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無溶剤型ラミネート接着剤、その硬化物、積層体及び包装

阅读:364发布:2024-02-26

专利汇可以提供無溶剤型ラミネート接着剤、その硬化物、積層体及び包装专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを必須成分とする無溶剤型ラミネート接着剤であって、前記ポリオール成分(B)が、数平均分子量1000以下で4官能以上の糖アルコールまたは糖アルコール誘導体であるポリオール(b1)と、1級 水 酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)とを含有する無溶剤型ラミネート接着剤、前記無溶剤型ラミネート接着剤を接着層に用いた積層体、前記積層体を使用した 包装 体。,下面是無溶剤型ラミネート接着剤、その硬化物、積層体及び包装专利的具体信息内容。

ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを必須成分とする無溶剤型ラミネート接着剤であって、 前記ポリオール成分(B)が、数平均分子量1000以下で4官能以上の糖アルコールまたは糖アルコール誘導体であるポリオール(b1)と、1級酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)とを含有することを特徴とする無溶剤型ラミネート接着剤。前記ポリオール成分(B)が、前記ポリオール(b1)と前記ポリアルキレングリコール(b2)とを、(b1):(b2)=10/90〜60/40の範囲で含む請求項1に記載の無溶剤型ラミネート接着剤。前記ポリイソシアネート成分(A)と、前記ポリオール成分(B)との使用割合が、前記ポリイソシアネート成分(A)中のイソシアネート基と、前記ポリオール成分(B)中の水酸基との当量比[イソシアネート基/水酸基]が1.0〜5.0となる割合である請求項1または2に記載の無溶剤型ラミネート接着剤。前記ポリオール成分(B)が、ひまし油又は水酸基含有ひまし油誘導体(b3)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の無溶剤型ラミネート接着剤。請求項1〜4のいずれかに記載の無溶剤型ラミネート接着剤を硬化させた硬化物。請求項1〜4のいずれかに記載の無溶剤型ラミネート接着剤を接着層に用いた積層体。請求項6に記載の積層体を使用した包装体。

ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを必須成分とする無溶剤型ラミネート接着剤であって、 前記ポリオール成分(B)が、数平均分子量1000以下で4官能以上の糖アルコールまたは糖アルコール誘導体であるポリオール(b1)と、1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)とを含有し、前記ポリオール(b1)と前記ポリアルキレングリコール(b2)とを、(b1):(b2)=10/90〜60/40の範囲で含むことを特徴とする無溶剤型ラミネート接着剤。前記ポリイソシアネート成分(A)と、前記ポリオール成分(B)との使用割合が、前記ポリイソシアネート成分(A)中のイソシアネート基と、前記ポリオール成分(B)中の水酸基との当量比[イソシアネート基/水酸基]が1.0〜5.0となる割合である請求項1に記載の無溶剤型ラミネート接着剤。前記ポリオール成分(B)が、ひまし油又は水酸基含有ひまし油誘導体を含有する請求項1または2に記載の無溶剤型ラミネート接着剤。請求項1〜3のいずれかに記載の無溶剤型ラミネート接着剤を硬化させた硬化物。請求項1〜3のいずれかに記載の無溶剤型ラミネート接着剤を接着層に用いた積層体。請求項5に記載の積層体を使用した包装体。

说明书全文

本発明は無溶剤型ラミネート接着剤、それを使用してなる積層体及び包装体に関する。

各種包装材、ラベル等に用いられる積層フィルム(積層体、ラミネートフィルムとも称する場合がある)は、各種多種多様なプラスチックフィルム、金属箔、紙等のラミネートにより、意匠性、機能性、保存性、利便性、輸送性が付与され、特に該積層フィルムを袋状に成形してなる包装体は、食品、医薬品、洗剤等の包装体として使用されている。

従来積層フィルムには、揮発性の有機溶剤に溶解した接着剤(溶剤型ラミネート接着剤と称される場合がある)をフィルムに塗工し、オーブンを通過する過程で有機溶剤を揮発させ、別のフィルムを貼り合わせるドライラミネーション方式により得るものが主流であったが、近年、環境負荷の低減および作業環境の改善の観点から、揮発性の有機溶剤を含有しない、反応型2液タイプのラミネート接着剤(2液型接着剤、あるいは無溶剤型ラミネート接着剤と称される場合がある)の需要が高まりつつある。(例えば特許文献1参照)

無溶剤型ラミネート接着剤は、積層フィルム中の残留溶剤に配慮する必要がなく、乾燥工程が不要な為、省エネルギーでランニングコストが良いなど、多くのメリットがある。一方で、汎用の塗工方式であるロールコーターによる塗工の際は、接着剤が塗工されたフィルムとコーターとの間に糸曳きが生じ易い。この場合糸状となった接着剤が飛散し既塗工面に再付着すると、塗工表面の荒れや、接着剤層に空気を噛み込易くなって積層フィルム外観を落とす、といった問題があった。特に空気噛み込みによる積層フィルム外観低下は、接着剤自体が高粘度になるに従い顕著となる。そのため、無溶剤型接着剤には粘度制約があり、溶剤型よりも分子量の小さい樹脂設計となるのが一般的である。しかしながら、分子量が小さくなることにより、ラミネート後に十分な接着強度や耐熱性発現に至るまでの時間が長くなり、長いエージング時間が必要になるという欠点があった。また、溶剤を介さないため、主剤と硬化剤の配合後のポットライフが短くなるという問題も有していた。

このような無溶剤型接着剤のエージング時間短縮を図る方法として、主剤として芳香族ジイソシアネートを、硬化剤としてポリエステルジオールとジエチレングリコール等の低分子量ジオールとを組み合わせる方法が知られている(例えば特許文献1参照)。しかし芳香族イソシアネートとポリエステルジオールとの組み合わせの接着剤は依然として粘度は高く、このため特に高速ラミネート加工時には、空気噛み込みによる気泡混入を招きやすいといった欠点があった。これを改良する方法として、特許文献2には、ひまし油又は酸基含有ひまし油誘導体と、数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコールとを含有するポリオールとポリイソシアネートとを組み合わせる方法が知られている(例えば特許文献2参照)。該方法は、ラミネート後の積層フィルムの外観が良好であり、特に高速ラミネート加工を行っても良好な外観を保持できる。しかしながら接着剤塗工作業時等の観点からは、今だ改善の余地があった。

特開2014−159548号公報

WO2016/152370

本発明が解決しようとする課題は、ポリオールとイソシアネート混合後のポットライフが安定しており、且つ、ラミネート後はより短時間でエージングを完了できる無溶剤型ラミネート接着剤、該接着剤を用いた積層体及び包装体を提供することにある。

通常ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを必須成分とする2液の無溶剤型ラミネート接着剤は、2液で流通し、接着剤塗工作業時に2液を混合する。混合後はポリオールとイソシアネートとの反応が開始されるが、該反応速度が速すぎる場合や一定ではない場合、作業に支障が生じる。一般には、2液を配合後、40℃30分経過後の粘度変化が少ないものであれば、ポットライフが安定していると判断している。 本発明者らは、反応速度に生じるようなイソシアネートとポリオールとの組み合わせを鋭意検討した結果、前記ポリオール成分(B)として、数平均分子量1000以下の4官能以上のポリオール(b1)と、1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)とを併用したものが、ポリオール(b1)とポリアルキレングリコール(b2)とのそれぞれのイソシアネートとの反応速度が異なると推定されるために、ポットライフの安定した接着剤が得られることを見いだした。

即ち、本発明は、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを必須成分とする無溶剤型ラミネート接着剤であって、 前記ポリオール成分(B)が、数平均分子量1000以下で4官能以上の糖アルコールまたは糖アルコール誘導体であるポリオール(b1)と、1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)とを含有する無溶剤型ラミネート接着剤を提供する。

また本発明は、前記記載の無溶剤型ラミネート接着剤を硬化させた硬化物を提供する。

また本発明は、前記記載の無溶剤型ラミネート接着剤を接着層に用いた積層体を提供する。

また本発明は、前記記載の積層体を使用した包装体を提供する。

本発明によれば、ポリオールとイソシアネート混合後のポットライフが安定しており、且つ、ラミネート後はより短時間でエージングを完了できる無溶剤型ラミネート接着剤、該接着剤を用いた積層体及び包装体を提供できる。

(言葉の定義 溶剤) 本発明の無溶剤型ラミネート接着剤は前述の通り反応型2液タイプのラミネート接着剤である。従来の揮発性の有機溶剤を使用しないことから無溶剤型と称される。 本発明では、イソシアネート基と水酸基との化学反応によって硬化する接着剤を使用する。なお本発明でいう無溶剤型の接着剤の「溶剤」とは、本発明で使用するポリイソシアネートやポリオールを溶解することの可能な、溶解性が高く揮発性の有機溶剤を指し、「無溶剤」とは、これらの溶解性の高い有機溶剤を含まないことを指す。溶解性の高い有機溶剤とは、具体的には、トルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸nープロピル、酢酸n−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n−ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。中でもトルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチルは特に溶解性の高い有機溶剤として知られている。

一方本発明の接着剤は、低粘度等の要求がある場合には、所望の粘度に応じて適宜前記溶解性の高い有機溶剤で希釈して使用してもよい。その場合は、ポリオール成分Aまたはイソシアネート成分Bのいずれか1つを希釈してもよいし両方を希釈してもよい。このような場合に使用する有機溶剤としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸nープロピル、酢酸n−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n−ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。これらの中でも溶解性の点から酢酸エチルやメチルエチルケトンが好ましく、特に酢酸エチルが好ましい。有機溶剤の使用量は所要される粘度によるが概ね0.1〜10質量%の範囲で使用することが多い。 また、本発明の接着剤の低粘度化を達成するために、トリアセチン、プロピレンカーボネート等の水酸基を有さないカルボニル基を有する沸点200℃以上の溶剤も使用してよい。これら高沸点の有機溶剤の使用量は所要される粘度と塗膜物性によるが概ね0.1〜10質量%の範囲で使用することが多い。

(言葉の定義 主剤、硬化剤) 一般に2液型接着剤において「2液」を表す表現には様々なものがあるが、本発明においては、イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Bを「硬化剤」と称し、ポリオール化合物を含有するポリオール成分Aを「主剤」と称す。

(ポリオール成分(B)) 本発明で使用するポリオール成分(B)は、数平均分子量1000以下の4官能以上のポリオール(b1)と、1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)とを含有する。

(数平均分子量1000以下の4官能以上のポリオール(b1)) 本発明で使用する数平均分子量1000以下の4官能以上のポリオール(b1)において、官能基とは水酸基を表し官能基数とは水酸基の数を表す。 本願においては、前記ポリオール(b1)として、糖アルコールまたは糖アルコール誘導体を使用することが好ましい。なお糖アルコール誘導体とは、一部の水酸基が塩となった化合物や、一部の水酸基が別の官能基と反応した化合物を指す。 具体的には、糖アルコールとしては、ペンタエリスリトール、スクロース、キシリトール、ソルビトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、マンニトール等があげられる。 また糖アルコール誘導体としては、例えば前記糖アルコールにポリオキシエチレン(POE)やポリオキシプロピレン(POP)やポリオキシブチレン等のポリオキシアルキレンが付加反応した、エチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物やブチレンオキサイド付加物等のアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。 中でも、短時間で架橋構造を形成するため短時間でエージングを完了できることから、6官能以上のポリオールが好ましい。

(1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)) 本発明で使用する1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコール(b2)としては、例えば、エチレンオキサイドの重合物であるポリエチレングリコール、プロピレンオキシドの重合物であるポリプロピレングリコール、ブチレンオキサイドの重合物であるポリブチレングリコール、又はポリプロピレングリコールやポリブチレングリコール末端のエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらのポリアルキレングリコールは、水又はアルコールを開始剤として各アルキレングリコールを重合させることによって製造することができる。

ここで開始剤として用いることのできる、アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等のグリコール;およびグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、及びソルビトールといった3官能以上の多官能アルコールが挙げられる。

本発明では、前記ポリアルキレングリコール(b2)は数平均分子量(Mn)が2,500〜7,000の範囲であることを特徴としている。数平均分子量(Mn)が2,500以上のものを選択することにより、接着剤の弾性率が高まり、ラミネート時に接着剤に入り込んだ気泡の移動や集合を効果的に抑止することができる。他方、数平均分子量(Mn)を7,000以下とすることにより、接着剤の粘度が過度に高くなることを防止でき、無溶剤型接着剤として加工性に優れたものとなる。これらのなかでも、特に、高速ラミネート加工時におけるラミネート物外観が良好なものとなる点から、数平均分子量(Mn)は3,000〜7,000の範囲であることが好ましい。

なお本発明において数平均分子量(Mn)は、下記条件のゲルパーミアーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。

測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L +東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4 検出器 ;RI(示差屈折計) データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII 測定条件 ;カラム温度 40℃ 溶媒 テトラヒドロフラン 流速 0.35ml/分 標準 ;単分散ポリスチレン 試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)

前記ポリオール(b1)と、前記ポリアルキレングリコール(b2)との配合割合は、(b1):(b2)=10/90〜60/40の範囲であることが好ましい。この範囲とすることで短時間のエージングで硬化し、且つポットライフが安定となる。

(その他のポリオール成分(B) 本発明においてポリオール成分(B)は、前記ポリオール(b1)と、前記ポリアルキレングリコール(b2)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で汎用のポリオールを使用してもよい。他のポリオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等のグリコール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;ダイマージオール;前記グリコール等の重合開始剤の存在下にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合したポリアルキレングリコール;該ポリアルキレングリコールを更に前記芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートで高分子量化したウレタン結合含有ポリエーテルポリオール;プロピオラクトン、ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、β−メチル−σ−バレロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルと前記グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとの反応物であるポリエステルポリオール等が挙げられる。これらのその他のポリオール成分は、ポリオール成分(B)中10質量%以下であることが望ましい。

また、ひまし油や水酸基含有ひまし油誘導体を併用すると、ラミネート後のラミネート物の外観が良好であり、特に高速ラミネート加工を行っても良好な外観を保持でき好ましい。 ここで、ひまし油は市販されているものを使用することができる。また、水酸基含有ひまし油誘導体としては、脱水ひまし油、ひまし油の水素添加物であるヒマシ硬化油、ひまし油脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸、ひまし油脂肪酸縮合物、ひまし油のエチレンオキサイド5〜50モル付加体、又はひまし油系ポリオールが挙げられる。これらの中でも特にひまし油が接着剤粘度を低減できる点から好ましい。

ひまし油や水酸基含有ひまし油誘導体を併用する場合は、その組成比率が、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)との合計に対し10質量%以上であることが好ましい。 ひまし油又は水酸基含有ひまし油誘導体(b1)とポリアルキレングリコール(b2)との質量比は、質量比[(b1)/(b2)]が90/10〜20/80となる割合であることが、最終的に得られるラミネート物の外観、及びミスチング防止の点から好ましい。これらの中でもラミネート物の生産性を高めるべく、高速ラミネート加工する場合であっても良好なラミネート物外観が得られる点から、ポリアルキレングリコール(b2)の数平均分子量(Mn)は2,800〜6,000の範囲であって、かつ、ひまし油又は水酸基含有ひまし油誘導体(b1)とポリアルキレングリコール(b2)との質量比[(b1)/(b2)]が75/25〜25/75となる割合であることが好ましい。

(ポリイソシアネート成分(A)) 本発明で主剤として使用するポリイソシアネート成分(A)は、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の脂肪族ポリイソシアネート;これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートと、ポリオールとの反応生成物であるポリイソシアネート、これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートのビウレット体、または、これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート体などのポリイソシアネートの誘導体(変性物)、これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートをトリメチロールプロパン変性したアダクト体などが挙げられる。

ここで芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートとの反応に用いるポリオールとしては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のアルキレングリコール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;ダイマージオール;ビスヒドロキシエトキシベンゼン;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、その他のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコール;該ポリアルキレングリコールを更に前記芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートで高分子量化したウレタン結合含有ポリエーテルポリオール;前記アルキレングリコール又はポリアルキレングリコールと、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸等の炭素原子数が2〜13の範囲である脂肪族ジカルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール;プロピオラクトン、ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、β−メチル−σ−バレロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルと、前記グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとの反応物であるポリエステルポリオール等が挙げられる。

芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートとの反応に用いるポリオールとしては、これらのうち、接着剤自体の低粘度化を図りつつ、接着強度を高めることができる点から、ポリアルキレングリコール、又はポリエステルポリオールが好ましく、ポリアルキレングリコールとしては、数平均分子量(Mn)200〜6,000の範囲にあるものが好ましい。他方、ポリエステルポリオールは、前記アルキレングリコール又は分子量300以下のポリアルキレングリコールと炭素原子数2〜30の脂肪族多価カルボン酸とを反応させて得られるものが好ましい。また、後者のポリエステルポリオールはその原料アルコール成分として、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能以上のアルコールを該ポリオール成分中10質量%以下となる割合で用いてもよい。

以上詳述したポリイソシアネート成分(A)の中でも、軟包装基材用としては芳香族ポリイソシアネートと数平均分子量200〜6,000の範囲にあるポリアルキレングリコールとを反応させて得られるポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートと数平均分子量200〜3,000の範囲にあるポリエステルポリオールとを反応させて得られるポリイソシアネートが硬化物に適度な柔軟性を付与できる点から好ましく、具体的には、滴定法(ジ−n−ブチルアミン使用)によるイソシアネート含有率が5〜20質量%のものが適正な樹脂粘度となって塗工性に優れる点から好ましい。

一方、無溶剤型接着剤の硬質基材用では芳香族ポリイソシアネートと数平均分子量200〜3,000の範囲にあるポリエステルポリオールとを反応させて得られるポリイソシアネート;芳香族ポリイソシアネートと、数平均分子量200〜3,000の範囲にあるポリエステルポリオール及び数平均分子量200〜6,000の範囲にあるポリアルキレングリコールの混合物とを反応させて得られるポリイソシアネートが接着強度に優れる点から好ましく、具体的には、滴定法(ジ−n−ブチルアミン使用)によるイソシアネート含有率が5〜20質量%のものが、やはり適正な樹脂粘度となって塗工性に優れる点から好ましい。

ここで、芳香族ポリイソシアネートと、ポリアルキレングリコール又はポリエステルポリオールとの混合物との反応割合は、芳香族ポリイソシアネート中のイソシアネートとポリオール中の水酸基との当量比[イソシアネート/水酸基]が1.5〜5.0の範囲であることが、接着剤の粘度が適正範囲となって塗工性が良好となる点から好ましい。

また、本発明の無溶剤型ラミネート接着剤は、前記ポリイソシアネート成分(A)と、前記ポリオール成分(B)との使用割合は、前記ポリイソシアネート成分(A)中のイソシアネート基と、前記ポリオール成分(B)中の水酸基との当量比[イソシアネート基/水酸基]は、イソシアネート基が水分や印刷インキ中の活性水素によって消費されることを考慮し、通常、イソシアネート基過剰となる範囲で適宜選択され、例えば、1.0〜5.0となる割合であることが好ましく、特に1.5〜3.5となる割合であることが、適度な架橋度となり耐熱性が良好なものとなる点から好ましい。

本発明の無溶剤型ラミネート接着剤は、詳述した通り、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを必須成分とするものであるが、更に、肪族環状アミド化合物を、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)のどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合することにより、ラミネート包装体において芳香族アミンに代表される有害な低分子化学物質の内容物への溶出が効果的に抑制できる。

ここで用いる脂肪族環状アミド化合物は、例えば、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム、ω−エナントールラクタム、η−カプリルラクタム、β−プロピオラクタム等が挙げられる。これらの中でも低分子化学物質の溶出量低減の効果に優れる点からε−カプロラクタムが好ましい。また、その配合量は、ポリオール成分(B)100質量部あたり、脂肪族環状アミド化合物を0.1〜5質量部の範囲で混合させることが好ましい。

本発明の無溶剤型ラミネート接着剤は、必要に応じて、顔料を併用してもよい。この場合使用可能な顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば、塗料原料便覧1970年度版(日本塗料工業会編)に記載されている体質顔料、白顔料、黒顔料、灰色顔料、赤色顔料、茶色顔料、緑色顔料、青顔料、金属粉顔料、発光顔料、真珠色顔料等の有機顔料や無機顔料、さらにはプラスチック顔料などが挙げられる。これら着色剤の具体例としては種々のものが掲げられ、有機顔料としては、例えば、ベンチジンエロー、ハンザエロー、レーキッド4R等の、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、カーミン6B、ボルドー10等の溶性アゾ顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の各種(銅)フタロシアニン系顔料;ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ等の各種の塩素性染め付けレーキ;キノリンレーキ、ファストスカイブルー等の各種の媒染染料系顔料;アンスラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料等の各種の建染染料系顔料;シンカシアレッドB等の各種のキナクリドン系顔料;ヂオキサジンバイオレット等の各種のヂオキサジン系顔料;クロモフタール等の各種の縮合アゾ顔料;アニリンブラックなどが挙げられる。

無機顔料としては、例えば、黄鉛、ジンククロメート、モリブデートオレンジ等の如き、各種のクロム酸塩;紺青等の各種のフェロシアン化合物;酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化鉄、ベンガラ、酸化クロームグリーン、酸化ジルコニウム等の各種の金属酸化物;カドミウムエロー、カドミウムレッド、硫化水銀等の各種の硫化物ないしはセレン化物;硫酸バリウム、硫酸鉛等の各種の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、群青等の各種のケイ酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種の炭酸塩;コバルトバイオレット、マンガン紫等の各種の燐酸塩;アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、ブロンズ粉、真鍮粉等の各種の金属粉末顔料;これら金属のフレーク顔料、マイカ・フレーク顔料;金属酸化物を被覆した形のマイカ・フレーク顔料、雲母状酸化鉄顔料等のメタリック顔料やパール顔料;黒鉛、カーボンブラック等が挙げられる。

体質顔料としては、例えば、沈降性硫酸バリウム、ご粉、沈降炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、寒水石、アルミナ白、シリカ、含水微粉シリカ(ホワイトカーボン)、超微粉無水シリカ(アエロジル)、珪砂(シリカサンド)、タルク、沈降性炭酸マグネシウム、ベントナイト、クレー、カオリン、黄土などが挙げられる。

さらに、プラスチック顔料としては、例えば、DIC(株)製「グランドールPP−1000」、「PP−2000S」等が挙げられる。

本発明で用いる顔料としては、耐久性、耐侯性、意匠性に優れることから、白色顔料としての酸化チタン、亜鉛華等の無機酸化物、黒色顔料としてのカーボンブラックがより好ましい。

本発明で用いる顔料の質量割合は、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)の合計100質量部に対して、1〜400質量部、中でも10〜300質量部とすることが、接着性、耐ブロッキング性などに優れることからより好ましい。

また本発明の無溶剤型ラミネート接着剤には接着促進剤を用いることもできる。接着促進剤にはシランカップリング剤、チタネート系カップチング剤、アルミニウム系等のカップリング剤、エポキシ樹脂、多塩基酸無水物、リン酸類、リン酸エステル類が挙げられる。

シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ヘキサメチルジシラザン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることが出来る。

チタネート系カップリング剤としては、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、テトラオクチレングリコールチタネート、チタンラクテート、テトラステアロキシチタン等を挙げることが出来る。

また、アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げることが出来る。

エポキシ樹脂としては、一般的に市販されているビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールのβ−メチルグリシジルエーテル、ノボラック樹脂のβ−メチルグリシジルエーテル、環状オキシラン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂等の各種エポキシ樹脂が挙げられる。

多塩基酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、コハク酸無水物、ヘット酸無水物、ハイミック酸無水物、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドラフタル酸無水物、テトラプロムフタル酸無水物、テトラクロルフタル 酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノテトラカルボン酸無水物、2,3,6,7ーナフタリンテトラカルボン酸2無水物、5−(2,5−オキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。これら多塩基酸無水物は、アルミ箔に対する接着剤の接着性を向上する効果があり、また、特にアルミ箔と接着剤の界面と酢酸を含む有機酸とが接する場合、アルミ箔と酢酸を含む有機酸とが塩を生成することを阻害する効果がある。

リン酸類としては、例えば次亜リン酸、亜リン酸、オルトリン酸、次リン酸等のリン酸類、例えばメタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、ウルトラリン酸等を挙げることができる。

リン酸エステル類としては、例えばオルトリン酸モノメチル、オルトリン酸モノエチル、オルトリン酸モノプロピル、オルトリン酸モノブチル、オルトリン酸モノ−2−エチルヘキシル、オルトリン酸モノフェニル、亜リン酸モノメチル、亜リン酸モノエチル、亜リン酸モノプロピル、亜リン酸モノブチル、亜リン酸モノ−2−エチルヘキシル、亜リン酸モノフェニル、オルトリン酸ジ−2−エチルヘキシル、オルトリン酸ジフェニル亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジプロピル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸ジ−2−エチルヘキシル、亜リン酸ジフェニル等のモノ、ジエステル化物、縮合リン酸とアルコール類とからのモノ、ジエステル化物、例えば前記のリン、酸類に、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のエポキシ化合物を付加させたもの、例えば脂肪族又は芳香族のジグリシジルエーテルに前記のリン酸類を付加させて得られるエポキシ リン酸エステル類等が挙げることができる。

本発明の無溶剤型ラミネート接着剤には、必要であれば、前記以外のその他の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、レベリング剤;コロイド状シリカ、アルミナゾルなどの無機微粒子;ポリメチルメタクリレート系の有機微粒子;消泡剤;タレ性防止剤;湿潤分散剤;粘性調整剤;紫外線吸収剤;金属不活性化剤;過酸化物分解剤;難燃剤;補強剤;可塑剤;潤滑剤;防錆剤;蛍光性増白剤;無機系熱線吸収剤;防炎剤;帯電防止剤;脱水剤などが挙げられる。

これらの顔料、接着促進剤、添加剤は、ポリイソシアネート成分(A)又はポリオール成分(B)のどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合して使用することができる。これらのなかでも、顔料、接着促進剤、及び添加剤をポリオール成分(B)に予め配合したプレミックスを本発明のラミネート接着剤用ポリオール組成物として調整し、2液型接着剤として使用することが、作業性の点から好ましい。

本発明の無溶剤型ラミネート接着剤は、被接着物同士の貼り合わせた後、20℃〜60℃の温度条件下にて硬化させることにより本発明の硬化物となり、その用途が特定されるべきものではないが、複数フィルム等の基材をラミネートして積層体とする際の接着剤としてとりわけ有用である。

(積層体) 本発明の積層体は、本発明の無溶剤型ラミネート接着剤を第一の基材に塗布、次いで塗布面に第二の基材を積層し、該接着剤層を硬化させて得られる。

具体的には、本発明の無溶剤型ラミネート接着剤を、例えば、ロールコーター塗工方式で第一の基材に塗工し、次いで、乾燥工程を経ることなく第二の基材を貼り合わせる方法が挙げられる。塗工条件は、通常のロールコーターでは、30℃〜90℃まで加熱した状態で、接着剤の配合液粘度が40℃で300〜3000mPa・s程度が好ましい。また塗布量は、0.5〜5g/m2が好ましく、より好ましくは、0.5〜3g/m2程度で使用するのがよい。

また、本発明の積層体をパッケージ包装用途に用いる場合には、前記基材として印刷インキが印刷されたプラスチックフィルムの印刷面上に接着剤を塗工してもよく、この場合であっても良好なラミネート外観を呈することができる。

本発明の無溶剤型ラミネート接着剤を用いた場合、ラミネートした後、常温または加温下で、6〜24時間で接着剤が硬化し、実用物性を発現する。

本発明で使用する第一の基材や第二の基材としては、積層体を包装材料として使用する場合は、プラスチックフィルムや金属箔等のフレキシビリティのあるフィルムが用いられる。具体的には、第一の基材としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ナイロンフィルム、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルム、各種蒸着フィルム等のベースフィルムやアルミ箔等が挙げられ、また、前記第二の基材としては、CPP(無延伸ポリプロピレン)フィルム、VMCPP(アルミ蒸着無延伸ポリプロピレンフィルム)、LLDPE(直鎖低密度ポリエチレン)フィルム等のシーラントフィルムが挙げられる。

本発明は、前記した通り、無溶剤型ラミネート機で高速ラミネート加工しても優れた積層フィルム外観となるが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム/VMCPP(アルミ蒸着無延伸ポリプロピレンフィルム)のフィルム構成の場合200m/分以上、OPP/CPPのフィルム構成の場合350m/分以上の高速加工であっても良好な外観を呈することできる。

この様にして得られる積層フィルムは、主に食品、洗剤、薬剤を充填する包装材料として工業的に使用することができる。具体的な用途としては、洗剤、薬剤として、洗濯用液体洗剤、台所用液体洗剤、浴用液体洗剤、浴用液体石鹸、液体シャンプー、液体コンディショナー等が挙げられる。

本発明の無溶剤型ラミネート接着剤を用いて製造された包装材料は、優れた外観を呈するのみならず、洗剤や薬剤などの内容物の充填時、充填後の時間経過後も、デラミネーション等のラミネート構成体の剥離を発生させず、優れた接着性、内容物耐性を有する。

以下に、本発明の内容および効果を実施例により更に詳細に説明する。尚、例中「部」とあるのは「質量部」を示す。また、各製造例、実施例及び比較例にて示す数平均分子量(Mn)は、下記条件のゲルパーミアーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。

製造例1[ポリイソシアネート(A−1)の合成] 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート36部、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート19部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱した。数平均分子量400のポリプロピレングリコール(以下、「PPG」と略記する。)を11部、数平均分子量1000のPPGを22部、数平均分子量2000のPPGの11部を数回に分けて滴下し、5〜6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.5%、粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−1」と略記する。

製造例2[ポリイソシアネート(A−2)の合成] 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、アジピン酸の60.7部、エチレングリコールの28.2部、ジエチレングリコールの11.1部を仕込み、精留管上部温度が100℃を越えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が2.0mgKOH/g以下となったところでエステル化反応を終了しポリエステルポリオールを得た(得られたポリエステルポリオール「中間体PE(i)」とする。)。 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート30部、2, 4’−ジフェニルメタンジイソシアネート30部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱した。中間体PE(i)を数回に分けて滴下し、5〜6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、14.0%、粘度は3000mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−2」と略記する。

製造例3(ポリイソシアネート(A−3)の合成) 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート55部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱した。数平均分子量400のPPGを11部、数平均分子量1000のPPGを22部、数平均分子量2000のPPGを11部を数回に分けて滴下し、5〜6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は13.6%、粘度は2000mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−3」と略記する。

製造例4[ポリイソシアネート(A−4)の合成] 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、アジピン酸の60.0部、ジエチレングリコールの56.0部を仕込み、精留管上部温度が100℃を越えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が2.0mgKOH/g以下となったところでエステル化反応を終了しポリエステルポリオールを得た(得られたポリエステルポリオール「中間体PE(ii)」とする。)。

得られた「中間体PE(ii)」の180質量部に対して、m−キシレンジイソシアネート70質量部、ヘキサメチレンジイソシアネートアロファネート体(BASF社製「Basonat HA300」)100質量部を反応容器に仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら85℃に加熱し約10時間反応させウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は10.0%、粘度は3000mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−4」と略記する。

実施例1〜13及び比較例1〜6 表の配合に従い、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを配合し、実施例または比較例の接着剤を得た。これらを使用し各種評価を行った。

(硬化速度:接着物性の立ち上がり) 評価方法:ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを配合した接着剤を、テストラミネーター(テスター産業製)を用いて、塗布量1.8g/m2となるように無地の二軸延伸ナイロン(ユニチカ(株)製「エンブレム」15μm、以下、「ONy」と略記する。)フィルムに塗布した。その後直鎖状低密度ポリエチレン(東セロ(株)製「TUX−HC」60μm、以下、「LLDPEフィルム」と略記する。)をラミネートし、ラミネート物を作製した。 次いで、このラミネート物を40℃のエージングを行い、3時間後、6時間後のヒートシール強度測定を実施し、硬化性を以下の基準に従い評価した。 ◎:40N/15mm以上 ○:20N/15mm以上〜40N/15mm未満 ×:20N/15mm未満 なおシール条件は、圧:0.1MPa/cm2、温度:180℃、シール時間:1秒であり、測定条件は、シール強度:N/15mm、剥離速度:300mm/min、測定温度:25℃である。

(ポットライフ) ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを配合した接着剤について、40℃で30分後の粘度を測定した。配合直後と30分後の粘度変化をポットライフとし、以下の基準に従い評価した。 ◎:3000mPa.s未満 ○:3000mPa.s以上〜5000mPa.s未満 ×:5000mPa.s以上

(ラミネート外観評価) ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを配合した接着剤を、塗布量が固形分1.8g/m2程度となるように、予め白色印刷インキ(DIC製「フィナート R794白」)がベタ状にグラビア印刷されたポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」と略記する。)に塗布した。その後ラミネーターで該フィルムの接着剤塗布面と、アルミ蒸着無延伸ポリプロピレン(以下、「VMCPPフィルム」と略記する)とをラミネートし、ラミネートフィルムを作製した。このときラミネート時のラミネート速度は200m/分である。 次いで、このラミネートフィルムを40℃×1日間のエージング後、巻き外10m部分の白色印刷インキ部分のラミネート外観を下記の基準に従い評価した。 スケールルーペを使用して、1cm2スケール内の気泡の数で評価 ◎:気泡数0個 ○:気泡数1〜4個 △:気泡数5〜16個 ×:気泡数:17個以上

(耐熱性の評価方法) ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とを配合した接着剤を、塗布量が固形分1.8g/m2程度となるように、予め白色印刷インキ(DIC製「フィナート R794白」)でベタ状にグラビア印刷された二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ(株)製「エンブレム」15μm、以下、「ONy」と略記する。)にテストラミネーター(テスター産業製)を用いて塗布した。次いでLLDPEフィルムをラミネートし、ラミネートフィルムを作製した。 次いで、このラミネートフィルム物を40℃×3日間のエージングを行い、接着剤塗膜を硬化させ、ONyフィルム/接着剤/LLDPEフィルムの2層の複合フィルムを得た。 エージング後の該複合フィルムを、120mm×120mmの大きさのパウチを作製し、内容物として、食酢、サラダ油、ミートソースを質量比で1:1:1に配合した疑似食品70gを充填した。作製したパウチについては98℃で60分間のボイル殺菌処理をした後、白インキ部の外観を目視で下記の基準に従い評価した。 ○:外観に変化なし ×:デラミネーションあり

結果を以下の表に示す。

表中の略号は以下の通りである。 実:実施例 比:比較例 GP−600:サンニックスGP−600(三洋化成工業) HD−402:サンニックスHD−402(三洋化成工業) HS−209:サンニックスHD−209(三洋化成工業) 385SO:EXCENOL−385SO(AGC旭硝子) PEG−2000:ポリエチレングリコール、分子量2000 GP−3000:サンニックスGP−3000(三洋化成工業) GL−3000:サンニックスGL−3000(三洋化成工業) FA−702NS:サンニックスFA−702NS(三洋化成工業) ひまし油:カクコウイチ(伊藤製油) ひまし油誘導体:URIC F−60(伊藤製油)

この結果、ポリオール成分(B)として、数平均分子量1000以下で4官能以上の糖アルコールまたは糖アルコール誘導体(b1)と1級水酸基を有する数平均分子量2,500〜7,000のポリアルキレングリコールとを組み合わせた実施例の無溶剤型ラミネート接着剤は、速硬化性(物性の立ち上がりが速い)と安定したポットライフを両立できた。また、ひまし油を追加した実施例8はラミネート外観がより向上した。

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