニットから排出されて濃集器に送られ清澄され、濃集器からの清澄化液体は湿式スクラビングユニットに戻される、煙道ガスから二酸化イオウおよびチッ素酸化物を除去する方法であって、湿式スクラビングユニットに導入する前にカルシウム成分の水性スラリーに初期還元剤を添加し、水性スラリーの残部の第一の部分を再生タンクに送り、第一の部分の再生のために更なる還元剤および酸化防止剤をそこに添加し、
    残部の再生された第一の部分を湿式スクラビングユニットに戻し、水性スラリーの残部の第二の部分を濃集器に送って濃集器アンダーフローおよび清澄化液体をえ、濃集器から濃集器アンダーフローを除去し、更なるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を清澄化液体に添加し、清澄化液体を更なるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)と共に湿式スクラビングユニットに戻すことを特徴とする方法。
  • 【請求項12】 カルシウム成分が微量の酸化マグネシウムを含む石灰である請求項11記載の方法。
  • 【請求項13】 初期還元剤が硫酸ナトリウムであり、
    カルシウム成分が石灰である請求項11記載の方法。
  • 【請求項14】 石灰の水性スラリーの量を基準に0.
    1モル/リッターの硫化ナトリウムを石灰の水性スラリーに添加する請求項13記載の方法。
  • 【請求項15】 更なる還元剤が亜二チオン酸ナトリウムである請求項11記載の方法。
  • 【請求項16】 酸化防止剤がヒドラジンである請求項11記載の方法。
  • 【請求項17】 湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおける水性スクラビングスラリー中のヒドラジン濃度を10ないし100ミリモル/リッターにするのに充分な量でヒドラジンを添加する請求項17
    記載の方法。
  • 【請求項18】 酸化防止剤がグリオキサールである請求項11記載の方法。
  • 【請求項19】 除去された濃集器アンダーフローを濾過して固形廃棄分および濾液をえ、濾液を処理して含まれるチッ素およびイオウ成分を除去し、処理した濾液を濃集器に戻す請求項11記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、煙道ガスから二酸化イオウを除去し同時にチッ素酸化物を除去する方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】知られているように、石炭および他の化石燃料の燃焼により、二酸化イオウを含む煙道ガスが発生する。 更に、チッ素酸化物も生成され煙道ガスにより運ばれる。 そのような煙道ガスにより生じる汚染を低減させる努は、最初は、二酸化イオウの除去に集中していたが、近年の規制によれば、大気中に排出する前に煙道ガスのチッ素酸化物濃度も低下させなくてはならない。

    【0003】二酸化イオウの除去のために石灰のようなカルシウム成分を用いる性スクラビングスラリーが知られている。 水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムから形成された特に有用なそのようなスラリーが、湿式スクラバーにおける煙道ガスからの二酸化イオウの除去において非常に効果的であることがわかった。 そのような湿式スクラビング法が、米国特許第3,919,3
    93号明細書、同第3,919,394号明細書および同第3,914,378号明細書(全て本発明の譲受人に譲渡されている)に示されている。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、煙道ガスからのチッ素酸化物の除去は、湿式スクラビング系において依然として問題となっている。 エチレンジアミン四酢酸鉄(II)の使用が、煙道ガスからのチッ素酸化物の除去のための促進剤としての作用において有効であることがわかっているが、酸素が存在するばあい、系においてエチレンジアミン四酢酸鉄(II)がエチレンジアミン四酢酸鉄(III)に酸化され、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)はチッ素酸化物の除去に作用しないという問題が存在する。 煙道ガスから二酸化イオウおよびチッ素酸化物が除去されるプロセスの例が、米国特許第4,612,175号明細書および同第4,67
    0,234号明細書に記載されている。 これらの明細書の内容を、ここで引用する。

    【0005】二酸化イオウスクラビング系において同時に煙道ガスから二酸化チッ素を除去するためにエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を用いることが有益であった。 しかしながら、そのような改良技術は、商業的規模のスクラビング系にうまく適用することができなかった。 その主な理由は、そのような酸素含有系において、
    エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が容易にエチレンジアミン四酢酸鉄(III)に酸化されて、効果がなくなることである。

    【0006】湿式煙道ガス脱硫系においてチッ素酸化物除去剤としてエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を用いると、煙道ガス脱硫系の液相におけるチッ素酸化物反応生成物の増大も伴う。 さらに、スクラビング系から除去されたスラッジ中のこれらの反応生成物の排出が問題を起こす。

    【0007】本発明の目的は、湿式スクラビング系において、促進剤としてエチレンジアミン四酢酸鉄(II)
    を用いて二酸化イオウおよびチッ素酸化物を同時に除去する方法であって、高価なエチレンジアミン四酢酸鉄(II)の損失を最少限にし、スクラビング系の液相におけるチッ素酸化物反応生成物の増大を最少限にし、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)または鉄(III)の大部分および反応生成物をスクラビングスラリーから除去してからスラリーを濃縮して処分すべき固形廃棄分として排出する方法を提供することにある。

    【0008】

    【課題を解決するための手段】本発明によれば、湿式(liquid)スクラビングユニットのスクラビングセクションにおいて、二酸化イオウを除去するためのカルシウム成分およびチッ素酸化物を除去するためのエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を含む水性スクラビングスラリーに煙道ガスを接触させることを含んでなる、煙道ガスから二酸化イオウおよびチッ素酸化物を除去する方法が提供される。 そのようなスクラビング系において、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)の一部が酸化されてエチレンジアミン四酢酸鉄(III)になる。 スクラビングユニットから排出された水性スラリーの一部がスクラビングユニットに再循環され、残部が湿式スクラビングユニットから排出されて濃集器に送られ、濃集器からの清澄化液体が湿式スクラビングユニットに戻る。

    【0009】本発明は、スクラビングセクションおよび保持タンクを備える湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおいて、二酸化イオウの除去のためのカルシウム成分の水性スクラビングスラリーに煙道ガスを接触させることを含んでなり、水性スクラビングスラリーはチッ素酸化物の除去のための促進剤としてエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を含み、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)の一部は湿式スクラビングユニットにおいて酸化されてエチレンジアミン四酢酸鉄(II
    I)になり、湿式スクラビングユニットから排出される水性スラリーの一部は湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションに再循環され、水性スクラビングスラリーの残部は湿式スクラビングユニットから排出されて濃集器に送られ清澄され、濃集器からの清澄化液体は湿式スクラビングユニットに戻される、煙道ガスから二酸化イオウおよびチッ素酸化物を除去する方法であって、水性スクラビングスラリーとの混合のために湿式スクラビングユニットに導入する前に、カルシウム成分の水性スラリーに初期還元剤を添加し、含まれているエチレンジアミン四酢酸鉄(III)の少なくとも主要量をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に転化するために充分な量の更なる還元剤を水性スクラビングスラリーに添加し、湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおけるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)のエチレンジアミン四酢酸鉄(III)への酸化を最少限にするために水性スクラビングスラリーに酸化防止剤を添加し、水性スクラビングスラリーの残部を濃集器に送って濃集器アンダーフローおよび清澄化液体をえ、濃集器からの濃集器アンダーフローを除去し、清澄化液体を湿式スクラビングユニットに戻す方法に関する。

    【0010】

    【作用および実施例】本発明の一つの態様において、スラリーを湿式スクラビングユニットに導入するまえに、
    硫化ナトリウムのような初期還元剤が、石灰スラリーのようなカルシウム化合物の水性スラリーに添加される。
    つぎに、亜二チオン酸ナトリウムのようなさらなる還元剤、およびヒドラジンのような酸化防止剤が水性スクラビングスラリーに、好ましくは湿式スクラビングユニットの再循環または保持タンクに添加される。 湿式スクラビングユニットから排出された水性スクラビングスラリーの一部はそこに再循環され、水性スクラビングスラリーの残部は濃集器に送られて清澄化される。 濃集器からの濃集器アンダーフローは除去され、清澄化液体は湿式スクラビングユニットに戻される。

    【0011】本発明の方法のもう一つの態様において、
    スラリーを湿式スクラビングユニットに導入するまえに、初期還元剤がカルシウム成分の水性スラリーに添加され、スクラビングユニットから排出された水性スクラビングスラリーの残部が第一の部分および第二の部分に分離される。 残部の第一の部分は再生タンクに送られ、
    さらなる還元剤および酸化防止剤が添加されて水性スクラビングスラリーの残部の第一の部分が再生され、つづいて、それが湿式スクラビングユニットに戻される。 残部の第二の部分は濃集器に送られ、濃集器アンダーフローおよび清澄化液体がえられる。 濃集器アンダーフローは濃集器から排出され、清澄化液体は、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が添加または補給され、さらなるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)と共に湿式スクラビングユニットに戻される。

    【0012】本発明の方法において、濃集器から排出される濃集器アンダーフローは、好ましくは濾過されて固形廃棄分および濾液を提供し、イオウおよびチッ素成分を含む濾液は処理されてチッ素およびイオウ成分が除去され、処理された濾液は濃集器に戻される。

    【0013】本発明は、例としてのみ示す以下の好ましい態様の記載から容易に理解することができる。

    【0014】本発明の方法は、石炭の燃焼からえられる煙道ガスのようなガスから二酸化イオウおよびチッ素酸化物を除去するもので、二酸化イオウの除去のためにカルシウム成分が用いられ、チッ素酸化物の除去のためにエチレンジアミン四酢酸鉄(II)が用いられる。 二酸化イオウおよびチッ素酸化物の除去は、湿式スクラビングスラリーのスクラビングセクションにおいて水性スクラビングスラリーと煙道ガスを接触されることにより行われる。

    【0015】二酸化イオウの除去に用いられるカルシウム成分は、水性スラリーにすることのできる石灰または石灰岩であってよい。 要すれば、酸化マグネシウムもしくは水酸化マグネシウムまたは酸化ナトリウムもしくは水酸化ナトリウムのような他の二酸化イオウ除去化合物を、カルシウム成分に対して微量添加してよい。 好ましくは、カルシウム成分は、スクラビング塔において約2
    500ないし9000ppmの効果的なマグネシウムイオン濃度を提供するように、微量の酸化マグネシウムを含む石灰である。

    【0016】本発明の方法によれば、湿式スクラビングユニットにおいて水性スクラビングスラリーと混合するために水性スラリーを湿式スクラビングユニットに導入するまえに、初期還元剤をカルシウム成分の水性スラリーに添加する。 初期還元剤はイオウ含有化合物であり、
    好ましくは硫化ナトリウムであるが、イオウまたは多硫化物のような他のイオウ含有化合物を用いてよい。 多硫化物の例を、1990年12月11日に発行され、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,976,937
    号明細書において見い出すことができ、その明細書の内容がここで引用される。 湿式スクラビングユニット内で形成されそこから排気されうる硫化水素の形成を防止するため、湿式スクラビングユニットに導入するまえに、
    たとえば湿式スクラビングユニットの再循環または保持タンクに導入するまえに石灰スラリーにイオウ含有化合物還元剤を添加する。

    【0017】エチレンジアミン四酢酸鉄(III)の一部をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に転化するのに充分な量で、しかし硫化鉄および二硫化鉄(パイライト)としての鉄の沈殿を引き起こす量よりは少ない量で、初期還元剤をカルシウム成分の水性スラリーに添加する。 水性石灰スラリーと一緒に硫化ナトリウムを用いるばあい、硫化ナトリウムは、最も好ましくは、石灰スラリーの量を基準に約0.1モル/リッターの量で添加される。

    【0018】前記の水性スクラビングスラリーは、煙道ガスから二酸化イオウを除去するためにカルシウム成分を含み、チッ素酸化物を除去するためにエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を含む。 これも前述したように、湿式スクラビングユニットにおいて、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)はエチレンジアミン四酢酸鉄(III)
    に転化され、そのことは除去プロセスにおいて有害であって、水性スクラビングスラリーの再生のためにエチレンジアミン四酢酸鉄(III)を還元してエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に戻さなくてはならない。

    【0019】水性スクラビング溶液中に存在するエチレンジアミン四酢酸鉄(III)の転化を促進するために、水性スクラビングスラリーにさらなる還元剤を添加する。 さらなる還元剤は、金属鉄またはナトリウムの亜硫酸塩のような還元剤であり、好ましくは亜二チオン酸ナトリウムあるが、亜硫酸ナトリウムおよびピロ亜硫酸ナトリウムのような他の亜硫酸塩を用いることもできる。

    【0020】水性スクラビングスラリーに添加されるさらなる還元剤の量は、再生される水性スクラビングスラリー中に存在するエチレンジアミン四酢酸鉄(III)
    の少なくとも主要量がエチレンジアミン四酢酸鉄(I
    I)に転化される量とすべきである。

    【0021】存在するエチレンジアミン四酢酸鉄(I
    I)のエチレンジアミン四酢酸鉄(III)への酸化を最少限にするために、さらなる還元剤に加えて、酸化防止剤が水性スクラビングスラリーに添加される。 還元剤または酸化防止剤として種々の化合物をあげることができるが、用語が用いられる趣旨により、ここで用いられる「還元剤」という用語は、酸素と反応するより早い速度でエチレンジアミン四酢酸鉄(III)と反応してエチレンジアミン四酢酸(III)をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に転化する化合物を表わすために用いられ、ここで用いられる「酸化防止剤」という用語は、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)と反応してエチレンジアミン四酢酸鉄(III)をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に還元するより早い速度で酸素と反応する化合物を表わすために用いられる。 すなわち、還元剤は、
    系から酸素を除去するよりもむしろ選択的にエチレンジアミン四酢酸鉄(III)をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に転化し、酸化防止剤は、系においてエチレンジアミン四酢酸鉄(III)をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に転化するよりもむしろ選択的に酸素と反応して系から酸素を除去する。

    【0022】エチレンアジミン四酢酸鉄(II)の酸化を最少限にするために水性スクラビングスラリーに添加される酸化防止剤は、好ましくは、ヒドラジンまたはグリオキサールである。 酸化防止剤は、スクラビング液体中に溶解している酸素の主要量と反応するのに充分な量で水性スクラビングスラリーに添加され、酸化防止剤としてヒドラジンが用いられるばあい、ヒドラジンは好ましくは、湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションにおいて水性スクラビングスラリー中のヒドラジン濃度が10ないし100ミリモル/リッターとなるような量で添加される。

    【0023】スクラビング液と相溶性のある種々の酸化防止剤を用いることができるが、酸化防止剤は好ましくはヒドラジンおよびグリオキサールからなる群より選択される。 なぜなら、そのような化合物は分解によりスクラビング液中に有害な残留イオンを残さないからである。 たとえばヒドラジン(N 24 )は、下記反応式:

    【0024】

    【化1】

    【0025】により分解してチッ素ガスおよび水を形成し、たとえばグリオキサールは、つぎの反応式:

    【0026】

    【化2】

    【0027】により分解して二酸化炭素および水を生成する。

    【0028】これらの酸化防止剤は、二酸化イオウおよびチッ素酸化物除去の性質を悪化させる有害なイオンをスクラビング系中に残さない。

    【0029】本発明の方法において、湿式スクラビングユニットから排出された水性スクラビングスラリーの一部が湿式スクラビングユニットのスクラビングセクションに再循環され、水性スクラビングスラリーの残部が排出され濃集器に送られて、そこで清澄化液体および濃集器アンダーフローが形成される。 清澄化液体はスクラビングユニットに戻され、亜硫酸カルシウムおよび重亜硫酸カルシウムを含む濃集器アンダーフローが除去される。 濃集器アンダーフローはたとえば濾過によりさらに濃縮され、亜硫酸カルシウムの濃縮固形分が除去および廃棄される、またはさらに処理されて回収される。 少量の溶解しているイオウおよびチッ素成分ならびに少量のエチレンジアミン四酢酸鉄(II)および/またはエチレンジアミン四酢酸鉄(III)を含む濾液は、含まれるチッ素およびイオウ成分の除去のために処理され、処理された濾液は、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)および/またはエチレンジアミン四酢酸鉄(III)の回収のために濃集器に戻される。

    【0030】存在するイオウおよびチッ素成分の除去のための濾液の処理は、既知の方法により行なうことができ、それ自体が本発明の方法の独立した特徴ではない。
    たとえば、濾液中のジスルホン酸ヒドロキシルアミンは、米国特許第4,957,716号明細書などに記載の方法により分解することができる。

    【0031】本発明の方法の一つの態様を図1を参照して説明する。 スクラビングセクション3および再循環または保持タンク5を備える湿式スクラビングユニット1
    に、配管7を介して煙道ガスが供給され、配管9およびスパージャー11を介してカルシウム成分の水性スクラビングスラリーが供給され、スクラビングユニット1のスクラビングセクション3において煙道ガスが好ましくは向流として水性スクラビングスラリーに接触する。 出口13を介して、清浄化されたガスがスクラビングユニット1から排出される。 石灰消化機15において、石灰のようなカルシウム成分の水性スラリーを、石灰と水を混合することにより形成することができ、形成された水性石灰スラリーが配管17を介して石灰タンク19に送られる。 湿式スクラビングユニット1において用いるために湿式スクラビングユニット1の再循環または保持タンク5に配管23を介して水性石灰スラリーを導入するまえに、配管21を介して硫化ナトリウムのような初期還元剤が石灰タンク19に添加される。 湿式スクラビングユニット1から排出された水性スラリーの一部を、一般的な方式により、配管25、27および9を介して湿式スクラビングユニット1のスクラビングセクション3
    に再循環させる。 エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が配管33を介してサージタンク29に供給され、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が、サージタンク29から水性スラリーに添加され、配管31を介して配管9中の再循環スラリーに添加される。

    【0032】水性スクラビングスラリーの残部は配管3
    5を介して濃集器37に送られ、そこで濃集器アンダーフローおよび清澄化液体が形成されて分離され、濃集器アンダーフローは配管39を介して排出される。 濃集器37からの清澄化液体、すなわち溢流は配管41を介してサージタンク29のような容器に送られ、清澄化液体にさらなるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)が補給のために添加される。 清澄化液体はさらなるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)と共に配管31および配管9を介して湿式スクラビングユニット1に戻される。

    【0033】本発明の方法のこの態様において、配管4
    3を介して湿式スクラビングユニット1の保持タンク5
    に導入することにより、亜二チオン酸ナトリウムのようなさらなる還元剤が、水性スクラビングスラリーに添加される。 また、配管45を介して湿式スクラビングユニット1の保持タンク5に導入することにより、ヒドラジンのような酸化防止剤が水性スクラビングスラリーに添加される。 さらなる酸化防止剤が要されるばあい、配管47を介してサージタンク29にさらなる酸化防止剤を添加することができる。

    【0034】配管39を介して濃集器37から排出される濃集器アンダーフローはたとえば濾過器49において分離されて固形廃棄分および濾液がえられ、固形廃棄分は配管51を介して系から除去される。 濾過器49からの濾液、すなわち液体は、濾液中に存在するチッ素およびイオウ化合物を除去するために配管53を介してチッ素−イオウ処理タンク55に送られえる。 処理タンク5
    5において濾液中に存在するチッ素およびイオウ化合物が処理されて配管57を介して除去され、チッ素およびイオウ化合物は除去されたがエチレンジアミン四酢酸鉄(II)および/または(III)を含んでいる濾液がチッ素−イオウ処理タンク55から排出されて配管59
    を介して濃集器37に戻され、そこで回収されたエチレンジアミン四酢酸鉄(II)および(III)がスクラビング系に再循環され、清澄化液体は配管41を介して処理タンクから除去される。

    【0035】本発明の方法のもう一つの態様を図2に示す。 この態様において、図1と同様の要素は図1と同じ番号を付する。 スクラビングセクション3および保持タンク5を備える湿式スクラビングユニット1に、配管7
    を介して煙道ガスが供給され、カルシウム成分の水性スクラビングスラリーが配管9およびスパージャー11を介してスクラビングユニットに供給され、煙道ガスがスクラビングユニット1のスクラビングセクション3において好ましくは向流として水性スクラビングスラリーに接触される。 清浄化されたガスが出口13を介してスクラビングユニット1から排出される。 石灰のようなカルシウム成分の水性スラリーを石灰消化機15において石灰と水を混合することにより形成することができ、形成された水性石灰スラリーは配管17を介して石灰タンク19に送られる。 湿式スクラビングユニット1において用いるために湿式スクラビングユニット1の再循環または保持タンク5に配管23を介して水性石灰スラリーを導入するまえに、石灰タンク19に配管21を介して還元剤が添加される。 湿式スクラビングユニット1から排出された水性スラリーの一部を、一般的方式により、配管25、27および9を介して湿式スクラビングユニット1のスクラビングセクション3に再循環させる。 エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が配管33を介してサージタンク29に供給され、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が、サージタンク29から水性スラリーに添加され、配管31を介して配管9中の再循環スラリーに添加される。

    【0036】図2に示す本発明の方法のこの態様によれば、スクラビングユニット1から排出される水性スクラビングスラリーの残部は、直ちに再循環されることなく、二つの部分に分離される。 残部の第1の部分は配管61を介して再生タンク63に送られる。 再生タンク6
    3の水性スクラビングスラリーの残部の第1の部分に、
    存在するエチレンジアミン四酢酸鉄(III)をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に還元するのに充分な量で、亜二チオン酸ナトリウムのようなさらなる還元剤が配管65を介して添加され、ヒドラジンのような酸化防止剤が配管67を介して添加される。 再生タンク63に添加される還元剤の量は、水性スクラビングスラリーの残部の第1の部分中に存在するエチレンジアミン四酢酸鉄(III)の少なくとも主要量をエチレンジアミン四酢酸鉄(II)に還元するのに充分な量である。 再生タンク63内の水性スラリーの残部の第1の部分の再生後に、第1の部分が配管69、31および9を介して湿式スクラビングユニット1に戻される。

    【0037】水性スクラビングスラリーの残部の第2の部分は配管35を介して濃集器37に送られ、そこで濃集器アンダーフローおよび清澄化液体がえられて分離され、濃集器アンダーフローは配管39を介して排出される。 濃集器37からの清澄化液体、すなわち溢流は、配管41を介して、たとえばサージタンク29のような容器に送られ、そこで清澄化液体にさらなるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)が補給のために添加される。 さらなるエチレンジアミン四酢酸鉄(II)を含む清澄化液体は、つぎに、配管31および9を介して湿式スクラビングユニット1に戻される。 要すれば、サージタンク2
    9において配管47を介して清澄化液体にさらなる酸化防止剤を添加してもよい。

    【0038】配管39を介して濃集器37から排出される濃集器アンダーフローは、図1において記載した方法と同様にして分離され所望により処理される。

    【0039】本発明の方法によれば、酸化防止剤および還元剤が用いられるので、エチレンジアミン四酢酸鉄(II)が酸化されにくく、酸化されても還元されて回収されるので、チッ素酸化物が効率的に除去される。

    【0040】本発明の方法を用いて達成される結果を決めるために5kwの試験装置において一連のスクラビング試験を行なった。 空気とチッ素を混合し、所望の濃度を達成するように二酸化イオウおよび一酸化チッ素を添加することにより合成煙道ガスをえた。 全ての場合に、
    酸素は5容量%、二酸化イオウは2000容量ppmおよび一酸化チッ素は650容量ppmに維持した。 合成ガス中の一酸化チッ素の数%が気相酸化により二酸化チッ素に転化されるので、二酸化チッ素は添加しなかった。 スクラバーに入るガス流の量は、約10標準立法フィート/分(SCFM)とした。 ガスは、その一部が加熱コア(非接触型熱交換器)を循環している水性スラリーに接触させることにより120゜Fに加熱した。 スクラビングユニットスラリーは、種々の速度のチューブポンプにより、再循環タンクからスクラビングユニット(容積10リッター)に循環させた。 流量は、常に、
    0.6リッター/分(液体対気体比L/G=12)とした。 スクラビングユニットにおける気−液接触領域は、
    長さが約1フィートであり、ガスの空塔速度は約1フィート/分とした。 エチレンジアミン鉄(II)を添加してエチレンジアミン四酢酸鉄(II)濃度を100ミリモル(鉄に対してエチレンジアミン四酢酸が10モル%
    過剰)とした。 スクラビングされたガスを連続的に採取し、二酸化イオウ、チッ素酸化物および酸素分子のための分析器に流す前に湿分を除去するために冷却した。 ガスの接触後に、スクラビングユニットからのスラリーを再循環タンクに落下させた。 pHを通常7に制御するために、6重量%のMgOを含む石灰スラリーを添加した。 スラリーの一部をポンプによりシックナーに送り、
    蓄積された固形分を沈降させる。 固形分は周期的にシックナーから取り出されて濾過され、濾液はシックナーに戻される。 シックナーの操作により装置全体が長期間稼働することができ、鉄(II)イオン、一酸化チッ素反応生成物および他の液相成分の濃度がそれらの定常状態濃度に近づく。 再循環タンクおよびシックナーの容積は、それぞれ約5リッターおよび7.8リッターである。 シックナーから溢れ出た液体は、本質的に固形分を含まない。

    【0041】以下の表に示すように一連の試験を行なった。 試験Aでは、還元剤が含まれない、または酸化防止剤を添加しない。 試験Bでは、還元剤のみが含まれる、
    すなわち硫化ナトリウムを添加し、試験C、DおよびE
    では、酸化防止剤のみが含まれる、すなわちヒドラジンを添加し(添加量を表に示す)、試験F、G、HおよびIでは、酸化防止剤としてヒドラジンが添加され(添加量を表に示す)、亜二チオン酸ナトリウム(再生あたり20gないし30g)を用いて再生が行われる。 試験J
    において、pHは6.5に維持され、エチレンジアミン四酢酸鉄が35ミリモル(20%過剰)の量で添加され、ヒドラジンおよび亜二チオン酸ナトリウムによる再生は試験Iに匹敵し、0.1モルのNa 2 Sが石灰に添加された。 試験Kにおいては、酸化防止剤としてグリオキサールが添加され、還元剤として硫化ナトリウムが石灰に添加された。 試験Lでは、pHを6.5とし、エチレンジアミン四酢酸鉄を35ミリモル(20%過剰)の量で添加した。 試験の結果をつぎの表に示す。

    【0042】

    【表1】

    【0043】これらの試験により示されるように、還元剤を酸化防止剤と一緒に用いると、スラリー中のエチレンジアミン四酢酸鉄(II)の保持率が増加し(エチレンジアミン四酢酸鉄(III)にはほとんど転化しない)、基準試験に比べてチッ素酸化物の除去が向上した。

    【0044】

    【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、
    高価なエチレンジアミン四酢酸鉄(II)がほとんど損失せず、継続的に処理を行なってもチッ素酸化物の除去効率が低下しない。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の方法の一つの態様を示すフローダイヤグラムである。

    【図2】本発明の方法のもう一つの態様を示すフローダイヤグラムである。

    【符号の説明】

    1 湿式スクラビングユニット 3 スクラビングセクション 5 再循環または保持タンク 11 スパージャー 13 出口 15 石灰消化機 19 石灰タンク 29 サージタンク 37 濃集器 49 濾過器 55 チッ素−イオウ処理タンク 63 再生タンク

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユングリ ジェイ リー アメリカ合衆国、17601、ペンシルベニア 州、ランカスター、アメスベリー ロード 462 (72)発明者 ジョン ダブリュ カレッジ アメリカ合衆国、15234、ペンシルベニア 州、ピッツバーグ、ハイビュー ロード 963

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